JPH1154865A - 多層配線基板およびその製造方法 - Google Patents

多層配線基板およびその製造方法

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JPH1154865A
JPH1154865A JP20603897A JP20603897A JPH1154865A JP H1154865 A JPH1154865 A JP H1154865A JP 20603897 A JP20603897 A JP 20603897A JP 20603897 A JP20603897 A JP 20603897A JP H1154865 A JPH1154865 A JP H1154865A
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circuit layer
layer
wiring
wiring circuit
hole conductor
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JP20603897A
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Riichi Sasamori
理一 笹森
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Kyocera Corp
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/4038Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections
    • H05K3/4053Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques
    • H05K3/4069Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques for via connections in organic insulating substrates

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  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】配線回路層と導体ペーストを充填して形成した
バイアホール導体との接続信頼性に優れた多層配線基板
とその製造方法を提供する。 【解決手段】有機樹脂を含有する絶縁層に形成したバイ
アホール内に金属粉末を含む導体ペーストを充填してバ
イアホール導体を形成した後、前記絶縁層の表面に配線
回路層を被着形成し、さらに前記配線回路層と前記バイ
アホール導体間に1〜2000A/cm2 、パルス幅が
0.01〜1000msec.のパルス電流を印加し
て、前記配線回路層とバイアホール導体間の接触部分を
ネックの幅が平均で金属粉末粒径の1/5以上となるよ
うに溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも有機樹
脂を含む絶縁基板の表面および/または内部に、金属粉
末を含む導体配線層を形成した、半導体素子収納用パッ
ケージなどに適した多層配線基板とその製造方法に関す
るものであり、特に、導体配線層とバイアホール導体と
の接続信頼性の向上に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、配線基板、例えば、半導体素子
を収納するパッケージに使用される多層配線基板とし
て、アルミナ等の絶縁層とW,Moなどの高融点金属か
らなる配線層とを具備したセラミック配線基板が多用さ
れているが、このようなセラミック配線基板は、硬くて
脆い性質を有することから、製造工程または搬送工程に
おいて、セラミックの欠けや割れ等が発生しやすく、ま
た、焼結前のグリーンシートにメタライズペーストを印
刷して、印刷後のシートを積層して焼結する場合、焼結
により得られる基板に反り等の変形や寸法のばらつき等
が発生しやすいという問題があり、回路基板の超高密度
化やフリップチップ等のような基板の平坦度の厳しい要
求に対して十分に対応できないという問題があった。
【0003】そこで、最近では、樹脂を含む絶縁層表面
に銅箔を接着した後、これをエッチングして微細な回路
を形成した基板や、銅などの金属粉末を含むペーストを
絶縁層に印刷して配線層を形成した後、これを積層し、
あるいは積層後に、所望位置にマイクロドリルやパンチ
ング等によりバイア用の孔明けを行い、そのバイア内壁
にメッキ法により金属を付着させて配線層を接続して多
層化したプリント配線基板が提案されている。また、絶
縁層としては、その強度を高めるために、樹脂に対し
て、粉末状あるいは繊維状の無機質フィラーを分散させ
た基板も提案されており、これらの複合材料からなる絶
縁層上に多数の半導体素子を搭載したマルチチップモジ
ュール(MCM)等への適用も検討されている。
【0004】以上のようなプリント配線板の多層化、配
線の超微細化、精密化の要求に対応して、樹脂を含む絶
縁層の表面に銅などの低抵抗金属を含む導体ペーストで
回路パターンを印刷して配線回路層を形成したり、バイ
アホール導体をホール内に金属粉末を含む導体ペースト
を充填して形成した高密度に多層化された配線基板を作
製する試みが行われている。この導体ペーストの充填に
よってバイアホール導体を形成する方法は、従来のメッ
キ法によりスルーホール導体を形成するのに対して、バ
イアホール導体を任意の箇所に設けることができるため
に、特に高密度配線化に適した方法として注目されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、低抵抗
金属を含む導体ペースト中には、絶縁層への印刷性およ
びホールへの充填性を高めるとともに、金属粉末を互い
に結合させるために結合用樹脂を配合させており、しか
も金属粉末表面には、高抵抗の酸化膜が生成されやすい
ことから、金属粉末の接触界面には、樹脂や酸化膜が介
在するために、通常の銅箔や銅メッキにより形成された
回路またはスルーホール導体よりも抵抗値が高いという
問題点があった。
【0006】それに加えて、絶縁基板が有機樹脂を含有
している関係上、銅や銀等の低抵抗金属を焼結できるよ
うな温度で処理することができないために、配線とバイ
アホール導体間の接続信頼性が低く、ヒートサイクルや
ヒートショック等による熱変形さらには振動により、配
線回路層とバイアホール導体間との導体抵抗が増大する
という問題があるのが現状である。また、この樹脂分を
加熱分解したり、通電加熱を行うことなど様々な改良も
行われているが、これらの加熱処理においても十分な効
果が得られておらず、場合によっては、通電加熱によっ
ては通電時に発生する熱によって絶縁層に対して悪影響
を及ぼすなどの問題があった。
【0007】従って、本発明は、配線回路層と導体ペー
ストを充填して形成したバイアホール導体との接続信頼
性に優れた多層配線基板とその製造方法を提供するもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
に対して検討を重ねた結果、金属粉末を含む導体ペース
トを充填して形成したバイアホール導体と絶縁層表面に
形成された配線回路層間にパルス電流を印加すること
で、配線回路層とバイアホール導体との接触部に放電を
起こし、電気の導通を妨げていた樹脂や酸化膜を除去す
ると同時に、配線回路層とバイアホール導体を形成して
いる金属粒子との接触部を絶縁層に影響を与えることな
く、部分的に溶接できる結果、配線層の抵抗を格段に下
げることができ、さらに導体配線層の接続信頼性を向上
させることができる。これにより多層プリント配線板の
超微細化、精密化の要求に応えるとともに、バイアホー
ル導体と配線回路層との接続信頼性に優れた高信頼性の
導体配線層を形成することができることを知見した。
【0009】即ち、本発明の多層配線基板は、有機樹脂
を含有する複数の絶縁層を積層してなる絶縁基板と、該
絶縁基板表面および内部に被着形成された配線回路層
と、前記配線回路層間を電気的に接続するために設けら
れ、少なくとも金属粉末を充填してなるバイアホール導
体を具備する多層配線基板において、前記配線回路層と
前記バイアホール導体中の金属粉末との接触部分が溶接
され、且つ該溶接部におけるネックの幅が、平均で金属
粉末粒径の1/5以上であることを特徴とするものであ
り、特に前記配線回路層が金属箔からなることを特徴と
する。
【0010】また、本発明の多層配線基板の製造方法
は、有機樹脂を含有する絶縁層に形成したバイアホール
内に金属粉末を含む導体ペーストを充填してバイアホー
ル導体を形成した後、前記絶縁層の表面に配線回路層を
被着形成し、さらに前記導体配線層と前記バイアホール
導体間にパルス電流を印加して、前記配線回路層とバイ
アホール導体間の接触部分を溶接して、該溶接部におけ
るネックの幅を平均で金属粉末粒径の1/5以上とした
ことを特徴とし、特に、印加するパルス電流の電流密度
が1〜2000A/cm2 、パルス幅が0.01〜10
00msec.であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面をもとに説明
する。図1は本発明の多層配線基板の構造を説明するた
めの概略断面図である。図1に示すように、本発明の多
層配線基板1は、有機樹脂を含む複数の絶縁層2を積層
してなる絶縁基板3の表面および内部に配線回路層4が
形成され、さらに、異なる層の配線回路層4を電気的に
接続するためのバイアホール導体5を具備するものであ
る。本発明によれば、バイアホール導体5は、少なくと
も金属粉末を充填して形成されたものである。
【0012】本発明における大きな特徴は、バイアホー
ル導体5中の金属粉末と絶縁層2の表面に形成された配
線回路層4との接触部分が溶接されてなることを特徴と
する。具体的には図2に要部拡大図に示すように、例え
ば、配線回路層4が金属箔6からなる場合、金属箔6と
バイアホール導体5中の金属粒子7との接触部分A間に
おいて、両金属成分によってネックが成長している状態
にある。このネックの幅Lは、金属粉末径の1/5以
上、特に、2/5以上であることが重要である。
【0013】このようなネックの成長によって、金属箔
からなる配線回路層4とバイアホール導体5とを強固に
且つ低抵抗で接続することができる。特に、本発明によ
れば、金属箔からなる配線回路層4とバイアホール導体
5間との初期抵抗は4.5×10-5Ω−cm以下まで低
減することができる。従って、上記のネック幅が金属粉
末径の1/5よりも小さいと、配線回路層4とバイアホ
ール導体5との強固な接続ができずに、ヒートサイクル
やヒートショック等により、配線回路層4とバイアホー
ル導体中の金属粉末との接触部分が不安定となる結果、
配線回路層4とバイアホール導体間の抵抗が大きくなる
という問題が発生する。
【0014】なお、配線回路層4としては、銅、アルミ
ニウム、金、銀の群から選ばれる少なくとも1種、また
は2種以上の合金からなることが望ましく、特に、銅、
または銅を含む合金からなる金属箔が、金属粉末を充填
して形成されたバイアホール導体の封止性の点で望まし
いが、その他、配線回路層4を、メッキ膜で形成しても
その膜の緻密性から金属箔と同様な作用を有する。ま
た、場合によっては、抵抗調整のためにNi−Cr合金
などの高抵抗の金属を混合、または合金化してもよい。
さらには、配線層の低抵抗化のために、前記低抵抗金属
よりも低融点の金属、例えば、半田、錫などの低融点金
属を導体組成物中の金属成分中にて2〜20重量%の割
合で含んでもよい。
【0015】また、場合によっては、配線回路層4を少
なくとも金属粉末を含むペーストの塗布によって形成し
てもよい。その場には、配線回路層4とバイアホール導
体5間の接触部分は、金属粒子対金属粒子の接触とな
り、その場合においても金属粒子間において上記と同様
なネックの成長により、配線回路層4とバイアホール導
体5間の低抵抗で強固な接続が可能となる。
【0016】なお、絶縁層2は、絶縁材料としての電気
的特性、耐熱性、および機械的強度を有する熱硬化性樹
脂、例えば、アラミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂、フェニレンエーテル樹
脂、ビスマイレイドトリアジン樹脂、ユリア樹脂、メラ
ミン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、アリル樹脂等が、単独または組み合わせ
で含む。
【0017】また、上記の絶縁層2中には、絶縁基板あ
るいは配線基板全体の強度を高めるために、有機樹脂に
対してフィラーを複合化させることもできる。有機樹脂
と複合化されるフィラーとしては、SiO2 、Al2
3 、ZrO2 、TiO2 、AlN、SiC、BaTiO
3 、SrTiO3 、ゼオライト、CaTiO3 、ほう酸
アルミニウム等の無機質フィラーが好適に用いられる。
また、ガラスやアラミド樹脂からなる不織布、織布など
に上記樹脂を含浸させて用いてもよい。なお、有機樹脂
とフィラーとは、体積比率で15:85〜50:50の
比率で複合化されるのが適当である。これらの中でも、
絶縁層の加工性、強度等の点で、エポキシ樹脂、イミド
樹脂、フェニレンエーテル樹脂と、シリカまたはアラミ
ド不織布との混合物であることが最も望ましい。
【0018】本発明の多層配線基板は、例えば、具体的
に以下の方法によって作製される。
【0019】まず、図3に示すように、非硬化または半
硬化の軟質状態の絶縁層20に対して、所定の箇所にバ
イアホールを形成した後、金属粉末を含む導体ペースト
を充填してバイアホール導体21を形成する(図3
(a))。
【0020】この絶縁層20は、熱硬化性有機樹脂、ま
たは熱硬化性有機樹脂とフィラーなどの組成物を混練機
や3本ロールなどの手段によって十分に混合し、これを
圧延法、押し出し法、射出法、ドクターブレード法など
によってシート状に成形する。そして、所望により熱処
理して熱硬化性樹脂を半硬化させる。半硬化には、樹脂
が完全硬化するに十分な温度よりもやや低い温度に加熱
する。
【0021】また、バイアホールの形成は、ドリル、パ
ンチング、サンドブラスト、あるいは炭酸ガスレーザ、
YAGレーザ、及びエキシマレーザ等の照射による加工
など公知の方法が採用される。
【0022】また、バイアホール内に充填する金属ペー
ストは、銅粉末、銀粉末、銀被覆銅粉末、銅銀合金など
の、平均粒径が3〜10μm、特に3〜7μm、最適に
は3〜5μmの低抵抗金属粉末と、粉末100重量部に
対して樹脂結合剤を2重量部以下、特に0.05〜1重
量部の割合で含み、さらには、適当な溶剤等を含む。
【0023】また、場合によっては、適当な硬化剤を含
む場合もある。金属粉末の平均粒径が3μmよりも小さ
いと、金属粉末同士の接触抵抗が増加してバイアホール
導体の抵抗が高くなる傾向にあり、10μmを越えると
バイアホール導体の低抵抗化が難しくなる傾向にある。
導体ペースト中の溶剤としては、用いる結合用有機樹脂
が溶解可能な溶剤であればよく、例えば、イソプロピル
アルコール、テルピネオール、2−オクタノール、ブチ
ルカルビトールアセテート等が用いられる。
【0024】上記の導体ペースト中の樹脂結合剤として
は、前述した種々の絶縁層を構成する有機樹脂の他、セ
ルロースなども使用される。この有機樹脂は、前記金属
粉末同士を互いに接触させた状態で結合するとともに、
金属粉末を絶縁シートに接着させる作用をなしている。
この有機樹脂は、金属ペースト中において、2重量部を
越えると金属粉末間に樹脂が介在することになり粉末同
士を十分に接触させることが難しくなり、バイアホール
導体の抵抗が大きくなるためである。
【0025】次に、絶縁層24の表面に、配線回路層2
2を形成する(図3(b))。配線回路層22の形成
は、1)絶縁層24の表面に金属箔を貼り付けた後、エ
ッチング処理して回路パターンを形成する方法、2)絶
縁層24表面にレジストを形成して、メッキにより形成
する方法、3)転写フィルム表面に金属箔を貼り付け、
金属箔をエッチング処理して回路パターンを形成した
後、この金属箔からなる配線回路層を絶縁層24表面に
転写させる方法、4)導体ペーストをスクリーン印刷等
の方法で印刷する方法等が挙げられる。
【0026】その後、配線回路層22とバイアホール導
体21間に、所望により圧力を印加しながら、パルス電
流を印加して、配線回路層22とバイアホール導体21
との接触部分を溶接する(図3(c))。
【0027】本発明によれば、上記のように作製された
配線基板における導体配線層に対して、パルス電流を印
加する。パルス電流を連続して印加すると接触している
金属間にプラズマ放電を生じる。このプラズマにより金
属粒子表面の酸化膜や付着物が除去されるとともに、放
電溶接された状態となって、配線回路層とバイアホール
導体中の金属粒子とが導電性を妨げる介在物なしに接触
することが可能になり、この結果、通電加熱のみでは達
成されなかった低抵抗の配線回路層とバイアホール導体
との強固で高信頼性の接続構造を、その周辺の絶縁層に
悪影響を及ぼすことなく、形成することができるのであ
る。
【0028】このパルス電流の印加は、配線回路層とバ
イアホール導体中の金属粉末との溶接部のネックの幅
が、平均で金属粉末粒径の1/5以上、特に2/5以上
となるように電流を印加することが必要である。
【0029】かかる観点から、パルス電流の印加は、印
加するパルス電流の最適条件としては、電流密度が1〜
2000A/cm2 、パルス幅が0.01〜1000m
sec.の条件が良好に用いられ、電流密度が1A/c
2 より低いと、溶接されずに金属粉末間の界面に存在
する酸化膜や樹脂の除去が難しく、また2000A/c
2 を越えると、部分的に発熱が起こり絶縁基板を傷め
る場合があるためである。また、望ましくは、このパル
ス電流の印加は、パルス列におけるパルス間隔が0.0
1〜1000msec、印加時間が5秒〜5分間、特に
10秒〜1分間が望ましい。なお、パルス電流の印加
は、配線層が形成された絶縁層に対して、平板電極を1
0kg/cm2 以上の圧力で押し当てて行うことが望ま
しい。
【0030】また、パルス電流の1パルスの波形は、矩
形波であることが望ましい。正弦波等も用いられるが矩
形波が最も効果的である。また、パルス電流が、直流パ
ルスであることが望ましい。それは、正弦波よりも矩形
波のほうが、粒子間の放電が起こりやすく、表面の清浄
効果が高く、パルス電流は交流よりも直流のほうが一旦
清浄された粒子表面に汚れ等が付着しにくいためであ
る。
【0031】さらに、上記パルス電流の印加の後に、配
線層に通電により加熱処理を施すことにより、さらに配
線層の低抵抗化を図ることができる。通電処理は、電流
密度1〜4000A/cm2 の直流、交流でもよく、通
電による加熱温度は100〜350℃の範囲が適当であ
る。この時の温度が100℃よりも低いと、電気抵抗を
下げる効果が小さく、350℃を越えると絶縁層や導体
配線層を構成する樹脂が分解する場合がある。この通電
加熱によって、金属粉末間の接点が発熱し粉末同士の結
合力をさらに高めることができる。
【0032】また、この通電加熱は、前述したパルス電
流の印加と同時に行うことができる。具体的には、直流
のパルス電流と直流電流とをあわせた波形、つまり直流
電流波形の上部が矩形波となった電流を印加すると通電
加熱による作用と、パルス電流印加による放電溶接作用
とを同時に付加することができる。
【0033】その後、図3(a)〜(c)と同様な方法
によって、配線回路層およびバイアホール導体を形成し
た後、パルス電流の印加処理により溶接処理を施した複
数の配線層を作製して、これらを積層圧着した後、絶縁
層中に含まれる熱硬化性樹脂が十分に硬化する温度で加
熱して完全硬化させることにより図3(e)の基板を作
製することができる。
【0034】なお、上記の製造方法においては、配線回
路層と絶縁層との密着強度を高める上では、絶縁層の配
線回路層の形成箇所および/または転写シート表面の配
線回路層表面の表面を0.1μm以上、特に0.3μm
〜3μm、最適には0.3〜1.5μmに粗面加工する
ことが望ましい。また、バイアホール導体の両端を金属
箔からなる配線回路層によって封止する上では、配線回
路層の厚みは、5〜40μmが適当である。
【0035】
【実施例】平均粒径が約5μm の略球形の酸化珪素70
体積%、イミド樹脂30体積%を用いてスラリーを調整
し、このスラリーを用いてドクターブレード法によって
キャリアシート上に塗布し、これを50℃の温度で60
分間乾燥して厚み120μmの絶縁層を完成した。
【0036】次に、前記絶縁層に、NCパンチングによ
り直径が0.1mmのスルーホールを形成し、そのホー
ル内に、平均粒径5.3μm、銀を3重量部含有する銀
被覆銅粉末99.8重量部、セルロース0.2重量部、
溶剤として2−オクタノール10重量部とを混合して調
製した導電性ペーストを充填した。そして、この絶縁層
のバイアホール導体を挟む表面に表裏面、予め、銅箔か
らなる配線回路層が形成された転写フィルムをそれぞれ
積層して、50kg/cm2 の圧力で圧着した後、転写
フィルムを剥がして、配線回路層を転写させた。その
後、120℃に加熱してペースト中の有機溶剤を揮散除
去した後、さらに250℃で5時間加熱して絶縁層を完
全に硬化させた。
【0037】得られた配線基板に対して、バイアホール
導体の両端の配線回路層間に表1に示す電流密度および
パルス幅で30秒間パルス電流を印加した。なお、パル
ス間間隔はパルス幅と同じにした。また、一部の基板に
対しては、さらに、表1に示す条件で通電加熱を行っ
た。
【0038】そして、これらの処理後の配線基板におけ
る導体配線層の初期抵抗値を測定した。また、85℃、
85%相対湿度において1000時間経過後の導通抵抗
(テスト1)と、95%相対湿度中、−65〜+140
℃の温度範囲において1000サイクル後の導通抵抗
(テスト2)を測定し、それぞれの条件における抵抗変
化率を計算し表1に示した。
【0039】また、配線回路層の銅箔と、バイアホール
導体との接触状況を走査型電子顕微鏡写真により観察
し、溶接によるネックの成長の有無と、そのネック幅/
金属粒子径の平均を求め、表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】表1の結果によれば、パルス電流を印加す
ることにより、配線回路層とバイアホール導体との接触
部分、即ち、金属箔と金属粒子との接触部をネック幅/
金属粉末粒径比率が1/5以上となるように溶接した試
料は、配線回路層−バイアホール導体−配線回路層間の
初期抵抗を4×10-5Ω−cm以下まで低下させること
ができ、しかも、サイクル試験においても抵抗の変化が
5%以下の優れた耐久性を示し、長期にわたり接続信頼
性の高いことが確認された。なお、パルス電流の印加に
加え、通電加熱処理を施すことにより、さらに低抵抗化
と抵抗変化率の低減を達成することができた。但し、パ
ルス電流の電流密度が2000A/cm2 を越える試料
No.19では、初期抵抗、抵抗変化率とも低いが、バイ
アホール導体周囲の絶縁層に変色が見られた。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の多層配線基
板によれば、配線回路層と少なくとも金属粉末を含むバ
イアホール導体との間にパルス電流を印加することによ
り、配線回路層と金属粉末間の接触部を溶接することが
できるために、導体配線層の比抵抗を大幅に低減するこ
とができるとともに、ヒートサイクルやヒートショック
等の熱変形や振動による接続信頼性の低下を抑制するこ
とができる。これにより、配線層の微細化と高密度化に
十分対応することができる十分に対応することができ、
超微細化、精密化の要求の応えうることのできる高信頼
性の多層配線板を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の構造を説明するための
概略断面図である。
【図2】本発明における配線回路層とバイアホール導体
との接触部分の要部拡大断面図である。
【図3】本発明における多層配線基板の製造工程を説明
する工程図である。
【符号の説明】
1 多層配線基板 2 絶縁層 3 絶縁基板 4 配線回路層 5 バイアホール導体 6 金属箔 7 金属粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/46 H01L 23/12 N Q

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機樹脂を含有する複数の絶縁層を積層し
    てなる絶縁基板と、該絶縁基板表面および内部に被着形
    成された配線回路層と、前記配線回路層間を電気的に接
    続するために設けられ、少なくとも金属粉末を充填して
    なるバイアホール導体を具備する多層配線基板におい
    て、前記配線回路層と前記バイアホール導体中の金属粉
    末との接触部分が溶接され、且つ該溶接部におけるネッ
    クの幅が、平均で金属粉末粒径の1/5以上であること
    を特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】前記配線回路層が、金属箔からなることを
    特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
  3. 【請求項3】有機樹脂を含有する絶縁層に形成したバイ
    アホール内に金属粉末を含む導体ペーストを充填してバ
    イアホール導体を形成した後、前記絶縁層の表面に配線
    回路層を被着形成し、さらに前記導体配線層と前記バイ
    アホール導体間にパルス電流を印加して、前記配線回路
    層とバイアホール導体間の接触部分を溶接して、該溶接
    部におけるネックの幅を平均で金属粉末粒径の1/5以
    上としたことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  4. 【請求項4】印加するパルス電流の電流密度が1〜20
    00A/cm2 、パルス幅が0.01〜1000mse
    c.であることを特徴とする請求項3記載の多層配線基
    板の製造方法。
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