JP3161351U - 橋梁等の足場 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全容易に、橋梁等の足場を構築可能とする足場を提供する。【解決手段】内側垂直パイプ15と短寸パイプ14とを連結する筋交部材20を設けるとともに、この筋交部材20の両端に、着脱可能な係合部材30を設け、この係合部材30は、内側垂直パイプ15および短寸パイプ14に固定金具を介して係着させる第一の係合部材と、この第一の係合部材にピン部材を介して角度調整可能に取り付けた第二の係合部材とによって構成し、当該第二の係合部材を筋交部材の両端にそれぞれ固定する。内側垂直パイプ15と短寸パイプ14は角管とする場合がある。【選択図】図1

Description

本考案は、橋梁や高架橋の補修工事に用いる仮設足場パイプの構造に関する。
河川に架ける橋梁や高速道路等の高架橋(以下、橋梁等)の補修工事や点検工事において、橋梁等の路盤の側面に仮設足場を設ける場合がある。
このような橋梁等の仮設足場としては、従来、いわゆるチェーンを用いて足場構築用のパイプ材を支持する吊り足場が知られている(特許文献1)。
橋梁等に設ける仮設足場は、図7、図8に示すように、橋梁等1の長手方向に沿って設ける内側長手パイプ2と、この内側長手パイプ2と平行に設ける外側長手パイプ3と、これらの二本の長手パイプ2、3に略直角をなすよう掛け渡した短寸パイプ4を設けるとともに、内側長手パイプ2に略垂直をなすよう配した内側垂直パイプ5、および外側長手パイプ3に略垂直をなすよう配した外側垂直パイプ6とを備えるように構成する。
この場合、橋梁等1に近い側に配する内側長手パイプ2は、例えば、橋梁等1の固定部材(予め配設されているもの又は作業時に固定するもの)Qを利用して取り付ける。直接の固定、または吊り材を介して内側長手パイプ2を吊り固定する等である。
一方、外側長手パイプ3は、橋梁等1の適宜個所に一端を固定したチェーン7を介して固定する。そして、短寸パイプ4の上に作業員が歩くための踏み板(図示せず)を配設し、仮設足場を形成する。
特開2002−161514号
問題は、足場の構築に要する作業の煩雑である。
その理由は、従来の足場は、内側長手パイプ2と短寸パイプ4とを設けてから、短寸パイプ4の先端部に外側長手パイプ3を配し、この外側長手パイプ3にチェーン7を掛け渡すためである。
チェーン7を外側長手パイプ3に固定するまでは、短寸パイプ4の先端部は、仮の支持を受けているだけで、確実な支持状態ではないので、足場用の踏み板を配することも出来ないし、作業員は、例えば、クレーン等の作業車両を利用してチェーン7の掛け渡し作業をしなければならない。煩雑であり、危険を伴い、作業コストも高騰する。
そこで、本考案の目的は、より安全容易に、橋梁等の足場を構築可能とすることにある。
前記目的を達成するため、本考案に係る橋梁等の足場は、橋梁等の長手方向に沿って設ける内側長手パイプと、この内側長手パイプと平行に設ける外側長手パイプと、これらの二本の長手パイプに略直角をなすよう掛け渡した短寸パイプと、前記内側長手パイプに略垂直をなすよう配した内側垂直パイプと、前記外側長手パイプに略垂直をなすよう配した外側垂直パイプとを備える橋梁等の足場パイプであって、内側垂直パイプと短寸パイプとを連結する筋交部材を設けるとともに、この筋交部材の両端に、着脱可能な係合部材を設け、この係合部材は、内側垂直パイプおよび短寸パイプに固定金具を介して係着させる第一の係合部材と、この第一の係合部材にピン部材を介して角度調整可能に取り付けた第二の係合部材とによって構成し、当該第二の係合部材を筋交部材の両端にそれぞれ固定する(請求項1)。
内側垂直パイプおよび短寸パイプは角管とする場合がある(請求項2)。
第一の係合部材は、角管を抱持する略U字状の抱持部と、この抱持部の底面から略直角に設けた係合フランジと、この係合フランジに設けた係合孔とを備え、第二の係合部材は、筋交部材の両端に設けた平板状の連結プレートと当接して、当該連結プレートと結合させる接合プレートと、この係合プレートの略中央部に立ち上げた垂直フランジと、この垂直フランジに設けた係合孔とを備え、前記係合フランジまたは前記垂直フランジのいずれか一方を、クリアランスをもたせた二つの平行板によって構成する一方、係合フランジまたは垂直フランジのいずれか一方を、前記クリアランス内に挿入させ、重ね合わせた係合孔にピン部材を挿通して締め固定する場合がある(請求項3)。
本発明に係る足場構造は、内側垂直パイプと短寸パイプとを連結する筋交部材を設けるものであり(請求項1)、内側垂直パイプ、短寸パイプ、筋交部材は、橋梁等に設置固定する前に予めピン部材(ボルト)およびナットを用いて組み立て固定しておくことが可能である。組み合わせは角度調整可能にピンを用いた固定構造(トラス)を呈する。従って、実際の工事では橋梁等に配設してある(または任意配設した)固定部材を利用して内側垂直パイプを固定することによって、組み上がっている内側長手パイプ、短寸パイプ、筋交部材を一体構造物として取り付けることが出来る。
踏み板を配設する短寸パイプは、筋交部材によって下方から支持されるから、作業員が体重をかけても安全である。短寸パイプを利用して踏み板を配設すれば、作業員の歩行も可能である。また、作業の安全のために必要な外側垂直パイプは、踏み板の上に載って作業員が安全に取り付けることが出来る。
請求項2のように、内側垂直パイプおよび短寸パイプを角管とした場合は、橋梁等に対する固定が断面円形の丸管に較べて容易となる。作業効率が高まる。
また、請求項2のように、内側垂直パイプおよび短寸パイプを角管とした場合は、筋交部材の両端に配する係合部材との係合も安定する。請求項3のように、角管を抱持する略U字状の抱持部を備える係合部材を用いることが出来るからである。丸管と異なり、角管を用いた抱持構造であれば、橋梁等を走行する車両による継続的な振動を受けても足場の係合状態が緩んだり外れたりする可能性が少なくなり、安全な作業工事に寄与する。
本考案に係る橋梁等の足場によれば、内側垂直パイプ、短寸パイプ、筋交部材を予め組み立てておき、内側垂直パイプを橋梁等に固定することが出来るため、足場の構築を安全かつ容易に行うことが可能となる。内側垂直パイプ、短寸パイプ、筋交部材は、係合部材を取り外すことによってパーツに分解できるため、輸送時、撤去後の保管時もかさばらない。また、作業現場ごとに係合部材の取り付け位置を変えることが出来るので、安全確保のための支持構造を得ることが出来る。
実施形態に係る足場の全体構成を例示する斜視図である。 実施形態に係る筋交部材を側面から例示する図である。 実施形態に係る係合部材を例示する斜視図である。 実施形態に係る第一の係合部材を例示する斜視図である。 実施形態に係る第二の係合部材を例示する斜視図である。 第二の実施形態に係る足場の全体構成を例示する斜視図である。 従来の足場の全体構成を示す斜視図である。 従来の足場の構成を示す側面図である。
図1、図2は、本考案に係る橋梁等の足場を例示するものである。この足場構造は、橋梁等1の長手方向に沿って設ける内側長手パイプ(おやご)11と、この内側長手パイプ11と平行に設ける外側長手パイプ12と、これらの二本の長手パイプ11、12に略直角をなすよう掛け渡した短寸パイプ(腕木、ころばし)14と、前記内側長手パイプ11に略垂直をなすよう配した内側垂直パイプ15と、前記外側長手パイプ12に略垂直をなすよう配した外側垂直パイプ(おやご)16とを備えており、内側垂直パイプ15と短寸パイプ14とを連結する筋交部材20を設けるものである。
また、この筋交部材20の両端に、着脱可能な係合部材30を設ける。
この係合部材30は、内側垂直パイプ15および短寸パイプ14に固定金具(例えばボルトナット)を介して係着させる第一の係合部材31と、この第一の係合部材31にピン部材(例えばボルトナット)を介して角度調整可能に取り付けた第二の係合部材35とによって構成する。当該第二の係合部材35は、筋交部材20の両端にそれぞれ固定する。
この実施形態では、内側垂直パイプ15の上端部を、橋梁等1に設けてある固定部材Qに固定させてある。固定部材Qは、例えば地覆(橋梁幅員最端部の凸部)、あるいは路盤下などの適宜個所に予め設けてある場合は、それらを利用できる。固定部材Qがない場合は、作業時に固定すればよい。なお、橋梁等1に足場を固定する場合は、内側垂直パイプ15に代えて他のパイプ材、例えば内側長手パイプ11を橋梁等1に固定しても良い。いずれかの部材が、橋梁等1に固定されていれば構造の安全を確保できる。
内側長手パイプ11、外側長手パイプ12、短寸パイプ14、内側垂直パイプ15、外側垂直パイプ16は、例えば、金属管、樹脂管を利用できる。耐久性や経済性の点では金属管を使用することが望ましい。丸管、角管を問わないが、本実施形態では、少なくとも、短寸パイプ14、内側垂直パイプ15に角管を使用する。これにあわせて、短寸パイプ14および内側垂直パイプ15に固定する第一の係合部材31は角管を保持できる形状としてある。短寸パイプ14および内側垂直パイプ15に角管を使用することによって、第一の係合部材31による係合保持が安定する。
第一の係合部材31の係合位置を自由に調整出来るよう、少なくとも、短寸パイプ14と内側垂直パイプ15には、長手方向に沿って複数のピン孔Pを設けておくことが望ましい。ピン孔Pの配設間隔は、例えば5〜15cm程度とすることが出来る。
筋交部材20は、金属製または樹脂製の管材(丸管または角管)を利用することが出来る。剛性や耐久性の点では金属管が優れる。
筋交部材20は、長さの調整を可能とするため、少なくとも一端部に伸縮調整部材(例えばネジ式ジャッキ)Zを配することが望ましい。
また、筋交部材20の両端部には、第二の係合部材35を固定するための平板状の連結プレートを溶接等の手段によって配設しておくことが望ましい。伸縮調整部材(例えばネジ式ジャッキ)Zを設ける場合は、当該伸縮調整部材(例えばネジ式ジャッキ)Zの先端に平板状の連結プレートを固定する。
筋交部材20の両端部に配する係合部材30は、具体的には図3〜図5に示すように構成する。
第一の係合部材31は、角管である内側垂直パイプ15および短寸パイプ14を抱持する略U字状の抱持部32と、この抱持部32の底面から略直角に設けた係合フランジ33と、この係合フランジ33に設けた係合孔34を備える。
抱持部32は、底面32−1、側面32−2、および側面32−2に設けたピン孔32−3を備える。ピン孔32−3は、内側垂直パイプ15および短寸パイプ14に設けたピン孔Pと重ね合わせて固定部材(ボルト等のピン部材)を挿通させるためのものである。
第二の係合部材35は、筋交部材20の両端に設けた平板状の連結プレート(図示せず)と当接して、当該連結プレートと結合させる接合プレート36と、この係合プレート36の略中央部に立ち上げた垂直フランジ37と、この垂直フランジ37に設けた係合孔38とを備える。
この実施形態では、第一の係合部材31の係合フランジ33を、クリアランスをもたせた二つの平行板によって構成してあり、ここに係合孔34を設ける一方、第二の係合部材35の垂直フランジ37を肉厚の一枚板で構成し、ここに係合孔38を設けてある。そして、垂直フランジ37を係合フランジ33に差し込んで、係合孔34、38を重ね合わせ、固定ピン(ボルト等)を挿通して締め固定する。両者は締め固定するが、固定ピンによって角度調整可能に固定されるので、第一の係合部材31は設定角度に応じて自由に首振りができ、筋交部材20の設定角度に柔軟に対応して配設できる。
第二の係合部材35は、係合プレート36の適宜個所、例えば四隅近傍に設けたピン孔36−1を利用して、筋交部材20の両端に設けた平板状の連結プレートに固定する。
従って、かかる構成によれば、内側垂直パイプ15、短寸パイプ14、筋交部材20を、橋梁等1に設置固定する前に予めボルト等を用いて組み立てておき、内側垂直パイプ15を橋梁等1に固定すれば、踏み板を載せるための短寸パイプ14が筋交部材20によって下方から支持された状態で固定される。これにより、作業員は踏み板を利用して、外側長手パイプ12、外側垂直パイプ16を安全な作業環境下で取り付けることが出来、足場の構築が安全容易となる。
なお、本願考案に係る足場構造は、この実施形態に限定されない。例えば、内側垂直パイプ15および短寸パイプ14は、角管に限定されず丸管を利用しても良い。その場合は、第一の係合部材31の抱持部32を、丸管に密接できる曲面形状とする。
実施形態では、橋梁等1の路盤下にある固定部材Qを介して内側垂直パイプ15を固定する旨説明したが、図6に示すように、橋梁等1の地覆Fを利用して内側垂直パイプ15を固定しても良い。
1 橋梁等
11 内側長手パイプ
12 外側長手パイプ
14 短寸パイプ
15 内側垂直パイプ
16 外側垂直パイプ
20 筋交部材
30 係合部材
31 第一の係合部材
32 抱持部
32−1 底面
32−2 側面
32−3、36−1、P ピン孔
33 係合フランジ
34、38 係合孔
35 第二の係合部材
36 接合プレート
37 垂直フランジ
F 地覆
Q 固定部材
Z 伸縮調整部材

Claims (3)

  1. 橋梁等の長手方向に沿って設ける内側長手パイプと、
    この内側長手パイプと平行に設ける外側長手パイプと、
    これらの二本の長手パイプに略直角をなすよう掛け渡した短寸パイプと、
    前記内側長手パイプに略垂直をなすよう配した内側垂直パイプと、
    前記外側長手パイプに略垂直をなすよう配した外側垂直パイプとを備える橋梁等の足場パイプであって、
    内側垂直パイプと短寸パイプとを連結する筋交部材を設けるとともに、
    この筋交部材の両端に、着脱可能な係合部材を設け、
    この係合部材は、
    内側垂直パイプおよび短寸パイプに固定金具を介して係着させる第一の係合部材と、
    この第一の係合部材にピン部材を介して角度調整可能に取り付けた第二の係合部材とによって構成し、
    当該第二の係合部材を筋交部材の両端にそれぞれ固定することを特徴とする橋梁等の足場。
  2. 内側垂直パイプおよび短寸パイプは角管であることを特徴とする請求項1記載の橋梁等の足場。
  3. 第一の係合部材は、
    角管を抱持する略U字状の抱持部と、
    この抱持部の底面から略直角に設けた係合フランジと、
    この係合フランジに設けた係合孔とを備え、
    第二の係合部材は、
    筋交部材の両端に設けた平板状の連結プレートと当接して、当該連結プレートと結合させる接合プレートと、
    この係合プレートの略中央部に立ち上げた垂直フランジと、
    この垂直フランジに設けた係合孔とを備え、
    前記係合フランジまたは前記垂直フランジのいずれか一方を、クリアランスをもたせた二つの平行板によって構成する一方、
    係合フランジまたは垂直フランジのいずれか一方を、前記クリアランス内に挿入させ、重ね合わせた係合孔に固定ピンを挿通して締め固定することを特徴とする請求項2記載の橋梁等の足場。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016050397A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 大成建設株式会社 仮設足場ユニットおよび仮桟橋

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