JP2957786B2 - 絶縁層付き金属基板の製造方法 - Google Patents
絶縁層付き金属基板の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱伝導性に優れた絶
縁層付き金属基板の製造方法に関する。
縁層付き金属基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板としては、一般に
フェノール樹脂積層板、エポキシ樹脂積層板が多く用い
られてきた。しかし、最近、電子機器の高性能化、小型
化に伴い、部品の高密度実装化が望まれ、それによって
生ずる熱の発生をいかにして処理するかが問題になって
きたが、前記従来の有機質系絶縁基板は、熱伝導性が悪
く熱放散性に欠けるため、このような要望を満たすこと
ができない。
フェノール樹脂積層板、エポキシ樹脂積層板が多く用い
られてきた。しかし、最近、電子機器の高性能化、小型
化に伴い、部品の高密度実装化が望まれ、それによって
生ずる熱の発生をいかにして処理するかが問題になって
きたが、前記従来の有機質系絶縁基板は、熱伝導性が悪
く熱放散性に欠けるため、このような要望を満たすこと
ができない。
【0003】このようなことから、最近、樹脂の中にセ
ラミック粉末を混合して絶縁層を形成する金属ベース絶
縁基板が数多く出されている。金属ベースにすれば放熱
性が向上すると考えられたからである。しかし、このも
のは、絶縁層が殆ど樹脂であるため、思うほどには熱放
散性が良くなく、また絶縁信頼性にも問題がある。
ラミック粉末を混合して絶縁層を形成する金属ベース絶
縁基板が数多く出されている。金属ベースにすれば放熱
性が向上すると考えられたからである。しかし、このも
のは、絶縁層が殆ど樹脂であるため、思うほどには熱放
散性が良くなく、また絶縁信頼性にも問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特開昭62−
250689号公報開示のような、絶縁層をセラミック
溶射で形成することにより熱放散性と絶縁性の両者を向
上させることが試みられている。しかし、このもので
は、セラミック層と金属板とがガラエポプリプレグ等の
接着剤層を介して接合されており、厚みのある樹脂層が
介在することになるため、熱が金属基板まで伝わりにく
くなるという問題が残っていた。さらに、セラミック層
中の気孔が耐電圧性を低下させ、吸湿時の絶縁性の低下
が問題となる。
250689号公報開示のような、絶縁層をセラミック
溶射で形成することにより熱放散性と絶縁性の両者を向
上させることが試みられている。しかし、このもので
は、セラミック層と金属板とがガラエポプリプレグ等の
接着剤層を介して接合されており、厚みのある樹脂層が
介在することになるため、熱が金属基板まで伝わりにく
くなるという問題が残っていた。さらに、セラミック層
中の気孔が耐電圧性を低下させ、吸湿時の絶縁性の低下
が問題となる。
【0005】この発明は、このような事情に鑑み、熱放
散性に優れ、かつ、絶縁性、耐電圧性にも優れた絶縁層
付き金属基板を提供することを課題とする。
散性に優れ、かつ、絶縁性、耐電圧性にも優れた絶縁層
付き金属基板を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、この発明にかかる絶縁層付き金属基板の製造方
法の第1は、金属基板の表面に溶射によりセラミック絶
縁層を形成する絶縁層付き金属基板の製造方法であっ
て、 a.シート状キャリヤにセラミックを溶射してセラミッ
ク層を形成する第1工程 b.キャリヤをセラミック層から除去してセラミックシ
ートを得る第2工程、 c.セラミックシートに絶縁剤を含浸して、絶縁剤含浸
セラミックプリプレグを得る第3工程、 d.絶縁剤含浸セラミックプリプレグと金属基板を貼り
合わす第4工程、 を含むことを特徴とし、第2は、金属基板の表面に溶射
によりセラミック絶縁層を形成する絶縁層付き金属基板
の製造方法であって、 a.シート状キャリヤにセラミックを溶射してセラミッ
ク層を形成する第1工程 b.キャリヤをセラミック層から除去してセラミックシ
ートを得る第2工程、 c.セラミックシートに絶縁剤を含浸して、絶縁剤含浸
セラミックシートを得る第3工程、 d.絶縁剤含浸セラミックシートと金属板を接着剤を介
在させて貼り合わす第4工程、 を含むことを特徴とする。
るため、この発明にかかる絶縁層付き金属基板の製造方
法の第1は、金属基板の表面に溶射によりセラミック絶
縁層を形成する絶縁層付き金属基板の製造方法であっ
て、 a.シート状キャリヤにセラミックを溶射してセラミッ
ク層を形成する第1工程 b.キャリヤをセラミック層から除去してセラミックシ
ートを得る第2工程、 c.セラミックシートに絶縁剤を含浸して、絶縁剤含浸
セラミックプリプレグを得る第3工程、 d.絶縁剤含浸セラミックプリプレグと金属基板を貼り
合わす第4工程、 を含むことを特徴とし、第2は、金属基板の表面に溶射
によりセラミック絶縁層を形成する絶縁層付き金属基板
の製造方法であって、 a.シート状キャリヤにセラミックを溶射してセラミッ
ク層を形成する第1工程 b.キャリヤをセラミック層から除去してセラミックシ
ートを得る第2工程、 c.セラミックシートに絶縁剤を含浸して、絶縁剤含浸
セラミックシートを得る第3工程、 d.絶縁剤含浸セラミックシートと金属板を接着剤を介
在させて貼り合わす第4工程、 を含むことを特徴とする。
【0007】この発明に用いられるキャリヤとしては、
アルミニウム、銅等の金属箔のほか、紙等でも良い。溶
射材料としては、アルミナ、窒化アルミニウム、ベリリ
ヤ等の熱伝導性が良くて電気絶縁性も良いものが好まし
く用いられる。溶射によるセラミック層の厚みは、50
μm以上、500μm以下の範囲にすることが好まし
い。50μm未満では信頼性に欠ける恐れがあり、50
0μmを越えると製造コストが大きくなり過ぎる。溶射
法は、プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法等が適用で
き、溶射条件やセラミック粉末の粒径の選択などによ
り、表面粗さ、気孔率等をある程度調整できる。
アルミニウム、銅等の金属箔のほか、紙等でも良い。溶
射材料としては、アルミナ、窒化アルミニウム、ベリリ
ヤ等の熱伝導性が良くて電気絶縁性も良いものが好まし
く用いられる。溶射によるセラミック層の厚みは、50
μm以上、500μm以下の範囲にすることが好まし
い。50μm未満では信頼性に欠ける恐れがあり、50
0μmを越えると製造コストが大きくなり過ぎる。溶射
法は、プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法等が適用で
き、溶射条件やセラミック粉末の粒径の選択などによ
り、表面粗さ、気孔率等をある程度調整できる。
【0008】キャリヤの剥離方法は、金属箔の場合、エ
ッチング液により溶解除去する方法によるのが良く、紙
の場合には燃焼除去方法が良い。剥離して得られたセラ
ミックシートには絶縁剤を含浸するのであるが、無機系
絶縁剤としては、低融点ガラス、金属アルコキシレート
等があり、有機系絶縁剤としては、樹脂等がある。有機
系絶縁剤としては、電気絶縁性、耐熱性に優れ、さらに
接着性にも優れた樹脂、例えばエポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等が好ましい。放熱性を上げるために、これらの
樹脂中に放熱性の良いセラミック微粉(例えば窒化ボロ
ン、窒化アルミ、アルミナ等の微粉)を分散させても良
い。含浸方法としては、真空含浸、加圧含浸、真空加圧
含浸等が利用できる。
ッチング液により溶解除去する方法によるのが良く、紙
の場合には燃焼除去方法が良い。剥離して得られたセラ
ミックシートには絶縁剤を含浸するのであるが、無機系
絶縁剤としては、低融点ガラス、金属アルコキシレート
等があり、有機系絶縁剤としては、樹脂等がある。有機
系絶縁剤としては、電気絶縁性、耐熱性に優れ、さらに
接着性にも優れた樹脂、例えばエポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等が好ましい。放熱性を上げるために、これらの
樹脂中に放熱性の良いセラミック微粉(例えば窒化ボロ
ン、窒化アルミ、アルミナ等の微粉)を分散させても良
い。含浸方法としては、真空含浸、加圧含浸、真空加圧
含浸等が利用できる。
【0009】セラミックシートに接着性のある絶縁剤を
含浸したときに表面に残存する接着剤層は、別に接着剤
層を介在させない場合にはそれ自身、金属基板との接着
剤層となり、その厚みは5〜30μm程度と、できるだ
け薄くするのが良い。セラミックシートに含浸させた樹
脂はBステージに止めず完全に硬化させたりして、別に
接着剤層を介在させる場合には実質的にない程度にする
のが良い。この後者の場合は、金属基板との接合に際し
て、樹脂接着剤を5〜30μm程度別に塗布する。
含浸したときに表面に残存する接着剤層は、別に接着剤
層を介在させない場合にはそれ自身、金属基板との接着
剤層となり、その厚みは5〜30μm程度と、できるだ
け薄くするのが良い。セラミックシートに含浸させた樹
脂はBステージに止めず完全に硬化させたりして、別に
接着剤層を介在させる場合には実質的にない程度にする
のが良い。この後者の場合は、金属基板との接合に際し
て、樹脂接着剤を5〜30μm程度別に塗布する。
【0010】セラミックシートと金属基板との接合は、
例えば通常の熱プレスで行うことができる。金属基板の
材料としては、アルミニウム、銅、鉄等が用いられる。
このようにしてできた絶縁層付き金属基板は、絶縁層と
なるセラミック層の気孔が樹脂等の絶縁剤で埋められて
いるため、耐電圧性、吸湿時の絶縁性に優れ、しかも、
放熱性にも優れ、電気絶縁性や熱安定性に対する信頼性
が高い。
例えば通常の熱プレスで行うことができる。金属基板の
材料としては、アルミニウム、銅、鉄等が用いられる。
このようにしてできた絶縁層付き金属基板は、絶縁層と
なるセラミック層の気孔が樹脂等の絶縁剤で埋められて
いるため、耐電圧性、吸湿時の絶縁性に優れ、しかも、
放熱性にも優れ、電気絶縁性や熱安定性に対する信頼性
が高い。
【0011】この発明にかかる絶縁層付き金属基板は、
その絶縁層表面に金属箔を張りつけたり、電気回路を形
成したりしたものを含む。
その絶縁層表面に金属箔を張りつけたり、電気回路を形
成したりしたものを含む。
【0012】
【作用】この発明では、キャリヤの上にセラミックを溶
射して、セラミック層を形成し、セラミック層からキャ
リヤを除去して、セラミックを得ておき、その両側ある
いは片側からから絶縁剤を含浸することによりセラミッ
クシート中の気孔を埋めるようにしているため、耐電圧
性、吸湿時の絶縁性に優れ、しかも熱放散性も良い。
射して、セラミック層を形成し、セラミック層からキャ
リヤを除去して、セラミックを得ておき、その両側ある
いは片側からから絶縁剤を含浸することによりセラミッ
クシート中の気孔を埋めるようにしているため、耐電圧
性、吸湿時の絶縁性に優れ、しかも熱放散性も良い。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を述べるが、この発
明の範囲は、下記の実施例に限定されない。 −実施例1− 図1にみるようにキャリヤ1としてアルミ板(厚み0.
5mm) をサンドブラスト処理して表面を粗面化してお
き、プラズマ溶射装置を用いてアルミナ微粉(粒径5〜
25μm)を溶射することにより、キャリヤ1に厚み約
100μmのアルミナ溶射層からなるセラミック層2を
形成した。その後、スプレーエッチングによりアルミ板
1を除去し、得られたセラミックシート2を乾燥した。
次に、真空室内にセラミックシート1を設置し、室内を
10Torr以下に真空排気して、あらかじめ真空脱気
しておいた無溶剤エポキシ樹脂を投入し、10〜20分
保持した。真空室内を大気圧に戻し、樹脂含浸したセラ
ミックシート3を取り出して表面樹脂層3aが10μm
程度残るように調整し、その後、含浸樹脂を乾燥してB
ステージ化し、その一面に銅箔4、他面に金属基板5を
積層して熱圧成形することにより、金属ベース絶縁基板
を得た。
明の範囲は、下記の実施例に限定されない。 −実施例1− 図1にみるようにキャリヤ1としてアルミ板(厚み0.
5mm) をサンドブラスト処理して表面を粗面化してお
き、プラズマ溶射装置を用いてアルミナ微粉(粒径5〜
25μm)を溶射することにより、キャリヤ1に厚み約
100μmのアルミナ溶射層からなるセラミック層2を
形成した。その後、スプレーエッチングによりアルミ板
1を除去し、得られたセラミックシート2を乾燥した。
次に、真空室内にセラミックシート1を設置し、室内を
10Torr以下に真空排気して、あらかじめ真空脱気
しておいた無溶剤エポキシ樹脂を投入し、10〜20分
保持した。真空室内を大気圧に戻し、樹脂含浸したセラ
ミックシート3を取り出して表面樹脂層3aが10μm
程度残るように調整し、その後、含浸樹脂を乾燥してB
ステージ化し、その一面に銅箔4、他面に金属基板5を
積層して熱圧成形することにより、金属ベース絶縁基板
を得た。
【0014】−実施例2− 実施例1と同様にして得たセラミックシートに同様にし
てエポキシ樹脂を含浸させ、完全硬化させておいて、エ
ポキシ樹脂接着剤を用いて、実施例1と同様に銅箔・金
属基板と積層一体化した。 −実施例3− 実施例1と同様にして得たセラミックシートの片面にニ
トロセルローズの1%イソ酢酸アルミ溶液と低融点ガラ
ス(PbO−B2 O3 −ZnO)粉末を混合したペース
トを塗布し、180℃、1時間乾燥する。次に真空室内
にガラス粉末の乗ったセラミックシートを設置し、室内
を10Torr以下に真空排気して、室内を10Tor
r以下に真空排気して、それから加熱して常温から約4
40℃まで7〜10℃/分の速度で温度を上げて粉末ガ
ラスを溶融し、セラミックの気孔内へ十分に含浸させ
る。続いて、真空室内を大気圧に戻し、含浸処理したセ
ラミックシートを取り出し、ガラスが未だ溶融状態にあ
る間に、表面のガラス層3aが10μm程度残るように
加熱ロールで調整し、その後、冷却固化させる。つい
で、片面に銅箔4、他面に金属基板5を積層して約44
0℃で熱圧成形し、ガラスを再溶融状態にして貼り合わ
せることにより、金属ベース絶縁基板を得た。
てエポキシ樹脂を含浸させ、完全硬化させておいて、エ
ポキシ樹脂接着剤を用いて、実施例1と同様に銅箔・金
属基板と積層一体化した。 −実施例3− 実施例1と同様にして得たセラミックシートの片面にニ
トロセルローズの1%イソ酢酸アルミ溶液と低融点ガラ
ス(PbO−B2 O3 −ZnO)粉末を混合したペース
トを塗布し、180℃、1時間乾燥する。次に真空室内
にガラス粉末の乗ったセラミックシートを設置し、室内
を10Torr以下に真空排気して、室内を10Tor
r以下に真空排気して、それから加熱して常温から約4
40℃まで7〜10℃/分の速度で温度を上げて粉末ガ
ラスを溶融し、セラミックの気孔内へ十分に含浸させ
る。続いて、真空室内を大気圧に戻し、含浸処理したセ
ラミックシートを取り出し、ガラスが未だ溶融状態にあ
る間に、表面のガラス層3aが10μm程度残るように
加熱ロールで調整し、その後、冷却固化させる。つい
で、片面に銅箔4、他面に金属基板5を積層して約44
0℃で熱圧成形し、ガラスを再溶融状態にして貼り合わ
せることにより、金属ベース絶縁基板を得た。
【0015】−実施例4− 実施例1と同様にして得たセラミックシートを真空室内
に置き、室内を10Torr以下に真空排気して、あら
かじめ脱気しておいた金属アルコキシレート液を投入
し、60〜100分保持した。続いて、真空室内を大気
圧に戻し、含浸処理したセラミックシートを取り出し
て、表面の溶液を取り除いて絶縁剤を乾燥、硬化させ
る。その後にエポキシ樹脂接着剤を用い、実施例1と同
様に銅箔・金属基板と一体化し、金属ベース基板を得
た。
に置き、室内を10Torr以下に真空排気して、あら
かじめ脱気しておいた金属アルコキシレート液を投入
し、60〜100分保持した。続いて、真空室内を大気
圧に戻し、含浸処理したセラミックシートを取り出し
て、表面の溶液を取り除いて絶縁剤を乾燥、硬化させ
る。その後にエポキシ樹脂接着剤を用い、実施例1と同
様に銅箔・金属基板と一体化し、金属ベース基板を得
た。
【0016】
【発明の効果】この発明により得られた絶縁層付き金属
基板は、以上のようであるから、下記のごとき特徴を有
する。 熱放散性に優れる。キャリヤを除去した後に絶縁剤
を含浸するからセラミックがつながった状態で絶縁層の
主骨格を形成し、熱伝導率が高くて放熱性に優れたもの
となる。金属基板と接合するための接着層を薄くできる
ことも、放熱性に寄与している。
基板は、以上のようであるから、下記のごとき特徴を有
する。 熱放散性に優れる。キャリヤを除去した後に絶縁剤
を含浸するからセラミックがつながった状態で絶縁層の
主骨格を形成し、熱伝導率が高くて放熱性に優れたもの
となる。金属基板と接合するための接着層を薄くできる
ことも、放熱性に寄与している。
【0017】 絶縁信頼性が高い。セラミックシート
の気孔を絶縁剤で埋めるようにしているが、気孔はセラ
ミック表面を実質的に増やすものであるから、絶縁剤と
セラミックシートとの接合力が増し、さらにアンカー効
果も手伝って密着力が増す。そのため、金属基板表面に
おける、セラミックと金属の界面の気密性が増して、電
気絶縁信頼性が高くなるのである。
の気孔を絶縁剤で埋めるようにしているが、気孔はセラ
ミック表面を実質的に増やすものであるから、絶縁剤と
セラミックシートとの接合力が増し、さらにアンカー効
果も手伝って密着力が増す。そのため、金属基板表面に
おける、セラミックと金属の界面の気密性が増して、電
気絶縁信頼性が高くなるのである。
【0018】 熱安定性が高い。金属とセラミックで
は、膨張率が違い過ぎ、直接接着する場合、ヒートサイ
クル等により界面でクラックか発生する恐れがあるが、
この発明の場合、界面の絶縁剤を樹脂で形成した場合、
樹脂が絶縁剤として働き、しかも、セラミックと強い密
着力で保持されているため、剥離やクラック等の発生が
なくて熱的に安定となるからである。含浸絶縁剤に無機
系絶縁剤を使用した場合、セラミックP板なみの耐熱性
が得られ、しかも、基材に金属を使うため放熱性も良
く、われる心配もない。
は、膨張率が違い過ぎ、直接接着する場合、ヒートサイ
クル等により界面でクラックか発生する恐れがあるが、
この発明の場合、界面の絶縁剤を樹脂で形成した場合、
樹脂が絶縁剤として働き、しかも、セラミックと強い密
着力で保持されているため、剥離やクラック等の発生が
なくて熱的に安定となるからである。含浸絶縁剤に無機
系絶縁剤を使用した場合、セラミックP板なみの耐熱性
が得られ、しかも、基材に金属を使うため放熱性も良
く、われる心配もない。
【0019】 絶縁層の厚み調節が自在。目的とする
放熱性や耐電圧に応じて自由にセラミック層の厚みを調
整できる。以上の特徴により、この発明の製造方法は、
熱放散性、耐熱性にすぐれ信頼性の高い絶縁層付き金属
基板を作ることが出来、得られた絶縁層付き金属基板
は、安価に微細パターン化が可能で、現状の光露光工程
が使用でき、高密度実装用基板用としてパワーIC用基
板の小型化への寄与効果が非常に大きい。
放熱性や耐電圧に応じて自由にセラミック層の厚みを調
整できる。以上の特徴により、この発明の製造方法は、
熱放散性、耐熱性にすぐれ信頼性の高い絶縁層付き金属
基板を作ることが出来、得られた絶縁層付き金属基板
は、安価に微細パターン化が可能で、現状の光露光工程
が使用でき、高密度実装用基板用としてパワーIC用基
板の小型化への寄与効果が非常に大きい。
【図1】この発明の一実施例を示す工程説明図である。
1 キャリヤ 2 セラミック層(セラミックシート) 3 絶縁剤含浸セラミックシート 3a 表面絶縁剤 4 銅箔 5 金属基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−166533(JP,A) 特開 昭62−250689(JP,A) 特開 昭63−207638(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/04 H05K 3/44 H01B 17/62
Claims (2)
- 【請求項1】 金属基板の表面に溶射によりセラミック
絶縁層を形成する絶縁層付き金属基板の製造方法であっ
て、 a.シート状キャリヤにセラミックを溶射してセラミッ
ク層を形成する第1工程、 b.キャリヤをセラミック層から除去してセラミックシ
ートを得る第2工程、 c.セラミックシートに絶縁剤を含浸して、絶縁剤含浸
セラミックプリプレグを得る第3工程、 d.絶縁剤含浸セラミックプリプレグと金属基板を貼り
合わす第4工程、を含むことを特徴とする絶縁層付き金
属基板の製造方法。 - 【請求項2】 金属基板の表面に溶射によりセラミック
絶縁層を形成する絶縁層付き金属基板の製造方法であっ
て、 a.シート状キャリヤにセラミックを溶射してセラミッ
ク層を形成する第1工程、 b.キャリヤをセラミック層から除去してセラミックシ
ートを得る第2工程、 c.セラミックシートに絶縁剤を含浸して、絶縁剤含浸
セラミックシートを得る第3工程、 d.絶縁剤含浸セラミックシートと金属板を接着剤を介
在させて貼り合わす第4工程、 を含むことを特徴とする絶縁層付き金属基板の製造方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-8779 | 1991-01-28 | ||
JP877991 | 1991-01-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542627A JPH0542627A (ja) | 1993-02-23 |
JP2957786B2 true JP2957786B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=11702367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33532091A Expired - Fee Related JP2957786B2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-12-18 | 絶縁層付き金属基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2957786B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100939760B1 (ko) * | 2009-03-04 | 2010-02-03 | 주식회사 옹스트롬 | 방열 인쇄회로기판용 원판의 제조방법 및 그 기판 |
KR101045847B1 (ko) * | 2009-06-12 | 2011-07-01 | (주)솔라원 | 열 계면층을 갖는 메탈 인쇄회로기판 |
CN114727504B (zh) * | 2022-03-16 | 2024-07-05 | 景旺电子科技(龙川)有限公司 | 金属陶瓷复合基板及其制作方法 |
-
1991
- 1991-12-18 JP JP33532091A patent/JP2957786B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0542627A (ja) | 1993-02-23 |
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