JP3158242B2 - 内周に凹凸部を有する部品の製造方法 - Google Patents

内周に凹凸部を有する部品の製造方法

Info

Publication number
JP3158242B2
JP3158242B2 JP18210396A JP18210396A JP3158242B2 JP 3158242 B2 JP3158242 B2 JP 3158242B2 JP 18210396 A JP18210396 A JP 18210396A JP 18210396 A JP18210396 A JP 18210396A JP 3158242 B2 JP3158242 B2 JP 3158242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral surface
prototype
inner peripheral
component
electroforming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18210396A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1025592A (ja
Inventor
与志信 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP18210396A priority Critical patent/JP3158242B2/ja
Publication of JPH1025592A publication Critical patent/JPH1025592A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3158242B2 publication Critical patent/JP3158242B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gear Processing (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内周に凹凸部を有
する内歯車などの部品の製造方法に係わり、特に、電鋳
を利用したものに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】高精度な歯車の製造に
は、研磨加工が利用されている。しかし、内歯車の場
合、研磨加工による製造は面倒であり、コストもかさ
む。
【0003】そこで、高精度な内歯車を製造するのに電
鋳を利用することが考えられた。すなわち、電鋳なら
ば、外歯車形状の原型を高精度に製作すれば、この原型
を利用して容易に内歯車を製造することが可能なはずで
ある。しかし、電鋳による場合、内歯車のような形状で
は、部品となる電着層を原型から剥離できない。電着層
を原型から剥離可能とするには、電着層の内周面をテー
パー状にして抜き勾配を付けなければならないが、これ
は、内歯車としての規格上許されない。
【0004】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、内歯車のような内周に凹凸部を有する部
品を、電鋳を利用して容易に高精度に製造できるように
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の内周に
凹凸部を有する部品の製造方法は、前記目的を達成する
ために、内周面に凸部と凹部とが周方向に並んだ部品の
製造方法において、前記部品の内周面形状の転写形状を
外周面に有する原型を作成する原型作成工程と、電鋳に
より前記原型の外周側に電着層を形成する電鋳工程と、
ワイヤー放電加工により前記電着層の内周面の凸部の頂
部を包絡する位置で原型を切り出すワイヤー放電加工工
程と、このワイヤー放電加工工程の後に前記電着層の内
周面の凹部に残った原型を取り除く残留部分除去工程と
を備えたものである。
【0006】特に前記ワイヤー放電加工工程は、原型か
ら部品となる電着層を剥離させることを可能とするもの
である。すなわち、電着層の内周面の凸部の頂部を包絡
する位置で原型を切り出すと、電着層の内周面の凹部に
残った原型は、互いに分離し、かつ、それよりも内周側
には何もない状態になるので、電着層から容易に取り除
ける。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明の内周
に凹凸部を有する部品の製造方法において、製造能率を
より向上させることを目的として、原型の軸方向長さを
複数の部品に相当する長さにし、電鋳工程後に電着層ま
たは電着層および原型を1個の部品に相当する長さに切
断するものである。
【0008】原型は切断されるため、部品の製造に1回
しか使えないが、請求項2の発明においては、1つの原
型を作成すれば、複数の部品を製造できる。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の内周に凹凸部を有す
る部品の製造方法の一実施例について、図面を参照しな
がら説明する。本実施例において製造される部品は、図
1(d)および図2(b)に示すような内歯車1であ
る。この内歯車1は、歯をなす複数の凸部2と凹部3と
が内周面に円周方向に並んでいる。また、内歯車1の内
周面および外周面は、これらと平行な1つの中心軸が定
まるような形状である。
【0010】そして、内歯車1の製造に際しては、まず
図1(a)および図2(a)に示すような原型6を作成
する(原型作成工程)。この原型6は、導電性を有する
金属材料から、特に研削などの適当な加工方法を用いて
作成し、内歯車1の内周面形状の転写形状を外周面に有
するものとする。すなわち、原型6は、内歯車1の凸部
2を形成する複数の凹部7と内歯車1の凹部3を形成す
る複数の凸部8とを有する。また、原型6の軸方向長さ
は、製造される内歯車1の複数個分の長さにしてある。
なお、9は、原型6および内歯車1の製造に際して原型
6を保持するためのシャフトであり、このシャフト9
は、原型6の中心軸上に位置し、その両端面から突出し
ている。
【0011】つぎに、図1(b)に示すように、電鋳に
より、原型6の外周側に電着層11を形成する(電鋳工
程)。この電着層11の材料は、例えばニッケルである。
電着層11の硬度は、例えばHRC65程度になる。
【0012】つぎに、図1(c)に示すように、ワイヤ
ー放電加工により、電着層11の内周面の凸部2の頂部
(原型6の歯底)を包絡する位置で原型6を切り出す
(ワイヤー放電加工工程)。なお、図面では、ワイヤー
放電加工に際してのワイヤー経路がほぼ円形になってい
るが、それに限るものではなく、ワイヤー経路は、凹部
2および凸部3の形状に応じて適宜決めればよい。要
は、ワイヤー放電加工工程後に、電着層11の内周面の各
凹部3に残った原型6の残留部分(凸部8)が互いに分
離し、かつ、それよりも内周側には何も残っていない状
態になっていればよい。ただし、電鋳による精度を損な
わないためには、ワイヤー経路が原型6と電着層11との
間の境界を通る道程を極力短くした方がよい。
【0013】つぎに、図1(d)に示すように、これら
原型6の各凸部8を電着層11から取り除く(残留部分除
去工程)。この際、前述のように各凸部8が互いに分離
された状態になっているために、これら凸部8を電着層
11から容易に取り除くことができる。
【0014】また、図2(b)に示すように、最初内歯
車1の複数個分の長さになっている電着層11を1個の内
歯車1に相当する長さに切断する(所定長切断工程)。
この所定長切断工程は、電鋳工程後の適宜の段階で行う
ことができる。残留部分除去工程後に所定長切断工程を
行う場合には、それまでのワイヤー放電加工工程および
残留部分除去工程を複数の内歯車1に対して同時にでき
る利点がある。また、ワイヤー放電加工工程前に行う場
合は、原型6も同時に切断されることになるが、原型6
が残っていることにより、加工時の電着層11の変形を防
止できる利点がある。
【0015】さらに、必要に応じて、内歯車1の端面や
外周面に研磨を施すなど、適当な後加工を施して、内歯
車1が完成するが、電鋳により高精度に形成されている
内歯車1の内周面には後加工を施す必要はない。
【0016】以上のように、前記実施例の構成によれ
ば、電着層11の内周面の凸部2の頂部を包絡する位置で
ワイヤー放電加工により原型6を切り出した後、電着層
11の内周面の凹部3に残った原型6の凸部8を取り除く
ので、内歯車1であっても、原型6から電着層11を剥離
させることが可能になり、電鋳を利用して製造すること
が可能になる。そして、電鋳を利用して内歯車1を製造
することにより、この内歯車1を容易に高精度に製造で
きる。
【0017】また、原型6は、ワイヤー放電加工工程に
おいて凸部8が切断されるため、内歯車1の製造に1回
しか使えないが、前記実施例においては、1つの原型6
を長くし、これに形成された電着層11を切断して複数の
内歯車1を得るので、1つの原型6を作成すれば、複数
の内歯車1を製造でき、製造能率が向上する。
【0018】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、製造される部品を内歯車1としたが、
製造される部品は、それに限るものではなく、オイルポ
ンプのインナーローターなど、内周面に凸部と凹部とが
周方向に並んだ部品一般に適用できる。
【0019】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、内周面に凸部
と凹部とが周方向に並んだ部品の製造方法において、原
型の外周側に形成された電着層の内周面の凸部の頂部を
包絡する位置でワイヤー放電加工により原型を切り出し
た後、電着層の内周面の凹部に残った原型を取り除くの
で、内歯車のような部品を電鋳を利用して容易に高精度
に製造することが可能になる。
【0020】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、原型の軸方向長さを複数の部品に相当
する長さにし、電鋳工程後に電着層または電着層および
原型を1個の部品に相当する長さに切断するので、1つ
の原型を作成すれば、複数の部品を製造でき、製造能率
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内周に凹凸部を有する部品の製造方法
の一実施例を示す断面図で、(a)は原型作成工程後、
(b)は電鋳工程後、(c)はワイヤー放電加工工程
後、(d)は残留部分除去工程後を示している。
【図2】(a)は同上原型の斜視図であり、(b)は内
歯車の斜視図である。
【符号の説明】
1 内歯車(部品) 2 凸部 3 凹部 6 原型 11 電着層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に凸部と凹部とが周方向に並んだ
    部品の製造方法において、前記部品の内周面形状の転写
    形状を外周面に有する原型を作成する原型作成工程と、
    電鋳により前記原型の外周側に電着層を形成する電鋳工
    程と、ワイヤー放電加工により前記電着層の内周面の凸
    部の頂部を包絡する位置で原型を切り出すワイヤー放電
    加工工程と、このワイヤー放電加工工程の後に前記電着
    層の内周面の凹部に残った原型を取り除く残留部分除去
    工程とを備えたことを特徴とする内周に凹凸部を有する
    部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 原型の軸方向長さを複数の部品に相当す
    る長さにし、電鋳工程後に電着層または電着層および原
    型を1個の部品に相当する長さに切断することを特徴と
    する請求項1記載の内周に凹凸部を有する部品の製造方
    法。
JP18210396A 1996-07-11 1996-07-11 内周に凹凸部を有する部品の製造方法 Expired - Fee Related JP3158242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18210396A JP3158242B2 (ja) 1996-07-11 1996-07-11 内周に凹凸部を有する部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18210396A JP3158242B2 (ja) 1996-07-11 1996-07-11 内周に凹凸部を有する部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1025592A JPH1025592A (ja) 1998-01-27
JP3158242B2 true JP3158242B2 (ja) 2001-04-23

Family

ID=16112398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18210396A Expired - Fee Related JP3158242B2 (ja) 1996-07-11 1996-07-11 内周に凹凸部を有する部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3158242B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8555504B1 (en) * 2012-05-07 2013-10-15 Gates Corporation Method of forming a sprocket

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1025592A (ja) 1998-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2399730A1 (en) Mold for tire
JP3158242B2 (ja) 内周に凹凸部を有する部品の製造方法
JPH1058081A (ja) ステアリング用ラックおよびその製造方法
JPH0475121B2 (ja)
JP4349831B2 (ja) 固定子鉄心の製造方法
JP2005019834A (ja) キャリアプレート
JP2011032547A (ja) 焼結歯車の製造方法
JPH0151324B2 (ja)
JP2008055649A (ja) ウォームホイール成形用型および成形方法
JPH08308182A (ja) 小型電動機用整流子及びその製造方法
JP3977712B2 (ja) 整流子の製造方法、整流子の製造装置、整流子形成用板材の製造方法、整流子形成用板材の製造装置、整流子形成用板材、及び整流子
JPH0250702B2 (ja)
WO2024004353A1 (ja) 成形型用クリーニングブラシの製造方法および樹脂成形装置の製造方法
JPS6026651B2 (ja) 割モ−ルド方式のタイヤ成形用金型の製造方法
JPH0475123B2 (ja)
JPH05269791A (ja) インサート金具を有する樹脂成形品の製造方法
JPH05245576A (ja) 傘歯車の製造方法
JPH11350184A (ja) 微細溝構造を有する部品およびその製造方法
JPH1086158A (ja) 金 型
JPS6046624B2 (ja) 整流子の製造方法
JP3740401B2 (ja) 弾性領域を有するフェルール接続用スリーブの製造方法
JPH06126775A (ja) スリップリングの製造装置とその製造方法
JPS5943899B2 (ja) 整流子の製造方法
JP4043709B2 (ja) 歯車の製造方法
WO2017169250A1 (ja) ウォームホイールの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010105

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees