JPH09293968A - 多層配線基板およびその製造方法 - Google Patents

多層配線基板およびその製造方法

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JPH09293968A
JPH09293968A JP10550296A JP10550296A JPH09293968A JP H09293968 A JPH09293968 A JP H09293968A JP 10550296 A JP10550296 A JP 10550296A JP 10550296 A JP10550296 A JP 10550296A JP H09293968 A JPH09293968 A JP H09293968A
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insulating
conductor
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metal
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Katsura Hayashi
桂 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プリント基板の多層化に適応して容易にかつ安
価にビア導体部を形成することのできる多層配線基板と
その製造方法を提供する。 【解決手段】少なくとも有機樹脂を含む絶縁基板1と、
絶縁基板1の内部および/または表面に形成された低抵
抗金属からなる複数層の導体回路2と、複数層の導体回
路2を接続するためのビア導体部3を具備する多層配線
基板において、ビア導体部3が銅、半田、アルミニウム
あるいはこれらを含む合金の中から選ばれる少なくとも
1種からなる球状体の金属塊を絶縁基板内に埋め込むこ
とにより形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、少なくと
も有機樹脂を含む絶縁基板を具備する、半導体素子収納
用パッケージ等に適した多層配線基板と、その製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、配線基板、例えば、半導体素子
を収納するパッケージに使用される多層配線基板とし
て、アルミナなどの絶縁基板とW,Moなどの高融点金
属からなる配線導体とを具備した多層セラミック配線基
板が多用されているが、このようなセラミック多層配線
基板は、硬くて脆い性質を有することから、製造工程ま
たは搬送工程において、セラミックスの欠けや割れ等が
発生しやすく、また、焼結前のグリーンシートにメタラ
イズインクを印刷して、印刷後のシートを積層して焼結
する場合、焼成により得られる基板に反り等の変形や寸
法のばらつき等が発生しやすいという問題があり、回路
基板の超高密度化やフリップチップ等のような基板の平
坦度の厳しい要求に対して、十分に対応できないという
問題があった。
【0003】そこで、最近では、有機樹脂を含む絶縁基
板表面に銅箔を接着した後、これをエッチングして微細
な回路を形成し、しかるのちにこの基板を積層して多層
化したプリント基板が提案されている。また、このよう
なプリント基板においては、その強度を高めるために、
有機樹脂に対して、球状あるいは繊維状の無機質フィラ
ーを分散させた基板も提案されており、これらの複合材
料からなる絶縁基板上に多数の半導体素子を搭載したマ
ルチチップモジュール(MCM)等への適用も検討され
ている。
【0004】また、プリント基板の高密度配線化に伴い
多層化するにあたっては、導体回路が形成された絶縁シ
ートに、あるいは絶縁シートの積層後に、所望位置にマ
イクロドリルやパンチング等によりビア用の孔明けを行
い、そのビア内壁にメッキ法により金属を付着させて接
続したり、金属粉末と樹脂との混合物からなるペースト
を充填した後加熱硬化させたり、積層時にフォトレジス
ト法とメッキ法によって絶縁シートおよびビアの形成と
導体回路の形成とビアへの導体の充填を逐次おこなって
多層化することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
リント基板の高密度配線化に伴い、ビアの径も小さくす
ることが重要であるが、パンチングを用いた方法では、
ビアの小径化には限界があるとともに、ビア導体部と導
体回路との電気的接続の信頼性の点からビアの形成位置
が制限され、複雑な回路形成ができないという問題があ
った。
【0006】また、導体ペーストを用いた場合には、比
較的複雑な回路構成も可能であるが、導体ペースト中に
は、金属導体とともに樹脂成分を含むために、導体とし
ての抵抗が大きくなり、回路自体の信頼性を低下させる
という問題があった。
【0007】さらに、フォトレジストとメッキ法を用い
て回路とビアを形成する方法も微細なビア形成が可能で
あるが、工程が複雑となり、回路基板のコストが上がる
という問題があった。
【0008】電子機器の小型化の要求は回路基板の高密
度化の要求となり、低コストでビア導体物を形成する必
要性が増大している。しかし、上述したように、従来の
方法ではこの様な要求に応えられず、導体部の形成が高
コストに成らざるを得ないのが実情である。
【0009】従って、本発明は、以上の様な回路の超微
細化、精密化の要求に対応してなされ、特にプリント基
板の多層化に適応して容易にかつ安価にビア導体部を形
成することのできる多層配線基板とその製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点について鋭意検討した結果、少なくとも有機樹
脂を含む絶縁基板と、前記絶縁基板の内部および/また
は表面に形成された低抵抗金属からなる複数層の導体回
路と、該複数層の導体回路を接続するためのビア導体部
を具備する多層配線基板において、前記ビア導体部を
銅、半田、アルミニウム、あるいはこれらを含む合金の
中から選ばれる少なくとも1種からなる金属塊を絶縁基
板内に埋め込むことにより形成することによって上記目
的が達成できることを見いだした。
【0011】また、上記多層配線基板に加え、前記金属
塊が球状体からなること、前記金属塊の表面が半田によ
り被覆され、前記導体回路と半田により電気的に接続さ
れたことを特徴とするものである。
【0012】また、具体的な製造方法として、少なくと
も有機樹脂を含む絶縁シートの表面に、低抵抗金属から
なる導体回路を形成するとともに、前記絶縁シートの所
定位置に銅、半田、アルミニウム、あるいはこれらを含
む合金の中から選ばれる少なくとも1種からなる金属塊
を埋め込んでビア導体部を形成した後、この絶縁シート
を複数層積層し接着することを特徴とするものであり、
さらに、前記金属塊が球状体からなること、前記金属塊
の表面が半田により被覆されたことを特徴とするもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の多層配線基板の具体的な
構造を図1をもとに説明する。図1によれば、絶縁基板
1の表面および内部には、複数層の導体回路2が絶縁層
を介して形成されている。そして、複数層の導体回路2
は、ビア導体部3によって電気的に接続されている。
【0014】図1の多層配線基板において、絶縁基板
は、少なくとも有機樹脂を含む絶縁材料からなるもの
で、有機樹脂としては例えば、PPE(ポリフェニレン
エーテル)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジ
ン)、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、フ
ェノール樹脂等の樹脂が望ましく、とりわけ原料として
室温で液体の熱硬化性樹脂であることが望ましい。
【0015】また、上記の絶縁材料中には、絶縁基板あ
るいは配線基板全体の強度を高めるために、有機樹脂に
対して無機質フィラーを複合化させることが望ましい。
有機樹脂と複合化される無機質フィラーとしては、Si
2 、Al2 3 、ZrO2、TiO2 、AlN、Si
C、BaTiO3 、SrTiO3 、ゼオライト、CaT
iO3 、ほう酸アルミニウム等の公知の材料が使用でき
る。フィラーの形状は平均粒径が20μm以下、特に1
0μm以下、最適には7μm以下の略球形状の粉末の
他、平均アスペクト比が2以上、特に5以上の繊維状の
ものや、織布物も使用できる。
【0016】なお、有機樹脂と無機質フィラーとの複合
材料においては、有機樹脂:無機質フィラーとは、体積
比率で15:85〜50:50の比率で複合化されるの
が適当である。
【0017】また、導体回路2は、低抵抗金属、具体的
には銅、アルミニウム、金、銀の群から選ばれる少なく
とも1種、または2種以上の合金からなることが望まし
く、特に、銅、または銅を含む合金が最も望ましい。ま
た、場合によっては、回路の抵抗調整のためにNi−C
r合金などの高抵抗の金属を混合、または合金化しても
よい。
【0018】本発明によれば、図1におけるビア導体部
3が、金属塊を絶縁基板中に埋め込むことによって形成
された点が大きな特徴である。この金属塊は、銅、半
田、アルミニウム、あるいはこれらを含む合金の中から
選ばれる少なくとも1種からなり、この中でも銅または
銅含有合金からなることがコストや電気伝導性の点から
望ましい。金属球の大きさは、ビア導体部を設ける絶縁
シートの厚さよりも1〜100μm大きいことが望まし
く、これよりも小さい場合は接合不良を生じる場合があ
る。これよりも大きい場合は積層後の絶縁基板表面に凹
凸が発生し基板の平坦度が劣化する。
【0019】また、金属塊3は、球状体、円柱体、円筒
体、多角柱体のいずれでも適用できるが、とりわけ図1
の多層配線基板に用いられているように、金属塊3は球
状体からなることが金属塊と導体回路、あるいは金属塊
と金属塊との電気的接続性の点から望ましく、例えば、
金属塊の接続面が球面である場合には、接続する導体回
路や金属塊とが多少位置ずれしても電気的接続を確保で
きる。また、金属塊が球状体からなる場合には、接続す
る導体回路間距離に応じて、球状体の径を変えて接続す
ることもできる。
【0020】さらに、金属塊3は、導体回路2または金
属塊3との電気的な接続を確実なものとするために、半
田、ロウ付けあるいは溶接などの手法によって接続され
ていることが望ましく、特に半田による接続が簡便で安
価にできる。その場合、金属塊の表面を半田によって被
覆しておくことが望ましく、これにより金属塊の半田濡
れ性を高めることができ、導体回路2または他の金属塊
3との接続をより確実に行うことができる。
【0021】次に、本発明の多層配線基板を製造する具
体的な方法を図2をもとに説明する。まず、図2(a)
に示すように、第1に絶縁シート4の表面に導体回路5
を表面に具備する絶縁シート4を作製する。このような
絶縁シートは、例えば、適当な離型性シートの表面に
銅、アルミニウム、金、銀の群から選ばれる少なくとも
1種の低抵抗金属の導体回路を形成する。導体回路の形
成は、前記低抵抗金属を含む導体ペーストをスクリーン
印刷法、グラビア印刷法などの印刷手法を用いて回路パ
ターンに印刷し乾燥する方法、または離型シートの表面
に金属箔を接着させた後、周知のフォトレジストとエッ
チング法またはメッキ処理との組み合わせによって回路
パターンを形成する方法等がある。
【0022】その後、その導体回路パターン上に、前述
したような有機樹脂、あるいは有機樹脂と無機質フィラ
ーからなる絶縁材料にトルエン、酢酸ブチル、メチルエ
チルケトン、イソプロピルアルコール、メタノール等の
溶媒を添加混合して調製した所定の粘度を有するスラリ
ーを流し込み、乾燥、硬化させる。その後、離型性シー
トを剥がすことにより図2(a)に示すような表面に導
体回路5が埋め込まれれた絶縁シート4を作製すること
ができる。
【0023】また、他の方法としては、前述したような
絶縁材料を含むスラリーをドクターブレード法などのシ
ート成形法によって所定厚みの絶縁シートを作製して乾
燥、あるいは所望によって熱処理による硬化あるいは半
硬化させる。その後、その絶縁シートの表面に、前述し
た導体ペーストによる印刷法、フォトレジストとエッチ
ングまたはメッキ法等手法により導体回路を形成するこ
とができる。
【0024】次に、図2(b)に示すように、上記のよ
うにして得られた絶縁シートに対して、ビア導体部形成
位置に絶縁シートの厚みよりも1〜100μm程度大き
い、銅、半田、アルミニウム、あるいはこれらを含む合
金の中から選ばれる少なくとも1種からなる金属塊6を
埋め込む。金属塊6を埋め込むには、前記絶縁シートの
所定位置に強制的に金属塊を押し込む。この時、絶縁シ
ートはわずかに変形する場合もあるが、絶縁シートが有
機樹脂を含むためにわずかな塑性変形に対しても割れな
どが生じない。しかし、金属塊が大きくなると絶縁シー
トの変形が大きくなり導体回路が切断されるなどの問題
も発生するため、その場合には、予め金属塊よりも小さ
なビア孔を明けてそのビア孔に押し込むのがよい。
【0025】そして、図2(c)に示されるように、金
属塊6が埋め込まれた絶縁シート4を位置合わせして複
数層積層し、絶縁シート4間を接着する。接着させるに
は、接着材を用いたり、半硬化状態の絶縁シートを圧着
した後、加熱して完全硬化して多層配線基板を作製でき
る。
【0026】なお、ビア導体部を形成する金属塊6と、
絶縁シートの導体回路5とを電気的に接続するために
は、1つには、絶縁シートを積層する際に、金属塊6か
らなるビア導体部と導体回路5とを半田付け、ロウ付け
などにより接合する。この場合、金属塊または導体回路
に半田またはロウ材を予め塗り、積層後、半田またはロ
ウ材の溶融温度(約150〜300℃)程度に加熱して
接続する。この方法では、金属塊の表面にメッキ等の手
法によって予め金属塊の表面に半田をコーティングして
おくことが金属塊の半田濡れ性を高める上で望ましい。
【0027】また、上記半田やロウ材による接続法で
は、高温での加熱処理を必要とするために基板自体に悪
影響を及ぼす場合もある。そこで、他の方法としては、
接続する導体回路5と金属塊6、あるいは金属塊6と金
属塊6との間に、例えばパルス電流を流し局部的放電に
よって加熱溶接する方法が適している。この方法によれ
ば電流値によって接合の程度を確認する事ができ、基板
の信頼性を上げることができる。また、この方法は半田
付けによりビア導体部と導体回路を接続する場合にも有
効である。
【0028】
【実施例】
実施例1 絶縁基板を構成する絶縁材料として、BTレジン:溶融
シリカが70:30の体積比率からなる複合材料を用い
て、これらの絶縁材料に有機溶媒を加えて絶縁シート用
スラリーを調製した。
【0029】そして、離型性シートに、銅ペーストをス
クリーン印刷法により回路ピッチ50μmの回路パター
ンを塗布した後、上記絶縁シート用スラリーを150μ
mの厚みで流し込んだ後にBTレジンの硬化温度(20
0℃)にて120分程度加熱して半硬化させた後、離型
性シートを剥がし、銅からなる導体回路が表面に埋め込
まれた軟質の絶縁性シートを作製した。そして、その所
定位置に直径が150μmの銅球を押し込んだ。そし
て、絶縁シートの表面に露出した銅球の表面に半田クリ
ームを塗布した。
【0030】このようにして作製した絶縁シートを位置
合わせして8枚積層した後、230℃に加熱処理して、
金属塊からなるビア導体部と導体回路とを半田によって
接続させた。その後、BTレジンの硬化温度(200
℃)で2時間加熱して絶縁基板を完全硬化させて多層配
線基板を作製した。得られた多層配線基板に対して、回
路間の接続不良を調査した結果、接続不良率は10pp
mと優れたものであった。
【0031】また、絶縁基板を構成する絶縁材料中の有
機樹脂成分をPPE(ポリフェニレンエーテル:硬化温
度200℃)あるいはポリイミド樹脂(硬化温度200
℃)を用いる以外は全く上記と同様な方法で多層配線基
板を作製した結果、回路間の接続不良率はいずれも10
ppm以下であった。
【0032】実施例2 絶縁基板を構成する絶縁材料として、PPE(ポリフェ
ニレンエーテル):アルミナが40:60の体積比率か
らなる複合材料を用いて、これらの絶縁材料に有機溶媒
を加えて絶縁シート用スラリーを調製した。
【0033】そして、離型性シートの表面に厚さ12μ
mの銅箔を接着した後、回路パターンに上記スラリーを
印刷し、エッチング処理して回路ピッチ50μmの導体
回路を形成した。その後、上記スラリーを流し込んだ後
にPPEの硬化温度(200℃)にて120分程度加熱
して半硬化させた後、離型性シートを剥がし、銅からな
る導体回路が表面に埋め込まれた厚さ180μmの絶縁
性シートを作製した。
【0034】そして、絶縁性シートの所定位置にメッキ
法により半田がコーティングされた直径が200μmの
銅球を押し込んだ。
【0035】このようにして作製した絶縁シートを位置
合わせして6枚積層した後、250℃に加熱処理して、
金属塊からなるビア導体部と導体回路とを半田によって
接続させた。その後、200℃で2時間加熱して絶縁基
板を完全硬化させて多層配線基板を作製した。得られた
多層配線基板に対して、回路間の接続不良を調査した結
果、接続不良率は5ppmと優れたものであった。
【0036】また、絶縁基板を構成する絶縁材料を、ポ
リイミド樹脂:溶融シリカが65:35の体積比率から
なる複合材料を用い、硬化温度を200℃とする以外
は、全く同様にして多層配線基板を作製した。得られた
基板の回路の接続不良率は15ppmと優れたものであ
った。
【0037】実施例3 絶縁基板を構成する絶縁材料として、フッ素樹脂を用
い、これに有機溶媒を加えて絶縁シート用スラリーを調
製した。
【0038】そして、離型性シートの表面にメッキ法に
よって厚さ8μmの回路ピッチ100μmのアルミニウ
ムからなる導体回路を形成した。そして、導体回路上に
上記スラリーを流し込んだ後にフッ素樹脂の硬化温度
(210℃)にて60分程度加熱して半硬化させた後、
離型性シートを剥がし、銅からなる導体回路が表面に埋
め込まれた厚さ250μmの絶縁性シートを作製した。
そして、絶縁性シートの所定位置に直径が300μmの
アルミニウム球を押し込んだ。
【0039】このようにして作製した絶縁シートを位置
合わせして6枚積層した後、230℃に加熱処理して絶
縁基板を完全硬化させて多層配線基板を作製した。ま
た、接続する導体回路と金属塊からなるビア導体部との
間に0.5Aのパルス電流を流し溶接させた。得られた
多層配線基板に対して、回路間の接続不良を調査した結
果、接続不良率は30ppmと優れたものであった。
【0040】比較例 絶縁基板を構成する絶縁材料として、エポキシ樹脂:ガ
ラスファイバーが50:50の体積比率からなる複合材
料を用いて、これらの絶縁材料に有機溶媒を加えて絶縁
シート用スラリーを調製した。
【0041】そして、離型性シートの表面に厚さ25μ
mの銅箔を接着した後、回路パターンにフォトレジスト
を塗布し、エッチング処理して回路ピッチ50μmの導
体回路を形成した。その後、上記スラリーを流し込んだ
後にエポキシ樹脂の硬化温度(190℃)にて10分程
度加熱して硬化させ、銅からなる導体回路を有する基板
を作製した。そして、絶縁性シートの所定位置にマイク
ロドリルによって300μmのビア孔を明け、そのビア
孔に銅メッキによりビア内面に10μmのメッキ層を形
成した。
【0042】このようにして作製した4枚の絶縁シート
を位置合わせして4枚積層した後、200℃に加熱処理
してビア導体部と導体回路とを半田によって接続させ
た。その後、エポキシ樹脂の硬化温度(200℃)で2
時間加熱して絶縁基板を完全硬化させて多層配線基板を
作製した。得られた多層配線基板に対して、回路間の接
続不良を調査した結果、接続不良率は15%と回路の信
頼性に大きく欠けるものであり、この手法では、微細で
かつ複雑な回路構成がほとんどできないことがわかっ
た。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、ビ
ア導体部を金属塊によって形成することにより、複数の
導体回路とを任意の位置で容易に接続することができる
ために、配線基板の超微細化、精密化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の構造を説明するための
概略図である。
【図2】本発明の多層配線基板の製造方法を説明するた
めの工程図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2,5 導体回路 3,6 ビア導体部 4 絶縁シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも有機樹脂を含む絶縁基板と、前
    記絶縁基板の内部および/または表面に形成された低抵
    抗金属からなる複数層の導体回路と、該複数層の導体回
    路間を接続するためのビア導体部を具備する多層配線基
    板において、前記ビア導体部が銅、半田、アルミニウム
    あるいはこれらを含む合金の中から選ばれる少なくとも
    1種からなる金属塊を絶縁基板内に埋め込むことにより
    形成されたことを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】前記金属塊が球状体からなることを特徴と
    する請求項1記載の多層配線基板。
  3. 【請求項3】前記金属塊の表面が半田により被覆され、
    前記導体回路と半田により電気的に接続されたことを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の多層配線基板。
  4. 【請求項4】少なくとも有機樹脂を含む絶縁シートの表
    面に、低抵抗金属からなる導体回路を形成するととも
    に、前記絶縁シートの所定位置に銅、半田、アルミニウ
    ムあるいはこれらを含む合金の中から選ばれる少なくと
    も1種からなる金属塊を埋め込んでビア導体部を形成し
    た後、この絶縁シートを複数層積層し接着することを特
    徴とする多層配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記金属塊が球状体からなることを特徴と
    する請求項4記載の多層配線基板の製造方法。
  6. 【請求項6】前記金属塊の表面が半田により被覆され、
    前記導体回路と半田により電気的に接続したことを特徴
    とする請求項4または請求項5記載の多層配線基板の製
    造方法。
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