JP3151371U - テープカッター - Google Patents
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Abstract
【課題】非粘着部を容易に作ることができ、利便性を向上させることができるテープカッターを提供する。【解決手段】粘着テープM1のロールM2を回転可能に保持する保持部10と、粘着テープM1の端部を切断する切断部20と、切断部20と保持部10との間において粘着テープM1を粘着させる粘着部40とを備える。切断部20は、一端に刃21を有し、刃21が半径の小さい第1の円弧運動をしたのち半径の大きい第2の円弧運動をすることにより、粘着部40と離間した定位置から粘着部40の近傍位置まで移動できるようになっている。【選択図】図1
Description
本考案は、粘着テープのロールを保持すると共に、ロールから引き出された粘着テープの端部を切断するテープカッターに関する。
従来より、テープカッターとしては、例えば、粘着テープのロールを回転可能に保持すると共に、ロールから少し離れた位置に粘着テープを切断する切断部が設けられたものが知られている。このテープカッターでは、切断部に引き出された粘着テープをロールと切断部との間において摘み、必要な長さだけ引き出したのち、切断部において切断して用いられる。
しかし、このテープカッターでは、切り出した粘着テープの全面が貼り付けられるので、粘着テープを貼り付けた後に粘着テープを剥がしたい場合、剥がし難いことがあった。また、このテープカッターでは、粘着テープを引き出す際に、粘着テープの粘着面を指で摘むので、見た目が汚くなってしまい、しかも粘着面が汚れて粘着力が低下してしまう場合もあった。
そこで、これらの問題を解決するために、例えば、粘着テープの先端において粘着面を内側にして折り返すことにより、非粘着部を形成することができるテープカッターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載のテープカッターでは、切断部の刃を円弧運動させることにより、粘着テープの先端を粘着面が内側になるように撓ませて非粘着部を作っているが、粘着テープの粘着面が内側になるように撓む確率は低いので、指で持ち上げなければならなかった。
本考案は、このような問題に基づきなされたものであり、非粘着部を容易に作ることができ、利便性を向上させることができるテープカッターを提供することを目的とする。
本考案のテープカッターは、粘着テープのロールを回転可能に保持する保持部と、この保持部に保持されたロールから引き出された粘着テープの端部を切断する切断部と、この切断部と前記保持部との間において粘着テープを粘着させる粘着部とを備えたものであって、切断部は、一端に刃を有し、この刃が第1の円弧運動をしたのち第1の円弧運動よりも半径の大きい第2の円弧運動をすることにより、粘着部と離間した定位置から粘着部の近傍位置まで移動することができるように配設されているものである。
本考案のテープカッターによれば、刃が第1の円弧運動をしたのち第1の円弧運動よりも半径の大きい第2の円弧運動をすることにより、粘着部と離間した定位置から粘着部の近傍位置まで移動することができるようにしたので、粘着テープを粘着部と反対側に容易に湾曲させることができる。よって、容易に粘着テープを折り曲げて非粘着部を作ることができ、利便性を高めることができる。
特に、切断部と粘着部との間に粘着テープが粘着部の側に湾曲することを防止する支持部材を備えるようにすれば、更に確実に粘着テープを粘着部と反対側に湾曲させることができる。
以下、本考案の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の一実施の形態に係るテープカッター1の構成を表すものであり、図2は、テープカッター1を他方から見た構成を表わすものであり、図3は、テープカッター1の一部の断面構造を表わすものである。このテープカッター1は、粘着テープM1が巻回されたロールM2を回転可能に保持する保持部10と、保持部10に保持されたロールM2から引き出された粘着テープM1の端部を切断する切断部20とを備えている。保持部10および切断部20は、例えば、互いに間隔を開けて基体30に配設されており、保持部10と切断部20との間には、粘着テープM1を粘着させる粘着部40が基体30に形成されている。
保持部10は、例えば、ロールM2の内側に嵌め込まれることによりロールM2を固定して保持する嵌合部材11を有しており、嵌合部材11の中心部には、嵌合部材11と共にロールM2を回転させるための回転軸12が突出して形成されている。回転軸12は、基体30に形成された保持体用孔31に対して回転可能に配設されている。
切断部20は、端部に刃21を有しており、刃21はロールM2の外周面と略平行となるように配設されている。切断部20の中心部には、例えば、回転軸22が突出して設けられており、回転軸22は、例えば、基体30に形成された切断部用孔32に対して回転可能に配設されている。これにより、切断部20は、回転軸22を第1の支点として、第1の支点を中心とした第1の円弧運動をすることができるようになっている。
切断部20の刃21と反対側には、例えば、回転軸22を中心とする円弧部23が形成されており、円弧部23の回転方向における両脇には、例えば、回転軸22から外側に向かって突出する突出部24,25がそれぞれ設けられている。保持部10の側の突出部24は、第1の円弧運動の移動範囲を決めるためのものであり、基体30には、例えば、突出部24の移動範囲に合わせて係止部33,34が形成されている。
係止部33は、刃21が粘着部40から離間した定位置にある時に突出部24が当接して係止するものであり、係止部34は、刃21が定位置から粘着部40に向かって第1の円弧運動をした時に突出部24が当接して係止するものである。係止部33と係止部34との間の距離は、例えば、第1の円弧運動の回転角度が10度から25度の範囲内となるように設定されていることが好ましく、10度から20度の範囲内であればより好ましい。また、係止部34は、例えば、突出部24が当接した時に、刃21が粘着部40の表面に対して垂直となるように形成されていることが好ましい。
突出部24は、また、係止部34に当接した状態において、切断部20が第2の支点を中心とした第2の円弧運動をする際に、第2の支点として機能するものである。突出部24の先端は、例えば、半円状となっており、切断部用孔32は、例えば、回転軸22が第1の円弧運動時の位置から粘着部40の方に向かって第2の円弧運動ができるように、円弧状に拡張されて形成されている。また、刃21と第1の支点である回転軸22との間の距離は、刃21と第2の支点である突出部24との間の距離よりも短くなっており、第1の支点である回転軸22よりも第2の支点である突出部24の方が保持部10の側に位置している。具体的には、例えば、粘着部40の表面に対して垂直な第1の支点を通る面により領域を分けた時に、第2の支点は、保持部10の側の領域に位置している。
これにより、刃21は、定位置から第1の円弧運動により粘着部40に近づいたのち、突出部24を第2の支点とする第2の円弧運動により粘着部40に更に近づいて粘着部40の近傍位置まで移動することができるようになっている。第2の円弧運動の回転角度は、例えば、15度から30度の範囲内とされることが好ましく、20度から25度の範囲内であればより好ましい。刃21は、粘着部40の近傍位置において、粘着部40の端部に当接することが好ましいが、若干の隙間が開いていてもよい。また、刃21は、定位置にある時には、刃21の先端が粘着部40の表面を含む面よりも回転軸22の側に位置していることが好ましい。例えば、刃21の先端と粘着部40の切断部20側の端部とを結ぶ面と、粘着部40の表面との間の角度は、10度から15度の範囲内とされることが好ましい。
突出部25には、例えば、ばねなどの弾性部材26が取り付けられており、切断部20を定位置に戻す方向に力が加えられている。
また、切断部20と粘着部40との間には、粘着テープM1が粘着部40の側に湾曲することを防止する支持部材50が配設されている。支持部材50は、例えば、切断部20の移動に伴って折り畳まれたり広がったりすることが可能であり、M字の中央上部にY字を重ねた形状を有している。支持部材50は、例えば、弾性体により構成されていることが好ましい。なお、切断部20および基体30には、例えば、切断部20を粘着部40の近傍位置に移動させた時に、支持部材50を収納するための凹部27,35がそれぞれ形成されていることが好ましい。刃21を粘着部40のより近くまで移動させることができるからである。
図4から図6は、テープカッター1の動作を表わすものである。まず、図4に示したように、テープカッター1は、通常、切断部20が弾性部材26によって引っ張られており、刃21は粘着部40から離間した定位置にある。この状態において、例えば、ロールM2から粘着テープM1を引き出し、粘着部40に貼り付けて、その先端側を切断部20の刃21に押し当てることにより切断する。
次いで、例えば図5に示したように、指で切断部20の刃21の側を粘着部40の側に押し、粘着部40の側に向かって、回転軸22を第1の支点とした第1の円弧運動をさせる。これにより、粘着テープM1は、粘着部40の反対側に僅かに湾曲する。
続いて、例えば図6に示したように、指で切断部20の刃21の側を粘着部40の側に更に押すと、突出部24が係止部34に当接して、第1の円弧運動が終了し、突出部24を第2の支点とした第2の円弧運動により、刃21は粘着部40の近傍位置まで移動する。これにより、粘着テープM1は、粘着部40の反対側に更に湾曲し、刃21が粘着部40の近傍位置までくると、粘着面同士が接着して、非粘着部M3が形成される。
このように、このテープカッター1では、半径の小さい第1の円弧運動をさせたのち半径の大きい第2の円弧運動をさせることにより、粘着テープM1が粘着部40と反対側に容易に湾曲される。また、切断部20と粘着部40との間に支持部材50を配設するようにすれば、第1の円弧運動および第2の円弧運動において、粘着テープM1が粘着部40の側に湾曲することが防止され、より確実に粘着テープM1は粘着部40の反対側に湾曲される。
そののち、切断部20から指をはずすと、例えば図1に示したように、切断部20は弾性部材26により定位置に戻され、粘着部40には、非粘着部M3が形成された粘着テープM1が残る。これにより、粘着部40に形成された非粘着部M3を指で挟み、粘着テープM1を引き出して、用いることができる。
このように、本実施の形態によれば、刃21を粘着部40の方に向かって、半径の小さい第1の円弧運動をさせたのち、半径の大きい第2の円弧運動をさせるようにしたので、粘着テープM1を粘着部40と反対側に容易に湾曲させることができる。よって、容易に粘着テープM1を折り曲げて非粘着部M3を作ることができ、利便性を高めることができる。
特に、切断部20と粘着部40との間に粘着テープM1が粘着部40の側に湾曲することを防止する支持部材50を備えるようにすれば、更に確実に粘着テープM1を粘着部40と反対側に湾曲させることができる。
以上、実施の形態を挙げて本考案を説明したが、本考案は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、切断部20の構成を具体的に説明したが、半径の小さい第1の円弧運動をしたのち半径の大きい第2の円弧運動をすることにより刃21が定位置から粘着部40の近傍位置まで移動することができれば、他の構成を有していてもよい。
また、上記実施の形態では、支持部材50の形状を具体的に説明したが、他の形状を有していてもよい。
粘着テープのテープカッターに用いることができる。
1…テープカッター、10…保持部、11…嵌合部材、12…回転軸、20…切断部、21…刃、22…回転軸、23…円弧部、24,25…突出部、26…弾性部材、27…凹部、30…基体、31…保持体用孔、32…切断部用孔、33,34…係止部、35…凹部、40…粘着部、50…支持部材、M1…粘着テープ、M2…ロール、M3…非粘着部
Claims (2)
- 粘着テープのロールを回転可能に保持する保持部と、この保持部に保持されたロールから引き出された粘着テープの端部を切断する切断部と、この切断部と前記保持部との間において粘着テープを粘着させる粘着部とを備えたテープカッターであって、
前記切断部は、一端に刃を有し、この刃が第1の円弧運動をしたのち第1の円弧運動よりも半径の大きい第2の円弧運動をすることにより、前記粘着部と離間した定位置から前記粘着部の近傍位置まで移動することができるように配設されている
ことを特徴とするテープカッター。 - 前記切断部と前記粘着部との間に配設され、粘着テープが前記粘着部の側に湾曲することを防止する支持部材を備えたことを特徴とする請求項1記載のテープカッター。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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2009
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