JP2003270851A - トナー用スチレン系バインダー樹脂及びそれを用いたトナー - Google Patents

トナー用スチレン系バインダー樹脂及びそれを用いたトナー

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JP2003270851A
JP2003270851A JP2002070536A JP2002070536A JP2003270851A JP 2003270851 A JP2003270851 A JP 2003270851A JP 2002070536 A JP2002070536 A JP 2002070536A JP 2002070536 A JP2002070536 A JP 2002070536A JP 2003270851 A JP2003270851 A JP 2003270851A
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binder resin
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JP2002070536A
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Junya Nakamura
純也 中村
Motoji Inagaki
元司 稲垣
Yoko Harada
陽子 原田
Masaya Yamato
真哉 大和
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温定着性能と非オフセット性能を両立させ
るトナー用バインダー樹脂およびこれを用いた静電荷像
現像用トナーを提供する。 【解決手段】 両末端にカルボキシル基を有する液状ポ
リブタジエンからの単位とグリシジル基を有するビニル
系単量体からの単位とを含むトナー用スチレン系バイン
ダー樹脂、およびこのトナー用スチレン系バインダー樹
脂を含むトナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法等において、静電荷像または磁気潜
像の現像に用いられるトナー用スチレン系バインダー樹
脂およびトナーに関する。本発明のトナー用スチレン系
バインダー樹脂を用いて得られるトナーは、特に、低温
定着性能と非オフセット性のバランスに優れている。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電印刷法による画像形成
プロセスは、典型的には光伝導性絶縁層を一様に帯電さ
せ、その絶縁層を露光して、露光された部分上の電荷を
消散させることによって電気的な潜像を形成し、この潜
像に電荷を持った微粉末のトナーを付着させることによ
り可視化させる現像工程、得られた可視像を転写紙等の
転写材に転写させる転写工程、および加熱あるいは加圧
により永久定着させる定着工程からなる。
【0003】このような電子写真法あるいは静電印刷法
に使用されるトナーには、上記各工程において様々な性
能が要求される。例えば、コピー機およびプリンター内
での保存中にトナーがブロッキングしない耐ブロッキン
グ性が要求され、熱ローラー定着方式による定着工程に
おいては、熱ローラーに溶融トナーが付着しない非オフ
セット性や、トナーの紙への定着性が良好でなくてはな
らない。近年、コピー機およびプリンターの省エネルギ
ー化、高速化が進み、トナーに対しては、低温での定着
性が強く望まれている。さらに、コピー機およびプリン
ター内での保存中にトナーがブロッキングしない耐ブロ
ッキング性も要求されている。
【0004】従来、トナー用バインダー樹脂としては、
スチレン−アクリル系樹脂が多用されており、線状(非
架橋)タイプと架橋タイプの樹脂が使用されている。線
状タイプのトナー用バインダー樹脂では、特許第161
6010号、特許第1783277号および特許第17
89186号に示されているように高分子量重合体成分
と低分子量重合体成分とを混合して、両成分のガラス転
移温度や分子量をコントロールしたり、特公昭55−6
895号に示されているように樹脂全体の分子量分布
(Mw/Mn)をコントロールすることによって、トナ
ーの定着性や非オフセット性などを改良する試みが行わ
れている。しかしながら、高分子量重合体と低分子量重
合体から構成される非架橋系樹脂をバインダー樹脂とす
る場合、非オフセット性を発現させるために高分子量重
合体の分子量を大きくするか、高分量重合体の比率を増
やす必要があり、その結果トナーの粉砕性が大きく低下
することが知られている。そこで、低温定着性を発現さ
せることのできる架橋タイプのトナー用バインダー樹脂
の開発が望まれている。
【0005】一般に、架橋系樹脂の場合は、架橋構造を
導入することによって分子量分布を広くしたり、特開昭
63−223014号に示されているようにTHF不溶
分量および可溶分分子量をコントロールして、トナーと
しての定着性、非オフセット性を改良することが試みら
れている。さらには、 特開昭61−67040号に示
されているようにスチレン−アクリル系樹脂中に、 液
状ポリブタジエンを均一に分散させることによって、
トナーとしての定着性、非オフセット性を改良すること
が試みられている。しかしながら、そのような設計のみ
では、近年のコピー機およびプリンターの省エネルギー
化、高速化に対応することが困難になってきている。特
に、低温定着性能と非オフセット性能を両立させる問題
は深刻で、そのような性能を満たす架橋系樹脂の開発が
強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、架橋系
樹脂の高性能化の検討が進められてはいるが、近年のコ
ピー機およびプリンターの省エネルギー化、高速化に対
応することが困難となってきている。そこで、本発明の
目的は、低温定着性能と非オフセット性能を両立させる
トナー用バインダー樹脂およびこれを用いた静電荷像現
像用トナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うな状況に鑑み、トナー用バインダー樹脂について鋭意
検討した結果、特定の単量体からの単位を必須成分とし
て含有するスチレン系共重合体をトナー用バインダー樹
脂として用いることにより上記問題を解決できることを
見出し、本発明を完成したものである。
【0008】すなわち、本発明は、両末端にカルボキシ
ル基を有する液状ポリブタジエンからの単位とグリシジ
ル基を有するビニル系単量体からの単位を含むトナー用
スチレン系バインダー樹脂およびこれを用いたトナーを
提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のトナー用スチレン系バイ
ンダー樹脂は、両末端にカルボキシル基を有する液状ポ
リブタジエンからの単位とグリシジル基を有するビニル
系単量体からの単位を含む、スチレン系単量体とこれと
共重合可能な(メタ)アクリレート系単量体とのスチレ
ン系共重合体からなっていてよい。
【0010】この両末端にカルボキシル基を有する液状
ポリブタジエンからの単位の量は、全重合体成分に対し
て、好ましくは0.1〜10重量%の範囲であり、さら
に好ましくは1〜5重量%の範囲である。この量が0.
1重量%未満であると非オフセット性能改良の効果が小
さくなる傾向にあり、10重量%を超えると低温定着性
能が低下する傾向にある。グリシジル基を有するビニル
系単量体は、両末端にカルボキシル基を有する液状ポリ
ブタジエンのカルボキシル基に対するグリシジル基の比
率が、5/1〜1/2の範囲にあることが好ましく、さ
らに好ましくは3/1〜1/1の範囲である。この比率
が5/1を超えると非オフセット性能改良と耐湿性の両
立が困難となる傾向にあり、また1/2未満になるとグ
リシジル基が残存し、安全上の問題が生じる場合があ
る。
【0011】本発明のトナー用スチレン系バインダー樹
脂において、両末端にカルボキシル基を有する液状ポリ
ブタジエンからの単位とグリシジル基を有するビニル系
単量体からの単位は、両末端にカルボキシル基を有する
液状ポリブタジエンとグリシジル基を有するビニル系単
量体とのプレポリマーからの単位を構成していてもよ
い。この両末端にカルボキシル基を有する液状ポリブタ
ジエンとグリシジル基を有するビニル系単量体とのプレ
ポリマーは、これらの原料化合物を80℃以上、特に1
00℃以上の条件下に反応させることにより得られるも
のであるのが好ましい。両末端にカルボキシル基を有す
る液状ポリブタジエンとグリシジル基を有するビニル系
単量体とのプレポリマーからの単位の量は、全重合体成
分に対し、好ましくは0.1〜10重量%の範囲であ
り、さらに好ましくは1〜5重量%の範囲である。この
量が0.1重量%未満であると非オフセット性能改良の
効果が小さくなる傾向にあり、10重量%を超えると低
温定着性能が低下する傾向にある。両末端にカルボキシ
ル基を有する液状ポリブタジエンとグリシジル基を有す
るビニル系単量体とのプレポリマーの酸価は、両末端に
カルボキシル基を有する液状ポリブタジエンの酸価の1
/2以下であることが好ましく、1/5以下であること
がさらに好ましい。この酸価の比率が1/2以下である
と両末端にカルボキシル基を有する液状ポリブタジエン
が他のビニル系単量体と反応して主鎖に取り込まれるこ
とが少なくなって、低温定着性と非オフセット性能の改
良効果が低下する場合がある。
【0012】本発明のトナー用スチレン系バインダー樹
脂が、両末端にカルボキシル基を有する液状ポリブタジ
エンからの単位とグリシジル基を有するビニル系単量体
からの単位を含む、スチレン系単量体とこれと共重合可
能な(メタ)アクリレート系単量体とのスチレン系共重
合体からなる場合、この樹脂に有用なスチレン系単量体
としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−エチルスチレン、2、4−ジメチルスチレン、p−
n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n
−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン、p−n−テンシルスチレン、p−
n−ドデシルスチレン、p−フェニルスチレン、3、4
−ジシクロスチレン等が挙げられ、なかでもスチレンが
好ましい。これらのスチレン系単量体は、単独でまたは
2種以上組み合わせて使用することができる。
【0013】また、他の共重合可能な(メタ)アクリレ
ート系単量体としては、アクリル酸エチル、アクリル酸
メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステア
リル等の不飽和ジカルボン酸エステル等が挙げられる。
【0014】さらに、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ
ヒ酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル
酸モノブチル等の不飽和モノカルボン酸モノエステル等
のカルボン酸含基ビニル単量体を併用することもでき
る。
【0015】本発明に用いるのに好ましい両末端にカル
ボキシル基を有する液状ポリブタジエンとしては、宇部
興産(株)(米国B.F.グッドリッチ社製)よりハイ
カー(HYCAR)なる商品名で市販されているものが
ある。本発明に有用なそれらの液状ポリブタジエンのグ
レードおよび特性を下記の表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】本発明において使用するのに好ましいグリ
シジル基を有するビニル系モノマーとしては、アクリル
酸グリシジル、アクリル酸メタグリシジル、メタクリル
酸グリシジル、メタクリル酸メタグリシジル、グリシジ
ルアリルエーテル、アクリルオキシシクロヘキシルメチ
ル、メタクリル酸オキソシクロヘキシルメチル等が挙げ
られ、なかでもメタクリル酸グリシジルが好ましい。こ
れらのグリシジル基を有するビニル系モノマーは、単独
でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0018】本発明のトナー用スチレン系バインダー樹
脂として用いられるスチレン系共重合体の構成成分であ
る単量体の共重合比率は、特に限定されるものでない
が、得られる共重合体のTg(ガラス転移温度)が40
℃以上となるように選定されるのが好ましい。これは、
Tgを40℃以上にすることによって、本発明のトナー
用バインダー樹脂を含有するトナーの耐ブロッキング性
が良好となる傾向にあるためである。Tgは、より好ま
しくは50〜70℃の範囲である。なお、TgはDSC
法等の方法で測定することができる。
【0019】本発明のトナー用スチレン系バインダー樹
脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、例え
ば、得られるトナーの臭気の観点から、残存する単量体
および溶剤が結着樹脂中に500ppm以下となる方法
で製造することができる。例えば、乳化重合法、懸濁重
合法、塊状重合法、溶液重合法により製造することがで
き、これらの種々の重合法で製造された樹脂を混合して
得ることもできる。
【0020】また、本発明の静電荷像現像用トナーのT
gは、40〜80℃の範囲であることが好ましい。これ
は、トナーのTgを40℃以上とすることによって、得
られるトナーの耐ブロッキング性が良好となり、80℃
以下とすることによって、得られるトナーの定着性が良
好となる傾向にあるためである。このTgは、好ましく
は50〜70℃の範囲、さらに好ましくは55〜65℃
の範囲である。
【0021】本発明のトナーは、磁性、非磁性、1成分
系、2成分系のいずれの種類に関わらず広く使用するこ
とができる。また、非オフセット性付与などの目的で、
既知のワックス等を添加剤としてさらに適宜添加するこ
とができる。ワックスの種類に限定はないが、ポリオレ
フィンワックス、特に低分子量ポリオレフィンワックス
が好ましい。ワックス類の添加量は、トナー全体に対し
て0.5〜5重量%の範囲が好ましい。ワックス類の添
加量を0.5重量%以上とすることによって得られるト
ナーの非オフセット性が向上する傾向にあり、5重量%
以下とすることによって、得られるトナーの流動性が良
好になる傾向にある。この量は、より好ましくは1〜3
重量%の範囲である。
【0022】本発明のトナーには、上述のワックス以外
に、必要に応じて着色剤、荷電制御剤、磁性粉等を添加
することができる。
【0023】荷電制御剤は0.1〜2重量%の範囲で含
有することが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1重
量%の範囲である。荷電制御剤の含有量が2重量%を超
えると含有する金属が環境衛生上問題となる傾向にあ
り、0.1重量%未満では帯電量を安定化することが困
難になる傾向にある。
【0024】また、本発明のトナーは、例えば、上述の
スチレン系共重合体と添加剤等の混合物を、二軸押出機
等の混練機を用いて、温度80〜200℃の範囲で混練
した後、ジェットミル等を用いて微粉砕し、分級を行う
ことによって製造することができる。得られたトナー粒
子は、平均粒径が5〜15μm程度であることが好まし
い。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0026】なお、THF不溶分、ガラス転移温度(T
g)、軟化温度は以下の方法で評価した。
【0027】(1)THF不溶分 試料をTHFを用いて70℃の温度で3時間溶解し、溶
解液を予めセライト(No.545)を充填したガラス
フィルターを用いて吸引濾過して、不溶分を次式に従
い、測定した。
【0028】 THF不溶分(%)=(C−B)/A×100 ここで、Aは試料重量、Bは溶解液吸引濾過前の乾燥ガ
ラスフィルター(セライト充填)重量、Cは溶解液吸引
濾過後の乾燥ガラスフィルター(セライト充填)重量を
表す。
【0029】(2)ガラス転移温度 サンプルを100℃まで昇温した後、DSC(セイコー
電子(株)製、DSC22システム)を用い、昇温速度
10/minの条件下で測定したショルダー値で示し
た。
【0030】(3)軟化温度 1.0mmφ×10.00mmのノズルを有するフロー
テスター((株)島津製作所製、CFT−500)を用
い、荷重294N(30kgf)、昇温速度3℃/分の
条件下で、1gのサンプルの1/2が流出した時の温度
で示した。
【0031】(4)定着試験 定着率 市販複写機PREMAGE251(東芝(株)製)によ
り得られた未定着画像を、ローラー温度可変の定着試験
機を用いて評価した。ここで、プロセススピード190
mm/秒で得られた定着画像を砂消しゴム(JIS51
2)で9回擦り、その前後での画像濃度をマクベス濃度
計で測定し、定着率を測定した。
【0032】 極めて良好 :定着率90%以上 良好 :定着率80%以上90%未満 使用レベルにやや満たない:定着率60%以上80%未満 使用レベルに満たない :定着率60%未満 オフセット 定着率の測定の場合と同様の条件下に、 未定着画像を
定着試験機に通した直後に白紙を通し、その汚れ状態に
より評価した。
【0033】 良好 :全く汚さない 使用レベルにやや満たない:紙の一部を汚す 使用レベルに満たない :紙への汚れが顕著 (5)酸価 樹脂1g中に含まれる酸を中和するのに必要な水酸化カ
リウム(KOH)のmg数であり、エタノール/トルエ
ン混合溶媒中、KOH溶液にて滴定した。
【0034】(6)プレポリマーの合成 実施例6〜11で用いた架橋剤A、BおよびCを構成す
るプレポリマーは、次の方法により合成したものであ
る。
【0035】架橋剤A 液状ポリブタジエン(HYCAR CTB2000×1
62)100重量部とグリシジルメタアクリレート8.
41重量部およびハイドロキノン1重量部を100℃還
流下で1時間反応させた後、架橋剤Aを得た。
【0036】液状ポリブタジエン(HYCAR CTB
2000×162)の酸価は21mgKOH/gであ
り、架橋剤Aの酸価は13mgKOH/gであった。
【0037】架橋剤B 液状ポリブタジエン(HYCAR CTB2000×1
62)100重量部とグリシジルメタアクリレート1
6.82重量部およびハイドロキノン1重量部を150
℃還流下で1時間反応させた後、架橋剤Bを得た。
【0038】架橋剤Bの酸価は0.5mgKOH/gで
あった。
【0039】架橋剤C 液状ポリブタジエン(HYCAR CTBN1300×
8)100重量部とグリシジルメタアクリレート13.
32重量部およびハイドロキノン1重量部を150℃還
流下で1時間反応させた後、架橋剤Cを得た。
【0040】液状ポリブタジエン(HYCAR CTB
N1300×8)の酸価は20mgKOH/gであり、
架橋剤Cの酸価は0.6mgKOH/gであった。
【0041】実施例1 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、液状ポリブタジエン(HYCAR CTB2000
×162)1重量部とグリシジルメタアクリレート0.
06重量部、ベンゾイルパーオキサイド3重量部、t−
ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量部を溶解し、
脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコー
ル(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノールGH−2
3」)0.2重量部との混合物中に添加して撹拌した。
次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁重合を行った
後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を行い、トナー
用スチレン系バインダー樹脂を得た。得られた樹脂のT
gは60.6℃、軟化温度は120℃、THF不溶分は
0.2重量%であった。
【0042】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学社製「#40」)
5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製「ボン
トロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機を用
い、120℃にて溶融混練した。次いで、ジェットミル
粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、ジグ
ザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去し、
トナーを得た。得られたトナーの140℃における定着
性能は極めて良好であり、また200℃における耐オフ
セット性能は良好であった。
【0043】実施例2 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、液状ポリブタジエン(HYCAR CTB2000
×162)3重量部とグリシジルメタアクリレート0.
18重量部、ベンゾイルパーオキサイド3重量部、t−
ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量部を溶解し、
脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコー
ル(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノールGH−2
3」)0.2重量部との混合物中に添加して撹拌した。
次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁重合を行った
後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を行い、トナー
用スチレン系バインダー樹脂を得た。得られた樹脂のT
gは60.3℃、軟化温度は126℃、THF不溶分は
8.5重量%であった。
【0044】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、126℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒子径13μm以下に粉砕した
後、ジグザグ分級機にてトナー粒子径5μm以下の粒子
を除去し、トナーを得た。得られたトナーの140℃に
おける定着性能は極めて良好であり、また200℃にお
ける耐オフセット性能は良好であった。
【0045】実施例3 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、液状ポリブタジエン(HYCAR CTB2000
×162)5重量部とグリシジルメタアクリレート0.
3重量部、ベンゾイルパーオキサイド3重量部、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート0.5重量部を溶解し、脱
イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコール
(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノールGH−2
3」)0.2重量%との混合物中に添加して撹拌した。
次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁重合を行った
後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を行い、トナー
用スチレン系バインダー樹脂を得た。得られた樹脂のT
gは60.1℃、軟化温度は130℃、THF不溶分は
12.5重量%であった。
【0046】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、130℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの140℃における
定着性能は極めて良好であり、また200℃における耐
オフセット性能は良好であった。
【0047】実施例4 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、液状ポリブタジエン(HYCAR CTB2000
×162)7重量部とグリシジルメタアクリレート0.
42重量部、ベンゾイルパーオキサイド3重量部、t−
ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量部を溶解し、
脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコー
ル(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノールGH−2
3」)0.2重量部との混合物中に添加して撹拌した。
次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁重合を行った
後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を行い、トナー
用スチレン系バインダー樹脂を得た。得られた樹脂のT
gは59.8℃、軟化温度は132℃、THF不溶分は
23.5重量%であった。
【0048】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、132℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの140℃における
定着性能は良好であり、また200℃における耐オフセ
ット性能は良好であった。
【0049】実施例5 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、液状ポリブタジエン(HYCAR CTBN130
0×8)5重量部とグリシジルメタアクリレート0.3
75重量部、ベンゾイルパーオキサイド3重量部、t−
ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量部を溶解し、
脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコー
ル(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノールGH−2
3」)0.2重量%との混合物中に添加して撹拌した。
次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁重合を行った
後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を行い、トナー
用スチレン系バインダー樹脂を得た。得られた樹脂のT
gは58.7℃、軟化温度は133℃、THF不溶分は
20.2重量%であった。
【0050】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、133℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの140℃における
定着性能は極めて良好であり、また200℃における耐
オフセット性能は良好であった。
【0051】実施例6 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量部
および架橋剤A5重量部、ベンゾイルパーオキサイド3
重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量
部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビ
ニルアルコール(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノ
ールGH−23」)0.2重量部との混合物中に添加し
て撹拌した。次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁
重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を
行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を得た。得ら
れた樹脂のTgは59.8℃、軟化温度は123℃、T
HF不溶分は3.6重量%であった。
【0052】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、123℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
しを取り除き、トナーを得た。得られたトナーの160
℃における定着性能は良好であり、また200℃におけ
る耐オフセット性能は良好であった。
【0053】実施例7 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量部
および架橋剤B1重量部、ベンゾイルパーオキサイド3
重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量
部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビ
ニルアルコール(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノ
ールGH−23」)0.2重量部との混合物中に添加し
て撹拌した。次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁
重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を
行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を得た。得ら
れた樹脂のTgは60.5℃、軟化温度は122℃、T
HF不溶分は2.1重量%であった。
【0054】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、122℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの160℃における
定着性能は極めて良好であり、また200℃における耐
オフセット性能も良好であった。
【0055】実施例8 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量部
および架橋剤B3重量部、ベンゾイルパーオキサイド3
重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量
部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビ
ニルアルコール(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノ
ールGH−23」)0.2重量部との混合物中に添加し
て撹拌した。次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁
重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を
行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を得た。得ら
れた樹脂のTgは60.6℃、軟化温度は129℃、T
HF不溶分は13.5重量%であった。
【0056】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、129℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの160℃における
定着性能は極めて良好であり、また200℃における耐
オフセット性能も良好であった。
【0057】実施例9 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量部
および架橋剤B5重量部、ベンゾイルパーオキサイド3
重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量
部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビ
ニルアルコール(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノ
ールGH−23」)0.2重量部との混合物中に添加し
て撹拌した。次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁
重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を
行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を得た。得ら
れた樹脂のTgは59.3℃、軟化温度は134℃、T
HF不溶分は20.2重量%であった。
【0058】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、134℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの160℃における
定着性能は極めて良好であり、また200℃における耐
オフセット性能は良好であった。
【0059】実施例10 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量部
および架橋剤B7重量部、ベンゾイルパーオキサイド3
重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量
部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビ
ニルアルコール(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノ
ールGH−23」)0.2重量部との混合物中に添加し
て撹拌した。次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁
重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を
行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を得た。得ら
れた樹脂のTgは58.5℃、軟化温度は140℃、T
HF不溶分は35.4重量%であった。
【0060】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、140℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの160℃における
定着性能は極めて良好であり、また200℃における耐
オフセット性能も良好であった。
【0061】実施例11 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量部
および架橋剤C5重量部、ベンゾイルパーオキサイド3
重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量
部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビ
ニルアルコール(日本合成化学工業(株)製「ゴーセノ
ールGH−23」)0.2重量部との混合物中に添加し
て撹拌した。次いで、130℃まで昇温して3時間懸濁
重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を
行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を得た。得ら
れた樹脂のTgは59.1℃、軟化温度は136℃、T
HF不溶分は22.3重量%であった。
【0062】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、136℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの160℃における
定着性能は良好であり、また200℃における耐オフセ
ット性能は良好であった。
【0063】比較例1 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、ベンゾイルパーオキサイド3重量部、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート0.5重量部を溶解し、脱イオン
水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコール(日本
合成化学工業(株)製「ゴーセノールGH−23」)
0.2重量部との混合物中に添加して撹拌した。次い
で、130℃まで昇温して3時間懸濁重合を行った後、
室温まで冷却し、洗浄、脱水、乾燥を行い、トナー用ス
チレン系バインダー樹脂を得た。得られた樹脂のTgは
60.7℃、軟化温度は117℃、THF不溶分は無か
った。
【0064】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、117℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーは、140℃におけ
る定着性能が劣っており、また200℃における耐オフ
セット性能では紙がローラーに巻きつき、使用できない
ものであった。
【0065】比較例2 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、ジビニルベンゼン0.3重量部、ベンゾイルパーオ
キサイド3重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート
0.5重量部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分
鹸化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製
「ゴーセノールGH−23」)0.2重量部との混合物
中に添加して撹拌した。次いで、130℃まで昇温して
3時間懸濁重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱
水、乾燥を行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を
得た。得られた樹脂のTgは60.1℃、軟化温度は1
23℃、THF不溶分は0.5重量%であった。
【0066】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、123℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの140℃における
定着性能は良好であったが、200℃における耐オフセ
ット性能は使用レベルに満たないものであった。
【0067】比較例3 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、ジビニルベンゼン0.5重量部、ベンゾイルパーオ
キサイド3重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート
0.5重量部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分
鹸化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製
「ゴーセノールGH−23」)0.2重量部との混合物
中に添加して撹拌した。次いで、130℃まで昇温して
3時間懸濁重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱
水、乾燥を行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を
得た。得られた樹脂のTgは60.4℃、軟化温度は1
38℃、THF不溶分は30.2重量%であった。
【0068】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、138℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの140℃における
定着性能は使用レベルにはやや不足していたが、200
℃における耐オフセット性能は一部オフセットの発生が
認められるものの使用可能なレベルであった。
【0069】比較例4 スチレン80重量部とアクリル酸n−ブチル20重量
部、ジビニルベンゼン0. 7重量部、ベンゾイルパーオ
キサイド3重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート
0.5重量部を溶解し、脱イオン水200重量部と部分
鹸化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製
「ゴーセノールGH−23」)0.2重量部との混合物
中に添加して撹拌した。次いで、130℃まで昇温して
3時間懸濁重合を行った後、室温まで冷却し、洗浄、脱
水、乾燥を行い、トナー用スチレン系バインダー樹脂を
得た。得られた樹脂のTgは60.6℃、軟化温度は1
49℃、THF不溶分は50.6重量%であった。
【0070】得られたトナー用バインダー樹脂94.5
重量部、カーボンブラック(三菱化学(株)製「#4
0」)5重量部、荷電制御剤(オリエント化学(株)製
「ボントロンS−34」)0.5重量部を、二軸押出機
を用い、149℃にて溶融混練した。次いで、ジェット
ミル粉砕機にてトナー粒径13μm以下に粉砕した後、
ジグザグ分級機にてトナー粒径5μm以下の粒子を除去
し、トナーを得た。得られたトナーの140℃における
定着性能は使用レベルに満たないものであったが、20
0℃における耐オフセット性能は良好であった。
【0071】
【発明の効果】本発明のトナー用スチレン系バインダー
樹脂を用いることにより低温定着性能と非オフセット性
のバランスに優れたトナー用バインダー樹脂およびトナ
ーを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 陽子 愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 (72)発明者 大和 真哉 愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AB02 CA03 EA10 4J100 AS02 AS06 AS09 BA16 CA04 DA02 DA29 HA29 HC39 JA03 JA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両末端にカルボキシル基を有する液状ポ
    リブタジエンからの単位とグリシジル基を有するビニル
    系単量体からの単位とを含むトナー用スチレン系バイン
    ダー樹脂。
  2. 【請求項2】 両末端にカルボキシル基を有する液状ポ
    リブタジエンからの単位の量が樹脂全体に対して0.1
    〜10重量%である、請求項1記載のトナー用スチレン
    系バインダー樹脂。
  3. 【請求項3】 両末端にカルボキシル基を有する液状ポ
    リブタジエンからの単位とグリシジル基を有するビニル
    系単量体からの単位が両末端にカルボキシル基を有する
    液状ポリブタジエンとグリシジル基を有するビニル系単
    量体とのプレポリマーからの単位を構成している、請求
    項1記載のトナー用スチレン系バインダー樹脂。
  4. 【請求項4】 両末端にカルボキシル基を有する液状ポ
    リブタジエンとグリシジル基を有するビニル系単量体と
    からなるプレポリマーからの単位の量が樹自然体に対し
    て0.1〜10重量%である、請求項3記載のトナー用
    スチレン系バインダー樹脂。
  5. 【請求項5】 実質的にテトラヒドロフラン不溶分を有
    する、請求項1〜4のいずれかに記載のトナー用スチレ
    ン系バインダー樹脂。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のトナー
    用スチレン系バインダー樹脂を含むトナー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005028545A1 (ja) * 2003-09-24 2005-03-31 Mitsui Chemicals, Inc. トナー用バインダー樹脂、その製造方法及び該樹脂を用いた電子写真用トナー
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