JP3153855B2 - 手摺り - Google Patents

手摺り

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JP3153855B2
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村 明 夫 北
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47KSANITARY EQUIPMENT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; TOILET ACCESSORIES
    • A47K17/00Other equipment, e.g. separate apparatus for deodorising, disinfecting or cleaning devices without flushing for toilet bowls, seats or covers; Holders for toilet brushes
    • A47K17/02Body supports, other than seats, for closets, e.g. handles, back-rests, foot-rests; Accessories for closets, e.g. reading tables
    • A47K17/022Wall mounted grab bars or handles, with or without support on the floor

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  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toilet Supplies (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は手摺りに関し、特
に、老人や体の不自由な使用者や介護者などが、たとえ
ば浴室ユニットやトイレユニットなどにおいて自分の身
体を保持したりするための手摺りに関する。
【0002】
【従来の技術】図13(A)は、本発明の背景となる従
来の手摺りの一例を示す断面図解図である。この手摺り
1は、浴室などにおいて、たとえば体の不自由な使用者
が自分の身体を保持するためにつかみ持つための取手で
ある。この手摺り1は、通常、建築時に浴室の壁面Wに
取り付けて使用される。この手摺り1は、板状の基板2
を含む。基板2の一方主面から突き出すようにして、取
手本体3が形成される。取手本体3は、基板2から略垂
直に延び出る支柱部材3aを含み、支柱部材3aの略先
端部には、使用者がつかみ持つための握り部材3bが形
成される。この握り部材3bは使用者の歩行経路に沿っ
て長く形成されてもよい。手摺り1の基板2は、たとえ
ば浴室の壁面Wに当接され、アンカーボルト4で壁面W
に取り付けられる。この場合、被取付面としての壁面W
は、根太Sを内側に有する。図13(A)の場合は、根
太Sが、コンクリートブロックで形成される。根太Sの
表面には、モルタルが施され、さらにその表面が、タイ
ル貼りTなどで仕上げられる。
【0003】そして、アンカーボルト4の一端は、手摺
り1の基板2および壁面Wのタイル貼りTを挿通しなが
ら、根太Sに対してねじ込まれて固着される。そして、
アンカーボルト4の頭部4aを締め込むことにより基板
2が壁面Wに対して固定される。さらに、化粧フランジ
5によって、基板2の一方主面が覆われて、アンカーボ
ルト4の頭部4aが覆い隠される。なお、従来の手摺り
1は、このようなアンカーボルトに限らず、ネジ、ビ
ス、釘などにより壁面Wに対して固着される場合もあ
る。たとえば、図13(B)の場合には、根太Sが木材
で形成されたいわゆる桟木である。その表面には、いわ
ゆるコンパネといわれる板が貼り付けられる。さらに、
その表面にはモルタルが施される。そして、その表面が
タイル貼りTなどで仕上げられる。そして、この場合の
手摺り1は、木ビス6を根太Sにねじ込むことによって
固着される。また、図13(C)には、たとえば浴室ユ
ニットの壁面に手摺り1を取り付ける場合を示す。この
場合には、ボルトなどを固着するべき根太Sが壁面内部
に存在しない。そのため、このような壁面に手摺り1を
取り付けるためには、間に鉄板などを介してボルトナッ
トで壁面Wの両側から締結する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
(A)〜図13(C)に示すような従来の手摺り1は、
建築後、数年を経てから浴室に取り付ける必要が生じた
場合には、既に完成された壁に事後的に穴を開けなけれ
ばならない。このような工事は、素人には困難であり、
専門の工事業者に依頼しなければならない。また、被取
付面に穴を開ける必要があるため、水漏れ防止の見地か
ら浴槽や浴室ユニットの壁面に対しては取り付けること
ができない。これらの理由から、従来の手摺り1は、使
用者が所望の位置に手軽に取り付けることのできるもの
ではない。
【0005】それゆえに、本発明の主たる目的は、建築
後に誰にでも簡単にかつ安価に所望の位置に取り付ける
ことができる手摺りを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる手摺り
は、基板と、基板の一方主面に形成される磁石と、基板
の他方主面の中央部に形成される第1の支柱部材と、
1の支柱部材の基板と反対側に第1の支柱部材と交差す
る方向に延びるように形成され使用者が掴み持つための
取手部材と、取手部材の中央部を中心として長手方向両
側の対称な位置にそれぞれ形成され、取手部材を支持す
るために基板を介さずに被取付面に当接される第2の支
柱部材を含む手摺りであって、磁石の磁力によって被取
付面に固定される手摺りである。この手摺りは、磁石の
吸着し得る面に対してであれば誰にでも簡単にかつ安価
に取り付けることができ、取付位置の変更や取付角度の
調整が容易である。また、磁力を利用するので、被取付
面に孔を開けたりする必要がなく被取付面を傷つけな
い。さらに、この手摺りでは、第1の支柱部材および基
板によって取手部材が支持されるのみならず、被取付面
に基板を介さずに当接される第2の支柱部材によっても
取手部材が支持されるので、磁石に対する負荷を軽減す
ることができ、より大きな荷重を支持することができ
る。しかも、この手摺りでは、第2の支柱部材は取手部
材の中央部を中心として長手方向に対称な位置にそれぞ
れ形成されており、第1の支柱部材は基板の中央部に形
成されているので、使用時の負荷が基板の中央部にかか
りやすくなっている。そのため、磁石の磁力を有効に活
用することができ、大きな荷重を支持することができ
る。
【0007】さらに、本発明にかかる手摺りにおいて、
第2の支柱部材は、その一端部が被取付面に当接する状
態と被取付面から離間する状態との間で伸縮可能に形成
されてもよい。この場合には、第2の支柱部材の一端部
を伸縮させることにより、たとえば被取付面に凹凸があ
る場合などにも最適な状態で第2の支柱部材を被取付面
に当接させることができ、上述の作用効果が得やすくな
る。
【0008】また、本発明にかかる手摺りにおいて、被
取付面から取り外す際に指や工具などを引っかけるため
の係着部が基板の外縁部近傍に形成されることが好まし
い。この場合には、基板の外縁部近傍の係着部に指や工
具などを引っかけて引っ張ると、基板の外縁部を含む外
縁部近傍に力が加わりやすいため、磁石が被取付面から
剥がれやすい。そのため、取付位置を変更したい場合な
どに手摺りを被取付面から取り外しやすい。
【0009】また、本発明にかかる手摺りは、基板と、
基板の一方主面に形成される磁石と、基板の他方主面に
形成される支柱部材と、支柱部材の基板と反対側に形成
され使用者が掴み持つための取手部材とを含み、磁石の
磁力によって被取付面に固定される手摺りであって、被
取付面から取り外す際に指や工具などを引っかけるため
の係着部が基板の外縁部近傍に形成された、手摺りであ
る。 この手摺りは、磁石の吸着し得る面に対してであれ
ば誰にでも簡単にかつ安価に取り付けることができ、取
付位置の変更や取付角度の調整が容易である。また、磁
力を利用するので、被取付面に孔を開けたりする必要が
なく被取付面を傷つけない。さらに、基板の外縁部近傍
の係着部に指や工具などを引っかけて引っ張ると、基板
の外縁部を含む外縁部近傍に力が加わりやすいため、磁
石が被取付面から剥がれやすい。そのため、取付位置を
変更したい場合などに手摺りを被取付面から取り外しや
すい。
【0010】本発明の上述の目的,その他の目的,特徴
および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の
形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態の正面
を示す斜視図であり、図2は図1に示す手摺りの背面を
示す斜視図である。また、図3は図1に示す手摺りの要
部を示す斜視図である。さらに、図4は図1に示す手摺
りの別の要部の断面図解図である。また、図5は図1に
示す手摺りのさらに別の要部を示す斜視図である。
【0012】この手摺り10は、基板12を含む。この
基板12は、たとえば合成樹脂やステンレスなどの金属
で平面略矩形の板状に形成される。基板12の一方主面
としての裏面には、永久磁石を含有するシート状磁石1
4がたとえば接着剤などで略全面に固着される。永久磁
石としては異方性のものが好ましいが、等方性のもので
もよい。このシート状磁石14の基板12と反対側の面
が被取付面に当接される面となる。なお、この手摺り1
0が取り付けられる被取付面は、磁石の吸着し得る面で
あればどこでもよく、たとえば浴室ユニットやトイレユ
ニット、玄関、廊下などの壁面などの他、床面や天井面
にも必要に応じて取り付けることができる。ここで磁石
が吸着し得る面とは、たとえばコーティングされた鋼板
で形成された壁面などである。この手摺り10を磁石が
吸着しない面に対して取り付けたい場合には、たとえば
鉄板を所望の位置にあらかじめ固着して、その鉄板に対
してこの手摺り10を吸着させればよい。したがって、
住宅改造(リフォーム)に利用することもできる。ま
た、基板12の形状や大きさおよびシート状磁石14の
形状や大きさは、この実施形態のものに限るものではな
く、適宜の形状および大きさが選択される。
【0013】また、基板12の他方主面としての表面に
は指やドライバなどの工具などを引っ掛けるための係着
部としての係着溝16が形成される。この実施形態にお
いて、係着溝16の形成される位置は、手摺り10を被
取付面から取り外す際に基板12を被取付面から引き剥
すように力を働かせるため、基板12の図1図示の右上
外縁部近傍である。ただし、基板12の右上外縁部近傍
に限るものではなく、外縁部を含む外縁部近傍であれば
適宜の位置に形成すればよい。また、この実施形態の係
着溝16は、図5に示すように、片部材16a、16b
および16cによって袋状に囲まれて形成される。片部
材16aは、基板12と一体にその表面から斜め上方に
延び出るよう形成され、片部材16bおよび16cは、
片部材16aの両側縁部から基板12の表面に垂下され
て、片部材16aおよび基板12の両者に一体に接続さ
れて形成される。なお、係着溝16の形状は、これに限
定されるものでないのはもちろんのことである。
【0014】基板12の表面の中央部には、第1の支柱
部材18が形成される。この第1の支柱部材18は、た
とえば略円筒状のステンレスパイプにより形成される。
第1の支柱部材18の基板12側の端部には、図4に示
すように円板状部材18aが固着されている。そして、
円板状部材18aが補強板20を介して基板12に当接
される。補強板20は、基板12の表面に溶接などで固
着されている。さらに、ビス18bが基板12の裏面か
ら挿通され補強板20と円板状部材18aとを一体に螺
着する。こうして、この実施形態では、第1の支柱部材
18が基板12に固着される。なお、第1の支柱部材1
8は、基板12にビスで螺着することに限らず、直接溶
接などして固着してもよい。また、第1の支柱部材18
の周囲や基板12の表面には、補強などのためさらに他
の部材を取り付けてもよい。
【0015】さらに、第1の支柱部材18の基板12と
反対側の端部には、使用者が掴み持つための取手部材2
2が、第1の支柱部材18と略直交し、かつ基板12の
表面と略平行に延びるように形成される。この実施形態
の取手部材22は、たとえばステンレスで形成され、図
1に示すように、正面から見て略長円状のものである。
この取手部材22は、略H字形状の本体部材22aとそ
の両端にそれぞれ嵌着される略U字形状の端部材22b
とから構成される。さらに、本体部材22aは、略I字
形状の連結部22a1とその両端部にそれぞれ直交する
とともに基板12と平行に延びる把持部22a2とが一
体に形成されてなる。連結部22a1は、短冊状であり
その下面の中央部において図1および図4に示すように
第1の支柱部材18の上端部に固着される。この固着
は、たとえば溶接などにより行われる。また、2本の把
持部22a2は、それぞれ中空パイプ状であり、互いに
平行に延びて形成される。把持部22a2の表面は、滑
り止めなどのために被覆材24で覆われる。この被覆材
24としては、通常手摺りに用いられているものであれ
ばどんなものでもよいが、たとえばウレタンゴムなどが
用いられる。さらに、略U字形状の端部材22bは、中
空パイプ状の把持部22a2の内部に嵌入されて図示し
ないビスなどにより固定される。したがって、ビスを緩
めて端部材22bを把持部22a2に対して出し入れし
て固定しなおすことにより、取手部材22の全長を適宜
調整することができる。
【0016】さらに、この手摺り10は、図1ないし図
3に示すように、第1の支柱部材18とともに取手部材
22を支持するための第2の支柱部材26を含む。この
第2の支柱部材26は、基板12を介さずに直接に被取
付面に当接される。第2の支柱部材26は、取手部材2
2の中央部を中心として長手方向両側の対称な位置にそ
れぞれ形成される。第2の支柱部材26が対称な位置に
形成されるのは、手摺り10にかかる負荷を均等に分散
させて支持するためである。すなわち、基板12に対し
て不均一に力がかかると、基板12にその側縁部を支点
として回転する方向の力が作用して、シート状磁石14
が被取付面から剥がれやすくなるので、これを防止する
ためである。また、基板12を介さずに被取付面に当接
させるのは、基板12の裏面に固着されたシート状磁石
14に対する負荷を軽減させて、より小さな磁石でより
大きな荷重を支持するためである。
【0017】第2の支柱部材26は、図3に示すよう
に、被取付面に当接される短冊状の当接板26aを含
む。この当接板26aは、取手部材22の長手方向に略
直交する方向に延びるように配置される。当接板26a
の被取付面と対向する面には、滑り止めおよび衝撃吸収
などのため、略全面に弾性体26bが固着される。この
弾性体26bとしては、特に限定するものではないが、
たとえばウレタンゴムなどが用いられる。当接板26a
は、弾性体26bを介して被取付面に当接される。当接
板26aの被取付面と反対側の面の長手方向の両端部近
傍には、それぞれ断面矩形の連結棒26cが一体に形成
される。連結棒26cは、当接板26aの表面に対して
略直交する方向へ延びて環状の連結具26dと一体に接
続される。この環状の連結具26dは、その環の内部に
端部材22bを挿通させるようにして、取手部材22に
取り付けられる。さらに、環状の連結具26dは、把持
部22a2の両端部に固着される。
【0018】この手摺り10は、シート状磁石14の吸
着し得る面に対してであれば誰にでも簡単にかつ安価に
取り付けることができ、取付位置の変更や取付角度の調
整が容易である。図1は、取手部材22が略水平に延び
る向きに手摺り10が被取付面に取り付けられた例を示
したが、これに限らず任意の角度で取り付けることがで
き、たとえば取手部材22が略鉛直に延びるような向き
に手摺り10を被取付面に取り付けることも容易であ
る。また、磁力を利用するので、被取付面に孔を開けた
りする必要がなく被取付面を傷つけない。
【0019】さらに、この手摺り10では、第1の支柱
部材18および基板12によって取手部材22が支持さ
れるのみならず、被取付面に基板12を介さずに当接さ
れる第2の支柱部材26によっても取手部材22が支持
されるので、シート状磁石14に対する負荷を軽減する
ことができ、より大きな荷重を支持することができる。
しかも、この手摺り10では、第2の支柱部材26は取
手部材22の中央部を中心として長手方向に対称な位置
にそれぞれ形成されており、第1の支柱部材18は基板
12の中央部に形成されているので、使用時の負荷が基
板12の中央部に略垂直にかかりやすくなっている。そ
のため、シート状磁石14の磁力を有効に活用すること
ができ、大きな荷重を支持することができる。
【0020】また、この手摺り10において、基板12
の外縁部近傍に係着部としての係着溝16を形成してい
るので、係着溝16に指や工具などを引っかけて引っ張
ることにより、基板12の主面に対して斜め方向に力が
加わり、基板12の図1図示下端縁を支点として上端縁
が手前側に回転する方向に力が作用して、シート状磁石
14が被取付面から剥がれやすい。そのため、取付位置
や角度を変更したい場合などに手摺り10を被取付面か
ら取り外しやすい。
【0021】使用者は、手摺り10を所望の位置に取り
付けて、取手部材をつかみ持つことにより、身体を保持
することができる。たとえば、この手摺り10を足の滑
りやすい浴室の出入り口近傍に取り付けることにより、
浴室ユニット内への出入りを安全にすることができる。
また、浴室ユニットの壁面に取り付けることにより、浴
室内で座った状態から立ち上がろうとするときにつかみ
持つこともできる。さらに、浴槽に取り付けることによ
り、浴槽への出入りを安全に行うことができる。なお、
この手摺り10の被取付面は磁石が吸着し得る鋼板など
の材料で形成されているか、少なくとも鋼板などが内蔵
されている必要がある。また、本発明にかかる手摺り
は、実質的に取手と同じものであり、両者は単に表現上
の差異があるにすぎない。
【0022】図6は、図1に示す手摺りの変形例を示す
側面図解図である。図6に示すように、取手部材22を
傾斜させて第1の支柱部材18および第2の支柱部材2
6によって支持するようにしてもよい。すなわち、この
手摺り10では、取手部材22の上端側が被取付面から
遠く離れ、下端側が被取付面に近くなるように傾斜させ
て取り付けている。この場合、利用者は、取手部材22
の上端側を掴み持ちやすくなる。
【0023】図7は、図1に示す手摺りの他の変形例を
示す平面図解図であり、図8は、その要部断面図解図で
ある。図7に示す手摺り10は、図1に示した手摺り1
0に補強板20などを覆い隠すとともに外観の美感を向
上させるためのカバー部材28を取り付けたものであ
る。カバー部材28は、中央部に第1の支柱部材18を
挿通させるための貫通孔を有し、また図7図示右上端部
近傍には係着溝16を露出させるための矩形の切り欠き
が形成されている。そして、カバー部材28は、図7お
よび図8に示すように、基板12の表面の略全面を覆う
ようにして基板12に取り付けられる。このカバー部材
28は、たとえばその内周縁部が基板12の外周縁部に
嵌合されるようにして基板12に脱着可能に取り付けら
れる。
【0024】図9は、本発明にかかる手摺りの別の実施
形態を示す斜視図であり、図10は、その要部の拡大図
解図である。また、図11(A)は図9に示す手摺りの
要部が縮んだ状態を示す拡大図解図であり、(B)は図
9に示す手摺りの要部が延びて被取付面に当接した状態
を示す拡大図解図である。
【0025】図9に示す手摺り10は、図1に示した手
摺りと比べて取手部材22および第2の支柱部材26の
形状および構造が相違する。この手摺り10の取手部材
22は、略Iの字形状に形成され、その両端部に第2の
支柱部材26が設けられている。すなわち、取手部材2
2は、略Iの字形状の中空パイプで形成された本体部材
22aを含む。本体部材22aの中央部には第1の支柱
部材18が固着される。本体部材22aの外表面は被覆
材24で覆われる。本体部材22aの両端部には、それ
ぞれ略C字形状の第2の支柱部材26が挿入されてビス
などで固定される。第2の支柱部材26は、荷重を均等
に分散させるため取手部材22の中央部からみて両側に
同じ距離をおいた位置に設けられる。この第2の支柱部
材26は、図10に示すように、本体部材22aの長手
方向に伸縮可能であり、これによって取手部材22の全
長を適宜の長さに調整することができる。
【0026】第2の支柱部材26の被取付面と対向する
端部には、円板状の端部部材30が形成され、端部部材
30の略中央部には、貫通孔が形成されその貫通孔の内
周部に雌ネジ30aが形成されている。端部部材30に
は、円板状の当接板26aの連結軸32に形成された雄
ネジ32aが螺着される。この当接板26aと連結軸3
2とは、図10に示すように側面からみて略Tの字形状
に固着されている。さらに、当接板26aの連結軸32
と反対側の面には、弾性体26bが固着される。そし
て、この弾性体26bの当接板26aと反対側の面が被
取付面に当接される。この場合、雄ネジ32aを締める
方向に回転させれば連結軸32が第2の支柱部材26内
部に収納され、図11(A)に示すように当接板26a
が被取付面から離間する方向に移動する。その逆に、雄
ネジ32aを緩める方向に回転させれば連結軸32が第
2の支柱部材26外へ延び出て、図11(B)に示すよ
うに当接板26に固着されている弾性体26bが被取付
面に当接する。このように第2の実施形態における手摺
り10では、第2の支柱部材26の一端部が被取付面に
当接する状態と被取付面から離間する状態との間で伸縮
可能に形成されいるので、たとえば被取付面に凹凸があ
る場合などにも最適な状態で第2の支柱部材26を被取
付面に当接させることができる。
【0027】したがって、図9に示す手摺り10でも、
第1の支柱部材18および基板12によって取手部材2
2が支持されるのみならず、被取付面に基板12を介さ
ずに当接される第2の支柱部材26によっても取手部材
22が支持されるので、シート状磁石14に対する負荷
を軽減することができ、より大きな荷重を支持すること
ができる。しかも、第2の支柱部材26は取手部材22
の中央部を中心として長手方向に対称な位置にそれぞれ
形成されており、第1の支柱部材18は基板12の中央
部に形成されているので、使用時の負荷が基板12の中
央部にかかりやすくなっている。そのため、シート状磁
石14の磁力を有効に活用することができ、大きな荷重
を支持することができる。
【0028】図12は、本発明にかかる手摺りのさらに
別の実施形態を示す斜視図である。図12に示す手摺り
10は、上述した手摺りと比べて取手部材22の形状が
相違する。すなわち、この手摺り10の取手部材22
は、略円形の把持部22a2を有し、それがたとえば3
本の連結部22a1によって第1の支柱部材18に連結
されてハンドル状に形成されたものである。この場合に
は、取手部材22が大きく、把持部22a2が略円形な
ので使用者が掴み持ちやすい手摺り10を提供すること
ができる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る手摺りによれば、磁石が吸
着し得る面に対してであれば誰にでも簡単にかつ安価に
取り付けることができる。また、取付位置や取付角度を
任意に変更できる。さらに、取付の際に孔を開けたりす
る必要がないので壁面を傷めることもない。また、この
手摺りは、比較的簡単な構造なので製造が容易であり、
安価に提供することができる。さらに、被取付面に穴を
開ける必要が無いので、浴槽などに対しても、水漏れな
どの心配無く取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の正面を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示す手摺りの背面を示す斜視図である。
【図3】図1に示す手摺りの要部を示す斜視図である。
【図4】図1に示す手摺りの別の要部の断面図解図であ
る。
【図5】図1に示す手摺りのさらに別の要部を示す斜視
図である。
【図6】図1に示す手摺りの変形例を示す側面図解図で
ある。
【図7】図1に示す手摺りの他の変形例を示す平面図解
図である。
【図8】図1に示す手摺りの他の変形例の要部を示す断
面図解図である。
【図9】本発明にかかる手摺りの別の実施形態を示す斜
視図である。
【図10】図9に示す手摺りの要部の拡大図解図であ
る。
【図11】(A)は図9に示す手摺りの要部が縮んだ状
態を示す拡大図解図であり、(B)は図9に示す手摺り
の要部が延びて被取付面に当接した状態を示す拡大図解
図である。
【図12】本発明にかかる手摺りのさらに別の実施形態
を示す斜視図である。
【図13】(A)は、本発明の背景となる従来の手摺り
の一例を示す要部断面図解図であり、(B)は、他の例
を示す要部断面図解図であり、(C)は、さらに他の例
を示す要部断面図解図である。
【符号の説明】 10 手摺り 12 基板 14 シート状磁石 16 係着溝 18 第1の支柱部材 20 補強板 22 取手部材 22a 本体部材 22a1 連結部 22a2 把持部 22b 端部材 24 被覆材 26 第2の支柱部材 26a 当接板 26b 弾性体 26c 連結棒 26d 連結具 28 カバー部材 30 端部部材 32 連結軸

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、 前記基板の一方主面に形成される磁石、 前記基板の他方主面の中央部に形成される第1の支柱部
    材、 前記第1の支柱部材 の前記基板と反対側に前記第1の支
    柱部材と交差する方向に延びるように形成され使用者が
    掴み持つための取手部材、および 前記取手部材の中央部
    を中心として長手方向両側の対称な位置にそれぞれ形成
    され、前記取手部材を支持するために前記基板を介さず
    に被取付面に当接される第2の支柱部材を含む手摺りで
    あって、前記磁石の磁力によって前記被取付面に固定さ
    れる手摺り。
  2. 【請求項2】 前記第2の支柱部材は、その一端部が前
    記被取付面に当接する状態と前記被取付面から離間する
    状態との間で伸縮可能に形成される、請求項1に記載の
    手摺り。
  3. 【請求項3】 前記被取付面から取り外す際に指や工具
    などを引っかけるための係着部が前記基板の外縁部近傍
    に形成された、請求項1または請求項2に記載の手摺
    り。
  4. 【請求項4】 基板、 前記基板の一方主面に形成される磁石、 前記基板の他方主面に形成される支柱部材、および 前記
    支柱部材の前記基板と反対側に形成され使用者が掴み持
    つための取手部材を含み、 前記磁石の磁力によって被取付面に固定される手摺りで
    あって、 前記被取付面から取り外す際に指や工具などを引っかけ
    るための係着部が前記基板の外縁部近傍に形成された
    摺り。
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