JP3141230B2 - ドアの水密構造 - Google Patents

ドアの水密構造

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JP3141230B2
JP3141230B2 JP09136321A JP13632197A JP3141230B2 JP 3141230 B2 JP3141230 B2 JP 3141230B2 JP 09136321 A JP09136321 A JP 09136321A JP 13632197 A JP13632197 A JP 13632197A JP 3141230 B2 JP3141230 B2 JP 3141230B2
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禎 牛丸
晃一 井上
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ワイケイケイアーキテクチュラルプロダクツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、勝手口ドア等のド
ア枠と扉との間から浸入して下枠上面に溜った雨水が風
圧力によってしぶきとなって室内に入り込むことを防止
するドアの水密構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上枠と下枠と左右の縦枠を方形枠組みし
たドア枠に扉をヒンジ等で室内外側方向に回動自在に取
付けたドアにおいては、上枠、下枠に横水密材を装着
し、左右の縦枠に縦水密材を装着し、この横・縦水密材
に扉を圧接してドア枠と扉との間を水密している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにドア枠と
扉との間を水密しても扉と水密材の当り不良や、水密材
の劣化等によって雨水が浸入する。この浸入した雨水は
下枠上面に溜る。一方、図6に示すように下枠1に装着
した下横水密材2を縦枠3に装着した縦水密材4に突き
合せているので、その下横水密材2と縦水密材4の突き
合せ部に隙間が生じる。その隙間から風圧力が侵入し、
図7に示すように下枠1の上面1aに溜った雨水5がし
ぶき6となって室内に入り込む。
【0004】なお、下横水密材2と縦水密材4を一体と
し下枠1、縦枠3に連続して装着することで前述の隙間
が生じないようにすれば、風圧力が侵入しないので下枠
1の上面1aに溜った雨水がしぶきとなって室内に入り
込むことを防止できる。
【0005】しかしながら、下横水密材2と縦水密材4
を一体とした場合には、ドア枠を枠組みした後に水密材
を装着することになる。このために水密材の装着作業が
面倒となるし、取付け現場でドア枠を枠組みする場合に
は大工等の不慣れな作業者が水密材を装着するので、そ
の水密材を正しく装着できないことがある。
【0006】このようなことから、一般には工場等で熟
練した作業者が上枠、下枠、縦枠に水密材をそれぞれ装
着し、取付け現場では枠組みすれば良いようにしてい
る。
【0007】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにしたドアの水密構造を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ドア枠に扉を
開閉自在に取付け、ドア枠に装着した水密材を扉に圧接
してドア枠と扉の間を水密するドアの水密構造におい
て、前記ドア枠を形成する下枠の上面を室内側上面から
下方に向う縦面を有する形状とし、この縦面の上下中間
部に下横水密材を装着して扉と下横水密材と縦面で凹部
を形成するようにし、前記ドア枠を形成する縦枠に縦水
密材を装着し、この縦水密材と前記下横水密材を突き合
せ、この突き合せ部の隙間を閉塞する水密部材を、下枠
の縦面における下横水密材よりも上方の部分に設けたこ
とを特徴とするドアの水密構造である。
【0009】
【作 用】本発明によれば、下横水密材と縦水密材の
突き合せ部の隙間が水密部材で閉塞されるので、その隙
間から風圧力が室内に作用することがないか、又は作用
する風圧力が弱くなる。
【0010】また、ドア枠(気密材)と扉との間から浸
入した雨水は凹部、つまり下枠の室内側上面よりも低い
位置に溜るので、その溜った雨水を下枠の室内側上面を
越えて室内にしぶきとして吹き込むには大きな風圧力が
必要となる。
【0011】これによって、ドア枠と扉との間から浸入
した雨水が風圧力でしぶきとなって下枠を越えて室内に
入り込むことを確実に防止できる。
【0012】また、凹部に雨水が満杯に溜るまでは室内
にオーバーフローして流れることがないので、多量の雨
水が浸入しても室内に流れることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】図1と図2に示すように、上枠1
0と下枠11と左右の縦枠12,12を方形枠組みして
ドア枠13とする。このドア枠13に扉14をヒンジ1
5で回動自在に取付けてドアとする。前記上枠10に上
横水密材20を室外側に向けて装着し、下枠11に下横
水密材21を室外側に向けて装着し、左右の縦枠12,
12に縦水密材22,22を室外側に向けて装着する。
【0014】前記下枠11の上面は、室内側上面30と
縦面31と室外側上面32で室内側が高い階段形状とし
てある。この縦面31の上下中間部に水密材装着部33
が形成してあり、その水密材装着部33に下横水密材2
1が装着してある。これによって、下枠10の室内側上
面30は下横水密材21(つまり扉14の下部水密部)
よりもL寸法だけ上方に位置している。
【0015】前記下枠11と縦枠12は図3に示すよう
に、縦枠12の中空部を形成する内側板40を下枠11
の上面形状に合せて階段形状に形成し、下枠11の端面
11aを縦枠12の外側板41に図4に示すように突き
当て、内側板40の下端面40aを下枠11の上面に接
してビスで連結される。これによって、下横水密材21
の上面21aと縦水密材22の端面22aが突き当てら
れる。
【0016】前記下枠11の縦面31における水密材装
着部33よりも上の部分31aの左右両端寄りに水密部
材50が取付けてある。この水密部材50は下横水密材
21の上面21aに接する下面51と縦気密材22の側
面22bに接する縦面52を有する三角形状の板状で、
スポンジ製としてある。
【0017】前記水密部材50はL字状の取付具53の
縦片54に接着剤等で固着され、この取付具53の横片
55が下枠11の室内側上面30にビス56で取付けて
ある。
【0018】このようであるから、下横水密材21の上
面21aと縦水密材22の端面22aとの突き合せ部の
隙間から侵入した風圧力は水密部材50によって支承さ
れて室内側に作用しない。しかも、下横水密材21の上
部には、水密材装着部33と下枠11の縦面31の上の
部分31aと扉14とで凹部60が形成され、この凹部
60にドア枠13と扉14との間から浸入した雨水が溜
る。
【0019】したがって、縦・下横水密材の隙間から浸
入した風圧力が室内側(凹部60)に作用しないよう
に、又は風圧力を弱めることができる。また、凹部60
に溜った雨水を下枠11を越えて室内までしぶきとして
吹き飛ばすには大きな風圧力が必要であり、気密部材5
0から若干の風圧力が凹部60に作用しても凹部60に
溜った雨水がしぶきとして室内に入り込むことがない。
【0020】また、凹部60に雨水が満杯に溜り、それ
以上に雨水が浸入した時に下枠11の室内側上面30に
雨水が溜るので、多量の雨水が浸入しても下枠11の上
面をオーバーフローして室内側に流れ込むことがない。
【0021】また、水密部材50は下枠11の縦面31
の上方の部分31aに取付けられているから、その水密
部材50が室内側上面30から突出しないようにでき
る。
【0022】前記水密部材50は図5に示すように長さ
の異なる複数のヒレ57を間隔を置いて平行に取付けた
ものとしても良い。
【0023】なお、水密部材50は下枠11に取付具5
3で取付けてあるので、ドア枠の枠組み後等に特別に取
付けなくとも良いから、ドア枠の枠組み作業が面倒とな
ることはない。以上の説明で水密とは気密を含むもので
ある。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、下横水密材と縦水密材
の突き合せ部の隙間が水密部材で閉塞されるので、その
隙間から風圧力が室内に作用することがないか、又は作
用する風圧力が弱くなる。さらに、下横水密材と縦水密
材の突き合せ部の隙間の室内側は下枠の縦面で覆われる
し、前記隙間の上側は水密ブロックで覆われるから、室
内と室外とで光漏れが発生しない。
【0025】また、ドア枠(気密材)と扉との間から浸
入した雨水は凹部、つまり下枠の室内側上面よりも低い
位置に溜るので、その溜った雨水を下枠の室内側上面を
越えて室内にしぶきとして吹き込むには大きな風圧力が
必要となる。
【0026】これによって、ドア枠と扉との間から浸入
した雨水が風圧力でしぶきとなって下枠を越えて室内に
入り込むことを確実に防止できる。
【0027】また、凹部に雨水が満杯に溜るまでは室内
にオーバーフローして流れることがないので、多量の雨
水が浸入しても室内に流れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すドアの縦断面図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態を示すドアの横断面図であ
る。
【図3】下枠と縦枠の分解斜視図である。
【図4】下枠と縦枠の連結部の斜視図である。
【図5】水密部材の他の例を示す斜視図である。
【図6】従来例を示す下枠と縦枠の連結部の斜視図であ
る。
【図7】従来例を示す下枠部分の縦断面図である。
【符号の説明】
1…下枠 2…下横水密材 3…縦枠 4…縦水密材 10…上枠 11…下枠 12…縦枠 13…ドア枠 14…扉 20…上横水密材 21…下横水密材 22…縦水密材 30…室内側上面 31…縦面 32…室外側上面 33…水密材装着部 50…水密部材 51…下面 52…縦面 53…取付具 57…ヒレ 60…凹部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア枠に扉を開閉自在に取付け、ドア枠
    に装着した水密材を扉に圧接してドア枠と扉の間を水密
    するドアの水密構造において、 前記ドア枠を形成する下枠の上面を室内側上面から下方
    に向う縦面を有する形状とし、この縦面の上下中間部に
    下横水密材を装着して扉と下横水密材と縦面で凹部を形
    成するようにし、 前記ドア枠を形成する縦枠に縦水密材を装着し、この縦
    水密材と前記下横水密材を突き合せ、この突き合せ部の
    隙間を閉塞する水密部材を、下枠の縦面における下横水
    密材よりも上方の部分に設けたことを特徴とするドアの
    水密構造。
JP09136321A 1997-05-27 1997-05-27 ドアの水密構造 Expired - Lifetime JP3141230B2 (ja)

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