JP3152295B2 - インバ−タの制御方法及び装置 - Google Patents

インバ−タの制御方法及び装置

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JP3152295B2
JP3152295B2 JP02260098A JP2260098A JP3152295B2 JP 3152295 B2 JP3152295 B2 JP 3152295B2 JP 02260098 A JP02260098 A JP 02260098A JP 2260098 A JP2260098 A JP 2260098A JP 3152295 B2 JP3152295 B2 JP 3152295B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導電動機に電力
を供給するための可変周波数及び可変電圧型インバータ
の制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機の駆動に可変周波数及び可変
電圧型のインバータが使用される。インバータで誘導電
動機を駆動する場合にはV/f(電圧/周波数)を実質
的に一定に保つようにインバータを制御する。また、誘
導電動機を駆動する方法として、誘導電動機の励磁電流
指令値Io を実験的に求め、この励磁電流指令値Io に
基づいてインバータの出力電圧指令値Vo を作成し、こ
の出力電圧指令値Vo が得られるようにインバータを制
御する方法がある。図6(A)の回転速度0から定格速
度Nr までの電流Io1が励磁電流指令値即ち基準励磁電
流Io (誘導電動機の無負荷入力電流)を示す。また、
図6(B)の回転速度0から定格速度Nrまでの電圧Vo
1が正常時の出力電圧指令値Vo を示す。出力電圧指令
値Vo は、Vo =ωLIo で求められる。ここで、ωは
インバータの出力周波数fとした時には2πfで示され
る角周波数、Lは誘導電動機のインダクタンス(換算係
数)である。誘導電動機の回転速度Nはインバータの出
力周波数fにほぼ比例するので、出力電圧指令値Vo は
図6(B)に示すように回転速度N又は周波数fに比例
して変化する。誘導電動機をインバータで駆動する時
に、定格回転速度Nr より高い速度の領域で出力電圧指
令Vo の上昇を抑え、図6(B)のVorに保つ技術があ
る。従来は、図6(B)の補正出力電圧指令Vorを決定
するために、定格回転速度Nr を検出又は推定し、図6
(A)の補正励磁電流Iorを求め、これにより図6
(B)の補正電圧指令値Vorを作成した。即ち、まず次
式によって補正励磁電流指令値Iorを求めた。 Ior=Io1(Nr /N) ここで、Io1は補正前の励磁電流指令値、Nr は定格回
転速度、Nは検出回転速度又は推定(演算)回転速度で
ある。次に、補正励磁電流指令値Iorに基づいて補正電
圧指令値Vorを Vor=ωLIor で求め、これに対応した出力電圧が得られるようにイン
バータを制御した。従来の別の方法として出力電圧指令
値をリミッタで所定値に制限し、インバータの出力電圧
が所定値以上に増大することを制限する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記のいずれの
方法においても、誘導電動機の回転速度の高い領域では
出力電圧指令値が固定される。もし、インバータの入力
直流電圧が変動しなければ、従来の方法でも問題はな
い。しかし、商用交流電源に接続された整流平滑回路で
インバータの入力直流電圧を供給する場合、又は負荷変
動が生じた場合等においては、インバータの入力直流電
圧が変化する。入力直流電圧が変化すると、インバータ
が出力することができる最大電圧も変化する。もし、従
来の補正電圧指令値が最大電圧よりも高い場合には、補
正電圧指令値に応じた出力電圧が得られなくなり、補正
電圧指令値よりも低い電圧(最大電圧)が出力される。
この場合、補正電圧指令値に適合するように決定された
インバータ制御信号(PWM制御信号)によって補正電
圧指令値とは異なる出力電圧を発生させることになる。
この結果、インバータの出力電圧の波形が最適波形(近
似正弦波)とならず、波形歪みが生じ、誘導電動機の円
滑な運転を妨害する。
【0004】そこで、本発明の目的は、入力直流電圧が
変動しても波形歪みの少ない出力電圧を得ることができ
るインバータの制御方法及び装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための本発明は、可変周波数及び可変電
圧型インバータによって誘導電動機に電力を供給する際
に、前記インバータの出力電圧指令値に対応する出力電
圧が得られるように前記インバータを制御する方法にお
いて、前記インバータの入力直流電圧をVdc、前記イ
ンバータのスィツチの定格電流時の電圧降下をVk、前
記インバータが出力することが可能な最大電圧をVmと
した時に、前記最大電圧Vmを、 Vm=(Vdc―Vk)/21/2 によって 求め、前記出力電圧指令値が前記最大電圧より
も高い時には前記最大電圧又はこの近傍値又はこれ以下
の補正出力電圧指令値を作成し、この補正出力電圧指令
値で前記インバータを制御することを特徴とするインバ
ータの制御方法に係わるものである。なお、請求項2及
び3に示すように電圧指令値及び補正電圧指令値を作成
するために、基準励磁電流指令値、補正励磁電流指令
値、周波数指令値(回転速度指令値)を使用することが
望ましい。また、請求項1の方法のための制御装置を請
求項4に示すように構成することが望ましい。また、請
求項2、3の方法のための制御装置を請求項5に示すよ
うに構成することが望ましい。
【0006】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、インバータが
出力することが可能な最大電圧Vmを、Vm=(Vdc
―Vk)/21/2 によって求め、これに適合する補正出
力電圧指令値を作成するので、インバータの補正出力電
圧指令値が一定値に固定されないで、インバータの入力
直流電圧に応じて変化する。このため、補正出力電圧指
令値と実際の出力電圧との差が少なくなり、波形歪みの
少ない出力電圧を得ることができ、誘導電動機を円滑に
駆動することが可能になる。また、請求項2、3、5に
示すように基準励磁電流指令値、補正励磁電流指令値、
周波数指令値を使用して正常出力電圧指令値、補正出力
電圧指令値を作成すると、この作成が容易になる
【0007】
【実施形態及び実施例】次に、図1〜図6を参照して本
発明の実施形態及び実施例を説明する。図1に示す誘導
電動機4を駆動するためのインバータ装置は、商用交流
電圧を供給するための3相交流電源端子1に接続された
3相整流平滑回路2と、この一対の直流出力端子2a、
2b間に接続された3相インバータ回路3と、PWMパ
ルス形成回路5と、励磁電流指令器6と、出力周波数指
令発生器7と、出力電圧指令値演算器8とから成る。P
WMパルス形成回路5の大部分と励磁電流指令器6と出
力電圧指令値演算器8は、マイクロプロセッサ(マイコ
ン)又はDSPから成るディジタル回路で構成されてい
るが、理解を容易にするために等価的にブロックで示さ
れている。
【0008】インバータ回路3は周知の3相ブリッジ型
インバータ回路であって、6個のIGBT即ち絶縁ゲー
ト・バイポーラ・トランジスタから成る第1〜第6のス
イッチQ1 〜Q6 を3相ブリッジ接続し、各スイッチQ
1 〜Q6 に逆並列に帰還用ダイオードD1 〜D6 を接続
したものである。即ち、第1及び第2のスイッチQ1、
Q2 の直列回路から成る第1相アームと、第3及び第4
のスイッチQ3 、Q4の直列回路から成る第2相アーム
と、第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 の直列回路から
成る第3相アームを直流電源端子として整流平滑回路2
の出力端子2a、2bにそれぞれ接続し、各相アームの
中点から出力ライン3u、3v、3wを導出したもので
ある。
【0009】インバータの出力ライン3u、3v、3w
に接続された3相誘導電動機4は周知のものであり、フ
ァン、ポンプ等の負荷(図示せず)を駆動するものであ
る。
【0010】インバータ制御信号形成回路としてのPW
Mパルス形成回路5は、インバータ回路3のスイッチQ
1 〜Q6 を制御するためのPWM(パルス幅変調)制御
信号を形成し、これをスイッチQ1 〜Q6 のゲート(制
御端子)に供給するものであり、図2に等価的に示すよ
うに構成されている。即ち、このPWMパルス形成回路
5は三相正弦波発生器11と、三角波キャリア発生器1
2と、3つの比較器13、14、15と、ゲートドライ
ブ回路16とから成る。三相正弦波発生器11は、図1
の出力電圧指令値演算器8の出力ライン8aから与えら
れる出力電圧指令値と出力周波数指令発生器7の出力ラ
イン7aから与えられる周波数指令値ωとに応答して指
示された電圧値に対応する振幅を有する三相正弦波電圧
Vsu、Vsv、Vswを図5(A)に示すように指示された
周波数で発生する。三角波キャリア発生器12は図5
(A)に示すように正弦波電圧Vsu、Vsv、Vswの周波
数(例えば0〜60Hz)よりも十分に高い周波数(例え
ば20kHz )の三角波電圧Vt を発生する。比較器1
3、14、15は正弦波電圧VsuV 、Vsv、Vswと三角
波電圧Vt とを比較して図5(B)(C)(D)のPW
Mパルスを出力する。ゲートドライブ回路16は比較器
13、14、15から得られた図5(B)(C)(D)
のPWM信号を第1、第3及び第5のスイッチQ1 、Q
3 、Q5 のゲート(制御電極)に与えると共に、図5
(B)(C)(D)と逆相のPWM信号を第2、第4及
び第6のスイッチQ2 、Q4 、Q6 に与える。PWMパ
ルスは近似正弦波が得られるように形成される。なお、
ゲートドライブ回路16を、U相電圧Vsuを基準にし
て、第1のスイッチQ1 を0〜180度区間でPWMパ
ルスで制御し、180〜360度区間でオフに保ち、第
2のスイッチQ2 を0〜180度区間でオフに保ち、1
80〜360度区間でPWM制御し、第3のスイッチQ
3 を0〜120度区間及び300〜360度区間でオフ
に保ち、120〜300度区間でPWM制御し、第4の
スイッチQ4 を0〜120度区間及び300〜360度
区間でPWM制御し、120〜300度区間でオフに保
ち、第5のスイッチQ5 を0〜60度区間及び240〜
360度区間でPWM制御し、60〜240度区間でオ
フに保ち、第6のスイッチQ6 を0〜60度区間及び2
40〜360度区間でオフに保ち、60〜240度区間
でPWM制御することができる。また、第1〜第6のス
イッチのPWM制御の時間幅をそれぞれ120度幅とす
ることもできる。なお、この実施例では三相正弦波発生
器11がメモリとD/A変換器で構成されている。この
メモリには多数の電圧レベルの正弦波データが格納され
ており、ライン8aで与えられた電圧指令値に対応する
振幅値を有する正弦波電圧を出力する。また、正弦波デ
ータはライン7aの周波数指令値ωに対応するクロック
で読み出され、これがD/A変換されて正弦波となる。
三相正弦波発生器11は上述の実施例に限定されるもの
でなく、例えば、固定振幅の正弦波発生器とこの出力段
の乗算器とで構成することができる。この場合には、周
波数指令に従う固定振幅の正弦波に電圧指令値を乗算し
て振幅制御された正弦波を作る。
【0011】図1の励磁電流指令器6は、図6(A)に
示す基準励磁電流指令値Io1をディジタル形式でライン
6aに送出するものである。出力周波数指令発生器7は
インバータの出力周波数f即ち電動機4の回転速度Nを
示す周波数指令値ωをライン7a、7bに出力するもの
である。なお、出力周波数が零の状態即ち電動機4の停
止状態から目標回転速度まで立上る時に、周波数指令値
ωを時間と共に増大させるための起動周波数指令発生器
が出力周波数指令発生器7に含まれている。
【0012】出力電圧指令値演算器8は、励磁電流指令
器6と出力周波数指令発生器7と電源端子2aに接続さ
れたインバータ入力直流電圧検出ライン9に接続され、
これ等の信号に基づいてインバータの出力電圧指令値V
o を演算し、これをライン8aによってPWMパルス形
成回路5に送るものであり、図3に示すように出力可能
な最大電圧演算手段20と補正励磁電流演算手段21と
励磁電流選択手段22と第1及び第2の乗算器23、2
4と換算係数発生手段25とから成る。
【0013】出力可能な最大電圧演算手段20は、ライ
ン9で検出した入力直流電圧Vdcに基づいてインバータ
が出力することが可能な最大電圧Vm (出力線間電圧の
実効値)を、 Vm =(Vdc−Vk )/21/2 によって求めるものである。上記式におけるVk はイン
バータ回路3のスイッチQ1 〜Q6 に基づく定格電流時
の電圧降下分である。なお、この演算手段20は、図4
に示すようにVdc−Vk を求める減算手段20aとこの
減算手段20aの出力に1/21/2 を乗算する手段20
bとの組み合せで構成される。
【0014】補正励磁電流演算手段21は、最大電圧V
m とライン7bの周波数指令値ωとに基づいて最大電圧
Vm をインバータ回路3から出力させるために必要な励
磁電流指令値Ioaを Ioa=Vm /ωL で求めるものである。ここで、Lは換算係数であって、
電動機4のインダクタンスに相当し、ωは2πfであ
る。なお、Ioaを求める上式の演算は、図4に示すよう
にVm /ωの割算手段21aと、この出力をLで割算す
る手段21bとで構成される。
【0015】励磁電流選択手段22はライン6aの基準
励磁電流指令値Io1と補正励磁電流演算手段21から得
られた補正励磁電流指令値Ioaとの大小比較に基づいて
いずれか一方を選択的に出力するものであって、図4に
等価的に示すように比較手段22aと第1及び第2の選
択スイッチ22b、22cとで構成される。比較手段2
2aはライン6aの基準励磁電流指令値Io1とライン2
1aの補正励磁電流指令値Ioaとに基づいてIoaがIo1
よりも大きいか否かを判定する。第1の選択スイッチ2
2bはIoaがIo1よりも大きいことを示す比較手段22
aの出力に応答してオンになり、ライン6aの基準励磁
電流指令値I01を出力ライン22dに送出する。第2の
選択スイッチ22cは、IoaがIo1よりも大きくないこ
とを示す比較手段22aの出力に応答してオンになって
ライン21aの補正励磁電流指令値Ioaを出力ライン2
2dに送出する。今、インバータの出力可能な最大電圧
Vm が図6(B)の電圧Voaと同一であると仮定する
と、電動機4の回転速度Na 以下の領域では図6(A)
の基準励磁電流指令値Io1が選択されてライン22dに
送出され、回転速度がNa よりも高い領域では図6
(A)に示す補正励磁電流指令値Ioaがライン22dに
送出される。補正励磁電流指令値Ioaは回転速度N即ち
周波数fに対して反比例的に変化する。
【0016】図3の第1の乗算手段23は、ライン22
dの励磁電流指令値Io (Io1又はIoa)とライン7b
の周波数指令値ωとを乗算してωIo を出力するもので
ある。
【0017】図3の第2の乗算手段24は、第1の乗算
手段23の出力ωIo に換算係数発生手段25から発生
した換算係数としての電動機4のインダクタンスLを乗
算して無負荷出力電圧指令値Vo =ωLIo をライン8
aに出力するものである。励磁電流指令値Io として基
準励磁電流指令値Io1が入力した場合には、Vo1=ωL
Io1が出力電圧指令値としてライン8aに送出され、励
磁電流指令値Io として補正励磁電流指令値Ioaが入力
した場合には、Voa=ωLIoaが出力電圧指令値として
ライン8aに送出される。ここでは、前者の基準励磁電
流指令値Io1に基づく出力電圧指令値Vo を正常出力電
圧指令値Vo1と呼び、後者の補正励磁電流指令値Ioaに
基づく出力電圧指令値Vo を補正出力電圧指令値Voaと
呼ぶことにする。インバータの出力可能な最大電圧Vm
が図6(B)の電圧Voaと同一であるとすれば、回転速
度Na 以下の領域では回転速度Nと共に変化する正常電
圧指令値Vo1が得られ、回転速度Na よりも高い領域で
は回転速度Nの変化に拘らず一定の補正出力電圧指令値
V0aが得られる。補正出力電圧指令値Voaは前述したよ
うにVoa=ωLIoaであり、Ioaは図6(A)に示すよ
うに回転速度の増大に応じて低下し、ωは回転速度と共
に増大するので、結局、Voaは図6(B)に示すように
一定値になる。なお、インバータの出力可能な最大電圧
Vm が例えば、図6(B)の電圧Vobのレベルまで低下
すると、補正励磁電流指令値Ioaは図6(A)で点線で
示すようになり、また、補正出力電圧指令値Voaは図6
(B)で点線で示すようになる。
【0018】出力電圧指令値演算手段8の出力ラインに
得られた補正電圧指令値Vo (Vo1又はVoa)は図2の
三相正弦波発生器11に入力し、図1のインバータ回路
3から正常出力電圧指令値Vo1又は補正出力電圧指令値
Voaに相当する出力電圧が得られる。
【0019】上述から明らかなように、本実施例では補
正出力電圧指令値Voaが非安定化直流電源としての整流
平滑回路2の出力電圧即ちインバータ回路3の入力直流
電圧Vdcの変化に応じて変化する。この結果、インバー
タ回路3の出力可能な最大電圧Vm よりも高い出力電圧
指令値Vo の発生を阻止することができ、入力直流電圧
Vdcの低下時にも波形歪みの少ない近似正弦波電圧を誘
導電動機4に供給してこれを安定的に駆動することがで
きる。即ち、入力直流電圧Vdcが変動しても、この時の
インバータの出力可能な最大電圧Vm と同一の出力電圧
指令値Vo を発生させるので、最大電圧Vm に適合した
PWMパルスによって近似正弦波を発生させることが可
能になり、常に最大電圧Vm を良好に発生させることが
でき、誘導電動機4の速度の低下を抑制することができ
る。
【0020】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) インバータ回路3のスイッチQ1 〜Q6 をベク
トルで制御する方式即ち周知のベクトル制御インバータ
にも本発明を適用することができる。 (2) 補正出力電圧指令値V0aを最大電圧Vm と同一
にすることが最も望ましいが、この近傍値又はこれ以下
とすることができる。なお、補正出力電圧指令値Voaの
下限は目標の回転速度を維持することができる電圧値で
ある。 (3) PWMパルス形成回路5及び出力電圧指令演算
器8の全部をアナログ回路で構成することができる。 (4) インバータの出力電圧リミッタ手段を付加して
過電圧を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の誘導電動機を駆動するための
インバータ及びその制御装置を示す回路図である。
【図2】図1のPWMパルス形成回路を詳しく示すブロ
ック図である。
【図3】図1の出力電圧指令値演算器を等価的に詳しく
示すブロック図である。
【図4】図3の一部を詳しく示すブロック図である。
【図5】図2の各部の状態を示す波形図である。
【図6】回転速度の変化と励磁電流指令値及び出力電圧
指令値との関係を示す図である。
【符号の説明】
3 インバータ回路 4 誘導電動機 5 PWMパルス形成回路 6 励磁電流指令器 8 出力電圧指令値演算器

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変周波数及び可変電圧型インバータに
    よって誘導電動機に電力を供給する際に、前記インバー
    タの出力電圧指令値に対応する出力電圧が得られるよう
    に前記インバータを制御する方法において、前記インバータの入力直流電圧をVdc、前記インバー
    タのスィツチの定格電流時の電圧降下をVk、前記イン
    バータが出力することが可能な最大電圧をVmとした時
    に、前記最大電圧Vmを、 Vm=(Vdc―Vk)/21/2 によって 求め、 前記出力電圧指令値が前記最大電圧よりも高い時には前
    記最大電圧又はこの近傍値又はこれ以下の補正出力電圧
    指令値を作成し、この補正出力電圧指令値で前記インバ
    ータを制御することを特徴とするインバータの制御方
    法。
  2. 【請求項2】 可変周波数及び可変電圧型インバータに
    よって誘導電動機に電力を供給する際に、 前記インバータの入力直流電圧を示す値を検知し、前記インバータの入力直流電圧をVdc、前記インバー
    タのスィツチの定格電流時の電圧降下をVk、前記イン
    バータが出力することが可能な最大電圧をVmとした時
    に、前記最大電圧Vmを、 Vm=(Vdc―Vk)/21/2 によって 求め、 前記電動機の基準励磁電流指令値と前記インバータの出
    力周波数指令値とを用意し、 前記基準励磁電流指令値と前記出力周波数指令値とに基
    づいて演算された前記インバータの正常出力電圧指令値
    が前記最大電圧よりも低い時又は低いと推定された時に
    は前記正常出力電圧指令値に対応する出力電圧が得られ
    るように前記インバータを制御し、前記インバータの正
    常出力電圧指令値が前記最大電圧よりも高い時又は高い
    と推定された時には前記最大電圧又はこの近傍又はこれ
    よりも低い出力電圧を得るための補正励磁電流指令値を
    作成し、この補正励磁電流指令値と前記出力周波数指令
    値とに基づいて前記最大電圧又はこの近傍又はこれより
    も低い出力電圧を得るための補正出力電圧指令値を演算
    し、この補正出力電圧指令値に対応する出力電圧が得ら
    れるように前記インバータを制御することを特徴とする
    インバータの制御方法。
  3. 【請求項3】 可変周波数及び可変電圧型インバータに
    よって誘導電動機に電力を供給する際に、 前記インバータの入力直流電圧を示す値を検知し、前記インバータの入力直流電圧をVdc、前記インバー
    タのスィツチの定格電流時の電圧降下をVk、前記イン
    バータが出力することが可能な最大電圧をVmとした時
    に、前記最大電圧Vmを、 Vm=(Vdc―Vk)/21/2 によって 求め、 前記電動機の基準励磁電流指令値と周波数指令値とを用
    意し、 前記最大電圧と前記周波数指令値と前記電動機のインダ
    クタンスを示す値とに基づいて前記最大電圧を得るため
    の補正励磁電流指令値を求め、 前記補正励磁電流指令値が前記基準励磁電流指令値より
    も大きい時には前記基準励磁電流指令値と前記周波数指
    令値とに基づいて前記インバータの正常出力電圧指令値
    を決定し、前記補正励磁電流指令値が前記基準励磁電流
    指令値よりも小さい時には前記補正励磁電流指令値と前
    記周波数指令値とに基づいて前記インバータの補正出力
    電圧指令値を決定し、前記正常又は補正出力電圧指令値
    に対応した出力電圧が得られるように前記インバータを
    制御することを特徴とするインバータの制御方法。
  4. 【請求項4】 可変周波数及び可変電圧型インバータに
    よって誘導電動機に電力を供給するためのインバータの
    制御装置であって、 前記インバータの入力直流電圧(Vdc)を検出する電圧
    検出手段と、 前記電圧検出手段で検出された前記入力直流電圧をVd
    c、前記インバータのスィツチの定格電流時の電圧降下
    をVk、前記インバータが出力することが可能な最大電
    圧をVmとした時に、前記最大電圧Vmを、 Vm=(Vdc―Vk)/21/2 によって 求める手段と、 前記インバータの出力電圧を指示するための正常出力電
    圧指令値(Vo1)を発生すると共に、前記電圧指令値
    (Vo1)が前記最大電圧(Vm )より高い時に前記最大
    電圧又はこの近傍の補正出力電圧指令値(Voa)を発生
    する出力電圧指令発生手段と、 前記出力電圧指令発生手段の出力に対応した出力電圧が
    得られるように前記インバータのPWM制御信号を形成
    する手段とを備えていることを特徴とするインバータの
    制御装置。
  5. 【請求項5】 可変周波数及び可変電圧型インバータに
    よって誘導電動機に電力を供給するためのインバータの
    制御装置であって、 前記インバータの入力直流電圧(Vdc)を検出する電圧
    検出手段と、 前記電圧検出手段で検出された前記入力直流電圧をVd
    c、前記インバータのスィツチの定格電流時の電圧降下
    をVk、前記インバータが出力することが可能な最大電
    圧をVmとした時に、前記最大電圧Vmを、 Vm=(Vdc―Vk)/21/2 によって 求める手段と、 前記電動機の基準励磁電流指令値(Io1)を発生する手
    段と、 前記インバータの出力周波数指令値(ω)を発生する手
    段と、 前記最大電圧(Vm )と前記出力周波数指令値(ω)と
    前記電動機のインダクタンスを示す値Lとに基づいて前
    記電動機の最大励磁電流指令値(Ioa)を求める手段
    と、 前記最大励磁電流指令値(Ioa)が前記基準励磁電流指
    令値(Io1)よりも大きい時には前記基準励磁電流指令
    値(Io1)と前記出力周波数指令値(ω)とに基づいて
    前記インバータの正常出力電圧指令値(Vo1)を作成
    し、前記最大励磁電流指令値(Ioa)が前記基準励磁電
    流指令値(Io1)よりも小さい時には前記最大励磁電流
    指令値(Ioa)と前記出力周波数指令値(ω)とに基づ
    いて前記インバータの補正出力電圧指令値(Voa)を作
    成する電圧指令値作成手段と、 前記電圧指令値作成手段の出力に対応した出力電圧が得
    られるように前記インバータのPWM制御信号を作成す
    る手段とから成るインバータの制御装置。
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