JP3152998B2 - 正帯電性トナー用バインダーレジン - Google Patents
正帯電性トナー用バインダーレジンInfo
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Description
法等に用いられる非オフセット性、定着性、耐ブロッキ
ング性に優れるとともに、優れた正帯電性を示し、環境
汚染のないトナー用バインダーレジンを提供するもので
ある。
等に用いられるトナー及びトナー用バインダーレジンの
要求される性能としては、第1に紙への定着性、ローラ
ーに対する非オフセット性、トナー保存時の耐ブロッキ
ング性等が挙げられ、第2に画像形成に影響を与える帯
電特性が挙げられる。
着温度の低温化が最も重要視され、トナー用バインダー
レジンとしては溶融流動性の良いものが用いられてき
た。また、非オフセット性に関しては、比較的高い温度
領域でもローラーにトナーがオフセットしないことが重
要であり、トナー用バインダーレジンとしては弾性力の
高いものが用いられてきた。そして、耐ブロッキング性
に関しては、トナー保存時の温度が高くともトナーがブ
ロッキングしないことが重要であり、トナー用バインダ
ーレジンとして比較的高いガラス転移温度(Tg)を有
するものが用いられてきた。
性が重要であり、帯電量の問題と帯電安定性(耐湿性)
に大別される。帯電量の問題については、コピー機やプ
リンター等の感光体によりトナー及びトナー用バインダ
ーレジンの帯電量を決定しなくてはならず、トナー用バ
インダーレジンとしては使用モノマー及び分子構造によ
りその帯電量をコントロールしてきた。また、帯電安定
性については、印刷時に帯電量が経時変化しないこと
と、高湿時においてトナーの帯電量が低下しないことが
必要であり、トナー用バインダーレジンとしてはレジン
の製造方法によりこれを防止してきた。
電には、負帯電のものと正帯電のものがあり、負帯電性
のトナーは負帯電性のレジンと負帯電性の荷電制御剤に
より帯電量が調整されている。また、正帯電性トナーも
負帯電性トナーと同様に正帯電性のレジンと荷電制御剤
が用いられているが、正帯電性のトナーの帯電量のコン
トロールは数々の問題点を抱えており、正帯電性のトナ
ー用バインダーレジンに関する種々の研究が行われてい
る。
レジンを得るためには、アミン系あるいはアミド系のモ
ノマーが一般的に使用されているが、アミン系あるいは
アミド系のモノマーを用いた場合には、バインダーレジ
ンの合成にあたってアゾ系の重合開始剤を用いなくては
ならず、過酸化物系の重合開始剤を用いた時と比較する
と、レジンの反応条件、特性値が異なったり、トナー特
性については耐湿性が悪くなり帯電安定性が不良となる
とともに、トナーの熱的特性が異なり、トナーの発色性
が劣るという問題点を有している。さらに、アゾ系の重
合開始剤として一般的に使用されているアゾビスイソブ
チロニトリルは、分解副生物にCN基を持つ毒性物質が
発生し、環境汚染という問題を有している。
性、定着性、耐ブロッキング性に優れるとともに、環境
汚染のない優れた正帯電性を有するトナー用バインダー
レジンを提供することにある。
な状況に鑑み、トナー用レジンについて鋭意検討した結
果、非オフセット性、定着性、耐ブロッキング性に優れ
るとともに、優れた正帯電性を示し、環境汚染のない本
発明のトナー用バインダーレジンを見いだしたものであ
る。すなわち、本発明の正帯電性トナー用バインダーレ
ジンは、エーテル基を有しアミノ基を有さないアクリル
酸エステル成分および/またはメタクリル酸エステル成
分(A)と、A成分以外のアクリル酸エステル成分およ
び/またはメタクリル酸エステル成分(B)と、スチレ
ン成分(C)を含むポリマー成分からなり、A成分、B
成分およびC成分の配合量が次の関係式(1)〜(3)
を満足するとともに、ガラス転移温度が40〜68℃、
軟化温度が80〜180℃、酸価が20mgKOH/g
以下であることを特徴とするものである。
しアミノ基を有さないアクリル酸エステル成分あるいは
メタクリル酸エステル成分としては、例えば、アクリル
酸2ーエトキシエチル、アクリル酸2ーメトキシエチ
ル、アクリル酸2ーブドキシエチル、メタクリル酸2ー
エトキシエチル、メタクリル酸2ーメトキシエチル、メ
タクリル酸2ーブドキシエチル等が挙げられ、中でもメ
タクリル酸2ーエトキシエチルが特に好ましい。本発明
においては、これらのエーテル基を有しアミノ基を有さ
ないアクリル酸エステル成分あるいはメタクリル酸エス
テル成分を単独で使用してもよいし、2種以上を混合し
て使用してもよい。
ステル成分あるいはメタクリル酸エステル成分とは、A
成分以外の成分である。アクリル酸エステル成分として
は、例えば、アクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル
酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸2ーエチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル等のが
挙げられ、中でも、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
2ーエチルヘキシルが特に好ましい。また、メタクリル
酸エステル成分としては、例えば、メタクリル酸、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸2ーエチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられ、中
でも、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸n−ブチルが特に好ましい。この様なB成分は、トナ
ーの正帯電性を良好とすることができ、A成分との相乗
効果が得られ易いものである。
分としては、例えば、スチレン、Oーメチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキ
シスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tertブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレ
ン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレ
ン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレ
ン、αーメチルスチレン等が挙げられる。中でも、スチ
レン、p−メチルスチレン、αーメチルスチレンが特に
好ましい。この様なスチレン成分を用いることにより、
トナーの耐湿性を良好にすることができるものである。
よびC成分の配合量が次の式(1)〜(3)の関係にあ
ることが重要であり、この範囲内において優れた正帯電
性と耐湿性を有するバインダーレジンが得られるもので
ある。
量%の範囲で含有されていることを示しており、好まし
くは55〜85重量%の範囲である。これは、C成分が
この領域のレジンは、トナーの耐湿性に優れ、正帯電性
を損なうことがないためである。
リマー成分中に10〜50重量%の範囲で含有されてい
ることを示しており、好ましくは15〜45重量%の範
囲である。これは、この領域のレジンが耐湿性を損なう
ことなく、正帯電性を向上させることができるためであ
る。
A成分の割合、すなわちアクリル酸エステル成分および
/またはメタアクリル酸エステル成分中における、エー
テル基を有しアミノ基を有さないアクリル酸エステル成
分および/またはメタアクリル酸エステル成分の比率が
3〜90重量%の範囲であることを示しており、好まし
くは5〜85重量%の範囲である。これは、この領域の
レジンが正帯電性に優れているためである。
ラス転移温度が40〜68℃の範囲であることが必要で
あり、好ましくは50〜65℃の範囲である。これは、
ガラス転移温度が40℃未満ではトナーの耐ブロッキン
グ性が劣るためであり、逆に68℃を越えるとトナーの
定着性に劣るためである。また、本発明のバインダーレ
ジンでは、軟化温度が80〜180℃の範囲であること
が必要であり、好ましくは90〜170℃の範囲であ
る。これは、軟化温度が80℃未満ではトナーの非オフ
セット性に劣るためであり、逆に180℃を越えるとト
ナーの定着性に劣るためである。さらに、本発明のバイ
ンダーレジンにおいては、酸価が20mgKOH/g以
下であることが必要であり、好ましくは15mgKOH
/g以下の範囲である。これは、酸価が20mgKOH
/gを越えるとトナーの耐湿性能が劣るためである。
は、THF可溶分における分子量をコントロールするこ
とにより正帯電性に対してより効果を示すものある。す
なわち、重量平均分子量が3,000〜80,000、
数平均分子量が1,000〜45,000の範囲にある
ことが好ましく、この分子量領域でコントロールするこ
とで優れた正帯電性を示すものである。これは、重量平
均分子量が3,000未満のレジンはガラス転移温度が
低くなる傾向にあり耐ブロッキング性に劣り、重量平均
分子量が80,000を越えるレジンは正帯電性に劣る
ためである。さらに好ましくは、重量平均分子量が5,
000〜70,000の範囲である。また、数平均分子
量が1,000未満のレジンはガラス転移温度が低くな
る傾向にあり耐ブロッキング性に劣り、逆に45,00
0を越えるレジンは正帯電性が劣るためであり、さらに
好ましくは2,000〜40,000の範囲である。
および分子量調整剤として連鎖移動剤成分を用いてもよ
く、連鎖移動剤成分としては、例えば、αーメチルスチ
レンダイマー、nードデシルメルカプタン、チオグリコ
ール酸エステル、n−オクチルメルカプタン等が挙げら
れ、中でも、αーメチルスチレンダイマー、チオグリコ
ール酸エステルが特に好ましい。本発明のバインダーレ
ジンの分子構造としては、架橋構造を有するもの、分子
量分布において超高分子量領域と低分子量領域にそれぞ
れピークを1つ以上有する非架橋構造のもの、分子量分
布において一つ以上のピークを有するもの等が挙げられ
るが、トナーの定着性、非オフセット性を考慮にいれて
適宜選択することができる。
テトラヒドロフランやクロロホルム等の溶剤に不溶な成
分(ゲル分率)を1〜75%含有したものである。架橋
構造を与えるモノマーとしては、反応において架橋構造
を構成するものであれば特に限定するものではないが、
例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳
香族ジビニル化合物、ジアクリル酸エチレングリコー
ル、ジアクリル酸トリエチレングリコール、ジアクリル
酸テトラエチレングリコール、ジアクリル酸ポリエチレ
ングリコール、ジアクリル酸プロピレングリコール、ジ
アクリル酸1,3−ブチレングリコール、トリアクリル
酸トリメチロールプロパン、トリアクリル酸テトラメチ
ロールメタン、テトラアクリル酸テトラメチロールメタ
ン、ビスフェノールA誘導体系のアクリレート等、およ
びこれら化合物のアクリル酸をメタクリル酸に変えたも
の等が挙げられる。
量にそれぞれピークを1つ以上有する非架橋構造のバイ
ンダーレジンとしては、分子量分布において分子量が3
×105 〜2×106 の超高分子領域にピークを1つ以
上有し、分子量が3×103〜8×104 の低分子量領
域にピークを1つ以上有するバインダーレジンが好まし
い。また、分子量分布において一つ以上のピークを有す
るバインダーレジンとは、上記非架橋構造のものとは別
に分子量分布に一つ以上のピークを有する非架橋構造を
有するバインダーレジンである。
インダーレジンとして単独で使用することもできるが、
通常使用されているスチレン/アクリル系、スチレン/
ブタジエン系、ポリエステル系等のバインダーレジン、
あるいはこれらを混合したものと併用して使用すること
もできる。本発明のバインダーレジンの製造方法として
は、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の方法
が挙げられ、これらの重合方法の2種以上を組合わせて
もよい。これら製造方法は、トナーの要求特性に合わせ
て選択することが好ましい。
て使用される重合開始剤としては、通常のラジカル重合
に用いられるものであれば特に限定されないが、本発明
の目的を達成するためには過酸化物系の重合開始剤が特
に好ましい。過酸化物系の重合開始剤としては、例え
ば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシイソブチ
レート、t−ブチルパーオキシ2エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネイト、ジーt−ブチルジ
パーオキシイソフタレート等が挙げられ、これらは単独
で使用しても、2種以上を組合わせて使用してもよい。
中でも、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベン
ゾエイトが特に好ましい。さらに、2,2’−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−
カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−
トリメチルペンタン)等のアゾ系の重合開始剤を用いて
も正帯電の効果は得られる。
合あるいは懸濁重合によって製造する場合、通常の乳化
剤、分散剤が使用できる。乳化剤、分散剤としては、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ系分散剤、
ポリエーテル系分散剤、エチレンオキサイド系分散剤等
が挙げられる。さらに、分散助剤としては、通常使用さ
れる硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、過酸化水素水、
ほう酸等を用いることができる。
する。実施例において、ガラス転移温度(Tg)は、サ
ンプルを100℃まで昇温してメルトクエンチした後、
示差型熱量計によって昇温速度10℃/minで測定し
た。軟化温度は、1.0mmφ×10mmのノズルを有
する島津製作所社製フローテスターCFT−500を使
用して、荷重30Kgf、昇温速度3℃/分の条件で測
定し、サンプルが1/2流出した時の温度を軟化温度と
した。酸価は、トルエン溶媒中でKOHによる適定法に
より求めた。
ラフィーHCL−8020(東ソ社製)を用いポリスチ
レン換算により求めた。ゲル分率は、試料0.5gをテ
トラヒドロフラン50ml中に入れ、60℃で3時間加
熱溶解しセライト#545を敷き詰めたガラスフィルタ
ーで濾過し、真空乾燥機を用い80℃で充分に乾燥した
ときの重量を最初の重量で割った値で示した。正帯電性
は、トナー0.45重量部と正帯電用キャリア10重量
とを50ccのポリエチレン製容器に秤量し、温度20
℃、湿度60%の環境下で約24時間放置した後、ボー
ルミル撹拌機で約200rpmの速度で約30分間撹拌
混合した混合物0.2重量部を秤量し、ブローオフ帯電
量測定装置(東芝ケミカル社製TB−500)を用いて
帯電量を測定し、符号を反転してトナー1g当たりの帯
電量を計算した。その結果、以下の基準に従って評価し
た。
85%の環境下で約24時間放置した後の帯電量を求
め、上記温度20℃、湿度60%の環境下で約24時間
放置した後の帯電量との差によって、以下の基準に従っ
て評価した。
定着試験機を使用して定着温度を測定し、その結果を以
下の基準に従って評価した。
の可能な定着試験機を使用して、オフセット発生温度を
測定し、その結果を以下の基準に従って評価した。
ラス容器に入れ、約40℃に保った熱風乾燥機に入れ約
120時間放置後、取出したガラス容器を逆さにしとき
のトナーの凝集状態を、以下の基準に従って評価した。
および耐ブロッキング性の評価においては、◎〜△のも
のであれば実用上使用可能である。
オン水900重量部、メタクリル酸メチル25重量部、
メタクリル酸3−ナトリウムスルホプロピル75重量部
を仕込み、N2 ガスを約30分吹き込み反応系内の空気
を追い出した。次いで、攪拌しながら湯浴で外部より加
熱し60℃に昇温させ、過硫酸アンモニウム0.5重量
部を添加した。同温度で約3時間攪拌を続け、青白色の
外観を呈する粘度340センチポイズ(25℃)の重合
体液(固形分3.3%)を得た。
分3.3%)0.60重量部、分散剤A2.42重量
部、硫酸ナトリウム0.55重量部を混合し、攪拌機、
蒸留塔、温度計を備え付けた反応容器に投入し、次いで
表1の組成に示す量のモノマー及び添加剤を混合し投入
し、攪拌回転数を300rpmに保ち、さらに表1に示
す量の重合開始剤を投入した。そして、反応容器を湯浴
で外部より加熱し約30分かけて反応系内の温度を92
℃まで昇温し懸濁重合を始めた。懸濁重合を約6時間行
った後、反応系内の温度を約100℃まで昇温し反応系
内の残存モノマー及び脱イオン水を反応系外へ約44重
量部流出させ、反応系内の重合体の残存モノマーを低減
させた。その後、反応系内の温度を約90℃とし、水酸
化ナトリウム0.5重量部を投入し、90℃に保持した
まま約30分間アルカリ処理を行った。次いで、反応系
内の温度を室温まで下げ、反応容器からレジンを取り出
し、脱イオン水で約5分間洗浄を行った後、50℃の熱
風乾燥機にて約48時間乾燥させレジンを得た。得られ
たレジンの特性値を表2に示した。
ボンブラック5重量部および低分子量ポリプロピレン系
ワックス5重量部とを約20分間混合し、ミキサーで約
20分間溶融混練した。溶融混練の温度はレジンの軟化
温度より10℃高い温度で行った。次いで、混練物を水
冷で間接的に冷却し粗粉砕した後、ジェットミル微粉砕
機で微粉化し分級機で粒径を整え、最終的に面積平均粒
径で10〜11μmのトナーを得た。得られたトナーの
正帯電性、耐湿性および耐ブロッキング性の評価結果を
表2に示した。また、シリコーンオイルが塗布された定
着ローラーを有する定着試験機を用いて、印刷速度を2
0mm/secで得られたトナーの定着性および耐オフ
セット性の評価結果を表2に示した。
正帯電性を示し帯電レベルも良好であった。実施例2お
よび4のトナーは、正帯電性を示し優れた帯電レベルで
あった。また、実施例3のトナーは、正帯電性を示し帯
電量はやや低くかったが実用可能なレベルであった。さ
らに、実施例1〜4のトナーは、帯電量の減衰は少なく
優れた耐湿性を示した。定着性に関しては、実施例1〜
3のトナーは良好であり、実施例4のトナーは優れた定
着性を示した。また、非オフセット性に関しては、実施
例1〜3のトナーは優れており、実施例4のトナーは良
好であった。耐ブロッキング性に関しては、実施例1、
3および4のトナーは良好であり、実施例2のトナーは
優れた耐ブロッキング性を示した。
を除き、表1の組成に示すモノマー、添加剤、重合開始
剤を用いた以外は実施例1〜4と同一条件においてレジ
ンを得、それぞれのレジン特性について表2に示した。
さらに、実施例1〜4と同一条件で得られたレジンをト
ナー化した。得られたトナーの正帯電性、耐湿性および
耐ブロッキング性の評価結果を表2に示した。また、ロ
ーラー表面にシリコーンオイルを塗布した定着試験機を
用いて、印刷速度20mm/secで定着性および耐オ
フセット性評価し、その結果を表2に示した。
実施例5および6のトナーは正帯電性を示し優れた帯電
レベルであった。また、実施例5および6のトナーはい
ずれも優れた耐湿性および定着性を示した。非オフセッ
ト性および耐ブロッキング性に関しては、実施例5おの
トナーは良好であり、実施例6のトナーはやや劣ってい
たが使用可能であった。
残存モノマー流出させる工程を除き、表1の組成に示す
モノマー、添加剤、重合開始剤を用いた以外は実施例1
〜4と同一条件においてレジンを得た。得られたレジン
の特性値を表2に示した。さらに、実施例1〜4と同一
条件で得られたレジンをトナー化した。得られたトナー
の正帯電性、耐湿性および耐ブロッキング性の評価結果
を表2に示した。また、ローラー表面にシリコーンオイ
ルを塗布した定着試験機を用いて、印刷速度20mm/
secで定着性および耐オフセット性評価し、その結果
を表2に示した。
実施例7のトナーは正帯電性を示し帯電レベルは良好で
あり、実施例8のトナーは正帯電性を示し帯電レベルは
やや劣っていたが実用可能なものであった。また、実施
例7および8のトナーはいずれも優れた耐湿性を示し
た。定着性に関しては、実施例7および8のトナーはや
や劣っていたが実用可能なのもであった。非オフセット
性および耐ブロッキング性に関しては、実施例7および
8のトナーはいずれも優れたものであった。
マー、添加剤、重合開始剤を用いた以外は実施例1〜4
と同一条件でレジンを得た。得られたレジンの特性値を
表2に示した。さらに、得られたレジンを実施例1〜4
と同一条件でトナー化した。得られたトナーの正帯電
性、耐湿性および耐ブロッキング性の評価結果を表2に
示した。また、ローラー表面にシリコーンオイルを塗布
した定着試験機を用いて、印刷速度20mm/secで
得られたトナーの定着性および耐オフセット性の評価結
果を表2に示した。表2に示した通り、正帯電性を示し
帯電レベルも優れていた。また、耐湿性および定着性に
優れていた。非オフセット性は良好であり、耐ブロッキ
ング性はやや劣っていたが実用可能なものであった。
た以外は実施例1〜4と同一条件においてレジンを得
た。得られたレジンの特性値を表4に示した。さらに、
実施例1〜4と同一条件で得られたレジンをトナー化し
た。得られたトナーの正帯電性、耐湿性および耐ブロッ
キング性の評価結果を表2に示した。また、定着試験機
を用いて、印刷速度3000mm/secで定着性およ
び耐オフセット性評価し、その結果を表4に示した。
のトナーは正帯電性を示し帯電レベルも優れていた。ま
た、実施例10および11のトナーはいずれも優れた耐
湿性を示した。定着性に関しては、実施例10のトナー
は良好であり、実施例11のトナーはやや劣っていたが
実用可能なのもであった。非オフセット性および耐ブロ
ッキング性に関しては、実施例10および11のトナー
はいずれも優れたものであった。
用いた以外は実施例1〜4と同一の方法を用いてレジン
を得た。得られたレジンの特性値を表2に示した。さら
に、得られたレジンを実施例1〜4と同一条件でトナー
化した。得られたトナーの正帯電性、耐湿性および耐ブ
ロッキング性の評価結果を表2に示した。また、ローラ
ー表面にシリコーンオイルを塗布した定着試験機を用い
て、印刷速度20mm/secで得られたトナーの定着
性および耐オフセット性の評価結果を表2に示した。表
2に示した通り、正帯電性に劣り満足のいく帯電レベル
でなかった。
用いた以外は実施例7〜8と同一の方法を用いてレジン
を得た。得られたレジンの特性値を表2に示した。さら
に、得られたレジンを実施例1〜4と同一条件でトナー
化した。得られたトナーの正帯電性、耐湿性および耐ブ
ロッキング性の評価結果を表2に示した。また、ローラ
ー表面にシリコーンオイルを塗布した定着試験機を用い
て、印刷速度20mm/secで得られたトナーの定着
性および耐オフセット性の評価結果を表2に示した。表
2に示した通り、耐湿性および耐ブロッキング性に劣り
使用不可能なものであった。
用いた以外は実施例1〜4と同一の方法を用いてレジン
を得た。得られたレジンの特性値を表2に示した。さら
に、得られたレジンを実施例1〜4と同一条件でトナー
化した。得られたトナーの正帯電性、耐湿性および耐ブ
ロッキング性の評価結果を表2に示した。また、ローラ
ー表面にシリコーンオイルを塗布した定着試験機を用い
て、印刷速度20mm/secで得られたトナーの定着
性および耐オフセット性の評価結果を表2に示した。表
2に示した通り、正帯電性に劣り満足のいく帯電レベル
でなかった。
ー、添加剤、重合開始剤を用いた以外は実施例9と同一
の方法を用いてレジンを得た。得られたレジンの特性値
を表2に示した。さらに、得られたレジンを実施例1〜
4と同一条件でトナー化した。得られたトナーの正帯電
性、耐湿性および耐ブロッキング性の評価結果を表2に
示した。また、ローラー表面にシリコーンオイルを塗布
した定着試験機を用いて、印刷速度を20mm/sec
で定着性および耐オフセット性評価し、その結果を表2
に示した。表2に示した通り、耐湿性、非オフセット性
および耐ブロッキング性に劣り実用不可能なものであっ
た。
用いた以外は実施例1〜4と同一の方法を用いてレジン
を得た。得られたレジンの特性値を表2に示した。さら
に、得られたレジンを実施例1〜4と同一条件でトナー
化した。得られたトナーの正帯電性、耐湿性および耐ブ
ロッキング性の評価結果を表2に示した。また、ローラ
ー表面にシリコーンオイルを塗布した定着試験機を用い
て、印刷速度を20mm/secで得られたトナーの定
着性および耐オフセット性の評価結果を表2に示した。
表2に示した通り、耐湿性および定着性に劣り実用不可
能なものであった。
用いた以外は実施例10〜11同一の方法を用いてレジ
ンを得た。得られたレジンの特性値を表4に示した。さ
らに、得られたレジンを実施例10〜11と同一条件で
トナー化した。得られたトナーの正帯電性、耐湿性およ
び耐ブロッキング性の評価結果を表4に示した。また、
定着試験機を用いて、印刷速度を300mm/secで
得られたトナーの定着性および耐オフセット性の評価結
果を表4に示した。表4に示した通り、定着性に劣り実
用不可能なものであった。
合し反応容器に投入し、表5の乳化重合組成に示すモノ
マーを投入し、攪拌しながらN2 ガスを導入しバブリン
グを約1時間行った。その後、N2 ガスを止め表5に示
す量の過硫酸カリウムを投入し、N2 ガスをフローさせ
攪拌回転数を150rpmに保ち、反応系内の温度を約
30分かけて70℃まで昇温し、乳化重合を6時間行っ
た。その後、N2 ガスを止め、反応系内の温度を40℃
まで冷却し、脱イオン水80重量部、分散剤A4.85
重量部、ポリアクリル酸ソーダ9.70重量部、硫酸ナ
トリウム8.0重量部を混合し反応容器に投入した後、
表5の懸濁組成に示すモノマーを混合し投入した。次い
で、攪拌回転数を300rpmとし反応系内の温度を4
0℃に保ちエマルジョンとモノマーとの含浸を約1時間
行った。その後、表3に示す量の重合開始剤を投入し、
反応系内の温度を90℃まで昇温させ懸濁重合を約3時
間行った。懸濁重合終了後は実施例1〜4と同一条件で
レジンを得た。得られたレジンの特性値を表6に示し
た。
1と同一条件でトナー化した。得られたトナーの正帯電
性、耐湿性および耐ブロッキング性の評価結果を表6に
示した。また、定着試験機の印刷速度を300mm/s
ecとして、得られたトナーの定着性および耐オフセッ
ト性の評価結果を表6に示した。表6に示した通り、正
帯電性を示し良好な帯電レベルであり、耐湿性も良好で
あった。また、定着性および非オフセット性に優れ、耐
ブロッキング性も良好であった。
剤Aを7.3重量部とし、懸濁重合で用られる脱イオン
水を70重量部、ポリビニルアルコール(ケン化度80
%)を0.56重量部、硫酸ナトリウムを7重量部と
し、懸濁重合温度を88℃とし、表5に示す組成、添加
剤、開始剤を用いた以外は実施例12と同一条件でレジ
ンを得た。得られたレジンの特性値を表6に示した。さ
らに、得られたレジンを実施例10〜11と同一条件で
トナー化した。得られたトナーの正帯電性、耐湿性およ
び耐ブロッキング性の評価結果を表6に示した。また、
定着試験機の印刷速度を300mm/secとして、得
られたトナーの定着性および耐オフセット性の評価結果
を表6に示した。表6に示した通り、正帯電性を示し優
れた帯電レベルであり、耐湿性はやや劣ったが実用可能
レベルであった。また、定着性、非オフセット性および
耐ブロッキング性に優れていた。
表5に示した組成、添加剤、重合開始剤を用いた以外
は、実施例12と同一条件でレジンを得た。得られたレ
ジンの特性値を表6に示した。さらに、得られたレジン
を実施例10〜11と同一条件でトナー化した。得られ
たトナーの正帯電性、耐湿性および耐ブロッキング性の
評価結果を表6に示した。また、定着試験機の印刷速度
を300mm/secとして、得られたトナーの定着性
および耐オフセット性の評価結果を表6に示した。表6
に示した通り、正帯電性を示し優れた帯電レベルであ
り、耐湿性は良好であった。また、定着性、非オフセッ
ト性に優れ、耐ブロッキング性は良好であった。
れぞれ以下の成分を示す。 St :スチレン nBA :アクリル酸n−ブチル MAA :メタクリル酸 MMA :メタクリル酸メチル nBMA:メタクリル酸n−ブチル ET :メタクリル酸2−エトキシエチル DVB :ジビニルベンゼン DE :メタクリル酸ジエチルアミノエチル BDMA:ジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール MSD :α−メチルスチレンダイマー BPO :過酸化ベンゾイル tBP :t−ブチルパーオキシベンゾエイト V−59:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニト
リル) AIBN:アゾビスイソブチロニトリル KPS :過硫酸カリウム
ーは、定着性、非オフセット性、耐ブロッキング性に優
れ、優れた正帯電性を示し、また安定した帯電量を有す
るものである。さらに、本発明のバインダーレジンは毒
性の問題のあるアゾビスイソブチロニトリルを用いず、
また過酸化物系の重合開始剤を用いることによって、良
好な正帯電性のトナーを得ることができ、環境汚染のな
いもいのである。
Claims (3)
- 【請求項1】 エーテル基を有しアミノ基を有さないア
クリル酸エステル成分および/またはメタクリル酸エス
テル成分(A)と、A成分以外のアクリル酸エステル成
分および/またはメタクリル酸エステル成分(B)と、
スチレン成分(C)を含むポリマー成分からなり、A成
分、B成分およびC成分の配合量が次の関係式(1)〜
(3)を満足するとともに、ガラス転移温度が40〜6
8℃、軟化温度が80〜180℃、酸価が20mgKO
H/g以下であることを特徴とする正帯電性トナー用バ
インダーレジン。 50重量%≦C/(A+B+C)×100≦90重量% (1) 10重量%≦(A+B)/(A+B+C)×100≦50重量% (2) 3重量%≦A/(A+B)×100≦90重量% (3) - 【請求項2】 重量平均分子量が3,000〜80,0
00、数平均分子量が1,000〜45,000である
ことを特徴とする請求項1記載の正帯電性トナー用バイ
ンダーレジン。 - 【請求項3】 過酸化物系の重合開始剤を少なくとも1
種以上用いることを特徴とする請求項1及び請求項2記
載の正帯電性トナー用バインダーレジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13225492A JP3152998B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 正帯電性トナー用バインダーレジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13225492A JP3152998B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 正帯電性トナー用バインダーレジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05323663A JPH05323663A (ja) | 1993-12-07 |
JP3152998B2 true JP3152998B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=15076979
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13225492A Expired - Lifetime JP3152998B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 正帯電性トナー用バインダーレジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3152998B2 (ja) |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP13225492A patent/JP3152998B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05323663A (ja) | 1993-12-07 |
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