JP2023104049A - 横葺き屋根の施工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】断熱材の敷設施工の後、横葺き外装材の敷設施工を行うことにより、施工の途中で降雨があっても支障なく強固な横葺き屋根を構築できる横葺き屋根の施工法を提供する。【解決手段】軒先唐草3の水上側に、断熱材1を固定具1bにて下地表面4に取り付け、取り付けた断熱材1の水上端に、新たな断熱材1の水下側を当接させて配設し、固定具1b下地表面4に取り付ける工程Aを行う。工程Aを複数回繰り返して下地表面4に全面的に断熱層を形成した後、係合受部34に、水下側成形部を備える横葺き外装材を嵌合状に配設し、横葺き外装材の水上端に更に水上側へ延在する固定片に、断熱材1を貫通するように固着具にて下地表面4に取り付ける工程Bを行う。工程Bを複数回繰り返して形成された断熱層に全面的に横葺き外装面を形成する。【選択図】図1
Description
本発明は、横葺き屋根の施工に際し、断熱材の敷設施工の後、横葺き外装材の敷設施工を行うことにより、施工の途中で降雨があっても支障なく強固な横葺き屋根を構築できる横葺き屋根の施工法に関する。
横葺き屋根に断熱性能を持たせるには、以下のような二つの態様が提案され、第1の態様としては、屋根材の裏面に断熱材を一体に成形している一体成形、接着を含んでおり、第2の態様としては、屋根材の裏面側に別体の断熱材を敷設し、その上に屋根材を敷設している。
具体的には、前記第1の態様として、以下の特許文献1~4等が開示されている。
特許文献1には、化粧面材110の裏面に支持材150が貼り付けされた屋根材100が記載され、特許文献2には、金属製板材Iと裏面材Rとの間に断熱材Dがサンドイッチされた外装材Yが記載され 特許文献3には、屋根本体部2の裏面側に断熱材3が貼り付けられた屋根材1が記載され、特許文献4には、予め表面材2の裏面側に断熱材3が貼り付けられた横葺き屋根材Aが記載されている。
特許文献1には、化粧面材110の裏面に支持材150が貼り付けされた屋根材100が記載され、特許文献2には、金属製板材Iと裏面材Rとの間に断熱材Dがサンドイッチされた外装材Yが記載され 特許文献3には、屋根本体部2の裏面側に断熱材3が貼り付けられた屋根材1が記載され、特許文献4には、予め表面材2の裏面側に断熱材3が貼り付けられた横葺き屋根材Aが記載されている。
また、前記第2の態様としては、以下の特許文献5,6が開示されている。
特許文献5には、通気断熱材Aと屋根材1とが別体としてそれぞれ複数段に配設されるものであり、特許文献6には、断熱下地材1と横葺き屋根板3とが別体である外装構造が、本出願人により提案されている。
特許文献5には、通気断熱材Aと屋根材1とが別体としてそれぞれ複数段に配設されるものであり、特許文献6には、断熱下地材1と横葺き屋根板3とが別体である外装構造が、本出願人により提案されている。
しかしながら、前記特許文献1~4に示される前記第1の態様では、成形時に一体成形されるか別々に成形されたものを接着等で一体化された屋根材を施工するので、当該外装材の成形が手間であり、コストもかかり、リサイクルができないという問題があった。さらに、施工の途中で降雨があった場合には、屋根下地への降雨の浸入が懸念されるという問題もあった。
一方、前記特許文献5,6に示される前記第2の態様では、屋根材(屋根材1、横葺き屋根板3)、断熱材(通気断熱材A、断熱下地材1)を順次施工するため、施工中は、屋根上(野地上)に屋根材や断熱材、その他の部材を準備させておく必要があり、屋根材、断熱材の養生(飛散防止)も必要となるものであった。さらに、それぞれ形成される断熱層は相じゃくり状に連結され、形成される外装面は係合状に連結される構成であるが、強風等による断熱材のズレや飛散の恐れがあった。また、近年の異常気象では、従来の暴風雨を超えるような竜巻等の強風が作用することもあるため、施工された屋根がより強固であることも望まれていた。
一方、前記特許文献5,6に示される前記第2の態様では、屋根材(屋根材1、横葺き屋根板3)、断熱材(通気断熱材A、断熱下地材1)を順次施工するため、施工中は、屋根上(野地上)に屋根材や断熱材、その他の部材を準備させておく必要があり、屋根材、断熱材の養生(飛散防止)も必要となるものであった。さらに、それぞれ形成される断熱層は相じゃくり状に連結され、形成される外装面は係合状に連結される構成であるが、強風等による断熱材のズレや飛散の恐れがあった。また、近年の異常気象では、従来の暴風雨を超えるような竜巻等の強風が作用することもあるため、施工された屋根がより強固であることも望まれていた。
そこで、本発明は、横葺き屋根の施工に際し、断熱材の敷設施工の後、横葺き外装材の敷設施工を行うことにより、施工の途中で降雨があっても支障なく強固な横葺き屋根を構築できる横葺き屋根の施工法を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、傾斜勾配を有する下地表面の水下端に、突出状の係合受部を備える軒先唐草を取り付けた後、前記軒先唐草の水上側に、面状部を備える断熱材を固定具にて下地表面に取り付け、取り付けた前記断熱材の水上側に、新たな前記断熱材の水下側を当接させて配設し、前記固定具にて下地表面に取り付ける工程Aを行い、前記工程Aを複数回繰り返して下地表面に全面的に断熱層を形成した後、前記係合受部に、水下端に水上側へ折返し状の水下側成形部を備える横葺き外装材を嵌合状に配設すると共に、該横葺き外装材の水上端に更に水上側へ延在する固定片に、前記断熱材を貫通するように固着具にて下地表面に取り付け、取り付けた前記横葺き外装材に、新たな前記横葺き外装材を係合させて配設すると共に前記固定片を、前記固着具にて下地表面に取り付ける工程Bを行い、前記工程Bを複数回繰り返して形成された前記断熱層に全面的に横葺き外装面を形成することを特徴とする横葺き屋根の施工法を提案するものである。
また、本発明は、前記施工法において、断熱材の働き幅と横葺き外装材の働き幅が略同一に形成されていることを特徴とする横葺き屋根の施工法をも提案する。
また、本発明は、前記施工法において、断熱層は、流れ方向で横葺き外装材の取付位置を規制する規制部を備えたことを特徴とする横葺き屋根の施工法をも提案する。
また、本発明は、前記施工法において、断熱材は、水上側と水下側が重合状に配設されていることを特徴とする横葺き屋根の施工法をも提案する。
また、本発明は、前記施工法において、断熱材は非透水性であることを特徴とする横葺き屋根の施工法をも提案する。
また、本発明は、前記施工法において、横葺き外装材の固定片は、断熱材の水上端又は水下端に沿わせていることを特徴とする横葺き屋根の施工法をも提案する。
さらに、本発明は、前記施工法において、横葺き外装材は、水下側成形部と固定片との間に、上段側の前記水下側成形部と係合する水上側成形部を備えていることを特徴とする横葺き屋根の施工法をも提案する。
本発明の横葺き屋根の施工法は、複数段の断熱材を軒先唐草をスタート部材として順次重合状に組付けながら固定して施工するので、施工における特殊な作業が必要なく、屋根業者に限定されることなく施工が可能となる。即ち屋根下地が施工された後であれば、屋根業者以外が断熱材を施工し、建築物の雨養生を完成させることができ、建物全体の作業工程の短縮に繋がる。そして、断熱材の敷設施工の後、横葺き外装材の敷設施工を行うことにより、施工の途中で降雨があっても支障なく強固に横葺き屋根を構築できるものである。
また、断熱材は、極めて簡易な形状であって、それぞれの面状部に固定具を打ち込んで下地表面に固定されていると共に表面側の横葺き外装材と共に固着具にても固定されているので、強固に断熱層が形成される。
さらに、横葺き外装材は、水下端の水下側成形部を、軒先唐草や下段側の横葺き外装材に係合させると共に水上端の固定片を固着具で固定しているので、強固に横葺き外装面が形成される。
即ち本発明の施工法は、前記第1,2の態様の問題点を全て解消でき、強固な横葺き屋根を構築できる。
また、断熱材は、極めて簡易な形状であって、それぞれの面状部に固定具を打ち込んで下地表面に固定されていると共に表面側の横葺き外装材と共に固着具にても固定されているので、強固に断熱層が形成される。
さらに、横葺き外装材は、水下端の水下側成形部を、軒先唐草や下段側の横葺き外装材に係合させると共に水上端の固定片を固着具で固定しているので、強固に横葺き外装面が形成される。
即ち本発明の施工法は、前記第1,2の態様の問題点を全て解消でき、強固な横葺き屋根を構築できる。
また、断熱材の働き幅と横葺き外装材の働き幅が略同一に形成されている場合には、断熱材に対する横葺き外装材の取付位置が目視にて明確になり、施工のミスを防ぐことができる。
また、断熱層が、流れ方向で横葺き外装材の取付位置を規制する規制部を備えている場合には、断熱層(断熱材)への横葺き外装材の組付け位置が的確に且つ容易に行え、施工によるミスを防ぐことができる。なお、この規制部とは、例えば横葺き外装材の固定片の水上端、或いは水上側成形部の水上端等が、当接又は沿接する段差等の部位である。
また、断熱材は、水上側と水下側が重合状に配設されている場合には、断熱材の水上端及び水下端が固着具にて固定されるので、端縁が捲り上がることもなく下地表面上に安定に固定される。
また、断熱材が非透水性である場合には、単に隙間無い断熱層が形成されるばかりでなく、非透水性の断熱防水層、即ち高い防水性を有する隙間無い断熱層が形成されることになるので、現場の天候条件に施工を左右されないという利点がある。また、形成された断熱層の外側に横葺き外装材を敷設した外装面が形成され、該外装面も防水性を有するので、断熱層と外装面とで二重の防水が果たされる。
また、横葺き外装材の固定片が、断熱材の水上端又は水下端に沿わせて固着具にて固定する場合、断熱材の固定具による固定を、水上端から水下端のほぼ中央に設定でき、断熱材の固着具及び固定具による固定が、端部付近とほぼ中央とになるため、安定に固定される。
また、横葺き外装材は、水下側成形部と固定片との間に、上段側の前記水下側成形部と係合する水上側成形部を備えている場合には、別部材として吊子等を必要とすることなく、下段側の横葺き外装材に上段側の横葺き外装材を係合させることができる。
本発明の横葺き屋根の施工法は、以下の手順で行われることを特徴とする。
(1)傾斜勾配を有する下地表面の水下端に、突出状の係合受部を備える軒先唐草を取り付ける。
(2)前記軒先唐草の水上側に、面状部を備える断熱材を固定具にて下地表面に取り付ける。
(3)取り付けた前記断熱材の水上端に、新たな前記断熱材の水下側を当接させて配設し、前記固定具にて下地表面に取り付ける工程Aを行う。
(4)前記工程Aを複数回繰り返して下地表面に全面的に断熱層を形成する。
(5)前記係合受部に、水下端に水上側へ折返し状の水下側成形部を備える横葺き外装材を嵌合状に配設すると共に、該横葺き外装材の水上側へ延在する固定片に、前記断熱材を貫通するように固着具にて下地表面に取り付ける。
(6)取り付けた前記横葺き外装材に、新たな前記横葺き外装材を係合させて配設すると共に前記固定片を、前記固着具にて下地表面に取り付ける工程Bを行う。
(7)前記工程Bを複数回繰り返して形成された前記断熱層に全面的に横葺き外装面を形成する。
(1)傾斜勾配を有する下地表面の水下端に、突出状の係合受部を備える軒先唐草を取り付ける。
(2)前記軒先唐草の水上側に、面状部を備える断熱材を固定具にて下地表面に取り付ける。
(3)取り付けた前記断熱材の水上端に、新たな前記断熱材の水下側を当接させて配設し、前記固定具にて下地表面に取り付ける工程Aを行う。
(4)前記工程Aを複数回繰り返して下地表面に全面的に断熱層を形成する。
(5)前記係合受部に、水下端に水上側へ折返し状の水下側成形部を備える横葺き外装材を嵌合状に配設すると共に、該横葺き外装材の水上側へ延在する固定片に、前記断熱材を貫通するように固着具にて下地表面に取り付ける。
(6)取り付けた前記横葺き外装材に、新たな前記横葺き外装材を係合させて配設すると共に前記固定片を、前記固着具にて下地表面に取り付ける工程Bを行う。
(7)前記工程Bを複数回繰り返して形成された前記断熱層に全面的に横葺き外装面を形成する。
この施工法における下地表面は、傾斜勾配を有するものである。
また、この施工法に用いられる軒先唐草は、突出状の係合受部と、前記下地表面への固定部と、を備えている。なお、係合受部は、後述する図示実施例では、横葺き外装材を係合可能な水下側へ延在する横片であるが、特に限定されるものではない。
また、この施工法に用いられる軒先唐草は、突出状の係合受部と、前記下地表面への固定部と、を備えている。なお、係合受部は、後述する図示実施例では、横葺き外装材を係合可能な水下側へ延在する横片であるが、特に限定されるものではない。
この施工法における断熱材は、面状部を備え、固定具にて下地表面に取り付けられるものであれば、その具体的な構成を限定するものではない。また、特にその素材(材質)やその他の構成を限定するものではないが、発泡系の断熱材、特に多少の弾性を備える素材、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン等の合成樹脂の単層或いは積層体を用いることが好ましい。更に望ましくは、非透水性の発泡系の素材であり、気泡部分がそれぞれ独立してランダムに存在しているので、切断等の加工を行ってもその非透水性は常に確保されるので望ましい。
前記面状部は、該面状部を貫通する固定具にて下地表面に取り付ける部位であって、その表面に適宜に隆状領域と溝状路が設けられ、隆状領域が表面側の横葺き外装材を支持する役割を果たし、溝状路が雨水や露結水を水下側へ流す役割を果たす。
なお、後述する図示実施例では、長ビス状の固定具を座金を用いて打ち込む態様を記載しているが、その場合の断熱材には、予め固定具が挿通する箇所に印が付記されていることが望ましく、またその表面には座金の取付凹部が形成されていることが更に好ましい。
また、この断熱材は、下地表面に隙間なく敷設されるものであって、流れ方向と左右方向の何れか一方は相じゃくり状もしくは重合状に接続されていることが望ましい。特に前述のように非透水性の素材を用いる場合には、非透水性の断熱防水層、即ち高い防水性を有する隙間無い断熱層を形成するために、流れ方向に隣り合う断熱材同士が相じゃくり状もしくは重合状に接続されていることが望ましい。
後述する実施例1では、断熱材は、表層部分が水下側へ延出する重合部を備え、該重合部が隣り合う水下側の面状部の水上端に重合する構成を採用している。この重合部は、水下端の表層部分、即ち水下端における厚み方向の上方部分が水下側へ延出する部分であって、横葺き外装材の水下側成形部を嵌合させる役割をも果たす。
後述する実施例2でも、断熱材は、重合部を備え、水下側の面状部の水上端に重合する点では共通するが、横葺き外装材の水下側成形部を嵌合させる役割を果たさない。
そして、これらの実施例1,2では、断熱材の重合部分に横葺き外装材を固定する固着具が取り付けられる。即ちこれらの実施例1,2の断熱材は、水上側と水下側が重合状に配設されている構成を採用している。
後述する実施例2でも、断熱材は、重合部を備え、水下側の面状部の水上端に重合する点では共通するが、横葺き外装材の水下側成形部を嵌合させる役割を果たさない。
そして、これらの実施例1,2では、断熱材の重合部分に横葺き外装材を固定する固着具が取り付けられる。即ちこれらの実施例1,2の断熱材は、水上側と水下側が重合状に配設されている構成を採用している。
後述する実施例3~5では、断熱材は、重合部を備えないし、水下側の面状部にも重合しない点で共通する。そのうち実施例3の断熱材は、水上側に隣り合う断熱材の水下端に、横葺き外装材の固定片が支持され、実施例4,5の断熱材は、水上端に横葺き外装材の固定片が支持される隆状支持部を備えている。更に、実施例5の断熱材は、その隆状支持部の水下側に横葺き外装材の水下側成形部を嵌合させる突出部が設けられている。
また、前記断熱材が、前記軒先唐草の水上側に配設される構成としては、後述する実施例1,2のように重合部を備える場合には、前記軒先唐草に横片状の支持片を設けて断熱材の重合部を支持させるようにしてもよい。
この施工法における横葺き外装材は、面板部の水下端に水上側へ折返し状の水下側成形部と、水上端に水上側へ延在する固定片と、を備えるものであれば、特にその素材(材質)やその他の構成を限定するものではないが、代表的には概ね0.4~1.6mm程度の表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板等の公知の金属素材をロール成形、押し出し成形その他の手段で所定の形状に成形したものを適宜に用いることができる。
前記面板部は、略平坦状でもよいし、特にその形状を特定するものではない。
なお、この面板部の左右方向の端縁には、接続用凸部と凹部からなる構成の継手用側縁部が形成され、左右方向に隣り合う横葺き外装材の接続部分にて、それぞれ接続用凸部と凹部とが噛み合うように突き合わされて接続されるようにしてもよい。前記接続用凸部は、面板部の端縁から裏面側へ段状に延在して外方へ突出している爪状片であり、該爪状片の形成間隔が前記凹部に相当する。そして、何れか一方の接続用凸部が他方の凹部に突き合わされると共に一方の爪状片が他方の面板部の裏面側に沿う状態で接続される。
なお、この面板部の左右方向の端縁には、接続用凸部と凹部からなる構成の継手用側縁部が形成され、左右方向に隣り合う横葺き外装材の接続部分にて、それぞれ接続用凸部と凹部とが噛み合うように突き合わされて接続されるようにしてもよい。前記接続用凸部は、面板部の端縁から裏面側へ段状に延在して外方へ突出している爪状片であり、該爪状片の形成間隔が前記凹部に相当する。そして、何れか一方の接続用凸部が他方の凹部に突き合わされると共に一方の爪状片が他方の面板部の裏面側に沿う状態で接続される。
前記水下側成形部は、前述のように面板部の水下端に、折返し状に形成される、即ち裏面側へ折り返して水上側へ延在させたコ字状の部位であり、軒先唐草の前記保持部に嵌合状に取り付けられると共に、取り付けられた外装材(吊子か水上側成形部)にも嵌合状に取り付けられる。
また、前記固定片は、前述のように前記面板部の水上端に、更に水上側へ延在する部位であり、前記断熱材(重合部)の表面に沿わせて長ビス等の固着具を用いて固定される。後述する図示実施例のように水上端に設けられる横片状である。この固定片を固定する固着具は、前記断熱材の固定に用いられる固定具と同様(同一材)でも異なるものでもよい。この固着具は、固定片及び横葺き外装材を固定すると共に、その裏面側に位置する前記断熱材の重合部と下段側の断熱材の水上端との重合部分をも貫通するので、一枚の断熱材は、一つの固定具と二つの固着具にて強固に下地表面に固定される。
前記横葺き外装材は、水上端に、上段側の前記水下側成形部と係合する水上側成形部を備えていることが望ましい。例えば別部材の吊子等を面板部に固定することで、下段側と上段側の横葺き外装材を係合(接続)させることができるが、前記水上側成形部を設けることで吊子等を必要としない。なお、最下段の横葺き外装材の水下側成形部は、前述のように軒先唐草の保持部に係合させるが、最下段以外の横葺き外装材は、上述のように水上側成形部か吊子にて係合される。
なお、前記断熱材の働き幅と前記横葺き外装材の働き幅が略同一に形成されていることが望ましい。その場合、断熱材に対する横葺き外装材の取付位置が目視にて明確になり、施工のミスを防ぐことができるからである。
また、前記断熱層は、流れ方向で前記横葺き外装材の取付位置を規制する規制部を備えていることが望ましい。その場合、断熱層(断熱材)への横葺き外装材の組付け位置が的確に且つ容易に行え、施工によるミスを防ぐことができるからである。なお、この規制部とは、例えば横葺き外装材の固定片の水上端、或いは水上側成形部の水上端等が、当接又は沿接する段差等の部位である。
これらの部材を用いる本発明の施工法は、軒先唐草を取り付ける前記(1)の操作の後、最下段の断熱材を固定する前記(2)の操作を行い、その水上側に新たな断熱材を固定する前記(3)の操作(=工程A)を行った後、前記工程Aを複数回繰り返して断熱層を形成する前記(4)の操作を行う。続いて、前記軒先唐草の前記係合受部に横葺き外装材を嵌合状に配設して固定する前記(5)の操作を行い、その水上側に新たな横葺き外装材を固定する前記(6)の操作(=工程B)を行った後、前記工程Bを複数回繰り返して横葺き屋根を形成する前記(7)の操作を行うものである。
このように本発明の横葺き屋根の施工法は、複数段の断熱材を軒先唐草をスタート部材として順次重合状に組付けながら固定して施工するので、施工における特殊な作業が必要なく、屋根業者に限定されることなく施工が可能となる。即ち屋根下地が施工された後であれば、屋根業者以外が断熱材を施工し、建築物の雨養生を完成させることができ、建物全体の作業工程の短縮に繋がる。そして、断熱材の敷設施工の後、横葺き外装材の敷設施工を行うことにより、施工の途中で降雨があっても支障なく強固に横葺き屋根を構築できるものである。
また、断熱材は、前述のように重合部を水下側へ延出させた簡易形状であり、それぞれの面状部に固定具を打ち込んで下地表面に固定されていると共に下段側の断熱材との重合部分も固定具で固定されているので、強固に断熱層が形成される。
さらに、横葺き外装材は、前述のように水下端の水下側成形部を下段側の横葺き外装材に係合させると共に水上端の固定片を固着具で固定しているので、強固に横葺き外装面が形成される。
そして、前記構成の断熱材と前記構成の横葺き外装材と固定具及び固着具を用いるだけであって、容易に取付強度が高い横葺き屋根を構築することができる。
また、断熱材は、前述のように重合部を水下側へ延出させた簡易形状であり、それぞれの面状部に固定具を打ち込んで下地表面に固定されていると共に下段側の断熱材との重合部分も固定具で固定されているので、強固に断熱層が形成される。
さらに、横葺き外装材は、前述のように水下端の水下側成形部を下段側の横葺き外装材に係合させると共に水上端の固定片を固着具で固定しているので、強固に横葺き外装面が形成される。
そして、前記構成の断熱材と前記構成の横葺き外装材と固定具及び固着具を用いるだけであって、容易に取付強度が高い横葺き屋根を構築することができる。
図1~図3に示す本発明の実施例1の横葺き屋根の施工法は、まず、図1(a)に示すように傾斜勾配を有する下地表面4に軒先唐草3を取り付け、最下段の断熱材1を臨ませる。即ち当該図1(a)には、前記手順(1)が含まれる。
なお、下地表面4は、傾斜状に配設された躯体5の上面に一定厚みの野地材6が配設されて形成され、その水下端(軒先端)には鼻隠し縦面7が配設されている。なお、躯体5は各種型鋼にて形成され、野地材6は木毛セメント等のボード状であって、これらの躯体5及び野地材6の水上端に突き合わせ状に配されている躯体5'及び野地材6'は、屋根の逆側の屋根面の構築材料であり、逆方向に同じ勾配となるように棟頂部で突き合わせ状に配設されている。この下地表面4の水下端には、図1(d)に拡大して示す軒先唐草3が固定具3bにて固定されている。この軒先唐草3は、下地表面4の軒先端へ取り付けられる略コ字状の取付部31の上片311が、水上側へ長く延在して下地表面4の上面に沿い、固定具3bがこの上片311を下地表面4に固定している。
なお、下地表面4は、傾斜状に配設された躯体5の上面に一定厚みの野地材6が配設されて形成され、その水下端(軒先端)には鼻隠し縦面7が配設されている。なお、躯体5は各種型鋼にて形成され、野地材6は木毛セメント等のボード状であって、これらの躯体5及び野地材6の水上端に突き合わせ状に配されている躯体5'及び野地材6'は、屋根の逆側の屋根面の構築材料であり、逆方向に同じ勾配となるように棟頂部で突き合わせ状に配設されている。この下地表面4の水下端には、図1(d)に拡大して示す軒先唐草3が固定具3bにて固定されている。この軒先唐草3は、下地表面4の軒先端へ取り付けられる略コ字状の取付部31の上片311が、水上側へ長く延在して下地表面4の上面に沿い、固定具3bがこの上片311を下地表面4に固定している。
この軒先唐草3には、取付部31の軒先側に立ち上げられた縦片32の上端に、最下段の横葺き外装材2の水下側成形部22を係合させる横片状の係合受部34と、前記縦片32の途中から、水上側へ延在する支持片33と、水下側へ延在して更に下方へ向かう略L字状の被固定部35とが設けられている。
前記軒先唐草3の水上側には、図1(c)に拡大して示す断熱材1が配設される。
この断熱材1は、非透水性の発泡ポリスチレンで形成され、水下端に表層部分が水下側へ延出する重合部12と水上側へ延在する面状部11とを備え、重合部12の裏面側の係合空部が支持片33に取り付けられる取付部13である。即ち前記軒先唐草3の支持片33には、断熱材1の取付部13が係合状に取り付けられる。また、前記軒先唐草3には、水下側へ延在する横片である係合受部34が設けられ、断熱材1の重合部12の先端はこの係合受部34にも及んでいる。
なお、符号1cは、固定具1bを打ち込む際に用いられる座金に相当し、断熱材1の表面への固定具1bの頭部の過度の食い込みを防止する。また、14は、重合部12が重合する下段側の横葺き外装材1の面状部11の水上端(隆状部)であり、15は、裏面側に形成される凹部である。
この断熱材1は、非透水性の発泡ポリスチレンで形成され、水下端に表層部分が水下側へ延出する重合部12と水上側へ延在する面状部11とを備え、重合部12の裏面側の係合空部が支持片33に取り付けられる取付部13である。即ち前記軒先唐草3の支持片33には、断熱材1の取付部13が係合状に取り付けられる。また、前記軒先唐草3には、水下側へ延在する横片である係合受部34が設けられ、断熱材1の重合部12の先端はこの係合受部34にも及んでいる。
なお、符号1cは、固定具1bを打ち込む際に用いられる座金に相当し、断熱材1の表面への固定具1bの頭部の過度の食い込みを防止する。また、14は、重合部12が重合する下段側の横葺き外装材1の面状部11の水上端(隆状部)であり、15は、裏面側に形成される凹部である。
その後、図1(b)に示すように最下段の断熱材1を固定具1b及び座金1cで固定すると共に、その水上側に新たな断熱材1を臨ませて固定する工程Aを複数回繰り返し、図2(a)に示される下地表面4を全面的に覆う断熱層Xが形成される。即ち図1(b)には前記手順(2)及び手順(3)が含まれ、図2(a)には前記手順(4)が含まれる。
次に、図2(b)に示されるように最下段の断熱材1に、横葺き外装材2を嵌合状に配設して固定する。その際、横葺き外装材2に水上端に設けた固定片23に固着具2bを打ち込んで固定するが、この固着具2bは、その裏面側に断熱材1の重合部12とその下段の断熱材1の水上端14との重合部分をも貫通するように取り付けられる。即ち図2(b)には前記手順(5)が含まれる。
この横葺き外装材2は、図2(c)に拡大して示すように略平坦状の面板部21の水下端に、水上側へ折返し状の水下側成形部22と、水上端に、水上側へ延在する固定片23と、を備えている。また、この実施例1では、下段側の前記水下側成形部22と係合する水上側成形部24が形成されている。
なお、前記水下側成形部22は、裏面側へ折り下げた下端を水上側へ延在させたコ字状部分と、水上側へ延在する差し込み片221とから形成されている。また、前記水上側成形部24は、表面側へ折返し状に形成した溝状部分241と、その表面側にコ字状に折り返した部分とから形成されている。そのため、水下側成形部22と水上側成形部24との係合は、溝状部分241へ差し込み片221を挿着を伴うので、安定に取り付けられる。なお、符号242は、溝状部分241の裏面側に形成される水下側の凸部である。
この横葺き外装材2は、図2(c)に拡大して示すように略平坦状の面板部21の水下端に、水上側へ折返し状の水下側成形部22と、水上端に、水上側へ延在する固定片23と、を備えている。また、この実施例1では、下段側の前記水下側成形部22と係合する水上側成形部24が形成されている。
なお、前記水下側成形部22は、裏面側へ折り下げた下端を水上側へ延在させたコ字状部分と、水上側へ延在する差し込み片221とから形成されている。また、前記水上側成形部24は、表面側へ折返し状に形成した溝状部分241と、その表面側にコ字状に折り返した部分とから形成されている。そのため、水下側成形部22と水上側成形部24との係合は、溝状部分241へ差し込み片221を挿着を伴うので、安定に取り付けられる。なお、符号242は、溝状部分241の裏面側に形成される水下側の凸部である。
その後、図3(a)に示すように取り付けた最下段の横葺き外装材2の水上側に、新たな横葺き外装材2を固定する工程Bを行った後、図3(b)に示されるように前記工程Bを複数回繰り返し、横葺き外装面Yが形成される。即ち図3(a)には前記手順(6)が含まれ、図3(b)には前記手順(7)が含まれる。
前述のように横葺き外装材2は、コ字状の水下側成形部22を備えるので、最下段の断熱材1に嵌合状に配設する際には、断熱材1の重合部12と共に前記軒先唐草3の係合受部34及び支持片33をも含めて嵌合状に取り付けられる。即ちこの実施例1では、前記軒先唐草3に係合受部34が設けられ、断熱材1の重合部12の先端がこの係合受部34にも及んでいるため、最下段の横葺き外装材2は、最下段の断熱材1にも軒先唐草3にも係合状に取り付けられている。
前述のように横葺き外装材2は、コ字状の水下側成形部22を備えるので、最下段の断熱材1に嵌合状に配設する際には、断熱材1の重合部12と共に前記軒先唐草3の係合受部34及び支持片33をも含めて嵌合状に取り付けられる。即ちこの実施例1では、前記軒先唐草3に係合受部34が設けられ、断熱材1の重合部12の先端がこの係合受部34にも及んでいるため、最下段の横葺き外装材2は、最下段の断熱材1にも軒先唐草3にも係合状に取り付けられている。
なお、特にその機能等については詳細な説明を省くが、図3(b)における符号7は換気棟を覆う棟カバーであり、符号8は棟用断熱材であり、符号9はその内側に配設された内側取付材であり、符号2"は棟用外装材である。
これらの各部材は、横葺き外装面Yが形成された後に施工すればよいものであって、特に前述の施工に支障を生ずるものではない。
これらの各部材は、横葺き外装面Yが形成された後に施工すればよいものであって、特に前述の施工に支障を生ずるものではない。
このように本発明の横葺き屋根の施工法は、複数段の断熱材1を軒先唐草3をスタート部材として順次重合状に組付けながら固定して施工するので、施工における特殊な作業が必要なく、屋根業者に限定されることなく断熱層Xの施工が可能となる。即ち屋根下地4が施工された後であれば、屋根業者以外が断熱材1を施工し、建築物の雨養生を完成させることができ、建物全体の作業工程の短縮に繋がる。そして、断熱材1の敷設施工の後、横葺き外装材2の敷設施工を行うことにより、施工の途中で降雨があっても支障なく強固に横葺き屋根を構築できるものである。
また、断熱材1は、極めて簡易な形状であって、それぞれの面状部11に固定具1bを打ち込んで下地表面4に固定されていると共に下段側の断熱材1との重合部分12,14も表面側の横葺き外装材2(固定片23)と共に固着具2bで固定されているので、強固に断熱層Xが形成される。
さらに、横葺き外装材2は、水下端の水下側成形部22を下段側の横葺き外装材2に係合させると共に水上端の固定片23を固着具2bで固定しているので、強固に横葺き外装面Yが形成される。
また、断熱材1は、極めて簡易な形状であって、それぞれの面状部11に固定具1bを打ち込んで下地表面4に固定されていると共に下段側の断熱材1との重合部分12,14も表面側の横葺き外装材2(固定片23)と共に固着具2bで固定されているので、強固に断熱層Xが形成される。
さらに、横葺き外装材2は、水下端の水下側成形部22を下段側の横葺き外装材2に係合させると共に水上端の固定片23を固着具2bで固定しているので、強固に横葺き外装面Yが形成される。
また、この実施例1では、断熱材1の働き幅と横葺き外装材2の働き幅が略同一に形成されているので、断熱材1に対する横葺き外装材2の取付位置が目視にて明確になり、施工のミスを防ぐことができる。
また、この実施例1では、断熱層Xが、流れ方向で横葺き外装材2の取付位置を規制する規制部を備えているので、断熱層X(断熱材1)への横葺き外装材2の組付け位置が的確に且つ容易に行え、施工によるミスを防ぐことができる。なお、この規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する段差121、水上側成形部24の水上端(凸部242)が当接する凹部122である。
特にこの実施例1では、断熱材1として表層部分が水下側へ延出する重合部12を備え、該重合部12が、水下側に隣り合う断熱材1の面状部11の水上端(隆状部14)に重合する構成を採用しているので、面状部11の水上端(重合部12)及び水下端(隆状部14)が固着具2bにて固定され、ほぼ中央が固定具1bにより固定されているため、端縁が捲り上がることもなく合計三か所にて下地表面4上に安定に固定される。即ちこの実施例1でが、断熱材1の水上側と水下側が重合状に配設されているので、端縁が捲り上がることもなく下地表面4上に安定に固定される。
しかも実施例1では、断熱材1が非透水性であるため、単に隙間無い断熱層Xが形成されるばかりでなく、非透水性の断熱防水層、即ち高い防水性を有する隙間無い断熱層Xが形成されることになり、現場の天候条件に施工を左右されないという利点もある。
さらに、形成された断熱層Xの外側に横葺き外装材1を敷設した横葺き外装面Yが形成され、該横葺き外装面Yも防水性を有するので、断熱層Xと横葺き外装面Yとで二重の防水が果たされる。
さらに、形成された断熱層Xの外側に横葺き外装材1を敷設した横葺き外装面Yが形成され、該横葺き外装面Yも防水性を有するので、断熱層Xと横葺き外装面Yとで二重の防水が果たされる。
また、横葺き外装材2は、水上端に、上段側の前記水下側成形部22と係合する水上側成形部24を備えているので、別部材として吊子等を必要とすることなく、下段側の横葺き外装材2に上段側の横葺き外装材2を係合させることができる。
図4(a)に示す実施例2では、断熱材1'は、前記実施例1における断熱材1と同様に図4(b)に示すように重合部12'を備え、水下側に隣り合う面状部11'の水上端(隆状部14)に重合する点では共通するが、当該重合部12'が短く形成されているため、横葺き外装材2の水下側成形部22や水上側成形部24を嵌合させる役割を果たさない。なお、この実施例2でも、前記実施例1と全く同様の横葺き外装材2を用いているため、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この実施例2を含め、以下の実施例3~5では、比較のために下地表面4を水平状に図示したが、この下地表面4は、実際には前記実施例1に示しているように傾斜勾配を有するものである。
この実施例2を含め、以下の実施例3~5では、比較のために下地表面4を水平状に図示したが、この下地表面4は、実際には前記実施例1に示しているように傾斜勾配を有するものである。
そして、この実施例2でも、前記実施例1と同様に断熱材1'の重合部分(12',14)に横葺き外装材2を固定する固着具2bが取り付けられる。
そのため、この実施例2でも、前記実施例1とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例2における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する段差121である点では共通するが、水上側成形部24の水上端(凸部242)が当接するのは重合部12'の水下端である。
そのため、この実施例2でも、前記実施例1とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例2における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する段差121である点では共通するが、水上側成形部24の水上端(凸部242)が当接するのは重合部12'の水下端である。
図4(c)に示す実施例3では、断熱材1"は、前記実施例1,2における断熱材1,1'とは異なり、図4(d)に示すように重合部を備えないし、水下側に隣り合う面状部11'の水上端にも重合しないが、水上側に隣り合う断熱材1"の水下端(段状支持部12")に、横葺き外装材2の固定片23が支持される。なお、この実施例3には、水上側へ延在する支持片が設けられていないので、縦片32に断熱材1"の水下端が当接状(突き合わせ状)に配設される。また、この実施例3でも、前記実施例1,2と全く同様の横葺き外装材2を用いているため、図面に同一符号を付して説明を省略する。
そして、この実施例3では、横葺き外装材2の固定片23が、水上側に隣り合う断熱材1"の水下端(段状支持部12")に支持させて固着具2bが取り付けられている。
そのため、この実施例3でも、前記実施例1,2とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例3における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する段差121である点では共通するが、水上側成形部24の水上端(凸部242)が当接するのは重合部12"の水下端である。
そのため、この実施例3でも、前記実施例1,2とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例3における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する段差121である点では共通するが、水上側成形部24の水上端(凸部242)が当接するのは重合部12"の水下端である。
図5(a)に示す実施例4では、断熱材13は、図5(b)に示すように重合部を備えないし水下側に隣り合う面状部113の水上端にも重合しないが、水上端に横葺き外装材2の固定片23が支持される隆状支持部16を備えている。なお、この実施例4でも、前記実施例1~3と全く同様の横葺き外装材2を用いているため、図面に同一符号を付して説明を省略する。また、符号111は、端面同士を突き合わせた際に段差を形成する(この分だけ水上端より高い)水下端の上端付近を指し、前記段部と同様である。
そして、この実施例4では、横葺き外装材2の固定片23が、当段の断熱材13の水上端(隆状支持部16)に支持させて固着具2bが取り付けられている。
そのため、この実施例4でも、前記実施例1~3とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例4における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する水上側の断熱材13の端面111、水上側成形部24の水上端(凸部242)が当接する隆状支持部16の水下端163である。
そのため、この実施例4でも、前記実施例1~3とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例4における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する水上側の断熱材13の端面111、水上側成形部24の水上端(凸部242)が当接する隆状支持部16の水下端163である。
図5(c)に示す実施例5でも、断熱材14は図5(d)に示すように前記実施例4と同様に重合部を備えないし水下側に隣り合う面状部114の水上端にも重合しないが、水上端に横葺き外装材2の固定片23が支持される隆状支持部16'を備えている。なお、この隆状支持部16'には、更にその水下側に横葺き外装材2の水下側成形部24を嵌合させる突出部161が設けられ、その裏面側に水下側が開放する溝状部162が形成されている。また、この実施例5でも、前記実施例1~4と全く同様の横葺き外装材2を用いているため、図面に同一符号を付して説明を省略する。
そして、この実施例5では、前記実施例4と同様に横葺き外装材2の固定片23が、当段の断熱材14の水上端(隆状支持部16')に支持させて固着具2bが取り付けられている。また、この断熱材4には、前述のように突出部161及び溝状部162が設けられているので、横葺き外装材2の水上側成形部24を嵌合状に容易に取り付けることができる。
そのため、この実施例5でも、前記実施例1~4とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例5における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する水上側の断熱材14の端面111である点では共通するが、水上側成形部24の水上端(凸部242)は隆状支持部16'の溝状部162に沿接する。
そのため、この実施例5でも、前記実施例1~4とほぼ全く同様の効果が奏されるものとなる。なお、この実施例5における規制部は、横葺き外装材2の固定片23の水上端が当接する水上側の断熱材14の端面111である点では共通するが、水上側成形部24の水上端(凸部242)は隆状支持部16'の溝状部162に沿接する。
1,1',1",13,14 断熱材
11 面状部
12,12' 重合部
12" 段状支持部
121 段部(規制部)
122 凹部(規制部)
13 取付部(係合空部)
14 隆状部
15 凹部
16,16' 隆状支持部
1b 固定具
1c 座金
2 横葺き外装材
21 面板部
22 水下側成形部
221 差し込み片
23 固定片
24 水上側成形部
241 溝状部分
2b 固定具
3,3' 軒先唐草
31 取付部
32 縦片
33 支持片
34 係合受部
35 被固定部
4 下地(表面)
5 躯体
6 野地材
X 断熱層
Y 横葺き外装面
11 面状部
12,12' 重合部
12" 段状支持部
121 段部(規制部)
122 凹部(規制部)
13 取付部(係合空部)
14 隆状部
15 凹部
16,16' 隆状支持部
1b 固定具
1c 座金
2 横葺き外装材
21 面板部
22 水下側成形部
221 差し込み片
23 固定片
24 水上側成形部
241 溝状部分
2b 固定具
3,3' 軒先唐草
31 取付部
32 縦片
33 支持片
34 係合受部
35 被固定部
4 下地(表面)
5 躯体
6 野地材
X 断熱層
Y 横葺き外装面
Claims (7)
- 傾斜勾配を有する下地表面の水下端に、突出状の係合受部を備える軒先唐草を取り付けた後、
前記軒先唐草の水上側に、面状部を備える断熱材を固定具にて下地表面に取り付け、
取り付けた前記断熱材の水上側に、新たな前記断熱材の水下側を当接させて配設し、前記固定具にて下地表面に取り付ける工程Aを行い、
前記工程Aを複数回繰り返して下地表面に全面的に断熱層を形成した後、
前記係合受部に、水下端に水上側へ折返し状の水下側成形部を備える横葺き外装材を嵌合状に配設すると共に、該横葺き外装材の水上端に更に水上側へ延在する固定片に、前記断熱材を貫通するように固着具にて下地表面に取り付け、
取り付けた前記横葺き外装材に、新たな前記横葺き外装材を係合させて配設すると共に前記固定片を、前記固着具にて下地表面に取り付ける工程Bを行い、
前記工程Bを複数回繰り返して形成された前記断熱層に全面的に横葺き外装面を形成することを特徴とする横葺き屋根の施工法。 - 前記断熱材の働き幅と前記横葺き外装材の働き幅が略同一に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の横葺き屋根の施工法。
- 前記断熱層は、流れ方向で前記横葺き外装材の取付位置を規制する規制部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の横葺き屋根の施工法。
- 前記断熱材は、水上側と水下側が重合状に配設されていることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の横葺き屋根の施工法。
- 前記断熱材は、非透水性であることを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の横葺き屋根の施工法。
- 前記横葺き外装材の前記固定片は、前記断熱材の水上端又は水下端に沿わせていることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の横葺き屋根の施工法。
- 前記横葺き外装材は、水下側成形部と固定片との間に、上段側の前記水下側成形部と係合する水上側成形部を備えていることを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の横葺き屋根の施工法。
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