JP3155659B2 - 原稿処理装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

原稿処理装置及びそれを備えた画像形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿台が設けられたス
キャナ等の画像読み取り装置の上面に開閉自在に、かつ
位置調整可能に取り付けられ、閉状態時に、セットされ
た原稿を原稿台上に自動給紙する原稿処理装置、及びそ
の原稿処理装置を備えた複写機等の画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】原稿処理装置は、画像読み取り装置の上
面に、その読み取り装置の後部に配置された軸支手段に
より開閉自在に、かつ位置調整手段により位置調整可能
に取り付けられ、閉状態時に、セットされた原稿を、内
蔵された搬送ベルト等のシート搬送装置により上記原稿
台上に自動給紙するように構成されている。
【0003】上記軸支手段としては、例えば左右一対の
ヒンジが用いられる。また上記位置調整手段としては、
例えば、左右いずれか一方のヒンジを画像読み取り装置
に対して前後方向に移動可能に支持し、他方のヒンジを
中心として画像読み取り装置の上面内で少量だけ回動さ
せることができるようにするとともに、その移動可能な
ヒンジの後側に配置された調整用ボルトの操作ヘッド
(操作部)を六角レンチ等の工具で操作することによ
り、位置調整と位置決めとを行うことができるような構
造が設けられている。
【0004】このように、画像読み取り装置に対する原
稿処理装置の位置調整を行うことにより、原稿台上に自
動給紙した原稿の原稿台に対する直角度を調整し、また
それによって画像形成時の記録媒体に対する画像の傾き
を矯正することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の原稿処理装置では、ヒンジ(軸支部材)に設けられ
た調整用ボルト(位置調整手段)の操作部がヒンジの後
側に配置されているため、位置調整を行う際には、調整
者は画像読み取り装置の後側に回らなければならない。
即ち、多くの場合には、この画像読み取り装置を含む複
写機等の画像形成装置全体を、手前に移動させて、後側
に調整者が回り込むスペースを確保しなければならな
い。しかも調整者は、原稿処理装置の位置の調整と確認
とのために、画像形成装置の前後を何度か往復しなけれ
ばならない。
【0006】従って、従来の原稿処理装置では、位置調
整に手間と時間がかかるという問題があった。
【0007】また、上記従来例では、原稿処理装置の位
置調整に、六角レンチ等の工具を要するという煩わしさ
もあった。
【0008】本発明は、これらの問題を解決するために
提案されたもので、画像読み取り装置の前側、つまり装
置の操作位置で簡単に位置調整することのできる原稿処
理装置、およびそれを備えた画像形成装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、原稿台が設けられた画像読み取り装置の上
面に、該読み取り装置の後部に配置された軸支手段によ
り開閉自在に、かつ位置調整手段により位置調整可能に
取り付けられ、閉状態時に、セットされた原稿を上記原
稿台上に自動給紙する原稿処理装置において、上記位置
調整手段は、上記原稿処理装置が上記原稿台の上面に沿
って回動できるように構成され、上記位置調整手段の操
作部が、上記軸支手段の前側に配置されたことを特徴と
する。また、上記位置調整手段の操作部が、手動式操作
部であることを特徴とする。
【0010】また、原稿台が設けられた画像読み取り装
置の上面に、該読み取り装置の後部に配置されたヒンジ
により開閉自在に、かつ該ヒンジに設けられた調整ボル
トにより位置調整可能に取り付けられ、閉状態時に、セ
ットされた原稿を上記原稿台上に自動給紙する原稿処理
装置において、上記調整ボルトの調整により、上記原稿
処理装置が上記原稿台の上面に沿って回動できるように
構成され、上記調整ボルトの操作ヘッドが、上記ヒンジ
の前側に配置されたことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記位置調整手段の操作部を、軸支手段の前側
に配置したことにより、画像読み取り装置の前側からの
原稿処理装置の位置調整が可能となる。
【0012】また、位置調整手段の操作部を手動式操作
部としたことにより、工具を用いずに原稿処理装置の位
置を調整することが可能となる。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0015】図1は、本発明に係る原稿処理装置を備え
た、画像読み取り装置を含む画像形成装置の側断面図、
図2は同じ原稿処理装置の取り付け部分を示した上視
図、図3は同じ原稿処理装置の右側の取り付け部分を示
した側断面図、図4は同じ原稿処理装置の左側の取り付
け部分を示した側断面図である。
【0016】図1に示すように、画像形成装置本体(こ
こでは複写機本体)1の内部上方に画像読み取り装置2
が配設されており、その画像読み取り装置2の、原稿台
であるプラテンガラス3が設けられた上面に、原稿処理
装置5が取り付けられている。
【0017】この原稿処理装置5は自動原稿送り装置で
あって、画像読み取り装置2の後部に配置された左右一
対のヒンジ(軸支手段)6により、その各ヒンジ6の揺
動軸60を中心に回動して開閉し得るように取り付けら
れており、閉状態時に、所定位置にセットされた原稿
を、内蔵された搬送ベルト(シート搬送装置)7により
プラテンガラス3上に自動給紙する。
【0018】図1〜図4に示すように、上記左右のヒン
ジ6は、それぞれのヒンジベース9が、画像読み取り装
置2の上面の天穴10に挿着されたヒンジ足11の上端
に、段ビス12を用いて結合されている。ただし、一方
のヒンジ、ここでは右側のヒンジ6aについては、この
原稿処理装置5が、後述のように、前後方向(矢印A,
B)に少量だけ回動し得るように緩みを持った状態で結
合されている。つまりここでは、ヒンジ足11に段ビス
12の径より大きな孔が設けられ、その孔に下方から段
ビス12が通されてヒンジベース9に螺着されている。
なおこれとは逆に、ヒンジベース9に段ビス12の径よ
り大きな孔を設け、その孔に上方から段ビス12を通し
てヒンジ足11に螺着してもよい。各ヒンジ6の他端
は、原稿処理装置5のヒンジ固定板13に固定され、ま
たこれらのヒンジ6には、原稿処理装置5の自重を支え
てその開閉を楽に行うことができるようにするための圧
縮バネ15が設けられている。
【0019】上記原稿処理装置5は、画像読み取り装置
2に、上述のごとく開閉自在に取り付けられるととも
に、その位置を調整し得るようになっている。その位置
調整手段として、本実施例では、図2,図3に示すよう
に、右側のヒンジ6aに、そのヒンジ6aのヒンジベー
ス9とヒンジ足11とを連結した状態で調整用ボルト1
6が設けられている。詳しく説明すれば、この調整用ボ
ルト16は、ヒンジベース9の前端部分を下方に直角に
折曲した垂直部17と、ヒンジ足11の前後に面を向け
た垂直部19との間に水平に取り付けられている。しか
も、本発明に係る原稿処理装置5の特徴として、この調
整用ボルト16の操作部で、そのボルト16と一体の操
作ヘッド20は、ヒンジ6aの前側に、つまりヒンジベ
ース9の垂直部17の前側に配置されている。
【0020】そして本実施例の場合、上記調整用ボルト
16は、先端をヒンジ足11の垂直部19に螺着すると
ともに、ボルト16のヘッド側に螺着された緩み防止ナ
ット21と、ボルト16にEリングなどで固定されたス
ラスト規制フランジ22とでヒンジベース9の垂直部1
7を挟持することにより、原稿処理装置5の位置調整と
位置決めとを行うように構成されている。また、この調
整用ボルト16の操作ヘッド20および緩み防止ナット
21は、ローレットが施されて、手動式の操作部、つま
り工具を用いずに操作し得る操作部となっている。
【0021】上記原稿処理装置5の位置調整を行う場合
には、原稿処理装置5を開状態とし、そして緩み防止ナ
ット21を緩め、操作ヘッド20を指で回転させて調整
用ボルト16を微調整する。これにより、図2に示すよ
うに、原稿処理装置5を、左側のヒンジ足11(11
b)を中心として画像読み取り装置2の上面内で少量だ
け回動させて、位置調整と位置決めとを行うことができ
る。その際、調整用ボルト16の操作ヘッド20がヒン
ジ6aの前側に配置されているため、調整者は、画像読
み取り装置2の後方、つまり画像形成装置1の後方へ回
ることなく、装置の操作位置で簡単に位置調整すること
ができる。
【0022】また、ヒンジ6の揺動軸60が、ヒンジベ
ース9とヒンジ足11との連結部分より後方に位置する
とともに、原稿処理装置5を開状態としたときに、その
重心がヒンジ6の方へ寄ることから、ヒンジベース9と
ヒンジ足11との連結部分には、倒れようとする無理な
力がかからず、よって円滑に位置調整することができ
る。正しく調整されたかどうかは、実際に画像を形成し
て判断する。調整後は、緩み防止ナット21を締めてお
く。
【0023】上記実施例では、調整用ボルト16の先端
をヒンジ足11の垂直部19に螺着させたが、図5の側
断面図に示すように、調整用ボルト16の先端に設けた
二つのスラスト規制フランジ22でヒンジ足11の垂直
部19を挟持するとともに、そのボルト16のヘッド側
をヒンジベース9の垂直部17に螺着し、緩み防止ナッ
ト21で緩みを防止するように構成してもよい。
【0024】また、図6の側断面図に示すように、ヒン
ジベース9を、画像読み取り装置2の上面に、段ビス1
2を用いて直接取り付けるようにしてもよい。この場合
にも、一方のヒンジ6、ここでは右側のヒンジ6aにつ
いては、画像読み取り装置2の前後方向(矢印A,B)
に少量だけ回動し得るように緩みを持たせた状態で結合
する。つまりここでは、ヒンジベース9に段ビス12の
径より大きな孔を設け、その孔に上方から段ビス12を
通して画像読み取り装置2の上面に螺着している。そし
て、ヒンジベース9の前側に面を前後に向けて形成した
垂直部31と、画像読み取り装置2の上面に突設させた
固定板32とを連結した状態で、調整用ボルト16を設
ける。この調整用ボルト16の構成およびその作用につ
いては、上記図3あるいは図5に示した実施例と同様で
あり、よって同様の効果を得ることができる。
【0025】さらに、上記各実施例では、調整用ボルト
16の操作ヘッド20にローレットを施すことによっ
て、その操作ヘッド20を工具不要の手動式操作部とし
たが、ローレットを施す代わりに、操作ヘッド20に手
動レバーを設けてもよい。
【0026】次に、上記原稿処理装置5を備えた画像形
成装置(複写機)の全体構成について、図7の正面断面
図に基づいて説明する。
【0027】図7において、200は上段カセットで、
そのカセット200内のシート(記録媒体)は分離爪と
給紙ローラ201の作用によって1枚ずつ分離,給紙さ
れてレジストローラ206に導かれる。202は下段カ
セットで、そのカセット202内のシート(記録媒体)
は分離爪と給紙ローラ203の作用によって1枚ずつ分
離,給紙されてレジストローラ206に導かれる。20
4は手差しガイドで、シートが1枚ずつローラ205を
介してレジストローラ206に導かれる。208はシー
ト積載装置(デッキタイプ)で、モータ等により昇降す
る中板208aを備え、中板上のシートは給紙ローラ2
09と分離爪の作用により1枚ずつ分離,給紙されて搬
送ローラ210に導かれる。
【0028】212は感光ドラム、213は画像読み取
り装置2の読取光学系、214は現像器、215は転写
帯電器、216は分離帯電器であり、これらは画像形成
部を構成する。
【0029】217は画像形成されたシートを搬送する
搬送ベルト、218は定着装置、219は搬送ローラ、
220はフラッパである。画像形成されたシートはフラ
ッパ220によって排出ローラ221に導かれ、ソータ
222内に搬送される。なお、ソータに代わって、排出
トレイを装着する場合もある。
【0030】300は中間トレイであって、シートの両
面に画像を形成する場合、あるいはシートの片面に重ね
て画像を形成する場合に、一旦、画像が形成されたシー
トをストックする。301は搬送ローラ、302は搬送
ベルト、303はフラッパ、304は搬送ベルト、30
5は搬送ローラである。両面複写の場合にはパス306
を通って中間トレイ300にシートを導く。このときシ
ートは画像面が上を向いている。多重複写の場合は、パ
ス307を通って中間トレイ300にシートを導く。こ
のときにはシートは画像面が下を向いている。
【0031】中間トレイ300に積載されたシートは、
補助ローラ309,310、正逆転分離ローラ対311
の作用によって下方から1枚ずつ分離されて再給紙され
る。再給紙されたシートは搬送ローラ313,314,
315およびローラ210,レジストローラ206を介
して画像形成部へ導かれる。画像形成後は、上述と同様
に排出される。
【0032】プラテンガラス3上に配置された1枚の原
稿に対して設定された複写枚数に応じて、先ず片面の複
写がなされ、それらは中間トレイ300に積載される。
その後、プラテンガラス3上の原稿の表裏を反転させて
再びプラテンガラス3上に導き、この画像を複写枚数分
だけ読み取る。読み取られた原稿の画像は、読取り毎に
中間トレイ300から再給紙されるシートに形成され
る。それらは、ソータ222によってページ順に分類さ
れる。
【0033】一方、原稿を、上記給紙装置を備えた原稿
処理装置3によって一循させる毎に、その原稿の複写を
1組だけ作成する方法もある。この方法によれば、複数
部の複写を作成する場合でも、ページ順の揃った複写群
が順に得られるので、ソータが無くても必要な部数の複
写が区分けして得られる。この方法で両面複写をすると
きは、1枚の原稿の両面を続けて読み取ってシートの表
裏に続けて複写して排出し、その後、次の原稿の両面に
ついても同様にして、このことを何度も繰り返せば、区
分けされた両面複写シート群が得られる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る原稿
処理装置によれば、位置調整手段の操作部を軸支手段の
前側に配置したため、画像読み取り装置の前側、つまり
装置の操作位置で、前記操作部を操作して原稿処理装置
を原稿台の上面に沿って回動させることにより、簡単に
原稿処理装置の位置を調整することが可能となる。
【0035】また、位置調整手段の操作部を手動式操作
部としたことにより、原稿処理装置の位置調整を、工具
を用いずに、より素早く行うことができる。
【0036】そしてこのような本発明に係る原稿処理装
置を備えた画像形成装置では、原稿処理装置の位置調整
を簡単に行うことができるため、記録媒体に対する画像
の傾きのない、常に品質の高い画像形成を行わせること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における原稿処理装置を備え
た、画像読み取り装置を含む画像形成装置の側断面図。
【図2】同じ原稿処理装置の取り付け部分を示した上視
図。
【図3】同じ原稿処理装置の右側の取り付け部分を示し
た側断面図。
【図4】同じ原稿処理装置の左側の取り付け部分を示し
た側断面図。
【図5】本発明の他の実施例における原稿処理装置の右
側の取り付け部分を示した側断面図。
【図6】本発明のさらに他の実施例における原稿処理装
置の右側の取り付け部分を示した側断面図。
【図7】本発明の実施例における原稿処理装置を備えた
画像形成装置(複写機)の全体構成を示す正面断面図。
【符号の説明】
1 画像形成装置本体(複写機本体) 2 画像読み取り装置 3 プラテンガラス(原稿台) 5 原稿処理装置 6 ヒンジ(軸支手段) 16 調整ボルト(位置調整手段) 20 操作ヘッド(操作部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中込 浩 山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1 ニスカ株式会社内 (72)発明者 浅尾 雄介 山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1 ニスカ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−144530(JP,A) 特開 昭61−86339(JP,A) 特開 平1−122849(JP,A) 特開 平4−341442(JP,A) 特開 昭59−15238(JP,A) 実開 平7−1446(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 107 G03B 27/62 H04N 1/00 - 1/00 108 B65H 5/02 B65H 5/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿台が設けられた画像読み取り装置の
    上面に、該読み取り装置の後部に配置された軸支手段に
    より開閉自在に、かつ位置調整手段により位置調整可能
    に取り付けられ、閉状態時に、セットされた原稿を上記
    原稿台上に自動給紙する原稿処理装置において、 上記位置調整手段は、上記原稿処理装置が上記原稿台の
    上面に沿って回動できるように構成され、 上記位置調整手段の操作部が、上記軸支手段の前側に配
    置されたことを特徴とする原稿処理装置。
  2. 【請求項2】 上記位置調整手段の操作部が、手動式操
    作部であることを特徴とする請求項1記載の原稿処理装
    置。
  3. 【請求項3】 原稿台が設けられた画像読み取り装置の
    上面に、該読み取り装置の後部に配置されたヒンジによ
    り開閉自在に、かつ該ヒンジに設けられた調整ボルトに
    より位置調整可能に取り付けられ、閉状態時に、セット
    された原稿を上記原稿台上に自動給紙する原稿処理装置
    において、 上記調整ボルトの調整により、上記原稿処理装置が上記
    原稿台の上面に沿って回動できるように構成され、 上記調整ボルトの操作ヘッドが、上記ヒンジの前側に配
    置されたことを特徴とする原稿処理装置。
  4. 【請求項4】 シートに画像を形成する画像形成部と、 上面に原稿台が設けられた画像読み取り装置と、 請求項1ないし3のいずれかに記載の原稿処理装置と、
    を備えた画像形成装置。
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