JP2001102754A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JP2001102754A
JP2001102754A JP27808999A JP27808999A JP2001102754A JP 2001102754 A JP2001102754 A JP 2001102754A JP 27808999 A JP27808999 A JP 27808999A JP 27808999 A JP27808999 A JP 27808999A JP 2001102754 A JP2001102754 A JP 2001102754A
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Riichi Sasamori
理一 笹森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線回路層と導体ペーストを充填して形成した
バイアホール導体との接続信頼性に優れた多層配線基板
を提供する。 【解決手段】少なくとも熱硬化性樹脂を含有する絶縁基
板3と、絶縁基板3表面および内部に形成された金属箔
からなる配線回路層4と、配線回路層4間を電気的に接
続するために設けられ、少なくとも金属粉末7を充填し
てなるバイアホール導体5を具備する多層配線基板1で
あって、配線回路層4のバイアホール導体5との接続側
界面に谷部6が連続して形成されており、谷部6のうち
60%以上の界面領域にバイアホール導体5中の金属粉
末7が充填されるように、金属粉末7を粒度調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも熱硬化
性樹脂を含む絶縁基板の表面および/または内部に、金
属箔で配線回路層を形成した、半導体素子収納用パッケ
ージなどに適した多層配線基板に関するものであり、特
に、配線回路層とバイアホール導体との接続信頼性の向
上に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、多層配線基板、例えば、半導体
素子を収納するパッケージに使用される多層配線基板と
して、アルミナ等の絶縁層とW,Moなどの高融点金属
からなる配線層とを具備したセラミック多層配線基板が
多用されているが、このようなセラミック多層配線基板
は、硬くて脆い性質を有することから、製造工程または
搬送工程において、セラミックの欠けや割れ等が発生し
やすく、また、焼結前のグリーンシートにメタライズペ
ーストを印刷して、印刷後のシートを積層して焼結する
場合、焼結により得られる基板に反り等の変形や寸法の
ばらつき等が発生しやすいという問題があり、回路基板
の超高密度化やフリップチップ等のような基板の平坦度
の厳しい要求に対して十分に対応できないという問題が
あった。
【0003】そこで、最近では、樹脂を含む絶縁基板表
面に金属箔を接着した後、これをエッチングして微細な
回路を形成した基板や、銅などの金属粉末を含むペース
トを絶縁層に印刷して配線層を形成した後、これを積層
し、あるいは積層後に、所望位置にマイクロドリルやパ
ンチング等によりバイア用の孔明けを行い、そのバイア
内壁にメッキ法により金属を付着させて配線層を接続し
て多層化したプリント配線基板が提案されている。ま
た、絶縁層としては、その強度を高めるために、樹脂に
対して、粉末状あるいは繊維状の無機質フィラーを分散
させた基板も提案されており、これらの複合材料からな
る絶縁層上に多数の半導体素子を搭載したマルチチップ
モジュール(MCM)等への適用も検討されている。
【0004】以上のようなプリント配線板の多層化、配
線の超微細化、精密化の要求に対応して、熱硬化性樹脂
を含む絶縁基板の表面に銅などの金属粉末を含む導体ペ
ーストで回路パターンを印刷して配線回路層を形成した
り、バイアホール導体をホール内に金属粉末を含む導体
ペーストを充填して形成した高密度に多層化された配線
基板を作製する試みが行われている。この導体ペースト
の充填によってバイアホール導体を形成する方法は、従
来のメッキ法によりスルーホール導体を形成するのに対
して、バイアホール導体を任意の箇所に設けることがで
きるために、特に高密度配線化に適した方法として注目
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属粉
末を含む導体ペースト中には、絶縁層への印刷性および
ホールへの充填性を高めるとともに、金属粉末を互いに
結合させるために結合用樹脂を配合させており、しかも
金属粉末表面には、高抵抗の酸化膜が生成されやすいこ
とから、金属粉末の接触界面には、樹脂や酸化膜が介在
するために、通常の金属箔や銅メッキにより形成された
配線回路層またはスルーホール導体よりも抵抗値が高い
という問題点があった。
【0006】それに加えて、絶縁基板が熱硬化性樹脂を
含有している関係上、銅や銀等の低抵抗金属を焼結でき
るような温度で処理することができないために、配線回
路層とバイアホール導体間の接続信頼性が低く、ヒート
サイクルやヒートショック等による熱変形さらには振動
により、配線回路層とバイアホール導体間との導体抵抗
が増大するという問題があった。
【0007】また、この樹脂分を加熱分解したり、通電
加熱を行うことなど様々な改良も行われているが、これ
らの加熱処理においても十分な効果が得られておらず、
場合によっては、通電加熱によっては通電時に発生する
熱によって絶縁層に対して悪影響を及ぼすなどの問題が
あった。
【0008】従って、本発明は、配線回路層と金属粉末
を充填して形成したバイアホール導体との接続信頼性に
優れた多層配線基板を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
に対して検討を重ねた結果、金属粉末を含む導体ペース
トを充填して形成したバイアホール導体と絶縁層表面に
形成された配線回路層間において、前記金属箔からなる
配線回路層の表面の谷部に、バイアホール導体中の金属
粉末を充填することによって、配線回路層とバイアホー
ル導体間の抵抗を格段に下げることができるとともに、
配線回路層のバイアホール導体との接続信頼性をも向上
させることができる。これにより、多層プリント配線板
の超微細化、精密化の要求に応えるとともに、バイアホ
ール導体と配線回路層との接続信頼性に優れた高信頼性
の配線回路層を形成することができることを知見した。
【0010】即ち、本発明の多層配線基板は、少なくと
も熱硬化性樹脂を含有する絶縁基板と、該絶縁基板表面
および内部に形成された金属箔からなる配線回路層と、
前記配線回路層間を電気的に接続するために設けられ、
少なくとも金属粉末を充填してなるバイアホール導体を
具備するものであって、前記配線回路層の前記バイアホ
ール導体との接続側界面が、谷部が連続して形成されて
おり、該谷部のうち60%以上の界面領域に前記バイア
ホール導体中の前記金属粉末が充填されていることを特
徴とするものである。
【0011】また、上記多層配線基板においては、前記
バイアホール導体中の金属粉末のうち、粒径Lが下記数
【0012】
【数1】
【0013】を満たす粉末の累積頻度が10%以上であ
ることが望ましい。
【0014】さらに、前記バイアホール導体中の金属粉
末が金、銀、銅およびアルミニウムの群から選ばれる少
なくとも1種を主体とするものであり、また、この金属
粉末中に、前記絶縁基板の硬化温度以下で溶融する低融
点金属を含有することが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面をもとに説明
する。図1は本発明の多層配線基板の構造を説明するた
めの概略断面図である。図1に示すように、本発明の多
層配線基板1は、熱硬化性樹脂を含む複数の絶縁層2a
〜2dを積層してなる絶縁基板3の表面および内部に銅
などの金属箔からなる配線回路層4が形成されている。
また、異なる層の2つの配線回路層4は、少なくとも金
属粉末を充填して形成されたバイアホール導体5によっ
て電気的に接続されている。
【0016】本発明における大きな特徴は、図2の配線
回路層4のバイアホール導体5との接続面側の拡大断面
図に示すように、バイアホール導体5と接続される金属
箔からなる配線回路層4のバイアホール導体5との接続
側界面に谷部6が連続して形成されており、この谷部6
に前記バイアホール導体中の金属粉末7が充填されてい
る点にある。この谷部6は、平均深さが4μm以上であ
ることが望ましく、バイアホール導体5中の金属粉末7
と結合するために必要な谷部であり、この谷部6の平均
深さは4μmよりも小さいと、金属粉末7がこの谷部6
に充填されずに、バイアホール導体5と配線回路層4と
の結合が不十分となりやすい。
【0017】具体的には、図2に示すように、配線回路
層4の谷部6にバイアホール導体5中の金属粉末7が谷
部6に挟まった状態にある。本発明によれば、このよう
に金属粉末7が谷部6に挟まった状態にある界面領域が
配線回路層4とバイアホール導体の接続界面全体の60
%以上、特に70%以上である場合において、金属箔か
らなる配線回路層4とバイアホール導体5とを強固に且
つ低抵抗で接続することができる。
【0018】特に、本発明によれば、上記の構成によっ
て例えば、銅箔からなる配線回路層4とバイアホール導
体5間との初期抵抗は3.5×10-5Ω−cm以下まで
低減することができる。
【0019】これに対して、配線回路層4とバイアホー
ル導体5との間に、上記のような金属粉末の充填構造が
形成されないか、またはその比率が60%よりも少ない
と、配線回路層4とバイアホール導体5との強固な接続
ができずに、ヒートサイクルやヒートショック等によ
り、配線回路層4とバイアホール導体5中の金属粉末7
との接触部分が不安定となる結果、配線回路層4とバイ
アホール導体5間の抵抗が大きくなるという問題が発生
する。
【0020】また、このような接続構造を形成するため
には、バイアホール導体5中に充填されている金属粉末
7が、配線回路層4を形成する金属箔の谷部6の大きさ
よりも充分に小さい粉末が存在することが必要となる。
【0021】かかる観点から、本発明によれば、バイア
ホール導体5中の金属粉末のうち、ち、粒径Lが下記数
【0022】
【数1】
【0023】を満たす粉末の累積頻度が10%以上、特
に20%以上であることが望ましい。この累積頻度と
は、図3に示すように、金属粉末の粒度分布曲線Aにお
いて、上記数1の{2Da・tan(θ/2)}によっ
て定められるA(μm)よりも小さい粉末の累積を示す
ものである。
【0024】言い換えれば、金属粉末の粒度分布におい
て、下記数2
【0025】
【数2】
【0026】を満足することが望ましいことを意味す
る。
【0027】即ち、上記累積頻度が10%よりも小さい
と、上記金属箔の谷部6に充填できる金属粉末7の絶対
量が少ないために、上記充填比率を60%以上とするこ
とが難しくなるためである。
【0028】なお、配線回路層4は、銅箔により形成さ
れるが、谷部6の形成は、塩酸、蟻酸の溶液によるソフ
トエッチング処理によって谷部の角度θや深さを十点平
均あらさを大きくすることが望ましい。これらを大きく
することにより、特に、谷部の平均深さを4μm以上の
バイアホール導体中の金属粉末の粒径を極度に小さくす
ることなく効果を得ることができ、ペーストの印刷性や
充填性に問題は生じることはない。
【0029】また、バイアホール導体5中の金属粉末と
しては、金、銀、銅およびアルミニウムの群から選ばれ
る少なくとも1種を主体とすることが低抵抗化を実現す
る上で望ましく、また、金属粉末中に、前記絶縁基板の
硬化温度以下で溶融する低融点金属を含有することがさ
らに望ましい。
【0030】これは、低融点金属を含有する場合には、
図2に要部拡大図に示すように、金属粉末が銅箔の谷部
に挟まって接合することに加えて、低融点金属が存在す
ることにより銅箔4と金属粉末7との隙間を埋めること
ができると同時に、低融点金属が溶融することにより銅
箔と金属粉末との間に低融点金属によるネックが生成
し、金属間の結合がさらに強固になるからである。
【0031】なお、本発明の多層配線基板における絶縁
基板3は、絶縁材料としての電気的特性、耐熱性、およ
び機械的強度を有する熱硬化性樹脂、例えば、アラミド
樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フ
ッ素樹脂、フェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミドト
リアジン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン
樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル
樹脂等が、単独または組み合わせで含む。
【0032】また、上記の絶縁層2中には、絶縁基板あ
るいは配線基板全体の強度を高めるために、熱硬化性樹
脂に対してフィラーを複合化させることもできる。熱硬
化性樹脂と複合化されるフィラーとしては、SiO2
Al2 3 、ZrO2 、TiO2 、AlN、SiC、B
aTiO3 、SrTiO3 、ゼオライト、CaTiO3
等の無機質フィラーが好適に用いられる。また、ガラス
やアラミド樹脂からなる不織布、織布などに上記樹脂を
含浸させて用いてもよい。なお、熱硬化性樹脂とフィラ
ーとは、体積比率で15:85〜50:50の比率で複
合化されるのが適当である。これらの中でも、絶縁層の
加工性、強度等の点で、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フ
ェニレンエーテル樹脂と、シリカまたはアラミド不織布
との混合物であることが最も望ましい。
【0033】本発明の多層配線基板は、例えば、具体的
に以下の方法によって作製される。まず、図4に示すよ
うに、非硬化または半硬化の軟質状態の絶縁層10に対
して、所定の箇所にバイアホール11を形成した後(図
4(a))、金属粉末を含む導体ペーストを充填してバ
イアホール導体12を形成する(図4(b))。
【0034】この絶縁層10は、熱硬化性有機樹脂、ま
たは熱硬化性有機樹脂とフィラーなどの組成物を混練機
や3本ロールなどの手段によって十分に混合し、これを
圧延法、押し出し法、射出法、ドクターブレード法など
によってシート状に成形する。そして、所望により熱処
理して熱硬化性樹脂を半硬化させる。半硬化には、樹脂
が完全硬化するのに十分な温度よりもやや低い温度に加
熱する。また、バイアホールの形成は、ドリル、パンチ
ング、サンドブラスト、あるいは炭酸ガスレーザ、YA
Gレーザ、及びエキシマレーザ等の照射による加工など
公知の方法が採用される。
【0035】また、バイアホール内に充填する金属ペー
ストの金属成分としては、銅、金、銀およびアルミニウ
ムの群から選ばれる少なくとも1種を主体とする金属粉
末からなることが望ましく、特に、銅粉末、銀粉末、銀
被覆銅粉末、銅銀合金の群から選ばれる少なくとも1種
が望ましい。
【0036】また、この金属粉末中に絶縁基板の硬化温
度以下で溶融する低融点金属を含有することが望まし
い。このような低融点金属としては、共晶半田、錫を主
成分とする低融点金属を含有することができる。この低
融点金属は、粉末として添加含有してもよいし、上記主
成分となる金属粉末の表面に被覆してもよい。
【0037】これらの金属粉末は、配線回路層用として
用いる金属箔の表面粗さに応じて前記条件を満足するよ
うな粒度分布に調整する。特に、平均粒径(D50)が3
〜10μm、特に3〜7μmであることが適当である。
【0038】また、導体ペースト中には、上記金属粉末
100重量部に対して樹脂結合剤を2重量部以下、特に
0.05〜1重量部の割合で含み、さらには、適当な溶
剤等を含む。また、場合によっては、適当な硬化剤を含
む場合もある。
【0039】導体ペースト中の溶剤としては、用いる結
合用有機樹脂が溶解可能な溶剤であればよく、例えば、
イソプロピルアルコール、テルピネオール、2−オクタ
ノール、ブチルカルビトールアセテート等が用いられ
る。
【0040】上記の導体ペースト中の樹脂結合剤として
は、前述した種々の絶縁層を構成する熱硬化性樹脂の
他、セルロースなども使用される。この熱硬化性樹脂
は、前記金属粉末同士を互いに接触させた状態で結合す
るとともに、金属粉末を絶縁シートに接着させる作用を
なしている。この熱硬化性樹脂は、金属ペースト中にお
いて、2重量部を越えると金属粉末間に樹脂が介在する
ことになり粉末同士を十分に接触させることが難しくな
り、バイアホール導体の抵抗が大きくなるためである。
【0041】次に、絶縁層10の表面に、配線回路層1
3を形成する(図4(c))。配線回路層13の形成
は、1)絶縁層10の表面に銅箔を貼り付けた後、エッ
チング処理して回路パターンを形成する方法、2)絶縁
層10表面にレジストを形成して、メッキにより形成す
る方法、3)転写フィルム表面に銅箔を貼り付け、銅箔
をエッチング処理して回路パターンを形成した後、この
銅箔からなる配線回路層を絶縁層10表面に転写させる
方法、4)導体ペーストをスクリーン印刷等の方法で印
刷する方法等が挙げられる。
【0042】その後、配線回路層13とバイアホール導
体12間に、所望により圧力を印加しながら、仮積層す
る。(図4(d))。その後、図4(a)〜(d)と同
様な方法によって、配線回路層およびバイアホール導体
を形成した後、これらを積層圧着した後、絶縁層中に含
まれる熱硬化性樹脂が十分に硬化する温度で加熱して完
全硬化させることにより図1のような多層配線基板を作
製することができる。
【0043】本発明によれば、上記製造過程において、
配線回路層を形成するにあたり、圧力を印加しながら絶
縁層中の熱硬化性樹脂を硬化させる温度までに上げるこ
とにより、配線回路層である銅箔の谷部にバイアホール
導体中の金属粉末が機械的に押し付けられ、銅箔の谷部
に挟まって結合され、図2に示されるような構造を形成
することにより、従来では達成されなかった配線回路層
とバイアホール導体との低抵抗で強固で高信頼性の接続
構造を、その周辺の絶縁層に悪影響を及ぼすことなく、
形成することができる。
【0044】
【実施例】平均粒径が約5μmの略球形の酸化珪素70
体積%、フェニレンエーテル樹脂30体積%を用いてス
ラリーを調整し、このスラリーを用いてドクターブレー
ド法によってキャリアシート上に塗布し、これを50℃
の温度で60分間乾燥して厚み120μmの絶縁層を完
成した。
【0045】次に、前記絶縁層に、NCパンチングによ
り直径が0.1mmのスルーホールを形成し、そのホー
ル内に、表1に示す粒度分布D10、D50の金属粉末を合
せて99.8重量部、セルロース0.2重量部、溶剤と
して2−オクタノール10重量部とを混合して調製した
導電性ペーストを充填した。そして、予め、表1に示す
表面性状の銅箔からなる配線回路層が形成された転写フ
ィルムをそれぞれ積層して、50kg/cm2 の圧力で
圧着した後、転写フィルムを剥がして、配線回路層を転
写させた。その後、120℃に加熱してペースト中の有
機溶剤を揮散除去した後、さらに200℃で1時間加熱
硬化して絶縁層を完全に硬化させた。
【0046】そして、これらの処理後の配線基板におけ
る配線回路層の初期抵抗値を測定し、表1に示した。ま
た、85℃、85%相対湿度において1000時間経過
後の導通抵抗(テスト1)と、95%相対湿度中、−5
5〜+125℃の温度範囲において1000サイクル後
の導通抵抗(テスト2)を測定し、それぞれの条件にお
ける抵抗変化率を計算しそれぞれ表1、2に示した。
【0047】また、配線回路層と金属箔との接続部の断
面を観察し、銅箔表面の谷部の数に対して、金属粉末が
充填されている谷部の数の比率を求め、これを充填率と
して算出した。結果を表1、2に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】表1、表2の結果から明らかなように、バ
イアホール導体中の金属粉末の粒度分布におけるD10
金属箔における2Da・tan(θ/2)よりも大きい
試料No.1、2、9、11、16、17、19、22、
25、28、31では、いずれも充填率が60%よりも
低く、その結果、初期抵抗が大きいか、または耐久性に
劣るものであった。
【0051】これに対して、本発明品は、いずれも初期
抵抗が3.5×10-5Ω・cm以下、テスト1、2で
は、いずれも6%以下の優れた効果を示した。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の多層配線基
板によれば、配線回路層である銅箔の谷部にバイアホー
ル導体中の金属粉末を充填することにより、配線回路層
とバイアホール導体との接続抵抗を大幅に低減すること
ができるとともに、ヒートサイクルやヒートショック等
の熱変形や振動による接続信頼性の低下を抑制すること
ができる。これにより、配線層の微細化と高密度化に十
分に対応することができ、超微細化、精密化の要求の応
えうることのできる高信頼性の多層配線板を作製するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板を説明するための概略断
面図である。
【図2】本発明における配線回路層とバイアホール導体
との接触部分の拡大断面図である。
【図3】本発明におけるバイアホール導体の金属粉末の
累積頻度を説明するための図である。
【図4】本発明の多層配線基板の製造方法を説明するた
めの工程図である。
【符号の説明】
1 多層配線基板 2 絶縁層 3 絶縁基板 4 配線回路層 5 バイアホール導体 6 谷部 7 金属粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/02 H01B 1/02 B H05K 1/11 H05K 1/11 N

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも熱硬化性樹脂を含有する絶縁基
    板と、該絶縁基板表面および内部に形成された金属箔か
    らなる配線回路層と、前記配線回路層間を電気的に接続
    するために設けられ、少なくとも金属粉末を充填してな
    るバイアホール導体を具備する多層配線基板であって、
    前記配線回路層の前記バイアホール導体との接続側界面
    に谷部が連続して形成されており、該谷部のうち60%
    以上の界面領域に前記バイアホール導体中の前記金属粉
    末が充填されていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】前記バイアホール導体中の金属粉末のう
    ち、粒径Lが下記数1 【数1】 を満たす粉末の累積頻度が10%以上であることを特徴
    とする請求項1記載の多層配線基板。
  3. 【請求項3】前記バイアホール導体中の金属粉末が金、
    銀、銅およびアルミニウムの群から選ばれる少なくとも
    1種を主体とすることを特徴とする請求項1記載の多層
    配線基板。
  4. 【請求項4】前記バイアホール導体中の金属粉末中に、
    前記絶縁基板の硬化温度以下で溶融する低融点金属を含
    有することを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。
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