JPH11350184A - 微細溝構造を有する部品およびその製造方法 - Google Patents

微細溝構造を有する部品およびその製造方法

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JPH11350184A
JPH11350184A JP15613598A JP15613598A JPH11350184A JP H11350184 A JPH11350184 A JP H11350184A JP 15613598 A JP15613598 A JP 15613598A JP 15613598 A JP15613598 A JP 15613598A JP H11350184 A JPH11350184 A JP H11350184A
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copper
nickel
electroformed
layer
forming
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JP15613598A
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Masao Oyama
正夫 大山
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パイプ形状の内面に深くて微細な溝構造を有す
る部品を高精度で歪みなく製造する。 【解決手段】2種類の金属による電鋳法、例えばニッケ
ル電鋳法/銅電鋳法を組み合わせ、母型となる銅母型を
ベースとして最終的に製品となる部分をニッケル電鋳法
で形成し、微細溝となる部分を銅電鋳法で形成し、更に
機械加工により所定寸法に仕上げる。これらの工程を必
要により繰り返し、最終的に銅母型及び銅電鋳部分をエ
ッチング処理により除去し、残ったニッケル電鋳部分に
よってmm単位の微細溝部分を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直径が10〜20
mm程度に構成される部品内に微細溝を形成する製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パイプ形状の内面に深くて微細な
溝構造を有する部品、特に直径が10〜20mm程度の
パイプ内面等にmm単位の深い溝が開口面に向いている
構造の部品製作は、機械加工等では製造が不可能であっ
た。
【0003】また、精密鋳造法や、通常の単一の金属の
みによる電鋳法を適用しても、開口寸法が0.2〜0.
3mmの溝加工は、溝深さが開口寸法と同程度までが限
界で、10倍以上の深い溝は製作不可能であった。寸法
の大きなものであれば、旋盤等の工作機械を用いて加工
が可能であったが、溝の寸法がmm単位や、それ以下で
は、工具等の制約から加工が不可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の欠点を解消し、機械加工、精密鋳造法、通常
の電鋳法では到底製造できない精度、構造の微細溝構造
を有する製品の製造を可能とし、特に、製造の際に、機
械加工等を行わずに仕上げ、歪みのない高精度な微細
溝、薄肉構造の部品を製作可能とするごとき微細溝構造
を有する部品およびその製造方法を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には以下に記載するような技術構
成を採用するものである。
【0006】即ち、本発明に係わる微細溝構造を有する
部品の製造方法の第1態様は、2種類の金属による金属
電鋳工法と、機械加工により前記金属を所定の形状寸法
に仕上げる工法と、前記2種類のうち他の電鋳金属によ
って囲まれた1種類の電鋳金属を選択的にエッチング処
理により除去する工法とを組み合わせて微細溝を形成す
ることを特徴とするものであり、また第2態様は、前記
2種類の電鋳金属がニッケルと銅であり、前記エッチン
グ処理により除去する電鋳金属が銅であることを特徴と
するものであり、また第3態様は、銅電鋳法で製作した
母型の周囲にニッケル電鋳法により第1のニッケル電鋳
層を所定厚さまで形成する工程と、前記第1のニッケル
電鋳層を所定の形状寸法に仕上げるとともに前記母型の
銅の一部が露出するごとくに機械加工を行う工程と、前
記第1のニッケル電鋳層の上に銅電鋳法により銅電鋳層
を形成し前記露出した一部の銅とで連続した銅層を形成
する工程と、前記銅電鋳層を所定の形状寸法に仕上げる
機械加工を行う工程と、仕上げた前記第1のニッケル電
鋳層および前記銅電鋳層の上にニッケル電鋳法により第
2のニッケル電鋳層を形成し連続したニッケル層を形成
する工程と、前記母型の銅部分および前記第2のニッケ
ル電鋳層を所定の形状寸法に仕上げる機械加工を行う工
程と、前記母型の銅と前記銅電鋳層からなる前記連続し
た銅層をエッチング処理により除去し、残った前記第1
および第2のニッケル電鋳層によって溝を形成する工程
とからなることを特徴とするものである。
【0007】また、本発明に係わる微細溝構造を有する
部品の第1態様は、上述した製造方法の第1態様または
第2態様により製造されることを特徴とするものであ
り、また第2態様は、上述した製造方法の第3態様によ
り製造されることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係わる微細溝構造を有す
る部品およびその製造方法は、特にパイプ形状の内面に
深くて微細な溝構造を有する部品の製造において、2種
類の電鋳金属、例えばニッケル電鋳法/銅電鋳法を組み
合わせ、母型となる銅型をベースとして最終的に製品と
なる部分をニッケル電鋳法で形成し、微細溝となる部分
を銅電鋳法で形成し、さらに機械加工により所定寸法に
仕上げるという工程を必要により繰り返し、最終的に母
型の銅及び銅電鋳部分をエッチング処理により除去する
ことにより、mm単位の微細溝構造を有する部品を製造
することが可能となるものである。
【0009】次に、本発明の実施の形態の一例として、
パイプ形状の内面に開口面に向かってmm単位の微細溝
を有する薄肉構造のホーンアンテナ及びその製造方法に
よる実施例にもとづき、図面を参照して説明する。
【0010】図1は本発明の実施の形態の工程を示すフ
ローチャートである。図2は本発明の一実施例の薄肉構
造ホーンアンテナの断面図、図3ないし図10はその製
造工程を順次に示す断面図である。
【0011】図2に示すように、この薄肉構造のホーン
アンテナは、円筒形状の内面に開口寸法が0.2〜0.
3mmの溝で且つ深さが開口寸法の約10倍という微細
溝をなす溝部1a、1bを形成するものとする。
【0012】本実施例の製造方法について、以下、工程
の順を追って説明する。
【0013】最初に、図3に示すように銅で電鋳法の銅
母型2を製作し、この周囲にニッケル電鋳法により形成
したニッケル電鋳層(A)3を所定厚さまで形成する
(図1のS1〜S2、以下、図1は省略)。
【0014】次に、図4に示すようにニッケル電鋳法で
形成したニッケル電鋳層(A)3の機械加工を行い、所
定の厚さ、形状に仕上げる。このときに、母型として使
用している銅母型2の一部分が外部に露出する様に機械
加工を行う(S3)。
【0015】その後、溝となる部分を銅電鋳法を用い、
図5の様に銅電鋳層4を形成する。この結果、銅母型2
の銅と銅電鋳法で形成した銅電鋳層4が連続な銅層とな
る(S4)。
【0016】銅の電鋳後、銅電鋳層4に機械加工を行
い、図6に示すような形状にすると共に、所定の寸法に
銅の層を仕上げる(S5)。
【0017】その後、再度、周囲に図7の様にニッケル
電鋳法を行い、ニッケル電鋳層(B)5を形成し、先の
ニッケル電鋳層(A)3と連続なニッケル層とすると共
に、更に所定の厚さまでニッケル電鋳層(B)5を形成
する(S6)。
【0018】本実施例に於いては、電鋳法の適用は、こ
こまでで終了し、次に、形成したニッケル電鋳層(B)
5の外面を、図8に示すように所定形状、寸法に機械加
工を行う(S7)。
【0019】その後、更に、銅母型2として使用した銅
の機械加工を行い図9の様にする(S8)。
【0020】機械加工後、塩化第二鉄の様な銅に選択的
にエッチング効果のある溶液を用いて、銅母型2として
使用した銅、及び電鋳法で形成しニッケル層の間に挟み
込まれている電鋳銅4をエッチング処理する(S9)。
【0021】エッチングにより最終的に残るのは図10
の様にニッケル電鋳層(A)3とニッケル電鋳層(B)
5で形成されたニッケル層であり、このニッケル層によ
り製品の本体6の形状が構成され、同時にエッチング処
理後の微細溝である溝部1a、1bが形成される(S1
0)。
【0022】また、本発明の製造方法および部品におけ
る他の実施の形態としては、パイプ形状であれば、円筒
形状のパイプでも、また多角形状のパイプでもよく、形
状に関係なく内部に微細溝を有する部品を製作できる形
態とすることができる。また本発明の実施の形態の考え
を更に発展させて、平面上の微細溝構造の製造に対して
も適用することが可能となる。
【0023】また、銅電鋳法、ニッケル電鋳法、機械加
工の工程を更に繰り返すことにより、より複雑な構造の
部品製造にも適用することができる。なお、上述した実
施の形態においては、金属電鋳法に用いる2種類の金属
として、ニッケルと銅を例示したが、これに限定するこ
となく、エッチング処理により除去される金属は硬度が
比較的に低いもの、また他の金属はこれより硬度の高い
ものであり、なおかつコスト等の面にて実用的な2種類
の金属を組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、金
属電鋳法により2種類の金属を組み合わせ、微細溝とな
る一方の金属をエッチング処理により除去する製造方法
を適用することにより、機械加工、精密鋳造法、通常の
電鋳法では到底製造できない精度、構造の深くて微細な
溝構造を有する製品の製作が可能となる効果がある。
【0025】特に、製造の際に、機械加工等を行わずに
仕上げるため、歪みのない高精度な微細溝構造及び薄肉
構造の部品が製作可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の工程を示すフローチャー
トである。
【図2】本発明の一実施例の薄肉構造ホーンアンテナの
断面図である。
【図3】図2の溝部を製造する第1工程を示す断面図で
ある。
【図4】図2の溝部を製造する第2工程を示す断面図で
ある。
【図5】図2の溝部を製造する第3工程を示す断面図で
ある。
【図6】図2の溝部を製造する第4工程を示す断面図で
ある。
【図7】図2の溝部を製造する第5工程を示す断面図で
ある。
【図8】図2の溝部を製造する第6工程を示す断面図で
ある。
【図9】図2の溝部を製造する第7工程を示す断面図で
ある。
【図10】図2の溝部を製造する第8工程を示す断面図
である。
【符号の説明】
1a,1b 溝部 2 銅母型 3 ニッケル電鋳層(A) 4 銅電鋳層 5 ニッケル電鋳層(B) 6 本体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類の金属による金属電鋳工法と、機
    械加工により前記金属を所定の形状寸法に仕上げる工法
    と、前記2種類のうち他の電鋳金属によって囲まれた1
    種類の電鋳金属を選択的にエッチング処理により除去す
    る工法とを組み合わせて微細溝を形成することを特徴と
    する微細溝構造を有する部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記2種類の電鋳金属がニッケルと銅で
    あり、前記エッチング処理により除去する電鋳金属が銅
    であることを特徴とする請求項1記載の微細溝構造を有
    する部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 銅電鋳法で製作した母型の周囲にニッケ
    ル電鋳法により第1のニッケル電鋳層を所定厚さまで形
    成する工程と、前記第1のニッケル電鋳層を所定の形状
    寸法に仕上げるとともに前記母型の銅の一部が露出する
    ごとくに機械加工を行う工程と、前記第1のニッケル電
    鋳層の上に銅電鋳法により銅電鋳層を形成し前記露出し
    た一部の銅とで連続した銅層を形成する工程と、前記銅
    電鋳層を所定の形状寸法に仕上げる機械加工を行う工程
    と、仕上げた前記第1のニッケル電鋳層および前記銅電
    鋳層の上にニッケル電鋳法により第2のニッケル電鋳層
    を形成し連続したニッケル層を形成する工程と、前記母
    型の銅部分および前記第2のニッケル電鋳層を所定の形
    状寸法に仕上げる機械加工を行う工程と、前記母型の銅
    と前記銅電鋳層からなる前記連続した銅層をエッチング
    処理により除去し、残った前記第1および第2のニッケ
    ル電鋳層によって溝を形成する工程とからなることを特
    徴とする微細溝構造を有する部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の製造方
    法により製造されることを特徴とする微細溝構造を有す
    る部品。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の製造方法により製造さ
    れることを特徴とする微細溝構造を有する部品。
  6. 【請求項6】 前記部品が薄肉構造のホーンアンテナで
    あることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
    載の製造方法および部品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101880900A (zh) * 2010-07-12 2010-11-10 大连嘉华艺术发展有限公司 立体雕塑整体电铸方法及专用模具
CN109306504A (zh) * 2018-09-12 2019-02-05 南京航空航天大学 高频波纹馈源喇叭电铸芯模的精密制造方法
CN110565123A (zh) * 2019-08-28 2019-12-13 清华大学 可转移的透明柔性透气天线的制作方法及装置

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