JP2006276293A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、定着性を損なうことなく、保存性及び印字耐久性、特に高温保存後の印字耐久性に優れる静電荷像現像用トナーに関する。
【解決手段】 結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含み、重合法により得られ、該離型剤のトルエンに対する、40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、平均分子量が2,000以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
【選択図】 なし
【解決手段】 結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含み、重合法により得られ、該離型剤のトルエンに対する、40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、平均分子量が2,000以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられる静電潜像現像用トナー(以下単に「トナー」と称することがある)に関し、更に詳細には、保存性及び定着性に優れた静電荷像現像用トナーに関する。
電子写真法とは、感光体に形成された静電潜像を、着色粒子に必要に応じて外添剤及びキャリア等の他の粒子を配合してなるトナーで現像し、紙やOHPシート等の転写材に該トナーを転写した後、転写されたトナーを定着して印刷物を得る方法である。トナーを用いて現像する方法又はトナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案されており、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用されている。
画像形成装置においては、従来より、着色剤、結着樹脂、及び帯電制御剤等を溶融混合して均一に分散した後、粉砕を行って製造される粉砕法によるトナー(粉砕法トナー)が主流であった。しかし、この粉砕法は、トナーの粒径を制御することが困難であり、分級操作をしなければならず製造工程が煩雑であった。また、粉砕法トナーは、その形状が不定形で粒径分布も広いため、良好な流動性が得られず、高解像度な画像形成は困難であった。
一方、結着樹脂の原料である重合性単量体中に、着色剤、帯電制御剤、離型剤等を溶解或いは分散させた重合性単量体組成物を、水系媒体中に分散し、重合開始剤を添加後、重合温度に加温し、重合して、必要に応じて会合した後に、ろ過、洗浄、脱水、乾燥することにより着色粒子を得る、重合法(懸濁重合法、乳化重合法等)によるトナー(重合法トナー)が注目されている。重合法を用いると、トナーの粒径制御が容易で、粉砕や分級などの煩雑な製造工程を経ることなくトナーを得ることができる。
静電荷像現像用トナーには、精細で高濃度の優れた画質の画像を形成することができ、温度や湿度などの環境の変化によっても画質が劣化せず、しかも連続印字が可能であることなどが要求されている。これらの特性に加えて、最近、静電荷像現像用トナーには、省エネルギーに寄与できること、印字の高速化やカラー化に対応できることなどが求められている。そのために、静電荷像現像用トナーには、高画質を維持し、かつ、保存性を損なうことなく、最低定着温度の低下などの低温定着性を改善することが求められている。一般にトナーの最低定着温度を低くする方法としては、結着樹脂のガラス転移温度を低下させる方法が知られている。
具体的には、近年、静電荷像現像用トナーが使用される電子写真方式の複写機やプリンター等の画像形成装置において、消費電力の低減化が図られている。電子写真方式の中でも特にエネルギーを消費する工程は、定着工程である。一般に、定着工程では、トナー像を転写材上に定着させるために、加熱した定着ロールや定着ベルトが使用され、そのエネルギー源として電気が使われている。この定着ロールや定着ベルトの温度を下げる、即ちトナーの定着温度を低く抑えることが、省エネルギーの観点から求められている。
また、近年、印字の高速化が求められている。特に、画像形成装置の複合化やパーソナルコンピュータのネットワーク化が進む中で、高速印字に対する要求は益々強くなっている。そのため、高速プリンターにおいては、定着時間の短縮化が必要になっている。
また、近年、印字の高速化が求められている。特に、画像形成装置の複合化やパーソナルコンピュータのネットワーク化が進む中で、高速印字に対する要求は益々強くなっている。そのため、高速プリンターにおいては、定着時間の短縮化が必要になっている。
さらに、最近では、電子写真方式によるカラーの画像形成装置が普及しつつある。カラー印字を行うには、感光体上の静電潜像を、通常、3又は4色のカラートナーを用いて現像し、転写材上に一度にあるいは順次転写し、各色のトナー像を転写材上に重ねた後、定着している。このため、モノクロ画像に比べて定着するトナーの層の厚さが増加する。また、混色により所定の色調に発色させるには、定着時に、重なった複数のカラートナーを均一に溶融させることが必要である。そのために、カラートナーでは、定着温度付近での溶融粘度を従来のモノクロ画像用トナーと比べて低く設計して溶融しやすくする必要がある。
しかし、低温定着性を改善するために、トナーのガラス転移温度を低くしたり、あるいは、トナーの溶融粘度を低くする等の方法を取ると、次のような様々な問題を引き起こすことがある。(1)トナーの保存性、特に高温環境での保存性が低下する。(2)感光体上の残トナーが被膜化するフィルミングが生じる。(3)カブリ、フィルミングなどにより印字可能枚数が少なくなり、印字耐久性、特に高温保存後の印字耐久性が悪化する。(4)転写材上のトナー画像からトナーの一部が熱ローラーに移行し、さらに後続の転写材に再転写するホットオフセットが低温で発生する。
トナーに対する市場の要求特性を満たし、且つ上述した問題点を解決する方法として、着色粒子をガラス転移温度の高いポリマーで被覆し、保存性を向上させる、いわゆるコアシェル型トナー(または、「カプセルトナー」ともいう。)を用いる方法が検討されている。
例えば、特許文献1は、低い定着温度を持つにもかかわらず、オフセット温度が高く、更に流動性及び保存性に優れたトナーを得ることを目的とし、コア層が離型剤、着色剤及び結着樹脂を含有し、且つ該コア層を構成する結着樹脂よりも高いガラス転移温度を有する重合体からなるシェル層で被覆されているコアシェル型トナーであって、該離型剤は、吸熱ピーク温度が70〜100℃であり、且つ、特定の体積平均粒径を有する天然ガス系フィッシャートロプシュワックスであることを特徴とするトナーを開示している。しかし、該トナーは低温定着性や保存性の点で、更なる改善が望まれる。
例えば、特許文献1は、低い定着温度を持つにもかかわらず、オフセット温度が高く、更に流動性及び保存性に優れたトナーを得ることを目的とし、コア層が離型剤、着色剤及び結着樹脂を含有し、且つ該コア層を構成する結着樹脂よりも高いガラス転移温度を有する重合体からなるシェル層で被覆されているコアシェル型トナーであって、該離型剤は、吸熱ピーク温度が70〜100℃であり、且つ、特定の体積平均粒径を有する天然ガス系フィッシャートロプシュワックスであることを特徴とするトナーを開示している。しかし、該トナーは低温定着性や保存性の点で、更なる改善が望まれる。
一方で、結着樹脂に低融点(低軟化点)の化合物、いわゆる離型剤を添加する方法が検討されている。従来より、低温定着性が良好な静電荷像現像用トナーを得るために、離型性を有する低軟化点物質としてパラフィンワックスをトナー中に存在させて、トナーの軟化点を下げる方法が提案されているが、高画質な画像が得られ、かつ、高い低温定着性と保存性と両立できるトナーを得ることは難しい。また、多官能エステル化合物等、特定のエステル化合物を含有するトナーが提案されているが、重合性単量体中に該エステル化合物を溶解させるためには60℃程度に加温する必要があり、液滴形成の工程を高温条件下で行うことになるため、重合反応の制御が困難で、均一なトナーを得ることが容易ではない。
上記問題点を解決する手段として、特許文献2には、少なくとも結着樹脂と着色剤と多官能エステル化合物とを含有するトナーにおいて、該多官能エステル化合物として、分子中に5個以上のエステル結合を有し、分子量が2,000以上、35℃で測定したスチレン100gに対する溶解量が5g以上、かつ、酸価が2mgKOH/g以下の多官能エステル化合物を含有するトナーが提案されている。該公報には、該多官能エステル化合物の、重合性単量体に対する溶解性が良好であるため、重合法トナーへの適用が容易であり、また、トナーに対して、離型剤として作用することに加え、軟化剤、オフセット防止剤などの多様な改質剤として作用することが記載されている。しかし、トナーの保存性及び印字耐久性、特に高温保存後の印字耐久性の観点からは、なお一層の改善が望まれる。
本発明の目的は、低温定着性を損なうことなく、保存性及び印字耐久性、特に高温保存後の印字耐久性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含む、重合法により得られる静電荷像現像用トナーにおいて、該離型剤が従来の離型剤に比べ、平均分子量が大きくかつトルエンに対する溶解度が本発明の特定範囲内であるとき、上記目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の静電荷現像用トナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含み、重合法により得られ、該離型剤のトルエンに対する、40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、平均分子量が2,000以上であることを特徴とする。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
該離型剤のトルエンに対する溶解度が上記範囲内であり、かつ、平均分子量が上記範囲内のとき、重合法により着色粒子を得る際に、室温条件で重合性単量体に対する離型剤の溶解性及び分散性が充分であり、離型剤を適量含有する着色粒子を生成することができ、また、該離型剤の融点が低くなりすぎず、その結果、完成したトナーの保存中にトナー内部から離型剤がブリードせず、トナーの凝集や、トナー表面にブリードアウトした離型剤の結晶による感光体表面でのフィルミング発生を防止することができる。
すなわち、本発明の静電荷現像用トナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含み、重合法により得られ、該離型剤のトルエンに対する、40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、平均分子量が2,000以上であることを特徴とする。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
該離型剤のトルエンに対する溶解度が上記範囲内であり、かつ、平均分子量が上記範囲内のとき、重合法により着色粒子を得る際に、室温条件で重合性単量体に対する離型剤の溶解性及び分散性が充分であり、離型剤を適量含有する着色粒子を生成することができ、また、該離型剤の融点が低くなりすぎず、その結果、完成したトナーの保存中にトナー内部から離型剤がブリードせず、トナーの凝集や、トナー表面にブリードアウトした離型剤の結晶による感光体表面でのフィルミング発生を防止することができる。
上記離型剤は、多官能エステルワックス(多官能エステル化合物を含むワックス)であることが好ましい。エステル化合物中のエステル結合の数を多くすることにより、定着温度を低くすることができ、耐オフセット性能が充分なトナーが得られる。
上記離型剤は、アルコールと純度が60%以上の脂肪酸をエステル化した脂肪酸エステルワックスであることが好ましい。脂肪酸エステルワックスは、重合性単量体に対する溶解性が良好であるため、重合法トナーへの適用が容易である。また、該脂肪酸の純度が上記範囲内のとき、前記した本発明の特定範囲の平均分子量と溶解度の離型剤が得られやすい。
上記離型剤は、アルコールと純度が60%以上の脂肪酸をエステル化した脂肪酸エステルワックスであることが好ましい。脂肪酸エステルワックスは、重合性単量体に対する溶解性が良好であるため、重合法トナーへの適用が容易である。また、該脂肪酸の純度が上記範囲内のとき、前記した本発明の特定範囲の平均分子量と溶解度の離型剤が得られやすい。
上記離型剤の酸価は1mgKOH/g以下、及び水酸基価が10mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価及び水酸基価が上記範囲内のとき、水系分散媒体中で単量体組成物の液滴を形成する際に、粒径分布が均一で安定した液滴粒子を形成することができる。
本発明によれば、低温定着性を損なうことなく、保存性及び印字耐久性、特に高温保存後の印字耐久性に優れるトナーが提供される。
以下、本発明の静電荷像現像用トナーについて説明する。
本発明の静電荷現像用トナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含み、重合法により得られ、該離型剤のトルエンに対する、40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、平均分子量が2,000以上であることを特徴とする。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
本発明の静電荷現像用トナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含み、重合法により得られ、該離型剤のトルエンに対する、40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、平均分子量が2,000以上であることを特徴とする。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
本発明における静電荷像現像用トナーは着色粒子を含み、必要に応じて該着色粒子の表面に付着する外添剤や、着色粒子を担持する粒子であるキャリア等の他の粒子又は成分を含有していてもよい。
トナー中の着色粒子は、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有し、その他、必要に応じて帯電制御剤等の他の成分を含有していてもよい。
トナー中の着色粒子は、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有し、その他、必要に応じて帯電制御剤等の他の成分を含有していてもよい。
本発明において、着色粒子に含有される結着樹脂としては、従来よりトナーの結着樹脂として用いられている樹脂類を用いることができる。例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン、及びその置換体の重合体;スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレンメタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、及びスチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、ポリオレフィン、(メタ)アクリレート樹脂、ノルボルネン系樹脂、及びスチレン系樹脂の各水添物などが挙げられる。
ブラックトナーを得る場合は、ブラック着色剤を用いる。ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、磁性粉等を用いることができる。カーボンブラックは、一次粒径が20〜40nmであるものが好適に用いられる。粒径がこの範囲にあることにより、カーボンブラックをトナー中に均一に分散でき、トナーのカブリも少なくなるので好ましい。
フルカラートナー(イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーで通常、構成される。)を得る場合は、それぞれイエロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤を使用する。
イエロー着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントイエロー3、同12、同13、同14、同15、同17、同62、同65、同73、同74、同75、同83、同90、同93、同97、同120、同138、同155、同180、同181、同185および同186等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド31、同48、同57、同58、同60、同63、同64、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同112、同114、同122、同123、同144、同146、同149、同150、同163、同170、同184、同185、同187、同202、同206、同207、同209、同251、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物等が利用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー2、同3、同6、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同16、同17、および同60等が挙げられる。
着色剤の量は、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部である。
イエロー着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントイエロー3、同12、同13、同14、同15、同17、同62、同65、同73、同74、同75、同83、同90、同93、同97、同120、同138、同155、同180、同181、同185および同186等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、アゾ系着色剤、縮合多環系着色剤等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド31、同48、同57、同58、同60、同63、同64、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同112、同114、同122、同123、同144、同146、同149、同150、同163、同170、同184、同185、同187、同202、同206、同207、同209、同251、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物等が利用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー2、同3、同6、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同16、同17、および同60等が挙げられる。
着色剤の量は、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部である。
本発明の離型剤は、トルエンに対する40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、平均分子量が2,000以上であることを特徴とする。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
前記離型剤のトルエンに対する40℃の溶解度は20wt%以上であることが好ましい。また、前記離型剤の平均分子量は2,200以上であることが好ましく、2,400以上であることがより好ましい。
本発明の離型剤とは、低温定着性や耐ホットオフセット性等、トナーの転写材に対する定着性の改善のために用いられる材料である。該離型剤として使用される物質は、通常、離型性及び熱可塑性を有し、結着樹脂に比べて低融点(低軟化点)の化合物、又は当該化合物を含む混合物である。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10
前記離型剤のトルエンに対する40℃の溶解度は20wt%以上であることが好ましい。また、前記離型剤の平均分子量は2,200以上であることが好ましく、2,400以上であることがより好ましい。
本発明の離型剤とは、低温定着性や耐ホットオフセット性等、トナーの転写材に対する定着性の改善のために用いられる材料である。該離型剤として使用される物質は、通常、離型性及び熱可塑性を有し、結着樹脂に比べて低融点(低軟化点)の化合物、又は当該化合物を含む混合物である。
本発明の離型剤の例として、ワックス、好ましくはエステル結合を有する化合物を含有するエステルワックスが挙げられる。
本発明に係るワックスとは、常温で固体で、加熱すると低粘度の液体となる有機物を意味する。
本発明に係るエステルワックスとは、定着ロールに対する離型性、及び熱可塑性を有し、結着樹脂に比べて低融点(低軟化点)の固形エステル、又は当該化合物を含む混合物を意味する。該固形エステルには、高級脂肪酸と高級1価アルコールとからなる固形エステルだけでなく、例えば、多価アルコールを原料とする多官能エステル等も含まれる。
本発明に係るワックスとは、常温で固体で、加熱すると低粘度の液体となる有機物を意味する。
本発明に係るエステルワックスとは、定着ロールに対する離型性、及び熱可塑性を有し、結着樹脂に比べて低融点(低軟化点)の固形エステル、又は当該化合物を含む混合物を意味する。該固形エステルには、高級脂肪酸と高級1価アルコールとからなる固形エステルだけでなく、例えば、多価アルコールを原料とする多官能エステル等も含まれる。
さらに好ましい離型剤の例として、多官能エステル化合物を含有する多官能エステルワックスが挙げられる。エステル化合物中のエステル結合の数を多くすることにより、最低定着温度を低くすることができ、耐ホットオフセット性が充分なトナーが得られるためである。
具体的には、トリグリセリンペンタベヘネート、テトラグリセリンヘキサベヘネート、ペンタグリセリンヘプタベヘネート、ヘキサグリセリンオクタステアレート、及びヘキサグリセリンオクタベヘネート等の脂肪酸エステルワックスが好ましい。脂肪酸エステルワックスとは、脂肪酸(鎖状モノカルボン酸)とアルコール(好ましくは多価アルコール)を縮合させて得られるエステル化合物を含むワックスを意味する。
離型剤の上記トルエンに対する溶解度とは、ある温度において、離型剤がトルエン100gに溶解する最大の重量(g)をいう。
具体的には、以下に示す方法で溶解度を求める。10gのトルエンを、溶解度の測定温度に調整後、攪拌しながら、離型剤が析出し、トルエン溶液が飽和状態になるまで離型剤を添加する。その後、飽和状態のトルエン溶液を該測定温度よりさらに10℃上げて析出している離型剤を溶解し、目視で透明であること(すなわち、離型剤が全て溶解したこと)を確認する。その溶液を再度、測定温度に調整して、1時間放置後、上澄み溶液を採取する。その上澄み溶液1gを窒素雰囲気下、赤外線加熱炉を用いてトルエンを除去し、残った固形分の重量Wgを測定し、下記式より溶解度を求める。
溶解度(wt%)=W(g)÷1(g)×100
具体的には、以下に示す方法で溶解度を求める。10gのトルエンを、溶解度の測定温度に調整後、攪拌しながら、離型剤が析出し、トルエン溶液が飽和状態になるまで離型剤を添加する。その後、飽和状態のトルエン溶液を該測定温度よりさらに10℃上げて析出している離型剤を溶解し、目視で透明であること(すなわち、離型剤が全て溶解したこと)を確認する。その溶液を再度、測定温度に調整して、1時間放置後、上澄み溶液を採取する。その上澄み溶液1gを窒素雰囲気下、赤外線加熱炉を用いてトルエンを除去し、残った固形分の重量Wgを測定し、下記式より溶解度を求める。
溶解度(wt%)=W(g)÷1(g)×100
トルエンに対する離型剤の溶解度が上記範囲内のとき、重合法により着色粒子を得る際、重合性単量体に対する離型剤の溶解性及び分散性が室温条件下で充分であり、離型剤を適量含有する着色粒子を生成することができる。また、得られるトナーは、印字耐久性が良好で、さらに高温下で保存後でも、印字耐久性の低下が起こりにくい。
後述する早期重合がほぼ起こらない温度である40℃の溶解度が上記範囲未満の低溶解度のとき、重合性単量体に対する離型剤の溶解性が低下する。そのため、重合性単量体に溶解可能な量で離型剤を用いた場合、着色粒子中の離型剤の含有量が不足し、最低定着温度を充分に下げることが困難になる。あるいは、50℃以上の高温に重合性単量体組成物を加熱し、離型剤を溶解させた後、そのままの温度で、液滴形成の工程の前又は途中で添加すると、部分的な重合(早期重合)が起こってしまい、均質な着色重合体粒子が得られない。あるいはまた、一方重合性単量体に溶解可能な量を超えて離型剤を用いると、重合中に重合性単量体組成物の液滴から離型剤が一部、水系分散媒体中へ出てしまう。その結果、得られる着色粒子は、凝集した粗大な粒子が生成しやすく、得られるトナーは離型剤の微粒子が着色粒子の外側に付着したトナーとなり易く、保存中に凝集したり、耐久印字の際に感光体表面でフィルミングが発生したり、カブリが発生したりすることがある。
一方、前記通常印字を行う温度である20℃〜30℃の溶解度が上記範囲を超えると、離型剤と重合性単量体との相溶性が高くなりすぎることにより、トナーの保存性が低下しやすくなる。
後述する早期重合がほぼ起こらない温度である40℃の溶解度が上記範囲未満の低溶解度のとき、重合性単量体に対する離型剤の溶解性が低下する。そのため、重合性単量体に溶解可能な量で離型剤を用いた場合、着色粒子中の離型剤の含有量が不足し、最低定着温度を充分に下げることが困難になる。あるいは、50℃以上の高温に重合性単量体組成物を加熱し、離型剤を溶解させた後、そのままの温度で、液滴形成の工程の前又は途中で添加すると、部分的な重合(早期重合)が起こってしまい、均質な着色重合体粒子が得られない。あるいはまた、一方重合性単量体に溶解可能な量を超えて離型剤を用いると、重合中に重合性単量体組成物の液滴から離型剤が一部、水系分散媒体中へ出てしまう。その結果、得られる着色粒子は、凝集した粗大な粒子が生成しやすく、得られるトナーは離型剤の微粒子が着色粒子の外側に付着したトナーとなり易く、保存中に凝集したり、耐久印字の際に感光体表面でフィルミングが発生したり、カブリが発生したりすることがある。
一方、前記通常印字を行う温度である20℃〜30℃の溶解度が上記範囲を超えると、離型剤と重合性単量体との相溶性が高くなりすぎることにより、トナーの保存性が低下しやすくなる。
本発明の離型剤の平均分子量は、理論平均分子量を意味する。例えば、離型剤がアルコールと脂肪酸を原料とする脂肪酸エステルワックスの場合、原料のアルコールと脂肪酸が全て反応したとして、それぞれの原料の理論平均分子量から脂肪酸エステルワックスの理論平均分子量を求める。原料の理論平均分子量は、例えば原料中の各成分の理論分子量を、存在比(重量%)で平均して算出し、得られる。
離型剤の平均分子量が上記範囲未満のとき、それ自体の融点が低くなり、トナーの保存中あるいは現像装置のトナーボックス中の高温環境下で、トナーから離型剤がブリードしやすくなる。その結果トナーが保存中に凝集したり、耐久印字(特に高温保存後)の際に、トナー表面にブリードアウトした離型剤の結晶によって感光体表面でのフィルミングが発生したり、カブリが発生したりすることがある。
離型剤の平均分子量が上記範囲未満のとき、それ自体の融点が低くなり、トナーの保存中あるいは現像装置のトナーボックス中の高温環境下で、トナーから離型剤がブリードしやすくなる。その結果トナーが保存中に凝集したり、耐久印字(特に高温保存後)の際に、トナー表面にブリードアウトした離型剤の結晶によって感光体表面でのフィルミングが発生したり、カブリが発生したりすることがある。
本発明の離型剤は、アルコールと純度が60%以上の脂肪酸をエステル化した脂肪酸エステルワックスであることが好ましい。該脂肪酸純度は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。
脂肪酸の純度とは、該脂肪酸エステルを構成する全ての原料カルボン酸のうち、最も構成比率(モル分率)が高い脂肪酸の構成比率を意味する。
該脂肪酸の純度が上記範囲未満のとき、本発明の溶解度の範囲の離型剤を得やすくなる。
脂肪酸の純度とは、該脂肪酸エステルを構成する全ての原料カルボン酸のうち、最も構成比率(モル分率)が高い脂肪酸の構成比率を意味する。
該脂肪酸の純度が上記範囲未満のとき、本発明の溶解度の範囲の離型剤を得やすくなる。
本発明の離型剤の酸価は1mgKOH/g以下、及び水酸基価が10mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価及び水酸基価が上記範囲内のとき、水系分散媒体中で単量体組成物の液滴を造粒する際に、粒径分布が均一で安定した液滴粒子を造粒することができる。
離型剤の酸価、及び水酸基価が上記範囲を超える場合、水系分散媒体中で単量体組成物の液滴を形成する際に悪影響を及ぼし、粒径分布が均一で安定した液滴を得ることが困難になる。
離型剤は1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
離型剤の酸価、及び水酸基価が上記範囲を超える場合、水系分散媒体中で単量体組成物の液滴を形成する際に悪影響を及ぼし、粒径分布が均一で安定した液滴を得ることが困難になる。
離型剤は1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記離型剤の中でも、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピークトップ温度が65〜85℃であることが好ましく、70〜85℃の範囲であることがさらに好ましい。
離型剤の昇温時の吸熱ピークトップ温度とは、示差走査熱量計(セイコーインストゥルメント製、商品名「RDC−220」)により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピークトップを示す温度を意味する。
吸熱ピークトップ温度が上記範囲内のとき、該離型剤は低軟化点物質であり、トナーの低温定着性に充分に寄与することができる。吸熱ピークトップ温度が上記範囲未満のとき、ホットオフセットが生じやすく、またトナーの保存性が低下することがある。上記範囲を超える場合、最低定着温度が高くなることがある。
離型剤の量は、結着樹脂100重量部に対して、通常、0.5〜50重量部であり、好ましくは1〜20重量部である。
離型剤の昇温時の吸熱ピークトップ温度とは、示差走査熱量計(セイコーインストゥルメント製、商品名「RDC−220」)により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピークトップを示す温度を意味する。
吸熱ピークトップ温度が上記範囲内のとき、該離型剤は低軟化点物質であり、トナーの低温定着性に充分に寄与することができる。吸熱ピークトップ温度が上記範囲未満のとき、ホットオフセットが生じやすく、またトナーの保存性が低下することがある。上記範囲を超える場合、最低定着温度が高くなることがある。
離型剤の量は、結着樹脂100重量部に対して、通常、0.5〜50重量部であり、好ましくは1〜20重量部である。
着色粒子には、帯電制御剤が含有されていてもよい。帯電制御剤としては、従来からトナーに用いられている帯電制御剤を何ら制限なく用いることができる。帯電制御剤の中でも、帯電制御樹脂を用いることが好ましい。帯電制御樹脂は、結着樹脂との相溶性が高く、無色であり、印字耐久性の良いトナーを得ることができる。
帯電制御樹脂には、負帯電制御樹脂と正帯電制御樹脂とがあり、本発明のトナーを負帯電性トナーとするか、正帯電性トナーとするかによって、使い分ける。以下、負帯電制御樹脂及び正帯電制御樹脂について説明する。
負帯電制御樹脂としては、重合体の側鎖に、カルボキシル基又はその塩、フェノール類基又はその塩、チオフェノール基又はその塩、スルホン酸基又はその塩から選択される置換基を有する樹脂等が挙げられる。
負帯電制御樹脂としては、重合体の側鎖に、カルボキシル基又はその塩、フェノール類基又はその塩、チオフェノール基又はその塩、スルホン酸基又はその塩から選択される置換基を有する樹脂等が挙げられる。
上記の中でも、重合体の側鎖にスルホン酸基又はその塩を有する樹脂が好ましく用いられる。具体的には、スルホン酸基又はその塩を含有するモノビニル単量体と、該モノビニル単量体と共重合可能な他のモノビニル単量体を共重合することによって得られる樹脂が挙げられる。共重合可能な他のモノビニル単量体としては、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、芳香族ビニル単量体、エチレン性不飽和ニトリル単量体等が挙げられる。
スルホン酸基又はその塩を含有するモノビニル単量体としては、例えばスチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、及びメタクリルスルホン酸アンモニウム等が挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、及び(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、例えばスチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、及びヒドロキシメチルスチレン等が挙げられる。
エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、例えば(メタ)アクリロニトリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、及びα−シアノエチルアクリロニトリル等が挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、例えばスチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、及びヒドロキシメチルスチレン等が挙げられる。
エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、例えば(メタ)アクリロニトリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、及びα−シアノエチルアクリロニトリル等が挙げられる。
前記のスルホン酸基又はその塩等の官能基を含有するモノビニル単量体の配合量は、負帯電制御樹脂中、好ましくは0.5〜15重量%であり、更に好ましくは1〜10重量%である。上記範囲未満であると、帯電性及び着色剤の分散性が不十分となり、印字濃度、透過性が低下する場合があり、上記範囲を超えると、高温高湿下における帯電量の低下が大きくなり、カブリが発生する場合がある。
負帯電制御樹脂としては、重量平均分子量が2,000〜50,000のものが好ましく、4,000〜40,000のものが更に好ましく、6,000〜35,000のものが最も好ましい。
負帯電制御樹脂のガラス転移温度は、好ましくは40〜80℃であり、更に好ましくは45〜75℃であり、最も好ましくは45〜70℃である。ガラス転移温度が上記範囲未満であるとトナーの保存性が悪くなり、上記範囲を超えると低温定着性が低下する場合がある。
負帯電制御樹脂のガラス転移温度は、好ましくは40〜80℃であり、更に好ましくは45〜75℃であり、最も好ましくは45〜70℃である。ガラス転移温度が上記範囲未満であるとトナーの保存性が悪くなり、上記範囲を超えると低温定着性が低下する場合がある。
正帯電制御樹脂としては、例えば、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHC2H5、−N(C2H5)2、−NHC2H4OH等のアミノ基を含有する樹脂、及びそれらがアンモニウム塩化された官能基を含有する樹脂が挙げられる。このような樹脂は、例えばアミノ基を含有するモノビニル単量体と、それと共重合可能なモノビニル単量体を共重合することによって得られる。また、上記のようにして得られた共重合体をアンモニウム塩化することによって得られる。更にまた、アンモニウム塩基を含有するモノビニル単量体と、それと共重合可能なモノビニル単量体と共重合することによっても得られるが、これらの方法に限定されない。アミノ基を含有するモノビニル単量体と共重合可能なモノビニル単量体や、アンモニウム塩基を含有するモノビニル単量体と共重合可能なモノビニル単量体としては、負帯電性制御樹脂を得るために用いられるものが挙げられる。
アミノ基を含有するモノビニル単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、及びN−エチル(メタ)アクリルアミド等のアルキル(メタ)アクリルアミド単量体;(メタ)アクリル酸3−(ジメチルアミノ)プロピル等の(メタ)アクリル酸誘導体;アリルアミン;2−アミノスチレン、及び4−アミノスチレン等のスチレン誘導体等が挙げられる。
アミノ基及びアンモニウム塩基等の官能基を有するモノビニル単量体の配合量は、正帯電制御樹脂中、好ましくは0.5〜15重量%であり、更に好ましくは1〜10重量%である。官能基を有するモノビニル単量体の含有量がこの範囲未満であると、帯電性及び着色剤の分散性が不十分となり、印字濃度、透過性が低下する場合があり、この範囲を超えると、高温高湿下における帯電量の低下が大きくなり、カブリが発生する場合がある。
正帯電制御樹脂としては、重量平均分子量が2,000〜30,000のものが好ましく、4,000〜25,000のものが更に好ましく、6,000〜20,000のものが最も好ましい。
正帯電制御樹脂のガラス転移温度は、好ましくは40〜100℃であり、更に好ましくは45〜80℃であり、最も好ましくは45〜70℃である。ガラス転移温度がこの範囲未満であるとトナーの保存性が悪くなり、この範囲を超えると低温定着性が低下する場合がある。
正帯電制御樹脂のガラス転移温度は、好ましくは40〜100℃であり、更に好ましくは45〜80℃であり、最も好ましくは45〜70℃である。ガラス転移温度がこの範囲未満であるとトナーの保存性が悪くなり、この範囲を超えると低温定着性が低下する場合がある。
上述した帯電制御樹脂の使用量は、結着樹脂を得るために使用される重合性単量体100重量部に対して、好ましくは0.01〜30重量部であり、更に好ましくは0.3〜25重量部である。
本発明のトナーは外添剤を含んでいてもよい。着色粒子の表面に外添剤を付着等させることによって、得られるトナーの帯電性、流動性、保存性などを調整する。
外添剤としては、従来からトナーに用いられている外添剤を何ら制限なく用いることができ、例えば、無機粒子や有機樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化錫等が挙げられ、有機樹脂粒子としては、(メタ)アクリル酸エステル重合体粒子、及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体粒子等が挙げられる。これらのうち、シリカや酸化チタンが好適であり、粒子表面が疎水化処理されたものがより好ましく、疎水化処理されたシリカ粒子が特に好ましい。
外添剤の量は、特に限定されないが、着色粒子100重量部に対して、通常、0.1〜6重量部である。これらの外添剤は2種以上を組み合わせて用いても良い。外添剤を組み合わせて用いる場合には、平均粒子径の異なる無機粒子同士、又は無機粒子と有機樹脂粒子を組み合わせる方法が好適である。外添剤を着色粒子に付着させるには、通常、外添剤と着色粒子とをヘンシェルミキサーなどの混合機により、撹拌して行う。
外添剤としては、従来からトナーに用いられている外添剤を何ら制限なく用いることができ、例えば、無機粒子や有機樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化錫等が挙げられ、有機樹脂粒子としては、(メタ)アクリル酸エステル重合体粒子、及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体粒子等が挙げられる。これらのうち、シリカや酸化チタンが好適であり、粒子表面が疎水化処理されたものがより好ましく、疎水化処理されたシリカ粒子が特に好ましい。
外添剤の量は、特に限定されないが、着色粒子100重量部に対して、通常、0.1〜6重量部である。これらの外添剤は2種以上を組み合わせて用いても良い。外添剤を組み合わせて用いる場合には、平均粒子径の異なる無機粒子同士、又は無機粒子と有機樹脂粒子を組み合わせる方法が好適である。外添剤を着色粒子に付着させるには、通常、外添剤と着色粒子とをヘンシェルミキサーなどの混合機により、撹拌して行う。
本発明のトナーは、2成分トナーとして用いる場合にはキャリアを含有する。着色粒子を担持するキャリアとしては、従来からトナーに用いられているキャリアを何ら制限なく用いることができ、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、及びガラスビーズ等、並びにこれらの表面をフッ素系樹脂又はスチレン/アクリル系樹脂又はシリコン系樹脂等で表面処理したもの等が挙げられる。
2成分トナーの場合は、トナー中の着色粒子濃度は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜15重量%、さらに好ましくは3〜5重量%が望ましい。
2成分トナーの場合は、トナー中の着色粒子濃度は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜15重量%、さらに好ましくは3〜5重量%が望ましい。
着色粒子は、粒子の内部(コア層)と外部(シェル層)に異なる二つの重合体を組み合わせて得られる、所謂コアシェル型(または、「カプセル型」ともいう。)の粒子とすることができる。コアシェル型粒子では、内部(コア層)の低軟化点物質をそれより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、最低定着温度の低温化とトナーの保存性とのバランスを取ることができるので好ましい。
このコアシェル型粒子のコア層は、通常、前記結着樹脂、着色剤、離型剤、及び、必要に応じて帯電制御樹脂やその他の添加剤で構成される。一方、シェル層は、通常、結着樹脂のみで構成される。
このコアシェル型粒子のコア層は、通常、前記結着樹脂、着色剤、離型剤、及び、必要に応じて帯電制御樹脂やその他の添加剤で構成される。一方、シェル層は、通常、結着樹脂のみで構成される。
コアシェル型粒子の場合、コア層を構成する重合体のガラス転移温度は、好ましくは0〜80℃であり、更に好ましくは40〜60℃である。ガラス転移温度が上記範囲を超えると最低定着温度が高くなる場合があり、一方、上記範囲未満であると、トナーの保存性が低下することがある。
また、シェル層を構成する重合体のガラス転移温度は、コア層を構成する重合体のガラス転移温度よりも高くなるように設定する必要がある。シェル層を構成する重合体のガラス転移温度は、トナーの保存性を向上させるために、好ましくは50〜130℃であり、更に好ましくは60〜120℃であり、最も好ましくは80〜110℃である。ガラス転移点が上記範囲未満であると得られるトナーは保存性が低下することがあり、一方、上記範囲を超えると低温定着性が低下する場合がある。
コア層を構成する重合体のガラス転移温度とシェル層を構成する重合体のガラス転移温度の差は、10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることが更に好ましく、30℃以上であることが最も好ましい。この差より小さいと保存性と低温定着性のバランスが低下する場合がある。
また、シェル層を構成する重合体のガラス転移温度は、コア層を構成する重合体のガラス転移温度よりも高くなるように設定する必要がある。シェル層を構成する重合体のガラス転移温度は、トナーの保存性を向上させるために、好ましくは50〜130℃であり、更に好ましくは60〜120℃であり、最も好ましくは80〜110℃である。ガラス転移点が上記範囲未満であると得られるトナーは保存性が低下することがあり、一方、上記範囲を超えると低温定着性が低下する場合がある。
コア層を構成する重合体のガラス転移温度とシェル層を構成する重合体のガラス転移温度の差は、10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることが更に好ましく、30℃以上であることが最も好ましい。この差より小さいと保存性と低温定着性のバランスが低下する場合がある。
コアシェル型粒子のコア層とシェル層との重量比率は特に限定されないが、好ましくはコア層/シェル層の重量比率は80/20〜99.9/0.1である。シェル層の割合が上記割合より小さいと保存性が悪くなり、逆に、上記割合より大きいと低温で定着し難くなることがある。
コアシェル型粒子のシェル層の平均厚みは、通常0.001〜1.0μm、好ましくは0.003〜0.5μm、より好ましくは0.005〜0.2μmである。シェル層の厚みが上記範囲より大きいと低温定着性が低下するおそれがあり、上記範囲より小さいと保存性が低下することがある。
コアシェル型粒子のコア粒子径及びシェル層の厚みは、電子顕微鏡により観察できる場合は、その観察写真から無作為に選択した粒子の大きさ及びシェル厚みを直接測ることにより得ることができ、電子顕微鏡でコアとシェルとを観察することが困難な場合は、コア粒子の粒径及びトナー製造時に用いたシェルを形成するシェル用重合性単量体の量から算定することができる。
コアシェル型粒子のコア粒子径及びシェル層の厚みは、電子顕微鏡により観察できる場合は、その観察写真から無作為に選択した粒子の大きさ及びシェル厚みを直接測ることにより得ることができ、電子顕微鏡でコアとシェルとを観察することが困難な場合は、コア粒子の粒径及びトナー製造時に用いたシェルを形成するシェル用重合性単量体の量から算定することができる。
次に、本発明のトナーの製造方法について説明する。
本発明の着色粒子は、重合法により製造される。重合法により、平均円形度が1、すなわち真球に近い着色粒子を得ることができる。
特にコアシェル型粒子を製造する場合には、重合法により製造した着色粒子をコア層として、それにスプレイドライ法、界面反応法、in situ重合法、層分離法等、従来から知られた方法でシェル層を被覆することにより、コアシェル型着色粒子が得られる。上記の中でもin situ重合法によりシェル層を被覆することが好ましい。
本発明の着色粒子は、重合法により製造される。重合法により、平均円形度が1、すなわち真球に近い着色粒子を得ることができる。
特にコアシェル型粒子を製造する場合には、重合法により製造した着色粒子をコア層として、それにスプレイドライ法、界面反応法、in situ重合法、層分離法等、従来から知られた方法でシェル層を被覆することにより、コアシェル型着色粒子が得られる。上記の中でもin situ重合法によりシェル層を被覆することが好ましい。
以下、重合法によりコア層となる着色粒子を製造し、さらにin situ重合法によりシェル層を被覆する方法を説明する。
先ず、コア層となる着色粒子は、結着樹脂の原料である重合性単量体に、着色剤、帯電制御剤、及びその他の添加剤を溶解あるいは分散させ重合性単量体組成物とし、分散安定剤を含有する水系分散媒体中で液滴を形成した後、重合開始剤を添加して重合して、必要に応じて粒子同士を会合させた後、濾過、洗浄、脱水及び乾燥することにより製造することができる。
先ず、コア層となる着色粒子は、結着樹脂の原料である重合性単量体に、着色剤、帯電制御剤、及びその他の添加剤を溶解あるいは分散させ重合性単量体組成物とし、分散安定剤を含有する水系分散媒体中で液滴を形成した後、重合開始剤を添加して重合して、必要に応じて粒子同士を会合させた後、濾過、洗浄、脱水及び乾燥することにより製造することができる。
結着樹脂原料である重合性単量体として、モノビニル単量体、架橋性単量体、架橋性重合体及びマクロモノマー等を挙げることができる。これらの重合性単量体が重合され、着色粒子中の結着樹脂成分となる。
モノビニル単量体としては、例えばスチレン、ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、及び(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸系単量体;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のモノオレフィン系単量体;等が挙げられる。
上記モノビニル単量体は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらモノビニル単量体のうち、芳香族ビニル単量体単独、芳香族ビニル単量体と(メタ)アクリル酸系単量体との併用などが好適に用いられる。
モノビニル単量体としては、例えばスチレン、ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、及び(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸系単量体;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のモノオレフィン系単量体;等が挙げられる。
上記モノビニル単量体は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらモノビニル単量体のうち、芳香族ビニル単量体単独、芳香族ビニル単量体と(メタ)アクリル酸系単量体との併用などが好適に用いられる。
モノビニル単量体と共に、架橋性単量体及び架橋性重合体を用いると、ホットオフセットが有効に改善される。
ここで架橋性単量体とは、重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を2個以上有する単量体である。このような単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル、及びジビニルエーテル等の分子内にビニル基を2個有する化合物;ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、及びトリメチロールプロパントリアクリレート等の分子内にビニル基を3個以上有する化合物等が挙げられる。
ここで架橋性単量体とは、重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を2個以上有する単量体である。このような単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル、及びジビニルエーテル等の分子内にビニル基を2個有する化合物;ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、及びトリメチロールプロパントリアクリレート等の分子内にビニル基を3個以上有する化合物等が挙げられる。
架橋性重合体とは、2個以上のビニル基を有する重合体のことを意味し、具体的には、分子内に2個以上の水酸基を有するポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びポリエチレングリコール等の重合体と、アクリル酸やメタクリル酸等の不飽和カルボン酸単量体を縮合反応することによって得られるエステルが挙げられる。
これらの架橋性単量体及び架橋性重合体は、それぞれ1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。使用量は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常は10重量部以下であり、好ましくは0.1〜2重量部である。
これらの架橋性単量体及び架橋性重合体は、それぞれ1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。使用量は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常は10重量部以下であり、好ましくは0.1〜2重量部である。
本発明においては、マクロモノマーを単量体として用いることができる。モノビニル単量体と共に、マクロモノマーを用いると、トナーの保存性と低温定着性とのバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端にビニル重合性官能基を有するものであり、数平均分子量が、好ましくは1,000〜30,000のオリゴマー又はポリマーである。数平均分子量が1,000未満のものを用いると、トナーの表面部分が柔らかくなり、保存性が低下する場合がある。一方、数平均分子量が30,000を超えるものを用いると、マクロモノマーの溶融性が悪くなり、低温定着性及び保存性が低下する場合がある。ここで、ビニル重合性官能基としては、アクリロイル基、及びメタクリロイル基等が挙げられる。共重合のし易さの観点からメタクリロイル基が好ましい。
マクロモノマーとしては、前記モノビニル単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度よりも、高いガラス転移温度を有する重合体を与えるものを用いることが好ましい。
本発明において用いられるマクロモノマーの具体例としては、スチレン、スチレン誘導体、メタクリル酸エステル、及びアクリル酸エステル等を単独で又は2種以上を重合して得られる重合体を有するマクロモノマー等が挙げられる。上記の中でも、親水性のもの、特にメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステルを単独でまたはこれらを組み合わせて重合することにより得られる重合体が好ましく用いられる。
本発明において用いられるマクロモノマーの具体例としては、スチレン、スチレン誘導体、メタクリル酸エステル、及びアクリル酸エステル等を単独で又は2種以上を重合して得られる重合体を有するマクロモノマー等が挙げられる。上記の中でも、親水性のもの、特にメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステルを単独でまたはこれらを組み合わせて重合することにより得られる重合体が好ましく用いられる。
マクロモノマーを併用する場合、その使用量は、モノビニル単量体100重量部に対し、通常は0.01〜10重量部であり、好ましくは0.03〜5重量部であり、さらに好ましくは0.05〜1重量部である。マクロモノマーの使用量が上記範囲未満であるとトナーの保存性が悪くなる場合があり、一方、上記範囲を超えると、低温定着性が低下する場合がある。
その他添加剤として、分子量調整剤を添加することが好ましい。該分子量調整剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、及びテトラエチルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;などを挙げることができる。分子量調整剤は、重合性単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられる。
分散安定剤としては、公知の界面活性剤や無機・有機分散剤を使用することができるが、無機分散剤が洗浄により除去しやすいので好ましい。無機分散剤として、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、及びリン酸カルシウムなどの無機塩;シリカ、酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の無機酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の無機水酸化物;等が挙げられる。これらの中でも、特に難水溶性の無機水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、着色粒子の粒径分布を狭くすることができ、また分散安定剤のトナー中の残留量を少なくし易く、洗浄後の残存性が少なく、得られるトナーによる画像を鮮明に再現できるので好ましい。
分散安定剤は、重合性単量体100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部の割合で使用する。この割合が上記範囲にあることで、充分な重合安定性が得られ、重合凝集物の生成が抑制され、所望の粒径のトナーを得ることができるので好ましい。
分散安定剤は、重合性単量体100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部の割合で使用する。この割合が上記範囲にあることで、充分な重合安定性が得られ、重合凝集物の生成が抑制され、所望の粒径のトナーを得ることができるので好ましい。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2'−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物類などを例示することができる。また、これら重合開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を挙げることができる。
上記重合開始剤の中でも、用いられる重合性単量体に可溶な油溶性の重合開始剤を選択することが好ましく、必要に応じて後述の水溶性の重合開始剤をこれと併用することもできる。上記重合開始剤は、重合性単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜15重量部、更に好ましくは0.5〜10重量部用いる。
重合開始剤は、重合性単量体組成物中に予め添加してもよいが、懸濁重合の場合は重合性単量体組成物の液滴形成工程終了後の懸濁液、乳化重合の場合は乳化工程終了後の乳化液に、直接添加してもよい。
重合開始剤は、重合性単量体組成物中に予め添加してもよいが、懸濁重合の場合は重合性単量体組成物の液滴形成工程終了後の懸濁液、乳化重合の場合は乳化工程終了後の乳化液に、直接添加してもよい。
次に、上記重合法により製造した着色粒子にin situ重合法によりシェル層を被覆する場合、コア粒子が分散している水系分散媒体中に、シェルを形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加して重合し、濾過、洗浄、脱水及び乾燥することによりコアシェル型着色粒子を得ることができる。
シェルを形成する具体的な方法としては、コア粒子を得るために行った重合反応の反応系にシェル用重合性単量体を添加して継続的に重合する方法、及び、別の反応系で重合性単量体を重合、さらに会合した後に濾過、洗浄、脱水及び乾燥して得られたコア粒子を仕込み、これにシェル用重合性単量体を添加して段階的に重合する方法などを挙げることができる。
シェル用重合性単量体は反応系中に一括して添加しても、プランジャポンプなどのポンプを使用して連続的もしくは断続的に添加してもよい。
シェルを形成する具体的な方法としては、コア粒子を得るために行った重合反応の反応系にシェル用重合性単量体を添加して継続的に重合する方法、及び、別の反応系で重合性単量体を重合、さらに会合した後に濾過、洗浄、脱水及び乾燥して得られたコア粒子を仕込み、これにシェル用重合性単量体を添加して段階的に重合する方法などを挙げることができる。
シェル用重合性単量体は反応系中に一括して添加しても、プランジャポンプなどのポンプを使用して連続的もしくは断続的に添加してもよい。
シェル用重合性単量体としては、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどのガラス転移温度が80℃を超える重合体を形成する単量体をそれぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合を行うための、シェル用重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;2,2'−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2'−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等のアゾ系開始剤;などの水溶性の重合開始剤を挙げることができる。シェル用重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100重量部に対して、通常、0.1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部である。
シェル用重合性単量体を添加する際に、シェル用重合開始剤を添加することがコアシェル型着色粒子を得やすくなるので好ましい。シェル用重合性単量体の添加の際にシェル用重合開始剤を添加すると、シェル用重合性単量体が移行したコア粒子の外表面近傍にシェル用重合開始剤が進入し、コア粒子表面に重合体(シェル)を形成しやすくなると考えられる。
重合によって得られる着色粒子の水分散液は、酸又はアルカリを添加して、分散安定剤を水に溶解して、除去することが好ましい。分散安定剤として、難水溶性無機水酸化物のコロイドを使用した場合には、酸を添加して、水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸などの無機酸、並びに蟻酸、及び酢酸などの有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
水系分散媒中から着色粒子を濾過脱水する方法は特に制限されない。例えば、遠心濾過法、真空濾過法、及び加圧濾過法などを挙げることができる。これらのうち遠心濾過法が好適である。
水系分散媒中から着色粒子を濾過脱水する方法は特に制限されない。例えば、遠心濾過法、真空濾過法、及び加圧濾過法などを挙げることができる。これらのうち遠心濾過法が好適である。
本発明の着色粒子の体積平均粒径(dv)は、通常4〜10μmである。本発明のトナーの体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dp)で表される粒径分布は、通常1.3以下である。
本発明の着色粒子の体積固有抵抗は、通常10〜12log(Ω・cm)である。
本発明の着色粒子の体積固有抵抗は、通常10〜12log(Ω・cm)である。
本発明においては、上記方法により得られた着色粒子、好ましくはコアシェル型着色粒子をそのまま静電潜像現像用トナーとして用いてもよいが、さらに、外添剤、キャリア、及びその他の微粒子等の粒子を混合する場合にはヘンシェルミキサー等の高速撹拌機を用いて混合すればよい。
以下、本発明のトナーが適用される、画像形成装置について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の静電潜像現像用トナーが適用される画像形成装置の構成の一例を示す図である。図1に示す画像形成装置は、感光体としての感光体ドラム1を有し、感光体ドラム1は矢印A方向に回転自在に装着されている。感光体ドラム1は、導電性支持ドラム体の上に光導電層を設けたものであり、この光導電層は、例えば有機感光体、セレン感光体、酸化亜鉛感光体、アモルファスシリコン感光体等で構成される。これらの中でも有機感光体で構成されるものが好ましい。光導電層は導電性支持ドラムに結着されている。光導電層を導電性支持ドラムに結着するために用いられる樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。上記の中でもポリカーボネート樹脂が好ましい。
感光体ドラム1の周囲には、その周方向に沿って、帯電部材としての帯電ロール5、露光装置としての光照射装置7、現像装置21、転写ロール9及びクリーニングブレード25が配置されている。
また、感光体ドラム1の搬送方向下流側には、定着装置27が設けられる。定着装置27は、熱ロール27aと支持ロール27bとからなる。
転写材の搬送路は、感光体ドラム1と転写ロール9の間、及び、熱ロール27aと支持ロール27bの間を通過するように設けられる。
感光体ドラム1の周囲には、その周方向に沿って、帯電部材としての帯電ロール5、露光装置としての光照射装置7、現像装置21、転写ロール9及びクリーニングブレード25が配置されている。
また、感光体ドラム1の搬送方向下流側には、定着装置27が設けられる。定着装置27は、熱ロール27aと支持ロール27bとからなる。
転写材の搬送路は、感光体ドラム1と転写ロール9の間、及び、熱ロール27aと支持ロール27bの間を通過するように設けられる。
図1に示す画像形成装置を用いて画像を形成する工程は、以下に示すような帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、及び定着工程からなる。
帯電工程は、帯電部材により、感光体ドラム1の表面を、プラス又はマイナスに一様に帯電する工程である。帯電部材での帯電方式としては、図1で示した帯電ロール5の他に、ファーブラシ、磁気ブラシ、ブレード等で帯電させる接触帯電方式と、コロナ放電による非接触帯電方式とがあり、このような接触帯電方式又は非接触帯電方式に置き換えることも可能である。
帯電工程は、帯電部材により、感光体ドラム1の表面を、プラス又はマイナスに一様に帯電する工程である。帯電部材での帯電方式としては、図1で示した帯電ロール5の他に、ファーブラシ、磁気ブラシ、ブレード等で帯電させる接触帯電方式と、コロナ放電による非接触帯電方式とがあり、このような接触帯電方式又は非接触帯電方式に置き換えることも可能である。
露光工程は、図1に示すような露光装置としての光照射装置7により、画像信号に対応した光を感光体ドラム1の表面に照射し、一様に帯電された感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する工程である。このような光照射装置7は、例えば照射装置と光学系レンズとで構成される。露光装置としては、レーザー照射装置や、LED照射装置がある。
現像工程は、露光工程により感光体ドラム1の表面に形成された静電潜像に、現像装置21により、トナーを付着させる工程であり、反転現像においては光照射部にのみトナーを付着させ、正規現像においては、光非照射部にのみトナーを付着させるように、現像ロール13と感光体ドラム1との間にバイアス電圧が印加される。
図1に示す画像装置が備える現像装置21は、一成分接触現像方式に用いられる現像装置であり、トナー19が収容されるケーシング23内に、トナー帯電手段としての攪拌翼18と、現像ロール13と、供給ロール17とを有する。
攪拌翼18は、ケーシング23のトナー供給方向上流側に形成されたトナー槽23aに配置され、トナー19を攪拌することによって流動させる。
現像ロール13は、感光体ドラム1に一部接触するように配置され、感光体ドラム1と反対方向Bに回転するようになっている。供給ロール17は、現像ロール13と接触して現像ロール13と同じ方向Cに回転し、トナー槽23aよりトナーの供給を受けて、該供給ロール17の外周にトナーを付着させ、現像ロール13の外周にトナー19を供給するようになっている。この他の現像方式としては、一成分非接触現像方式、二成分接触現像方式、二成分非接触現像方式がある。
攪拌翼18は、ケーシング23のトナー供給方向上流側に形成されたトナー槽23aに配置され、トナー19を攪拌することによって流動させる。
現像ロール13は、感光体ドラム1に一部接触するように配置され、感光体ドラム1と反対方向Bに回転するようになっている。供給ロール17は、現像ロール13と接触して現像ロール13と同じ方向Cに回転し、トナー槽23aよりトナーの供給を受けて、該供給ロール17の外周にトナーを付着させ、現像ロール13の外周にトナー19を供給するようになっている。この他の現像方式としては、一成分非接触現像方式、二成分接触現像方式、二成分非接触現像方式がある。
現像ロール13の周囲において、供給ロール17との接触点から感光体ドラム1との接触点との間の位置には、トナー層厚規制部材としての現像ロール用ブレード15が配置されている。この現像ロール用ブレード15は、トナーの薄層を形成させ、摩擦によりトナーを帯電させる。現像ロール用のブレード15の材質は導電性ゴム弾性体または金属が用いられている。
転写工程は、現像装置21により形成された感光体ドラム1の表面のトナー像を、紙などの転写材11に転写する工程であり、通常、図1に示すような転写ロール9に転写が行なわれているが、その他にもベルト転写、コロナ転写がある。
クリーニング工程は、感光体ドラム1の表面に残留したトナーをクリーニングする工程であり、図1に示す画像形成装置においては、クリーニングブレード25が使用される。クリーニングブレード25は、例えば、ポリウレタン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等のゴム弾性体で構成される。
クリーニング工程は、感光体ドラム1の表面に残留したトナーをクリーニングする工程であり、図1に示す画像形成装置においては、クリーニングブレード25が使用される。クリーニングブレード25は、例えば、ポリウレタン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等のゴム弾性体で構成される。
図1に示す画像形成装置では、感光体ドラム1は、帯電ロール5によりその表面が負極性に全面均一に帯電されたのち、光照射装置7により静電潜像が形成され、さらに、現像装置21によりトナー像が現像される。次いで、感光体ドラム1上のトナー像は転写ロール9により、紙などの転写材に転写され、感光体ドラム1の表面に残留する転写残トナーは、クリ−ニングブレード25によりクリ−ニングされ、この後、次の画像形成サイクルに入る。
定着工程は、転写材11に転写されたトナー画像を定着させる工程であり、図1に示す画像形成装置においては、図示しない加熱手段により加熱された熱ロール27aと支持ロール27bの少なくとも一方を回転させて、これらの間に転写材11を通過させながら加熱加圧する。
図1に示す画像形成装置は、モノクロ用のものであるが、カラー画像形成装置にも本発明のトナーを適用することが可能である。
本発明の製造方法を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
本合成例、実施例において行った評価方法は以下のとおりである。
(1)離型剤の酸価、水酸基価
離型剤の酸価は、日本油化学協会(JOCS)制定の基準油脂分析手法である、JOCS 2.3.1−96に準拠して測定した。また、水酸基価は、JOCS 2.3.6.2−96に準拠して測定した。
(1)離型剤の酸価、水酸基価
離型剤の酸価は、日本油化学協会(JOCS)制定の基準油脂分析手法である、JOCS 2.3.1−96に準拠して測定した。また、水酸基価は、JOCS 2.3.6.2−96に準拠して測定した。
(2)離型剤のトルエンへの溶解度
10gのトルエンを、溶解度を測定する温度に調整後、攪拌しながら、各離型剤を添加した。離型剤が析出し、トルエン溶液が飽和状態になるまで離型剤を添加した。その後、飽和状態のトルエン溶液を測定温度よりさらに10℃上げて析出している離型剤を溶解し、目視で透明であること(すなわち、離型剤が全て溶解したこと)を確認した。その溶液を再度、測定温度に調整して、1時間放置後、上澄み溶液を採取した。その上澄み溶液1gを窒素雰囲気下、赤外線加熱炉を用いて10分間加熱することにより、トルエンを除去し、残った固形分の重量Wgを測定し、下記式より溶解度を求めた。
溶解度(wt%)=W(g)÷1(g)×100
10gのトルエンを、溶解度を測定する温度に調整後、攪拌しながら、各離型剤を添加した。離型剤が析出し、トルエン溶液が飽和状態になるまで離型剤を添加した。その後、飽和状態のトルエン溶液を測定温度よりさらに10℃上げて析出している離型剤を溶解し、目視で透明であること(すなわち、離型剤が全て溶解したこと)を確認した。その溶液を再度、測定温度に調整して、1時間放置後、上澄み溶液を採取した。その上澄み溶液1gを窒素雰囲気下、赤外線加熱炉を用いて10分間加熱することにより、トルエンを除去し、残った固形分の重量Wgを測定し、下記式より溶解度を求めた。
溶解度(wt%)=W(g)÷1(g)×100
(3)示差走査熱量分析による離型剤の熱特性の測定
示差走査熱量計(セイコーインストゥルメント製、商品名「RDC−220」)を用いて測定した。試料用ホルダーに離型剤を6〜8mg計量し、−20℃から100℃まで10℃/min.で昇温し、吸熱ピークトップ温度を求めた。
示差走査熱量計(セイコーインストゥルメント製、商品名「RDC−220」)を用いて測定した。試料用ホルダーに離型剤を6〜8mg計量し、−20℃から100℃まで10℃/min.で昇温し、吸熱ピークトップ温度を求めた。
(4)トナー粒径
トナーの体積平均粒径(dv)及び粒径分布即ち体積平均粒径と平均粒径(dp)との比(dv/dp)は粒度分析計(コールター社製、商品名「マルチサイザー」)により測定した。この測定は、アパーチャー径:100μm、媒体:アイソトン、濃度10%、測定粒子個数:100,000個の条件で行った。
トナーの体積平均粒径(dv)及び粒径分布即ち体積平均粒径と平均粒径(dp)との比(dv/dp)は粒度分析計(コールター社製、商品名「マルチサイザー」)により測定した。この測定は、アパーチャー径:100μm、媒体:アイソトン、濃度10%、測定粒子個数:100,000個の条件で行った。
(5)トナーの体積固有抵抗
トナーの体積固有抵抗は、誘電体損測定器(安藤電気社製、商品名「TRS−10型」)を用い、温度30℃、周波数1kHzの条件下で測定した。
トナーの体積固有抵抗は、誘電体損測定器(安藤電気社製、商品名「TRS−10型」)を用い、温度30℃、周波数1kHzの条件下で測定した。
(6)トナーの保存性
トナーを密閉可能な容器に入れて、密閉した後、55℃の温度に保持した恒温水槽の中に沈めた。20時間後、恒温水槽から容器を取り出し、この容器内のトナーを42メッシュの篩上に移した。この際、トナーの凝集構造を破壊しないように、容器からトナーを静かに取り出し、注意深く篩上にのせる。この篩を、粉体測定機(ホソカワミクロン製、商品名「パウダーテスター」を用いて、振幅1mmで、30秒間振動した後、篩上に残ったトナーの重量を測定し、凝集トナーの重量とした。最初に容器に入れたトナーの重量に対する凝集トナーの重量の割合(重量%)を算出した。1サンプルにつき3回測定し、その平均値を保存性の指標とした。
トナーを密閉可能な容器に入れて、密閉した後、55℃の温度に保持した恒温水槽の中に沈めた。20時間後、恒温水槽から容器を取り出し、この容器内のトナーを42メッシュの篩上に移した。この際、トナーの凝集構造を破壊しないように、容器からトナーを静かに取り出し、注意深く篩上にのせる。この篩を、粉体測定機(ホソカワミクロン製、商品名「パウダーテスター」を用いて、振幅1mmで、30秒間振動した後、篩上に残ったトナーの重量を測定し、凝集トナーの重量とした。最初に容器に入れたトナーの重量に対する凝集トナーの重量の割合(重量%)を算出した。1サンプルにつき3回測定し、その平均値を保存性の指標とした。
(7)トナーの最低定着温度
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(24枚/1分の印刷スピード)の定着ロール部の温度を変化できるように改造したプリンターを用いて、定着試験を行い、最低定着温度を求めた。定着試験は、改造プリンターの定着ロールの温度を変化させて、それぞれの温度でのトナーの定着率を測定することにより行なわれた。得られた温度−定着率の関係から、定着率80%が得られる最低の定着ロール温度を、トナーの最低定着温度とした。
定着率は、改造プリンターで印刷した試験用紙における黒ベタ部の、テープ剥離操作前後の画像濃度の比率から計算した。すなわち、テープ剥離前の画像濃度をID(前)、テープ剥離後の画像濃度をID(後)とすると、定着率は、次式から算出することができる。
定着率(%)=(ID(後)/ID(前))×100
ここで、テープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分(黒ベタ部)に粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名「スコッチメンディングテープ810−3−18」)を貼り、一定圧力で押圧して付着させ、その後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テープを剥離する一連の操作である。また、画像濃度は、反射式画像濃度測定機(マクベス社製、機器名「RD918」)を用いて測定した。
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(24枚/1分の印刷スピード)の定着ロール部の温度を変化できるように改造したプリンターを用いて、定着試験を行い、最低定着温度を求めた。定着試験は、改造プリンターの定着ロールの温度を変化させて、それぞれの温度でのトナーの定着率を測定することにより行なわれた。得られた温度−定着率の関係から、定着率80%が得られる最低の定着ロール温度を、トナーの最低定着温度とした。
定着率は、改造プリンターで印刷した試験用紙における黒ベタ部の、テープ剥離操作前後の画像濃度の比率から計算した。すなわち、テープ剥離前の画像濃度をID(前)、テープ剥離後の画像濃度をID(後)とすると、定着率は、次式から算出することができる。
定着率(%)=(ID(後)/ID(前))×100
ここで、テープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分(黒ベタ部)に粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名「スコッチメンディングテープ810−3−18」)を貼り、一定圧力で押圧して付着させ、その後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テープを剥離する一連の操作である。また、画像濃度は、反射式画像濃度測定機(マクベス社製、機器名「RD918」)を用いて測定した。
(8)印字耐久性
トナー400gをトナーカートリッジに入れ、前述の改造プリンターを用いて、23℃、50RH%の環境下で、初期から16,000枚まで連続印字を行い、反射式画像濃度測定機で測定した印字濃度が1.3以上で、かつ、白色度計(日本電色製)で測定した非画像部のカブリが15%以下の画質を維持できる連続印字枚数を調べ、トナーによる画質の印字耐久性を試験した。
トナー400gをトナーカートリッジに入れ、前述の改造プリンターを用いて、23℃、50RH%の環境下で、初期から16,000枚まで連続印字を行い、反射式画像濃度測定機で測定した印字濃度が1.3以上で、かつ、白色度計(日本電色製)で測定した非画像部のカブリが15%以下の画質を維持できる連続印字枚数を調べ、トナーによる画質の印字耐久性を試験した。
(9)印字耐久性(高温放置後)
トナー400gをトナーカートリッジに入れ、このカートリッジをアルミ袋で密閉した後、50℃の温度に保持した恒温水槽の中に沈める。5日間経過した後、恒温水槽からカートリッジを取り出し、その後は(8)と同様の方法で印字耐久性を試験した。
トナー400gをトナーカートリッジに入れ、このカートリッジをアルミ袋で密閉した後、50℃の温度に保持した恒温水槽の中に沈める。5日間経過した後、恒温水槽からカートリッジを取り出し、その後は(8)と同様の方法で印字耐久性を試験した。
[合成例1]
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つロフラスコに、ポリグリセリン(坂本薬品工業社製、製品名「ポリグリセリン#500」)100g(0.19mol)およびベヘニン酸(日本油脂製、製品名「NAA−222S」)566g(1.6mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、24時間常圧で反応させた。得られたエステル化粗生成物600gにトルエン180gおよびn−プロパノール30gを入れ、100gの8%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌して脱酸を行い、30分間静置後水層部を除去した。ついでここに、脱酸の工程に用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて、70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を分離、除去する水洗を行った。廃水のpHが中性になるまでこの水洗を4回繰り返した。得られたエステル層を180℃、1kPaの減圧条件下で溶媒を留去した後、ろ過を行い、ワックスAを得た。
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つロフラスコに、ポリグリセリン(坂本薬品工業社製、製品名「ポリグリセリン#500」)100g(0.19mol)およびベヘニン酸(日本油脂製、製品名「NAA−222S」)566g(1.6mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、24時間常圧で反応させた。得られたエステル化粗生成物600gにトルエン180gおよびn−プロパノール30gを入れ、100gの8%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌して脱酸を行い、30分間静置後水層部を除去した。ついでここに、脱酸の工程に用いたエステル化粗生成物100重量部に対して20重量部のイオン交換水を入れて、70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水層部を分離、除去する水洗を行った。廃水のpHが中性になるまでこの水洗を4回繰り返した。得られたエステル層を180℃、1kPaの減圧条件下で溶媒を留去した後、ろ過を行い、ワックスAを得た。
[合成例2]
合成例1でベヘニン酸566gの代わりにベヘニン酸283g(0.8mol)とステアリン酸(日本油脂製、製品名「NAA−180」)238g(0.8mol)に変更した以外は同じ方法で合成し、ワックスBを得た。
表1に各ワックスのDSC分析の結果(吸熱ピークトップ温度)とそのトルエンへの溶解性を示す。
合成例1でベヘニン酸566gの代わりにベヘニン酸283g(0.8mol)とステアリン酸(日本油脂製、製品名「NAA−180」)238g(0.8mol)に変更した以外は同じ方法で合成し、ワックスBを得た。
表1に各ワックスのDSC分析の結果(吸熱ピークトップ温度)とそのトルエンへの溶解性を示す。
[実施例1]
モノビニル単量体としてスチレン80.5部及びn−ブチルアクリレート19.5部(これらの単量体を共重合して得られた共重合体のTg=55℃)、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名「AA6」、Tg=94℃)0.3部、ジビニルベンゼン0.5部、t−ドデシルメルカプタン1.2部、カーボンブラック(三菱化学社製、商品名「#25B」)7部を、メデイア型湿式粉砕機を用いて湿式粉砕を行った後、帯電制御樹脂(藤倉化成社製、商品名「アクリベースFCA−207P」)1部と合成例1で得られたワックスA10部を添加、混合して、重合性単量体組成物を得た。
モノビニル単量体としてスチレン80.5部及びn−ブチルアクリレート19.5部(これらの単量体を共重合して得られた共重合体のTg=55℃)、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名「AA6」、Tg=94℃)0.3部、ジビニルベンゼン0.5部、t−ドデシルメルカプタン1.2部、カーボンブラック(三菱化学社製、商品名「#25B」)7部を、メデイア型湿式粉砕機を用いて湿式粉砕を行った後、帯電制御樹脂(藤倉化成社製、商品名「アクリベースFCA−207P」)1部と合成例1で得られたワックスA10部を添加、混合して、重合性単量体組成物を得た。
他方、撹拌槽において、イオン交換水250部に塩化マグネシウム7.4部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム4.1部を溶解した水溶液を攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド分散液(水酸化マグネシウム3.0部)を調製した。生成した上記コロイドの粒径分布をSALD粒径分布測定器(島津製作所社製)で測定したところ、粒径は、D50(個数粒径分布の50%累積値)が0.35μmで、D90(個数粒径分布の90%累積値)が0.62μmであった。
一方、メチルメタクリレート(Tg=105℃)2部と水65部を超音波乳化機にて微分散化処理して、シェル用重合性単量体の水分散液を得た。シェル用重合性単量体の液滴の粒径は、D90が1.6μmであった。
一方、メチルメタクリレート(Tg=105℃)2部と水65部を超音波乳化機にて微分散化処理して、シェル用重合性単量体の水分散液を得た。シェル用重合性単量体の液滴の粒径は、D90が1.6μmであった。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液の入っている撹拌槽に、重合性単量体組成物を投入し、液滴が安定するまで攪拌し、そこに重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−イソブチレート(日本油脂社製、商品名「パーブチルIB」)6部を添加した。次いで、得られた分散液を、回転数15,000rpmで運転するインライン型分散機(荏原製作所社製、商品名「エバラマイルダーMDN303V」)と上記撹拌槽を循環させ重合性単量体組成物の液滴を形成した。
液滴が形成された単量体組成物が分散された水酸化マグネシウムコロイド分散液に四ホウ酸ナトリウム十水和物を1部添加し、攪拌翼を装着した反応器に入れ、該反応器を85℃に昇温し重合反応を行った。重合転化率がほぼ100%に達した後、前記シェル用重合性単量体の水分散液にシェル用重合開始剤として、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ハイドロキシエチル)−プロピオンアミド)(和光純薬社製、商品名「VA−086」)0.3部を溶解し、反応器に添加した。さらに、4時間重合を継続した後、水冷して反応を停止し、コアシェル型の着色粒子の水分散液を得た。
上記により得た着色粒子の水分散液を攪拌しながら、硫酸により洗浄(25℃、10分間)して、pHを4.5以下にした。この水分散液を濾過した後、乾燥して、着色粒子を得た。得られた着色粒子100部に、環状シラザンで疎水化処理されたシリカ微粒子(キャボット社製、製品名「TG820F」)1部とアミノ変性シリコーンオイルで疎水化処理されたシリカ微粒子(日本アエロジル社製、製品名「NEA50」)1部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合(外添)し、重合法トナーを得た。
上記により得られた重合法トナーを用いて最低定着温度を測定したところ165℃であった。また、この重合法トナーの保存性は、良好であった。さらに、印字耐久性の試験では16,000枚、高温放置後においても16,000枚まで、カブリ、ムラの無い、解像度の極めて良好な画像が得られた。すなわち、この重合法トナーは印字耐久性に優れ、高温放置後でも印字耐久性の低下が起こらず優れた印字耐久性を示した。
[比較例1]
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:W663(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例2]
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:WEP4(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例3]
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:WEP6(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例4]
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:WEP5(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例5]
実施例1において、ワックスAの代わりに合成例2で得られたワックスBを用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:W663(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例2]
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:WEP4(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例3]
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:WEP6(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例4]
実施例1において、ワックスAの代わりに市販品の商品名:WEP5(日本油脂製)を用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
[比較例5]
実施例1において、ワックスAの代わりに合成例2で得られたワックスBを用いた以外は、実施例1と同じ方法で着色粒子を得た。
〔結果〕
各実施例及び比較例で得られたトナーの特性及び画像等の評価を上述のようにして行った。その結果を表1に示した。
各実施例及び比較例で得られたトナーの特性及び画像等の評価を上述のようにして行った。その結果を表1に示した。
表中の注釈は以下の通りである。
*1: 原料ポリグリセリンは、主に、トリグリセリン(重量比:26%)、テトラグリセリン(重量比:26%)、ペンタグリセリン(重量比:18%)、及びヘキサグリセリン(重量比:11%)からなる。
*2: 最大で56%の意味。離型剤の原料脂肪酸として、ステアリン酸(純度:97%)及びベヘニン酸(純度:85%)を等モル混合している。ベヘニン酸に含まれる不純物が全てステアリン酸であると仮定しても、離型剤の原料の脂肪酸のうち、ステアリン酸の比率が56%を超えることはない。
*3: 初期から画像が破綻
*1: 原料ポリグリセリンは、主に、トリグリセリン(重量比:26%)、テトラグリセリン(重量比:26%)、ペンタグリセリン(重量比:18%)、及びヘキサグリセリン(重量比:11%)からなる。
*2: 最大で56%の意味。離型剤の原料脂肪酸として、ステアリン酸(純度:97%)及びベヘニン酸(純度:85%)を等モル混合している。ベヘニン酸に含まれる不純物が全てステアリン酸であると仮定しても、離型剤の原料の脂肪酸のうち、ステアリン酸の比率が56%を超えることはない。
*3: 初期から画像が破綻
〔結果のまとめ〕
実施例1で得られたトナーは、保存性に優れ、印字耐久性、及び高温放置後の印字耐久性について、いずれも優れていた。
一方、20℃〜30℃の溶解度が式1を満たさないワックスを用いた比較例1及び比較例5は保存性が良好でなかった。
40℃の溶解度が15wt%に満たないワックスを用いた比較例4は、印字耐久性試験において、初期から画像が破綻していた。
ワックスの理論平均分子量が低い比較例2、3は、高温放置後の印字耐久性が実施例に比較して悪い結果となった。
実施例1で得られたトナーは、保存性に優れ、印字耐久性、及び高温放置後の印字耐久性について、いずれも優れていた。
一方、20℃〜30℃の溶解度が式1を満たさないワックスを用いた比較例1及び比較例5は保存性が良好でなかった。
40℃の溶解度が15wt%に満たないワックスを用いた比較例4は、印字耐久性試験において、初期から画像が破綻していた。
ワックスの理論平均分子量が低い比較例2、3は、高温放置後の印字耐久性が実施例に比較して悪い結果となった。
1 感光体ドラム
5 帯電ロール
9 転写ロール
7 光照射装置
11 転写材
13 現像ロール
15 現像ロール用ブレード
17 供給ロール
18 攪拌翼
19 トナー
21 現像装置
23 ケーシング
23a トナー槽
25 クリーニングブレード
27 定着装置
27a 熱ロール
27b 支持ロール
5 帯電ロール
9 転写ロール
7 光照射装置
11 転写材
13 現像ロール
15 現像ロール用ブレード
17 供給ロール
18 攪拌翼
19 トナー
21 現像装置
23 ケーシング
23a トナー槽
25 クリーニングブレード
27 定着装置
27a 熱ロール
27b 支持ロール
Claims (4)
- 結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する着色粒子を含む、重合法により得られる静電荷像現像用トナーにおいて、
該離型剤の
トルエンに対する、40℃の溶解度が15wt%以上であり、20℃〜30℃の溶解度が下記式1を満たし、
平均分子量が2,000以上である
ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
式1 溶解度(wt%)<1.5×溶液温度(℃)−10 - 該離型剤が多官能エステルワックスであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 該離型剤が、アルコールと純度が60%以上の脂肪酸をエステル化した脂肪酸エステルワックスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 該離型剤の、酸価が1mgKOH/g以下、及び水酸基価が10mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005093272A JP2006276293A (ja) | 2005-03-28 | 2005-03-28 | 静電荷像現像用トナー |
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- 2005-03-28 JP JP2005093272A patent/JP2006276293A/ja active Pending
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