JPH1034806A - 積層板材料及び積層板 - Google Patents
積層板材料及び積層板Info
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- JPH1034806A JPH1034806A JP19671496A JP19671496A JPH1034806A JP H1034806 A JPH1034806 A JP H1034806A JP 19671496 A JP19671496 A JP 19671496A JP 19671496 A JP19671496 A JP 19671496A JP H1034806 A JPH1034806 A JP H1034806A
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- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/0353—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
- H05K1/0373—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement containing additives, e.g. fillers
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- H05K3/46—Manufacturing multilayer circuits
- H05K3/4644—Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits
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-
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- H05K3/4673—Application methods or materials of intermediate insulating layers not specially adapted to any one of the previous methods of adding a circuit layer
- H05K3/4676—Single layer compositions
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 樹脂層に多量の無機粉末を含有させることを
可能にし、成形時の樹脂層の樹脂の流動を制限する効果
や、樹脂層の熱抵抗を小さくする効果を高く得ることが
できる積層板材料を提供する。 【解決手段】 平均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉
末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機粉
末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無機
粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重量
%になるように配合する。この無機粉末を60〜90重
量%の含有量で含有する樹脂層1を金属箔2の表面に塗
布して設ける。上記のような平均粒径の組み合わせによ
って、樹脂層1の成形時の粘度を過度が高くなるような
ことなく、樹脂に対して60〜90重量%と多量の無機
粉末を含有させることができる。
可能にし、成形時の樹脂層の樹脂の流動を制限する効果
や、樹脂層の熱抵抗を小さくする効果を高く得ることが
できる積層板材料を提供する。 【解決手段】 平均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉
末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機粉
末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無機
粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重量
%になるように配合する。この無機粉末を60〜90重
量%の含有量で含有する樹脂層1を金属箔2の表面に塗
布して設ける。上記のような平均粒径の組み合わせによ
って、樹脂層1の成形時の粘度を過度が高くなるような
ことなく、樹脂に対して60〜90重量%と多量の無機
粉末を含有させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造に用いられる積層板材料及び積層板に関するもので
ある。
製造に用いられる積層板材料及び積層板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】銅箔等の金属箔の片面にBステージ状態
の熱硬化性樹脂の樹脂層を設けて作製した樹脂付き金属
箔を用いて、多層のプリント配線板を製造することが行
なわれている。すなわち、配線パターンを形成済みの内
層用基板の表面に樹脂層側で樹脂付き金属箔を重ね、こ
れを加熱加圧成形することによって、内層用基板の表面
に樹脂層を介して金属箔を積層接着し、そしてこの金属
箔をエッチング加工等して回路形成することによって、
多層プリント配線板を製造することができるものであ
る。
の熱硬化性樹脂の樹脂層を設けて作製した樹脂付き金属
箔を用いて、多層のプリント配線板を製造することが行
なわれている。すなわち、配線パターンを形成済みの内
層用基板の表面に樹脂層側で樹脂付き金属箔を重ね、こ
れを加熱加圧成形することによって、内層用基板の表面
に樹脂層を介して金属箔を積層接着し、そしてこの金属
箔をエッチング加工等して回路形成することによって、
多層プリント配線板を製造することができるものであ
る。
【0003】また上記の樹脂付き金属箔を用いて、金属
ベースのプリント配線板を製造することも行なわれてい
る。すなわち、金属基板に樹脂層側で樹脂付き金属箔を
重ね、これを加熱加圧成形することによって、金属基板
に樹脂層を介して金属箔を積層接着し、そしてこの金属
箔をエッチング加工等して回路形成することによって、
金属ベースプリント配線板を製造することができるもの
である。
ベースのプリント配線板を製造することも行なわれてい
る。すなわち、金属基板に樹脂層側で樹脂付き金属箔を
重ね、これを加熱加圧成形することによって、金属基板
に樹脂層を介して金属箔を積層接着し、そしてこの金属
箔をエッチング加工等して回路形成することによって、
金属ベースプリント配線板を製造することができるもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の多層プリント配
線板を製造するにあたって、内層用基板に樹脂層側で樹
脂付き金属箔を重ねこれをプレスやロールによって加熱
加圧成形する際に、樹脂の流動が大きく生じて、樹脂層
の厚みのばらつきが大きく生じるおそれがあり、樹脂層
による内層と外層の回路間の絶縁が確保できなくなった
り、回路のインピーダンス特性等の電気特性が安定しな
くなったりするという問題があった。
線板を製造するにあたって、内層用基板に樹脂層側で樹
脂付き金属箔を重ねこれをプレスやロールによって加熱
加圧成形する際に、樹脂の流動が大きく生じて、樹脂層
の厚みのばらつきが大きく生じるおそれがあり、樹脂層
による内層と外層の回路間の絶縁が確保できなくなった
り、回路のインピーダンス特性等の電気特性が安定しな
くなったりするという問題があった。
【0005】そこで、樹脂層に無機粉末を充填して樹脂
の流動を制限することが試みられているが、樹脂の成形
時の粘性の過度の上昇や内部ポア発生を避けるには、無
機粉末の含有量は60重量%程度が限度であり、樹脂層
に無機粉末を配合することによる効果はあまり期待する
ことができないものであった。また後者の金属ベースプ
リント配線板は、表面に実装される電子部品からの発熱
を金属基板を通して放熱する機能を有するが、樹脂層の
熱抵抗が大きいと熱が金属基板に伝わり難くなると共に
金属基板からの熱の放散性が悪くなって、放熱効率が低
下するという問題があり、また加熱加圧成形する際に端
部から樹脂が流出することを防ぐ必要がある。
の流動を制限することが試みられているが、樹脂の成形
時の粘性の過度の上昇や内部ポア発生を避けるには、無
機粉末の含有量は60重量%程度が限度であり、樹脂層
に無機粉末を配合することによる効果はあまり期待する
ことができないものであった。また後者の金属ベースプ
リント配線板は、表面に実装される電子部品からの発熱
を金属基板を通して放熱する機能を有するが、樹脂層の
熱抵抗が大きいと熱が金属基板に伝わり難くなると共に
金属基板からの熱の放散性が悪くなって、放熱効率が低
下するという問題があり、また加熱加圧成形する際に端
部から樹脂が流出することを防ぐ必要がある。
【0006】このためにこの場合も同様に、樹脂層に無
機粉末を充填して、無機粉末によって樹脂層の熱抵抗を
小さくすると共に、樹脂の流動を制限することが試みら
れている。しかし上記のように無機粉末の含有量は60
重量%程度が限度であるので、樹脂層に無機粉末を配合
することによる効果はあまり期待することができないも
のであった。
機粉末を充填して、無機粉末によって樹脂層の熱抵抗を
小さくすると共に、樹脂の流動を制限することが試みら
れている。しかし上記のように無機粉末の含有量は60
重量%程度が限度であるので、樹脂層に無機粉末を配合
することによる効果はあまり期待することができないも
のであった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、樹脂層に多量の無機粉末を含有させることを可能
にし、成形時の樹脂層の樹脂の流動を制限する効果や、
樹脂層の熱抵抗を小さくする効果を高く得ることができ
るようにすることを目的とするものである。
あり、樹脂層に多量の無機粉末を含有させることを可能
にし、成形時の樹脂層の樹脂の流動を制限する効果や、
樹脂層の熱抵抗を小さくする効果を高く得ることができ
るようにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
積層板用材料は、平均粒径が0.1〜0.9μmの無機
粉末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機
粉末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無
機粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重
量%になるように配合し、この無機粉末を60〜90重
量%の含有量で含有する樹脂層を金属箔の表面に塗布し
て設けて成ることを特徴とするものである。
積層板用材料は、平均粒径が0.1〜0.9μmの無機
粉末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機
粉末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無
機粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重
量%になるように配合し、この無機粉末を60〜90重
量%の含有量で含有する樹脂層を金属箔の表面に塗布し
て設けて成ることを特徴とするものである。
【0009】本発明の請求項2に係る積層板用材料は、
平均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉末を10〜35
重量%、平均粒径が2〜6μmの無機粉末を5〜40重
量%、平均粒径が10〜30μmの無機粉末を40〜8
0重量%の組み合わせで合計100重量%になるように
配合し、この無機粉末を60〜90重量%の含有量で含
有する樹脂層を耐熱性フィルムの表面に塗布して設けて
成ることを特徴とするものである。
平均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉末を10〜35
重量%、平均粒径が2〜6μmの無機粉末を5〜40重
量%、平均粒径が10〜30μmの無機粉末を40〜8
0重量%の組み合わせで合計100重量%になるように
配合し、この無機粉末を60〜90重量%の含有量で含
有する樹脂層を耐熱性フィルムの表面に塗布して設けて
成ることを特徴とするものである。
【0010】また請求項3の発明は、上記無機粉末とし
て、酸化アルミニウム粉末を用いることを特徴とするも
のである。また請求項4の発明は、上記無機粉末とし
て、表面が酸化層となった窒化アルミニウム粉末を用い
ることを特徴とするものである。本発明の請求項5に係
る積層板は、配線パターンが形成された内層用基板に、
請求項1乃至4のいずれかに記載の積層板材料が樹脂層
によって積層接着されて成ることを特徴とするものであ
る。
て、酸化アルミニウム粉末を用いることを特徴とするも
のである。また請求項4の発明は、上記無機粉末とし
て、表面が酸化層となった窒化アルミニウム粉末を用い
ることを特徴とするものである。本発明の請求項5に係
る積層板は、配線パターンが形成された内層用基板に、
請求項1乃至4のいずれかに記載の積層板材料が樹脂層
によって積層接着されて成ることを特徴とするものであ
る。
【0011】本発明の請求項6に係る積層板は、金属基
板に、請求項1乃至4のいずれかに記載の積層板材料が
樹脂層によって積層接着されて成ることを特徴とするも
のである。また請求項7の発明は、請求項1乃至4のい
ずれかに記載の積層板材料に開口部が形成され、この開
口部に金属基板が露出されていることを特徴とするもの
である。
板に、請求項1乃至4のいずれかに記載の積層板材料が
樹脂層によって積層接着されて成ることを特徴とするも
のである。また請求項7の発明は、請求項1乃至4のい
ずれかに記載の積層板材料に開口部が形成され、この開
口部に金属基板が露出されていることを特徴とするもの
である。
【0012】また請求項8の発明は、金属基板として、
銅又は銅合金の板を用いることを特徴とするものであ
る。
銅又は銅合金の板を用いることを特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明において無機粉末としては、特に限定する
ものではないが、例えば酸化アルミニウム(Al
2 O3 )粉末や、窒化アルミニウム(AlN)粉末、酸
化珪素(SiO2 )粉末、窒化珪素(SiN)粉末、窒
化硼素(BN)粉末など、高熱伝導率を有し、電気絶縁
性の高いものを用いるのが好ましい。これらの中でも特
に、酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末が好
ましく、窒化アルミニウム粉末の場合には表面を酸化処
理して酸化アルミニウムの酸化層を形成することによっ
て、耐湿性を向上させたものが有用である。また無機粉
末には樹脂との相溶性を良くするために、カップリング
処理等の表面処理を行なうようにしてもよい。
する。本発明において無機粉末としては、特に限定する
ものではないが、例えば酸化アルミニウム(Al
2 O3 )粉末や、窒化アルミニウム(AlN)粉末、酸
化珪素(SiO2 )粉末、窒化珪素(SiN)粉末、窒
化硼素(BN)粉末など、高熱伝導率を有し、電気絶縁
性の高いものを用いるのが好ましい。これらの中でも特
に、酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末が好
ましく、窒化アルミニウム粉末の場合には表面を酸化処
理して酸化アルミニウムの酸化層を形成することによっ
て、耐湿性を向上させたものが有用である。また無機粉
末には樹脂との相溶性を良くするために、カップリング
処理等の表面処理を行なうようにしてもよい。
【0014】そして本発明ではこの無機粉末として、平
均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉末と、平均粒径が
2〜6μmの無機粉末と、平均粒径が10〜30μmの
無機粉末の、三種類の平均粒径の無機粉末を組み合わせ
て用いるものであり、平均粒径0.1〜0.9μmの無
機粉末が10〜35重量%、平均粒径2〜6μmの無機
粉末が5〜40重量%、平均粒径10〜30μmの無機
粉末が40〜80重量%、合計100重量%になるよう
に配合して用いるものである。平均粒径と配合割合をこ
のように設定することによって、無機粉末の最密充填が
可能になり、成形時の樹脂の粘度が過度に高くなること
なく、無機粉末を樹脂に多量に含有させることが可能に
なるのである。
均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉末と、平均粒径が
2〜6μmの無機粉末と、平均粒径が10〜30μmの
無機粉末の、三種類の平均粒径の無機粉末を組み合わせ
て用いるものであり、平均粒径0.1〜0.9μmの無
機粉末が10〜35重量%、平均粒径2〜6μmの無機
粉末が5〜40重量%、平均粒径10〜30μmの無機
粉末が40〜80重量%、合計100重量%になるよう
に配合して用いるものである。平均粒径と配合割合をこ
のように設定することによって、無機粉末の最密充填が
可能になり、成形時の樹脂の粘度が過度に高くなること
なく、無機粉末を樹脂に多量に含有させることが可能に
なるのである。
【0015】本発明において樹脂層を形成する樹脂とし
ては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレン
オキサイド樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができ
る。無機粉末として上記のような平均粒径と配合割合の
ものを用いることによって、この樹脂に無機粉末を60
〜90重量%の含有量で配合することができるものであ
る。無機粉末の含有量が60重量%未満では、無機粉末
を配合することによる効果を期待することができない。
また無機粉末の含有量が90重量%を超えると、成形時
の樹脂の粘度が過度に高くなるおそれがある。
ては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレン
オキサイド樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができ
る。無機粉末として上記のような平均粒径と配合割合の
ものを用いることによって、この樹脂に無機粉末を60
〜90重量%の含有量で配合することができるものであ
る。無機粉末の含有量が60重量%未満では、無機粉末
を配合することによる効果を期待することができない。
また無機粉末の含有量が90重量%を超えると、成形時
の樹脂の粘度が過度に高くなるおそれがある。
【0016】そして、金属箔に上記の無機粉末を含有す
る樹脂を塗布して加熱乾燥することによって、Bステー
ジ状態(半硬化状態)の樹脂層を金属箔の片面に設けた
請求項1に係る積層板材料(樹脂付き金属箔)を得るこ
とができるものである。金属箔としては、銅、アルミニ
ウム、真鍮、ニッケル、鉄等を材料とする箔の他、これ
らの合金の箔、複合箔を用いることができる。金属箔は
厚みが5〜150μmの範囲のものが好ましく、この金
属箔には必要に応じて表面粗化の処理や、接着剤塗布の
処理をしておくこともできる。また金属箔の表面に設け
る樹脂層の厚みは、5〜250μm程度に形成するのが
好ましいが、必要とされる耐電圧値、熱抵抗値、内層の
回路の回路間距離などから適切な厚みを選定すればよ
い。
る樹脂を塗布して加熱乾燥することによって、Bステー
ジ状態(半硬化状態)の樹脂層を金属箔の片面に設けた
請求項1に係る積層板材料(樹脂付き金属箔)を得るこ
とができるものである。金属箔としては、銅、アルミニ
ウム、真鍮、ニッケル、鉄等を材料とする箔の他、これ
らの合金の箔、複合箔を用いることができる。金属箔は
厚みが5〜150μmの範囲のものが好ましく、この金
属箔には必要に応じて表面粗化の処理や、接着剤塗布の
処理をしておくこともできる。また金属箔の表面に設け
る樹脂層の厚みは、5〜250μm程度に形成するのが
好ましいが、必要とされる耐電圧値、熱抵抗値、内層の
回路の回路間距離などから適切な厚みを選定すればよ
い。
【0017】また、耐熱性フィルムに上記の無機粉末を
含有する樹脂を塗布して加熱乾燥することによって、B
ステージ状態の樹脂層を耐熱性フィルムの片面に設けた
請求項2に係る積層板材料(樹脂付きフィルム)を得る
ことができるものである。この耐熱性フィルムとして
は、フッ素樹脂フィルム(例えばヂュポン社製「テドラ
ー」等)などの離型性を有する耐熱性フィルムや、ポリ
イミドフィルム等のフレキシブル性を有する耐熱性フィ
ルムを用いることができる。耐熱性フィルムの厚みは2
0〜200μmの範囲が好ましく、耐熱性フィルムに設
ける樹脂層の厚みは上記と同様に5〜250μm程度に
形成するのが好ましい。
含有する樹脂を塗布して加熱乾燥することによって、B
ステージ状態の樹脂層を耐熱性フィルムの片面に設けた
請求項2に係る積層板材料(樹脂付きフィルム)を得る
ことができるものである。この耐熱性フィルムとして
は、フッ素樹脂フィルム(例えばヂュポン社製「テドラ
ー」等)などの離型性を有する耐熱性フィルムや、ポリ
イミドフィルム等のフレキシブル性を有する耐熱性フィ
ルムを用いることができる。耐熱性フィルムの厚みは2
0〜200μmの範囲が好ましく、耐熱性フィルムに設
ける樹脂層の厚みは上記と同様に5〜250μm程度に
形成するのが好ましい。
【0018】一方、内層用基板としては、ガラス、アス
ベスト等の無機質繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リアクリル、ポリビニールアルコール、ポリイミド、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイ
ド、フッソ樹脂等の有機繊維、木綿等の天然繊維からな
る織布、不織布、マット、あるいは紙を基材として用
い、この基材にフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリフェニレンサルファイド等の樹脂を含浸
し、あるいは必要に応じてタルク、クレー、シリカ等の
無機質粉末充填剤を添加し、これを加熱乾燥してプリプ
レグを作製し、このプリプレグを複数枚重ねると共にさ
らに銅箔等の金属箔を重ね、加熱加圧して積層成形した
後に、金属箔をエッチング加工して配線パターンを表面
に設けたものを使用することができる。勿論、このよう
な樹脂積層板を基板とするものの他に、樹脂板等の有機
質基板やセラミック等の無機質基板、両者の複合基板な
ど任意の基板に配線パターンを設けたものを使用するこ
とができるものであり、製造方法もプレス方式、ダブル
ベルト方式、マルチロール方式、ロール方式など任意で
ある。
ベスト等の無機質繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リアクリル、ポリビニールアルコール、ポリイミド、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイ
ド、フッソ樹脂等の有機繊維、木綿等の天然繊維からな
る織布、不織布、マット、あるいは紙を基材として用
い、この基材にフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリフェニレンサルファイド等の樹脂を含浸
し、あるいは必要に応じてタルク、クレー、シリカ等の
無機質粉末充填剤を添加し、これを加熱乾燥してプリプ
レグを作製し、このプリプレグを複数枚重ねると共にさ
らに銅箔等の金属箔を重ね、加熱加圧して積層成形した
後に、金属箔をエッチング加工して配線パターンを表面
に設けたものを使用することができる。勿論、このよう
な樹脂積層板を基板とするものの他に、樹脂板等の有機
質基板やセラミック等の無機質基板、両者の複合基板な
ど任意の基板に配線パターンを設けたものを使用するこ
とができるものであり、製造方法もプレス方式、ダブル
ベルト方式、マルチロール方式、ロール方式など任意で
ある。
【0019】次に、この内層用基板と上記の樹脂付き金
属箔を用いた多層プリント配線板の製造について説明す
る(請求項5)。まず図1(a)のように配線パターン
で表面に回路4を設けた内層用基板5に樹脂層1側で樹
脂付き金属箔2を重ね、これを加熱加圧成形することに
よって、図1(b)のように樹脂層1を絶縁接着層とし
て内層用基板5の表面に金属箔2を積層接着する。図1
(a)(b)では内層用基板5の片面に金属箔2を積層
するようにしているが、両面に積層するようにしてもよ
いのはいうまでもない。このように金属箔2を積層した
後、金属箔2をエッチング加工等することによって図1
(c)のように外層の回路9を形成し、多層のプリント
配線板を製造することができるものである。
属箔を用いた多層プリント配線板の製造について説明す
る(請求項5)。まず図1(a)のように配線パターン
で表面に回路4を設けた内層用基板5に樹脂層1側で樹
脂付き金属箔2を重ね、これを加熱加圧成形することに
よって、図1(b)のように樹脂層1を絶縁接着層とし
て内層用基板5の表面に金属箔2を積層接着する。図1
(a)(b)では内層用基板5の片面に金属箔2を積層
するようにしているが、両面に積層するようにしてもよ
いのはいうまでもない。このように金属箔2を積層した
後、金属箔2をエッチング加工等することによって図1
(c)のように外層の回路9を形成し、多層のプリント
配線板を製造することができるものである。
【0020】次に、内層用基板と樹脂付きフィルムを用
いた多層プリント配線板の製造について説明する(請求
項5)。まず図2(a)のように配線パターンで表面に
回路4を設けた内層用基板5に樹脂層1側で樹脂付きフ
ィルム3を重ね、これを加熱加圧成形することによっ
て、図2(b)のように内層用基板5の表面に樹脂層1
を積層接着する。耐熱性フィルム3がフッ素樹脂フィル
ムのように離型性を有する場合には、図2(c)のよう
に耐熱性フィルム3を樹脂層1から剥離し、樹脂層1を
露出させる。ここで、樹脂付きフィルム3の代わりに樹
脂付き金属箔2を用いるようにすると、樹脂層1を露出
させるにはエッチング処理して金属箔2を除去する必要
があるが、離型性の耐熱性フィルム3の場合には剥離し
て容易に除去することができる。次にレーザー加工等で
樹脂層1にスルーホール12を図2(c)のように設け
た後、無電解銅メッキ等を施して図2(d)のようにス
ルーホール12も含めて樹脂層1の表面に金属メッキ1
3を設け、そして金属メッキ13をエッチング加工して
回路9を形成するパターンニングを行ない、図2(e)
のような多層のプリント配線板を製造することができる
ものである。ここで、樹脂付きフィルム3の代わりに樹
脂付き金属箔2を用いて金属メッキ13を行なうように
すると、回路9の厚みは金属箔2と金属メッキ13の合
計厚になって、回路9をファインパターンで形成するこ
とが難しいが、樹脂付きフィルム3を用いる場合には、
回路9の厚みは金属メッキ13の薄い厚みになるため
に、ファインパターンで形成することが容易になるもの
である。
いた多層プリント配線板の製造について説明する(請求
項5)。まず図2(a)のように配線パターンで表面に
回路4を設けた内層用基板5に樹脂層1側で樹脂付きフ
ィルム3を重ね、これを加熱加圧成形することによっ
て、図2(b)のように内層用基板5の表面に樹脂層1
を積層接着する。耐熱性フィルム3がフッ素樹脂フィル
ムのように離型性を有する場合には、図2(c)のよう
に耐熱性フィルム3を樹脂層1から剥離し、樹脂層1を
露出させる。ここで、樹脂付きフィルム3の代わりに樹
脂付き金属箔2を用いるようにすると、樹脂層1を露出
させるにはエッチング処理して金属箔2を除去する必要
があるが、離型性の耐熱性フィルム3の場合には剥離し
て容易に除去することができる。次にレーザー加工等で
樹脂層1にスルーホール12を図2(c)のように設け
た後、無電解銅メッキ等を施して図2(d)のようにス
ルーホール12も含めて樹脂層1の表面に金属メッキ1
3を設け、そして金属メッキ13をエッチング加工して
回路9を形成するパターンニングを行ない、図2(e)
のような多層のプリント配線板を製造することができる
ものである。ここで、樹脂付きフィルム3の代わりに樹
脂付き金属箔2を用いて金属メッキ13を行なうように
すると、回路9の厚みは金属箔2と金属メッキ13の合
計厚になって、回路9をファインパターンで形成するこ
とが難しいが、樹脂付きフィルム3を用いる場合には、
回路9の厚みは金属メッキ13の薄い厚みになるため
に、ファインパターンで形成することが容易になるもの
である。
【0021】樹脂付きフィルム3としてポリイミドフィ
ルムなどを使用する場合は、図2(b)のように内層用
基板5に樹脂付きフィルム3を積層接着した後、耐熱性
フィルム3を剥離することなくそのまま、図2(c)
(d)(e)と同じ工程で多層のプリント配線板を製造
することができる。この場合には、樹脂層1に耐熱性フ
ィルム3の厚みがプラスされるために、回路4,9間の
絶縁層の厚みが厚いものを容易に製造することができる
ものである。
ルムなどを使用する場合は、図2(b)のように内層用
基板5に樹脂付きフィルム3を積層接着した後、耐熱性
フィルム3を剥離することなくそのまま、図2(c)
(d)(e)と同じ工程で多層のプリント配線板を製造
することができる。この場合には、樹脂層1に耐熱性フ
ィルム3の厚みがプラスされるために、回路4,9間の
絶縁層の厚みが厚いものを容易に製造することができる
ものである。
【0022】上記のように多層プリント配線板を製造す
るにあたって、樹脂付き金属箔2や樹脂付きフィルム3
の樹脂層1には60〜90重量%の多量の無機粉末が含
有させてあるので、成形時の樹脂の流動性を小さくし
て、樹脂の流れ出しによって樹脂層1の厚みにばらつき
が生じることを低減することができ、樹脂層1による内
層と外層の回路4,9間の絶縁性を確保できると共に、
回路4,9のインピーダンス特性等の電気特性を安定し
て得ることができるものである。また、樹脂の成形時の
粘度は過度に高くならないので、内層の回路4の回路間
を樹脂で良好に埋めることができるものである。
るにあたって、樹脂付き金属箔2や樹脂付きフィルム3
の樹脂層1には60〜90重量%の多量の無機粉末が含
有させてあるので、成形時の樹脂の流動性を小さくし
て、樹脂の流れ出しによって樹脂層1の厚みにばらつき
が生じることを低減することができ、樹脂層1による内
層と外層の回路4,9間の絶縁性を確保できると共に、
回路4,9のインピーダンス特性等の電気特性を安定し
て得ることができるものである。また、樹脂の成形時の
粘度は過度に高くならないので、内層の回路4の回路間
を樹脂で良好に埋めることができるものである。
【0023】また本発明において、金属基板としては、
銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル、鉄などの単独金属
の板の他、銅−インバー−銅などの合金の板、複合板を
用いることができるが、ベアチップ等の電子部品を金属
基板の表面に直付けで搭載する際に、チップと金属基板
の熱膨張率を合わせるために、金属基板として銅や銅−
インバー−銅のような銅合金を用いるのが好ましい。ま
た金属基板は厚みが0.5〜5mmの範囲のものが好ま
しく、この金属基板には必要に応じて表面粗化の処理
や、接着剤塗布の処理をしておくこともできる。
銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル、鉄などの単独金属
の板の他、銅−インバー−銅などの合金の板、複合板を
用いることができるが、ベアチップ等の電子部品を金属
基板の表面に直付けで搭載する際に、チップと金属基板
の熱膨張率を合わせるために、金属基板として銅や銅−
インバー−銅のような銅合金を用いるのが好ましい。ま
た金属基板は厚みが0.5〜5mmの範囲のものが好ま
しく、この金属基板には必要に応じて表面粗化の処理
や、接着剤塗布の処理をしておくこともできる。
【0024】この金属基板と樹脂付き金属箔を用いた金
属ベースプリント配線板の製造について説明する(請求
項6)。まず図3(a)のように金属基板6に樹脂層1
側で樹脂付き金属箔2を重ね、これを加熱加圧成形する
ことによって、図3(b)のように樹脂層1を絶縁接着
層として金属基板6の表面に金属箔2を積層接着する。
図3(a)(b)では内層用基板5の片面に金属箔2を
積層するようにしているが、両面に積層するようにして
もよいのはいうまでもない。このように金属箔2を積層
した後、金属箔2をエッチング加工等することによって
図3(c)のように外層の回路9を形成し、金属ベース
のプリント配線板を製造することができるものである。
属ベースプリント配線板の製造について説明する(請求
項6)。まず図3(a)のように金属基板6に樹脂層1
側で樹脂付き金属箔2を重ね、これを加熱加圧成形する
ことによって、図3(b)のように樹脂層1を絶縁接着
層として金属基板6の表面に金属箔2を積層接着する。
図3(a)(b)では内層用基板5の片面に金属箔2を
積層するようにしているが、両面に積層するようにして
もよいのはいうまでもない。このように金属箔2を積層
した後、金属箔2をエッチング加工等することによって
図3(c)のように外層の回路9を形成し、金属ベース
のプリント配線板を製造することができるものである。
【0025】このように金属ベースのプリント配線板を
製造するにあたって、樹脂付き金属箔2の樹脂層1には
60〜90重量%の多量の無機粉末が含有させてあるの
で、成形時の樹脂の流動性を小さくして、樹脂の流れ出
しによって樹脂層1の厚みにばらつきが生じることを低
減することができ、樹脂層1による内層と外層の回路
4,9間の絶縁性を確保できると共に、回路4,9のイ
ンピーダンス特性等の電気特性を安定して得ることがで
きるものである。また、樹脂の成形時の粘度は過度に高
くならないので、内層の回路4の回路間を樹脂で良好に
埋めることができるものである。そしてこのように多量
の無機粉末を含有することによって樹脂層1の熱抵抗が
小さくなり、金属基板6への熱の伝達や金属基板6から
の熱の放散性が良好になり、放熱効果を高く確保するこ
とができるものである。
製造するにあたって、樹脂付き金属箔2の樹脂層1には
60〜90重量%の多量の無機粉末が含有させてあるの
で、成形時の樹脂の流動性を小さくして、樹脂の流れ出
しによって樹脂層1の厚みにばらつきが生じることを低
減することができ、樹脂層1による内層と外層の回路
4,9間の絶縁性を確保できると共に、回路4,9のイ
ンピーダンス特性等の電気特性を安定して得ることがで
きるものである。また、樹脂の成形時の粘度は過度に高
くならないので、内層の回路4の回路間を樹脂で良好に
埋めることができるものである。そしてこのように多量
の無機粉末を含有することによって樹脂層1の熱抵抗が
小さくなり、金属基板6への熱の伝達や金属基板6から
の熱の放散性が良好になり、放熱効果を高く確保するこ
とができるものである。
【0026】図4の例では、樹脂付き金属箔2の必要箇
所に開口部7を図4(a)のように設けておき、この樹
脂付き金属箔2を図4(b)のように金属基板1の表面
に積層接着した後、図4(c)のように金属箔2をエッ
チング加工等して回路9を形成し、金属ベースのプリン
ト配線板を製造するようにしてしてある(請求項7)。
このものでは開口部7の部分で金属基板6が露出するの
で、金属基板6のこの露出部に図4(c)のようにベア
チップ等の電子部品10を直付けで搭載することができ
る。このように金属基板6の露出部に電子部品10を直
付けすると、電子部品10の発熱は直接金属基板6に伝
熱され、放熱効果を高く得ることができるものであり、
さらに電子部品10を金属基板6に導通させてアース等
をとることが可能になるものである。
所に開口部7を図4(a)のように設けておき、この樹
脂付き金属箔2を図4(b)のように金属基板1の表面
に積層接着した後、図4(c)のように金属箔2をエッ
チング加工等して回路9を形成し、金属ベースのプリン
ト配線板を製造するようにしてしてある(請求項7)。
このものでは開口部7の部分で金属基板6が露出するの
で、金属基板6のこの露出部に図4(c)のようにベア
チップ等の電子部品10を直付けで搭載することができ
る。このように金属基板6の露出部に電子部品10を直
付けすると、電子部品10の発熱は直接金属基板6に伝
熱され、放熱効果を高く得ることができるものであり、
さらに電子部品10を金属基板6に導通させてアース等
をとることが可能になるものである。
【0027】また、樹脂付き金属箔2を複数枚用い、図
5(a)(b)(c)に示すように、多層に回路9を設
けて金属ベースの多層プリント配線板として形成するよ
うにしてもよい。多層に回路9を設ける場合、樹脂層1
にスルーホールやインナービアホール等の接続ホール1
1を常法によって形成し、回路9間の導通接続を行なう
ようにしてある。尚、このように樹脂層1にスルーホー
ルやインナービアホール等の孔明けをドリル加工やレー
ザー加工等で行なう場合、樹脂層1に平均粒径が30μ
mを超える無機粉末が含有されていると、微細な孔明け
が困難になるので、樹脂層1に含有させる、無機粉末は
平均粒径30μm未満のものが好ましい。さらに、金属
基板6と樹脂付きフィルム3を用いて金属ベースプリン
ト配線板を製造することができるのはいうまでもない。
5(a)(b)(c)に示すように、多層に回路9を設
けて金属ベースの多層プリント配線板として形成するよ
うにしてもよい。多層に回路9を設ける場合、樹脂層1
にスルーホールやインナービアホール等の接続ホール1
1を常法によって形成し、回路9間の導通接続を行なう
ようにしてある。尚、このように樹脂層1にスルーホー
ルやインナービアホール等の孔明けをドリル加工やレー
ザー加工等で行なう場合、樹脂層1に平均粒径が30μ
mを超える無機粉末が含有されていると、微細な孔明け
が困難になるので、樹脂層1に含有させる、無機粉末は
平均粒径30μm未満のものが好ましい。さらに、金属
基板6と樹脂付きフィルム3を用いて金属ベースプリン
ト配線板を製造することができるのはいうまでもない。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例1)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が20
重量%、平均粒径3.2μmのアルミナ粉末が30重量
%、平均粒径15μmのアルミナ粉末が50重量%の組
み合わせの無機粉末を用い、エポキシ樹脂ワニス(主
剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、硬化剤:アミン
系硬化剤)にこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形
分中の含有率が73重量%になるように混合して均一に
分散させた(従ってこの場合、エポキシ樹脂ワニスの固
形分中のエポキシ樹脂固形分の含有率は23重量%にな
る)。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚
み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが20μmになるよう
に塗布し、160℃で5分間加熱して乾燥させることに
よって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。この
ようにして図1(a)のような樹脂層1付きの金属箔2
を得た。
する。 (実施例1)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が20
重量%、平均粒径3.2μmのアルミナ粉末が30重量
%、平均粒径15μmのアルミナ粉末が50重量%の組
み合わせの無機粉末を用い、エポキシ樹脂ワニス(主
剤:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、硬化剤:アミン
系硬化剤)にこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形
分中の含有率が73重量%になるように混合して均一に
分散させた(従ってこの場合、エポキシ樹脂ワニスの固
形分中のエポキシ樹脂固形分の含有率は23重量%にな
る)。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚
み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが20μmになるよう
に塗布し、160℃で5分間加熱して乾燥させることに
よって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。この
ようにして図1(a)のような樹脂層1付きの金属箔2
を得た。
【0029】そしてガラス布基材エポキシ樹脂積層板に
厚み9μmの銅箔で内層用の回路4を設けて形成した内
層用基板5の表面に樹脂層1付きの金属箔2を図1
(a)のように重ね、これを20kg/cm2 、180
℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによって、
図1(b)のように積層一体化した。この後、表面の金
属箔2をエッチング加工して外層用の回路9を形成する
ことによって、図1(c)のような多層プリント配線板
を得た。
厚み9μmの銅箔で内層用の回路4を設けて形成した内
層用基板5の表面に樹脂層1付きの金属箔2を図1
(a)のように重ね、これを20kg/cm2 、180
℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによって、
図1(b)のように積層一体化した。この後、表面の金
属箔2をエッチング加工して外層用の回路9を形成する
ことによって、図1(c)のような多層プリント配線板
を得た。
【0030】(実施例2)平均粒径0.6μmのアルミ
ナ粉末が20重量%、平均粒径4.2μmのアルミナ粉
末が40重量%、平均粒径18μmのアルミナ粉末が4
0重量%の組み合わせの無機粉末を用い、実施例1と同
じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワ
ニスの固形分中の含有率が65重量%になるように配合
し、混合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入り
のエポキシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥
厚みが35μmになるように塗布し、実施例1と同様に
乾燥させることによって、Bステージ化した樹脂層を銅
箔に設けた。
ナ粉末が20重量%、平均粒径4.2μmのアルミナ粉
末が40重量%、平均粒径18μmのアルミナ粉末が4
0重量%の組み合わせの無機粉末を用い、実施例1と同
じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワ
ニスの固形分中の含有率が65重量%になるように配合
し、混合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入り
のエポキシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥
厚みが35μmになるように塗布し、実施例1と同様に
乾燥させることによって、Bステージ化した樹脂層を銅
箔に設けた。
【0031】後は厚み18μmの内層用回路4を設けた
内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1
付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッ
チング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例3)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が25
重量%、平均粒径3.5μmのアルミナ粉末が25重量
%、平均粒径18μmの酸化アルミニウムによる耐水性
酸化層を表面に設けた窒化アルミニウム粉末(東洋アル
ミニウム社製)が50重量%の組み合わせの無機粉末を
用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉
末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が68重量
%になるように配合し、混合して均一に分散させた。次
にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み9μm
の銅箔の片面に乾燥厚みが100μmになるように塗布
し、実施例1と同様に乾燥させることによって、Bステ
ージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1
付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッ
チング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例3)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が25
重量%、平均粒径3.5μmのアルミナ粉末が25重量
%、平均粒径18μmの酸化アルミニウムによる耐水性
酸化層を表面に設けた窒化アルミニウム粉末(東洋アル
ミニウム社製)が50重量%の組み合わせの無機粉末を
用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉
末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が68重量
%になるように配合し、混合して均一に分散させた。次
にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み9μm
の銅箔の片面に乾燥厚みが100μmになるように塗布
し、実施例1と同様に乾燥させることによって、Bステ
ージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
【0032】後は厚み35μmの内層用回路4を設けた
内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1
付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッ
チング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例4)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が20
重量%、平均粒径3.6μmのアルミナ粉末が40重量
%、平均粒径25μmのアルミナ粉末が40重量%の組
み合わせの無機粉末を用い、実施例1と同じエポキシ樹
脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分
中の含有率が74重量%になるように配合し、混合して
均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹
脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが150
μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥させる
ことによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設け
た。
内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1
付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッ
チング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例4)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が20
重量%、平均粒径3.6μmのアルミナ粉末が40重量
%、平均粒径25μmのアルミナ粉末が40重量%の組
み合わせの無機粉末を用い、実施例1と同じエポキシ樹
脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分
中の含有率が74重量%になるように配合し、混合して
均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹
脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが150
μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥させる
ことによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設け
た。
【0033】後は厚み70μmの内層用回路4を設けた
内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1
付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッ
チング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例5)平均粒径0.4μmの表面が耐水性酸化層
の窒化アルミニウム粉末が20重量%、平均粒径4.0
μmの表面が耐水性酸化層の窒化アルミニウム粉末が1
5重量%、平均粒径18μmの表面が耐水性酸化層の窒
化アルミニウム粉末が65重量%の組み合わせの無機粉
末を用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無
機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が71
重量%になるように配合し、混合して均一に分散させ
た。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み
9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが200μmになるよう
に塗布し、実施例1と同様に乾燥させることによって、
Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1
付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッ
チング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例5)平均粒径0.4μmの表面が耐水性酸化層
の窒化アルミニウム粉末が20重量%、平均粒径4.0
μmの表面が耐水性酸化層の窒化アルミニウム粉末が1
5重量%、平均粒径18μmの表面が耐水性酸化層の窒
化アルミニウム粉末が65重量%の組み合わせの無機粉
末を用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無
機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が71
重量%になるように配合し、混合して均一に分散させ
た。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み
9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが200μmになるよう
に塗布し、実施例1と同様に乾燥させることによって、
Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
【0034】後は厚み140μmの内層用回路4を設け
た内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層
1付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエ
ッチング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例6)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が15
重量%、平均粒径4.0μmの表面が耐水性酸化層の窒
化アルミニウム粉末が15重量%、平均粒径25μmの
表面が耐水性酸化層の窒化アルミニウム粉末が70重量
%の組み合わせの無機粉末を用い、実施例1と同じエポ
キシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの
固形分中の含有率が71重量%になるように配合し、混
合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエポ
キシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが
250μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥
させることによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に
設けた。
た内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層
1付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエ
ッチング加工して、多層プリント配線板を得た。 (実施例6)平均粒径0.4μmのアルミナ粉末が15
重量%、平均粒径4.0μmの表面が耐水性酸化層の窒
化アルミニウム粉末が15重量%、平均粒径25μmの
表面が耐水性酸化層の窒化アルミニウム粉末が70重量
%の組み合わせの無機粉末を用い、実施例1と同じエポ
キシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの
固形分中の含有率が71重量%になるように配合し、混
合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエポ
キシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが
250μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥
させることによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に
設けた。
【0035】後は厚み140μmの内層用回路4を設け
た内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層
1付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエ
ッチング加工して、多層プリント配線板を得た。 (比較例1)平均粒径5μmのアルミナ粉末のみを無機
粉末として用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニスに
この無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率
が55重量%になるように配合し、混合して均一に分散
させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを
厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが20μmになるよ
うに塗布し、実施例1と同様に乾燥させることによっ
て、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
た内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層
1付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエ
ッチング加工して、多層プリント配線板を得た。 (比較例1)平均粒径5μmのアルミナ粉末のみを無機
粉末として用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニスに
この無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率
が55重量%になるように配合し、混合して均一に分散
させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを
厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが20μmになるよ
うに塗布し、実施例1と同様に乾燥させることによっ
て、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
【0036】後は厚み9μmの内層用回路4を設けた内
層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1付
きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッチ
ング加工して、多層プリント配線板を得た。 (比較例2)平均粒径15μmのアルミナ粉末のみを無
機粉末として用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニス
にこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有
率が50重量%になるように配合し、混合して均一に分
散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニス
を厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが250μmにな
るように塗布し、実施例と同様に乾燥させることによっ
て、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層1付
きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエッチ
ング加工して、多層プリント配線板を得た。 (比較例2)平均粒径15μmのアルミナ粉末のみを無
機粉末として用い、実施例1と同じエポキシ樹脂ワニス
にこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有
率が50重量%になるように配合し、混合して均一に分
散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニス
を厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが250μmにな
るように塗布し、実施例と同様に乾燥させることによっ
て、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。
【0037】後は厚み140μmの内層用回路4を設け
た内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層
1付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエ
ッチング加工して、多層プリント配線板を得た。上記の
実施例1乃至6及び比較例1,2で得た多層プリント配
線板について、樹脂層1による層間絶縁接着層の厚み、
表面の回路9のピール強度を測定した。また実施例1乃
至6及び比較例1,2のエポキシ樹脂ワニスについて、
無機粉末添加後のワニス粘度(測定温度25℃)を測定
した。尚、無機粉末添加前のワニス粘度は1000cp
sであった。これらの測定結果を表1に示す。
た内層用基板5の表面に、実施例1と同様にして樹脂層
1付きの金属箔2を積層一体化すると共に金属箔2をエ
ッチング加工して、多層プリント配線板を得た。上記の
実施例1乃至6及び比較例1,2で得た多層プリント配
線板について、樹脂層1による層間絶縁接着層の厚み、
表面の回路9のピール強度を測定した。また実施例1乃
至6及び比較例1,2のエポキシ樹脂ワニスについて、
無機粉末添加後のワニス粘度(測定温度25℃)を測定
した。尚、無機粉末添加前のワニス粘度は1000cp
sであった。これらの測定結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1にみられるように、各実施例のもので
は成形時の樹脂の流動性が小さく、成形後の樹脂層の厚
みのばらつきが小さいことが確認される。また各実施例
の樹脂ワニスは無機粉末の配合によって粘度が過度に高
くなっていないことが確認される。 (実施例7)平均粒径0.2μmのアルミナ粉末が15
重量%、平均粒径5.0μmのアルミナ粉末が25重量
%、平均粒径20μmのアルミナ粉末が60重量%の組
み合わせの無機粉末を用い、85重量%濃度のエポキシ
樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形
分中の含有率が80重量%になるように配合し、混合し
て均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ
樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが50
μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥させる
ことによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設け
た。そしてこれにルーター加工を行なうことによって、
図6(a)のような開口部7を設けた樹脂層1付きの金
属箔2を得た。
は成形時の樹脂の流動性が小さく、成形後の樹脂層の厚
みのばらつきが小さいことが確認される。また各実施例
の樹脂ワニスは無機粉末の配合によって粘度が過度に高
くなっていないことが確認される。 (実施例7)平均粒径0.2μmのアルミナ粉末が15
重量%、平均粒径5.0μmのアルミナ粉末が25重量
%、平均粒径20μmのアルミナ粉末が60重量%の組
み合わせの無機粉末を用い、85重量%濃度のエポキシ
樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形
分中の含有率が80重量%になるように配合し、混合し
て均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ
樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが50
μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥させる
ことによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設け
た。そしてこれにルーター加工を行なうことによって、
図6(a)のような開口部7を設けた樹脂層1付きの金
属箔2を得た。
【0040】次に、厚み1mmの銅板で形成される金属
基板6の表面に樹脂層1付きの金属箔2を重ね、これを
20kg/cm2 、180℃、60分間の条件で加熱加
圧成形することによって、図6(b)のように積層一体
化し、さらに表面の金属箔2をエッチング加工して図6
(c)のように回路9を形成した。次にこの上に、上記
と同様にして得た開口部7を設けた樹脂層1付きの金属
箔2を重ね、同様にして加熱加圧成形することによって
図6(d)のように積層一体化し、さらに表面の金属箔
2をエッチング加工して回路9を形成することによっ
て、図6(e)のような金属ベース多層プリント配線板
を得た。
基板6の表面に樹脂層1付きの金属箔2を重ね、これを
20kg/cm2 、180℃、60分間の条件で加熱加
圧成形することによって、図6(b)のように積層一体
化し、さらに表面の金属箔2をエッチング加工して図6
(c)のように回路9を形成した。次にこの上に、上記
と同様にして得た開口部7を設けた樹脂層1付きの金属
箔2を重ね、同様にして加熱加圧成形することによって
図6(d)のように積層一体化し、さらに表面の金属箔
2をエッチング加工して回路9を形成することによっ
て、図6(e)のような金属ベース多層プリント配線板
を得た。
【0041】(実施例8)平均粒径0.5μmのアルミ
ナ粉末が15重量%、平均粒径5.0μmのアルミナ粉
末が30重量%、平均粒径20μmのアルミナ粉末が5
5重量%の組み合わせの無機粉末を用い、実施例7と同
じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワ
ニスの固形分中の含有率が75重量%になるように配合
し、混合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入り
のエポキシ樹脂ワニスを厚み35μmの銅箔の片面に乾
燥厚みが100μmになるように塗布し、実施例1と同
様に乾燥させることによって、Bステージ化した樹脂層
を銅箔に設けた。そしてこれにルーター加工を行なうこ
とによって、図6(a)のような開口部7を設けた樹脂
層1付きの金属箔2を得た。
ナ粉末が15重量%、平均粒径5.0μmのアルミナ粉
末が30重量%、平均粒径20μmのアルミナ粉末が5
5重量%の組み合わせの無機粉末を用い、実施例7と同
じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワ
ニスの固形分中の含有率が75重量%になるように配合
し、混合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入り
のエポキシ樹脂ワニスを厚み35μmの銅箔の片面に乾
燥厚みが100μmになるように塗布し、実施例1と同
様に乾燥させることによって、Bステージ化した樹脂層
を銅箔に設けた。そしてこれにルーター加工を行なうこ
とによって、図6(a)のような開口部7を設けた樹脂
層1付きの金属箔2を得た。
【0042】後は、この開口部7を設けた樹脂層1付き
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (実施例9)平均粒径0.5μmのアルミナ粉末が15
重量%、平均粒径5.0μmの表面が耐水性酸化層の窒
化アルミニウム粉末が20重量%、平均粒径15μmの
アルミナ粉末が65重量%の組み合わせの無機粉末を用
い、実施例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末
をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が80重量%
になるように配合し、混合して均一に分散させた。次に
この無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み105μ
mの銅箔の片面に乾燥厚みが200μmになるように塗
布し、実施例1と同様に乾燥させることによって、Bス
テージ化した樹脂層を銅箔に設けた。そしてこれにルー
ター加工を行なうことによって、図6(a)のような開
口部7を設けた樹脂層1付きの金属箔2を得た。
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (実施例9)平均粒径0.5μmのアルミナ粉末が15
重量%、平均粒径5.0μmの表面が耐水性酸化層の窒
化アルミニウム粉末が20重量%、平均粒径15μmの
アルミナ粉末が65重量%の組み合わせの無機粉末を用
い、実施例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末
をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が80重量%
になるように配合し、混合して均一に分散させた。次に
この無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み105μ
mの銅箔の片面に乾燥厚みが200μmになるように塗
布し、実施例1と同様に乾燥させることによって、Bス
テージ化した樹脂層を銅箔に設けた。そしてこれにルー
ター加工を行なうことによって、図6(a)のような開
口部7を設けた樹脂層1付きの金属箔2を得た。
【0043】後は、この開口部7を設けた樹脂層1付き
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (比較例3)平均粒径5.0μmのアルミナ粉末のみを
無機粉末として用い、実施例7と同じエポキシ樹脂ワニ
スにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含
有率が50重量%になるように配合し、混合して均一に
分散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニ
スを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが50μmにな
るように塗布し、実施例1と同様に乾燥させることによ
って、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。そして
これにルーター加工を行なうことによって、図6(a)
のような開口部7を設けた樹脂層1付きの金属箔2を得
た。
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (比較例3)平均粒径5.0μmのアルミナ粉末のみを
無機粉末として用い、実施例7と同じエポキシ樹脂ワニ
スにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニスの固形分中の含
有率が50重量%になるように配合し、混合して均一に
分散させた。次にこの無機粉末入りのエポキシ樹脂ワニ
スを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚みが50μmにな
るように塗布し、実施例1と同様に乾燥させることによ
って、Bステージ化した樹脂層を銅箔に設けた。そして
これにルーター加工を行なうことによって、図6(a)
のような開口部7を設けた樹脂層1付きの金属箔2を得
た。
【0044】後は、この開口部7を設けた樹脂層1付き
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (比較例4)平均粒径5.0μmの表面が耐水性酸化層
の窒化アルミニウム粉末のみを無機粉末として用い、実
施例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポ
キシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が55重量%になる
ように配合し、混合して均一に分散させた。次にこの無
機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み35μmの銅箔
の片面に乾燥厚みが100μmになるように塗布し、実
施例1と同様に乾燥させることによって、Bステージ化
した樹脂層を銅箔に設けた。そしてこれにルーター加工
を行なうことによって、図6(a)のような開口部7を
設けた樹脂層1付きの金属箔2を得た。
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (比較例4)平均粒径5.0μmの表面が耐水性酸化層
の窒化アルミニウム粉末のみを無機粉末として用い、実
施例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポ
キシ樹脂ワニスの固形分中の含有率が55重量%になる
ように配合し、混合して均一に分散させた。次にこの無
機粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み35μmの銅箔
の片面に乾燥厚みが100μmになるように塗布し、実
施例1と同様に乾燥させることによって、Bステージ化
した樹脂層を銅箔に設けた。そしてこれにルーター加工
を行なうことによって、図6(a)のような開口部7を
設けた樹脂層1付きの金属箔2を得た。
【0045】後は、この開口部7を設けた樹脂層1付き
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (実施例10)実施例7と同じ平均粒径の組み合わせの
アルミナ粉末を無機粉末として用い、実施例7と同じエ
ポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニス
の固形分中の含有率が80重量%になるように配合し、
混合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエ
ポキシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚み
が50μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥
させることによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に
設けた樹脂層1付き金属箔2を得た。
の金属箔2を用い、実施例7と同様にして金属ベース多
層プリント配線板を得た。 (実施例10)実施例7と同じ平均粒径の組み合わせの
アルミナ粉末を無機粉末として用い、実施例7と同じエ
ポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキシ樹脂ワニス
の固形分中の含有率が80重量%になるように配合し、
混合して均一に分散させた。次にこの無機粉末入りのエ
ポキシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片面に乾燥厚み
が50μmになるように塗布し、実施例1と同様に乾燥
させることによって、Bステージ化した樹脂層を銅箔に
設けた樹脂層1付き金属箔2を得た。
【0046】この開口部7を設けていない樹脂層1付き
金属箔2を厚み1.0mmの銅−インバー−銅からなる
金属基板6の表面に重ね、実施例7と同じ条件で加熱加
圧成形することによって、図7(a)のように積層一体
化し、さらに表面の金属箔2をエッチング加工して図7
(b)のように回路9を形成した。一方、上記のように
して作製した樹脂層1付き金属箔2にルーター加工を行
なうことによって、図6(a)と同様な開口部7を設け
た樹脂層1付きの金属箔2を得た。そしてこの開口部7
を設けた樹脂層1付きの金属箔2を上記の回路9の上か
ら重ね、同様にして加熱加圧成形することによって図7
(c)のように積層一体化し、さらに表面の金属箔2を
エッチング加工して回路9を形成することによって、図
7(d)のような金属ベース多層プリント配線板を得
た。
金属箔2を厚み1.0mmの銅−インバー−銅からなる
金属基板6の表面に重ね、実施例7と同じ条件で加熱加
圧成形することによって、図7(a)のように積層一体
化し、さらに表面の金属箔2をエッチング加工して図7
(b)のように回路9を形成した。一方、上記のように
して作製した樹脂層1付き金属箔2にルーター加工を行
なうことによって、図6(a)と同様な開口部7を設け
た樹脂層1付きの金属箔2を得た。そしてこの開口部7
を設けた樹脂層1付きの金属箔2を上記の回路9の上か
ら重ね、同様にして加熱加圧成形することによって図7
(c)のように積層一体化し、さらに表面の金属箔2を
エッチング加工して回路9を形成することによって、図
7(d)のような金属ベース多層プリント配線板を得
た。
【0047】(実施例11)実施例7と同じ平均粒径の
組み合わせのアルミナ粉末を無機粉末として用い、実施
例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキ
シ樹脂ワニスの固形分中の含有率が80重量%になるよ
うに配合し、混合して均一に分散させた。次にこの無機
粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み50μmのフッ素
樹脂フィルム(デュポン社製「テドラー」)の片面に乾
燥厚みが50μmになるように塗布し、実施例1と同様
に乾燥させることによって、Bステージ化した樹脂層を
銅箔に設けた樹脂層1付きフィルム3を得た。
組み合わせのアルミナ粉末を無機粉末として用い、実施
例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキ
シ樹脂ワニスの固形分中の含有率が80重量%になるよ
うに配合し、混合して均一に分散させた。次にこの無機
粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み50μmのフッ素
樹脂フィルム(デュポン社製「テドラー」)の片面に乾
燥厚みが50μmになるように塗布し、実施例1と同様
に乾燥させることによって、Bステージ化した樹脂層を
銅箔に設けた樹脂層1付きフィルム3を得た。
【0048】そしてガラス布基材エポキシ樹脂積層板に
厚み9μmの銅箔で内層用の回路4を設けて形成した内
層用基板5の表面に樹脂層1付きフィルム3を図2
(a)のように重ね、これを20kg/cm2 、180
℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによって、
図2(b)のように積層一体化した。次に耐熱性フィル
ム3を樹脂層1から剥離した後、レーザー加工を行なっ
て図2(c)のように樹脂層1にスルーホール12を設
けた。次に、無電解銅メッキを施して図2(d)のよう
にスルーホール12も含めて樹脂層1の表面に金属メッ
キ13を設けた後、金属メッキ13をエッチング加工し
て回路9を形成し、図2(e)のような多層のプリント
配線板を得た。
厚み9μmの銅箔で内層用の回路4を設けて形成した内
層用基板5の表面に樹脂層1付きフィルム3を図2
(a)のように重ね、これを20kg/cm2 、180
℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによって、
図2(b)のように積層一体化した。次に耐熱性フィル
ム3を樹脂層1から剥離した後、レーザー加工を行なっ
て図2(c)のように樹脂層1にスルーホール12を設
けた。次に、無電解銅メッキを施して図2(d)のよう
にスルーホール12も含めて樹脂層1の表面に金属メッ
キ13を設けた後、金属メッキ13をエッチング加工し
て回路9を形成し、図2(e)のような多層のプリント
配線板を得た。
【0049】(実施例12)実施例7と同じ平均粒径の
組み合わせのアルミナ粉末を無機粉末として用い、実施
例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキ
シ樹脂ワニスの固形分中の含有率が80重量%になるよ
うに配合し、混合して均一に分散させた。次にこの無機
粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片
面に乾燥厚みが50μmになるように塗布し、実施例1
と同様に乾燥させることによって、Bステージ化した樹
脂層を銅箔に設けた樹脂層1付き金属箔2を得た。
組み合わせのアルミナ粉末を無機粉末として用い、実施
例7と同じエポキシ樹脂ワニスにこの無機粉末をエポキ
シ樹脂ワニスの固形分中の含有率が80重量%になるよ
うに配合し、混合して均一に分散させた。次にこの無機
粉末入りのエポキシ樹脂ワニスを厚み9μmの銅箔の片
面に乾燥厚みが50μmになるように塗布し、実施例1
と同様に乾燥させることによって、Bステージ化した樹
脂層を銅箔に設けた樹脂層1付き金属箔2を得た。
【0050】一方、ガラス布基材エポキシ樹脂積層板に
厚み9μmの銅箔で内層用の回路4を設けると共に孔埋
め樹脂14(山栄化学社製フィラー入り樹脂「PHP−
900」)を充填したスルーホール15付きに内層用基
板5を形成した。この内層用基板5の両面に樹脂層1付
きの金属箔2を重ね、これを20kg/cm2 、180
℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによって、
図8(a)のように積層一体化した。次にスルーホール
16を加工して図8(b)のようにメッキ17を施した
後、エッチング処理等を行なって回路9を形成すること
によって、図8(c)のような4層回路構成の金属ベー
ス多層プリント配線板を得た。
厚み9μmの銅箔で内層用の回路4を設けると共に孔埋
め樹脂14(山栄化学社製フィラー入り樹脂「PHP−
900」)を充填したスルーホール15付きに内層用基
板5を形成した。この内層用基板5の両面に樹脂層1付
きの金属箔2を重ね、これを20kg/cm2 、180
℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによって、
図8(a)のように積層一体化した。次にスルーホール
16を加工して図8(b)のようにメッキ17を施した
後、エッチング処理等を行なって回路9を形成すること
によって、図8(c)のような4層回路構成の金属ベー
ス多層プリント配線板を得た。
【0051】(比較例5)ガラス布基材に実施例7と同
じエポキシ樹脂ワニスを含浸し、160℃で5分間乾燥
することによって、厚み80μmのプリプレグを得た。
次に厚み1.0mmの銅板の表面にこのプリプレグを介
して厚み9μmの銅箔を重ね、20kg/cm2 、18
0℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによっ
て、積層一体化した。次に表面の銅箔をエッチング加工
して回路を形成した後、この上にルーターで開口部を設
けたプリプレグを重ね、同様に加熱加圧成形することに
よって積層一体化し、そして表面の銅箔をエッチング加
工して回路を形成することによって、金属ベース多層プ
リント配線板を得た。
じエポキシ樹脂ワニスを含浸し、160℃で5分間乾燥
することによって、厚み80μmのプリプレグを得た。
次に厚み1.0mmの銅板の表面にこのプリプレグを介
して厚み9μmの銅箔を重ね、20kg/cm2 、18
0℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによっ
て、積層一体化した。次に表面の銅箔をエッチング加工
して回路を形成した後、この上にルーターで開口部を設
けたプリプレグを重ね、同様に加熱加圧成形することに
よって積層一体化し、そして表面の銅箔をエッチング加
工して回路を形成することによって、金属ベース多層プ
リント配線板を得た。
【0052】上記の実施例7乃至11及び比較例3乃至
5で得た金属ベース多層プリント配線板について、樹脂
層1による層間絶縁層の厚み、樹脂層1による層間絶縁
層での樹脂のはみ出し寸法、樹脂層1による層間絶縁層
の一層当たりの熱抵抗を測定した。尚、熱抵抗の測定は
ΔVBE法で行なった。また実施例7乃至11及び比較例
3乃至5のエポキシ樹脂ワニスについて、無機粉末添加
後のワニス粘度(測定温度25℃)を測定した。尚、無
機粉末添加前のワニス粘度は1000cpsであった。
これらの測定結果を表2に示す。
5で得た金属ベース多層プリント配線板について、樹脂
層1による層間絶縁層の厚み、樹脂層1による層間絶縁
層での樹脂のはみ出し寸法、樹脂層1による層間絶縁層
の一層当たりの熱抵抗を測定した。尚、熱抵抗の測定は
ΔVBE法で行なった。また実施例7乃至11及び比較例
3乃至5のエポキシ樹脂ワニスについて、無機粉末添加
後のワニス粘度(測定温度25℃)を測定した。尚、無
機粉末添加前のワニス粘度は1000cpsであった。
これらの測定結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】表2にみられるように、各実施例のもので
は成形時の樹脂の流動性が小さく、成形後の樹脂層の厚
みのばらつきが小さいと共に樹脂のはみ出しが小さいこ
とが確認される。また各実施例のものは樹脂層に多量の
無機粉末が含有されているので、樹脂層による層間絶縁
層の熱抵抗は小さいものであった。さらに各実施例の樹
脂ワニスは無機粉末の配合によって粘度が過度に高くな
っていないことが確認される。
は成形時の樹脂の流動性が小さく、成形後の樹脂層の厚
みのばらつきが小さいと共に樹脂のはみ出しが小さいこ
とが確認される。また各実施例のものは樹脂層に多量の
無機粉末が含有されているので、樹脂層による層間絶縁
層の熱抵抗は小さいものであった。さらに各実施例の樹
脂ワニスは無機粉末の配合によって粘度が過度に高くな
っていないことが確認される。
【0055】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1,2に係
る積層板材料は、平均粒径が0.1〜0.9μmの無機
粉末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機
粉末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無
機粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重
量%になるように配合し、この無機粉末を60〜90重
量%の含有量で含有する樹脂層を金属箔あるいは耐熱性
フィルムの表面に塗布して設けて形成するようにしたの
で、平均粒径のこのような組み合わせによって、樹脂層
の成形時の粘度を過度が高くなるようなことなく、樹脂
に対して60〜90重量%と多量の無機粉末を含有させ
ることができ、積層成形時の樹脂層の樹脂の流動を制限
して樹脂層の厚みにばらつきを低減することができると
共に樹脂のはみ出しを小さくすることができ、また樹脂
層の熱抵抗を小さくすることができるものである。
る積層板材料は、平均粒径が0.1〜0.9μmの無機
粉末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機
粉末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無
機粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重
量%になるように配合し、この無機粉末を60〜90重
量%の含有量で含有する樹脂層を金属箔あるいは耐熱性
フィルムの表面に塗布して設けて形成するようにしたの
で、平均粒径のこのような組み合わせによって、樹脂層
の成形時の粘度を過度が高くなるようなことなく、樹脂
に対して60〜90重量%と多量の無機粉末を含有させ
ることができ、積層成形時の樹脂層の樹脂の流動を制限
して樹脂層の厚みにばらつきを低減することができると
共に樹脂のはみ出しを小さくすることができ、また樹脂
層の熱抵抗を小さくすることができるものである。
【0056】また請求項3,4は、上記の無機粉末とし
て、酸化アルミニウム粉末や表面が酸化層となった窒化
アルミニウム粉末を用いるようにしたことを特徴とする
ものであり、これらは高熱伝導率を有し、電気絶縁性が
高いものであって、絶縁信頼性が高く熱抵抗の小さい樹
脂層を形成することができるものである。本発明の請求
項5に係る積層板は、配線パターンが形成された内層用
基板に、上記の積層板材料をその樹脂層によって積層接
着したものであり、樹脂層の厚みのばらつきが小さく絶
縁信頼性の高い多層のプリント配線板を作製することが
できるものである。
て、酸化アルミニウム粉末や表面が酸化層となった窒化
アルミニウム粉末を用いるようにしたことを特徴とする
ものであり、これらは高熱伝導率を有し、電気絶縁性が
高いものであって、絶縁信頼性が高く熱抵抗の小さい樹
脂層を形成することができるものである。本発明の請求
項5に係る積層板は、配線パターンが形成された内層用
基板に、上記の積層板材料をその樹脂層によって積層接
着したものであり、樹脂層の厚みのばらつきが小さく絶
縁信頼性の高い多層のプリント配線板を作製することが
できるものである。
【0057】本発明の請求項6に係る積層板は、金属基
板に、上記の積層板材料をその樹脂層によって積層接着
したものであり、樹脂層の熱抵抗が小さく放熱性の高い
金属ベースプリント配線板を作製することができるもの
である。また請求項7は、積層板材料に開口部を形成
し、この開口部に金属基板が露出されるようにしたこと
を特徴とするものであり、金属基板のこの露出部に電子
部品を直付けして搭載することが可能になって、放熱効
果を高く得ることができると共に電子部品を金属基板に
導通させてアース等をとることができるものである。
板に、上記の積層板材料をその樹脂層によって積層接着
したものであり、樹脂層の熱抵抗が小さく放熱性の高い
金属ベースプリント配線板を作製することができるもの
である。また請求項7は、積層板材料に開口部を形成
し、この開口部に金属基板が露出されるようにしたこと
を特徴とするものであり、金属基板のこの露出部に電子
部品を直付けして搭載することが可能になって、放熱効
果を高く得ることができると共に電子部品を金属基板に
導通させてアース等をとることができるものである。
【0058】また請求項8は、金属基板として、銅又は
銅合金の板を用いることを特徴とするものであり、金属
基板にベアチップなどの電子部品を直付けするにあたっ
て、電子部品の熱膨張率に金属基板の熱膨張率を近くす
ることができ、両者の熱膨張率の差によって電子部品が
剥離したり破壊されたりすることを防ぐことができるも
のである。
銅合金の板を用いることを特徴とするものであり、金属
基板にベアチップなどの電子部品を直付けするにあたっ
て、電子部品の熱膨張率に金属基板の熱膨張率を近くす
ることができ、両者の熱膨張率の差によって電子部品が
剥離したり破壊されたりすることを防ぐことができるも
のである。
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すものであり、
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)乃至(e)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(e)はそれぞれ断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)乃至(e)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(e)はそれぞれ断面図である。
【図7】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)乃至(d)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(d)はそれぞれ断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
(a)乃至(c)はそれぞれ断面図である。
1 樹脂層 2 金属箔 3 耐熱性フィルム 4 回路 5 内層用基板 6 金属基板 7 開口部 9 回路
Claims (8)
- 【請求項1】 平均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉
末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機粉
末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無機
粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重量
%になるように配合し、この無機粉末を60〜90重量
%の含有量で含有する樹脂層を金属箔の表面に塗布して
設けて成ることを特徴とする積層板材料。 - 【請求項2】 平均粒径が0.1〜0.9μmの無機粉
末を10〜35重量%、平均粒径が2〜6μmの無機粉
末を5〜40重量%、平均粒径が10〜30μmの無機
粉末を40〜80重量%の組み合わせで合計100重量
%になるように配合し、この無機粉末を60〜90重量
%の含有量で含有する樹脂層を耐熱性フィルムの表面に
塗布して設けて成ることを特徴とする積層板材料。 - 【請求項3】 無機粉末が、酸化アルミニウム粉末であ
ることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層板材
料。 - 【請求項4】 無機粉末が、表面が酸化層となった窒化
アルミニウム粉末であることを特徴とする請求項1又は
2に記載の積層板材料。 - 【請求項5】 配線パターンが形成された内層用基板
に、請求項1乃至4のいずれかに記載の積層板材料がそ
の樹脂層によって積層接着されて成ることを特徴とする
積層板。 - 【請求項6】 金属基板に、請求項1乃至4のいずれか
に記載の積層板材料がその樹脂層によって積層接着され
て成ることを特徴とする積層板。 - 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれかに記載の積層
板材料に開口部が形成され、この開口部に金属基板が露
出されていることを特徴とする請求項6に記載の積層
板。 - 【請求項8】 金属基板として、銅又は銅合金の板を用
いることを特徴とする請求項7に記載の積層板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19671496A JPH1034806A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 積層板材料及び積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19671496A JPH1034806A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 積層板材料及び積層板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1034806A true JPH1034806A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16362375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19671496A Pending JPH1034806A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 積層板材料及び積層板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1034806A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010168558A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-08-05 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 熱硬化性樹脂組成物並びにプリプレグ及び積層板 |
JP2018040009A (ja) * | 2010-07-02 | 2018-03-15 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物、bステージシート、樹脂付金属箔、金属基板及びled基板 |
CN109070498A (zh) * | 2016-02-23 | 2018-12-21 | Lm Wp 专利控股有限公司 | 制造复合层压结构的方法 |
US20220201852A1 (en) * | 2020-12-18 | 2022-06-23 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Method for manufactunring a multilayer circuit structure having embedded trace layers |
-
1996
- 1996-07-25 JP JP19671496A patent/JPH1034806A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010168558A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-08-05 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 熱硬化性樹脂組成物並びにプリプレグ及び積層板 |
JP2018040009A (ja) * | 2010-07-02 | 2018-03-15 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物、bステージシート、樹脂付金属箔、金属基板及びled基板 |
CN109070498A (zh) * | 2016-02-23 | 2018-12-21 | Lm Wp 专利控股有限公司 | 制造复合层压结构的方法 |
US20220201852A1 (en) * | 2020-12-18 | 2022-06-23 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Method for manufactunring a multilayer circuit structure having embedded trace layers |
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