JP3146077U - 屋根構造材 - Google Patents

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Abstract

【課題】充分な強度と高い排水能力を達成する屋根構造材を提供する。
【解決手段】発泡樹脂製のベース材1と平板パネル2,…の表面材でなる上層部との二層で形成される屋根構造材において、ベース材1の表面に、水切部9からベース材1の軒側端に至る、板金17,…が載置配設される主溝18a,…,水切部9から軒側に向け主溝18a,…と平行に設けられた副溝18b,…,及び副溝18b,…の軒側端と連通しベース材1の軒側に向けて斜設され主溝18a,…と連通する斜設溝18c,…を設け、隣接する平板パネル2,2間の隙間から平板パネル2,…の裏面に伝わった雨水をも効率的に排水可能とした。平板パネル2,…は一切穿孔されず強度を維持したままベース材1上に接着され、ベース材1の水切部9に止着された固定金物19,…で支承される。
【選択図】図8

Description

本考案は、防水シートを敷設した野地板上にベース材を敷設し、さらにベース材上に表面材として平板パネルを載置、接着、釘留めしてなる屋根構造材に関する。
野地板と、その上に葺かれる屋根瓦裏面との間の空間に、ベース材である発泡樹脂の形成体を設けた屋根施工構造は従来から知られている。
例えば、屋根野地板とその上に葺かれる屋根瓦表面との間の空間に充填可能な断面形状とされた発泡樹脂より成る成形体の瓦葺き足方向の上方側端部が、扁平厚の差口とされていると共に、下方側端部の裏面角部には、内奥に瓦葺き幅調整用リブを有する前記差口嵌挿用空所部が形成され、前記本体上面には前記差口上面より本体下方側端部に至る連通した排水溝が複数条形成され、前記差口には瓦桟止着用スペーサの嵌着孔が前記排水溝の間に貫設されたことを特徴とする断熱下地材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
本考案の考案者らは、発泡樹脂製のベース材1上に平板パネル2の表面材が複数枚載置・接着されてなる屋根構造材であって、前記ベース材1が、その軒先方向の先端部に下部が突出した差込部7を、また棟方向の先端部には隣接するベース材1の前記差込部が差し込めるよう下部が切り込まれた押さえ部8を具え、
かつ棟方向の先端付近の表面に水切部9を、さらにその下流の表面に複数の釘受け6となる突起が突設され、
さらにまた裏面には野地板3との間に一定の空気層及び流水部11を確保するための複数の縦桟部10が突設され、そして該縦桟部10の下面には、打ち込まれる釘4に沿って流入する雨水を排出する釘穴水抜ドーム12を前記釘受け6の下方に相当する位置に設け、さらに前記釘穴水抜ドーム12の棟側及び軒先側にそれぞれ近接して逆V字状の溝13,13が設けられているとともに平板パネル2,2間の隙間に板金17を配設してなることを特徴とする屋根構造材を提案した(以下、先願構造材と称する)。
先願構造材は、施工工法の簡素化と維持管理の経費節減に寄与し、防水性に優れた屋根構造体を提供できる。また、先願構造材は断熱・防音能力に優れ、長期間快適な居住環境を確保できる。更にまた、先願構造材によれば、地震・台風・振動に耐性を持つ屋根構造が施工できる(例えば、特許文献2参照)。
実開平2−11925号公報 登録実用新案第3142242号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の考案によれば、相互に上下連設された屋根瓦の間から浸入した雨水が、相互に上下連接された断熱下地材間の当接隙間や瓦桟止着用スペーサーと嵌着穴との隙間から、断熱下地材の下方に浸入し充分に排水されない問題があった。前記雨水は、更に、釘を伝って、野地板の内部にまで到る虞もある。上記の様な雨水の浸入は、特に横殴りの雨の場合で顕著である。
前記浸入した雨水による湿度上昇は菌類の繁殖の原因となり、衛生的な住環境を侵し、又は野地板他の木材を腐食させ家屋の耐用期間を短くしてしまう。また、屋内の湿度上昇や漏水を惹起し、健全な住環境を侵すこともあった。
特許文献2に記載の屋根構造材は、上述の通り、安定に固定され、且つ、高い排水能力を発揮し雨水の浸入を効果的に防止できるものの、表面材として用いられる平板パネルを穿孔する必要があり、該平板パネルの加工に手間と費用を要していた。また、平板パネルの穿孔に近い部分が脆弱となり、前記平板パネルの作成や運搬の際に、又は施工後に前記穿孔付近に物体が落下することによって、平板パネルが破損する虞があった。
左右隣接する平板パネル間の隙間から平板パネルの裏面に伝わった一部の雨水が、ベース材と平板パネルの間に残存し、排水され難い問題もあった。
上記問題点に鑑み、本考案は、平板パネルの穿孔の手間を要せず、充分な強度とより高い排水能力を達成する屋根構造材を提供することを課題とする。また、ベース材と平板パネルの間に浸入した雨水をも効率的に排水可能な、屋根構造材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案の屋根構造材は、
軒側端の下部を突出させて設けた差込部7,隣接するベース材の前記差込部7が差し込めるよう棟側端の下部を切り込んだ押さえ部8,棟側端の表面に突設された水切部9,及び野地板3との間に一定の空気層及び流水部11,…を確保するために裏面に突設された複数の縦桟部10,…を有する発泡樹脂製のベース材1,ベース材1上に複数枚載置・接着された平板パネル2,…の表面材,及び相互に左右隣接する平板パネル2,2の隙間の下方のベース材1上に載置配設された板金17,…を具え、
前記水切部9が、ベース材1の表面の棟側端付近に突設された横方向に延びる1本の連続した突条14aと、横方向に並ぶ複数の断続した突条14b,…とで構成されてなる屋根構造材であって、
前記ベース材1の表面には、水切部9からベース材1の軒側端に至る、前記板金17,…が載置配設される主溝18a,…,水切部9から軒側に向け主溝18a,…と平行に設けられた副溝18b,…,及び副溝18b,…の軒側端と連通しベース材1の軒側に向けて斜設され主溝18a,…と連通する斜設溝18c,…が設けられてなる。
第2の考案は、
棟側端が下方に向け略L字状に屈曲された係止部19b,軒側端が上方に向け略コ字状に屈曲された支承部19c,及び釘孔19a,…を有する固定金物19,…が、
前記係止部19bが水切部9の棟側端に係止されると共に、前記釘孔19a,…を貫通する釘4,…で断続した突条14b,…上に釘止めされることによって、前記ベース材1に固定され、
且つ、棟側に隣接するベース材上に載置・接着された平板パネル2,…の軒側端が、前記支承部19c,…に嵌合され支承されてなる第1の考案に係る屋根構造材である。
第3の考案は、
前記釘4,…が、前記ベース材1の裏面棟側端と、棟側に隣接するベース材の裏面軒側端との隙間に挿通され野地板に止着されてなる第2の考案に係る屋根構造材である。
本考案の屋根構造材は、先願構造材の与える効果に加え、以下の効果を奏する。
平板パネルを一切穿孔せずに、発泡樹脂製のベース材でなる下層部と平板パネルの表面材でなる上層部との二層で形成される屋根材を形成できる。略矩形平板状の平板パネルを用いるのみで良く、各平板パネルを穿孔する作業を要しないから、加工のために余剰の手間及び費用を掛けることを回避できる。平板パネルが穿孔されていないから、該穿孔に近い脆弱な部分が無く、平板パネルの作成や運搬に際して、又は物体が意図せず平板パネル上に落下したとしても、平板パネルが破損し難い。
雨水の一部が左右隣接する平板パネル間の隙間から平板パネルの裏面に伝ったとしても、当該雨水は、副溝から斜設溝へ、次いで主溝へと導かれる。前記雨水は、更に、主溝に載置された板金上を流下し、順次下段の平板パネル上に導かれ軒先から排水されるから、より優れた防水効果を持つ屋根構造材を提供できる。
叙上の通り、高い排水能力を発揮する本考案によれば、屋根及び屋内の湿度が上昇し居住空間を不快にし、又は、当該湿度上昇のために菌類が繁殖し衛生的な住環境を侵し若しくは木材を腐食させることを回避することができる。また、本屋根構造材が、発泡樹脂製のベース材を備えているので断熱、防音能力にも優れ、長期間、快適な居住環境を確保できる。
第2の考案によれば、ベース材に固定された固定金物が、棟側に隣接するベース材上に載置・接着された平板パネルの軒側端に嵌合され、該平板パネルを支承する構成とされていて、平板パネルが台風によって吹き上げられて剥離し、又は地震等による揺れのためにずれることを防止できる。
ベース材表面の平板パネルが載置される部分には一切の釘打ち部が無く、より高い位置にある断続した突条にのみ釘打ちされるから、雨水が釘を伝って野地板や屋内に浸入することが回避され、より高い防水能力を発揮する。
第3の考案によれば、釘が、棟側に隣接するベース材を貫通せずに野路板に至る。ベース材を軒先から順次1段ずつ配設でき、屋根材の設置作業を簡素化することができる。
以下、図面に基づいて本考案を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本考案に係るベース材を示す斜視図である。図2は、本考案に係るベース材を示す裏面斜視図である。図3は、本考案に係るベース材を示す上面図である。図4は、図3のA−A線断面図である。図5は、本考案に係るベース材を示す図面で、(a)は側面図であり、(b)は図3のB−B線断面図である。図6は、図5(a)のP矢視平面図である。
図7は、本考案に係る部材を示す図面で、(a)は板金の斜視図、(b)は固定金物の斜視図、(c)はスタート桟の斜視図である。
図8は、平板パネルの一部を切り開いて示す、本考案の屋根構造材の分解斜視図である。図9は、本考案の屋根構造材の裏面斜視図である。図10は、本考案の屋根構造材を示す側方視断面図である。図11は、軒先付近の屋根構造材を示す側方視断面図である。
尚、上記図面はあくまでも本考案を実施する場合の一例であって、請求の範囲に記載する技術範囲を限定するものではない。
本考案に係る屋根構造材は、図8及び図10に示される様に、発泡樹脂製のベース材1でなる下層部と平板パネル2,…の表面材でなる上層部との二層で形成される。
ベース材1の材質は、発泡樹脂であれば特に限定されず、例えば発泡ポリスチレン,発泡ポリプロピレン,発泡ポリウレタン,発泡フェノール樹脂が用いられるが、高い断熱能と適度な剛性を有し、加工及び成型が容易で、安価に入手可能な発泡ポリスチレンが特に好適に用いられる。ベース材1は、図1乃至図6に示される様に、軒側端の下部を突出させて差込部7を形成すると共に、棟側端の下部を切り込んで押さえ部8を形成し、隣接するベース材1の前記差込部7が差し込める様にされている。
平板パネル2,…の材質は、剛性を有するものであれば特に限定されず、例えば、セラミックス,石材等を用いることができる。
ベース材1の裏面には、図2に示される様に、防水シート16と野地板3との間に一定の空気層及び流水部11を確保するための複数の縦桟部10,…が突設されている。
縦桟部10,…は、ベース材1裏面における中間部から軒側端に至る連続した縦桟10a,…と、棟側端付近の断続した縦桟10b,…からなる。連続した縦桟10a,…は、棟側端が逆V字状とされた、略五角形状に形成されている。断続した縦桟10b,…は、1本の連続した縦桟10aに対して、該連続した縦桟10aの幅に2列設けられていて、その突設高さは連続した縦桟10aと略等しくされている。縦方向に隣り合う断続した縦桟10b,10bとの間,及び連続した縦桟10aと断続した縦桟10bとの間には、縦桟部10の中央棟側から側方軒側へ向けて溝13,…が設けられている。
図9及び図10に示される様に、上記縦桟部10,…によって、ベース材1と防水シート16及び野地板3との間に一定の空気層及び流水部11,…が確保されるから、互いに隣接するベース材1,1の間から万一雨水が浸入したとしても、該雨水は空気層及び流水部11,…を通って軒先方向に流出する。隣接するベース材1,1の差込部7及び押さえ部8の間から縦桟部10,…の棟側端に浸入した雨水も、幅の狭い断続した縦桟10b,…の棟側端付近には留まり得ず、断続した縦桟10b,…の間から溝13,…を通って空気層及び流水部11,…に導かれ、軒先方向に流出する。
図中においては、断続した縦桟10b,10bが各列2本ずつ設けられているが、断続した縦桟10b,…の数は必ずしもこれに限られず、各列1本の断続した縦桟10bが設けられているのみでも良く、又は、各列3本以上の断続した縦桟10b,…が列設されていても良い。また、1本の連続した縦桟10aに対して2列の断続した縦桟10b,…が設けられていれば、連続した縦桟10a,…及び断続した縦桟10b,…の形状は特に限定されず、例えば、棟側端の断続した縦桟10b,10bが略三角柱状とされていても良い。
ベース材1の棟側端の表面には、水切部9が突設されている。水切部9は、図1及び図3に示される様に、横方向に延びる1本の連続した突条14aと、横方向に並んだ複数本の断続した突条14b,…とで構成されている。前記図中には、断続した突条14b,…を2列のみ記載したが、1列であっても良く、あるいは3列以上設けられていても良い。また、連続した突条14a及び断続した突条14b,…の形状は、特に限定されない。
例えば横殴りの雨のために、上下連設された平板パネル2,2の間から雨水が浸入・逆流したとしても、該雨水は、水切部9で堰き止められて平板パネル2上に戻され、順次下段の平板パネル2,…上に導かれて軒先から流出する。横方向に列設された断続した突条14b,…の間には複数の隙間が設けられていて、水切部9に雨水が留まることを回避し、雨水を確実に流出する。
ベース材1の表面には、図1及び図3に示される様に、水切部9から軒側端に至る主溝18a,18aが設けられている。図中においては、1個のベース材1に2本の主溝18a,18aが設けられているが、主溝18a,…の数は必ずしも2本に限られず、1本の主溝18aのみが設けられていても良く、3本以上の主溝18a,…が設けられていても良い。また、主溝18a,…の幅は全て等しくされていても良く、全ての主溝18a,…の幅が異なっていても良く、又は一部の主溝18a,…の幅のみが等しくされていても良い。
ベース材1の表面には、水切部9からベース材1の軒側に向けて、主溝18a,…と平行な副溝18b,…が設けられている。更に、副溝18b,…の軒側端と連通し、軒側に向けて斜設された斜設溝18c,…が、主溝18a,…の中間部と連通している。図1及び図3においては、2本の斜設溝18c,18cの棟側端が逆V字状に連通し、当該斜設溝18c,18cによって隣り合う主溝18a,18aが連結されているが、必ずしもこれに限られず、斜設溝18c,18cが夫々独立して設けられていても良い。
水切部9の軒側端の、主溝18a,…の設けられた部分は、主溝18a,…と等しい幅だけ切り欠かれていて、図8及び図10に示される様に略L字状の板金17,…が載置配設可能とされている。板金17,…の幅は主溝18a,…の幅と略等しくされ、また、主溝18a,…は副溝18b,…及び斜設溝18c,…より板金17,…の厚みの分だけ深く穿設されている。これによって、板金17,…を載置配設した際に、板金17,…の水平部上面と斜設溝18c,…が、及び板金17,…の垂直部軒側端面と水切部9が、夫々面一となる様にされている。
平板パネル2,…は、図8及び図10に示される様に、ベース材1状に載置・配設され、接着される。接着の方法は特に限定されないが、例えば、図8中に斜線で示されるベース材1及び板金17,…上のG部に接着剤を塗布した後、平板パネル2,…を載置して接着する。この際、左右隣接する平板パネル2,2間の空隙が板金17,…の直上に位置する様にし、また、平板パネル2,…の棟側端面を水切部9及び板金17,…の垂直部軒側端面に当接させる。斯様に構成された本考案の屋根構造材によれば、左右隣接する平板パネル2,2間の空隙から落下した雨水は、板金17,…上を伝って下段の平板パネル2上に落下し、以降順次下段の平板パネル2,…上に導かれて軒先から流出する。雨水の一部が、前記左右隣接する平板パネル2,2間の空隙から平板パネル2,2の裏面に伝わることがあるが、当該雨水の一部も、副溝18b,…から斜設溝18c,…を経て主溝18a,…に導かれ、板金17,…上を伝って下段の平板パネル2上に落下する。尚、前記接着剤としては、例えば発泡ポリウレタンを用いることができるが、ベース材1と平板パネル2,…、及び板金17,…と平板パネル2,…を接着可能であれば良く、必ずしもその種類を限定するものではない。
水切部9の棟側端には固定金物19,…が係止配設され、固定金物19,…に穿設された釘穴19a,…を挿通する釘4,…によって、固定金物19,…がベース材1に止着されると共に、ベース材1が野地板3に固定されている。ベース材1の押さえ部8は、上段のベース材1の差込部7を押さえ込むことにより、風雨等によるベース材1,…のめくり上がりを防いでいる。
固定金物19は、剛性を有する金属で作成され、その棟側端が下方に向けて略L字状に屈曲されて係止部19bが設けられると共に、軒側端は上方に向け略コ字状に屈曲されて支承部19cが形成されている。
連続した突条14aの固定金物19,…を取り付ける部分は、固定金物19,…を取り付けた際に面一となる様に棟側端面及び上面が凹まされて、係止凹部14cが設けられている。図1,図8及び図10においては、連続した突条14aと断続した突条14b,…に、固定金物19,…の厚みと略等しい高低差が設けられていて、固定金物19,…を係止配設した際に、固定金物19,…が断続した突条14b,…上に安定に載置される様にされているが、固定金物19,…が充分に薄く、固定金物19,…を配設しても隣接するベース材1,1間に当接隙間を生じない場合には必ずしも係止凹部14c,…を設ける必要は無い。
図7(b)において、固定金物19には3個の釘穴19a,…が設けられているが、固定金物19及びベース材1を安定に止着可能であれば必ずしもこれに限られず、2個以上の任意数の釘穴19a,…が設けられていれば良い。また、雨水の浸入をより確実に防止するために、釘穴19a,…の上方又は下方に防水シールを貼着した後に釘打ちすることもできる。
支承部19cは、上段の平板パネル2の軒側端に係止可能な位置に設けられ、前記上段の平板パネル2を支承する様にされている。これによって、平板パネル2,…は、より安定に配設される。
図10に示される様に、上下連設されるベース材1,1の裏面側には、釘4,…が挿通可能な隙間が設けられている。この様に形成することによって、ベース材1,…を軒先から1段ずつ配設することが可能となり、本考案に係る屋根構造を形成することが容易となる。
本考案に係る屋根構造材の軒先部分においては、図11に示される様に、防水シート16上にスタート桟20を止着し、当該スタート桟20と嵌合可能な嵌合凹部21,…を有するベース材1’…を配設し止着することもできる。本考案に係る屋根構造は、ベース材1,…及び平板パネル2,…を軒先から順次配設することによって構成されるから、軒先に設けられる1段目のベース材1,…を適切な位置に配置することは、屋根構造を正確に形成する上で重要である。スタート桟20を配置して止着し、1段目にベース材1’,…を配設・止着した場合、より正確な施工が可能となる。尚、ベース材1’,…及びスタート桟20を用いることは、本考案に係る屋根構造を構成するための一実施態様に過ぎず、ベース材1,…を用いることを妨げるものではない。
ベース材1’は、差込部7が形成されず軒側端面が平らとされていて、また、裏面には嵌合凹部21が設けられているが、その余の部分は上記ベース材1と同様である。スタート桟20は、図7(c)に示される様に、略方形状の角材であって、下面には水抜き孔20a,…が穿設されている。雨水は水抜き孔20a,…を通って排出されるから、空気層及び流水部11からの雨水の排出が妨げられることは無い。
本考案の屋根構造材の施工工法は、下記の手順で行われる。
〔1〕図8及び図10に示される様に、防水シート16を敷設した野地板3上の軒先に、1段目のベース材1,…を、相互に左右当接させながら、載置・配設する。ベース材1,…を載置する代りに、予め止着されたスタート桟20に嵌合凹部21を嵌合する様にして、ベース材1’,…を載置・配設しても良い。
〔2〕固定金物19,…を、ベース材1,…又はベース材1’,…の水切部9上に配設し、釘孔19a,…に挿通された釘4,…で止着する。これによって、前記ベース材1,…又はベース材1’,…を、野地板3に固定する。
〔3〕板金17,…を、前記ベース材1,…又はベース材1’,…上に載置し、配設する。
〔4〕前記ベース材1,…又はベース材1’,…、及び板金17,…水平部の上面に接着剤を塗布する。板金17,…の水平部には、略中央を残して左右両側に接着剤を塗布することにより、雨水の流路を確保する(図8参照)。
〔5〕前記ベース材1,…又はベース材1’,…、及び前記板金17,…水平部の上面に、平板パネル2,…を載置し、接着する。平板パネル2,…の棟側端面を水切部9の軒側端面に当接させると共に、左右隣り合う平板パネル2,2間には隙間を設け、地震・台風、その他の振動等による位置ずれによって、平板パネル2,…が相互に接触し破損しない様にする。同時に、左右隣り合う平板パネル2,2間の隙間が板金17,…上に配置される様にして、雨水が板金17,…上を通り効率的に排出される様にする。
〔6〕前記ベース材1,…又はベース材1’,…の押さえ部8,…と、次段ベース材1,…の差込部7,…を重ねる様にして、次段ベース材1,…を、相互に左右連設させつつ載置・配設する。
以下、上記〔2〕乃至〔6〕の操作を繰り返す。この際、下段のベース材1,…又はベース材1’,…に設けられた固定金物19,…の支承部19cに平板パネル2,…の軒側端を嵌合させ、平板パネル2,…を支承する。
ケラバ,陸棟,隅棟等の部位に対しては、ベース材1,…又はベース材1’,…及び平板パネル2,…を適宜切除し、又は予め当該部位に適した形状に成型されたベース材1,…又はベース材1’,…及び平板パネル2,…を用いる。また、軒先やケラバ等の、ベース材1,…又はベース材1’,…が露出する部位においては、それらベース材を覆うための表面材を更に止着しても良い。
尚、本考案の屋根構造材は、上記手順によって構成されるが、同一部材を用いて同一形状を達成できれば、必ずしも上記手順によることに限定されるものではない。
本考案に係るベース材を示す斜視図である。 本考案に係るベース材を示す裏面斜視図である。 本考案に係るベース材を示す上面図である。 図3のA−A線断面図である。 本考案に係るベース材を示す図面で、(a)は側面図であり、(b)は図3のB−B線断面図である。 図5(a)のP矢視平面図である。 本考案に係る部材を示す図面で、(a)は板金の斜視図、(b)は固定金物の斜視図、(c)はスタート桟の斜視図である。 平板パネルの一部を切り開いて示す、本考案の屋根構造材の分解斜視図である。 本考案の屋根構造材の裏面斜視図である。 本考案の屋根構造材を示す側方視断面図である。 軒先付近の屋根構造材を示す側方視断面図である。
符号の説明
1,1’ ベース材
2 平板パネル
3 野地板
4 釘
7 差込部
8 押さえ部
9 水切部
10 縦桟部
10a 連続した縦桟
10b 断続した縦桟
11 空気層及び流水部
13 溝
14a 連続した突条
14b 断続した突条
14c 係止凹部
16 防水シート(ルーフィング)
17 板金
18a 主溝
18b 副溝
18c 斜設溝
19 固定金物
19a 釘穴
19b 係止部
19c 支承部
20 スタート桟
20a 水抜き孔
21 嵌合凹部

Claims (3)

  1. 軒側端の下部を突出させて設けた差込部7,隣接するベース材の前記差込部7が差し込めるよう棟側端の下部を切り込んだ押さえ部8,棟側端の表面に突設された水切部9,及び野地板3との間に一定の空気層及び流水部11,…を確保するために裏面に突設された複数の縦桟部10,…を有する発泡樹脂製のベース材1,ベース材1上に複数枚載置・接着された平板パネル2,…の表面材,及び相互に左右隣接する平板パネル2,2の隙間の下方のベース材1上に載置配設された板金17,…を具え、
    前記水切部9が、ベース材1の表面の棟側端付近に突設された横方向に延びる1本の連続した突条14aと、横方向に並ぶ複数の断続した突条14b,…とで構成されてなる屋根構造材であって、
    前記ベース材1の表面には、水切部9からベース材1の軒側端に至る、前記板金17,…が載置配設される主溝18a,…,水切部9から軒側に向け主溝18a,…と平行に設けられた副溝18b,…,及び副溝18b,…の軒側端と連通しベース材1の軒側に向けて斜設され主溝18a,…と連通する斜設溝18c,…が設けられてなることを特徴とする屋根構造材。
  2. 棟側端が下方に向け略L字状に屈曲された係止部19b,軒側端が上方に向け略コ字状に屈曲された支承部19c,及び釘孔19a,…を有する固定金物19,…が、
    前記係止部19bが水切部9の棟側端に係止されると共に、前記釘孔19a,…を貫通する釘4,…で断続した突条14b,…上に釘止めされることによって、前記ベース材1に固定され、
    且つ、棟側に隣接するベース材上に載置・接着された平板パネル2,…の軒側端が、前記支承部19c,…に嵌合され支承されてなることを特徴とする請求項1に記載の屋根構造材。
  3. 前記釘4,…が、前記ベース材1の裏面棟側端と、棟側に隣接するベース材の裏面軒側端との隙間に挿通され野地板に止着されてなることを特徴とする請求項2に記載の屋根構造材。
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