JP3142400B2 - 目標検出装置 - Google Patents

目標検出装置

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JP3142400B2 JP04302755A JP30275592A JP3142400B2 JP 3142400 B2 JP3142400 B2 JP 3142400B2 JP 04302755 A JP04302755 A JP 04302755A JP 30275592 A JP30275592 A JP 30275592A JP 3142400 B2 JP3142400 B2 JP 3142400B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、目標からの反射波の振
幅が小さい場合でも、ノイズなど不要な信号の中から確
率的に反射波を検出できる目標検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】受信されたレ−ダ反射波の中から、クラ
ッタやノイズなど不要な信号と、目標からの信号とを識
別する方法として、例えばスレショ−ルドを用いる方法
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、スレショ−ル
ドを用いる方法について説明する。
【0004】例えば、図2は、受信されたレ−ダ反射波
の一例を示すもので、横軸が距離、そして縦軸が反射波
の振幅である。また、横軸の下方に目標11を例示して
いる。
【0005】そして、反射波に対し点線12で示すよう
なスレショ−ルドを設定し、このスレショ−ルド12を
越えるレベルの信号を目標11からの信号として扱うも
のである。
【0006】この場合、例示された目標11のように目
標11からの反射波自身に大小があるとき、スレショ−
ルド12を越えた信号だけを目標からの反射波として扱
うと、大きな目標部分11aのみを目標と判断し、目標
部分11bは目標と判断されず、目標の大きさを実際よ
り小さく判断することになる。
【0007】このような誤りを避けるために、例えばス
レショ−ルド12を低い値に設定することが考えられ
る。
【0008】しかし、スレショ−ルド12を低く設定す
ると、振幅の小さいノイズまで目標として判断してしま
う。
【0009】したがって、ノイズなど不要な信号の中か
ら目標を抽出する場合、スレショ−ルドのように振幅で
識別する方法は、目標からの反射波が小さい振幅のとき
に検出できなかったり、また、ノイズを目標と判断した
りすることがある。
【0010】本発明は、目標からの反射波の振幅が小さ
い場合でも、ノイズなど不要な信号の中から確率的な方
法で、目標からの反射波を抽出できる目標検出装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目標検出装置
は、目標が存在しない状態で、反射波の振幅別の第一の
度数分布を求める手段と、目標が存在する状態で反射波
の振幅別の第二の度数分布を求める手段と、前記第一の
度数分布と前記第二の度数分布との減算を行い、目標か
らの反射波に対応した振幅別の第三の度数分布を求める
手段と、前記第一の度数分布と前記第三の度数分布か
ら、前記受信された反射波が真の目標である確率を、受
信された反射波の振幅別に求める手段と、前記受信され
た反射波のうち、真の目標である確率がある値以上のも
のを、各距離領域ごとに目標として抽出する手段とを具
備している。
【0012】また、本発明の目標検出装置は、目標が存
在しない状態で、予め、反射波の振幅別の第一の度数分
布を求める手段と、目標が存在する状態で反射波の振幅
別の第二の度数分布を求める手段と、前記第一の度数分
布と前記第二の度数分布との減算を行い、目標からの反
射波に対応した振幅別の第三の度数分布を求める手段
と、前記第一の度数分布と前記第三の度数分布とから、
前記受信された反射波が真の目標である確率を、受信さ
れた反射波の振幅別に求める手段と、前記受信された反
射波の振幅とその振幅に対応した目標である確率とを各
距離領域ごとに乗算し、その乗算結果がある値以上のも
のを目標として抽出する手段とを具備している。
【0013】
【作用】上記した構成の目標検出装置では、先ず、目標
が存在しない状態における反射波の振幅別の第一の度数
分布と、目標が存在する状態における振幅別の第二の度
数分布とを求める。
【0014】次に、これら第一および第二の度数分布か
ら受信された反射波が真の目標である振幅別の確率を算
出し、そして、算出された確率をもとに受信された反射
波から目標を抽出する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1の回
路構成図を参照して説明する。
【0016】先ず、目標が存在しない状態で目標を探知
する範囲にレ−ダ送信信号を送信し、反射波を受信器1
で受信する。受信器1で受信された反射波は第一の度数
装置2に加えられる。
【0017】そして、第一の度数装置2において、反射
波の振幅別の第一の度数分布を目標が存在しない状態で
求める。
【0018】度数分布は、横軸に振幅を、縦軸に度数を
取ったときに、反射波の振幅がどのように分布するかを
示し、第一の度数分布Y1は、例えば図のY1のように
なる。
【0019】なお、目標が存在しない状態で度数分布を
求める場合、瞬間的に生ずる不規則な変動成分を除くた
め、ある時間に亘って取得された反射波から度数分布が
求められる。
【0020】また、第一の度数分布Y1は(1)式で表
される。
【0021】Y1=N(x)………(1) なお、Y1は度数、xは振幅である。
【0022】次に、目標を探知する場合、目標に向けレ
−ダ送信信号を送信し、その反射波を受信器1で受信す
る。受信器1で受信された反射波は第二の度数装置3に
加えられる。
【0023】第二の度数装置3では、同様の第二の度数
分布Y2を求める。
【0024】第二の度数分布Y2は、例えば図のY2で
示され、式で表すと(2)式のようになる。
【0025】 Y2=SN(x)=S(x)+kN(x)……(2) なお、Y2は度数、xは振幅、Nは目標を含まない度数
分布、SNは目標を含む度数分布、Sは目標からの度数
分布、kは係数である。
【0026】第二の度数分布Y2は、目標が存在する
と、目標からの反射波分が増えるため、目標が存在しな
いときの第一の度数分布Y1と違ったものになる。
【0027】前記第一の度数分布Y1は係数回路3を経
て減算器4に加えられる。減算器4では、前記第一の度
数分布Y1と前記第二の度数分布Y2との減算が行われ
両者の差から第三の度数分布Y3が求められる。
【0028】この第三の度数分布を図のY3で示す。
【0029】第三の度数分布Y3は、例えば、第二の度
数分布Y2の低い振幅部分は全てノイズと考え、第一の
度数分布Y1をオ−トリグレッション(Auto-Regressio
n )法で近似し、その相似比を式(2)における係数k
とし、(2)式のNの成分を除去したものである。
【0030】なお、第一の度数分布Y1は減算器4に加
えられる前に、係数回路3で係数kとの乗算が行われ
る。
【0031】したがって、第三の度数分布Y3は目標か
らの反射波を含む度数分布となる。そして、前記第一の
度数分布Y1と前記第三の度数分布Y3は、確率計算回
路5に加えられる。
【0032】確率計算回路5は、受信された反射波が目
標からの信号である確率Mを、次の(3)式で振幅別に
求める。
【0033】 M=S(x)/(S(x)+N(x))……(3) 例えば、第一の度数分布Y1で振幅a1における度数が
b1で、第三の度数分布Y3で振幅a1における度数が
b2の場合、振幅a1における目標からの信号である確
率mは、 m=b2/(b1+b2)……(4) となる。
【0034】ここで、(3)式で求められた確率を図示
すると、図のMのようになる。
【0035】図のMで、横軸は反射波の振幅、縦軸は反
射波が目標からの信号である確率である。
【0036】目標からの信号である確率が算出された
後、その確率が検出回路6に加えられ目標の検出が行わ
れる。
【0037】検出回路6では、例えば、受信器1から供
給される反射波(図のP)に対し、各距離領域ごとに反
射波の振幅と、振幅に対応した確率とを乗算し、その乗
算結果がある値以上のものを目標(図のQ)として抽出
する。 上記の方法とは別に、確率に対してスレショ−
ルドを設定し、このスレショ−ルドを越えた確率を持つ
振幅値を有する信号を目標として抽出することもでき
る。 検出回路6における目標の検出は各距離領域ごと
に行われ、このような目標検出が全体の距離範囲に亘っ
て行われる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、目標からの反射波の振
幅が小さい場合でも、ノイズなど不要な信号の中から確
率的な方法で反射波を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路構成図である。
【図2】目標からの反射波を説明する図である。
【符号の説明】
1…受信器 2…第一の度数装置 3…第二の度数装置 4…減算器 5…確率計算回路 6…検出回路 Y1…第一の度数分布 Y2…第二の度数分布 Y3…第三の度数分布 M…目標からの信号である確率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/28 - 7/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標が存在しない状態で、予め、反射波
    の振幅別の第一の度数分布を求める手段と、目標が存在
    する状態で反射波の振幅別の第二の度数分布を求める手
    段と、前記第一の度数分布と前記第二の度数分布との減
    算を行い、目標からの反射波に対応した振幅別の第三の
    度数分布を求める手段と、前記第一の度数分布と前記第
    三の度数分布から、前記受信された反射波が真の目標で
    ある確率を、受信された反射波の振幅別に求める手段
    と、前記受信された反射波のうち、真の目標である確率
    がある値以上のものを、各距離領域ごとに目標として抽
    出する手段とを具備した目標検出装置。
  2. 【請求項2】 目標が存在しない状態で、予め、反射波
    の振幅別の第一の度数分布を求める手段と、目標が存在
    する状態で反射波の振幅別の第二の度数分布を求める手
    段と、前記第一の度数分布と前記第二の度数分布との減
    算を行い、目標からの反射波に対応した振幅別の第三の
    度数分布を求める手段と、前記第一の度数分布と前記第
    三の度数分布とから、前記受信された反射波が真の目標
    である確率を、受信された反射波の振幅別に求める手段
    と、前記受信された反射波の振幅とその振幅に対応した
    目標である確率とを各距離領域ごとに乗算し、その乗算
    結果がある値以上のものを目標として抽出する手段とを
    具備した目標検出装置。
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JP4682535B2 (ja) * 2004-05-26 2011-05-11 日本電気株式会社 目標類別方法および装置
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