JP3154954B2 - 伸縮型竿の継手固定構造 - Google Patents

伸縮型竿の継手固定構造

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JP3154954B2
JP3154954B2 JP07892397A JP7892397A JP3154954B2 JP 3154954 B2 JP3154954 B2 JP 3154954B2 JP 07892397 A JP07892397 A JP 07892397A JP 7892397 A JP7892397 A JP 7892397A JP 3154954 B2 JP3154954 B2 JP 3154954B2
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輝幸 金城
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輝幸 金城
株式会社サンローラ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロールクリーナー
やモップ、ガラスクイザー等の清掃具の柄等、写真機等
撮影機の脚等或いは釣り竿その他の伸縮型竿の継手固定
構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、モップやローラ式の清掃具の
柄に、図8に示す伸縮型の竿部1が用いられたものが見
られる。これは、複数の径の異なる筒状体a,b,cを
長手方向に連設し、その先端に清掃具dを設けたもので
ある。筒状体b,cは、夫々隣接する径の大きい筒状体
a,b収納することができる。このように収納すること
によって、図9に示すように柄をなす竿部1を短くして
使用することが可能であり、収納、配送或いは携帯の便
を図ってある。
【0003】この伸縮型竿の継手は、図10に示すよう
に小径の筒状体bの先端部へプラスチック等でできた円
柱状の芯部材eが嵌め込まれており、この先端が大径の
筒状体aの後端に挿入されている。そして、この芯部材
eの外周面には、周方向へ延び環状になっている溝fが
形成されている。この溝fには、プラスチック等ででき
たC字型リングgが装着される。このC字型リングgは
各位置で厚さが異なり、溝fもそれに対応して各位置の
深さが異なる。通常図11に示すC字型リングgの中央
断面(X−X)がほぼ真円になっている。そして、筒状
体bを回動することによって、図12に実線で示すよう
にC字型リングgに対する芯部材eの位置をずらし、C
字型リングgの径を増して筒状体bの内周面を加圧す
る。このようにして筒状体間の固定がなされる。
【0004】尚、図10のkは口形成用環状体を示しす
ものであり、この口形成用環状体kは、大径の筒状体a
へ小径の筒状体bを装着した後、小径の筒状体b側よ
り、大径の筒状体aの開口部へ装着されるものである。
この口形成用環状体kは、接着剤等の適当な手段によっ
て、大径の筒状体aの開口部へ固定され、竿部1完成
後、大径の筒状体から径の小さな筒状体が脱落しないよ
うに、C字型リングgに引っ掛かる逆鉤をなすものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、小径の筒状
体bを大径の筒状体aに対して回動しても、C字型リン
グgが芯部材eの溝f内に張り付いて芯部材eと共に回
ってしまい、C字型リングgに対する芯部材eの位置が
変化しない場合が多い。又、芯部材eがC字型リングg
に対して多少回動し、C字型リングgの外周が大径の筒
状体aの内周面に当接したとしても、当接後は、大径の
筒状体aの内周面からの反力によって芯部材eとC字型
リングgとの間にかかる回動の抵抗も大きくなるため、
芯部材eを更に回動させていくとC字型リングgの外周
が大径の筒状体aの内周面を滑ってしまう。その結果、
C字型リングgが拡開せずに、大径の筒状体aの内周面
に圧着されず、固定効果が充分に発揮されないという課
題を有する。
【0006】本願発明は、以上の実情に鑑み提案された
もので、芯部材の回動によってC字型リングが芯部材と
共に回るようなことを防止でき、固定操作の容易な伸縮
型竿の継手固定構造を提供することを第1の目的とす
る。
【0007】本願発明は、固定操作の容易なものであっ
て、確実に固定できる伸縮型竿の継手固定構造を提供す
ることを第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】大径の筒状体aの後端か
ら、小径の筒状体bの先端が、摺動可能に挿入され、小
径の筒状体bの先端外周には、内部の深さが周方向に進
むにつれて変化する溝fが周設され、この溝にC字型リ
ング2が遊嵌されてなり、この小径の筒状体bを大径の
筒状体aに対し、周方向に回動することによって、溝の
浅い部位f1に押されてC字型リング2が拡開し、この
C字型リング2の外周側が大径の筒状体aの内周面を押
圧し、両筒状体が固定される伸縮型竿の継手固定構造に
おいて本願発明は、次の特徴を有するものを提供するこ
とにより上記課題を解決する。
【0009】本願第1の発明は、C字型リング2の外周
面に、外周側に突設された少なくとも一つの突起3が備
えられる。又、この突起3は、突起3を付勢するための
付勢手段を備えることにより、C字型リング2の拡開に
伴って、大径の筒状体aの内周面に当接した突起3の突
出先端3aが大径の筒状体aの内周面を半径方向に付勢
し得るようになされたものである。
【0010】本願第2の発明は、本願第1の発明に係る
突起3が、可撓性を有するものから構成される。又、突
起3の突出先端3aは、半径方向から周方向寄りを向く
ように配位されることにより、このC字型リング2の拡
開に伴って、大径の筒状体aの内周面に当接した突起3
が撓まされる。そして、この突起3の撓みによって、突
起3が大径の筒状体aの内周面を半径方向側に付勢する
ものである。
【0011】本願第3の発明は、本願第1又は第2の発
明に係るC字型リング2の外周面に、外周側に突設され
た少なくとも一つの突起3と、外周側に突設された複数
の突条4とが備えられたものである。各突条4の突出先
端には、大径の筒状体aの内周面に固定するための固定
部4aが備えられる。又、この突条4の固定部4aから
C字型リング2の外周面までの突出長さが、突起3の突
出先端3aからC字型リング2の外周面までの突出長さ
より短く形成されることにより、突条4の突出先端4a
が大径の筒状体aの内周面に当接する前に突起3の突出
先端3aが大径の筒状体aの内周面に当接し得るように
なされたものである。
【0012】本願第4の発明は、本願第3の発明に係る
突条4の固定部4aが、突条4におけるC字型リング2
の軸方向に沿う方向の厚さを半径方向側に漸次薄くする
ことにより尖らされるとともに、周方向に延ばされるこ
とにより大径の筒状体aの内周面に沿う形状を有するも
のである。そして、この突条4が、少なくともC字型リ
ング2の軸方向に沿って複数、並設されたものである。
【0013】以上のように構成された本願第1の発明に
おいては、C字型リング2の外周面に、付勢手段を有す
る突起3を備えるため、C字型リング2を拡開させる
と、大径の筒状体aの内周面に当接した突起3の突出先
端3aが大径の筒状体aの内周面を半径方向に付勢し、
C字型リング2と大径の筒状体aの内周面との間に摩擦
抵抗をかけることができる。これにより、小径の筒状体
bを大径の筒状体aに対して周方向に回動するに際し
て、筒状体bの芯部材eがC字型リング2に対して回動
し、C字型リング2が芯部材eの回動に伴って共に回動
するようなことを防止できる。
【0014】本願第2の発明においては、可撓性を有す
る突起3の突出先端3aを、半径方向から周方向寄りを
向くように配位させるため、C字型リング2の拡開に伴
って、大径の筒状体aの内周面に当接した突起3を容易
に撓ませることができ、そして、その撓みによる弾性力
により突起3を大径の筒状体aの内周面に対して半径方
向側に付勢させることができる。これにより、別途にバ
ネ等を用いなくても良く、簡単な構成にできる。又、突
起3をC字型リング2と一体的に形成することも可能と
なり、製作容易なものにできる。
【0015】本願第3の発明においては、固定部4aが
大径の筒状体aの内周面に当接する前に、突起3の突出
先端3aが大径の筒状体aの内周面に当接し得るものと
する。こうすることにより、C字型リング2の固定部4
aを大径の筒状体aの内周面に押し付ける前に、C字型
リング2の突起3と大径の筒状体aの内周面との間に摩
擦抵抗をかけることができ、C字型リング2の固定部4
aを大径の筒状体aの内周面に押し付けるまでの間、C
字型リング2が芯部材eの回動に伴って共に回動するの
を防止できる。
【0016】本願第4の発明においては、固定部4a
を、C字型リング2の軸方向に沿う方向の厚さを突出先
端側に行くに従い漸次薄くすることにより尖らせるとと
もに、周方向に延ばすことにより大径の筒状体aの内周
面に沿う形状を有するものとする。こうすることによ
り、例えば図3(C) に示すように固定部4aを尖らせず
に面状にした縦断面略四角形状のものにすると、これを
プラスチック成形によって得る場合、成形時の収縮等の
影響を大きく受け、図3(D) に示すように固定部4aに
周方向の歪みが生じ(図3(D) 中に破線で示す)、所定
の湾曲形状に形成し難く、例え設計時に大径の筒状体a
の内周面に沿う形状に設定しても、成形後のものが大径
の筒状体aの内周面に沿った形状になり難い。その結
果、固定部4aが大径の筒状体aの内周面に部分的にし
か当接せず、固定部4aの全体で大径の筒状体aの内周
面を押圧できない。しかし、この実施形態では、軸方向
に並設した突条4…4の固定部4a各々を尖らせている
ため、成形時の収縮等の影響をあまり受けず、各々の固
定部4aを所定の湾曲形状に形成し易く、大径の筒状体
aの内周面に沿った形状に成形できる。従って、軸方向
に並設した突条4…4の固定部4a各々を、周方向の長
さ全体に渡って筒状体aの内周面に同時に当接させて押
圧させることができ、両筒状体a、bを確実に固定でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本願発明を
具体的に説明する。図1は、本願発明の一実施形態を示
す。これは、図8及び図9に示した従来の伸縮型竿の竿
部1を構成する一つの筒状体bの先端付近を示すもので
ある。
【0018】即ち本体となる竿部1は、径の異なる適宜
数の中空の筒状体a,b,cによって構成される(図
8)。各筒状体a,b,cは、小径のものから順次その
先端が、径の大きい他の筒状体の後端内部に収容するこ
とによって、竿部1が縮んだ状態となるものであり(図
9)、小径の筒状体を、夫々収容されていた他の筒状体
の内部から引き出すことによって、竿部1が伸びた状態
となるものである(図8)。
【0019】ここでは竿部1は、図8に示すように3つ
の筒状体によって形成されたものを前提として説明する
が、このように竿部1を構成する筒状体は3つに限定す
るものではなく、2つであっても4つ以上であっても実
施可能である。
【0020】以下上記筒状体bを取り上げて説明する
が、例えば図8に示した筒状体cついても同様の構成を
採るものである。上記の通り筒状体の数を更に多くして
実施する場合も、竿部1の最先端を担う筒状体(図8の
場合筒状体a)以外の筒状体の後部全てに、以下に説明
する構成を採用する。
【0021】図1、図6(B) に示す通り、中空の筒状体
bの先端開口部には、芯部材eが装着されることによっ
て固定され、この芯部材eが筒状体bの先端部を形成し
ている。
【0022】芯部材eの外周面には、部位によって、内
部の深さが周方向に対して漸次変化する溝fが周設され
ている。即ちこの溝fは、深さが浅い部位f1と深い部
位f2とを有するものである。この溝fへは、C字型リ
ング2が遊嵌される。
【0023】このC字型リング2には、プラスチック或
いはビニール等の変形に対する復元性が大きい素材を用
いるのが好ましい。C字型リング2は、一端から他端に
かけて漸次半径方向に対しスパイラル状に厚みを増すも
のである。従って、C字型リング2は、図2、図3(A)
に示すように一端が厚みの最大部2aとなり他端が厚み
の最小部2bとなっている。
【0024】又、C字型リング2の外周面には、外周側
に突設された複数の突起3…3及び複数の突条4…4が
備えられている。本実施形態における突起3…3各々
は、C字型リング2と一体的に形成されて可撓性を有す
るものとされており、周方向に沿って所定間隔毎に並設
されている。各突起3における周方向の厚さTは、図3
(A) に示すように突出基端3bから突出先端3aに行く
に従い漸次厚さが薄くなり、突出先端3aが尖った形状
をなしている。又、突起3は、突起3の突出先端3a
が、半径方向(図示のW1方向)と周方向における図3
(A) の時計方向(図示のY2方向)との角度範囲P内に
おける所定方向P1に向けられており、突出先端3aが
半径方向から時計方向側寄りを向いた横断面湾曲形状を
呈している。このように形成された突起3各々は、突出
先端3aが半径方向と対向する方向(図示のW2方向)
の力を受けると容易に先端側から撓まされ、その力が除
去されると弾性により復元し得るようになされている。
【0025】この突起3各々における突出基端3bから
突出先端3aまでの突出長さL1は、本実施形態では、
図4に示すように、このC字型リング2を介して固定す
る大径の筒状体a内に配位された場合に、C字型リング
2が拡開されていない通常状態で、各突起3の突出先端
3aが大径の筒状体aの内周面に丁度当接する程度か、
又は、当接してやや撓まされる程度とされている。一
方、図3(B) に示すように、突起3各々の前後幅H(図
の上下間の幅)は、C字型リング2の軸方向に沿ってC
字型リング2の先端から後端まで延ばされることにより
C字型リング2と前後幅と同幅され、前後の幅広いもの
とされている。
【0026】又、各突起3の上端面は、突出基端3bか
ら突出先端3aに行くに従い漸次高さの低くなるテーパ
部31が備えられている。
【0027】突条4…4は、図3(A)(B)に示すようにC
字型リング2と一体的に形成され、突起3、3の間に配
位されるようにして周方向に沿って並設されているとと
もに、C字型リング2の軸方向に三つ、並設されてい
る。各突条4は、周方向に所定長さで延ばされ、縦断面
が突出基端4bから突出先端4aにかけての半径方向に
行くに従い漸次軸方向の厚さが薄くなる三角形状をなし
ている。この突条4の突出先端4aは、周方向の全長さ
に渡って大径の筒状体aの内周面に沿う形状に形成され
ており、この突出先端4aが大径の筒状体aの内周面に
当接して固定するための固定部4aをなす。又、突条4
の上辺は、突出基端4bから突出先端の固定部4aに行
くに従い漸次高さの低くなるテーパ部41が備えられて
いる。
【0028】また、各突条4の突出長さL2は、図4に
示すように、突起3の突出長さL1より短くなされ、C
字型リング2が大径の筒状体a内に配位された場合に、
C字型リング2が拡開されていない通常状態で、突条4
の固定部4aと筒状体aの内周面との間に隙間が形成さ
れ、C字型リング2の拡開に伴い突条4の固定部4aが
筒状体aの内周面に当接し得るようになされている。
【0029】更に、本実施形態では、C字型リング2の
内周における下端には、面取り42が施されている。
【0030】以上のように構成されたC字型リング2の
機能について説明する。まず、図6(A) に示すようにC
字型リング2を、筒状体bにおける芯部材eの溝fに入
れるには、芯部材eの突出先端側を、C字型リング2の
後端側から押し込む。この際、C字型リング2の後端側
には、面取り42が施されているため、芯部材eが滑り
こみ、これにより、C字型リング2が拡開して芯部材e
の溝fにC字型リング2を簡単に嵌め入れることができ
る。尚、この図6(A) に示すように芯部材eの突出先端
にも、面取りe1を設けておくと、より容易なものにで
きる。又、このような面取り42、e1を設けなくても
良く、その場合は、C字型リング2を手で拡開して芯部
材eの溝fに嵌め入れれば良い。
【0031】そして、その状態から、図6(B) に示すよ
うに筒状体bを、大径の筒状体aの内周に押し込む。こ
の場合においても、各突起3…3のテーパ部31…31
及び突条4…4のテーパ部41によってC字型リング2
が大径の筒状体aの内周に滑り込み、これにより、容易
に大径の筒状体aに、芯部材eを有する筒状体bを挿入
でき、操作容易なものにできる。そして、この状態で
は、図4に示すように各突起3の突出先端3aが大径の
筒状体aの内周面に丁度当接する程度か、又は、当接し
てやや撓まされる程度とされている。その後、図10に
示す口形成用環状体kを装着することにより、筒状体b
を大径の筒状体aから抜け止めでき、組み付けが完了す
る。尚、この抜け止め手段は、口形成用環状体kを装着
する形態のものに限らず、例えば大径の筒状体aにおけ
る後端の径を窄めるようにして挿入後の筒状体bの抜け
止めとしても良く、適宜変更し得る。
【0032】次に、芯部材eを有する筒状体bと大径の
筒状体aとを固定する場合は、筒状体bを図4の反時計
方向(図示のY1方向)に回動させる。その際、C字型
リング2の突起3の突出先端3aが大径の筒状体aの内
周面に当接し、しかも、突起3の突出先端3aの前後幅
Hが幅広に形成されているため、筒状体bと大径の筒状
体aと周方向への回動に際してC字型リング2と大径の
筒状体aの内周面との間に摩擦抵抗が働くため、筒状体
bの回動操作により、筒状体bがC字型リング2に対し
て回動する。そして、筒状体bがC字型リング2に対し
て回動し始めると、芯部材eの溝fがC字型リング2に
対し周方向に変位し、C字型リング2の厚みの最大部2
a付近側が溝fの浅い部位f1側にずれ、溝fの浅い部
位f1に押されてC字型リング2が拡開してC字型リン
グ2の突起3の突出先端3aが大径の筒状体aの内周面
を徐々に半径方向に押圧して行く。又、この突起3の突
出先端3aが大径の筒状体aの内周面を押圧して行く
と、突起3が湾曲状に形成されているため、徐々に突出
先端3a側から撓んで突起3の側面における突出先端3
a側の部分が大径の筒状体aの内周面に当接し、突起3
と大径の筒状体aの内周面との当接面積が増すととも
に、突起3の弾性が増して行く。これにより、C字型リ
ング2と大径の筒状体aの内周面との間の抵抗が増す。
しかも、突起3の突出先端3aが予め芯部材eの回動方
向と反対方向となる半径方向から時計方向側寄りを向い
ているため、突出先端3aが大径の筒状体aの内周面に
より時計方向側に撓まされていき、その結果、突起3の
元に戻ろうとする弾性力によって突起3は常時大径の筒
状体aに対して相対的に芯部材eの回動方向とは反対方
向の時計方向側にも付勢される。これにより、筒状体b
を更に回動させても、C字型リング2が芯部材eと共に
回動するようなことを防止できる。
【0033】そして、芯部材eの溝fがC字型リング2
に対し更に周方向に変位すると、C字型リング2の突条
4…4の固定部4aが大径の筒状体aの内周面を押圧
し、これにより、突条4…4の固定部4aからの押圧力
と突起3の弾性力とによって、筒状体bと大径の筒状体
aとを固定することができる。又、その際、例えば図3
(C) に示すように固定部4aを尖らせずに面状にした縦
断面略四角形状のものにすると、これをプラスチック成
形によって得る場合、成形時の収縮等の影響を大きく受
け、図3(D) に示すように固定部4aに周方向の歪みが
生じ(図3(D) 中に破線で示す)、所定の湾曲形状に形
成し難く、例え設計時に大径の筒状体aの内周面に沿う
形状に設定しても、成形後のものが大径の筒状体aの内
周面に沿った形状になり難い。その結果、固定部4aが
大径の筒状体aの内周面に部分的にしか当接せず、固定
部4aの全体で大径の筒状体aの内周面を押圧できな
い。しかし、この実施形態では、軸方向に並設した突条
4…4の固定部4a各々を尖らせているため、成形時の
収縮等の影響をあまり受けず、各々の固定部4aを所定
の湾曲形状に形成し易く、大径の筒状体aの内周面に沿
った形状に成形できる。従って、軸方向に並設した突条
4…4の固定部4a各々を、周方向の長さ全体に渡って
筒状体aの内周面に同時に当接させて押圧させることが
でき、両筒状体a、bを確実に固定できる。
【0034】一方、固定を解除して大径の筒状体aに対
して筒状体bを軸方向に移動させる場合は、図5に示す
状態から筒状体bを上記とは反対の図の時計方向(図示
のY2方向)に回動させる。これにより、筒状体bがC
字型リング2に対して時計方向に回動し、芯部材eの溝
fがC字型リング2に対し周方向に変位し、C字型リン
グ2の厚みの最大部2b付近側が、溝fの深い部位f2
側にずれ、拡開したC字型リング2の径が小さくなる。
これにより、突条4…4の固定部4aが大径の筒状体a
の内周面から外れる。又、その際、突起3の弾性力によ
り、拡開したC字型リング2の径を迅速に且つ確実に小
さくできるため、突条4…4の固定部4aが大径の筒状
体aの内周面に当接した状態になるようなことを防止で
き、確実に離すことができる。一方、突起3は、弾性に
より復元して図4に示す状態になる。そして、この状態
から大径の筒状体aに対する筒状体bの軸方向(前後方
向)への移動させる。その際、突起3の突出先端3aが
大径の筒状体aの内周面に当接しているが、殆ど弾性力
が働いておらず、しかも、突起3の突出先端3aが周方
向に尖り、前後方向に沿って延ばされているため、大径
の筒状体aに対する筒状体bの軸方向(前後方向)への
移動に際しては、突起3の抵抗は殆どかからない。しか
も、突起3の突出先端3aが突条4…4の固定部4aよ
り先に大径の筒状体aの内周面に当接するため、突条4
…4の固定部4aが大径の筒状体aの内周面に当接する
ことを防止できる。従って、大径の筒状体aに対して筒
状体bを軸方向に円滑に移動させることができる。
【0035】尚、上記実施形態では、突起3の突出先端
3aを、半径方向から時計方向側寄りを向くようにして
いるが、図7に示すように突出先端30aが半径方向か
ら反時計方向側寄りを向く突起30としても良い。又、
時計方向側寄りを向く突起3に代え、このような反時計
方向側寄りを向く突起30のみから構成しても良いが、
この図7に示すように、時計方向側寄りを向く突起3
と、反時計方向側寄りを向く突起30との2種類のもの
から構成しても良い。更に、突起3の突出先端3aの向
きや形状は、特に限定されず、C字型リング2の拡開に
伴い大径の筒状体aの内周面に当接して弾性変形し得る
形態のものであれば良く、例えば突起3の突出先端側の
所定長さを直線的に半径方向から周方向側寄りに向かせ
る、或いは、突起3を円錐状のもの構成し、軸方向及び
周方向に複数、並設するようにしても良く、適宜変更し
得る。
【0036】又、上記実施形態では、突起3を、可撓性
を有するものから構成し、突起3の撓みに伴う弾性力に
よって突起3を付勢するようにしているが、この形態の
ものに限らず、例えば突起3を可撓性の有しないものか
ら構成し、コイルバネ等の付勢部材を突起3に取り付け
たものとし、その付勢部材の付勢力により、大径の筒状
体aの内周面に当接した突起3を半径方向側に付勢する
ようにしても良い。この場合、突起3の突出先端3a
は、半径方向から周方向側寄りに向いたものでも良い
が、半径方向を向くものであっても良い。又、突起3の
数量についても、特に限定されず、一つ以上設ければ良
く、適宜変更し得る。
【0037】更に、実施形態では、C字型リング2を拡
開していない状態で、突起3の突出先端3aが大径の筒
状体aの内周面に当接する程度にしているが、この形態
のものにかぎらず、例えば突起3の突出先端3aが大径
の筒状体aの内周面との間に隙間ができる程度にしてお
いても良い。この場合でも、芯部材eがC字型リング2
に対して少量だけ回って突起3の突出先端3aが大径の
筒状体aの内周面に当接しさえすれば付勢力を働かせる
ことができる。
【0038】一方、突条4は、上記実施形態では、縦断
面三角形状のものを軸方向に複数、並設しているが、図
3(C)(D)に示すような突出先端の固定部4aを面状にし
た縦断面四角形状のものから構成しても良い。ただし、
この場合は、上述したように大径の筒状体aの内周面に
固定部4aの全体を当接できないおそれが生じるため、
縦断面三角形状のものを軸方向に複数、並設しておく方
がそのようなことを防止でき、確実に固定できる点で、
好ましい。
【0039】また、C字型リング2は、図3中に破線で
示すように、内周面に、適宜間隔を隔てて設けられた3
個の突起部230を形成し、溝fからの押圧を各点で確
実にC字型リング2が受けるように構成するようにして
も良い。詳しくは、3個の突起部230は、略等間隔で
形成されており、C字型リング2が拡開した際、3個の
突起部に対応する部分が強く大径の筒状体の内周面を押
圧する。その結果、所謂3点締めとなって、少々筒状体
が真円より変形していても確実な固定が可能となるもの
である。
【0040】
【発明の効果】以上、本願第1の発明は、C字型リング
2を拡開させると、大径の筒状体aの内周面に当接した
突起3の突出先端3aが大径の筒状体aの内周面を半径
方向に付勢し、C字型リング2と大径の筒状体aの内周
面との間に摩擦抵抗をかけることができ、小径の筒状体
bを大径の筒状体aに対して周方向に回動するに際し
て、筒状体bの芯部材eがC字型リング2に対して回動
し、C字型リング2が芯部材eの回動に伴って共に回動
するようなことを防止できる。従って、容易に確実に両
筒状体a、bを固定し得るものにできる。
【0041】本願第2の発明は、本願第1の発明の効果
に加え、突起3の撓みによる弾性力により突起3を大径
の筒状体aの内周面に対して半径方向側に付勢させるこ
とができ、別途にバネ等を用いなくても良く、簡単な構
成にできる。又、突起3を、C字型リング2と一体的に
形成することも可能となり、製作容易なものにできる。
【0042】本願第3の発明は、本願第1又は第2の発
明の効果に加え、C字型リング2の固定部4aを大径の
筒状体aの内周面に押し付ける前に、C字型リング2の
突起3と大径の筒状体aの内周面との間に摩擦抵抗をか
けることができ、C字型リング2の固定部4aを大径の
筒状体aの内周面に押し付けるまでの間、C字型リング
2が芯部材eの回動に伴って共に回動するのを防止でき
る。
【0043】本願第4の発明は、本願第3発明の効果に
加え、固定部4aを、成形時の収縮等の影響をあまり受
けず、所定の湾曲形状に形成し易く、大径の筒状体aの
内周面に沿った形状に成形できる。従って、固定部4a
が、周方向の長さ全体に渡って筒状体aの内周面に当接
して押圧することができ、両筒状体a、bを確実に固定
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る小径の筒状体の先
端の一部を断面にした要部斜視図である。
【図2】C字型リングの斜視図である。
【図3】(A) は、C字型リングの横断面図、(B) は、
(A) のIII −III 線に沿うC字型リングの縦断面図、
(C) は、C字型リングにおける突条の他の実施形態の要
部縦断面図、(D) は、C字型リングにおける突条の他の
実施形態の要部横断面図である。
【図4】C字型リングを装着した小径の筒状体を大径の
筒状体へ挿入した状態を示す横断面図である。
【図5】小径の筒状体のC字型リングの拡開状態を示す
横断面図である。
【図6】(A) は 小径の筒状体へC字型リングを装着す
る過程を示す縦断面図、(B) は、C字型リングを装着し
た小径の筒状体を大径の筒状体へ挿入する過程を示す縦
断面図である。
【図7】C字型リングの他の実施形態の横断面図であ
る。
【図8】従来例の全体斜視図である。
【図9】従来例の竿を縮めた状態の全体斜視図である。
【図10】従来例の断面図である。
【図11】従来例の一部を断面にした要部斜視図であ
る。
【図12】従来例の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 竿部 2 C字型リング 3 突起 3a 突出先端 4 突条 4a 固定部 a 大径の筒状体 b 小径の筒状体 e 芯部材 f 溝 f1 溝の浅い部位 f2 溝の深い部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 7/00 - 7/22 G03B 17/56 - 17/58 A01K 87/00 - 87/06 B25G 1/04 A45B 9/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径の筒状体(a) の後端から、小径の筒
    状体(b) の先端が、摺動可能に挿入され、 小径の筒状体(b) の先端外周には、内部の深さが周方向
    に進むにつれて変化する溝(f) が周設され、この溝にC
    字型リング(2) が遊嵌されてなり、 この小径の筒状体(b) を大径の筒状体(a) に対し、周方
    向に回動することによって、溝の浅い部位(f1)に押され
    てC字型リング(2) が拡開し、このC字型リング(2) の
    外周側が大径の筒状体(a) の内周面を押圧して、両筒状
    体が固定される伸縮型竿の継手固定構造において、 上記C字型リング(2) の外周面に、外周側に突設された
    少なくとも一つの突起(3) が備えられ、この突起(3)
    が、突起(3) を付勢するための付勢手段を備えることに
    より、C字型リング(2) の拡開に伴って、大径の筒状体
    (a) の内周面に当接した突起(3) の突出先端(3a)が大径
    の筒状体(a) の内周面を半径方向に付勢し得るようにな
    されたものであることを特徴とする伸縮型竿の継手固定
    構造。
  2. 【請求項2】上記突起(3) が、可撓性を有するものから
    構成され、突起(3)の突出先端(3a)が、半径方向から周
    方向寄りを向くように配位されることにより、このC字
    型リング(2) の拡開に伴って、大径の筒状体(a) の内周
    面に当接した突起(3) が撓まされ、 この突起(3) の撓みによって、突起(3) が大径の筒状体
    (a) の内周面を半径方向側に付勢するものであることを
    特徴とする請求項1記載の伸縮型竿の継手固定構造。
  3. 【請求項3】上記C字型リング(2) の外周面に、外周側
    に突設された少なくとも一つの突起(3) と、外周側に突
    設された複数の突条(4) とが備えられたものであり、 各突条(4) の突出先端には、大径の筒状体(a) の内周面
    に固定するための固定部(4a)が備えられ、この突条(4)
    の固定部(4a)からC字型リング(2) の外周面までの突出
    長さが、突起(3) の突出先端(3a)からC字型リング(2)
    の外周面までの突出長さより短く形成されることによ
    り、突条(4) の突出先端(4a)が大径の筒状体(a) の内周
    面に当接する前に突起(3) の突出先端(3a)が大径の筒状
    体(a) の内周面に当接し得るようになされたものである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の伸縮型竿の継手
    固定構造。
  4. 【請求項4】上記突条(4) の固定部(4a)が、突条(4) に
    おけるC字型リング(2) の軸方向に沿う方向の厚さを半
    径方向側に従い漸次薄くすることにより尖らされるとと
    もに、周方向に延ばされることにより大径の筒状体(a)
    の内周面に沿う形状を有するものであり、この突条(4)
    が、少なくともC字型リング(2) の軸方向に沿って複
    数、並設されたものであることを特徴とする請求項3記
    載の伸縮型竿の継手固定構造。
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