JP3159920B2 - ベルト式動く歩道 - Google Patents

ベルト式動く歩道

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JP3159920B2
JP3159920B2 JP20260696A JP20260696A JP3159920B2 JP 3159920 B2 JP3159920 B2 JP 3159920B2 JP 20260696 A JP20260696 A JP 20260696A JP 20260696 A JP20260696 A JP 20260696A JP 3159920 B2 JP3159920 B2 JP 3159920B2
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満男 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ベルトの撓み防
止構造を有するベルト式動く歩道に関するものである。
【0002】
【従来の技術】動く歩道は、我が国において、1970
年に開催された大阪万国博覧会に大規模に採用された
が、その後の需要についてはそれ程大きいものではなか
った。しかしながら、近年高齢化社会の到来、身体障害
者の社会進出、空港ターミナルや鉄道駅の巨大化および
都市再開発による歩行距離の拡大等で、動く歩道が歩行
を援助する手段として再び脚光を浴びるようになってき
た。
【0003】また、既存通路への設置も検討されてい
る。この場合、ベルト式動く歩道において、その踏面
(運び側ベルト部の上面)から下方の機械部分全部を通
路の床面の下に埋め込むとその為の工事が大変となるの
で、床面の上に動く歩道を設置することになる。当然、
踏面からの天井高さが、床面から踏面の高さ分だけ減じ
て低くなってしまい、即ち、踏面と天井との間の高さが
必然的に低くなってしまう。
【0004】従って、天井高さを確保するために、踏面
下の機械部分が出来るだけ浅い構造の動く歩道が要求さ
れることになる。このためには、ベルトを駆動するプー
リ径を小さくすることができ、伸びの小さいベルトの開
発が必要となる。
【0005】人員輸送用コンベアベルトとして実公昭5
0−23996号公報が提案されている(以下、「先行
技術」という)。先行技術では、従来のベルトの強度メ
ンバーの芯体として多層の帆布の代わりにスチールコー
ド(撚鋼線)が採用されており、これによれば、ベルト
式動く歩道の長手方向両端(ヘッド部およびテール部)
機械室の深さを従来の1.2mから0.55mと50%
以上浅くすることができるとともに、ベルトの伸びも従
来の1.5%から0.3%に減じているため機械室の長
さを小型化(コンパクト化)することに成功している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、先行技
術では、ベルトの芯体をスチールコード(撚鋼線)とす
ることにより、機械室の小型化が実現できたが、動く歩
道の設置を計画する建築設計者は更なる小型化を要求し
ている。そのためには、動く歩道のベルトを駆動するプ
ーリ径を更に小さくすることが必要であり、後述する理
由でベルト厚も薄くせねばならならない。
【0007】しかしながら、図4に示す従来のベルト式
動く歩道に先行技術のベルトを使用すると、ベルトの横
剛性が減じ、ベルトの撓み量が大きくなり動く歩道の作
動に支障があるといった問題がある。
【0008】従って、この発明の目的は、ベルト式動く
歩道の両端機械室の更なる小型化の要求に対しベルトの
駆動プーリ径をより小さくし、そのためにベルトの厚さ
を薄くすることにより生じるベルトの撓み量の増大に関
する問題を解決することができるベルト式動く歩道を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】ベルト式動く歩道に使用
されるベルトの撓みについて説明する。 まず、ベルト式動く歩道においてベルトを駆動する
ためのプーリ径について述べる。駆動プーリ径は次の条
件1.〜3.によって決められる。
【0010】1.面圧:図5は横剛性を有するベルトの
断面図である。駆動プーリ上での面圧が非常に大きくな
ると、ベルトの長手方向の強度部材であるスチールコー
ド3とゴム1、2、5との接着、疲労、周辺のゴムのク
リープおよび変形疲労を促進し、且つ、局部摩耗となっ
てあらわれる。これらのことを配慮して、面圧は一般的
に8〜10kg/cm2 となるように設計されている。
面圧Pfは次式によって表される。
【0011】Pf=2T・P/d・D・・・(1) ただし、 Pf:面圧(kg/cm2 ) T :ベルトの単位幅に負荷される最大張力(kg/c
m) D :駆動プーリの直径(cm) d :長手方向のスチールコード層を構成するスチール
コードの線径(cm) P :長手方向のスチールコード層を構成するスチール
コードのピッチ(cm) 機長100mの水平型の動く歩道について検討すると、
その最大張力は5800kgであり、動く歩道のベルト
の有効幅を100cmとすると単位幅当たりの張力は5
8kg/cmとなる。
【0012】(1)式でPf=9(kg/cm2 )、T
=58(kg/cm)とすると、Dを小さくするには、
スチールコードの線径dを大きく、ピッチPを小さくす
ればよいことがわかる。ここでdを大きくすると、後述
するスチールコードの屈曲応力の問題が発生するので、
Pを小さくすることとする。
【0013】仮に、スチールコードの線径(d)=2m
mφ スチールコードのピッチ(P)=4.63mm このベルトの破断強度を、63000kg 安全率S=63000/5800=10.8>7(構造
基準) とした場合、最小プーリ径Dを計算すると次の通りとな
る。
【0014】Pf=2T・P/d・D・・・(1) D= (2T・P)/(Pf・d) =(2×58×0.43)/(9×0.2) =27.7cm 2.スチールコードの屈曲応力:素線径d’からなる長
手方向のスチールコード(線径d)3は、プーリ部での
屈曲応力が極端に大きくならないように次式(2)、
(3)を満足せねばならない。
【0015】スチールコードの線径dとプーリ径Dとの
関係式、 D/d>100・・・(2) d=0.2cmから D>20(cm) スチールコードの素線径d’とプーリ径Dとの関係式、 D/d’>1000・・・(3) 素線径d’=0.025cmから D>25(cm) 3.ベルトの上カバーゴムの伸長率ε:ベルトの上カバ
ーゴム1は、動く歩道のヘッド部機械室およびテール部
機械室のプーリ部で伸びを繰り返すことになる。この伸
長率が大きくなると、ゴムが疲労し、表面に割れが生じ
る。従って、伸長率εは、ゴムの経年劣化も配慮して、
一定値以下になるようにプーリ径は決められる。
【0016】なお、伸長率εの上限は、ゴムの材質によ
り異なるが、一般的に0.05〜0.08とされてい
る。動く歩道用ベルトは、土砂等のバラ物運搬用のコン
ベヤベルトよりも材質の優れたものを採用しているの
で、ε<0.07として検討している。
【0017】この場合、この伸長率は、次式によって表
される。 ε=t1 /(R+t2 )<0.07・・・(4) ただし、 t1 :ベルト芯体から上カバーゴムまでの厚さ(cm) t2 :ベルト芯体から下カバーゴムまでの厚さ(cm) R :駆動プーリの半径(cm) ここで、t1 =1.3cm、t2 =1.3cmとする
と、(4)式から、 R>(t1 −0.07・t2 )/0.07 =(1.3−0.07×1.3)/0.07 =17.3(cm) 即ち、プーリの半径R=D/2は、D>34.6(c
m)となる。
【0018】 次に、ベルトの撓み量について説明す
る。以上の(1)、(2)、(3)および(4)式によ
って計算された結果から、(4)式によるプーリ径Dが
最も大きく、34.6cm以上とせねばならない。ベル
ト式動く歩道の低床化のために作用される駆動プーリ径
を374mm(ゴムラッギング12mm厚を含む)とす
ると、ベルトの厚さは26mmであり、駆動プーリにベ
ルトが捲きついた状態で374mm+26mm+26m
m=426mmとなり、クリアランスを考慮するとヘッ
ド部機械室は約500mmの深さが必要となる。
【0019】以上から、駆動プーリ径を更に小さくする
ためには、(4)式 ε=t1 /(R+t2 )・・・(4) が厳しい条件となっている。ここで、駆動プーリの半径
Rを小さくするには、t1 をより小さくt2 をより大き
くすればよいことがわかる。
【0020】ただし、t1 はベルト断面図(図5)から
分かる通り、これ以上小さくすることはできない。ま
た、t2 も次に示す理由により大きくすることはできな
い。図3に示すように、ベルト16はその返り側ベルト
部(下側)においてスナブプーリ20によって逆に(表
面側でスナブプーリと接触して)曲げられることにな
る。このときの表面ゴムの伸長率ε’は次のようにな
る。
【0021】ε’=t2 /(R’+t1 ) ただし、 R’:スナブプーリの半径(cm) スナブプーリは、返り側ベルト部の下側に設置されるの
で、仮に両端機械室の深さを50cmとすると、スナブ
プーリ径(2×R’)は、次の数値以下としなければな
らない。
【0022】スナブプーリ径=(機械室深さ)−(ベル
ト厚)−(運び側ベルト部と返り側ベルト部との間隔)
=50−2.6×2−11.9=32.9(cm) これにより、機械室床とスナブプーリとのクリアランス
を考慮してスナブプーリ径は27.4cm(R’=1
3.7cm)とする。この場合、スナブプーリ部でベル
トカバーゴムt2 部の伸長率ε’は次の通りとなる。
【0023】ε’=t2 /(R’+t1 )=1.3/
(13.7+1.3)=0.087 スナブプーリ部でのベルトの巻付角は、駆動プーリ部で
の巻付角に比し小さいので、ε’=0.087でも可能
だが、ベルトの寿命の観点からいえば、勿論小さい方が
よい。
【0024】伸長率ε’を小さくするには、前述したよ
うにR’、t1 は変えられないので、t2 を小さくす
る。即ち、以下に示すようにベルトの厚さを減らせばよ
いことになる。
【0025】 t2 =1.2cm(ベルト厚2.5cm)の場合:ε’=0.080 t2 =1.1cm(ベルト厚2.4cm)の場合:ε’=0.073 t2 =1.0cm(ベルト厚2.3cm)の場合:ε’=0.067 t2 =0.9cm(ベルト厚2.2cm)の場合:ε’=0.060 機械室深さを更に浅くするために、駆動プーリ径(2
R)を336mm、スナブプーリ径(2R’)を222
mmとした場合の検討をすると次のようになる。 (イ)ベルト厚26mm(t1 =1.3cm、t2 =1.3cm) 伸長率 ε=t1 /(R+t2 )=1.3/(16.8+1.3) =0.071 伸長率 ε’=t2 /(R’+t1 )=1.3/(11.1+1.3) =0.105 (ロ)ベルト厚23mm(t1 =1.3cm、t2 =1.0cm) 伸長率 ε=t1 /(R+t2 )=1.3/(16.8+1.0) =0.073 伸長率 ε’=t2 /(R’+t1 )=1.0/(11.1+1.3) =0.080 (ハ)ベルト厚22mm(t1 =1.3cm、t2 =0.9cm) 伸長率 ε=t1 /(R+t2 )=1.3/(16.8+0.9) =0.073 伸長率 ε’=t2 /(R’+t1 )=0.9/(11.1+1.3) =0.072 (ハ)の場合の機械室深さは次の通りとなる。
【0026】駆動プーリ径(33.6cm)+ベルト厚
×2(2.2cm×2)+クリアランス(6cm)=4
4cm、(この結果、50cmに対し6cm浅く出来
る) 以上の通り、ベルト厚を26mmから22mmとする
と、伸長率ε、ε’ともに、基準値の0.07に近い数
値となる。しかしながら、ベルト厚を薄くすると、次に
述べるように撓み量が大きくなる問題が生じる。
【0027】図5に示すように、ベルト式動く歩道のベ
ルト16は、上下幅方向にスチールコード層4、4’が
埋設されている。ベルトはこの上下コード層間の間隔に
より横剛性を持たせている。また、ベルトの厚さは次の
ように決められている。即ち、図5に示す上カバーゴム
1と裏カバーゴム2間の上下面寄りに幅方向にスチール
コード層4、4’が埋設され、スチールコード層4、
4’間の中間部のゴム5にベルト長手方向にスチールコ
ード層3が埋設されたコンベヤベルト16において、ベ
ルト幅方向中央部に荷重Wを加えた場合には、上側のス
チールコード層4は圧縮状態に、そして、下側のスチー
ルコード層4’は引張り状態になる。スチールコード層
4、4’間の間隔をhとすると、単位長さ当たりの断面
二次モーメントI(cm4 )は下記(5)式のようにな
る。
【0028】 I=1h3 /12=h3 /12・・・(5) 集中荷重Wがベルト中央部に加わると、ベルトの最大撓
みδmax (cm)は下記(6)式のようになる。
【0029】 δmax =Wl3 /48EI =Wl3 /48E(h3 /12) =Wl3 /4Eh3 ・・・(6) ただし、 E:ヤング率 l(lは小文字のエル):ベルト支持スパン 上記ヤング率E、ベルト支持スパンlおよび荷重Wは既
知であるから、横剛性は、スチールコード層4、4’の
間隔hによって決まり、従って、ベルトの撓みδは、ス
チールコード層4、4’の間隔hの3乗に逆比例する。
【0030】(5)式、(6)式から分かるように、ベ
ルトの厚さを薄くすると、ベルトの横剛性が減り、撓み
量δが大きくなる。ベルトの中央に65kgの荷重をか
けた場合のベルトの中央部における撓み量δの測定結果
は次の通りである。
【0031】δ=6mm ただし、 ベルト厚:t1 +t2 =2.6cm 横方向スチールコード層4、4’の間隔:h=1.3c
m ベルトの支持スパン:l=100cm この撓み量δは、ベルト製造時、即ち、ベルトに張力が
かかっていない状態の値である。従って、ベルトを動く
歩道に取り付けた場合の撓み量δ’は、ベルトに所定の
張力が与えられるので3〜4mmとなる。この結果か
ら、hが1.3〜0.9cmの範囲で変化した場合の撓
み量δ、δ’を計算すると表1のようになる。
【0032】
【表1】
【0033】発明者は以上の結果、ベルト式動く歩道に
おいて両端機械室の深さを浅くするためには、(1)、
(2)、(3)および(4)式の条件を満足するように
プーリ径を小さくするとともに、ベルト厚を薄くする必
要があり、ベルト厚を薄くすると、ベルトの横剛性が減
じ、撓み量が大きくなることから、装置に撓み防止機構
を設けることを知見し、下記の発明に至った。
【0034】請求項1記載の発明は、長手方向両端に設
けられたプーリによって介装され無端移動可能に設けら
れたベルトと、前記ベルトの幅方向両端部において前記
ベルトの長手方向に複数配設された、前記ベルトの下面
と接触して前記ベルトを支持するための支持ローラとか
らなるベルト式動く歩道において、無端移動可能に設け
られた前記ベルトの上側の運び側ベルト部と前記ベルト
の下側の返り側ベルト部との間の、前記運び側ベルト部
の下方の幅方向中央部に、前記運び側ベルト部の下面と
接触可能に、前記ベルトの長手方向にわたり、前記ベル
トの撓みを防止するための支持板が設けられ、前記支持
板は、前記運び側ベルト部のベルトが撓んだときにのみ
接触する距離だけ、前記運び側ベルト部を支持する前記
支持ローラの位置よりも低い位置に設けられていること
に特徴を有するものである。
【0035】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記支持板は、前記ベルトの幅の10〜3
0%の幅を有するものである。
【0036】〔作用〕ベルトの運び側ベルト部の幅方向
中央部を支持板で支持することにより、人が乗る前記ベ
ルト部の撓みが防止される。ベルトの運び側ベルト部の
幅方向中央部の支持板は、摩擦抵抗の小さいプラスチッ
ク等で行うとよい。中央部の支持板は、ベルトが撓んだ
ときのみに接触可能なように、運び側ベルト部の幅方向
両端部の支持ローラの高さよりも若干低い高さの位置に
設けることにより、荷重負担を小さくして摩擦抵抗が小
さくなる。更に、この支持板と接する運び側ベルト部の
下面(即ち、ベルトの裏面)の中央部には、ベルト製造
時に支持板より若干広幅の帆布を貼り付けて摩擦抵抗が
出来るだけ小さくなるようにするとよい。ベルトの中央
部の支持にローラを使用しないのは、この箇所が人の乗
る位置であり、ベルト端部と同じようにローラで支持す
ると足元にうねりを感じさせ、乗り心地が悪くなるから
である。
【0037】
【発明の実施の形態】次に、この発明を図面を参照しな
がら説明する。図1はこの発明の一実施態様を示す図3
のB−B線断面図、図2は図1のA−A線矢視平面図、
図3はこの発明の一実施態様を示す動く歩道の側面図で
ある。
【0038】図面に示すように、ベルト16は、ヘッド
部機械室12内に設けた駆動プーリ19と、テール部機
械室14内に設けたテークアッププーリ25、テールベ
ンドプーリ26とに介装されている。27はベルト緊張
装置である。機械室12、14はフロアープレート15
によッてカバーされている。駆動プーリ19は電動機・
減速機17により回転されることによりベルト16を無
端移動式で駆動するようになっている。ベルト16は、
上側が上面に人が乗る運び側ベルト部16a、下側が返
り側ベルト部16bとなっている。
【0039】ハンドレール(移動手すり)29は、透明
板により構成した欄干28の両端部にそれぞれ半円状に
配列した複数のガイドローラに介装されており、無端移
動式で駆動するようになっている。ハンドレール29は
ハンドレール駆動用ローラ32によってベルト16の駆
動力を受けて駆動される。
【0040】ベルト16は、図5に示されるように、ス
チールコード層3、4および4’が埋設された横剛性を
有する、人員輸送用のコンベアベルト等が使用される。
機械室12と14との間の中間部13(踏面下空間部)
において、運び側ベルト部16aの下面はベルト16の
幅方向両端部を支える、ベルト16の長手方向に配設さ
れたキャリヤローラ(支持ローラ)22により支持され
ている。返り側ベルト部16bの下面は、ベルト16の
幅方向両端部を支える、所定間隔毎にベルト16の長手
方向に配設されたリターンローラ(支持ローラ)23に
より支持されている。
【0041】運び側ベルト部16aの幅方向中央部に
は、運び側ベルト部16aの下方にその下面(ベルト1
6の裏面)と接触可能な支持板30が、運び側ベルト部
16aの長手方向にわたり、梁33および支持板フレー
ム31を介して設けられている。支持板30には摩擦抵
抗の小さいプラスチック等を使用する。また、支持板3
0は、荷重負担を小さくして摩擦抵抗が小さくなるよう
にベルト幅方向端部の支持ローラ22の高さ位置より若
干低く設置されている。従って、運び側ベルト部16a
の下面と支持板30の上面とはベルトに積載荷重がない
ときには離れており、ベルトが撓んだときにのみ接触す
るようになっている。更に、支持板30と接触するベル
ト16の裏面の中央部には、摩擦抵抗が出来るだけ小さ
くなるようにベルト製造時に支持板30よりも若干広幅
の帆布が貼り付けられている。また、ベルトの幅方向両
端部でのみローラ22を使用し、人が乗るベルト幅方向
中央部にはローラがないので、絨毯の上にいるような柔
らかい乗り心地および足元のスリップ防止が図られる。
【0042】踏面幅1000mm(ベルト幅1100m
m)のベルト16を使用する実施例の寸法を示すなら
ば、支持板30の幅は100〜300mmとし、支持板
30の取付位置高さは、キャリヤローラ(支持ローラ)
22の高さ位置より3〜12mm低い位置とすればよ
い。ベルトの幅は、上記寸法に限られるものでなく、
1.1m以下および以上の種々の幅のベルトに適用する
ことができることは言うまでもない。例えば、外国の空
港の旅客ターミナルでは、踏面幅1.4mの広幅のベル
トが使用されている。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下に示す工業上有用な効果がもたらされる。
【0044】 ベルトの撓みが防止されるのでベルト
の厚みを薄くすることが出来、駆動プーリ径を更に小さ
くすることができ、動く歩道の長手方向両端機械室の高
さをより小さく小型化することができ踏面下を浅くでき
る。
【0045】 より薄いベルトの採用により、ベルト
式動く歩道の両端機械室をより浅く小型にすることがで
きるので、新しい建築物への設置は勿論、既存通路にも
より導入し易くなる。
【0046】 踏面幅約1mの動く歩道の他に、例え
ば、外国の空港の旅客ターミナルに見られるような踏面
幅1.4mのような広幅のベルトについても、従来より
浅い床下機械室での設置が可能となり踏面下を浅くでき
る。
【0047】 ベルトは中央部に750N(76.5
kgf)の荷重が加わったとき、10mm以下の撓みと
なるよう製造されている。従来の動く歩道では、片側に
人が立っていて、その脇を歩いて通過する人がいると、
ベルトの撓みが変化して立っている人は不快感を感じる
ことがあったが、前述の支持板をいれることにより、ベ
ルトの撓みが制限され、この不快感が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のベルト式動く歩道の一実施態様を示
す図3のB−B線断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視平面図である。
【図3】この発明のベルト式動く歩道の一実施態様を示
す側面図である。
【図4】従来のベルト式動く歩道の一例を示す断面図で
ある。
【図5】横剛性を有するベルトの断面図である。
【符号の説明】
1 ベルトの上カバーゴム 2 ベルトの裏カバーゴム 3 ベルトの長手方向に埋設されたスチールコード(撚
鋼線)層 4 ベルトの上面寄りに幅方向に埋設されたスチールコ
ード(撚鋼線)層 4’ ベルトの下面寄りに幅方向に埋設されたスチール
コード(撚鋼線)層 5 ベルトの中間部のゴム 11 床面 12 ヘッド部機械室 13 中間部(踏面下空間部) 14 テール部機械室 15 フロアープレート 16 ベルト 16a 運び側ベルト部 16b 返り側ベルト部 17 電動機・減速機 19 駆動プーリ 20 スナブプーリ 22 キャリヤローラ 23 リターンローラ 25 テークアッププーリ 26 テールベンドプーリ 27 ベルト緊張装置 28 欄干 29 ハンドレール(移動手すり) 30 支持板 31 支持板フレーム 32 ハンドレール駆動用ローラ 33 梁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向両端に設けられたプーリによっ
    て介装され無端移動可能に設けられたベルトと、前記ベ
    ルトの幅方向両端部において前記ベルトの長手方向に複
    数配設された、前記ベルトの下面と接触して前記ベルト
    を支持するための支持ローラとからなるベルト式動く歩
    道において、無端移動可能に設けられた前記ベルトの上
    側の運び側ベルト部と前記ベルトの下側の返り側ベルト
    部との間の、前記運び側ベルト部の下方の幅方向中央部
    に、前記運び側ベルト部の下面と接触可能に、前記ベル
    トの長手方向にわたり、前記ベルトの撓みを防止するた
    めの支持板が設けられ、前記支持板は、前記運び側ベルト部のベルトが撓んだと
    きにのみ接触する距離だけ、前記運び側ベルト部を支持
    する前記支持ローラの位置よりも低い位置に設けられて
    いる ことを特徴とするベルト式動く歩道。
  2. 【請求項2】 前記支持板は、前記ベルトの幅の10〜
    30%の幅を有する請求項1記載のベルト式動く歩道。
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