JP3151619B2 - 直流溶接機用出力チョークおよび該出力チョークの使用方法 - Google Patents

直流溶接機用出力チョークおよび該出力チョークの使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直流アーク溶接機用
出力チョークおよび該チョークを用いる直流溶接機の出
力回路におけるインダクタンスを制御する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術とその問題点】直流アーク溶接機において、
出力回路は通常電極と工作物に並列にキャパシタを有
し、該キャパシタは整流器あるいは電源が直流電流を供
給するとき、キャパシタを充電するための比較的小さな
インダクタンスを有している。該インダクタンスによ
り、溶接電流からリップルが除かれる。溶接機のアーク
・ギャップと直列に、約50A以上の高電流を扱うこと
ができ、アークを安定化するための電流を制御するため
に使われる大きなチョークが設けられている。工作物に
向かう電極の供給速度とアークの長さが変化すると、溶
接電流は変動する。従来、アークと直列の大きな出力チ
ョークは電流が変動するときある一定値にインダクタン
スを制御するために、コア内に固定された空気ギャップ
(以下空隙と称する)をもっていた。しかし、チョーク
に高溶接電流が流れると、コアが飽和し、インダクタン
スを大幅に減小した。このため、コア内の空隙の幅は溶
接機の動作電流範囲にわたる一定インダクタンスを供給
するため、拡張された。該チョークは特定動作電流範囲
に対して選定された。しかし、この範囲は異なる溶接作
業に対して変動するものだった。こうして、チョークの
空隙は大多数の溶接作業用に選定された。標準チョーク
において、小さな空隙は高インダクタンスを与えたが、
比較的低電流で飽和するものだった。チョークの電流容
量を増大させるため、空隙が拡張されてチョークの特定
サイズに対するインダクタンス量を減小させた。このた
め、チョークは溶接電流を流す大きなワイヤと、飽和を
防ぐ大きな断面積のコアを有して、非常に大きく作られ
た。空隙は広範囲の溶接電流を流すために大きかった。
このようなチョークは高価で溶接機の重量を大幅に増や
した。さらに、溶接電流に反比例するインダクタンスを
もつ理想的なアーク溶接が実現したとしても、飽和点ま
でチョークが一定インダクタンスを生じた。これらの問
題を軽減するため、空隙が2ないし3の異なる幅を有す
ることが提案されてきている。この提案は小さな空隙が
飽和するまで高インダクタンスを生じた。その後、大き
な空隙が飽和するまでより低いインダクタンスが実現さ
れる。2ないし3の段階を踏んだ空隙というこの概念を
使うことにより、チョークの大きさが小さくなり、チョ
ークによって制御される電流の範囲が増す。さらに、イ
ンダクタンスに対する電流の関係が逆だった。出力チョ
ークのコア内で段階的な空隙を使うという概念によりチ
ョークは小さくなったが、1以上の屈曲点または膝が存
在した。屈曲点のエリア内で作動するために電極の供給
速度あるいはアーク長さが変動すると、直流溶接機は飽
和または屈曲点の回りで振動し、動作を不安定にさせ
る。標準揺動チョークは、溶接電流が変動しすぎて飽和
点で作動できないため、解決手段にはならなかった。加
えて、揺動チョークは小電流用途のためのものだった。
【0003】直流アーク溶接機用に固定出力チョークを
使うことが現在の標準である。このようなチョークは大
きく、作動点がインダクタンスの線形部にあって、溶接
機の出力インダクタンスの大幅な減小を妨げている。こ
のようなチョークは高価で重い。段階的な空隙をもつ手
続きによってチョークの大きさは小さくでき、電流動作
範囲は増すが、1つの空隙の飽和における屈曲点により
溶接機が弱くなり、あるアーク長さと供給速度における
振動を受けやすくなる。したがって、この提案された改
良は実用化できなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定空隙をも
つ大きなチョークあるいは段階的な空隙をもつ小さなチ
ョークによる重量、コストおよび溶接不調和の問題を解
決した直流アーク溶接機用出力チョークに関するもので
ある。本発明によれば、該出力チョークは、2つの離れ
た端をもつ断面形状の領域を有する高透磁率(パーモア
ビリティ)コアおよび空隙(即ち空気ギャップ)からな
り、該空隙が該2つの端の間の距離の少なくとも一部に
対して徐々に収束する幅をもっている。こうして、空隙
は徐々に端から増す。実施例において、空隙はダイヤモ
ンド形状で、端からコア中心部に徐々に増している。こ
のダイヤモンド・コア技術により出力回路内にインダク
タンスを生じ、該インダクタンスは溶接電流に反比例し
て電流範囲にわたって徐々に変化する。溶接電流が増す
と、インダクタンスは不連続や段階的でなく連続して減
小する。こうして、溶接電流は出力チョークあるいは飽
和膝上の作動に対して、けっして飽和点にない。溶接電
力は振動しない。本発明はアークを不安定にさせること
なく、5〜10Vまでアーク長さの変動を扱うことので
きる強力な溶接機を提供する。こうして、振動させるこ
となく、あるいは大きな出力チョークを使う必要なく、
本発明のチョークは広範囲の溶接電流に対する制御を与
える。
【0005】本発明の他の面によれば、出力チョークは
互いに対面している第1・第2面に終わる第1・第2極
片によって区切られている空隙をもつ高透磁率コアを有
している。各面は中間領域をもつ2つの離れた端を有
し、該中間領域はそこから各端に向かって収束する対向
面をもち、空隙に対して特定の断面形状を与えている。
この断面形状はダイヤモンド形状(正8面体)が好まし
いが、溶接電流の変化に対しインダクタンスが徐々に変
化する限り、卵形あるいは他の曲直線状形状でもよい。
好ましいダイヤモンド状空隙において、中間領域は極片
の中心にあるが、対向面の1つの端の近くにあってもよ
い。これは非均側面ダイヤモンド形状を与える。本発明
の他の面によれば、空隙は対向面の1つの端から他の端
に向かって収束する形状をもつ。これは三角形状をもつ
空隙を与える。これらすべての形状により、あるワイヤ
速度およびアーク長さで溶接機を振動させることになる
屈曲点を生じさせる隣接領域間の飽和を起こすことな
く、チョークのインダクタンスが溶接機の出力電流に対
して徐々に変化するようになる。
【0006】本発明の他の面によれば、電極と工作物と
の間の空隙に溶接電流を流すことにより溶接するための
ある電流範囲で作動する直流アーク溶接機の出力回路に
おけるインダクタンスを制御する方法を与える。この方
法は、溶接空隙またはアークと並列のキャパシタを充電
するため電流範囲にわたって一般に一定のインダクタン
スをもつインダクタを設け、該電流範囲にわたって徐々
に変化するインダクタンスをもつ出力チョークを設け、
および該チョークを空隙またはアークと直列にかつアー
クとキャパシタの間に接続する工程からなる。この方法
において、インダクタンスは溶接電流に対し反比例して
一般に直線状に変化するので、電流が増すとインダクタ
ンスは該直線に沿って徐々に減小する。これはアーク溶
接に対する最適の関係である。段階的な空隙によって生
じるように曲線に沿う屈曲点がない限り、一般に直線は
凹または凸の線形関係を有している。
【0007】本発明は比較的大きな出力チョークを要す
るアーク溶接機に関するものである。この分野は照明・
音響・ビデオ設備のような低電力装置に対して使われる
電源とは区別される。このような装置用の小電源は、ア
ーク溶接に要する大電流または広範囲の電流をもたな
い。溶接機は50Aを超える電流を使う。実際、本発明
のチョークは不飽和コアをまだ保ちながら100〜50
0Aの電流を扱うことができる。本発明では少なくとも
約100Aの電流を扱う。これは明らかに、他の電源に
使われるインダクタとは本発明の出力チョークを区別す
るものである。
【0008】本発明は最適作動がインダクタンスと溶接
電流の間の反比例関係を伴うアーク溶接分野に関するも
のである。小インダクタは通常、電流とインダクタンス
の間の最適動作特性が線形であるところで使われる。電
流とインダクタンスの間に反比例関係の動作を与えるた
め、小インダクタが飽和曲線の膝で使われる。これは小
電流に対して最大のインダクタンスを与え、電流が増す
ときより低い値に対して揺動する。このようなインダク
タは「揺動リアクタ」と呼ばれるが、それらは磁気飽和
曲線の膝で比較的小電流範囲で動作し、通常10A未満
の小電流を扱う大きさである。このような小揺動リアク
タは、電流範囲が極めて広く、溶接電流が約50Aより
も大きな直流溶接機の出力チョークとしては使うことが
できなかった。
【0009】本発明の主な目的は、直流アーク溶接機用
出力チョークを提供することで、該チョークは広範囲な
電流に対して徐々に変化するインダクタンスをもち、約
50Aを超える電流、通常は100〜500Aの範囲の
電流を扱うことができる。
【0010】本発明の他の目的は、ワイヤ供給速度が変
動するときあるいはアーク長さが変動するとき屈曲点を
生じず、電源を発振させない上記直流アーク溶接機用出
力チョークを提供することにある。
【0011】さらに他の目的は、非線形エリアをもた
ず、飽和せずに広い溶接電流範囲にわたって作動できる
上記直流アーク溶接機用出力チョークを提供することに
ある。
【0012】さらに別の目的は、広範囲の溶接電流に対
して電流をインダクタンスの間に一般に直線関係をもつ
直流アーク溶接機用出力チョークを提供し、および該チ
ョークを使う直流アーク溶接機の出力回路におけるイン
ダクタンスを制御する方法を提供することにある。
【0013】さらに他の目的は、チョークに対する一つ
の飽和曲線から他の飽和曲線に移ることなく、低いワイ
ヤ供給速度での高インダクタンスと高いワイヤ供給速度
での低インダクタンスを許す上記直流アーク溶接機用出
力チョークおよび該チョークを使う方法を提供すること
にある。
【0014】本発明の他の目的は、電流−インダクタン
ス関係を制御するためダイヤモンド形状の空隙をもつ直
流アーク溶接機用出力チョークを提供することにある。
【0015】これらおよび他の目的と効果は添付図面を
用いて行われる以下の説明によって明らかになるであろ
う。
【0016】
【実施例】以下、図面を用いて説明するが、これらは本
発明の実施例を説明する目的のためだけであり、本発明
をそれらに限定する目的のものではない。図1は少なく
とも約50A、多ければ200〜1000Aまで溶接電
流を作ることのできる直流アーク溶接機10を示す。単
相線電圧として示される電源12が変圧器14を通して
整流器16につながれている。もちろん、整流器は3相
電源によっても駆動されて直流電圧を発生できる。標準
実務によれば、約20k〜150kμFの大きさのキャ
パシタ20が約20mHの大きさのインダクタ22によ
って充電される。整流器16はインダクタ22を通して
キャパシタ20を充電し、該インダクタは変圧器のイン
ダクタンスによって代替され得る。端子24・26での
整流器16からの出力電圧は、ワイヤ・フィーダ32か
らの電極30と工作物34の間のアーク・ギャップaに
かかる電圧を維持するキャパシタ20にかかる電圧であ
る。アークaにかかる電流を平滑に保つため、キャパシ
タ20とギャップ・アークaとの間の出力回路に比較的
大きな出力チョーク50が設けられている。本発明は電
流制御出力チョーク50の組立と動作を含みそれを図6
に示す。従来、出力チョークは図2に示すような大きな
チョークで、チョーク100は2つの対向面104・1
06の間に設けられた空隙gをもつ高信頼性コア102
を有している。高電流が巻回(コイル)110のための
大ワイヤを必要とする。高インダクタンスを得るため、
巻回数は高い。飽和を防ぐため、コア102の断面積は
大きい。こうして、チョーク100は大きくて重く、高
価である。対向面104・106の間の空隙gの幅を変
えることにより、図3のグラフに示すような飽和曲線に
よって、コア102は巻回110の高溶接電流によって
飽和する。与えられたチョークに対して空隙gが比較的
小さいと高インダクタンスが生じるが、低い溶接電流で
コアが飽和する。これを図3の飽和曲線20で示す。空
隙gの幅が増すと、インダクタンスは減小し、飽和電流
が増す。この増大する空隙の大きさの関係が飽和曲線1
22・124・126に示されている。各飽和曲線はそ
れぞれ飽和膝すなわち飽和点120a・122a・12
4aおよび126aをもっている。図2のような固定空
隙をもつアーク溶接機10を作動させると、所定の溶接
電流を受け入れるため、ある飽和曲線が選定されねばな
らない。高インダクタンスおよび大電流範囲を生じさせ
るため、巻回110の回数を増やし、コアを大きくしな
ければならない。これにより、チョークの大きさと重さ
が大幅に増す。チョークの重さと大きさを減らすことに
より、飽和曲線は直流溶接機の不安定な作動をひきおこ
す減小した飽和電流をもつ。このような固定空隙をもつ
出力チョークに伴う問題を解決するため、図4に示すよ
うなチョークを使うことが提案されてきた。チョーク2
00は空隙210をもつ高透磁率コア202を有してい
る。このチョークで、空隙は大ギャップ212と、小極
片216を付加して作られた小ギャップ214とで段階
的になっている。100〜500Aを超える電流が巻回
(コイル)220を通って流れると、インダクタンスは
図5のように2つの部分飽和曲線に従う。この非線形曲
線は小ギャップ214が飽和するまでの第1部分230
と、大ギャップ212が飽和するまでの第2部分232
を有している。これらの2つの部分によって、破線24
0に示すような効果的な電流−インダクタンス関係が得
られる。この反比例する電流−インダクタンス関係は電
気アーク溶接において有利である。これら2つの部分を
もつ曲線が低電流作動と高電流作動の双方を受け入れ
る。しかし、屈曲点242を生じる突然の飽和膝232
aがある。アーク溶接機が破線240に沿って作動する
とき、ワイヤ供給速度が変動し、アーク長さあるいはア
ーク電圧が変動すると屈曲点240が発振をひきおこ
す。こうして、屈曲点242のエリアにハンチングは存
在し、図4に示す段階的な空隙の効果を減殺する。
【0017】図1のチョーク50は、図6〜8に示す本
発明の実施例に具体化されている。高透磁率材料のコア
52は50A以上、好ましくは100〜500A以上で
飽和を防ぐのに十分な大きさの断面積を有している。コ
ア52の対向面54・56は間隔のあいた端54a・5
4bおよび56a・56bの間にある。これらの端はそ
れぞれ互いに対向し、比較的小さな空隙を与えている。
対向面54・56の間にある中央部58は大きな空隙を
作っている。このダイヤモンド形状空隙は、対向面54
・56の間隔のあいた端の間にあり、面54の部分54
c・54dおよび面56の部分56c・56dによって
区切られている。これらの部分は、ダイヤモンド形状空
隙の頂54e・56eで最大になる空隙から分岐してい
る。溶接電流を流す大きさをもち所定のインダクタンス
を得る巻き数をもつ巻回(コイル)60は、コア52の
回りに溶接電流を流す。選定されたコアの大きさと巻回
数を伴って、図6のようなダイヤモンド形状の空隙を使
うことによって、図7のような電流−インダクタンス曲
線70が得られる。曲線70は電気アーク溶接に対する
理想的な電流−インダクタンス関係を表し、電流が20
Aから約200Aまで、時には500〜1000Aを超
える高電流に増えるときのものである。図8のように、
端54a・56aおよび54b・56bでの小さな空隙
は低電流で飽和しやすい。電流が増すと、チョーク50
のダイヤモンド形状空隙は飽和しない。高電流レベルで
は、チョークは極めて大きな空隙で飽和しようとする。
矢印で示したように、ダイヤモンド形状空隙を通る磁束
によるコアの飽和は位置aでより小さな空隙を飽和させ
るが、点b・c・dから上には進まない。ダイヤモンド
形状空隙の頂は最大溶接電流のときでさえ飽和を防ぐよ
うに選ばれている。こうして、電流とインダクタンスの
間には直線関係が存在し、この関係はダイヤモンド形状
空隙を使用することによってゆるやかで連続的である。
【0018】ダイヤモンド形状空隙概念を用いる他の2
つの実施例を図9・10に示す。図9において、コア5
2の極片300・302は、弓状形状で卵形あるいは楕
円形空隙を作る対向面304・306を有している。こ
の空隙は小さな空隙310・312と大きな中央空隙を
314にもっている。本発明のこの実施例は図11のよ
うにわずかに凹の線形曲線72を与える。図11で概略
線形であるが凸の曲線74は図10のような本発明の実
施例によって得られる。ここでコア52はそれぞれ対向
面324・326をもつ極片320・322を有してい
る。これらの対向面は中央部334での大きな空隙によ
って分離された小さな空隙330・3322をもつ曲直
線状である。この実施例はコアの中央部からコアの外端
に向かって空隙の幅が徐々に変わっている。実施例の最
適適用はダイヤモンド形状空隙で、図6・8に最も良く
示されている。図9の卵形空隙と図10の曲直線状空隙
も、図1の直流アーク溶接機に使われるチョーク50に
よって制御される大電流の電流−インダクタンス間の比
較的線形な反比例関係の曲線を与える。
【0019】実施例において、空隙はコアに対して徐々
に収束して対称である。図12・13のような非対称形
状の空隙を与えることができる。図12で、チョーク5
0のコア52aは極片350・352を有し、収束部3
60・362および364・366をもつ対向面を有し
ている。これらの収束部は大空隙部338を区切り、こ
の大空隙部はコア中央からわずかに外れている。他の非
対称空隙形状を図13に示す。ここでコア526は極片
370・372を有し、傾斜面374と直平面376を
もっている。図13の空隙もフラットだが極片372に
対して傾斜している面をもつ極片370を形成すること
によって達成される。これらの構造により、左側に小さ
く右側に大きな部分をもつ空隙が作られる。これら2つ
の非対称空隙は図4の段階的な空隙210よりも良い結
果を与えるが、図8〜10の実施例の対称空隙によって
達成される図11の望ましい効果を得られない。
【0020】実際には、チョーク50は図14のような
コア52cを有している。ダイヤモンド形状対称空隙4
00が極片402・404の間に設けられ、極片402
・404は互いに接触して中間空隙400を区切る隣接
端部406・408を有し、中間空隙400は小さな空
隙部410・412をもちそれらが徐々に増大して大空
隙部414を有している。極片402・404は適当な
ピン422・424を使ってストラップ420によって
接合されている。空隙400はダイヤモンド形状で、頂
または中心で大きく、コアの両端に向かって小さくな
る。このダイヤモンド形状空隙は概略線形で反比例関係
を電流とインダクタンスの間に与え、該関係は電気アー
ク溶接に対して最適である。チョークが現場で使用され
るためパッケージされるとき、低透磁率ポンティング材
料が空隙400を埋められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の出力チョークを用いる直流アーク溶接
機の回路図。
【図2】従来の出力チョークの斜視図。
【図3】図2の出力チョークに使われる空隙に対する電
流−インダクタンス曲線。
【図4】図2の出力チョークの欠点を修正するために提
案された出力チョークの斜視図。
【図5】図4の出力チョークに対する電流−インダクタ
ンス曲線。
【図6】本発明の実施例よりなる出力チョークの斜視
図。
【図7】図6の出力チョークに対する電流−インダクタ
ンス曲線。
【図8】本発明の他の実施例よりなる出力チョークの部
分拡大図。
【図9】本発明の他の実施例よりなる出力チョークの部
分拡大図。
【図10】本発明の他の実施例よりなる出力チョークの
部分拡大図。
【図11】図8〜10の出力チョークに対する電流−イ
ンダクタンス曲線。
【図12】図8〜10の出力チョークの変形よりなる出
力チョークの部分拡大図。
【図13】図8〜10の出力チョークの変形よりなる出
力チョークの部分拡大図。
【図14】本発明の実施例よりなる出力チョークの部分
拡大図。
【符号の説明】
10: 直流アーク溶接機 50: 出力チョーク 52: コア 60: 巻回(コイル) 70,72,74: 電流−インダクタンス曲線 400: 空隙 410,412: 小空隙部 414: 大空隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−165075(JP,A) 特開 昭60−88407(JP,A) 特開 昭53−8344(JP,A) 特開 平3−208250(JP,A) 実開 昭57−165374(JP,U) 実開 昭50−98033(JP,U) 特公 昭36−4664(JP,B1) 特公 昭45−33283(JP,B1) 特公 昭35−7545(JP,B1) 実公 昭62−8924(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/073 H01F 37/00 H01F 38/08

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の極片を有する高透磁率コ
    アとインダクタンス制御容空隙とを具備する直流アーク
    溶接機用出力チョークであって、 (a) 上記、空隙は該第1および第2の極片上の端面
    により区切られ、 (b) 上記端面は相互に間隔があいており、かつ相互
    に対向しており、 (c) 上記第1及び第2の極片の上記端面は対応する
    内部エッジと外部エッジを有しており、 (d) 上記内部及び外部エッジは一般に同じ距離だけ
    離れており、 (e) 上記第1及び第2の極片の上記端面は上記内部
    エッジと外部エッジの間に設置された中間部分を有して
    おり、かつ (f) 上記端面の中間部分の少なくとも一部分が、上
    記端面の上記内部エッジ間又は外部エッジ間の距離より
    大きな距離だけ離れている、 ことを特徴とする直流アーク溶接機用出力チョーク。
  2. 【請求項2】 上記端面のそれぞれは断面形状を有し、
    該端面の該断面形状は対称である、請求項1記載の出力
    チョーク。
  3. 【請求項3】 上記端面の上記中間面により形成された
    上記空隙は一般にダイヤモンド形状である、請求項1又
    は2に記載の出力チョーク。
  4. 【請求項4】 上記端面の上記中間面により形成された
    上記空隙は一般に卵形の形状である、請求項1又は2に
    記載の出力チョーク。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つの端面上の上記中間面の
    少なくとも一部分は曲線状表面部分を具備する、請求項
    1又は2に記載の出力チョーク。
  6. 【請求項6】 上記空隙は低透磁率材料で埋められるも
    のである、請求項1ないし5のいずれかに記載の出力チ
    ョーク。
  7. 【請求項7】 上記出力チョークが溶接電流を導電する
    ための巻回コイルを有し、上記コイルとコアとが少なく
    とも約100Aの溶接電流で飽和を防ぐための大きさを
    もつ、請求項1ないし6に記載の出力チョーク。
  8. 【請求項8】 直流アーク溶接機用出力チョークは第1
    及び第2の磁極片を有する高透磁率コアを具備して、 (a) 上記空隙は上記第1及び第2の磁極片上の端面
    により区切られ、 (b) 上記端面は相互に間隔があいており、お互いに
    対向しており、 (c) 上記第1及び第2の磁極片の上記端面は対応す
    る内部及び外部エッジと上記内部及び外部エッジの間の
    中間部分とを有しており、 (d) 上記対応する端面の中間部分の少なくとも一部
    分は、可変の距離において離れており、ある電流範囲に
    わたって上記チョークのインダクタンスを実質的に徐々
    に変更するものであり、 (e) 上記内部及び外部のエッジのスペースは、上記
    チョークの飽和曲線に沿って実質的に湾曲点を阻止する
    ように選択されたものであることを特徴とする直流アー
    ク溶接機用出力チョーク。
  9. 【請求項9】 上記第1の磁極片の上記端面の少なくと
    も一つは上記内部及び外部エッジの間に設置された中間
    部分を有し、かつ上記中間部分は実質的に直交しない方
    位の面を有するものである、請求項8に記載の出力チョ
    ーク。
  10. 【請求項10】 上記端面の上記内部及び外部エッジは
    相互に一般には同じ距離だけ離れており、かつ上記端面
    の中間部分の少なくとも一部分が、上記端面の上記内部
    エッジ間又は外部エッジ間の距離より大きい距離だけ離
    れている、請求項8又は9に記載の出力チョーク。
  11. 【請求項11】 上記端面の各々は断面形を有し、かつ
    上記端面の上記断面形状は対称的である、請求項8から
    10までのいずれかに記載の出力チョーク。
  12. 【請求項12】 上記端面の間の上記空隙は一般にダイ
    ヤモンド形状である、請求項8から11までのいずれか
    に記載の出力チョーク。
  13. 【請求項13】 上記端面の間の上記空隙は一般に卵形
    の形状である、請求項8から11までのいずれかに記載
    の出力チョーク。
  14. 【請求項14】 上記端面の少なくとも1つの上記中間
    部分の少なくとも一部分は曲線状である、請求項8ない
    し11のいずれかに記載の出力チョーク。
  15. 【請求項15】 上記空隙は低透磁率材料で埋められて
    いる、請求項8ないし14に記載の出力チョーク。
  16. 【請求項16】 上記チョークは溶接電流を導電するた
    めの巻回コイルを備え、かつ上記巻回コイルと上記コア
    とは、少なくとも約100Aの溶接電流において飽和を
    阻止するための大きさをもつ、請求項8ないし15に記
    載の出力チョーク。
  17. 【請求項17】 溶接電流が電極と工作物の間の空隙に
    印加される時に、与えられた電流範囲にわたって動作さ
    れる直流電気アーク溶接機の出力回路においてインダク
    タンスを制御する方法において、上記方法は、 (a) 上記空隙に並列接続されたコンデンサを充電す
    るための、上記電流範囲にわたって一般に一定のインダ
    クタンスをインダクタに付与する工程と; (b) 少なくとも1つの巻回コイルを有するチョーク
    を設け、該チョークは上記電流範囲にわたって徐々に変
    化するインダクタンスを与える工程;および (c) 上記チョークを上記空隙と直列に、かつ上記空
    隙と上記コンデンサとの間に接続する工程;とを具備し、更に (d) 上記チョークは第1及び第2の磁極片とインダ
    クタンス制御用空隙とを有する高透磁率のコアを備え、 (e) 上記空隙は上記第1及び第2の磁極片上の端面
    により区切られ、 (f) 上記端面は相互に間隔が空いており、お互いに
    対向しており、 (g) 上記第1及び第2の磁極片の上記端面は対応す
    る内部及び外部エッジおよび上記内部及び外部エッジの
    間の中間部分とを有しており、 (h) 上記対応する端面の中間部分の少なくとも1部
    分は、上記チョークのインダクタンスを電流範囲にわた
    って実質的に徐々に変更するために可変の距離において
    間隔が空いており、 (i) 上記内部及び外部エッジの空間は、上記チョー
    クの飽和曲線に沿って実質的に湾曲点を阻止するように
    選択されたものである、 ことを特徴とする 直流電気アーク溶接機の出力回路にお
    いてインダクタンスを制御する方法。
  18. 【請求項18】 上記チョークの上記インダクタンスは
    一般に上記溶接電流に逆比例して変化させる、請求項1
    7記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記チョークの上記インダクタンスは
    上記溶接電流に対し一般に直線的に変化させる、請求項
    17又は18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 上記チョークの上記インダクタンス
    は、上記溶接電流に対し曲線状に変化するものである、
    請求項17ないし19のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記巻回コイルを通して、かつ上記空
    隙を横切って少なくとも約50Aの溶接電流を導く工程
    を具備する、請求項17ないし20のいずれかに記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 上記端面の中間部分の少なくとも一部
    分は、上記端面の上記内部エッジ及び外部エッジの間の
    距離より大きい距離だけ離間している、請求項17記載
    の方法。
  23. 【請求項23】 上記端面の各々は断面形状を有し、か
    つ上記端面の上記断面形状は対称である、請求項17な
    いし22のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】 上記端面の上記中間部分により形成さ
    れた上記空隙は一般にダイヤモンド形である、請求項1
    7ないし23のいずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 上記端面の上記中間部分により形成さ
    れた上記空隙は一般に卵形である、請求項17ないし2
    3のいずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 少なくとも1つの端面の上記中間部分
    の少なくとも一部分は曲線状表面部分を備えた、請求項
    17ないし23のいずれかに記載の方法。
  27. 【請求項27】 上記第1の磁極片の上記端面の少なく
    とも一つは上記内部及び外部エッジの間に設置された中
    間部を有し、かつ上記中間部は実質的に直交しない方位
    の面を備えている、請求項17ないし26のいずれかに
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 上記端面の各々は断面形状を有しかつ
    上記端面の上記断面形状は対称である、請求項17ない
    し27のいずれかに記載の方法。
  29. 【請求項29】 上記空隙部を低透磁率材料で埋める工
    程を具備する請求項17ないし28のいずれかに記載の
    方法。
  30. 【請求項30】 少なくとも約100Aの溶接電流にお
    ける飽和を阻止するために、コアと上記チョークの上記
    コア上の巻回コイルを試験する工程を具備する、請求項
    17ないし20のいずれかに記載の方法。
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