JP4661541B2 - 電子写真用トナー、電子写真用トナーの製造方法、画像形成方法 - Google Patents
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Description
結着樹脂と着色剤を含有する電子写真用トナーにおいて、
該電子写真用トナーが、少なくともイオン性解離基を有する重合性単量体と、水酸基を有するポリブタジエンにより形成される樹脂を含有し、
且つ、該電子写真用トナーのガラス転移温度が20〜50℃、軟化点が80〜110℃であることを特徴とする電子写真用トナー。
前記水酸基を有するポリブタジエンの粘度が、30℃において1〜10Pa・sであることを特徴とする前記1に記載の電子写真用トナー。
結着樹脂と着色剤を含有する電子写真用トナーの製造方法において、
水酸基を有するポリブタジエンの存在下で、イオン性解離基を有する重合性単量体を重合した後、コア・シェル構造とすることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
前記1または2に記載の電子写真用トナーを用いて形成したトナー画像を、加熱ローラーの表面温度90〜150℃で転写材上に定着することを特徴とする画像形成方法。
本発明のトナーは、該トナー中にポリブタジエンを含有することを特徴としている。
。
本発明のトナーのガラス転移温度は、20〜50℃、好ましくは30〜40℃である。
本発明のトナーの軟化点は、80〜110℃、好ましくは90〜100℃である。
次に、本発明のトナーの構造とその製造方法について説明する。
の質量比率はコア粒子の質量に対して、10〜30質量%であることが好ましい。
(1)ポリブタジエン及び離型剤をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)樹脂微粒子の分散液を調製するための重合工程
(3)水系媒体中で樹脂微粒子と着色剤粒子を凝集、融着させてコア粒子(会合粒子)を得る凝集・融着工程
(4)会合粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整する第1の熟成工程
(5)コア粒子(会合粒子)分散液中に、シェル用の樹脂粒子を添加してコア粒子表面にシェル用粒子を凝集、融着させてコア・シェル構造のトナー粒子を形成するシェル化工程
(6)コア・シェル構造のトナー粒子を熱エネルギーにより熟成して、コア・シェル構造のトナー粒子の形状を調整する第2の熟成工程
(7)冷却されたトナー粒子分散液からトナー粒子を固液分離し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程
また、必要に応じて乾燥工程の後に、
(9)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する工程
を有する場合もある。上記工程については、後で詳述する。
この工程では、ラジカル重合性単量体にポリブタジエンを溶解または分散、或いは、ポリブタジエンと同時に離型剤を溶解または分散させて、ポリブタジエンを混合したラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
この重合工程の好適な一例においては、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、前記離型剤の混合物を溶解或いは分散含有したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤を添加し、当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記液滴中に油溶性重合開始剤が含有されていてもよい。このような重合工程においては、機械的エネルギーを付与して強制的に乳化(液滴の形成)処理が必須となる。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリンなどの強い撹拌又は超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。
前記融着工程における凝集、融着の方法としては、重合工程により得られた樹脂微粒子(着色又は非着色の樹脂微粒子)を用いた塩析/融着法が好ましい。また、当該凝集・融着工程においては、樹脂微粒子や着色剤微粒子とともに、離型剤微粒子や荷電制御剤などの内添剤微粒子を凝集、融着させることができる。
短くすることが好ましい。この理由として明確では無いが、塩析した後の放置時間によって、粒子の凝集状態が変動し、粒径分布が不安定になったり、融着させたトナーの表面性が変動したりする問題が発生する。また、塩析剤を添加する温度としては少なくとも樹脂微粒子のガラス転移温度以下であることが必要である。この理由としては、塩析剤を添加する温度が樹脂微粒子のガラス転移温度以上であると樹脂微粒子の塩析/融着は速やかに進行するものの、粒径の制御を行うことができず、大粒径の粒子が発生したりする問題が発生する。この添加温度の範囲としては樹脂のガラス転移温度以下であればよいが、一般的には5〜50℃、好ましくは10〜45℃である。
シェル化工程では、コア粒子分散液中にシェル用の樹脂粒子分散液を添加してコア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を凝集、融着させ、コア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を被覆させてトナー粒子を形成する。
この工程は、前記トナー粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却されたトナー粒子の分散液から当該トナー粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウェット状態にあるトナー粒子をケケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるものではない。
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥されたトナー粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥されたトナー粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理されたトナー粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
この工程は、乾燥されたトナー粒子に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。
結着樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレン或いはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独或いは組み合わせて使用することができる。
本発明に用いられる着色剤は、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。具体的な着色剤を以下に示す。
本発明で使用される離型剤としては従来公知の各種のものが使用できる。このようなものとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワッックス、サゾールワックスなど長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスルトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
中でも、離型剤融点としては、融点が50〜100℃のものが好ましい。
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩或いはその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Niなどが挙げられる。荷電制御剤として特に好ましいのはベンジル酸誘導体の金属錯体化合物である。尚、荷電制御剤は、好ましくはトナー全体に対して0.1〜20.0質量%の含有率とすると、良好な結果を得ることができる。
本発明のトナーは、外添剤を添加して作製されたものが好ましい。外添剤の添加量は、トナー全量に対して0.1〜10.0質量%が好ましい。
本発明のトナーは、一成分現像剤、二成分現像剤として用いることができる。一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤或いはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、何れにも使用することができる。また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の鉄含有磁性粒子に代表される従来から公知の材料を用いることができるが、特に好ましくはフェライト粒子もしくはマグネタイト粒子である。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは20〜80μmのものが良い。
本発明のトナーは、トナー像が形成された転写材を、定着装置を構成する加熱部材間を通過させて定着する接触型定着方式の画像形成方法に好適に使用される。
転写材P上の重ね合わせトナー像が定着された後、機外へ排出される。
以下のポリブタジエンを準備した。
R−45HT 30℃における粘度5.0Pa・s
《トナーの作製》
〈トナーBk1の作製〉
3層構造樹脂粒子の作製
(コア用の樹脂粒子Aの製造)
第一段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4gとイオン交換水3000gを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、液温75℃とし、下記単量体混合液を1時間かけて滴下後、75℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(A1)」とする。
n−ブチルアクリレート 200g
メタクリル酸 68g
n−オクチルメルカプタン 16g
第二段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水1560gに溶解させた溶液を仕込み、80℃に加熱後、前記「樹脂粒子(A1)」を固形分換算35gと、離形剤であるワックスを下記単量体溶液を80℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
n−ブチルアクリレート 62g
メタクリル酸 12g
n−オクチルメルカプタン 1.75g
パラフィンワックス「HNP−57」(日本精鑞製) 70g
ポリブタジエン「R−45HT」(出光興産社製) 35g
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム5gをイオン交換水100gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(A2)」とする。
更に、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し、80℃の温度条件下に、
スチレン 294g
n−ブチルアクリレート 155g
n−オクチルメルカプタン 7.08g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(A3)」とする。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4gとイオン交換水3000gを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水400gに溶解させたものを添加し、液温80℃とし、下記単量体混合液を2時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子B」とする。
2−エチルヘキシルアクリレート 120g
メタクリル酸 56g
n−オクチルメルカプタン 16.4g
(着色剤Bk分散液の作製)
ドデシル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1600gに撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液を調整した。これを、「着色剤Bk分散液」とする。この着色剤Bk分散液における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、「樹脂粒子A」を固形分換算で392gと、イオン交換水1100gと、「着色剤Bk分散液」200gを仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム60gをイオン交換水60gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、80℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザーIII」にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径が6μmになった時点で、塩化ナトリウム40gをイオン交換水160gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に、熟成工程として液温度80℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより粒子間の融着を進行させ、「コア粒子」を形成した。
次いで、「樹脂粒子B」を固形分換算で44g添加し、80℃にて1時間にわたり撹拌を継続し、「コア粒子」の表面に「樹脂粒子B」の粒子を融着させシェルを形成させた。ここで、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600gに溶解した水溶液を添加し熟成処理を行い、所望の円形度になった時点で30℃に冷却した。
生成した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械(株)製)で固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで40℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナーBk母体粒子」を作製した。
トナーBk1の作製例のコア用樹脂粒子Aの製造工程の第2段重合において、ポリブタジエンの品種と添加量を表1に示したように変更した他は同様にして、本発明の「トナーBk2」を作製した。
トナーBk1の作製例のコア用樹脂粒子Aの製造工程の第2段重合において、パラフィンワックスの添加量と、ポリブタジエンの添加量を表1に示したように変更するとともに、第3段重合において、スチレンを202.5g、n−ブチルアクリレートを211.5g、メタクリル酸を36gに変更した他は同様にして、本発明の「トナーBk3〜Bk7」を作製した。
トナーBk1の作製例のコア用樹脂粒子Aの製造工程の第2段重合において、ポリブタジエンの品種と添加量を表1に示したように変更するとともに、第3段重合において、スチレンを288g、n−ブチルアクリレートを126g、メタクリル酸を36gに変更した他は同様にして、本発明の「トナーBk8」を作製した。
トナーBk1の作製例のコア用樹脂粒子Aの製造工程の第2段重合において、ポリブタジエンの品種と添加量を表1に示したように変更するとともに、第3段重合において、スチレンを310.5g、n−ブチルアクリレートを94.5g、メタクリル酸を45gに変更した他は同様にして、本発明の「トナーBk9」を作製した。
トナーBk4の作製例のコア用樹脂粒子Aの製造工程の第2段重合において、パラフィンワックスの添加量を105gに変更し、R−45HTを添加せずに、n−オクチルメルカプタンを2g、n−ブチルアクリレートを215gに変更した他は同様にして比較用の「トナーBk10」を作製した。
トナーBk9の作製例のコア用樹脂粒子Aの製造工程の第2段重合において、n−オクチルメルカプタンを0.5gに変更するとともに、第3段重合において、スチレンを315g、n−ブチルアクリレートを90g、メタクリル酸を45g、n−オクチルメルカプタンを3gに変更する他は同様にして比較用の「トナーBk11」を作製した。
トナーBk8の作製例のコア用樹脂粒子Aの製造工程の第2段重合において、ポリブタジエンを入れずに、NKエステルHD(新中村化学社製)を56gに変更した他は同様にして比較用の「トナーBk12」を作製した。
「トナーBk1〜Bk12」の着色剤Bk分散液の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)の420gを「C.I.ピグメントブルー15:3」の210gに変更した他は同様にして「トナーC1〜C12」を作製した。
「トナーBk1〜Bk12」の着色剤Bk分散液の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)の420gを「C.I.ピグメントレッド122」の357gに変更した他は同様にして「トナーM1〜M12」を作製した。
「トナーBk1〜Bk12」の着色剤Bk分散液の作製で用いた「リーガル330R」(キャボット社製)の420gを「C.I.ピグメントイエロー74」の378gに変更した他は同様にして「トナーY1〜Y12」を作製した。
上記で作製したトナー粒子の各々に対してシリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6質量%の「現像剤Bk1〜Bk12」、「現像剤C1〜C12」、「現像剤M1〜M12」、「現像剤Y1〜Y12」を調製した。
上記で作製したトナーの画像評価装置として、「bizhub PRO C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に、図2の定着装置を装着したものを用いた。
加熱ローラーの表面材質:PTEE
加熱ローラーの表面温度:125℃(但し、低温定着性評価時は適宜設定)
評価は、上記評価装置に上記で作製したトナーを順番に装填し、常温常湿(20℃、55%RH)の環境で、以下の項目について行った。
折り目の定着強度として、下記のように折り目の定着率を測定した。ここで、折り目定着率とは、トナーの定着物を内面にして折り曲げたとき、その折り曲げ部分でのトナーはがれの程度を定着率で示したものである。
得られた折り目定着率から、下記のように折り目強度をランク評価した。
◎:90〜100%で、折り目定着強度が優れている
○:80〜90%未満で、折り目定着強度が良好
×:80%未満で、折り目定着強度が不良。
べた画像部の光沢度は、定着装置の加熱ローラー表面温度125℃にて画像を転写材上に定着して得られたトナー画像を評価した。尚、光沢度の測定は前記「標準光沢度の測定方法」に記載の方法で行った。
◎:光沢度が、30〜40
○:光沢度が、20〜30未満、もしくは40より大きく〜50
×:光沢度が、20未満、もしくは50より大きい
(光沢ムラ)
光沢ムラは、べた画像部の光沢をルーペで拡大し目視で評価した。
◎:光沢のムラが全く検知できない
○:ルーペで拡大しない限り、光沢のムラが全く検知できない
×:すじ状の光沢のムラが目視で検知できる。
評価機の定着装置を改造し、加熱ローラーの表面温度(ローラーの中心部で測定)を、90〜150℃の範囲で5℃刻みで変化させ、それぞれの表面温度の際に、搬送方向に対して垂直方向に5mm幅のべた黒帯状画像を有するA4版画像を縦送りで搬送定着した後に、搬送方向に対して垂直に5mm幅のべた黒帯状画像と20mm幅のハーフトーン画像を有するA4画像を横送りで搬送し、定着オフセットに起因する画像汚れが発生しない温度領域(非オフセット用域)により下記の判定を行った。
◎:90〜150℃の温度範囲で、非オフセット領域が30以上〜40℃
○:90〜150℃の温度範囲で、非オフセット領域が15以上〜25℃
×:90〜150℃の温度範囲で、非オフセット領域が10℃以下。
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ3
4 感光体ドラム
5 帯電器
6 現像器
7 転写器
9 分離器(分離極)
P 転写材
10 定着装置
11 クリーニング器
12 帯電前露光(PCL)
13 クリーニングブレード
Claims (4)
- 結着樹脂と着色剤を含有する電子写真用トナーにおいて、
該電子写真用トナーが、少なくともイオン性解離基を有する重合性単量体と、水酸基を有するポリブタジエンにより形成される樹脂を含有し、
且つ、該電子写真用トナーのガラス転移温度が20〜50℃、軟化点が80〜110℃であることを特徴とする電子写真用トナー。 - 前記水酸基を有するポリブタジエンの粘度が、30℃において1〜10Pa・sであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
- 結着樹脂と着色剤を含有する電子写真用トナーの製造方法において、
水酸基を有するポリブタジエンの存在下で、イオン性解離基を有する重合性単量体を重合した後、コア・シェル構造とすることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。 - 請求項1または2に記載の電子写真用トナーを用いて形成したトナー画像を、加熱ローラーの表面温度90〜150℃で転写材上に定着することを特徴とする画像形成方法。
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2005
- 2005-11-14 JP JP2005328576A patent/JP4661541B2/ja not_active Expired - Fee Related
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