JP3145657B2 - チップソー - Google Patents
チップソーInfo
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Description
層してなる段ボール積層材,特に積層厚みが30〜15
0mmの積層材或いはこれに類する材質の積層材又は単
材を切断するのに、あるいは切り込みを形成するのに好
適なチップソーに関する。
ロール或いはビニールフィルムのエアキャップ等を使用
する場合が非常に多くなっている。これに伴いこれ等の
廃棄物の増加が社会問題となり、包装容器リサイクル法
が施行された。したがってリサイクルできない資材の使
用を差し控え、代替え材として段ボール積層材が使用さ
れる傾向にある。段ボール積層材は包装する品物に合わ
せて切断加工を行う必要がある。この切断には図1に示
すように従来円盤状の工具1の外周円沿いに円形の切刃
稜2を形成した高速度工具鋼製の円形スリッタナイフが
用いられていた。或いはJIS−B4805「超硬丸の
こ」等で知られているチップソーが用いられている。
切り裂く状態で押し込んで切断していくため、切断時の
紙粉の発生が少ないものであるが、段ボール積層材は軽
量であるものの、引張り強度,圧縮強度ともに高く、押
し込んだスリッタナイフを段ボール積層材の切断面で強
く挟むこととなる。すなわち、切断面はスリッタナイフ
の側面で強く擦られる状態であるため、発熱が大きく、
段ボールの切断面に焼けが発生したり、ナイフ自体が高
温により熱座屈して切断の直進性が失われる問題があ
る。さらに段ボール積層材は一般に不純物の多い再生紙
を使用する場合が殆どであるので高速度工具鋼製の円形
スリッタナイフでは切刃稜の摩耗が早く寿命が極端に短
いという問題がある。
ると厚い段ボール積層材を切断するには大径の円形スリ
ッタナイフが必要となり、この用途に適した円形スリッ
タナイフを超硬合金製で製造するとコストが相当に高く
なるという問題がある。またチップソーを用いる場合
は、発熱の問題は殆どないが、舞い上がりやすい紙粉
(微粉塵)の発生が非常に多く、作業環境の悪化や、段
ボール内層のコルゲート(波板)部分の空間内に紙粉が
進入し、梱包材として使用するには品質上重大な問題で
ある。本発明は従来の技術の有するこのような問題点に
鑑みなされたもので、その目的とするところは切断時の
紙粉の発生並びに摩擦熱の発生を抑制して長時間の切断
が可能なチップソーを提供しようとするものである。
めに本発明のチップソーは、円形台金の外周に形成され
た複数個の刃体に回転方向前側に設けたチップ座に台金
の厚みより大きな刃厚を有する左右対称形の硬質材でな
るチップが接合されているチップソーであって、チップ
は外周側刃物厚中央の回転面内に切刃稜を形成し、該切
刃稜には回転後方に向かうほど回転半径が大きくなる方
向に回転円接線に対して5°〜60°傾斜しており、切
刃稜の回転側先端からチップ底面までチップの回転側壁
面の左右に面取り面を形成したものである。また切刃稜
の回転方向後方の先端に切欠き面を形成したものであ
る。また刃体の刃室回転方向を向く壁の左右に面取りを
施したものである。切刃稜により切り裂かれた積層材は
チップで左右に押し開けられ、チップ刃体の回転方向に
向かう面に面取りが施されているので、同面のない場合
のように左右の角部で切断面を削らず紙粉が発生しない
ので摩擦熱の上昇も小さい。
刃体部の拡大図を示す図3にもとづき説明する。台金1
1の円周上等間隔又は不等間隔に回転方向前方に開放す
るチップ座12が形成されている。チップ座12は背面
の壁面12aは半径線上に位置し、壁面12aとほぼ直
角の座面12bとでなる。座面12bは刃室13の円弧
状の刃底13aに滑らかに接続され、刃底13aより隣
の刃の逃げ面11aと滑らかに接続されている。チップ
座12には超硬合金その他硬質材からなるチップ15が
ろう付け、接着等の方法によって接合され刃体を構成し
ている。そして任意の刃底13aから共振抑制作用のス
リット14が必要により削設されている。
かうほど回転半径が次第に大きくなる方向に傾斜する切
刃稜15aが刃厚中心に形成されている。この切刃稜1
5aは左右対称な山形となるように左右に先端傾斜面1
5bを削設することによって形成される。そして切刃稜
の回転方向後方の先端には欠け防止のために回転方向後
側に傾斜する切欠き面が適宜形成される(図示せず)。
そしてこの切刃稜15aは回転円接線に対する傾斜角α
は5°〜60°であって、5°未満では切刃稜の半径方
向の高さHが設定しにくくなり、60°を越えると切断
抵抗が大きくなり効率の良い切断ができなくなる。
部にも左右対称の傾斜面11bによって山形の逃げ面1
1aが形成されている。また切刃稜15aの半径方向高
さHは切断送りをF、チップソーの回転数をN,刃数を
Zとするとき、1刃当たりの送りSz=(1000×
F)/(N×Z)mm以上必要である。切断条件の範囲
である切断送りF=5〜40m/分、回転数N=500
〜1000rpm、刃数Z=10〜60から計算してH
の下限は約0.1mmとなり、上限は即ちチップの高さ
迄である。
な面でのA−A線断面における切刃稜15aの切り裂き
角βは2°〜45°である。2°未満であると刃体の強
度が不足となり、45°を越えると切断抵抗が増大し、
これに伴い紙粉が発生し易くなるとともに摩擦によるチ
ップの温度が上昇する。切刃稜15aの回転方向前方の
先端からチップ底面に向かってチップの回転方向に向か
う面には、左右対称形の面取り面15cが形成されて刃
厚中心に半径線方向に延びる稜15dが形成されてい
る。
刃側面15eが続いており、両側面は平行か回転方向後
側に僅かに逃げ角又は半径方向にあさり角がつけられて
いるが、必ずしも必要ではない。刃側面15eが残され
ていることによって各チップの刃厚寸法を一定にし易
い。さらに面取り面15cのチップソーに対する接線方
向で回転軸に平行な面での断面における面取り角度γ
(図2のbの平面図参照)は15°〜90°である。γ
が15°より小さいとチップが弱くなり、90°より大
きいと切断抵抗が増大して摩擦熱が上昇する。なお左右
の面取り面同士が回転方向前方で交差している例で説明
したが、切刃稜で切り裂かれた段ボール積層体を左右に
押し広げるための働きであるので鋭利な稜は必ずしも必
要でなく側面から厚み方向に少なくとも0.5mmの面
が取られていればよく、丸面取りでもよい。
ソーの径150〜500mmに対して1.5mm〜3.
5mmが好適な厚みである。チップ15の面取り面15
cと同様に刃体のチップ15のチップ座12より刃室1
3の刃底13aへ回転方向に向かう壁面に面取り13b
が形成されている。さらにまた必要により台金上のスリ
ット14の回転方向に向かう壁面に面取り面が形成され
る。即ち回転方向に向かう壁面にはすべて面取り面が形
成されることが望ましい。
りも少なくとも0.2〜1mmより大きく、すなわち半
径方向に左右対称に(T/2)−(t/2)=0.1か
ら0.5mmのあさりが設けられている。あさりが少な
いと切断面と台金との摩擦が激しくなる。また必要以上
にあさりを大きくすると刃厚が大きくなり切断抵抗が増
加する。刃厚,台金厚を共に厚くすると切り裂かれた段
ボール積層材の弾性回復量が大きくなり、台金を強く締
めつけるため台金の外周付近での発熱が大きく熱座屈が
発生する恐れがある。
ボール積層材を切断していくと短い切刃稜15aで不連
続に切り裂かれた積層材はチップ15で左右に押し開か
れるが、押し開かれた両側の切断面は、開口部を閉じる
方向に弾性回復し、チップ及び台金の側面を挟みつける
ように作用する。しかし刃体の回転方向に向かう面の左
右に面取り面15cが形成され、また刃体台金部刃室の
回転方向に向かう壁面にも左右に面取り面13bが形成
されているので、回転方向前方に向かう面の左右の角部
で積層材の切断面を削る作用がなくなり紙粉を発生しな
い。さらに台金上のスリット14等にも面取りされ、回
転方向に向かう面全てに対して面取りを実施することに
より紙粉の発生を皆無とすることもできる。なお本実施
例では段ボールの積層材の切断について説明したが同様
な他の材料に対する切断においても有効である。
拡大図の図4にもとづき説明する。実施例その1と同じ
点は特に説明しない。チップソーの台金21の外周等間
隔又は不等間隔に回転方向を向くチップ座の背面壁面2
2aを外周側を回転方向後方に傾け、チップ座22bは
背面壁面22aと直角に形成されている。このチップ座
に接合されるチップ23は外周に左右の先端傾斜面23
bにより外周後方に高くなる切刃稜23aが形成されて
いる。そして切刃稜23aの最外側に欠け防止の切欠き
面23cが回転方向後側に傾斜するように形成されてい
る。
側の左右に台金厚みの1/3程度ずつ面取りした面23
eが形成され、前面には平らな面23fを残している。
そしてチップのチップソーの回転軸側の底面は回転方向
に向かう状態となるので、両側面23d,前面23fの
それぞれの底面は台金21と段とならないよう面取りさ
れている。勿論台金刃室の回転方向前を向く壁面には面
取りされている。
向にあさり角がつけられる場合もある。また後方に向か
って逃げ角がつけられる場合もある。実施例2は底面の
面取りを施す分製造コストが高くなる。このように形成
されたチップで段ボール積層材を切断するとき実施例そ
の1と同じ作用をなす、前面に平らな面23fが残され
ているが積層材は切刃稜23aで切り裂かれ、先端傾斜
面23b及び面取り面23eで左右に押し拡げられるの
で支障を期さない。
殆ど発生せず環境改善に大きく寄与する。また従来の円
形スリッタナイフの連続した切刃稜と異なり、短い切刃
稜で不連続に切り裂き、あさりと刃室を有することから
摩擦面積が減少し摩擦熱発生量が少なくり、熱座屈に伴
う挽き曲がりが防止でき、段ボール積層材の切断精度が
向上する。さらに高価な超硬合金などの硬質チップを切
刃として用いても大径のチップソーに対しても製品コス
トを抑えることができ、硬質材の使用で寿命も十分に長
くなる。
正面図、bは側面図である。
図、bは1刃体の平面図である。
側面図、cはbのA−A線断面図である。
は正面図、bは側面図、cは平面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 円形台金の外周に形成された複数個の刃
体に回転方向前側に設けたチップ座に台金の厚みより大
きな刃厚を有する左右対称形の硬質材でなるチップが接
合されているチップソーであって、チップは外周側刃物
厚中央の回転面内に切刃稜を形成し、該切刃稜には回転
後方に向かうほど回転半径が大きくなる方向に回転円接
線に対して5°〜60°傾斜しており、切刃稜の回転側
先端からチップ底面までチップの回転側壁面の左右に面
取り面を形成したことを特徴とするチップソー。 - 【請求項2】 切刃稜の回転方向後方の先端に切欠き面
を形成した請求項1に記載のチップソー。 - 【請求項3】 刃体の刃室回転方向を向く壁の左右に面
取りを施した請求項1又は2に記載のチップソー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16521897A JP3145657B2 (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | チップソー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16521897A JP3145657B2 (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | チップソー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10337687A JPH10337687A (ja) | 1998-12-22 |
JP3145657B2 true JP3145657B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=15808102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16521897A Expired - Lifetime JP3145657B2 (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | チップソー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3145657B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007168002A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Yazaki Ind Chem Co Ltd | 発泡樹脂成形材切断用のノコ刃 |
JP2009065963A (ja) * | 2007-08-20 | 2009-04-02 | Koyama Hardware Co Ltd | 刈払用のチップソー |
CN106794687B (zh) * | 2015-03-05 | 2018-11-09 | 吉井久史 | 增强纸板以及使用该增强纸板的垫板 |
JP5960340B1 (ja) * | 2015-03-05 | 2016-08-02 | 吉井 久史 | 補強紙製ボード |
-
1997
- 1997-06-06 JP JP16521897A patent/JP3145657B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10337687A (ja) | 1998-12-22 |
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