JP2022117883A - 屋根構造及びカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】端部における雨水の滞留を抑制できる屋根構造を提供すること。【解決手段】 本発明の一態様にかかる屋根構造は、棟から軒先に向かう第1方向、及び前記第1方向に交差する幅方向に配される複数の屋根材と、複数の前記屋根材に装着され、前記屋根材の前記軒先側の端縁を覆う返し部を有する、複数のカバーと、を備え、前記カバーは、前記返し部に、前記幅方向の一方側の端縁が、前記幅方向の一方側に開口する水抜き開口を有する。【選択図】 図6
Description
本発明は、屋根構造及びカバーに関する。
住居等に用いられる建築物として、例えば、木造軸組、木造枠組、鉄筋造、RC造等の建築構造が用いられる技術が知られている。また、このような建築物は、屋根形状として、屋根面が平面である屋根により形成された屋根構造が知られている。このような屋根構造として、例えば、複数の板状の屋根材が野地板に緊結釘によって緊結される技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。家屋の屋根構造として、棟部から軒先に向かって傾斜するとともに、端部にけらば、降棟、または流れ壁、を有する構造が知られている。
上述した屋根材は、経年劣化によって外観美が低下する。例えば、外観美を向上させる化粧カバーであるカバーによって屋根材を覆うことで、外観美を向上させる技術も知られている。このようなカバーは、屋根材の上面、端面及び底面を覆う為の天板、側板、底板を有する。また、幅方向において隣り合うカバーの下には継手を配置する。このようなカバーを装着した屋根構造において、隣り合うカバーの間隙から雨水が浸入すると、雨水がカバーの傾斜方向の下側に配置される返し部を伝って、端部のけらば、降棟、または流れ壁に滞留しやすい。
そこで本発明は、端部における雨水の滞留を抑制できる屋根構造及びカバーを提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる屋根構造は、棟から軒先に向かう第1方向、及び前記第1方向に交差する幅方向に配される複数の屋根材と、複数の前記屋根材に装着され、前記屋根材の前記軒先側の端縁を覆う返し部を有する、複数のカバーと、を備え、前記カバーは、前記返し部に、前記幅方向の一方側の端縁が、前記幅方向の一方側に開口する水抜き開口を有する。
本発明によれば、端部における雨水の滞留を抑制できる屋根構造及びカバーを提供することができる。
以下に、一実施形態に係るカバー150及びカバー150を用いた屋根構造1の構成について、図1乃至図8を参照して説明する。また、各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小又は省略して示す。
図1は、本発明の一実施形態に係る屋根構造1の構成を示す斜視図である。図2は屋根構造1の構成であって、カバー150の一部及び継手160の一部を一部省略して示す斜視図であり、図3は、屋根構造1の構成であって、カバー150及び継手160の一部を省略して示す斜視図である。図4は、屋根構造1の構成を示す断面図である。図5は、屋根構造1の構成を拡大して示す断面図である。
次に、図1乃至図5を用いて屋根構造1について説明する。なお、屋根構造1は、棟11から軒先12に向かって傾斜する。一例として、幅方向の端部にけらば13を有する屋根構造1の構成を示す。例えば、けらば13は屋根構造1において、屋根材の幅方向である第2方向の端縁部に設けられる。
屋根構造1は、野地板110と、下葺き材120と、複数の屋根材130と、複数の緊結釘140と、複数のカバー150と、継手160と、軒先水切170と、けらば水切180と、端部カバー200と、棟包220と、笠木230と、を備える。なお、図1乃至図3において、下葺き材120を省略して示す。
なお、屋根構造1は、野地板110と屋根材130との間に、遮熱シートや通風用の部材等の他の部材を有していてもよい。
野地板110は、釘等によって垂木に留め付けられる。野地板110は、例えば、構造用合板により形成される。なお、野地板110は、MDF(Medium Density Fiberboard)、パーティクルボード、OSB(Oriented Strand Board)であってもよく、また、杉ムク材等の一枚の板材であってもよい。
下葺き材120は、防水性を有する所謂ルーフィングシートである。例えば、下葺き材120は、基材にアスファルトを含浸及び/又は塗布させることで形成される。下葺き材120は、例えば、野地板110に留め付けられる。具体例として、下葺き材120は、野地板110の表板上に設けられる。
複数の屋根材130は、棟11から軒先12に向かう野地板110の傾斜方向(縦方向)である第1方向と、第1方向に直交又は交差する幅方向(横方向)である第2方向と、においてそれぞれ複数列配列される。例えば横方向において隣り合う屋根材130の間には、継手160が配置される。なお、部位によっては傾斜していない場合もある。
複数の屋根材130は、棟11から軒先12に向かう傾斜方向(第1方向)で、一部が積層されて、下葺き材120が留め付けされた野地板110上に緊結釘140により緊結される。
屋根材130は、板状に形成される。屋根材130は、例えば、野地板110の傾斜方向で中央側に、該傾斜方向と直交する方向に複数の下穴(孔)131を有する。下穴131は、緊結釘140の頭部141の外径よりも小径であって、且つ、緊結釘140の釘部142の外径よりも大径に形成される。即ち、下穴131は、緊結釘140の釘部142を挿通させる開口である。
緊結釘140は、図2に示すように、屋根構造1において、例えば、屋根材130を野地板110に緊結するために用いられる。
緊結釘140は、例えば、野地板110の厚さ方向、換言すると、野地板110の主面の面方向に直交する方向で、野地板110に打ち込まれる。なお、緊結釘140の打ち込み方向は、野地板110の厚さ方向に限定されない。
緊結釘140は、例えば、頭部141と、釘部142と、を備える。
頭部141は、円板状に形成される。
釘部142は、頭部141の一方の主面に一体に成形される。釘部142は、円柱状に形成される。また、釘部142は、例えば、釘部142の軸方向(長手方向)に等間隔に複数形成されたリング状の突起142aを複数有する。
複数の突起142aは、緊結釘140を野地板110に打ち込んだときに、屋根材130を野地板110に緊結する緊結力を向上させる。換言すると、複数の突起142aは、野地板110に打ち付けられたときに、野地板110から緊結釘140が抜ける方向の保持力である引張強度を向上させる。複数の突起142aは、例えば、野地板110及び屋根材130の緊結力を向上可能に、野地板110内に配置される部位に少なくとも設けられる。なお、突起142aの数及び形状は、緊結力を向上可能であれば適宜設定できる。
カバー150は、同じ高さ位置にあり幅方向に並列された複数の屋根材130のうち単数又は複数の屋根材130を覆う。本実施形態において、一例として、けらば13側の端部用のカバー150は、端部に配される屋根材130の幅寸法や当該屋根材130に隣接する屋根材130に対応する所定の幅に構成される。
複数のカバー150は縦方向において一部を重ねて、隣接して配置される。カバー150は、屋根材130が経年劣化等によって外観美が低下したときに、屋根材130を覆うことで外観美を向上させる化粧カバーである。なお、本実施形態において、カバー150は、軒先12に位置する屋根材130は覆わず、図4に示すように、軒先12に位置する屋根材130を端部カバー200が覆う構成を説明する。
カバー150は、屋根材130の表面側から、軒先側の端縁を経て裏面側に至る返し部150aを有し、棟側に向かって開口し、当該開口から、屋根材130の軒先12側の端部が挿入可能に構成される。
カバー150は、それぞれ、天板151と、側板152と、底板153と、を備える。カバー150は、例えば、鋼板を曲げ加工することで、天板151、側板152及び底板153が一体に形成される。また、カバー150は、側板152及び底板153との稜部、又は、側板152の底板153側に、矩形状の水抜き孔154が複数形成される。カバー150は、耐水性や耐候性を有するとともに、外観美を得るために、塗装等が施される。カバー150は、例えば、単数又は複数の屋根材130に接着剤により接着される。なお、上下方向に隣り合うカバー150同士が接着剤で接着される構成であってもよい。
天板151は、屋根材130の上面の少なくとも外部に露出する領域を覆う。天板151の幅寸法は、一つの屋根材130の幅寸法よりも大きく設定される。また、天板151の奥行き寸法は、一つの屋根材130の奥行き寸法と同じか、又は、若干小さく設定される。具体的には、天板151の奥行き寸法は、棟11から軒先12に向かう傾斜方向において積層される屋根材130のうち、下方の屋根材130にカバー150が配置されたときに、天板151の棟側の端部が上方の屋根材130に覆われる長さであれば適宜設定できる。なお、ここで、奥行きとは、屋根構造1における水下(軒先12)側及び水上(棟11)側となる方向を意味する。
側板152は、天板151及び底板153と一体に連続する。側板152は、屋根材130の軒先12側の側面を覆う。側板152の幅寸法は、例えば、天板151の幅寸法と同一寸法に設定される。側板152は、天板151の軒先12側に配置される。側板152は、天板151側よりも底板153側が軒先12側となるべく、天板151の面方向に沿った面及び天板151に直交する方向に対して鋭角に、例えば、45°に傾斜する。
換言すると、側板152は、天板151の下面(カバー150の内側の主面)に対する角度が鈍角、例えば135°に傾斜する。なお、ここで、天板151の面方向に沿った面とは、図5に示すように、天板151の側板152側の端部から、天板151の面方向に沿って延びる仮想平面Fである。
底板153は、天板151と平行又はほぼ平行に設定される。よって、側板152の底板153に対する傾斜角度は、鋭角に、一例として45°に設定される。底板153は、屋根材130の少なくとも軒先12側の下面を覆う。なお、天板151及び底板153の間隔は、屋根材130が配置可能な間隔に設定される。底板153の幅寸法は、天板151の幅寸法と同じ寸法に設定される。底板153の奥行き寸法は、天板151の奥行き寸法よりも短く設定される。より具体的には、底板153の奥行き寸法は、下方の屋根材130に取り付けられるカバー150の天板151の棟側の端部よりも軒側となる寸法に設定される。底板153は、側板152とは反対側の端縁において、板材が折り返されて二重構造を成す返し片を有していてもよい。
水抜き孔154は、カバー150の幅方向で複数箇所に設けられる。水抜き孔154は、カバー150内に浸入した水を抜く水抜き穴である。
カバー150は、天板151が、取付け対象となる屋根材130と、当該屋根材130の棟側に隣接され一部が積層して配置された屋根材130に装着されたカバー150の底板153との間に差し込まれて、組みつけられる。
一例として、縦方向に並ぶ一対のカバー150は、棟側のカバー150の天板151の表面の中途部に、軒側のカバー150の底板153の端縁153aが位置する。また、棟側のカバー150の天板151の端縁151aは、軒側のカバー150の底板153の端縁153aより棟側にずれた位置に配置される。棟側のカバー150の天板151の端縁151aは、軒側のカバー150の底板153の端縁153aとが傾斜方向に一定の間隔で並んで配置される。
カバー150は、例えば、単数又は複数の屋根材130に接着剤により接着される。なお、上下方向に隣り合うカバー150が接着剤で接着される構成であってもよい。
図6乃至図8に示すように、複数のカバー150のうち、けらば13側に配される端部用のカバー150は、けらば13側の端縁において、けらば側に開口する水抜き開口156を有する。端部用のカバー150は、第2方向の端部においてけらば13側の端部である笠木230に隣接する屋根材130に取り付けられる。例えば図1に示す例では、屋根構造1において幅方向両端にそれぞれけらば13が設けられ、当該けらば13側の端部に、それぞれ端部用のカバー150が設けられる。例えば端部用のカバー150の幅寸法は、屋根構造1の形状や寸法により、幅方向に隣接するカバー150と笠木230との間の距離に対応する所定の幅寸法に構成される。端部用カバー150は幅寸法及び水抜き開口156が有る点除き、その断面形状は他のカバー150と同形状である。なお、端部用のカバー150において、水抜き孔154は、カバー150の幅方向で1箇所あるいは複数箇所に設けられる。
端部用のカバー150の底板153は、けらば13側の端縁部が、一部切り欠かれ、けらば側13から退避し、水抜き開口156を構成する。即ち、底板153の笠木230側の端縁に、笠木230側に開口するスリット状の開口が形成されている。端部用のカバー150は、屋根材130の裏側に配される部位である底板153が、表側に配される天板151の端縁よりも、笠木230から離れる方向に、幅方向に、退避している。
例えば水抜き開口156は、幅方向に30mm程度、傾斜方向に7mm程度の領域に形成される。水抜き開口156は、例えば底板153のうち、側板152側、即ち傾斜方向で下方となる一方側の端部に、形成される。つまり水抜き開口156は、カバー150の返し部150aに形成され、カバー150の下端となる側板152と底板153との隅部に形成される開口である。
継手160は、幅方向で隣り合うカバー150間に設けられる。継手160は、屋根材130の上方であって、且つ、カバー150の下方に配置される。継手160は、例えば、天板、側板と、を備える。天板は、幅方向で隣り合うカバー150の天板151の端部と対向する。側板は、隣り合うカバー150の側板152の端部と対向する。
側板の幅方向に直交する方向の寸法は、カバー150の側板152の同寸法よりも小さく設定される。好ましくは、側板は、棟11から軒先12に向かう傾斜方向において、カバー150の水抜き孔154と重ならない寸法に設定される。
継手160は、例えば、天板に対する側板の角度がカバー150の天板151に対する側板152の角度と異なる角度に設定される。本実施形態において、カバー150の天板151に対する側板152の角度が135°(天板151の面方向に沿った仮想平面Fに対する側板152の角度が45°)である場合は、例えば、継手160の天板に対する側板の角度は、90°に設定される。
軒先水切170は、例えば、軒先12の幅方向(第2方向)に沿って設けられる。軒先水切170は、例えば、軒先12における野地板110及び下葺き材120の間に配置される基部171と、基部171の軒先12側の端部から下方に垂下する水切板172と、を有する。水切板172は、下端の野地板110側に返しを有する。
けらば水切180は、各けらば13に配置され、第1方向に沿って延び、例えば棟11から軒先12に至る。図中説明のためにけらば水切り180の一部を切り欠いて示す。けらば水切180は、例えば、笠木230を介して野地板110に緊結される。けらば水切180は、屋根材130側に開口するとともに笠木230の外面である表側の面及び両側面を覆うカバー部181と、カバー部181から第2方向に屋根材130の裏面に沿って延びるガイド板182と、けらば13から下方に垂下する水切板184を備える。ガイド板18は屋根材130と、野地板110及び下葺き材120と、の間に配される。ガイド板182の端縁には返し183が設けられる。例えばガイド板182の端縁は、端部用のカバー150の水抜き開口154よりもけらば13側に位置する。けらば水切180は、鋼板を曲げ加工することで、カバー部181とガイド板182とが一体に形成される。けらば水切180は、笠木230を覆うとともに、水を傾斜方向に案内することで、水が笠木230側に浸入するのを防止する。
図4に示すように、端部カバー200は、軒先12に配置された屋根材130を覆う。例えば、図4に示すように、軒先12において屋根材130は二枚積層されて配置されることから、端部カバー200は、二枚の屋根材130を覆う。また、端部カバー200は、軒先12において幅方向に複数配置された積層された屋根材130のうち、一組の又は複数組の積層された屋根材130を覆う。
例えば、端部カバー200は、屋根材130が経年劣化等によって外観美が低下したときに、屋根材130を覆うことで外観美を向上させる化粧カバーである。
図4に示すように、端部カバー200は、天板201と、側板202と、底板203と、を備える。端部カバー200は、例えば、鋼板を曲げ加工することで、天板151、側板202及び底板203が一体に形成される。また、端部カバー200は、側板202及び底板203との稜部、又は、側板202の底板203側に、矩形状の水抜き孔が単数又は複数形成されていてもよい。端部カバー200は、耐水性や耐候性を有するとともに、外観美を得るために、塗装等が施される。端部カバー200は、例えば、単数又は複数の屋根材130に接着剤により接着される。なお、上下方向に隣り合うカバー150及び端部カバー200が接着剤で接着される構成であってもよい。
棟包220は、棟11に設けられる。棟包220は、例えば、棟11及び棟11に配置された屋根材130の棟11側の端部を覆う。例えば、棟包220は、笠木230を介して野地板110に緊結される。
例えば本実施形態において、幅方向に並ぶ3つの屋根材130に対して1つのカバー150を装着する例を示す。組付工程において、棟側の列から軒先側の列に向かって順番に、一定幅ずつ、あるいは幅方向に延びる一列ずつ、カバー150を順次装着する。そして、笠木230に近い端部の屋根材130には、端部用のカバー150を装着する。このとき、装着対象の屋根材130の軒先12側の下縁部を、カバー150の天板151と底板153との間に形成される開口に挿入しながら、カバー150を屋根材130に対して棟側に移動させ、天板151を屋根材130上に配置する。なお、2列目以降は、カバー150の天板151の端縁が、装着対象の屋根材130の表面と、棟側に隣接する屋根材130に先に取付けられたカバー150の底板153との間に形成される隙間に、差し込みながら、装着する。以上により、縦方向に並ぶカバー150が、互いに一部を重ねて、配置される。
このように構成されたカバー150及び屋根構造1によれば、けらば側に設けられた端部用のカバー150は、けらば側の端縁に、けらば側に開口する水抜き開口156を有することにより、水を傾斜方向に流れるように案内でき、けらば13に水が滞留することを防止できる。即ちカバー150を装着した屋根構造1において、カバー150の傾斜方向の下側に配置される側板152と底板153とのコーナー部によって、幅方向に延びる返し部150aを伝って、けらば13に雨水が導かれるが、けらば13に至る部位を一部切り欠いて開口させることで、当該水抜き開口156から水を傾斜方向に排出することができる。そして水抜き開口156から排出された水は、下段のカバー150上に排出され、カバー150によって軒先12側へ案内される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば上述した例では、けらば13に水抜き開口156を有する端部用のカバー150が設けられる例を示したが、これに限られるものではない。例えば水抜き開口156を有する端部用のカバー150は、屋根構造の端部に配される降棟や、流れ壁に隣接して設けられていてもよい。例えば降棟に設けられる端部用カバー150は、降棟側の端縁に向けて開口する水抜き開口156を有する。また、流れ壁に設けられる端部用のカバー150は、流れ壁の雨押さえ板金側に開口する水抜き開口156を有する。これらの場合にも端部用のカバー150の端縁に水抜き開口156を有することで、水を傾斜方向に案内でき、降棟、あるいは流れ壁の雨押え端部に、水が滞留することを防止できる。
例えば上述した例では、天板151と底板153とが平行に延びるとともに、天板151と側板152との間が鈍角となり側板152と底板153との間が鋭角となるように、側板152が傾斜する例を示したが、これに限られるものではない。例えば図9乃至図11に示すカバー150Aのように、天板151と底板153とが平行に延びるとともに、側板152が天板151及び底板153に対して垂直に延びる構成であってもよい。この場合においても、底板153をけらば13の笠木230から退避させ、水抜き開口156を備えることで、水を傾斜方向に流れるように案内できるため、けらば13に水が滞留することを防止できる。
なお、水抜き開口156は底板153に設けられる例を示したが、これに限られるものではない。例えば、他の実施形態として図12に示すカバー150Bのように、底板153及び側板152の一部において、けらば側の端縁を退避させることで、水抜き開口156が、カバー150Bの側板152に至って形成されていてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…屋根構造、11…棟、12…軒先、13…けらば、14…差棟、15…本谷、110…野地板、120…下葺き材、130…屋根材、131…下穴、140…緊結釘、141…頭部、142…釘部、142a…突起、150…カバー、151…天板、151a…端縁、152…側板、153…底板、153a…端縁、154…水抜き孔、156…水抜き開口、160…継手、170…軒先水切、171…基部、172…水切板、180…けらば水切、200…端部カバー、201…天板、202…側板、203…底板、220…棟包、230…笠木。
Claims (5)
- 棟から軒先に向かう第1方向、及び前記第1方向に交差する幅方向に配される複数の屋根材と、
複数の前記屋根材に装着され、前記屋根材の前記軒先側の端縁を覆う返し部を有する、複数のカバーと、を備え、
前記カバーは、前記返し部に、前記幅方向の一方側の端縁が、前記幅方向の一方側に開口する水抜き開口を有する、屋根構造。 - 前記カバーは、前記屋根材の表面側に対向する天板と、裏面側に対向する底板と、前記天板と前記底板とを接続するとともに前記屋根材の第1方向一方側の端縁に対向する側板と、を備え、
前記水抜き開口は、前記底板の前記端縁に形成される開口である、請求項1に記載の屋根構造。 - 前記幅方向の端部にけらば、降棟、または流れ壁、を備え、
複数の前記屋根材は、前記棟と前記軒先との間であって、前記幅方向及び前記第1方向にそれぞれ複数配列され、
複数の前記カバーのうち、前記幅方向の端部側の前記カバーは、前記けらば、降棟、または流れ壁、に向けて開口する前記水抜き開口を有する、請求項1に記載の屋根構造。 - けらばに設けられ、前記第1方向に延びる笠木と、
前記笠木の外面を覆うカバー部と、前記屋根材の裏面に沿って延びるガイド板を一体に備えるけらば水切と、を備える、請求項3記載の屋根構造。 - 屋根材の上面の少なくとも一部を覆う天板と、
前記天板と一体に形成され、前記屋根材の軒先側の側面を覆う側板と、
前記側板と一体に形成され、前記屋根材の下面の少なくとも一部を覆う底板と、
を備え、前記底板において側方に開口する水抜き開口を有する、カバー。
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