JP3153731B2 - 遮音壁構造 - Google Patents

遮音壁構造

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JP3153731B2
JP3153731B2 JP11856195A JP11856195A JP3153731B2 JP 3153731 B2 JP3153731 B2 JP 3153731B2 JP 11856195 A JP11856195 A JP 11856195A JP 11856195 A JP11856195 A JP 11856195A JP 3153731 B2 JP3153731 B2 JP 3153731B2
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sound insulation
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大典 味岡
桂二郎 巖
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通気性を保持しながら
遮音効果を発揮することが出来、特に自動車のアンダー
カバーに好適な遮音壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遮音壁構造を適用した自動車とし
て例えば図10(a)、(b)に示すものがある。この
自動車1はエンジンルーム3の下部にアンダーカバー5
を取り付けたものである。アンダーカバー5は、自動車
1の下部の空力特性を向上させ、またエンジンルーム3
内の部品を跳ね上げられた小石等から保護する機能を持
つと共に、エンジンルーム3から車外に放射される騒音
を抑制する遮音壁としての機能を有している。そして、
このアンダーカバー5の遮音壁としての効果はその面積
が大きなものほど増大する。
【0003】しかしながら、アンダーカバー5の面積を
大きくするほどエンジンルーム3の下部が密閉されるこ
とになり、エンジンルーム3内の雰囲気温度が上昇す
る。このためエンジンルーム3内が高温となって、部品
の耐久性に影響を与える。このようにエンジンルーム3
のアンダーカバー5の設定に当たっては、騒音抑制とい
う側面だけでなく熱的な側面も考慮しなければならな
い。
【0004】そこで、本出願人は、図11、12に示す
ような遮音壁7を既に出願している(特願平5−322
041号)。この遮音壁7は、間隔をおいて対向する2
枚の遮音板9a、9bを用いている。そして、遮音板9
a、9bに、孔部11a、11b、13a、13bや筒
部15及び、延長部23を設けることにより、空気マス
と空気ばねとからなる振動系を2種類以上形成し、それ
ぞれの振動系からの透過波が干渉して打ち消し合うこと
により、遮音効果を得ている。
【0005】具体的には、図12に示すように、複数の
孔部11a、11b、13a、13bの一部の孔部11
a、11bを孔部11a、11bと略同一断面の内面を
有する直管状の筒部15で連通させている。これによ
り、孔部11a、11b内と筒部15内とで一方の遮音
板9aから、他方の遮音板9bへ貫通された連続孔部1
2が形成されている。この連続孔部12内の空気17が
空気マスとして働き、オイルパン等の音源面(不図示)
と遮音板9aとの間の空気層が空気ばねとして働いて、
1自由度振動系19を構成している。
【0006】また、筒部15により連通されていない孔
部13a、13bは、孔部13a、13bの開口周縁部
から遮音板9a、9bの対向側へ壁部26を突出させて
延長部23、23が形成されている。これにより、遮音
板9a、9bの板厚よりも長く、相互に対向する延長孔
部14、14が形成されている。さらに、遮音板9a、
9b間で延長部23の周囲には空間部16が形成されて
いる。そして、延長孔部14、14内の空気が空気マス
として働き、空間部14の空気層及びオイルパン等の音
源面(不図示)と遮音板9aとの間の空気層が空気ばね
として働いて、2自由度振動系を構成している。
【0007】以下、図13を用いて、1自由度振動系1
9と2自由度振動系21による遮音のメカニズムについ
て説明する。図13は、遮音壁7の各周波数(Hz)に
おける透過損失TL(dB)を示す。図13において曲
線Aは、計算値の透過損失TLを示しており、曲線Bは
実測値の透過損失TLを示している。なお、これらの曲
線A、Bにおいて透過損失TLが大きいということは、
遮音壁7を透過する音が少ないことを示しており、遮音
効果が高いことを示している。
【0008】また、曲線A、Bにおいて、透過損失TL
が急激に落ち込んだC、D点は2自由度振動系21が共
振したときの共振周波数f1を示している。また、曲線
A、Bにおいて共振周波数f1より高い周波数f2で透
過損失TLが大きく落ち込んだE、F点は筒部15内の
空気層が空気マスとして働く1自由度振動系19の連続
孔部12の空洞共鳴周波数すなわち音源面と筒部15と
の共鳴周波数(一次共振周波数)を示す。そして、2自
由度振動系21の共振周波数 f1 (C点又はD点)から
空洞共鳴周波数f2 (E点)までの間が遮音領域となっ
ている。
【0009】そして、1自由度振動系19は音源面と連
続孔部12との間の共鳴周波数すなわち、一次共振周波
数が遮音を目的とする周波数(800Hz〜2KHz、
主に1.25KHz付近)を大きく上回るため、遮音を
目的とする周波数域には共振点を持たず、入射波と透過
波A(図12参照)とは同位相となる。これに対して2
自由度振動系21は、遮音を目的とする周波数帯の近く
に一次共振周波数f1がありその共振周波数f1以上の
周波数において、入射波と透過波B(図12参照)の位
相が逆位相となる。従って、2自由度振動系21の共振
周波数f1以上で1自由度振動系の共鳴周波数f2まで
の周波数帯では、遮音板9a、9bを透過する透過波A
及び透過波Bが互いに逆位相となり打ち消し合うことに
より、遮音効果が得られる。
【0010】ここで、筒部15により連通されていない
孔部13a、13bの周囲に延長部23を設けることに
より、孔部13a、13bに形成される空気マスの質量
を大きくして、2自由度振動系21の共振周波数f1が
小さくなり、より広い周波数帯での遮音効果を得ること
が出来る。
【0011】また、この遮音壁7では、孔部11a、1
1b、13a、13bが遮音板9a、9bに設けられて
いるので、通気性を確保することが出来、エンジンルー
ム内の熱気を外部へ容易に放出することが出来る。
【0012】従って、この構造の遮音壁によれば、通気
性と騒音抑制との両者を合わせ持つアンダーカバー5が
得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この遮
音壁構造を自動車のアンダーカバー5として実際に使用
した場合を考えると、水たまり走行時の水跳ね等によ
り、下側の遮音板9bの突出した延長部23の高さま
で、遮音板9a、9b間に水25が溜まる可能性があ
る。
【0014】このような場合、遮音板9a、9b間の空
気層の体積が減少するので空気ばねが増加して、2自由
度振動系21の共振周波数f1が上昇する。2自由度振
動系21の共振周波数f1が上昇すると、遮音効果が得
られる周波数帯(図13においてC−E間)が狭くなる
ため遮音性能の低下を招く。
【0015】そこで、本発明は、延長孔部の周囲に浸入
した水を外部へ確実に排出することが出来て、遮音性能
の低下を防止することが出来る遮音壁構造の提供を目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、間隔をおいて対向する少なくと
も2枚の遮音板と、前記遮音板に貫通して設けられ、そ
れぞれ互いに対向する複数の孔部とを有し、これらの孔
部の一部が対向する遮音板間で直管状の筒部により連通
され、前記筒部で連通されている孔部以外の孔部の一部
又は全部が、孔部の開口縁部から遮音板の対向側へ壁部
を突出させて形成される延長部を有する遮音壁構造であ
って、前記遮音板に、遮音板間と外部とを連通する連通
孔を設けたことを特徴としている。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明であって、前記連通穴の開口面積の総和と連通穴の高
さに関係し、前記連通孔から漏れる空気の体積速度を変
化させる値を、該変化を特定の範囲内とする値にしたこ
とを特徴としている。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明であって、前記連通孔の開口面積の総和をS、連通孔
の高さをLとすると、体積速度を変化させる値はS/L
であり、前記特定の範囲を、前記S/Lの変化に応じた
体積速度の変化に関係する変化曲線の不連続的な変化を
基に定めたことを特徴としている。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項2記載の発
明であって、前記連通孔の開口面積の総和をS、連通孔
の高さをLとすると、体積速度を変化させる値はS/
{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }であり、前記特定の範
囲を、前記S/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }の変化
に応じた体積速度の変化に関係する変化曲線の不連続的
な変化を基に定めたことを特徴としている。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項3又は請求
項4記載の発明であって、前記不連続的な変化は、変化
曲線の変化率が急激に変化する部分であることを特徴と
している。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項3の発明で
あって、前記特定の範囲を、1m2あたり、S/L=
1.2mを下回る範囲としたことを特徴としている。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項4の発明で
あって、前記特定の範囲を、1m2あたり、S/{L+
1.6 ×(S/3.14)1/2 }=0.38mを下回る範囲と
したことを特徴としている。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項1記載の発
明であって、前記連通穴と最も近い筒部で連通された孔
部までの距離L1と、連通穴と最も近い延長部が設けら
れた孔部までの距離L2との関係をL1>L2としたこ
とを特徴としている。
【0024】請求項9記載の発明は、請求項1乃至請求
項8のいずれか一項に記載の発明であって、前記連通穴
の形状を円形としたことを特徴としている。
【0025】請求項10記載の発明は、請求項1乃至請
求項9のいずれか一項に記載の発明であって、前記連通
孔が、前記連通孔の開口周縁から前記各遮音板の対向側
と反対側に壁部を突出させて形成される延長部を有する
ことを特徴としている。
【0026】請求項11記載の発明は、請求項1乃至請
求項10のいずれか一項に記載の遮音壁構造であって、
前記遮音板は、自動車のエンジンルームのアンダーカバ
ーの少なくとも一部であることを特徴としている。
【0027】
【作用】請求項1の発明によれば、筒部内と筒部で連通
された孔部内の空気層が空気マスとして働き、音源面と
遮音板との間の空気層が空気バネとして働いて1自由度
振動系が構成され、延長部及び延長部が形成された孔部
内の空気層が空気マスとして働き、遮音板間の空気層及
び遮音板と音源面との間の空気層が空気バネとして働い
て2自由度振動系が構成される。そして、それぞれの振
動系を透過した透過波が互いに干渉して打ち消し合うこ
とにより遮音効果が得られる。
【0028】また、遮音板は、孔部が設けられて遮音板
の通気性が確保されている。
【0029】さらに、孔部等から遮音板間に浸入した水
は、遮音板に設けた連通穴から外部に排出される。
【0030】請求項2の発明によれば、連通穴の開口面
積の総和と連通穴の高さに関係し、連通孔から漏れる空
気の体積速度を変化させる値を、この変化を特定の範囲
内とする値にする。
【0031】請求項3の発明によれば、請求項2におけ
る体積速度を変化させる値はS/Lであり、特定の範囲
はこのS/Lの変化に応じた体積速度の変化に関係する
変化曲線の不連続的な変化を基に定められる。
【0032】請求項4の発明によれば、請求項2におけ
る体積速度を変化させる値はS/{L+1.6 ×(S/3.
14)1/2 }であり、特定の範囲はこのS/{L+1.6 ×
(S/3.14)1/2 }の変化に応じた体積速度の変化に関
係する変化曲線の不連続的な変化を基に定められる。
【0033】請求項5の発明によれば、連通穴の総和と
連通穴の高さとに関係する値の変化に応じた遮音性能に
関係する変化曲線の不連続な変化は、変化曲線の変化率
が急激に変化する部分とする。
【0034】請求項6の発明によれば、特定の範囲は、
1m2 あたり、S/L=1.2mを下回る範囲としたこ
とにより、連通穴から漏れる空気量が特定の範囲内とな
り、遮音性能が低下することがない。
【0035】請求項7の発明によれば、前記特定の範囲
を、1m2 あたり、S/{L+1.6×(S/3.1
4)1/2 }=0.38mを下回る範囲としたことによ
り、連通穴から漏れる空気量が特定の範囲内となり、遮
音性能が低下することがない。
【0036】請求項8の発明によれば、連通穴と最も近
い連続孔部までの距離L1と、連通穴と最も近い延長孔
部までの距離L2との関係をL1>L2としたことによ
り、連通孔が連続孔部から遠くなるため、連続孔部内の
空気マスに影響を与えることがない。
【0037】請求項9の発明によれば、遮音板間に浸入
した水や泥は、円形状の連通孔から外部に排出される。
【0038】請求項10の発明によれば、連通孔の開口
周縁部から遮音板の対向側と反対側に壁部を突出して延
長部を設けたことにより、連通孔内の高さが高くなる。
【0039】請求項11の発明によれば、遮音壁構造を
エンジンルームのアンダーカバーとすることが出来る。
【0040】
【実施例】以下、本発明に係る遮音壁構造の実施例につ
いて図面を用いて説明する。
【0041】第1実施例 本実施例は、遮音壁構造を図10(a)、(b)に示す
自動車のアンダーカバー5に適用したものである。すな
わち、エンジンルーム3の下部にアンダーカバー5が設
けられ、その後方側に遮音壁27が一体に設けられてい
る。この実施例の遮音壁27の具体的構成を図1及び図
2に示す。なお、図1は本実施例の遮音壁27を示す斜
視図であり、図2は図1のIII−III線に沿って切
断した断面図である。
【0042】図1に示すように、遮音壁27は、間隔を
おいて対向する2枚の遮音板29a、29bと、これら
の遮音板29a、29bに貫通して設けられ、それぞれ
対向する複数の孔部35a、35b、37a、37bを
有している。これらの孔部35a、35b、37a、3
7bのうち一部の孔部35a、35bが対向する遮音板
29a、29b間で、孔部35a、35bと略同一断面
の内面を有する直管状の筒部39で連通されている。こ
れにより、孔部35a、35bと筒部39とで、遮音板
29a、29b間に区画形成され一方の遮音板29aの
外面から他方の遮音板29bの外面へ一定断面で貫通し
た直状の連続孔部38が形成されている。そして、図1
2で説明したように、連続孔部38内の空気が空気マス
として働き、オイルパン等の図示しない音源面と遮音板
9aとの間の空気層が空気バネとして働いて空気マスの
みの1自由度振動系を構成している。
【0043】筒部39で連通されていない孔部37a、
37bの開口縁部からは、この孔部37a、37bと略
同一断面の内面を有する筒状の壁部41が遮音板29
a、29bの対向側に突設された延長部43がそれぞれ
形成されている。これにより、遮音板29a、29bに
その板厚よりも長く、相互に対向する延長孔部40、4
0が形成されている。さらに、遮音板29a、29b間
で延長部43の周囲には空間部42が形成されている。
そして、延長孔部40、40内の空気が空気マスとな
り、空間部42の空気層及び遮音板29aと音源面との
間の空気層が空気ばねとして働いて2自由度振動系を構
成している。
【0044】また、本実施例の遮音壁27は、遮音板2
9a、29bのうち下側に位置する遮音板29bの前記
孔部35b、37b以外の平面部に、遮音板29a、2
9b間と外部とを連通する複数の連通穴31が設けられ
ている。これらの連通穴31は、図2に示すように、連
通穴31と最も近い孔部35bまでの距離L1と、連通
穴31と最も近い孔部37bまでの距離L2との関係が
L1>L2に設定されている。また、連通穴31は、円
形状をしており、図3に示すように、連通穴31の内壁
31aと開口周縁とは略直角を成している。
【0045】次に、連通穴31の遮音性能に対する影響
について見てみると、図4に示すように、任意に連通穴
31を設けた場合には、2自由度振動系の共振周波数f
1と1自由度振動系の一次共振周波数f2との間の遮音
領域において、透過損失TLが低くなり、遮音性能が低
下する。
【0046】以下、連通孔31を任意に設けた場合の遮
音壁27の遮音性能について説明する。
【0047】上記連通穴31を遮音板29bに設けたこ
とは、新たに孔部を遮音板29bに設けたことと等価に
なるので、連通穴31にも空気質量が形成され、その空
気質量の振動を介して透過した音が発生して遮音機能を
行う。そこで、連通穴31の空気質量Mの振動と遮音性
能の関係について考える。
【0048】図5に示すように、連通穴31の開口面積
の総和(連通孔31が複数個ある場合には、それらの連
通孔31の開口面積の和)をS、連通穴の高さをL、空
気密度をρとすると連通穴31の空気質量Mは、 M=ρSL ・・・(1) で表される。
【0049】また、連通穴31に形成される空気質量M
の振動変位をX、振動角速度をω、虚数単位をjとする
と連通穴31から動的に漏れる空気量すなわち、連通穴
31から漏れる空気の体積速度Vは、
【数1】 ここで、空気バネを構成する遮音板29a、29b間の
内圧をPとすると、連通孔31に形成される空気マスM
の慣性力は内圧Pによる加振力PSと釣り合うので、
【数2】 となり、上記式(1)、(2)を代入すると、 PS=−ω2 ×X×ρSL =jωρL×V となる。これを連通穴31から漏れる音の体積速度Vに
ついて表すと、 V=(P/jωρ)×(S/L)・・・(3) 従って、式(3)より、連通穴31から漏れる空気の体
積速度Vは、連通穴31の開口面積の総和Sと連通穴3
1の高さLの比S/Lにより変化する。この場合、体積
速度Vが大きくなれば、すなわち、連通穴31から漏れ
る空気量が多くなるに従い、連通孔31から漏れる音が
増えるため、遮音性能は低下する。
【0050】上式(3)におけるS/Lを変化させた時
の、連通孔31から漏れる空気の体積速度の変化に関係
する変化曲線として、遮音性能の悪化特性を図6に示
す。同図に示す単位面積当たりのS/Lに対する透過損
失TLの悪化率を示す変化曲線(透過損失TLの低下d
B値をパーセントに換算している)において、単位面積
あたりのS/Lを0mから4.0mまで増加させると、
単位面積あたりS/L=1.2mを境界として悪化率が
0%から80%程度まで急激に上昇し、変化曲線の変化
率が急激に変化して不連続な変化をする。そして、S/
L=1.2mを下回る範囲の場合には、透過損失TLの
悪化率は略0%で、遮音性能の低下は少ないが、(S/
L)=1.2mを越えると、透過損失TLの悪化率が急
激に大きくなり、透過損失TLが低下する。また、この
結果は、連通穴31の数、大きさ、形状を変化させて
も、図5に示すような曲線となり同結果が得られた。
【0051】従って、透過損失TLが大きい方が連通孔
31から動的に漏れる空気量が少ないことを示している
ため、透過損失TLの悪化率が低い、すなわち、透過損
失が大きいS/L=1.2mを下回る範囲では、連通穴
31から動的に漏れる空気量が少なく、体積速度Vは小
さい。S/L=1.2mを越えると連通穴31から動的
に漏れる空気量が急激に多くなり、体積速度Vが大きく
なる。
【0052】この結果、単位面積当たり(1m2 )S/
L=1.2mを下回る範囲では、連通穴31から動的に
漏れる空気量が少ないので、連通穴31から漏れる音が
少なく、遮音壁27の遮音性能の変化が少ない。
【0053】次に本実施例の遮音壁27の作用について
説明する。
【0054】連続孔部38内の空気層と音源面と遮音板
29aとの間の空気層とから構成される1自由度振動系
を透過した透過波は、入射波と同位相となる。一方、延
長孔部40、40内の空気層と音源面と遮音板29aと
の間の空気層、及び空間部42の空気層とから構成され
る2自由度振動系は、その共振周波数以上の周波数にお
いて、入射波と透過波の位相が逆相となる。
【0055】従って、この実施例では、エンジンルーム
3から外部に漏れようとする騒音がアンダーカバー5に
入射すると、その入射波は1自由度の振動系において
は、同位相の透過波となって通過し、2自由度の振動系
では、共振周波数を越えることにより位相が180°ず
れて透過する。これにより、1自由度の振動系と2自由
度の振動系を通過した透過波が互いに逆相となって打ち
消し合い遮音効果が得られる。
【0056】また、上記遮音壁構造がアンダーカバー5
の後方側に一体に設けられているので、通気性が確保さ
れており、連続孔部38及び延長孔部40からエンジン
ルーム内の熱気が外部に放出される。
【0057】さらに、水たまり走行時の水跳ね等によ
り、下側の遮音板29bの孔部37b及び延長孔部40
から遮音板29a、29b間に浸入した水は、連通穴3
1から外部に確実に排出される。
【0058】本実施例によれば、遮音板29a、29b
の下側に位置する遮音板29bに、遮音板29a、29
b間と外部とを連通する連通穴31を設けたことによ
り、遮音板29a、29b間に浸入した水や泥を自動的
に、かつ確実に外部に排出することが出来る。従って、
遮音板29a、29b間に水が溜まることがないので、
遮音性能が低下することがない。また、遮音板29a、
29b間に水が溜まることがないので、水が腐ることに
よる異臭や、水が跳ねることによる異音の発生を確実に
防止することが出来る。
【0059】また、連通穴31の開口面積の総和Sと連
通穴の高さLとの比S/Lを単位面積(1m2 )あたり
1.2mを下回る範囲とすることにより、透過損失TL
の悪化率が不連続的に変化(上昇)することがない。従
って、連通穴31の開口面積の総和Sと連通穴31の高
さLとの比として求められ、連通孔31から漏れる空気
の体積速度Vを変化させるS/Lが単位面積(1m2
あたり1.2mを下回る範囲であれば、連通孔31を遮
音板29bに設けても遮音性能の低下は少ない。
【0060】また、前記式(3)より連通孔31の開口
面積の総和Sを大きくしても、連通孔31の高さLを大
きくすることにより、体積速度Vが変化しないので、連
通孔31の開口面積Sを大きくすると共に、連通孔31
の高さLも大きくすれば連通孔31による水抜きの効果
をより高めることが出来る。
【0061】また、本実施例によれば、アンダーカバー
5に連続孔部38、延長孔部40が形成されているの
で、通気性を確保することが出来、エンジンルーム内の
熱気を外部へ容易に放出することが出来る。
【0062】また、本実施例では、孔部37a、37b
に延長部43をそれぞれ設けて、孔部37a、37bの
空気質量を大きくしており、これによって、孔部37
a、37bの空気層で形成される振動系の共振周波数の
低下が図られている。従って、本実施例の遮音壁27
は、より低い周波数から遮音効果が得られる。
【0063】さらに、遮音板29a、29bに連通孔3
1を設ける場合、筒部39からの距離L1と、連通孔3
1と最も近くで筒部39で連通されていない孔部までの
距離L2との関係をL1>L2とすることにより、すな
わち、連通孔31を筒部39側より筒部39で連通され
ていない孔部37bに近い位置に設ける方が、筒部39
内に形成される空気マスへの影響が少ない。このため、
1自由度振動系への影響が少ないので、遮音性能の低下
をこれによっても防止することが出来る。
【0064】また、本実施例では、連通孔31を円形に
形成したことにより、遮音板29a、29b間に浸入し
た水や泥が連通孔31の周方向に集まり易くなり良好な
排水性が得られる。さらに、連通孔31を円形としたこ
とにより、単純な形状となり加工が容易になる。
【0065】なお、この実施例では、2つの振動系を作
ることにより、エンジンルーム3からの騒音を遮音した
が、筒部39の径を変更したり、孔部35a、35b、
37a、37bの径を変化させることにより複数の振動
系を作ることが出来るのはもちろんである。
【0066】また、本実施例では、2枚の遮音板29
a、29bからなる遮音壁27の例を示したが、1枚あ
るいは3枚以上の遮音板で形成した遮音壁についても上
記と同様の効果が得られる。
【0067】さらに、上記実施例では、円形の連通穴3
1を下側の遮音板29bに設けた例を示したが、円形以
外の形状の連通穴31を設けても良い。また、上記実施
例では、複数の連通孔31を遮音板29bに設けたが、
1個でも良い。
【0068】第2実施例 次に第2実施例について説明する。本実施例は、連通孔
31内の空気層による空気マスが振動する場合、連通孔
31の周囲の空気も引きずるので連通孔31内の空気質
量をより正確に表現するために連通孔31の開口端補正
を行った例である。
【0069】すなわち、本実施例では、第1実施例の式
(1)において、連通穴31の開口形状が円や正方形に
近い場合のように、縦横比が1に近い場合、連通穴31
の高さLを、 L+1.6 ×(S/3.14)1/2 と補正する方が連通穴31内の空気質量Mを正しく表現
出来ることが公知例(騒音防止工学、福田 基一著、日
刊工業新聞社、P143)内の式を展開することにより
知られている。
【0070】この場合、体積速度Vは、
【数3】 V=(P/jωρ)×(S/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }) ・・・(4) で示され、体積速度VはS/{L+1.6 ×(S/3.14)
1/2 }の値により変化する。
【0071】図7に円形状の連通穴31の場合に、S/
{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }を変化させた時の、遮
音性能悪化の変化特性を示し、図8に透過損失dB値を
パーセントに換算したときの遮音性能の悪化率の変化特
性を示す。
【0072】これらの図において単位面積あたりのS/
{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }を0mから1.4mま
で増加させると、単位面積あたりS/{L+1.6 ×(S
/3.14)1/2 }=0.38mを境界として0dBから−
10dBまで、透過損失TLが不連続的に低下し(パー
セントで示すと0%から85%程度まで透過損失TLの
悪化率が上昇し不連続的に変化する)。S/{L+1.6
×(S/3.14)1/2 }=0.38m以下の場合には、悪
化率は略0%で透過損失TLが悪化することはないが、
S/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }=0.38mを越
えると、透過損失TLが急激に低下する。また、この結
果は、連通穴の数、大きさ、形状を変化させても、図
7、8に示すような曲線となり同結果が得られた。
【0073】従って、透過損失TLが大きい方が連通孔
31から動的に漏れる空気量少ないことを示しているた
め、S/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }=0.38m
を下回る範囲では、連通孔31から動的に漏れる空気量
が少なく、体積速度Vは小さい。
【0074】本実施例によれば、上記第1実施例と同様
の作用効果を有する他に、連通穴31の開口端を補正し
た場合の連通穴31の開口面積の総和Sと連通穴31の
高さLとの関係S/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }を
単位面積あたり0.38m以下とすることにより、連通
穴31の空気質量が振動しても透過損失TLの悪化率が
上昇することがない。従って、遮音性能の低下を防止し
つつ、遮音板29a、29b間に浸入した水を外部へ確
実に排出することが出来る。
【0075】また、連通孔31の開口端補正を行ったの
で、連通孔31内の空気質量をより正確に表現すること
が出来、遮音性能の低下をより少なくして、遮音板29
a、29b間に浸入した水、泥を外部に確実に排出する
ことが出来る。
【0076】第3実施例 次に他の実施例について説明する。この実施例は、図9
に示すように、遮音板29bに形成された連通孔31の
開口縁部から筒状の壁部45を遮音板29a、29bの
対向側と反対側に突設させて延長部47を形成し、連通
孔31の高さLを高くしている。
【0077】本実施例によれば、上記第1、第2実施例
と同様の作用効果が得られる他に、連通孔31の高さL
を高くすることにより、第1実施例の式(3)又は第2
実施例の式(4)から、開口面積Sが同じであれば体積
速度Vが小さくなり、連通孔31から動的に漏れる空気
の量を小さくすることが可能となる。また、連通孔31
から動的に漏れる空気の量が同じであれば、連通孔31
の高さを高くした分だけ開口面積Sを大きくすることが
出来るので、連通孔31の排水性を向上することが出来
る。
【0078】なお、上記各実施例では、1自由度振動系
を通過する透過波と2自由度振動系を通過して逆位相と
なった透過波とが打ち消し合って遮音する遮音壁構造に
本発明を適用した例を示したが、共振周波数の異なる複
数の振動系による減衰作用を用いて遮音する遮音壁構造
についても本発明を適用することが出来る。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、請求項2の発明によれば、筒部内と筒部で連通さ
れた孔部内の空気層、遮音板と音源面との間の空気層に
より1自由度振動系が構成され、延長部内と延長部が設
けられた孔部内の空気層、遮音板と音源面との間の空気
層及び空間部の空気層により2自由度振動系が構成され
て、これらの振動系を透過した透過波が互いに干渉して
打ち消し合うことにより音源からの音が遮音される。
【0080】また、遮音板は孔部が形成されて通気性が
確保されているので、遮音板間の熱気を外部に放出する
ことが出来る。
【0081】さらに、延長孔部等から、遮音板間に浸入
した水は、連通穴から外部に排出され、遮音板間に水が
溜まることがないので、溜まった水が腐ることによる異
臭や、水跳ねによる異音の発生が確実に防止される。
【0082】従って、遮音性能を維持しつつ、通気性を
確保し、遮音板間に浸入した水を外部へ確実に排出する
ことが出来る。
【0083】請求項2の発明によれば、連通穴の開口面
積の総和と連通穴の高さに関係し、連通孔から漏れる空
気の体積速度を変化させる値を、該変化を特定の範囲内
とする値にしたことにより、連通孔から動的に漏れる空
気量を特定の範囲内とすることが出来る。従って、遮音
性能の低下を少なくすることが出来、遮音性能を維持し
つつ遮音板間に浸入した水を外部へ確実に排出すること
が出来る。
【0084】請求項3の発明によれば、特定の範囲をS
/Lの変化に応じた体積速度に関係する変化曲線の不連
続的な変化を基に定めることにより、連通穴から動的に
漏れる空気量を特定の範囲内とすることが出来る。
【0085】請求項4の発明によれば、特定の範囲をS
/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }の変化に応じた体積
速度に関係する変化曲線の不連続的な変化を基に定める
ことにより、連通穴から動的に漏れる空気量を特定の範
囲内とすることが出来る。
【0086】請求項5の発明によれば、連通穴の総和と
連通穴の高さとに関係する値の変化に応じた体積速度に
関係する変化曲線の不連続な変化を、変化曲線が急激に
変化する部分とすることにより、連通穴から動的に漏れ
る空気量を特定の範囲内とすることが出来る。
【0087】請求項6の発明によれば、所定の範囲を1
2 あたり、S/L=1.2mを下回る範囲としたこと
により、連通孔から動的に漏れる空気量の悪化率が所定
の範囲以下に抑えられ、遮音性能の低下を小さくして、
遮音性能を維持することが出来る。
【0088】請求項7の発明によれば、所定の範囲を1
2 あたり、S/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }=
0.38mを下回る範囲としたことにより、連通孔から
動的に漏れる空気量が所定の範囲以下に抑えられ、遮音
性能の低下を小さくして、遮音性能を維持することが出
来る。
【0089】請求項8の発明によれば、連通穴と最も近
い筒部までの距離L1と、連通穴と最も近く筒部で連通
されていない孔部までの距離L2との関係をL1>L2
としたことにより、筒部内の空気層からなる空気マスに
影響を与えることがなく、また、連通穴の開口面積を若
干大きくしても遮音性能が損なわれることがない。
【0090】請求項9の発明によれば、連通孔の形状を
円形とすることにより、遮音板間に浸入した水や泥を効
果的に外部に排出することが出来ると共に、容易に加工
することが出来る。
【0091】請求項10の発明によれば、連通孔の開口
周縁部から遮音板の対向側と反対側に壁部を突出して延
長部を設けたことにより、連通孔内の高さが高くなり、
連通孔から動的に漏れる空気量を少なくすることが出
来、連通孔の高さが高くなる分だけ連通孔の開口面積を
大きくすることが出来て排水性が向上する。
【0092】請求項11の発明によれば、遮音壁構造を
エンジンルームのアンダーカバーに適用することによ
り、エンジンルーム内の通気性を保ちながら遮音を行う
ことが出来、しかも、遮音板間あるいはエンジンルーム
と遮音板との間に浸入した水を遮音性能を維持しつつ外
部に確実に排出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遮音壁構造の実施例を示す斜視図
である。
【図2】下側の遮音板を示す平面図である。
【図3】本発明に係る遮音壁構造の遮音板に設けた連通
孔を示し、図1のIII−III線に沿って切断した断
面図である。
【図4】遮音板に連通孔を任意に設けた場合と、設けな
い場合の各周波数における透過損失を示す線図である。
【図5】遮音板に設けた連通孔内の空気マスが移動した
状態を示す断面図である。
【図6】連通孔の開口面積の総和と連通孔の高さとの関
係と透過損失の悪化率との関係を示す線図である。
【図7】連通孔の開口面積の総和と連通孔の高さとの関
係と性能変化との関係を示す線図である。
【図8】連通孔の開口面積の総和と連通孔の高さとの関
係と透過損失の悪化率との関係を示す線図である。
【図9】連通孔の他の形状を示す断面図である。
【図10】アンダーカバーを設けた自動車を示し、
(a)は概略側面図、(b)は概略底面図である。
【図11】従来の遮音壁構造を示す一部を破断した斜視
図である。
【図12】図11に示す従来の遮音壁構造を示す断面図
である。
【図13】従来の遮音壁構造における各周波数に対する
透過損失を示す線図である。
【符号の説明】
3 エンジンルーム 5 アンダーカバー 27、51、59、67 遮音壁 29a、29b 遮音板 31 連通孔 35a、35b 孔部 37a、37b 孔部 39 筒部 41 壁部 42 空間部 43 延長部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G10K 11/172 G10K 11/16 E (72)発明者 浅原 康之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−13573(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/20 B60R 13/08 F02B 77/13 F02F 7/00 F16M 1/00 G10K 11/16 - 11/175

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隔をおいて対向する少なくとも2枚の
    遮音板と、 前記遮音板に貫通して設けられ、それぞれ互いに対向す
    る複数の孔部とを有し、 これらの孔部の一部が対向する遮音板間で直管状の筒部
    により連通され、 前記筒部で連通されている孔部以外の孔部の一部又は全
    部が、孔部の開口縁部から遮音板の対向側へ壁部を突出
    させて形成される延長部を有する遮音壁構造であって、 前記遮音板に、遮音板間と外部とを連通する連通孔を設
    けたことを特徴とする遮音壁構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、前記連通
    穴の開口面積の総和と連通穴の高さに関係し、前記連通
    孔から漏れる空気の体積速度を変化させる値を、該変化
    を特定の範囲内とする値にしたことを特徴とする遮音壁
    構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の発明であって、前記連通
    孔の開口面積の総和をS、連通孔の高さをLとすると、
    体積速度を変化させる値はS/Lであり、前記特定の範
    囲を、前記S/Lの変化に応じた体積速度の変化に関係
    する変化曲線の不連続的な変化を基に定めたことを特徴
    とする遮音壁構造。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の発明であって、前記連通
    孔の開口面積の総和をS、連通孔の高さをLとすると、
    体積速度を変化させる値は、 S/{L+1.6 ×(S/3.14)1/2 }であり、 前記特定の範囲を、前記S/{L+1.6 ×(S/3.14)
    1/2 }の変化に応じた体積速度の変化に関係する変化曲
    線の不連続的な変化を基に定めたことを特徴とする遮音
    壁構造。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の発明であっ
    て、前記不連続的な変化は、前記変化曲線の変化率が急
    激に変化する部分であることを特徴とする遮音壁構造。
  6. 【請求項6】 請求項3の発明であって、前記特定の範
    囲を、1m2 あたり、S/L=1.2mを下回る範囲と
    したことを特徴とする遮音壁構造。
  7. 【請求項7】 請求項4の発明であって、前記特定の範
    囲を、1m2 あたり、S/{L+1.6 ×(S/3.14)
    1/2 }=0.38mを下回る範囲としたことを特徴とす
    る遮音壁。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の発明であって、前記連通
    穴と最も近い筒部で連通された孔部までの距離L1と、
    連通穴と最も近い延長部が設けられた孔部までの距離L
    2との関係をL1>L2としたことを特徴とする遮音壁
    構造。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に
    記載の発明であって、前記連通穴の形状を円形としたこ
    とを特徴とする遮音壁構造。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれか一項
    に記載の発明であって、前記連通孔が、前記連通孔の開
    口周縁から前記各遮音板の対向側と反対側に壁部を突出
    させて形成される延長部を有することを特徴とする遮音
    壁構造。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれか一
    項に記載の遮音壁構造であって、前記遮音板は、自動車
    のエンジンルームのアンダーカバーの少なくとも一部で
    あることを特徴とする遮音壁構造。
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