JP3157059B2 - パン類の製造方法 - Google Patents

パン類の製造方法

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JP3157059B2 JP07743493A JP7743493A JP3157059B2 JP 3157059 B2 JP3157059 B2 JP 3157059B2 JP 07743493 A JP07743493 A JP 07743493A JP 7743493 A JP7743493 A JP 7743493A JP 3157059 B2 JP3157059 B2 JP 3157059B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパン類の製造方法に関す
る。詳細には、本発明は中種法によるパン類の製造方法
であり、本発明による場合は、従来の中種法におけるよ
りも短い時間で、食感、風味、食味、外観などに優れた
パン類を製造することができる。
【0002】
【従来の技術】パン類の製造技術を製法にしたがって大
別すると、直捏法、中種法、老麺製パン法、液体発酵法
などに分けることができる。これらの製パン法のうち、
中種法は、他の製パン法に比較して、発酵耐性および機
械耐性に優れていることから、工程的に安定していて良
好なパン類が得られること、連続作業に適していること
などの点で多くの利点があり、今日我が国で広く採用さ
れている。また、中種法で得られたパン類は、他の方法
により得られたパン類に比べて、細やかなすだちの内相
を有し、窯伸びが良好であり、しかも老化が遅い、量産
に適しているなどの点でも利点がある。
【0003】しかし、中種法による場合は発酵に要する
時間が長く、しかも発酵ロスが多く、製造コストの低減
や労働時間の短縮などの点からも、発酵時間の短縮が求
められている。中種法を更に分類すると、一般的に、普
通中種法、加糖中種法および100%中種法に分けら
れ、普通中種法は更に硬式と軟式の2種類に分けられ
る。これらの方法のうちで、軟式中種法は中種発酵時間
が1〜2時間でよく、短時間でパン類が得られるが、生
地の発酵耐性や機械耐性がなく、量産には不向きである
ため、現在ほとんど行われていない。また、加糖中種法
も1.5〜4時間の中種発酵時間でパン類が得られる
が、生地の機械耐性が弱く量産には不向きである。この
ような理由から、現在では硬式の普通中種法または10
0%中種法が広く採用されている。
【0004】しかしながら、硬式中種法として通常採用
されている70%中種法では、4〜4.5時間の中種発
酵時間が、また50%中種法では2.0〜2.5時間の
中種発酵時間が、更には100%中種法では2.5〜3
時間の中種発酵時間が必要であり、製パンに時間がかか
るというのが現状である。そのような長い発酵時間を短
縮するために、多量の酸化剤を用いたり、レシチンを添
加してグルテン形成を促進したり、あるいは穀類粉末を
予め高速条件下でホモゲナイズした乳化物を用いること
が提案されているが、それらの方法による場合は発酵時
間の短縮は可能であるが、得られるパン類は弾力性、し
なやかさ、内相のきめの細かさなどの点で欠点があり、
特に風味が著しく低下し、良好な品質のパン類が得られ
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、通常
の中種法におけるよりも発酵時間を短縮でき、それにも
拘わらず、食感、風味、食味、外観などに優れた良好な
パン類を中種法により製造する方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らが上記の課題
を解決すべく検討を重ねた結果、中種法によってパン類
を製造するに際して、本捏生地用材料のうちの少なくと
も糖類、イーストおよび水からなる副材料を用いて予め
液状の発酵物をつくり、この液状発酵物を、予め短時間
発酵させた中種生地に、本捏生地用主原料である穀粉お
よび残余の材料と共に混合して以後通常の工程によりパ
ン類を製造すると、中種生地の発酵時間を従来よりも大
幅に短縮でき、しかも食感、風味、食味、外観などに優
れた良好なパン類を製造することができることを見出し
て本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、本捏生地用材料のう
ちの少なくとも糖類、イーストおよび水からなる副材料
を用いて予め液状発酵物をつくり、この液状発酵物を、
予め発酵させておいた中種生地に本捏生地用主原料であ
る穀粉および残余の材料と共に混合した後、混捏して本
捏生地をつくり、これを常法の中種法による製パン工程
にしたがって処理してパン類を製造することを特徴とす
るパン類の製造方法である。
【0008】従来の通常の中種法による場合は、小麦粉
などの穀粉類、イースト、イーストフード、捏水などか
らなる中種材料を混捏し、これを上記したように2時間
以上、一般に4〜5時間発酵させ、これに小麦粉などの
穀粉類、捏水、糖類、必要に応じてイーストやその他か
らなる本捏生地材料を加えて本捏し、以後、フロアータ
イム、分割・丸め、ベンチタイム、成型、ホイロ、ばい
焼または油揚げなどの工程を経てパン類が製造される。
【0009】本発明では、上記のような中種法におい
て、小麦粉などの穀粉類、捏水、糖類、必要に応じてイ
ーストやその他からなる本捏生地材料を中種発酵させて
おいた中種生地に直接そのまま混合するのではなく、そ
のような本捏生地材料のうち、少なくとも捏水、糖類お
よびイーストからなる副材料を用いて液状の混合物を調
製し、これを予め発酵させて液状発酵物をつくり、この
液状発酵物を、残りの本捏生地材料、すなわち穀粉類や
その他の材料と共に、予め発酵させておいた中種生地に
混合して、以後、通常の工程に従って、本捏、フロアー
タイム、分割・丸め、ベンチタイム、成型、ホイロ、ば
い焼または油揚げなどの工程を経てパン類を製造するも
のである。
【0010】そして、そのような本発明の方法による場
合には、従来2時間以上、一般に4〜5時間は必要であ
った中種生地の発酵時間を30分〜1時間程度にまで短
縮することができるので、中種生地を30分〜1時間程
度発酵させておき、それに本捏生地材料の一部を用いて
調製しておいた上記の液状発酵物を他の残りの本捏生地
用材料と共に加えて、以後上記した本捏以降の通常の工
程を経て品質の良好なパン類が製造される。
【0011】本発明の方法において、中種生地の配合内
容は何ら制限されず、目的とするパンの種類などに応じ
て従来の中種法と同様の配合を使用することができ、穀
粉類、イースト、水、必要に応じてイーストフード、油
脂類、その他の副材料から選択すればよく、例えば普通
中種法、加糖中種法、100%中種法などの任意の中種
法の配合を採用することができる。それらのうちでも、
100%中種法による中種配合を採用するのが、品質の
良好なパン類が得られるので好ましい。
【0012】中種生地の発酵温度は特に限定されない
が、通常20〜30℃程度の温度を採用するのがよく、
そのような温度で中種生地を30分〜1時間程度の短い
時間予め発酵させる。その場合に中種生地の発酵時間は
厳密に30分〜1時間である必要はなく、それよりも多
少短くても長くても何らかまわず、特に中種発酵時間が
長くなってもパン品質への影響はない。
【0013】そして、本発明では、上記の中種生地の調
製および発酵と併せて、本捏生地材料のうちから少なく
とも糖類、イーストおよび水からなる副材料を用いて予
め液状混合物をつくり、これを発酵させて液状発酵物を
調製しておく。液状発酵物の調製に当たっては、イース
トの使用量は特に限定されないが、中種配合分および本
捏配合分をも含めて、パン類の製造に使用する穀粉類の
全重量に基づいて、約0.5〜3.0重量%程度にする
のが品質の良好なパン類を得る上で好ましい。また、液
状発酵物の調製に用いる水の量は、本捏工程で用いられ
る捏水の全量であっても、またはその一部であってもよ
く、一般に本捏工程で使用する水の約10〜30%を使
用するのが好ましい。
【0014】また、糖類は、イーストの働きを活発にさ
せて液状発酵物を速やかに且つ良好に得るために使用す
るものであり、一般に、イーストの重量の約1〜10倍
程度を使用するのがよい。その場合に液状混合物中の糖
濃度が50%以上になると、イーストの発酵が阻害され
て良好な液状発酵物を得ることができないので、液状混
合物の糖濃度が50%以上にならないように、水および
糖類の量を調節することが必要である。
【0015】また、限定されるものではないが、液状混
合物中に食塩を加えておいてもよく、一般に本捏工程で
使用する食塩のうちの1〜10%を液状混合物中に加え
ておくと、液状発酵が良好に行われる。食塩の混合量が
10%を超えると液状混合物の発酵時間が長くなり不経
済である。
【0016】更に、限定されるものではないが、液状混
合物中に製パン工程で使用する穀粉類の全重量の1重量
%以下の小麦粉、澱粉、その他の穀粉類を添加しておく
と、液状発酵を良好に行うことができる。また、液状混
合物中にはショートニングやバターなどの油脂類、脱脂
粉乳などの乳製品などを必要に応じて混合してもよい。
油脂類を混合することによってそれ以後の本捏工程での
生地のつながりが遅くなるような場合には、油脂類を液
状混合物中に加えずに、中種生地の製造時や、残余の本
捏材料と一緒に取り扱うとよい。
【0017】液状混合物の発酵温度や発酵時間は特に限
定されないが、一般に20〜40℃程度の温度で30分
〜2時間発酵させるのがよく、その発酵操作はホイッパ
ーなどの通常の混合・起泡装置を使用して行うことがで
きる。
【0018】そして、上記のようにして調製した液状発
酵物を、短時間(通常30分〜1時間程度)予め発酵さ
せておいた中種生地に、残りの穀粉類やその他の材料か
らなる残余の本捏生地材料と共に混捏し、以後、フロア
ータイム、分割・丸め、ベンチタイム、成型、ホイロ、
ばい焼または油揚げなどの中種法における製パン工程を
経てパン類を製造する。その場合の、本捏工程以降の工
程は特に制限されず、中種法による製パン工程において
採用されているいずれ方法で行ってもよい。
【0019】上記した本発明の製パン方法において、そ
の主原料である穀粉類の種類は特に限定されず、例えば
小麦粉、ライ麦粉、大麦粉、澱粉類などの任意のものを
使用することができ、特に通常のパン類と同様に小麦粉
を主たる穀粉として用いるのが好ましい。
【0020】そして、本発明ではパン類の種類は何ら限
定されず、中種法によって製造することのできるパン類
であればいずれでもよく、例えば食パン類、ロールパン
類、菓子パン類、バンズ類、ラスク類、ドーナツ類、蒸
しパン類、揚げパン類などを製造することができる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例などにより具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
中、パン類の体積は菜種種子置換法により測定し、パン
類の品質の評価は5名のパネラーにより下記の表1に示
した評価基準に従って採点してもらい、その平均値を採
ることにより行った。
【0022】
【表1】
【0023】《実施例 1》下記の表2に示した製パン
工程にしたがって、下記の表3に示した中種生地配合、
液状発酵物用配合および本捏生地配合(残余分)を用い
て、表3に示した中種発酵時間、液状混合物発酵時間を
採用して山型食パンおよび角型食パンを製造し、その品
質の判定を上記した方法により行ったところ、下記の表
3に示す結果を得た。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】上記表3の結果から、本発明の方法に相当
する試験例5〜10では、中種発酵時間が極めて短いに
も拘わらず、中種発酵時間を長くとる従来の中種製パン
法に相当する試験例3および液種法に相当する試験例4
の場合と同様に、パン体積が大きく、且つ外相、内相、
触感および食感・風味のすべてに優れた良好な食パンが
得られることがわかる。
【0027】《実施例 2》下記の表4に示した製パン
工程にしたがって、下記の5に示した中種生地配合、液
状発酵物用配合および本捏生地配合(残余分)を用い
て、餡パンを製造し、その品質の判定を上記した方法に
より行ったところ、表5に示す結果を得た。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】上記表5の結果から、本発明に相当する試
験例5〜10では、中種発酵時間を長くとる従来の中種
製パン法に相当する試験例3および液種法に相当する試
験例4の場合と同様に、パン体積が大きく、しかも外
相、内相、触感および食感・風味のすべてに優れた良好
な餡パンが得られることがわかる。
【0031】
【発明の効果】本発明の製パン方法による場合は、従来
の中種法におけるよりも極めて短い時間で、食感、風
味、食味、外観、内相などに優れたパン類を製造するこ
とができ、特に本発明の方法による場合は中種生地の発
酵時間を従来の4〜5時間から30分〜1時間程度にま
で大幅に短縮することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−91146(JP,A) 特開 平2−92231(JP,A) 特開 平6−14694(JP,A) 特開 昭61−239833(JP,A) 特公 昭42−1463(JP,B1) 特公 昭54−1781(JP,B1) 特公 昭50−22100(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A21D 8/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本捏生地用材料のうちの少なくとも糖
    類、イーストおよび水からなる副材料を用いて予め液状
    発酵物をつくり、この液状発酵物を、予め発酵させてお
    いた中種生地に本捏生地用主原料である穀粉および残余
    の材料と共に混合した後、混捏して本捏生地をつくり、
    これを常法の中種法による製パン工程にしたがって処理
    してパン類を製造することを特徴とするパン類の製造方
    法。
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