JP3161263B2 - 自動車用トランクトリム及びその取付方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車用トランクトリ
ム及びその取付方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動車用トランクトリム及びその
取付方法としては、例えば図２（実開昭６４−４７４５
６号公報参照）に示すように、乗員室１と荷室３とを隔
てるシートバックパネル５中央部に前記乗員室１と荷室
３とを連通する開口７が形成され、該開口７に係止され
て該開口７を閉塞可能としたポリプロピレン樹脂よりな
るトランクフロントトリム９を有し、作業員１１が荷室
３側からその最奥の前記開口７に係止させるよう押し込
んでいる。該押し込み時のトランクフロントトリム９の
撓みの復元によりパーセルシェルフ１５のフランジ１３
に取り付けられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、前記従来
の自動車用トランクトリム及びその取付方法としては、
トランクフロントトリム９を荷室３側より前方に押し込
むことによって支持されているので、荷室３の前後長が
長い寸法の自動車の場合には、作業員１１がシートバッ
クパネル５にまで届きづらいことになり、取り付け作業
性の改善が望まれている。また、トランクフロントトリ
ム９の車体への取り付けが、パーセルシェルフ１５のフ
ランジ１３によって係止されているとはいっても、トラ
ンクフロントトリム９の上端部９ａがパーセルシェルフ
１５のフランジ１３とシートバックパネル５との間隙１
６に挿入されているだけであるので、取り付け強度の上
で改善が望まれている。そこで、本発明は、以上のよう
な点に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、トランクフロントトリムが高い取り付け強度で確実
に車体に取り付けられ、荷室の前後長がどんなに長い寸
法の自動車の場合でも取り付け易い自動車用トランクト
リム及びその取付方法を提供するところにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１の発明は、シートバックパネル中央部の乗
員室と荷室とを連通する開口に係止されて該開口を閉塞
可能としたトランクフロントトリムとを有する自動車用
トランクトリムにおいて、前記トランクフロントトリム
には、前記シートバックパネルの開口の荷室側に配され
且つ縦断面が縦状をなす一般部及び該一般部の下端部よ
り荷室側に延在された延在部とで略Ｌ字状をなすトリム
本体と、該トリム本体の一般部の乗員室側の面に突設さ
れて前記シートバックパネルの開口に係止可能とされた
爪部と、前記トリム本体の延在部の荷室側に形成されて
前記シートバックパネルより荷室側に延在されて立設さ
れたフランジに係止可能とされた係合部と、前記トリム
本体の一般部の乗員室側の面に突設されて前記シートバ
ックパネルに支持されるシートバックに当接して撓み得
る摘み部とが形成されてなることを特徴とする。

【０００５】請求項２の発明は、請求項１記載の自動車
用トランクトリムであって、前記トリム本体の一般部と
係合部とでもって収納部を形成してなることを特徴とす
る。請求項３の発明は、シートバックパネル中央部の乗
員室と荷室とを連通する開口より乗員室側からトランク
フロントトリムのトリム本体を荷室側に挿入し、シート
バックパネルより荷室側に延在されて立設されたフラン
ジに前記トリム本体の延在部の荷室側に形成された係合
部を係止し、トリム本体の一般部の乗員室側の面に突設
された摘みを乗員室側に引くことにより前記開口にトラ
ンクフロントトリムの爪部を係止するようにしてなるこ
とを特徴とする。

【０００６】

【作 用】上記手段の請求項１の発明によれば、前記ト
ランクフロントトリムのトリム本体は、前記シートバッ
クパネルの開口に係止された爪部と、前記シートバック
パネルより荷室側に延在されて立設されたフランジに係
止された係合部とより支持されるので、トランクフロン
トトリムが高い取り付け強度で確実に車体に取り付けら
れる。また、前記乗員室側にあって、トリム本体を荷室
側に挿入して支持するので、荷室の前後長がどんなに長
い寸法の自動車の場合でも取り付け易い。

【０００７】請求項２の発明によれば、請求項１記載の
発明の作用に加え、前記トリム本体の収納部でもって傘
などの物品を支持できる。請求項３の発明によれば、前
記開口より乗員室側からトランクフロントトリムのトリ
ム本体を荷室側に挿入し、シートバックパネルより荷室
側に延在されて立設されたフランジに前記トリム本体の
延在部の荷室側に形成された係合部を係止し、トリム本
体の一般部の乗員室側の面に突設された摘みを乗員室側
に引くことにより前記開口にトランクフロントトリムの
爪部を係止するようにしてなるので、荷室の前後長がど
んなに長い寸法の自動車の場合でも乗員室側からの取付
作業であるから、取り付け易い。

【０００８】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面と共に説明す
る。図１を用いて、本発明の一実施例に係る自動車用ト
ランクトリム及びその取付方法を説明する。自動車用ト
ランクトリム１７は、シートバックパネル５の中央部の
乗員室１と荷室３とを連通する開口７に係止されて該開
口７を閉塞可能としたトランクフロントトリム１９と、
荷室３の後壁３ａを覆うトランクリアトリム２０と、荷
室３の床３ｂを覆うトランクフロアトリム２１とを有す
る。

【０００９】前記トランクフロントトリム１９には、前
記シートバックパネル５の開口７の荷室３側に配され且
つ縦断面が縦状をなす一般部２３及び該一般部２３の下
端部２５より荷室３側に延在された延在部２７とで略Ｌ
字状をなすトリム本体２９と、該トリム本体２９の一般
部２３の乗員室１側の面２３ａに突設されて前記シート
バックパネル５の開口７に係止可能とされた爪部３１
と、前記トリム本体２９の延在部２７の荷室３側に形成
されて前記シートバックパネル５より荷室３側に延在さ
れて立設されたフランジ３３に係止可能とされた係合部
３５と、前記トリム本体２９の一般部２３の乗員室１側
の面２３ａに突設されて前記シートバックパネル５に支
持されるシートバック３７に当接して撓み得る摘み３９
とが形成されてなる。

【００１０】前記トリム本体２９の一般部２３と係合部
３５との間の延在部２７でもって収納部４１を形成して
なる。従って、本実施例によれば、前記トランクフロン
トトリム１９のトリム本体２９は、前記シートバックパ
ネル５の開口７に係止された爪部３１と、前記シートバ
ックパネル５より荷室３側に延在されて立設されたフラ
ンジ３３に係止された係合部３５とより支持されるの
で、トランクフロントトリム１９が高い取り付け強度で
確実に車体に取り付けられる。また、前記乗員室１側に
あって、トリム本体２９を荷室３側に挿入して支持する
ので、荷室３の前後長がどんなに長い寸法の自動車の場
合でも取り付け易い。前記トリム本体２９の収納部４１
でもって傘４３などの物品を支持できる。

【００１１】そして、この組み立て方法は、シートバッ
クパネル５中央部の乗員室１と荷室３とを連通する開口
７より乗員室１側からトランクフロントトリム１９のト
リム本体２９を荷室３側に挿入し、シートバックパネル
５より荷室３側に延在されて立設されたフランジ３３に
前記トリム本体２９の延在部２７の荷室３側に形成され
た係合部３５を係止し、トリム本体２９の一般部２３の
乗員室１側の面２３ａに突設された摘み３９を乗員室１
側に引くことにより前記開口７にトランクフロントトリ
ム１９の爪部３１を係止するようにしてなるので、荷室
３の前後長がどんなに長い寸法の自動車の場合でも乗員
室１側からの取付作業であるから、取り付け易い。

【００１２】

【発明の効果】以上より明らかなように、請求項１の発
明によれば、シートバックパネル中央部の乗員室と荷室
とを連通する開口に係止されて該開口を閉塞可能とした
トランクフロントトリムを有する自動車用トランクトリ
ムにおいて、前記トランクフロントトリムには、前記シ
ートバックパネルの開口の荷室側に配され且つ縦断面が
縦状をなす一般部及び該一般部の下端部より荷室側に延
在された延在部とで略Ｌ字状をなすトリム本体と、該ト
リム本体の一般部の乗員室側の面に突設されて前記シー
トバックパネルの開口に係止可能とされた爪部と、前記
トリム本体の延在部の荷室側に形成されて前記シートバ
ックパネルより荷室側に延在されて立設されたフランジ
に係止可能とされた係合部と、前記トリム本体の一般部
の乗員室側の面に突設されて前記シートバックパネルに
支持されるシートバックに当接して撓み得る摘み部とが
形成されてなることを特徴とするので、前記トランクフ
ロントトリムのトリム本体は、前記シートバックパネル
の開口に係止された爪部と、前記シートバックパネルよ
り荷室側に延在されて立設されたフランジに係止された
係合部とより支持されるので、トランクフロントトリム
が高い取り付け強度で確実に車体に取り付けられる。ま
た、前記乗員室側にあって、トリム本体を荷室側に挿入
して支持するので、荷室の前後長がどんなに長い寸法の
自動車の場合でも取り付け易い。

【００１３】請求項２の発明によれば、前記トリム本体
の一般部と係合部とでもって収納部を形成してなること
を特徴とするので、請求項１の発明の効果に加え、前記
トリム本体の収納部でもって傘などの物品を支持でき
る。請求項３の発明によれば、シートバックパネル中央
部の乗員室と荷室とを連通する開口より乗員室側からト
ランクフロントトリムのトリム本体を荷室側に挿入し、
シートバックパネルより荷室側に延在されて立設された
フランジに前記トリム本体の延在部の荷室側に形成され
た係合部を係止し、トリム本体の一般部の乗員室側の面
に突設された摘みを乗員室側に引くことにより前記開口
にトランクフロントトリムの爪部を係止するようにして
なることを特徴とするので、荷室の前後長がどんなに長
い寸法の自動車の場合でも乗員室側からの取付作業であ
るから、取り付け易い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例にかかる自動車用トランクト
リムの縦断面図である。

【図２】従来例の図１相当の自動車用トランクトリムの
縦断面図である。

【符号の説明】

１ 乗員室 ３ 荷室 ３ａ 荷室の後壁 ３ｂ 荷室の床 ５ シートバックパネル ７ シートバックパネルの開口 １７ 自動車用トランクトリム １９ トランクフロントトリム ２０ トランクリアトリム ２１ トランクフロアトリム ２３ 一般部 ２３ａ 一般部の乗員室側の面 ２５ 一般部の下端部 ２７ 延在部 ２９ トリム本体 ３１ 爪部 ３３ フランジ ３５ 係合部 ３７ シートバック ３９ 摘み ４１ 収納部 ４３ 傘

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートバックパネル中央部の乗員室と荷
   室とを連通する開口に係止されて該開口を閉塞可能とし
   たトランクフロントトリムを有する自動車用トランクト
   リムにおいて、 前記トランクフロントトリムには、前記シートバックパ
   ネルの開口の荷室側に配され且つ縦断面が縦状をなす一
   般部及び該一般部の下端部より荷室側に延在された延在
   部とで略Ｌ字状をなすトリム本体と、該トリム本体の一
   般部の乗員室側の面に突設されて前記シートバックパネ
   ルの開口に係止可能とされた爪部と、前記トリム本体の
   延在部の荷室側に形成されて前記シートバックパネルよ
   り荷室側に延在されて立設されたフランジに係止可能と
   された係合部と、前記トリム本体の一般部の乗員室側の
   面に突設されて前記シートバックパネルに支持されるシ
   ートバックに当接して撓み得る摘み部とが形成されてな
   ることを特徴とする自動車用トランクトリム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の自動車用トランクトリム
   であって、 前記トリム本体の一般部と係合部とでもって収納部を形
   成してなることを特徴とする自動車用トランクトリム。
3. 【請求項３】 シートバックパネル中央部の乗員室と荷
   室とを連通する開口より乗員室側からトランクフロント
   トリムのトリム本体を荷室側に挿入し、シートバックパ
   ネルより荷室側に延在されて立設されたフランジに前記
   トリム本体の延在部の荷室側に形成された係合部を係止
   し、トリム本体の一般部の乗員室側の面に突設された摘
   みを乗員室側に引くことにより前記開口にトランクフロ
   ントトリムの爪部を係止するようにしてなることを特徴
   とする自動車用トランクトリムの取付方法。