JP3150415B2 - 回路用金属基板 - Google Patents
回路用金属基板Info
- Publication number
- JP3150415B2 JP3150415B2 JP12488192A JP12488192A JP3150415B2 JP 3150415 B2 JP3150415 B2 JP 3150415B2 JP 12488192 A JP12488192 A JP 12488192A JP 12488192 A JP12488192 A JP 12488192A JP 3150415 B2 JP3150415 B2 JP 3150415B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- circuit
- metal substrate
- insulator
- fiber sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Insulated Metal Substrates For Printed Circuits (AREA)
Description
特に放熱性,耐電圧性,耐熱性を要求する電子機器回路
に有用な回路用金属基板に関する。
金属基板として、金属ベースの少なくても片面に無機充
填剤を含む塗料を一様な厚さに塗布し、プリプレグ化し
た後、加熱加圧成型により厚さ50μm〜150μmの
絶縁層を設け、更にこの絶縁層上に導電層を設けた構成
のものが知られている。このような構成の回路用金属基
板は、熱伝導性を重視する電子機器の小型軽量化、信頼
性向上に対して大きく貢献するという利点を有する。
求する機種、例えばインバータでは、回路に交流電圧と
直流電圧が重畳し、かつ使用時に外部ノイズ(衝撃電
圧)の影響を受け、短時間に破壊されることが予見され
ている。また、高温多湿の使用条件下で直流電圧の影響
を受け、絶縁体中に導電物質(イオン)が移行する現象
をおこし、地絡する。このため、絶縁をある程度厚く
し、熱伝導性を向上させる必要が生じてきた。この対策
としては、絶縁厚さを厚くすること、あるいは放熱性と
使用温度を高くできれば、回路用金属基板としての用途
は拡大する。
低下させるため、樹脂に放熱性の良好な無機充填剤を混
練したものを繊維シートに塗布した半硬化状態のプリプ
レグを加熱,加圧成型によって得られた絶縁体を有した
回路用金属基板を用いることがある。しかしながら、上
記無機充填剤の量を多くすると、絶縁体の弾性率が大き
くなり、また熱変型温度,ガラス転移点が高くなり、金
属ベースの間に歪を残し,反り,ねじれの現象の基とな
る。
で、金属ベ−スと導電層間の絶縁体に改良を施すことに
より、放熱性を低下させることなく、反り,ねじれを抑
制しえる回路用金属基板を提供することを目的とする。
基板の反り,ねじれは樹脂の剛性(弾性率),熱変形温
度,ガラス転位点Tgの高くなるほど、大きく現れる。
本発明者らは、基材(ガラス不織布,芳香族ポリアミド
不織布,ガラス繊維混抄芳香族ポリアミド不織布)、ガ
ラス転位点Tgが異なる樹脂の2種類、金属ベースはア
ルミニウム板2.0mm厚さ,銅箔0.035mm,絶
縁厚さ0.28mmについて、反りの実測値を測定し
た。その結果は、下記「表1」に示す通りである。但
し、樹脂A,Bを塗布したプリプレグ化する基材の基本
特性は、以下の通りである。
mm,引張り強さ1.9 Kg/cm幅 b.芳香族ポリアミド不織布:20g/m2,厚さ0.12m
m,引張り強さ1.9 Kg/m幅 c.ガラス繊維混抄芳香族ポリアミド不織布:50g/m
2,厚さ0.12mm,引張り強さ3.0 Kg/m幅
重量部,硬化剤ジシアンジアミド3重量部,促進剤イミ
ダゾール0.2 重量部,無機充填剤水酸化アルミニウム30
重量部,珪酸マグネシウム10重量部,溶剤アセトン40重
量部,メチルエチルケトン10重量部、
重量部,ビスマレイミドトリアジン樹脂30重量部,硬化
剤ジシアンジアミド3重量部,促進剤イミダゾール0.2
重量部,無機充填剤水酸化アルミニウム140 重量部,二
酸化珪素5重量部,珪酸マグネシウム10重量部,溶剤セ
トン40重量部,メチルエチルケトン10重量部、
3mm)×L2 (500mm) サイズの基板(図4参照)における
L2 の端(位置P3 )と端(位置P4 ) 、中央(位
置O)、L1 の端(位置P1 )と端(位置P4 ) を夫々
示す。表1より、剛性が高く,Tgが高い場合、これを
機械的に矯正することは困難で、仮に矯正しても残留歪
で元に戻り、完全に水平な基板は得られない。本発明者
らは、こうしたデータから放熱性を低下させない構造
で、反り,ねじれの少ない回路用金属基板を見出だし
た。
この放熱用金属ベースの少なくとも片面に絶縁体を介し
て設けられた導電層とを具備する回路用金属基板におい
て、前記絶縁体は、ガラス繊維シートもしくは芳香族ポ
リアミド繊維シート又はガラス繊維と芳香族ポリアミド
繊維の混抄繊維シートを基材として、この基材の一方の
主面に任意のガラス転移点をもつビスマレイミドトリア
ジン変性熱硬化性樹脂及び無機質微粉末を均一に混練し
てなる第1樹脂塗料を、かつ前記基材の他方の主面に前
記第1樹脂塗料中の樹脂と異なるガラス転移点をもつビ
スマレイミドトリアジン変性熱硬化性樹脂及び無機質微
粉末を均一に混練してなる第2樹脂塗料を、均一に塗布
した後、加熱加圧成型により得られるものであることを
特徴とする回路用金属基板である。
この放熱用金属ベースの少なくとも片面に絶縁体を介し
て設けられた導電層とを具備する回路用金属基板におい
て、前記絶縁体は、ガラス繊維シートもしくは芳香族ポ
リアミド繊維シート又はガラス繊維と芳香族ポリアミド
繊維の混抄繊維シートを基材として、この基材の両面に
任意のガラス転移点をもつビスマレイミドトリアジン変
性熱硬化性樹脂及び無機質微粉末を混練してなる樹脂塗
料を塗布した後、加熱加圧成型により得られるものであ
り、前記導電層は、前記樹脂塗料中の樹脂と異なるガラ
ス転移点を持つビスマレイミドトリアジン変性熱硬化性
樹脂塗料を裏面に塗布したものであることを特徴とする
回路用金属基板である。
例えば酸化アルミニウム,二酸化珪素,珪酸マグネシウ
ムが挙げられる。ここで、酸化アルミニウムは放熱性
(熱伝導)を高くする効果があり、二酸化珪素は電気特
性のうち誘電率を低くさせる役目をもっている。また、
珪酸マグネシウムは、剛性の緩和作用を大きくする効果
がある。
に介在する絶縁体に改良を施すことにより、従来と比
べ、反り,捩れの極めて少ない回路用金属基板が得られ
る。
ミニウム)製の放熱用金属ベ−スである。この金属ベ−
ス11上には、厚さ0.28mmの絶縁体12を介して厚さ
0.035mmの銅箔パタ−ン(導電層)13が設けられ
ている。ここで、前記絶縁体12は、基材としてのガラス
繊維不織布シ−ト14と、このシート14の裏面に形成され
た第1絶縁層15と、前記シート14の表面側に形成された
第2絶縁層16から構成される。なお、前記不織布シート
14は、25g/m2 を用いた。
ート14の裏面に下記「表2」に示すように酸化アルミニ
ウム粉末(無機質微粒子粉末)40重量部とビスマレイ
ミドトリアジン樹脂30重量部等を均一に混練してなる
第1樹脂塗料を、かつ前記シート14の表面に酸化アルミ
ニウム粉末140 重量部,二酸化珪素5重量部及び珪酸マ
グネシウム5重量部とビスマレイミドトリアジン樹脂3
0重量部を均一に混練してなる第2樹脂塗料を均一に塗
布した後、第1樹脂塗料が金属ベース11側に位置するよ
うにして金属ベース11と導電層13間に配置し、加熱加圧
成型により得られる。ここで、第1樹脂塗料の塗布量は
200〜300g/m2 、第2樹脂塗料の塗布量は15
0〜200g/m2 とした。
絶縁体12に改良を施すことにより、従来と比べ、反りを
著しく低減できる。事実、333mm幅の端と端の反り
0.1〜0.15mmの範囲、500mm幅の端と端の
反りは0.15〜0.20mmであった。 (実施例2)図2を参照する。
絶縁体を示す。前記絶縁体21aは、ガラス繊維不織布シ
−ト14と、このシート14aの裏面に形成された第1絶縁
層22と、前記シート14bの表面側に形成された第2絶縁
層23から構成される。前記絶縁体21bは、ガラス繊維不
織布シ−ト14bと、このシート14bの裏面に形成された
第3絶縁層24と、前記シート14bの表面側に形成された
第4絶縁層25から構成される。
ート14aの裏面に「表2」の酸化アルミニウム粉末(無
機質微粒子粉末)130 重量部とビスマレイミドトリアジ
ン樹脂15重量部等を均一に混練してなる第1樹脂塗料
を、かつ前記シート14bの表面に酸化アルミニウム粉末
120 重量部とビスマレイミドトリアジン樹脂15重量部を
均一に混練してなる第2樹脂塗料を均一に塗布し、更に
前記シート14bの裏面に「表2」の酸化アルミニウム粉
末(無機質微粒子粉末)120 重量部とビスマレイミドト
リアジン樹脂15重量部等を均一に混練してなる第2樹脂
塗料を、かつ前記シート14bの表面に酸化アルミニウム
粉末130 重量部とビスマレイミドトリアジン樹脂15重量
部を均一に混練してなる第1樹脂塗料を均一に塗布した
後、第1樹脂塗料が金属ベース11,導電層13側に位置す
るように前記シート14a,14bを金属ベース11と導電層
13間に配置し、加熱加圧成型により得られる。こうした
構成の回路用金属基板によれば、「表2」に示すように
反りが著しく低減できることが確認された。 (実施例3)図3を参照する。
す。前記絶縁体31は、ガラス繊維不織布シ−ト14と、こ
のシート14の両面に形成された絶縁層32a,32bから構
成される。前記絶縁体31上には、裏面にガラス転移点
(Tg)が95〜120℃になるビスマレイミドトリア
ジン変性熱硬化性樹脂塗料を塗布した導電層33が形成さ
れている。
ート14の両面にガラス転移点が100〜150℃になる
ビスマレイミドトリアジン変成熱硬化性樹脂10〜50
%と無機質微粉末50〜90%を混練してなる樹脂塗料
を塗布し、こうしたシート14を金属ベース11上に載置
し、更にこの上に裏面にガラス転移点(Tg)が95〜
120℃になるビスマレイミドトリアジン変性熱硬化性
樹脂塗料を塗布した導電層33を載置した後、加熱加圧一
体成型することにより得られる。実施例3に係る回路用
金属基板によれば、従来と比べて、反りが著しく低減で
きることが確認された。反りの結果は、下記「表3」に
示す通りである。
布,ガラス繊維混抄芳香族繊維不織布を用いた場合につ
いても、上記「表3」に合わせて示した。
ベ−スと導電層間の絶縁体に改良を施すことにより、放
熱性を低下させることなく、反り,ねじれを抑制しえる
回路用金属基板を提供できる。
図。
り、絶縁体を2枚を積層した場合の説明図。
図。
図。
13…銅箔パタ−ン(導電層)、14,15,22〜25,32a,
32b…絶縁層、33…導電層。
Claims (2)
- 【請求項1】 放熱用金属ベースと、この放熱用金属ベ
ースの少なくとも片面に絶縁体を介して設けられた導電
層とを具備する回路用金属基板において、前記絶縁体は、ガラス繊維シートもしくは芳香族ポリア
ミド繊維シート又はガラス繊維と芳香族ポリアミド繊維
の混抄繊維シートを基材として、この基材の一方の主面
に任意のガラス転移点をもつビスマレイミドトリアジン
変性熱硬化性樹脂及び無機質微粉末を均一に混練してな
る第1樹脂塗料を、かつ前記基材の他方の主面に前記第
1樹脂塗料中の樹脂と異なるガラス転移点をもつビスマ
レイミドトリアジン変性熱硬化性樹脂及び無機質微粉末
を均一に混練してなる第2樹脂塗料を、均一に塗布した
後、 加熱加圧成型により得られるものであることを特徴
とする回路用金属基板。 - 【請求項2】 放熱用金属ベースと、この放熱用金属ベ
ースの少なくとも片面に絶縁体を介して設けられた導電
層とを具備する回路用金属基板において、 前記絶縁体は、ガラス繊維シートもしくは芳香族ポリア
ミド繊維シート又はガラス繊維と芳香族ポリアミド繊維
の混抄繊維シートを基材として、この基材の両面に任意
のガラス転移点をもつビスマレイミドトリアジン変性熱
硬化性樹脂及び無機質微粉末を混練してなる樹脂塗料を
塗布した後、加熱加圧成型により得られるものであり、 前記導電層は、前記樹脂塗料中の樹脂と異なるガラス転
移点を持つビスマレイミドトリアジン変性熱硬化性樹脂
塗料を裏面に塗布したものであることを特徴とする回路
用金属基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12488192A JP3150415B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 回路用金属基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12488192A JP3150415B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 回路用金属基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05327151A JPH05327151A (ja) | 1993-12-10 |
JP3150415B2 true JP3150415B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=14896409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12488192A Expired - Lifetime JP3150415B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 回路用金属基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3150415B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012195568A (ja) | 2011-02-28 | 2012-10-11 | Koa Corp | 金属ベース回路基板 |
-
1992
- 1992-05-18 JP JP12488192A patent/JP3150415B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05327151A (ja) | 1993-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2756075B2 (ja) | 金属ベース基板およびそれを用いた電子機器 | |
JP3150415B2 (ja) | 回路用金属基板 | |
JPS607796A (ja) | 印刷回路用銅張積層板及びその製造方法 | |
JPH0197633A (ja) | 印刷回路用積層板の製造方法 | |
JP2915665B2 (ja) | 絶縁シートとそれを使った金属配線板との製造方法。 | |
JPH10154777A (ja) | 半導体装置 | |
JP2000239995A (ja) | 絶縁基材とプリプレグおよびそれを用いた回路基板 | |
JPS605589A (ja) | 高熱伝導性金属ベ−スプリント基板 | |
JPH10509277A (ja) | 追加の印刷回路のための熱制御 | |
JPS6271643A (ja) | 印刷回路用積層板の製造方法 | |
JP2000151050A (ja) | 複合絶縁金属基板 | |
JPH01118580A (ja) | 樹脂系導電ペースト | |
JPS605598A (ja) | 高熱伝導性金属ベ−スプリント基板の製造方法 | |
JP2957786B2 (ja) | 絶縁層付き金属基板の製造方法 | |
JP5982710B2 (ja) | プリント配線板 | |
JP3211608B2 (ja) | 銅張積層板の製法 | |
JPH05267842A (ja) | 金属ベース基板の製造方法 | |
JPS60190344A (ja) | 電気用積層板 | |
JP3505170B2 (ja) | 熱伝導基板及びその製造方法 | |
JPH07297509A (ja) | 金属ベース基板、およびその製造方法 | |
JPH03185896A (ja) | 印刷配線基板の製造方法 | |
JPH03127894A (ja) | プリント回路用積層板 | |
JP2001185860A (ja) | 多層プリント配線板 | |
JPS61241149A (ja) | 金属ベ−スプリント基板の製造方法 | |
JPH0423384A (ja) | プリント配線板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080119 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090119 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090119 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119 Year of fee payment: 12 |