JP3148698B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
- Publication number
- JP3148698B2 JP3148698B2 JP27935097A JP27935097A JP3148698B2 JP 3148698 B2 JP3148698 B2 JP 3148698B2 JP 27935097 A JP27935097 A JP 27935097A JP 27935097 A JP27935097 A JP 27935097A JP 3148698 B2 JP3148698 B2 JP 3148698B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- component
- acid
- polymer
- thermoplastic resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
として、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリ
レートなどをグラフト重合した樹脂は、ABS樹脂、H
IPS樹脂、MBS樹脂などとして知られており、物理
的性質、化学的性質、機械的性質および電気的性質に優
れていることから、各種成形法で成形品を得て、幅広い
分野で使用されている。しかしながら、これらの樹脂を
用い、各種成形法で成形品を得る場合、形状や成形法な
どによっては、成形加工適性領域が狭いという欠点を有
している。例えば、射出成形時には、フローマークが発
生し易い。また、シート押し出し成形などにおいては、
ダイライン、目ヤニが発生し易い。さらに、発泡押し出
し成形時には、発泡倍率が上がり難い。さらに、ブロー
成形時には、ドローダウンが大きく、ブロー成形できな
いか、偏肉が大きいなどの問題がある。
術の課題を背景になされたもので、加熱溶融成形加工性
に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
エン系ゴム質重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物、
シアン化ビニル化合物およびこれらと共重合可能な他の
ビニル系単量体の群から選ばれた少なくとも1種の単量
体成分をグラフト重合して得られ、トルエン可溶分の極
限粘度〔η〕(30℃、ジメチルホルムアミド中で測
定)が0.2〜1.3dl/g、グラフト率が20〜2
00%であるゴム強化熱可塑性樹脂50〜99.9重量
%、ならびに (B)芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物およ
びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体の群から選
ばれた少なくとも1種の単量体成分を(共)重合して得
られ、極限粘度〔η〕(30℃、ジメチルホルムアミド
中で測定)が2.0dl/g以上、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)によるMw/Mn(こ
こで、Mwはポリスチレン換算の重量平均分子量、Mn
はポリスチレン換算の数平均分子量を示す)が4.0以
上の(共)重合体50〜0.1重量%〔ただし、(A)
+(B)=100重量%〕を主成分とする熱可塑性樹脂
組成物(以下「第1組成物」ともいう)を提供するもの
である。また、本発明は、上記(A)成分45〜98.
9重量%、上記(B)成分0.1〜50重量%、ならび
に (C)ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリアミドエラストマーおよびポ
リエステルエラストマーの群から選ばれた少なくとも1
種の重合体1〜54.9重量%〔ただし、(A)+
(B)+(C)=100重量%〕を主成分とする熱可塑
性樹脂組成物(以下「第2組成物」ともいい、第1〜2
組成物を総称して「本発明の熱可塑性樹脂組成物」とも
いう)を提供するものである。
分とする。上記(A)成分は、共役ジエン系ゴム質重合
体の存在下に、単量体成分をグラフト重合してなるゴム
強化熱可塑性樹脂である。ここで、(A)ゴム強化熱可
塑性樹脂は、共役ジエン系ゴム質重合体の存在下に上記
単量体成分をグラフト重合して得られるグラフト樹脂の
ほか、これに該ゴム質重合体の非存在下に単量体成分を
(共)重合した(共)重合体を適宜ブレンドしたもの
も、本発明の(A)成分に含まれる。
共役ジエン系ゴム質重合体としては、天然ゴム、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重
合体(スチレン含量5〜60重量%が好ましい)、スチ
レン−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、スチレン−イソプレンブロック共重合体などが挙げ
られる。また、上記スチレン−ブタジエンブロック共重
合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体には、A
B型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブロック型
の構造を有するものなどが含まれる。共役ジエン系ゴム
質重合体としては、特にポリブタジエン、スチレン−ブ
タジエン共重合体(SBR)が好ましい。以上の共役ジ
エン系ゴム質重合体は、1種単独で使用することも、あ
るいは2種以上を混合して用いることもできる。
役ジエン系ゴム質重合体の含量は、通常、3〜80重量
%、好ましくは5〜65重量%、さらに好ましくは5〜
40重量%、特に好ましくは5〜30重量%である。3
重量%未満では、(A)ゴム強化熱可塑性樹脂が本来有
している機械的性質が損なわれ、一方、80重量%を超
えると、発泡押し出し成形性が劣る。
られる単量体成分のうち、芳香族ビニル化合物として
は、後記(B)(共)重合体に用いられる芳香族ビニル
化合物がすべて使用でき、好ましくはスチレン、α−メ
チルスチレンである。また、(A)ゴム強化熱可塑性樹
脂に用いられる単量体成分のうち、シアン化ビニル化合
物としては、後記(B)(共)重合体に用いられるシア
ン化ビニル化合物がすべて使用でき、好ましくはアクリ
ロニトリルである。さらに、(A)ゴム強化熱可塑性樹
脂に用いられる単量体成分のうち、他のビニル系単量体
としては、後記(B)(共)重合体に用いられる他のビ
ニル系単量体がすべて使用できる。以上の(A)ゴム強
化熱可塑性樹脂に用いられる単量体成分は、1種単独で
使用することも、あるいは2種以上を混合して用いるこ
ともできる。(A)ゴム強化熱可塑性樹脂に用いられる
上記単量体成分の組み合わせとしては、特にスチレン、
スチレン/アクリロニトリル、α−メチルスチレン/ア
クリロニトリル、メチルメタクリレート、あるいはスチ
レン/メチルメタクリレートが好ましい。
記単量体成分の含量は、通常、97〜20重量%、好ま
しくは95〜35重量%、さらに好ましくは95〜60
重量%、特に好ましくは95〜70重量%である。97
重量%を超えると、(A)ゴム強化熱可塑性樹脂が本来
有している機械的性質が損なわれ、一方、20重量%未
満では、発泡押し出し成形性が劣る。
合法である乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合、
あるいはこれらを組み合わせた重合法によって得ること
ができる。
ルエン可溶分の極限粘度〔η〕(30℃、ジメチルホル
ムアミド中で測定)は、0.2〜1.3dl/g、好ま
しくは0.2〜1.0dl/g、さらに好ましくは0.
3〜1.0dl/g、特に好ましくは0.3〜0.9d
l/gである。0.2dl/g未満では、(A)ゴム強
化熱可塑性樹脂が本来有している機械的性質が損なわ
れ、一方、1.3dl/gを超えると、熱可塑性樹脂組
成物を得る際に、分散に長時間を要し好ましくない。こ
こで、上記極限粘度〔η〕は、重合開始剤、連鎖移動
剤、乳化剤、溶媒などの種類や量を変えることにより、
容易に調整することができる。
フト率は、20〜200%、好ましくは30〜200
%、さらに好ましくは35〜180%、特に好ましくは
40〜180%である。20%未満では、(A)ゴム強
化熱可塑性樹脂が本来有している機械的性質が損なわ
れ、一方、200%を超えると、熱可塑性樹脂組成物を
得る際に、分散に長時間を要し好ましくない。ここで、
上記グラフト率は、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、
溶媒などの種類や量を変えることにより、容易に調整す
ることができる。
化熱可塑性樹脂の使用量は、50〜99.9重量%、好
ましくは60〜99.7重量%、さらに好ましくは70
〜99.5重量%である。50重量%未満では、(A)
ゴム強化熱可塑性樹脂が本来有している機械的性質が損
なわれ好ましくない。一方、99.9重量%を超える
と、ブロー成形性および発泡押し出し成形性が劣る。
は、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および
これらと共重合可能な他のビニル系単量体の群から選ば
れた少なくとも1種の単量体成分を(共)重合して得ら
れる高分子量で、かつ分子量分布の広い(共)重合体で
ある。ここで、芳香族ビニル化合物としては、例えば、
スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフ
ェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチル
スチレン、N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレ
ン、ビニルピリジン、ビニルキシレン、モノクロルスチ
レン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロ
モスチレン、トリブロモスチレン、フルオロスチレン、
ビニルナフタレンなどが挙げられ、特にスチレン、α−
メチルスチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合
物は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することが
できる。また、シアン化ビニル化合物としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、これ
らは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を
混合して用いることもできる。好ましくは、アクリロニ
トリルである。
としては、アルキル(メタ)アクリレート、マレイミド
系単量体、不飽和酸、酸無水物基含有不飽和単量体、エ
ポキシ基含有不飽和単量体、ヒドロキシル基含有不飽和
単量体、アミド基含有不飽和単量体、アミノ基含有不飽
和単量体、オキサゾリン基含有不飽和単量体などが挙げ
られる。
としては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ア
ミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタ
デシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジル
アクリレートなどのアクリル酸エステル;メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、
ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2
−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメ
タクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタ
クリレートなどのメタクリル酸エステルが挙げられ、好
ましくはメチルメタクリレート、ブチルアクリレート、
ブチルメタクリレートである。
ド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N
−(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどが挙げら
れ、好ましくはN−フェニルマレイミド、N−シクロヘ
キシルマレイミドである。不飽和酸としては、アクリル
酸、メタクリル酸などが挙げられる。酸無水物基含有不
飽和単量体としては、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸などが挙げられ、好ましくは無水
マレイン酸である。エポキシ基含有不飽和単量体として
は、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエー
テルなどが挙げられ、好ましくはグリシジルメタクリレ
ートである。
は、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−
1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トラ
ンス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−
2−メチル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、p−
ヒドロキシスチレンなどが挙げられ、好ましくは2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートである。アミド基含有不
飽和単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミ
ドなどが挙げられ、好ましくはアクリルアミドである。
アミノ基含有不飽和単量体としては、アクリルアミン、
ジメチルアミノメタクリレート、ジエチルアミノメタク
リレート、ジメチルアミノアクリレートなどが挙げられ
る。オキサゾリン基含有不飽和単量体としては、ビニル
オキサゾリンなどが挙げられる。以上の共重合可能な他
のビニル系単量体は、1種単独で使用することも、ある
いは2種以上を混合して用いることもできる。
体成分としては、芳香族ビニル化合物とシアン化ビニル
化合物との組み合わせが好ましく、スチレンとアクリロ
ニトリルの組み合わせが特に好ましい。本発明に用いら
れる(B)共重合体中の芳香族ビニル化合物とシアン化
ビニル化合物の使用比率は、着色性と加工性のバランス
から、好ましくは芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル
化合物=95〜50/5〜50重量%、さらに好ましく
は75〜65/25〜35重量%、特に好ましくは73
〜69/27〜31重量%である。また、本発明に用い
られる(B)(共)重合体中の上記共重合可能な他のビ
ニル系単量体の割合は、0〜30重量%、好ましくは0
〜20重量%である。
は、極限粘度〔η〕が2.0dl/g以上、好ましくは
2.5〜10.0dl/g、さらに好ましくは2.5〜
5.5dl/gである。極限粘度が2.0dl/g未満
では、加工性の改良効果がみられない。なお、10.0
dl/gを超えると、(B)(共)重合体の分散不良が
起こり好ましくない場合がある。ここで、極限粘度
〔η〕は、(共)重合体0.1gをジメチルホルムアミ
ド100mlに溶解し、30℃の温度条件下で、ウベロ
ーデ型粘度計で測定した値である。
合体は、分子量分布、すなわち重量平均分子量/数平均
分子量比(Mw/Mn)が4.0以上、好ましくは5.
0以上、さらに好ましくは5.0〜15.0である。
4.0未満では、熱可塑性樹脂組成物を得る際に、
(B)(共)重合体の分散に長時間を要し好ましくな
い。また、短時間の溶融混練りの場合、(B)成分の分
散が悪くなり、目的とする加工性の改良効果が少ないば
かりか、樹脂の機械的強度が劣り好ましくない。ここ
で、(B)共重合体の重量平均分子量、数平均分子量
は、溶媒としてジメチルホルムアミドを用い、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、
ポリスチレン基準の分子量較正を行った値である。
上記極限粘度、重量平均分子量、数平均分子量は、重合
開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、溶媒などの種類や量を変
えることで制御することができる。また、単量体成分の
添加方法、添加時間、さらに重合時間、重合温度などを
変えることによって、制御することができる。ここで、
重合方法としては、公知の重合法である乳化重合、溶液
重合、懸濁重合、塊状重合、あるいはこれらを組み合わ
せた重合法が使用できる。
は、通常使用されるスチレン系樹脂と比較してかなり分
子量の高いものであるが、このような高分子量のものを
得る好ましい重合法は、乳化重合である。さらに好まし
い重合法は、重合方法として乳化重合を用い、単量体成
分を一括または分割添加し重合する方法である。乳化重
合には、ラジカル重合開始剤、乳化剤、連鎖移動剤など
が用いられる。ラジカル重合開始剤としては、例えばク
メンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼン
ハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオ
キサイド、t−ブチルパーオキシラウレイトなどの有機
ハイドロパーオキサイド類からなる酸化剤と、含糖ピロ
リン酸鉄処方、スルホキシレート処方、含糖ピロリン酸
鉄処方/スルホキシレート処方の混合処方などの還元剤
との組み合わせによるレドックス系の開始剤;過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;アゾビス
イソブチロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイ
ソブチレート、2−カルバモイルアゾイソブチロニトリ
ルなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイドなどの有機過酸化物などを挙げる
ことができ、好ましくは過硫酸カリウムなどの水溶性開
始剤である。これらのラジカル重合開始剤の使用量は、
使用される単量体成分100重量部に対し、通常、0.
05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部程度であ
る。
ン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジフェニル
エーテルジスルホン酸ナトリウム、コハク酸ジアルカリ
エステルスルホン酸ナトリウム、炭素数10〜20の脂
肪族カルボン酸のナトリウム塩もしくはカリウム塩、ロ
ジン酸のナトリウム塩もしくはカリウム塩などのアニオ
ン系乳化剤、あるいはポリオキシエチレンアルキルエス
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルなど
のノニオン系乳化剤が挙げられ、これらは、1種単独で
使用することも、あるいは2種以上を混合して用いるこ
ともできる。なお、乳化剤としては、臨界ミセル濃度の
低いものを用いる方法が好ましい。ここで、臨界ミセル
濃度としては、30mmol/L以下の乳化剤が好まし
く、さらに好ましくは15mmol/L以下のものであ
る。30mmol/Lを超えると、目的とする極限粘度
を有する(B)(共)重合体が得られ難い。乳化剤の使
用量は、上記単量体成分100重量部に対して、通常、
0.5〜5重量部である。
ン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプ
タン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメ
ルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−テト
ラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、テトラエ
チルチウラムスルフィド、四塩化炭素、臭化エチレン、
ペンタフェニルエタンなどの炭化水素塩類、テルペン
類、またはアクロレイン、メタクロレイン、アリルアル
コール、2−エチルヘキシルチオグリコール、α−メチ
ルスチレンダイマーなどが挙げられる。これら連鎖移動
剤は、単独でも2種以上を組み合わせても使用すること
ができる。連鎖移動剤の使用量は、単量体成分100重
量部に対し、通常、0〜1重量部用いられる。
ジカル重合開始剤、乳化剤、連鎖移動剤などのほかに、
必要に応じて各種電解質、pH調整剤などを併用して、
単量体成分100重量部に対して、通常、水を100〜
500重量部と、上記ラジカル重合開始剤、乳化剤、連
鎖移動剤などを上記範囲内の量使用し、通常、重合温度
40〜100℃、好ましくは50〜90℃、重合時間1
〜10時間の条件で乳化重合される。
は、上記の乳化重合により得られるラテックスを、通常
法により凝固させ、得られる粉末を水洗したのち、乾燥
することによって精製される。ここで、凝固剤として
は、例えば、硫酸、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、
塩化アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウ
ム、活性シリカ、リン酸カルシウムなどが挙げられる。
重合体の使用量は、50〜0.1重量%、好ましくは4
0〜0.3重量%、さらに好ましくは30〜0.5重量
%である。50重量%を超えると、(A)ゴム強化熱可
塑性樹脂が本来有している機械的性質が損なわれ好まし
くなく、一方、0.1重量%未満では、ブロー成形性、
発泡押し出し成形性が劣る。
分とする。ここで、(A)成分は、第1組成物に用いら
れる(A)成分と同様である。(A)ゴム強化熱可塑性
樹脂は、(C)重合体との相溶性の面から、(A)成分
に用いられる単量体成分の少なくとも一部に、他のビニ
ル系単量体として、ヒドロキシル基、カルボキシル基、
酸無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基、マレイミド
基、エステル基、アミド基、アミノ基およびエーテル基
の群から選ばれた少なくとも1種の官能基含有ビニル系
単量体を使用することが好ましい。第2組成物における
(A)ゴム強化熱可塑性樹脂の使用量は、(A)〜
(C)成分中に、45〜98.9重量%、好ましくは4
5〜98重量%である。45重量%未満では、(C)重
合体とアロイ化する効果が失われ、一方、98.9重量
%を超えると、加工性の改良効果がみられない。
れる(B)成分と同様である。本発明は、(A)+
(C)成分からなるポリマーアロイの加工性を向上させ
ることにある。この効果を向上させるために、(B)成
分として、より好ましくは、(B)(共)重合体中に、
他のビニル系単量体として、ヒドロキシル基、カルボキ
シル基、酸無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基、マ
レイミド基、エステル基、アミド基、アミノ基およびエ
ーテル基の群から選ばれた少なくとも1種の官能基含有
ビニル系単量体を0.1〜15重量%の範囲で共重合し
たものである。第2組成物における(B)(共)重合体
の使用量は、(A)〜(C)成分中に、0.1〜50重
量%、好ましくは0.3〜40重量%、さらに好ましく
は0.5〜30重量%である。0.1重量%未満では、
加工性の改良効果が得られず、一方、50重量%を超え
ると、(A)+(C)成分からなるアロイ材が本来有し
ている機械的性質が損なわれて好ましくない。
は、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリアミドエラストマーおよびポリ
エステルエラストマーの群から選ばれた少なくとも1種
の重合体である。(C)重合体のうち、ポリアミド樹脂
としては、通常、下記式 H2 N−(CH2 )x−NH2 (式中、xは4〜12の整数である)で表される線状ジ
アミンと、下記式 HO2 C−(CH2 )y−CO2 H (式中、yは2〜12の整数である)で表される線状ジ
カルボン酸との縮合によって製造されるものや、ラクタ
ムの開環重合によって製造されるものなどが使用でき
る。
ては、ナイロン6,6、ナイロン6,9、ナイロン6,
10、ナイロン6,12、ナイロン6、ナイロン12、
ナイロン11、ナイロン4,6などが挙げられる。ま
た、ナイロン6/6,6、ナイロン6/6,10、ナイ
ロン6/12、ナイロン6/6,12、ナイロン6/
6,6/6,10、ナイロン6/6,6/12などの共
重合ポリアミド類も使用できる。さらに、ナイロン6/
6,T(T;テレフタル酸成分)、テレフタル酸、イソ
フタル酸のような芳香族ジカルボン酸とメタキシリレン
ジアミン、あるいは脂環族ジアミンから得られる半芳香
族ポリアミド類、メタキシリレンジアミンと上記線状ジ
カルボン酸から得られるポリアミド類、ポリエステルア
ミドなどを用いることもできる。上記ポリアミド樹脂
は、90%ギ酸溶媒中、濃度1g/100cc、温度2
5℃で測定した相対粘度〔ηrel 〕が1.0〜4.0の
ものが好ましく、さらに好ましくは1.5〜3.5のも
のである。以上のポリアミド樹脂は、1種単独で使用す
ることも、あるいは2種以上を混合して用いることもで
きる。
リエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸またはそのエス
テル、もしくはエステル形成誘導体と、ジオールとを、
公知の方法により縮合させて得られるものが挙げられ、
芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステル、液晶ポリ
エステルなどが使用できる。ここで、上記芳香族ジカル
ボン酸としては、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸な
どのナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、p−ヒドロキシ安息香酸などが挙げられ、これら
のエステル形成誘導体も、熱可塑性ポリエステル樹脂の
製造に用いることができる。上記ジオールの例として
は、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオールなどの2〜6個の炭素原子を
有するポリメチレングリコール、または1,4−シクロ
ヘキサンジオール、ビスフェノールAおよびこれらエス
テル形成誘導体が挙げられる。
例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリビスフェ
ノールAイソフタレートなどが挙げられ、なかでもPB
Tが好ましい。上記熱可塑性ポリエステル樹脂は、o−
クロロフェノール溶媒中における25℃での極限粘度
(〔η〕25℃、o−クロロフェノール、単位dl/
g)が0.4〜2のものが好ましく、さらに好ましくは
0.6〜1.5のものである。
ボネート樹脂は、種々のジヒドロキシアリール化合物と
ホスゲンとの反応によって得られるもの(ホスゲン
法)、あるいはジヒドロキシアリール化合物とジフェニ
ルカーボネートとのエステル交換反応によって得られる
もの(エステル交換法)が挙げられる。好ましいポリカ
ーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネートである。代
表的な芳香族ポリカーボネートとしては、2,2′−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとホスゲンとの
反応によって得られるポリカーボネートである。
ヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フ
ェニルメタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2′
−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパ
ン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロ
ロフェニル)プロパン、1,1′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロペンタン、1,1′−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′−ジメチルジフェニルエーテル、4,4′−ジ
ヒドロキシフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキ
シ−3,3′−ジメチルフェニルスルフィド、4,4′
−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジ
ヒドロキシフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロ
キシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシド、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′
−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホ
ン、ヒドロキノン、レゾルシンなどが挙げられ、これら
は、1種または2種以上で用いられる。特に好ましいも
のは、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、すなわちビスフェノールAである。
ヒドロキシアリール化合物を共重合したポリカーボネー
ト樹脂も好ましく使用される。
のアルキリデン、炭素数5〜6のシクロアルキリデン、
−S−、SO2 −から選ばれる基を示す。 X;塩素または臭素である。 n′;0、1または2である。 n;1または0である。 R;同一または異なり、直鎖の炭素数1〜20のアルキ
ル、枝分かれの炭素数3〜20のアルキルまたは炭素数
6〜20のアリールであり、好ましくはCH3である。 m;5〜100、好ましくは20〜80の整数である。
子量は、好ましくは15,000〜35,000であ
る。
ドエラストマーとしては、炭素数6以上のアミノカルボ
ン酸もしくはラクタム、またはm+nが12以上のナイ
ロンmn塩などからなるハードセグメントと、ポリオー
ル、例えばポリ(アルキレンオキシド)グリコールなど
のソフトセグメントから構成され、かつエラストマー中
に占めるハードセグメントの比率が、好ましくは5〜9
5重量%、さらに好ましくは10〜90重量%、特に好
ましくは30〜80重量%のものである。
クタム、またはm+nが12以上のナイロンmn塩など
からなるハードセグメントとしては、ω−アミノカプロ
ン酸、ω−アミノエナン酸、ω−アミノカプリル酸、ω
−アミノベルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−ア
ミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミ
ノカルボン酸;カプロラクタム、ラウリルラクタムなど
のラクタム;ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイ
ロン6,12、ナイロン11,6、ナイロン11,1
0、ナイロン12,6、ナイロン11,12、ナイロン
12,10、ナイロン12,12などのナイロン塩が挙
げられる。なお、ハードセグメントとなる、上記アミノ
カルボン酸、ラクタム、あるいはナイロン塩に、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミンなどの芳香
族ジアミン;テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族
ジカルボン酸の1種または2種以上を30重量%以下程
度共重合してもよい。
ントとしては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2
−および/または1,3−プロピレンオキシド)グリコ
ール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオ
キシドとプロピレンオキシドとのブロックまたはランダ
ム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランと
のブロックまたはランダム共重合体や、さらに上記ソフ
トセグメント中に、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン{ビスフェノールA}などのジヒドロ
キシ化合物を共重合したものも使用することができる。
上記ソフトセグメントの数平均分子量は、好ましくは2
00〜10,000、さらに好ましくは250〜6,0
00である。上記ハードセグメントやソフトセグメント
は、それぞれ、1種単独で使用することも、あるいは2
種以上を混合して用いることもできる。
ドセグメントとソフトセグメントの少なくとも一部がブ
ロック共重合していることが必要であり、 ソフトセグメント分子の両末端が水酸基である場合、
ハードセグメントの分子両末端はカルボキシル基である
ことが好ましく、 ソフトセグメント分子の両末端がカルボキシル化され
たものを用いる場合、ハードセグメントの分子両末端は
アミノ基であることが好ましく、 ソフトセグメント分子の両末端がアミノ化されたもの
を用いる場合、ハードセグメント分子の両末端はカルボ
キシル化されたものが好ましい。特に好ましくは、上記
の場合であり、ハードセグメントの分子両末端をカル
ボキシル化する方法としては、ハードセグメント重合時
にジカルボン酸化合物過剰で重合するか、または重合後
にジカルボン酸化合物を添加するか、さらには両者を併
用する方法が挙げられる。ここで使用されるジカルボン
酸化合物は、公知の脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカル
ボン酸などが使用でき、例示すると、コハク酸、シュウ
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、
テレフタル酸、セバシン酸などが挙げられる。
sp/C(ギ酸溶液中、0.5g/100ml、25℃で
測定)は、好ましくは0.5〜5.0である。
テルエラストマーとしては、ポリエステルをハードセグ
メントとし、ポリオールをソフトセグメントとするブロ
ック共重合体である。このうち、ソフトセグメントとし
て使用されるポリオールとしては、上記したものがすべ
て使用できる。本発明のポリエステルエラストマー中に
占めるハードセグメントの比率は、好ましくは5〜95
重量%、さらに好ましくは10〜90重量%、特に好ま
しくは30〜80重量%である。
は、ジカルボン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合、オ
キシカルボン酸化合物の重縮合、ラクトン化合物の開環
重縮合、あるいはこれらの各成分の混合物の重縮合など
によって得ることができる。
タル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン
酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられ、
これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体な
ども含まれる。また、これらのジカルボン酸化合物は、
エステル形成可能な誘導体、例えばジメチルエステルの
ような低級アルコールエステルの形で使用することもで
きる。上記ジカルボン酸化合物は、1種単独で使用する
ことも、あるいは2種以上を混合して用いることもでき
る。
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ブテンジオール、ハイド
ロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、シクロヘキサンジオール、2,2′−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン{ビスフェノールA}など
が挙げられる。これらのジヒドロキシ化合物は、1種単
独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用い
ることもできる。
キシ安息香酸、オキシナフトエ酸、ジフェニレンオキシ
カルボン酸などが挙げられ、これらのアルキル、アルコ
キシ、あるいはハロゲン置換体も含まれる。これらのオ
キシカルボン酸化合物は、1種単独で使用することも、
あるいは2種以上を混合して用いることもできる。上記
ラクトン化合物としては、ε−カプロラクトンなどが用
いられる。
ードセグメントとソフトセグメントの少なくとも一部が
ブロック共重合していることが必要であり、 ソフトセグメント分子の両末端が水酸基である場合、
ハードセグメントの分子両末端はカルボキシル基である
ことが好ましく、 ソフトセグメント分子の両末端がカルボキシル化され
たものを用いる場合、ハードセグメントの分子両末端が
アミノ基であることが好ましく、 ソフトセグメント分子の両末端がアミノ化されたもの
を用いる場合、ハードセグメントの分子両末端はカルボ
キシル化されているものが好ましい。特に好ましくは、
上記の場合であり、ハードセグメントの分子両末端を
カルボキシル化する方法としては、ハードセグメント重
合時に、ジカルボン酸化合物過剰で重合するか、または
重合後にジカルボン酸化合物を添加するか、あるいは両
者を併用することなどが挙げられる。好ましいハードセ
グメントとしては、テレフタル酸とブタンジオールから
なるポリエステル、テレフタル酸とエチレングリコール
からなるポリエステルである。
マーの極限粘度〔η〕(o−クロロフェノール溶液中、
25℃で測定)は、好ましくは0.3〜3.0dl/g
である。
量は、(A)〜(C)成分中に1〜54.9重量%、好
ましくは5〜53重量%であり、1重量%未満では、
(C)成分をアロイ化する効果が得られず、一方、5
4.9重量%を超えると、(A)成分とアロイ化する効
果が得られない。
(C)成分をアロイ化する目的で、他の公知の相溶化剤
を適宜配合することができる。この相溶化剤としては、
例えばスチレン/アクリロニトリル/2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート共重合体、ポリブタジエンにスチレ
ン、アクリロニトリル、メタクリル酸をグラフト重合し
てなるグラフト共重合体などが挙げられる。
分、あるいは(A)〜(C)成分を、(A)/(B)、
あるいは(A)/(B)/(C)の混合比に応じて、通
常の加工装置、例えば各種押し出し機、バンバリーミキ
サー、ニーダー、ロールなどの公知の混練り機を用いて
調製することができる。混練りするに際し、各成分の添
加順序は任意に選ぶことができるが、第2組成物の場
合、(A)成分および(C)成分を混練りしたのち、
(B)成分を配合する方法が好ましい。
際に、必要に応じて、公知の安定剤、可塑剤、滑剤、着
色剤、発泡剤、木粉、紙、無機充填材、酸化防止剤、耐
候(光)剤、金属粉、抗菌剤、防カビ剤、シリコーンオ
イル、カップリング剤などを適宜配合することができ
る。
他の公知の重合体を、該組成物中に40重量%以下配合
することができる。この他の公知の重合体としては、例
えばAES樹脂、ASA樹脂、アクリルゴム、シリコー
ンゴム、フッ素系ゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、
エチレン−α・オレフィン系共重合ゴム、NBR、SB
R、SBS、SEPS、SEBS、熱可塑性ポリウレタ
ン、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
工性を有することから、各種加工法、例えば(発泡)押
し出し成形、ブロー成形、射出成形、カレンダー加工、
真空成形、インフレーション成形、積層成形などで良好
な成形品を得ることができ、その優れた性質を利用し
て、OA・家電製品、自動車部品などの各パーツ、建材
製品、日用雑貨品、医療用製品などの用途に用いられ
る。
に説明する。なお、実施例中の部および%は、特に断ら
ない限り重量部および重量%である。また、実施中、各
種測定項目は、下記に従った。
加え、48時間室温で放置し、不溶分を100メッシュ
金網でろ別分別したのち、ろ液を取り、トルエンを除
去、乾燥し、トルエン可溶分を得た。極限粘度 重合体を、ジメチルホルムアミドに完全に溶解させ、濃
度の異なる5点を作り、ウベローデ粘度管を用い、30
℃の各濃度の還元粘度を測定した結果から、極限粘度
〔η〕を求めた。
ンに投入し、振とう機で2時間振とうし、遊離の共重合
体を溶解させ、遠心分離機を用いて、この溶液を23,
000rpmで30分間、遠心分離し不溶分を得たの
ち、真空乾燥機を用いて、120℃で1時間乾燥し、不
溶分(y)および遊離の重合体を得て、下記式よりグラ
フト率を算出した。 グラフト率(%)=〔(y−x×ゴム強化熱可塑性樹脂
中のゴム質重合体分率)/(x×ゴム強化熱可塑性樹脂
中のゴム質重合体の分率)〕×100
(Mn) ウォーターズ社製、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)(GPC−244)、カラムとして東
ソー(株)製、TSK−gel−GMH×1(2)、溶
媒としてジメチルホルムアミド、流速0.8ml/分、
温度23℃で測定し、ポリスチレン基準で較正した。
ー成形品を得た。金型上部に相当する部位を切取り、最
小肉厚(mm)を測定した。
ジカルボンアミド(ADCA)を0.5部配合し、Tダ
イ付き押し出し機を用い、発泡押し出しし、シート状成
形品を得た。 <外観評価(目視評価)> ○;平滑な表面を有し、外観良好 ×;表面が凹凸があり、外観不良 <発泡倍率>得られた成形品の比重と未発泡押し出しシ
ートの比重から、発泡倍率を求めた。
ジエン系ゴム質重合体(a)−1〜(a)−2を表1に
示す。(a)−1〜2は、いずれも、乳化重合で得た。
調製 還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、
あらかじめ乳化重合で製造した表1の共役ジエン系ゴム
質重合体(a)(固形分換算)の存在下または非存在下
に、ロジン酸カリウム、3.0部および表2記載の単量
体成分を仕込み、ピロリン酸ナトリウム0.25部、ブ
ドウ糖0.35部、硫酸第一鉄0.005部、およびク
メンハイドロパーオキサイド0.6部を加えて重合を開
始し、6時間反応を行った。得られた共重合体ラテック
スに、硫酸を加えて凝固し、水洗、乾燥して、表2の
(ゴム強化)熱可塑性樹脂(A)−1〜(A)−12を
得た。
過硫酸カリウムを用い、単量体成分として、スチレンと
アクリロニトリル、さらに必要に応じて、メチルメタク
リレート、またはn−ブチルアクリレートを用い、乳化
重合法により、表3の組成、極限粘度〔η〕、重量平均
分子量/数平均分子量比(Mw/Mn)の共重合体
(B)−1〜9を得た。なお、〔η〕、Mw/Mnは、
乳化剤、重合開始剤の使用量、単量体の添加方法を変え
て、所望のものを得た。
平均分子量2.2万の芳香族ポリカーボネートを用い
た。 C−2;ポリブチレンテレフタレート テレフタル酸とブタンジオールとの反応から得られた固
有粘度0.85のポリブチレンテレフタレートを用い
た。 C−3;ポリエチレンテレフタレート テレフタル酸とエチレングリコールとの反応から得られ
た固有粘度0.85のポリエチレンテレフタレートを用
いた。 C−4;ナイロン6 東レ(株)製、アミラン CM1007を用いた。
ボキシル化剤としてアジピン酸を添加重縮合し、融点2
00℃のナイロン6を得た。その後、ポリエチレングリ
コール(数平均分子量1,500)を添加重縮合し、ナ
イロン6/ポリエチレングリコール重量比45/55の
ポリアミドエラストマーを得た。 C−6;ポリアミドエラストマー ε−カプロラクタムと分子量調節剤および分子末端カル
ボキシル化剤としてテレフタル酸を添加重縮合し、融点
198℃のナイロン6を得た。その後、ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコール(数平均分子量1,50
0)を添加重縮合し、ナイロン6/ポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール重量比40/60のポリアミド
エラストマーを得た。
したのち、テレフタル酸ジメチルを添加し、重合反応を
停止させ、分子両末端カルボン酸メチルエステルのポリ
ブチレンテレフタレートを得た。その後、ポリ(テトラ
メチレンオキシド)グリコール(数平均分子量1,50
0)を添加重縮合し、ポリブチレンテレフタレート/ポ
リ(テトラメチレンオキシド)グリコール重量比50/
50のポリエステルエラストマーを得た。ポリブチレン
テレフタレート部の融点は、200℃であった。
出し機を用いて溶融混練りして押し出し、ペレット形状
の組成物を得た。得られたペレットを充分に乾燥し、上
記評価法に従ってブロー成形、発泡押し出し成形の評価
を行った。結果を表4〜5に示す。表4〜5から、本発
明の熱可塑性樹脂組成物(実施例1〜17)は、ブロー
成形性、発泡押し出し成形性に優れていることが分か
る。これに対し、比較例に用いられた(A)成分のうち
(A)−5〜(A)−8、(B)成分のうち(B)−8
〜(B)−9は、本発明の範囲を外れたものである。比
較例1は、(A)成分のトルエン可溶分の極限粘度
〔η〕が本発明の範囲よりも低い場合であり、比較例2
は、逆に〔η〕が本発明の範囲よりも高い場合である。
いずれも、良好なブロー成形性、発泡押し出し成形性が
得られない。比較例3は、(A)成分のグラフト率が本
発明の範囲よりも低い場合であり、、比較例4は、逆に
(A)成分のグラフト率が本発明の範囲よりも高い場合
である。いずれも、良好なブロー成形性、発泡押し出し
成形性が得られていない。比較例5は、(B)成分のM
w/Mnが本発明の範囲よりも小さい場合であり、良好
なブロー成形性、発泡押し出し成形性が得られていな
い。比較例6は、(B)成分の極限粘度〔η〕が本発明
の範囲よりも低い場合であり、良好なブロー成形性、発
泡押し出し成形性が得られていない。
が本発明の範囲よりも少ない場合であり、良好なブロー
成形性、発泡押し出し成形性が得られていない。比較例
8は、本発明の(B)成分の使用量が本発明の範囲より
多い場合であり、良好なブロー成形性、発泡押し出し成
形性が得られていない。比較例9〜15は、本発明の
(B)成分の使用量が本発明の範囲よりも少ない場合で
あり、良好なブロー成形性、発泡押し出し成形性が得ら
れていない。比較例16は、本発明の(B)成分の使用
量が本発明よりも多い場合であり、発泡押し出し成形時
の外観が劣る。
熱溶融加工性に優れており、幅広い分野に有用な成形品
を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)共役ジエン系ゴム質重合体の存在
下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物およ
びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体の群から選
ばれた少なくとも1種の単量体成分をグラフト重合して
得られ、トルエン可溶分の極限粘度〔η〕(30℃、ジ
メチルホルムアミド中で測定)が0.2〜1.3dl/
g、グラフト率が20〜200%であるゴム強化熱可塑
性樹脂50〜99.9重量%、ならびに (B)芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物およ
びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体の群から選
ばれた少なくとも1種の単量体成分を(共)重合して得
られ、極限粘度〔η〕(30℃、ジメチルホルムアミド
中で測定)が2.0dl/g以上、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)によるMw/Mn(こ
こで、Mwはポリスチレン換算の重量平均分子量、Mn
はポリスチレン換算の数平均分子量を示す)が4.0以
上の(共)重合体50〜0.1重量%〔ただし、(A)
+(B)=100重量%〕を主成分とする熱可塑性樹脂
組成物。 - 【請求項2】 (A)請求項1記載の(A)成分45〜
98.9重量%、 (B)請求項1記載の(B)成分0.1〜50重量%、
ならびに(C)ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミドエラストマー
およびポリエステルエラストマーの群から選ばれた少な
くとも1種の重合体1〜54.9重量%〔ただし、
(A)+(B)+(C)=100重量%〕を主成分とす
る熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27935097A JP3148698B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27935097A JP3148698B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11100480A JPH11100480A (ja) | 1999-04-13 |
JP3148698B2 true JP3148698B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=17609955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27935097A Expired - Lifetime JP3148698B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3148698B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101838425B (zh) | 2005-08-04 | 2012-07-18 | 东丽株式会社 | 树脂组合物和由该树脂组合物形成的成型品 |
KR100823497B1 (ko) | 2006-03-20 | 2008-04-21 | 금호석유화학 주식회사 | 프로파일용 열가소성 수지 조성물 및 그 제조방법 |
-
1997
- 1997-09-29 JP JP27935097A patent/JP3148698B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11100480A (ja) | 1999-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3148697B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPS6023435A (ja) | 制電性樹脂組成物 | |
JP4580553B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH02185555A (ja) | 高度の耐老化性を有するポリマーアロイ | |
CN1404506A (zh) | 具有改良的可加工性和高光泽度的abs-模塑组合物 | |
JP2007308648A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物およびシート | |
JP3148698B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2906542B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP4595616B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 | |
JP4603653B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH01123854A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP5347238B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物および樹脂成形品 | |
JPH0613631B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0684462B2 (ja) | シボ面を有する成形品用樹脂組成物 | |
JPS61101547A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP3120061B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2001026706A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPS62205149A (ja) | 耐衝撃性、リブ強度に優れる耐候性樹脂組成物 | |
JP2745625B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0356555A (ja) | 成形用樹脂組生物 | |
JP3759830B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH09216979A (ja) | シボ面を有する成形品 | |
JP2827167B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH0286646A (ja) | 成形用樹脂組成物 | |
JP2605771B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20001226 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090112 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090112 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100112 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140112 Year of fee payment: 13 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |