JP3157631U - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】バネ部材の振動を軽減する制振部材を設けながら、制振部材の突出部とバネ部材との接触圧が増加することに起因する、バネ部材の損傷を抑制することが可能な車両を提供する。【解決手段】この自動二輪車(車両)は、後輪とメインフレームとの間に設けられるリヤサスペンションとを備え、リヤサスペンションは、筒状のシリンダ部25と、リヤサスペンションを伸長する方向に付勢するスプリング21と、シリンダ部25とスプリング21との間にシリンダ部25の外周を取り囲むように配置され、スプリング21に当接することによりスプリング21の振動を軽減する筒状のスプリング制振部材23とを含む。さらに、スプリング制振部材23は、外側に突出するとともに、丸形形状の端部24eを有する突出部24aを含む樹脂部24と、外側に突出するとともに、スプリング21と当接する端部22dを有する突出部22bを含むゴム部22とを含む。【選択図】図3
Description
この考案は、車両に関し、特に、バネ部材と制振部材とを含む懸架装置を備えた車両に関する。
従来、車両などに搭載される油圧緩衝器(懸架装置)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、円筒状のダンパシリンダ(シリンダ部)と、ダンパシリンダの外側に配置される懸架スプリング(バネ部材)と、ダンパシリンダの外周と懸架スプリングとの間に配置されるスプリングガイド組立体(制振部材)とを備えた油圧緩衝器が開示されている。この油圧緩衝器のスプリングガイド組立体は、先端部が平坦形状に突出したガイド部を有する樹脂製のスプリングガイドと、先端部が懸架スプリングに当接するリブを有するゴム製の防振体とを含んでいる。
上記特許文献1に開示された油圧緩衝器(懸架装置)では、樹脂製のスプリングガイドのガイド部は、懸架スプリングと当接する部分が平坦に形成されるため、懸架スプリングとガイド部との接触圧が増加する。このため、懸架スプリングが伸縮した際に、ガイド部と懸架スプリングとの接触圧が増加することに起因して、懸架スプリングの塗装剥がれなどの損傷を発生しやすいという問題点がある。
この考案は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この考案の1つの目的は、バネ部材の振動を軽減する制振部材を設けながら、制振部材の突出部とバネ部材との接触圧が増加することに起因する、バネ部材の損傷を抑制することが可能な車両を提供することである。
この考案の第1の局面による車両は、車体と、車体に対し揺動可能に支持される車輪と、車輪と車体との間に設けられる懸架装置とを備え、懸架装置は、筒状のシリンダ部と、懸架装置を伸長する方向に付勢するバネ部材と、シリンダ部より外側に配置され、シリンダ部とバネ部材との間にシリンダ部の外周を取り囲むように配置され、バネ部材に当接することによりバネ部材の振動を軽減する筒状の制振部材とを含み、制振部材は、外側に突出するとともに、丸形形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部と、外側に突出するとともに、バネ部材と当接する第2外側端部を有する第2突出部を含むゴム部とを含む。
この第1の局面による車両では、上記のように、車輪と車体との間に配置される懸架装置に、懸架装置を伸長する方向に付勢するバネ部材と、外側に突出するとともに、丸形形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部と外側に突出するとともに、バネ部材と当接する第2外側端部を有する第2突出部を含むゴム部とを含む制振部材とを設けることによって、弾性のあるゴム部の第2突出部が当接することにより、バネ部材の共振を抑制することができる。これにより、バネ部材の共振を制振することができるので、バネ部材の共振によるバネ部材の素線間の打音を抑制することができる。また、制振部材に丸型形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部を設けることによって、第1突出部の第1外側端部を平坦形状に形成する場合と比較して、バネ部材が樹脂部の第1突出部の第1外側端部に当接した際の接触圧が増加するのを抑制することができる。これにより、バネ部材が樹脂部の第1突出部が当接しながら伸縮する際に、バネ部材の表面の塗装剥がれなどの損傷が発生するのを抑制することができる。これらの結果、バネ部材の振動を軽減する制振部材を設けながら、制振部材の樹脂部の第1突出部とバネ部材との接触圧が増加することに起因するバネ部材の損傷を抑制することができる。
本考案の第2の局面における懸架装置は、筒状のシリンダ部と、シリンダ部より外側に配置されるバネ部材と、シリンダ部とバネ部材との間にシリンダ部の外周を取り囲むように配置され、バネ部材に当接することによりバネ部材の振動を軽減する筒状の制振部材とを備え、制振部材は、外側に突出するとともに、丸形形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部と、外側に突出するとともに、バネ部材と当接する第2外側端部を有する第2突出部を含むゴム部とを備える。
この第2の局面による懸架装置は、上記のように、バネ部材と、外側に突出するとともに、丸形形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部と外側に突出するとともに、バネ部材と当接する第2外側端部を有する第2突出部を含むゴム部とを含む制振部材とを設けることによって、弾性のあるゴム部の第2突出部が当接することにより、バネ部材が繰り返し伸縮した際に発生する振動を抑制することができる。これにより、バネ部材の共振を制振することができるので、バネ部材の共振によるバネ部材の素線間の打音の発生を抑制することができる。また、制振部材に丸形形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部を設けることによって、第1突出部の第1外側端部を平坦形状に形成する場合と比較して、バネ部材が樹脂部の第1突出部の第1外側端部に当接した際の接触圧が増加するのを抑制することができる。これにより、バネ部材が樹脂部の第1突出部が当接しながら伸縮する際に、バネ部材の表面の塗装剥がれなどの損傷が発生するのを抑制することができる。これらの結果、バネ部材の振動を軽減する制振部材を設けながら、制振部材の樹脂部の第1突出部とバネ部材との接触圧が増加することに起因するバネ部材の損傷を抑制することができる。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本考案の第1実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。図2は、図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を詳細に説明するための正面図である。また、図3〜図6は、第1実施形態による自動二輪車のスプリング制振部材の構造を説明するための図である。なお、第1実施形態では、本考案の車両の一例として、スクータタイプの自動二輪車について説明する。図中、矢印FWDは、自動二輪車の走行方向の前方を示している。以下、図1〜図6を参照して、本考案の第1実施形態による自動二輪車1の構造について詳細に説明する。
図1は、本考案の第1実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。図2は、図1に示した第1実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を詳細に説明するための正面図である。また、図3〜図6は、第1実施形態による自動二輪車のスプリング制振部材の構造を説明するための図である。なお、第1実施形態では、本考案の車両の一例として、スクータタイプの自動二輪車について説明する。図中、矢印FWDは、自動二輪車の走行方向の前方を示している。以下、図1〜図6を参照して、本考案の第1実施形態による自動二輪車1の構造について詳細に説明する。
本考案の第1実施形態による自動二輪車1では、図1に示すように、ヘッドパイプ2の下方には、メインフレーム3が固定されている。このメインフレーム3は、後方に延びるように構成されている。また、メインフレーム3の下方には、ダウンチューブ4が取り付けられている。これらのヘッドパイプ2、メインフレーム3およびダウンチューブ4によって、車体フレームが構成されている。なお、ヘッドパイプ2およびメインフレーム3は、本考案の「車体」の一例である。
また、ヘッドパイプ2の上部には、ハンドル5が回動可能に取り付けられている。また、ヘッドパイプ2の前方には、ヘッドパイプ2の前方を覆うフロントカウル6が設けられている。また、ヘッドパイプ2の下方には、上下方向の衝撃を吸収するためのサスペンションを有する一対のフロントフォーク7が配置されている。この一対のフロントフォーク7の下部には、前輪8が回転可能に取り付けられている。
また、メインフレーム3の中央部の上側には、フットレスト9が配置されている。また、メインフレーム3の後部の上方には、座席シート10が配置されている。また、メインフレーム3の下方には、ピボット軸11を介してエンジン12とトランスミッション13とからなるユニットスイングエンジン14が揺動可能に取り付けられている。また、トランスミッション13には、後輪15が回転可能に取り付けられている。なお、後輪15は、本考案の「車輪」の一例である。また、後輪15の上方には、リヤフェンダ16が設けられている。
また、メインフレーム3の後方には、支持部3aが取り付けられている。この支持部3aには、リヤサスペンション17の上側取付部18が取り付けられている。また、リヤサスペンション17の下側には、下側取付部19が設けられている。この下側取付部19は、トランスミッション13に設けられた支持部13aに取り付けられている。これにより、リヤサスペンション17は、後輪15が上下に移動するのに伴って、トランスミッション13が上下に移動する際に、伸縮されるように構成される。なお、リヤサスペンション17は、本考案の「懸架装置」の一例である。
また、図2に示すように、リヤサスペンション17には、上側取付部18の下方に、イニシャル調整カム20が設けられている。このイニシャル調整カム20の下方には、リヤサスペンション17を伸長方向に付勢するスプリング21が配置されている。このイニシャル調整カム20は、回動されることにより、イニシャル調整カム20の下方に設けられるスプリング21の荷重(付勢力)を調整するために設けられている。なお、スプリング21は、本考案の「バネ部材」の一例である。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、イニシャル調整カム20の下方には、スプリング21を上方から支持する鍔部22aを有するスプリング制振部材23が配置されている。なお、スプリング制振部材23は、本考案の「制振部材」の一例である。このスプリング制振部材23は、リヤサスペンション17の長手方向に延びる突出部22bを有するゴム部22と、突出部22bと同様にリヤサスペンション17の長手方向(矢印Y方向)に延びる突出部24aを有する樹脂部24とから一体的に構成されている。なお、突出部24aは、本考案の「第1突出部」の一例であり、突出部22bは、本考案の「第2突出部」の一例である。また、スプリング制振部材23は、スプリング21の共振によるスプリング21の素線間の打音を軽減するために設けられている。
また、図2および図3に示すように、スプリング制振部材23の内部には、円筒状のシリンダ部25が配置されている。また、スプリング制振部材23は、円筒状のシリンダ部25を取り囲むように円筒状に構成されている。また、シリンダ部25の下方には、図2に示すように、スプリング21を下方から支持する鍔部26が配置されている。
また、第1実施形態では、図3および図4に示すように、スプリング制振部材23の樹脂部24は、突出部24a以外の部分がゴム部22によって覆われている。これにより、スプリング制振部23は、ゴム部22が樹脂部24によって内部から補強されるので、形状が安定化される。また、図3および図5に示すように、樹脂部24の突出部24aは、シリンダ部25(図3参照)の外周に沿って、90°ごとに等間隔に4個設けられるとともに、ゴム部22(図3参照)の孔部22c(図3参照)から突出するように形成されている。すなわち、ゴム部22は、樹脂部24の突出部24a以外の部分を覆うように形成されている。また、図3に示すように、樹脂部24は、突出部24aの近傍に厚肉部24bを有し、ゴム部22の突出部22bに対応する部分に厚肉部24bよりも薄く形成される薄肉部24cを有している。
また、図4および図6に示すように、樹脂部24は、ゴム部22(図4参照)の鍔部22a(図4参照)の内部にスプリング21(図2参照)を支持する鍔部22aを補強するための鍔部24dを有している。この樹脂部24の鍔部24dにより、ゴム部22の鍔部22aは、スプリング21を安定して上方から支持することが可能となる。
また、第1実施形態では、図3に示すように、ゴム部22の突出部22bは、樹脂部24の突出部24aと交互にスプリング21の方向(半径方向外側)に突出するように設けられている。また、ゴム部22の突出部22bも、シリンダ部25の外周に沿って、樹脂部24の突出部24aと同様に90°ごとに4個設けられている。また、ゴム部22の突出部22bの突出高さは、樹脂部24の突出部24aの突出高さよりも大きくなるように形成されている。これにより、スプリング21は、ある程度ゴム部22の突出部22bが摩耗するまではゴム部22の突出部22bのみに当接される。そして、ゴム部22の突出部22bがある程度摩耗した後には、スプリング21は、ゴム部22の突出部22bおよび樹脂部24の突出部24aの両方に当接される。また、スプリング21は、繰り返し伸縮すると、反時計方向(矢印A方向)に回転するように構成されているので、ゴム部22の突出部22bが外側に有する端部22dおよび樹脂部24の突出部24aが外側に有する端部24eは、スプリング21からの反時計方向(矢印A方向)に加わる接触圧を軽減するために、丸形形状に形成されるとともに、反時計方向(図3の矢印A方向)に傾くように形成されている。すなわち、樹脂部24は、樹脂部24の中心を通る半径方向に延びる線に対して、反時計方向に傾くように形成されているとともに、ゴム部22は、樹脂部24と同じ方向に傾くように形成されている。なお、端部22dは、本考案の「第2外側端部」の一例であり、端部24eは、本考案の「第1外側端部」の一例である。
第1実施形態では、上記のように、後輪15とメインフレーム3との間に配置されるリヤサスペンション17に、シリンダ部25よりも外側に配置され、リヤサスペンション17を伸長する方向に付勢するスプリング21と、外側に丸形形状の端部24eを有する突出部24aを含む樹脂部24とスプリング21と当接する端部22dが突出部22bを有するゴム部22とを含むスプリング制振部材23とを設けることによって、スプリング21の共振によるスプリング21の素線間の打音を、弾性のあるゴム部22の突出部22bが当接することにより、スプリング21が振動するのを抑制することができる。これにより、スプリング21の共振を制振することができるので、スプリング21の共振によるスプリング21の素線間の打音を抑制することができる。また、スプリング制振部材23に端部24eが丸形形状の突出部24aを有する樹脂部24を設けることによって、突出部24aの端部24eを平坦形状に形成する場合と比較して、ゴム部22の突出部22bがある程度摩耗してスプリング21が樹脂部24の突出部24aの端部24eに当接した際の接触圧が増加するのを抑制することができる。これにより、スプリング21が樹脂部24の突出部24aと当接しながら伸縮する際に、スプリング21の表面の塗装剥がれなどの損傷が発生することを抑制することができる。これらの結果、スプリング21の振動を軽減するスプリング制振部材23を設けながら、スプリング制振部材23の樹脂部24の突出部24aとスプリング21との接触圧が増加することに起因するスプリング21の損傷を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ゴム部22の突出部22bの端部22dを丸形形状に形成することによって、スプリング21がゴム部22の突出部22bの端部22dと当接する接触圧を低減することができる。これにより、スプリング21がゴム部22の突出部22bの端部22dと当接しながら伸縮する際に、ゴム部22の端部22dの摩耗を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、樹脂部24の突出部24aとゴム部22の突出部22bとを、シリンダ部25の外周に沿って交互に突出するように構成することによって、樹脂部24の突出部24aと、ゴム部22の突出部22bとが同時にスプリング21に当接する際の接触圧を、樹脂部24の突出部24aとゴム部22の突出部22bとに均等に調整することができる。これにより、複数設けられるゴム部22の突出部22bとスプリング21とが当接する際に発生する接触圧を分散することができるので、接触圧が増加することに起因して、突出部22bが摩耗することを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、樹脂部24の突出部24aの突出高さを、ゴム部22の突出部22bの突出高さよりも小さく構成することによって、ゴム部22の突出部22bを、スプリング21に確実に当接させることができる。これにより、弾性のあるゴム部22の突出部22bをスプリング21に当接させることにより、スプリング21の振動を確実に抑制することができる。また、ゴム部22の突出部22bがある程度摩耗することにより、突出部22bの突出高さが小さくなったとしても、スプリング21をゴム部22よりも剛性の大きい樹脂部24の突出部24aに当接させるように構成できる。これにより、ゴム部22の突出部22bが樹脂部24の突出部24aの突出高さよりも小さい突出高さになるまで摩耗することを抑制することができる。その結果、ゴム部22の突出部22bによるスプリング21に対する制振効果がなくなる程度まで、ゴム部22の突出部22bの突出高さが小さくなるのを抑制することができるので、ゴム部22の突出部22bの寿命が短くなるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、樹脂部24を円筒形状に形成し、樹脂部24の突出部24aを、端部24eが反時計方向(矢印A方向)に傾斜するように形成する。これにより、スプリング21が樹脂部24の突出部24aの端部24eに当接しながら繰り返し伸縮することによって反時計方向(矢印A方向)に回転する場合にも、スプリング21から樹脂部24に反時計方向(矢印A方向)に加わる接触圧を軽減することができる。その結果、スプリング21の表面および樹脂部24の突出部24aの耐久性を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ゴム部22の突出部22bの端部22dを、樹脂部24の突出部24aの端部24eと同じ、反時計方向に傾斜するように形成する。これにより、スプリング21がゴム部22の突出部22bの端部22dに当接しながら繰り返し伸縮することによって反時計方向(矢印A方向)に回転する場合にも、ゴム部22のスプリング21から樹脂部22に反時計方向に加わる接触圧を軽減することができる。その結果、樹脂部22の突出部22bの耐久性をより向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、樹脂部24に、樹脂部24の突出部24aの近傍に厚肉部24bを設け、ゴム部22の突出部22bに対応する部分に厚肉部24bよりも厚みの小さい薄肉部24cを設けることによって、スプリング21がゴム部22の突出部22bに当接する際に、樹脂部24の薄肉部24cの剛性が低いために、樹脂部24が撓みやすくなるので、突出部22bをシリンダ部25の方向に撓みやすく構成することができる。これにより、スプリング21からゴム部22の突出部22bにかかる圧力を軽減することができる。これによっても、スプリング21およびゴム部22の突出部22bの耐久性をより向上させることができる。
(第2実施形態)
図7は、本考案の第2実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を説明するための正面図である。また、図8〜図10は、本考案の第2実施形態による自動二輪車のスプリング制振部材の構造を説明するための図である。図7〜図10を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、スプリング制振部材23のゴム部22の突出部22bおよび樹脂部24の突出部24aに長手方向に延びる凹凸部22gおよび24hを設けるとともに、樹脂部24に開口部24iを設ける例を示す。
図7は、本考案の第2実施形態による自動二輪車のリヤサスペンションの構造を説明するための正面図である。また、図8〜図10は、本考案の第2実施形態による自動二輪車のスプリング制振部材の構造を説明するための図である。図7〜図10を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、スプリング制振部材23のゴム部22の突出部22bおよび樹脂部24の突出部24aに長手方向に延びる凹凸部22gおよび24hを設けるとともに、樹脂部24に開口部24iを設ける例を示す。
この第2実施形態では、図7および図8に示すように、スプリング制振部材23のゴム部22の突出部22bの矢印Y方向側の一部分には、長手方向(矢印Y方向)に沿って凸部22e(図8参照)および凹部22f(図8参照)を有する凹凸部22gが設けられている。また、樹脂部24の突出部24aの矢印Y方向側の一部分にも、長手方向(矢印Y方向)に沿って、凸部24f(図8参照)および凹部24g(図8参照)を有する凹凸部24hが設けられている。
また、第2実施形態では、図8に示すように、ゴム部22の凹部22fおよび樹脂部24の凸部24fは、スプリング制振部材23の長手方向の第1の位置P1に位置するように構成されている。また、ゴム部22の凸部22eおよび樹脂部24の凹部24gは、スプリング制振部材23の長手方向の第2の位置P2に位置するように構成されている。すなわち、ゴム部22の凹部22fおよび凸部22eが、それぞれ、矢印Y方向の第1の位置P1および第2の位置P2において、樹脂部24の凸部24fおよび凹部24gに対応するように配置されている。これにより、ゴム部22の凹凸部22gおよび樹脂部24の凹凸部24hのどちらか一方の凸部22eおよび24gをスプリング21(図7参照)に当接させることが可能となる。
ここで、第2実施形態では、図9に示すように、樹脂部24には、ゴム部22の突出部22bに対応する部分に開口部24iが設けられている。この樹脂部24の開口部24iは、図10に示すように、突出部24aの間に長手方向(矢印Y方向)に延びるように形成されている。
なお、第2実施形態のその他の構造は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、スプリング制振部材23の樹脂部24に、ゴム部22の突出部22bに対応する部分に開口部24iを設けることによって、スプリング21がゴム部22の突出部22bと当接した際に、突出部22bが樹脂部24の開口部24iに撓みやすくなるので、突出部22bにかかる圧力を軽減させることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、樹脂部24の突出部24aをリヤサスペンション17の長手方向(矢印Y方向)に沿って延びるように形成し、突出部24aが延びる方向に沿って、凸部24fと凹部24gとを有する凹凸部24hを設けるとともに、ゴム部22の突出部22bを樹脂部24の突出部24aと同じ方向の延びるように形成し、突出部22bが延びる方向に沿って、凸部22eと凹部22fとを有する凹凸部22gを設ける。これによって、ゴム部22の凹部22fおよび樹脂部24の凹部24gは、スプリング21と当接しないので、凹凸部22gおよび24hを設けない場合と比較して、スプリング21とゴム部22の突出部22bおよび樹脂部24の突出部24aとが当接する面積が小さくなる。これにより、ゴム部22の突出部22bおよび樹脂部24の突出部24aによるスプリング21の表面の損傷を軽減することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、スプリング制振部材23の長手方向の第1の位置P1において、樹脂部24の凹凸部24hでは、凸部24fが位置するとともに、ゴム部22の凹凸部22gでは、凹部22fが位置し、第2の位置P2では、樹脂部24の凹凸部24hでは、凹部24gが位置するとともに、ゴム部22の凹凸部22gでは、凸部22eが位置するように構成する。これによって、矢印Y方向の第1の位置P1では、樹脂部24の凸部24fがスプリング21と当接し、矢印Y方向の第2の位置P2では、ゴム部22の凸部22eがスプリング21に当接する。これにより、矢印Y方向と直交する所定の位置の水平面上では、ゴム部22の凸部22eおよび樹脂部24の凸部24fのどちらか一方の凸部をスプリング21に当接させることができる。その結果、ゴム部22および樹脂部24に凹凸部22gおよび24hを設けることにより、スプリング21の表面の損傷を抑制しながら、スプリング21の振動を抑制する制振効果を十分に得ることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく実用新案登録請求の範囲によって示され、さらに実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、懸架装置を備えた車両の一例としてスクータタイプの自動二輪車を示したが、本考案はこれに限らず、制振部材を有する懸架装置に備えた車両であれば、スクータタイプ以外の自動二輪車、自転車、三輪車、ATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)などの他の車両にも適用可能である。なお、スクータタイプ以外の自動二輪車に本考案による懸架装置を設ける場合には、懸架装置は、メインフレームと後輪との間を連結するリヤアームなどに下端部が取り付けられる。
また、上記第1および第2実施形態では、減衰機構を有する懸架装置の一例としてのリヤサスペンションに本考案を適用した例について示したが、本考案はこれに限らず、リヤサスペンション以外の懸架装置にも本考案を適用可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、ゴム部および樹脂部の突出部を90°ごとに4個ずつ設ける例を示したが、本考案はこれに限らず、ゴム部の突出部と樹脂部の突出部を等間隔で交互に設ける構成であれば、1個〜3個ずつ、または、5個以上ずつ突出部を設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ゴム部および樹脂部の突出部の端部は、反時計方向に傾斜するように形成する例を示したが、本考案はこれに限らず、時計方向に傾斜するように構成してもよい。なお、バネ部材が繰り返し伸縮することによって、制振部材がどちら方向に移動されるかによって、ゴム部および樹脂部の突出部が時計方向と反時計方向とのどちらに傾斜するかは選択される。
また、第2実施形態では、ゴム部および樹脂部の突出部の長手方向の一部に凹凸部を設ける例を示したが、本考案はこれに限らず、ゴム部および樹脂部の突出部の長手方向の全領域に凹凸部を設けるように構成してもよい。これにより、バネ部材の表面が損傷するのをより抑制することができる。
1 自動二輪車(車両)
2 ヘッドパイプ(車体)
3 メインフレーム(車体)
15 後輪(車輪)
17 リヤサスペンション(懸架装置)
21 スプリング(バネ部材)
22 ゴム部
22b 突出部(第2突出部)
22d 端部(第2外側端部)
22g 凹凸部
23 スプリング制振部材(制振部材)
24 樹脂部
24a 突出部(第1突出部)
24e 端部(第1外側端部)
24h 凹凸部
24i 開口部
25 シリンダ部
P1 第1の位置
P2 第2の位置
2 ヘッドパイプ(車体)
3 メインフレーム(車体)
15 後輪(車輪)
17 リヤサスペンション(懸架装置)
21 スプリング(バネ部材)
22 ゴム部
22b 突出部(第2突出部)
22d 端部(第2外側端部)
22g 凹凸部
23 スプリング制振部材(制振部材)
24 樹脂部
24a 突出部(第1突出部)
24e 端部(第1外側端部)
24h 凹凸部
24i 開口部
25 シリンダ部
P1 第1の位置
P2 第2の位置
Claims (12)
- 車体と、
前記車体に対し揺動可能に支持される車輪と、
前記車輪と前記車体との間に設けられる懸架装置とを備え、
前記懸架装置は、
筒状のシリンダ部と、
前記シリンダ部より外側に配置され、前記懸架装置を伸長する方向に付勢するバネ部材と、
前記シリンダ部と前記バネ部材との間に前記シリンダ部の外周を取り囲むように配置され、前記バネ部材に当接することにより前記バネ部材の振動を軽減する筒状の制振部材とを含み、
前記制振部材は、外側に突出するとともに、丸形形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部と、外側に突出するとともに、前記バネ部材と当接する第2外側端部を有する第2突出部を含むゴム部とを含む、車両。 - 前記第2外側端部は、丸形形状に形成されている、請求項1に記載の車両。
- 前記第1突出部と前記第2突出部とは、前記懸架装置の長手方向に沿って延びるように形成されるとともに、前記シリンダ部の外周に沿って交互に突出するように構成されている、請求項1に記載の車両。
- 前記第1突出部の突出高さは、前記第2突出部の突出高さよりも小さい、請求項1に記載の車両。
- 前記樹脂部は、円筒形状であり、
前記第1突出部は、前記樹脂部の中心を通り半径方向に延びる線に対して、前記樹脂部の円周方向の一方側に傾斜した形状を有するように形成されている、請求項1に記載の車両。 - 前記第2突出部は、前記第1突出部と同じ方向に傾斜するように形成されている、請求項5に記載の車両。
- 前記樹脂部は、前記第1突出部近傍の厚みよりも前記第2突出部に対応する部分の厚みの方が薄くなるように構成されている、請求項1に記載の車両。
- 前記制振部材の樹脂部のうち前記ゴム部の第2突出部に対応する部分には、開口部が設けられている、請求項1に記載の車両。
- 前記第1突出部は、前記懸架装置の長手方向に沿って延びるように形成されるとともに、前記第1突出部が延びる方向に沿って、凹部と凸部とを有する凹凸部を含む、請求項1に記載の車両。
- 前記第2突出部は、前記第1突出部と同じ方向に沿って延びるように形成されるとともに、前記第2突出部が延びる方向に、凹部と凸部とを有する凹凸部を含み、
前記懸架装置の長手方向の第1の位置において、前記第1突出部の凹凸部では、前記凸部が位置するとともに、前記第2突出部の凹凸部では、前記凹部が位置し、
前記懸架装置の長手方向の第2の位置において、前記第1突出部の凹凸部では、前記凹部が位置するとともに、前記第2突出部の凹凸部では、前記凸部が位置するように構成されている、請求項9に記載の車両。 - 前記懸架装置は、リヤサスペンションである、請求項1に記載の車両。
- 筒状のシリンダ部と、
前記シリンダ部より外側に配置されるバネ部材と、
前記シリンダ部と前記バネ部材との間に前記シリンダ部の外周を取り囲むように配置され、前記バネ部材に当接することにより前記バネ部材の振動を軽減する筒状の制振部材とを備え、
前記制振部材は、外側に突出するとともに、丸形形状の第1外側端部を有する第1突出部を含む樹脂部と、外側に突出するとともに、前記バネ部材と当接する第2外側端部を有する第2突出部を含むゴム部とを含む、懸架装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009008666U JP3157631U (ja) | 2009-12-07 | 2009-12-07 | 車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009008666U JP3157631U (ja) | 2009-12-07 | 2009-12-07 | 車両 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007275634A Continuation JP2009103225A (ja) | 2007-10-23 | 2007-10-23 | 車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3157631U true JP3157631U (ja) | 2010-02-25 |
Family
ID=54861274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009008666U Expired - Lifetime JP3157631U (ja) | 2009-12-07 | 2009-12-07 | 車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3157631U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014021103A1 (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-06 | カヤバ工業株式会社 | 緩衝器 |
JP2014031834A (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-20 | Kayaba Ind Co Ltd | 緩衝器 |
CN110664313A (zh) * | 2019-11-19 | 2020-01-10 | 珠海格力电器股份有限公司 | 电机及吸尘器 |
CN110715022A (zh) * | 2018-07-11 | 2020-01-21 | 住友理工株式会社 | 振荡阻尼器及制造振荡阻尼器的方法 |
-
2009
- 2009-12-07 JP JP2009008666U patent/JP3157631U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US9873302B2 (en) | 2012-08-03 | 2018-01-23 | Kyb Corporation | Shock absorber |
US10029531B2 (en) | 2012-08-03 | 2018-07-24 | Kyb Corporation | Shock absorber |
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