JP3142143B2 - 色発生方法及びその装置 - Google Patents

色発生方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子計算機等で
描画するときの色を発生させるための色発生方法及びそ
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばカラー文書処理装置などに
おける一般的な色指定方法は、操作画面上にパレット上
に色見本を表示させるものが多い。操作者はその中から
所望とする色を選択し、所定の処理を実行させるという
操作を踏む。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、カ
ラー印刷の分野では、色の指定はインクを製造している
会社の色見本番号によることが多く、原稿の色見本番号
から忠実に色を再現するには多くの操作が必要であっ
た。
【0004】また、画面上の色見本表示から選択する場
合、画面表示と実際の印刷出力結果が異なるために確実
に同じ色を指定することが困難であった。
【0005】更には、操作者が異なれば同じ「赤」色で
も、個人によって見方が異なり、操作者別に対応する操
作配慮が欠けていた。
【0006】本発明はかかる従来技術に鑑みなされたも
のであり、文字列を入力するだけで所望とする色を得る
ことが可能な色発生方法及びその装置を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明の色発生方法は以下の工程を備える。すなわ
ち、所定の幅を持たせた色を表わす色情報を、その色情
報を特定する色特定文字列に対応づけて記憶しておき、
前記色特定文字列を複数含んだ文字列が入力されたと
き、当該複数の色特定文字列に対応する複数の色情報の
組み合わせに基づく色を発生する。
【0008】また、本発明の色発生装置は以下の構成を
備える。すなわち、所定の幅を持たせた色を表わす色情
報を、当該色を特定する色特定文字列に対応づけて記憶
する記憶手段と、所望とする色特定文字列を複数含んだ
文字列を入力する入力手段と、該入力手段で入力された
文字列に含まれる複数の色特定文字列に対応する複数の
色情報の組み合わせに基づく色を発生する色発生手段と
を備える。
【0009】
【作用】かかる本発明の方法において、文字列が入力さ
れたときには、その入力された文字列に含まれる複数の
色特定文字列に対応する複数の色情報の組み合わせに基
づく色を発生する。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に従って本発明に係る実施例
を詳細に説明する。
【0011】<装置の説明>図1は実施例における文書
処理装置のブロック構成図である。
【0012】図示において、1は編集中の文書、各種メ
ッセージメニュー等を表示するCRTを示している。2
はCRT1の画面に表示されるイメージを展開するビデ
オRAM(以下、VRAM)を示し、光の3原色R(レ
ッド)、G(グリーン)、B(ブルー)それぞれのメモ
リを有している。各色成分のVRAMには、1画素8ビ
ット(256階調)が割り当てられており、CRT1に
は結局2563 色(≒1677万色)が再現可能となっ
ている。3はメモリ間或いはメモリと各デバイス間のデ
ータ転送をコントロールするビットムーブユニット(以
下、BMU)を示し、4は文書編集等を行なうための各
種キーを備えたキーボードである。5は本装置全体の制
御を司るCPUであり、6はCPU5の動作処理手順を
記憶しているROMである。尚、このROM6には、原
稿(文書)編集に係るプログラムやエラー処理プログラ
ムをはじめ、後述する第4図に示すフローチャートに係
るプログラムも記憶されている。7は上述した各種プロ
グラムをCPU5が実行するときにワークエリア、エラ
ー処理時の一時退避エリアとして用いるRAMを示して
いる。8はハードディスクドライブ(以下、HDD)、
9はフロッピーディスクドライブ(以下、FDD)をそ
れぞれ示し、それぞれのディスクには、後述する色領域
情報や色辞書情報、原稿情報等の保存用に用いられる。
10は上述した各ユニット間を接続するI/Oバス(ア
ドレスバス、データバス及び制御バスからなる)であ
る。
【0013】<色辞書情報の説明>本実施例の文書処理
装置において、HDD8(或いはFDD9)に記憶され
る色辞書情報は図2に示すようにテーブル構造を成して
いる。
【0014】色辞書情報11に存在する色領域情報に対
しては、個々にタグ情報12が付加されている。色領域
情報には、R(レッド)13,G(グリーン)14,B
(ブルー)15の3成分の各色階調数が格納されてい
る。先に説明したように、本実施例では各色成分は25
6階調であり、この数値が高いほどその色成分の明度が
高いことを表している。
【0015】例えば、図示のタグ番号“2”は、レッド
が0〜16、グリーンが0〜16、ブルーが192〜2
55の色階調数値を加法混色した色となり、青色の領域
を表している。また、タグ番号“3”の色領域の収束と
してグリーンに色階調値48を加える操作を行なうこと
となり、或る色(例えばCRT1にスキャナ等より読み
込んだ画像が表示されていて、キーボード4によりその
中の一部を指定したときのその指定位置の色)を指定し
たとき、その指定位置の色を緑がかった色の領域に変更
することを示している。
【0016】更に、各色について、複数の文字列情報1
6が格納されている。例えば、図示において、タグ番号
“1”の色は文字列情報16として“灰色、グレー”が
格納されている。
【0017】<操作者色辞書情報の説明>本実施例にお
いて、図2に示したような色辞書情報は、各操作者毎に
設けられている(設けることが可能になっている)。
【0018】操作者は自身の色辞書情報を使用するに先
立ち、本装置に操作者がだれであるかを知らせる情報
(名前等)をキーボード4より入力する。入力する時期
は電源投入時やログオンするとき等を考えれば良い。
【0019】この入力を受けて、CPU5はHDD8
(或いはFDD9)内に設けられた図3に示すような操
作者一覧情報を参照し、該当する色辞書情報を特定する
データを(存在位置もしくは名前)を得る。例えば、操
作者が“佐藤”の場合には、ユーザー色辞書名として
“/usr/satoh/color.dic”が得ら
れる。説明が前後するが、本装置のHDD8(FDD
9)はファイルを階層構造に管理することが可能になっ
ている。先の場合、“usr”というディレクトリ(バ
インダと言うこともある)内の“satoh”というサ
ブディレクトリ中にある“color.dic”が目的
の色辞書情報であることになる。
【0020】このように、操作者を特定する情報(この
場合には姓)が入力されると、その操作者専用の色辞書
情報がアクティブになる。
【0021】<色選択及び色辞書編集操作の説明>次
に、図4のフローチャートに従い、本実施例の色選択操
作手順及び色辞書の編集処理を説明する。
【0022】先ず、ステップS1で予め編集操作前に入
力された操作者名に基づき、図3に示す操作者一覧情報
17を検索しておき、該当する色辞書情報のファイル名
を得、その色辞典情報をRAM7中の所定アドレスに読
み込んでおく。
【0023】この後、ステップS2において、CRT1
上に図5に示すような画面の初期画面(図5自身は初期
画面ではない)を表示し、ステップS3で色情報の集合
であるパレット21をクリアする。ステップS4では、
パレット21の内容をその表示画面20上に表示し、ス
テップS5でキーボード等からの入力を待つ。
【0024】入力されたのが、キーボード4上に設けら
れたファンクションキーの1つ“登録キー(図示せ
ず)”が押下されたと判断した場合には、ステップS6
からステップS7に進み、以下の処理を実行する。
【0025】先ず、ステップS7において、登録しよう
としている色に対する操作者自身の感じた言葉(文字
列)をキーボード4より入力する。次いで、ステップS
8に進んで、入力された文字列に対応するデータが色辞
書情報を検索し、それがあるか否かを調べ、もし有れば
該当する色領域情報(色領域式)を読み込む。勿論、無
ければ読み込むことはしない。次いで、ステップS9に
進み、得られた色領域式を図5の色領域式の欄23に表
示させると共に、その領域に対応する代表的な6つのパ
ターンをパレット21として表示する。尚、実施例では
パレットの数を6つとしているが、これによって本発明
が限定されるものではなく、それ以下であってもそれ以
上であっても良い。但し、あまり多くとると、画面を専
有する割合が大きくなるし、且つ各々の色の区別がつか
なくなることが予想されるから適当な数にすることが望
まれる。操作者は、かかる操作画面を見て、その色領域
式の欄23に表示されている領域式に対して修正する
(この修正により、表示された各パレットは変化す
る)。こうして、操作者は自身の所望とした色を得るこ
とができると、そのときの色領域式を、入力された名称
と共に自身の色辞書情報に追加登録する。
【0026】尚、ステップS8において、入力された文
字列が色辞書情報中になかった場合には、操作画面の色
領域式には、例えばR=0,G=0,B=0等の初期値
(255としても良い)を入れ、それに基づく色、この
場合には黒色(各色成分が255の場合には白)を各パ
レット21に表示することになる。以下ステップS9へ
進み、以降の処理は前述と同様である。
【0027】一方、ステップS5において入力されたの
が“登録キー”以外で、色指定にかかる文字列であると
判断したとき、処理はステップS12に進み、入力され
た文字列に基づいて色辞書を検索する。該当する文字列
に対応する情報が登録してない(見つからない)場合、
処理はステップS17に進み、その旨のエラー処理(例
えば、入力した文字列に対応する色が登録されていない
旨のメッセージ表示等)を行ない、今の入力が無効であ
るとしてステップS5に戻る。また、入力文字列に対応
する情報が色辞書に登録されていると判断した場合に
は、ステップS14に進み、必要ならその文字列に基づ
く合成・加減色演算を行なう。そして、ステップS15
では合成可能であるか否かを判断し、合成不可であると
判断した場合には、ステップS17のエラー処理を行な
う。また、合成可であると判断した場合には、ステップ
S16に進んで、合成した色領域式に基づき、パレット
21上にその領域内での代表的な色を6つ表示し、ステ
ップS5に戻る。
【0028】こうして、上述した処理を行なっていく過
程で、操作者は自身の求める色が画面に表示されたこと
を確認すると、そのパレットを指定する。パレットの指
定であると判断した場合には、ステップS18からステ
ップS19に進み、指定されたパレットに対する色情報
(R,G,Bの値)をメインルーチンに渡し、本処理を
終える。この場合のメイン処理とは、例えばペイント用
アプリケーションソフトが動作していると考えればわか
り易いであろう。
【0029】尚、ステップS14における合成・加減色
演算の意味であるが、入力された文字列に2つ以上の色
指定要素が存在する場合に実行される。例えば、図5の
様に“緑がかった青色”と入力された場合である。この
場合、検索キーワードとしては、“緑がかった”,“青
色”の2つあるので、図2の色辞書を検索すると、タグ
番号“2”,“3”が検索対象であることになる。
【0030】タグ番号“2の色領域式は、 0<R<16 & 0<G<16 & 192<B<255 (&はアンド、つまり論理積を示している)であり、タ
グ番号“3”の色領域式は、 R+=0 & G+=48 & B+=0 (X+=Y とは、色成分XをYだけ増加させるという
意味)となっており、これら2式より図5の色領域式の
欄23の式が導き出せる。
【0031】また、ステップS15の判断で合成不可と
判断されるのは、例えば一方の色領域式のR成分が“0
<R<16”であるの対し、もう一方のそれが“100
<R<200”となって、不合理な点(実現不可能な
色)が発生した場合である。極端な場合、入力した文字
列において“白っぽい黒”などと入力した場合を考えれ
ば理解できるであろう。
【0032】尚、パレット21に6つの色を表示すると
き、色領域式がただ1つの色しか発生しないような場合
は別として、或る程度の幅がある場合には、各々の色成
分R,G,Bの与えられた幅内で、それぞれ当間隔に6
つの色成分[R1,R2…R6],[G1,G2…G
6],[B1,B2…B6]を取り出す。そして、それ
によって得られた6色[R1,G1,B1]〜[R6,
G6,B6]をパレット21に表示するものとした。勿
論、これ以外の取り方を採用しても良い。
【0033】以上説明したように、本実施例によれば、
色領域情報と複数の文字列情報を組み合せた色辞書情報
を記憶し、入力された文字列から色辞書情報を検索する
ことにより、その入力された文字列に対応する色を得る
ことが可能になる。
【0034】更には、操作者毎に色辞書を持つので、例
えば指定して文字列が同じであっても、その文字列の意
図する色は各々の操作者の意図したものとすることが可
能になる。
【0035】また、色辞書には、赤とか青などといった
絶対的な言葉ではなく、微妙な色彩を操作者自身の言葉
(或いは言葉の組み合せ)で登録し、いつでもそれを引
き出せるので便利である。
【0036】尚、実施例で入力する文字列として、その
中に1つ或いは2つの色指定要素がある例を説明した
が、それ以上であっても良いのは勿論である。この場
合、各々の色指定要素に対して論理演算をさせるように
しても良い。但し、人間の言葉としてみた場合には、不
自然であっても、CPU5に理解させれば良いわけであ
るから、論理演算が許せば“緑がかった白っぽい青”
(一連の文字列ではなく、個別に入力しても良い)等で
あっても良い。また、各色要素に対しての合成・加減色
演算ばかりでなく、その他の論理演算を組ませても良
い。
【0037】また、実施例では操作者の識別手段とし
て、キーボードよりその操作者名を入力することで行っ
たが、パスワードや指紋或いは声紋等、およそその操作
者を特定できるものであれば良いので、実施例によって
本発明が限定されるものではない。
【0038】また、色指定にかかる文字列の入力手段と
してキーボードを用いたが、マウスにより1つずつ文字
を入力しても良いし、手書き文字を認識させることで入
力させても良い。更には、音声により入力するようにし
ても、本願発明の趣旨はかわらない。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、色
特定文字列を複数含んだ文字列を入力することで、複数
の色情報の組み合わせに基づく色を発生することが可能
になる。また、色情報を、その色情報を特定する色特定
文字列と操作者とに対応づけて記憶しておくことによ
り、入力された色特定文字列に対して操作者に応じた色
を発生することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例の情報処理装置のブロック構成図
である。
【図2】実施例の色辞書の内容を示す図である。
【図3】実施例における操作者色辞書一覧情報の内容を
示す図である。
【図4】実施例における色選択・登録にかかる動作処理
手順を示すフローチャートである。
【図5】実施例における色選択にかかる表示画面の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 VRAM 3 ビットムーブユニット(BMU) 4 キーボード 5 CPU 6 ROM 7 RAM 8 ハードディスクドライブ(HDD) 9 フロッピーディスクドライブ(FDD) 11 色辞書情報 17 操作者色辞書一覧情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 11/60 120 特許ファイル(PATOLIS) JICSTファイル(JOIS)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の幅を持たせた色を表わす色情報
    を、その色情報を特定する色特定文字列に対応づけて記
    憶しておき、前記色特定文字列を複数含んだ文字列が入
    力されたとき、当該複数の色特定文字列に対応する複数
    の色情報の組み合わせに基づく色を発生する色発生方
    法。
  2. 【請求項2】 前記色情報と当該色情報に対応する色特
    定文字列を新規に登録する工程を備えることを特徴とす
    る請求項第1項に記載の色発生方法。
  3. 【請求項3】 前記発生した色を表示する工程を備える
    ことを特徴とする請求項第1項に記載の色発生方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の色情報の組み合わせに基づく
    色として当該複数の色情報の各色成分を混色した色を発
    生することを特徴とする請求項第1項に記載の色発生方
    法。
  5. 【請求項5】 所定の幅を持たせた色を表わす色情報
    を、その色情報を特定する色特定文字列と操作者とに対
    応づけて記憶しておき、前記色特定文字列を有する文字
    列が入力されたとき、入力を行なった操作者を識別し、
    当該入力された文字列中の色特定文字列と当該識別され
    た操作者とに基づく色を発生する色発生方法。
  6. 【請求項6】 前記発生する色は、色情報が持つ幅の中
    の複数のサンプル色とすることを特徴とする請求項第5
    項に記載の色発生方法。
  7. 【請求項7】 所定の幅を持たせた色を表わす色情報
    を、当該色を特定する色特定文字列に対応づけて記憶す
    る記憶手段と、 所望とする色特定文字列を複数含んだ文字列を入力する
    入力手段と、 該入力手段で入力された文字列に含まれる複数の色特定
    文字列に対応する複数の色情報の組み合わせに基づく色
    を発生する色発生手段とを備えることを特徴とする色発
    生装置。
  8. 【請求項8】 前記記憶手段に、前記色情報と当該色情
    報に対応する色特定文字列を新規に登録する登録手段を
    有することを特徴とする請求項第7項に記載の色発生装
    置。
  9. 【請求項9】 前記色発生手段により発生された色を表
    示する表示手段を備えることを特徴とする請求項第7項
    に記載の色発生装置。
  10. 【請求項10】 前記色発生手段が、前記複数の色情報
    の組み合わせに基づく色として当該複数の色情報の各色
    成分を混色した色を発生することを特徴とする請求項第
    7項に記載の色発生装置。
  11. 【請求項11】 所定の幅を持たせた色を表わす色情報
    を、当該色を特定する色特定文字列と操作者とに対応づ
    けて記憶する記憶手段と、 所望とする色特定文字列を有する文字列を入力する入力
    手段と、 該入力手段で入力を行なった操作者を識別する識別手段
    と前記入力手段で入力された文字列中の色特定文字列と
    前記識別手段により識別された操作者とに基づく色を発
    生する色発生手段とを備えることを特徴とする色発生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記色発生手段は、色情報の幅の中の
    複数のサンプルの色を発生することを特徴とする請求項
    第11項に記載の色発生装置。
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