JP3141154U - 除草具 - Google Patents
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Abstract
【課題】除去すべき草の茎の切れや根切れが生じにくく、また、草に対する引っ掛かりが良好で滑りが生じにくく、従来に比して高い効率のもとに除草することのできる除草具を提供する。
【解決手段】把持部1の一端に、互いの板厚方向に略平行に伸びる2枚の刃部2a,2bを保持し、これらの各刃部2a,2bには、それぞれ同じ向きの側縁に、当該側縁を凹凸に形成してなる歯列3を形成した構成とすることにより、除草すべき草Wが2枚の刃部2a,2bの各歯列3により同時に引っ掛かり、草Wは2点において絡められた状態で引き抜かれることになり、茎が切れたり根切れが生じにくく、空滑りも生じにくくなる。また、2枚の刃部2a,2bの間の土がほぐされて柔らかくなる、いわゆる耕し効果により根Rの土離れがよくなり、根切れの防止をより一層確実なものとする。
【選択図】図1
【解決手段】把持部1の一端に、互いの板厚方向に略平行に伸びる2枚の刃部2a,2bを保持し、これらの各刃部2a,2bには、それぞれ同じ向きの側縁に、当該側縁を凹凸に形成してなる歯列3を形成した構成とすることにより、除草すべき草Wが2枚の刃部2a,2bの各歯列3により同時に引っ掛かり、草Wは2点において絡められた状態で引き抜かれることになり、茎が切れたり根切れが生じにくく、空滑りも生じにくくなる。また、2枚の刃部2a,2bの間の土がほぐされて柔らかくなる、いわゆる耕し効果により根Rの土離れがよくなり、根切れの防止をより一層確実なものとする。
【選択図】図1
Description
本考案は、雑草等を土中から根ごと除去するための除草具に関する。
雑草を除去する除去具ないしは草取り具として、従来、把手部に刃部の基端を固着し、その刃部には、先端部の一側縁を凹凸に形成したものが知られている(例えば特許文献1参照)。
また、同じ用途の他の器具として、柄の一端に三日月状に湾曲した鎌板を固定し、その鎌板の内側湾曲縁に山形の切欠きを複数個形成した器具が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2007−135508号公報
特開平07−303401号公報
ところで、従来のこの種の除草のための器具は、上記した各提案のものも含めて、把持部ないしは柄に1枚の刃部ないしは鎌板等の草を絡めるための金属板を固着して、その刃部ないしは鎌板等の一側縁に凹凸を形成した構造を有するものが殆どである。このような除草具では、軽く鋭く土中に突き刺すことができ、また、石と石との間でも除草できるという利点はあるものの、以下のような問題がある。
すなわち、比較的薄い1枚の板状部材の側縁に形成した凹凸の歯列ないしは複数の爪状部位によって、草を1箇所において引っ掛けて引き抜くため、茎が切れたり根切れが生じやすい。また、1箇所で草を引っ掛けるが故に、特に細い根や茎の草では、うまく引っ掛からずに滑ってしまう可能性があり、更に、草に対する絡みが悪いため、除草のために何度も器具を突きたてる必要がある。また、この種の器具においては、一般に、草の根元を狙って器具を突きたてて除草するのであるが、根元がはっきりしない草、例えば横這いの細い草や茂った所、あるいは小さな子や孫の付随している草を対象とする場合には効率が悪くなるという問題もある。
本考案はこのような問題点を一挙に解決するものであって、除去すべき草の茎が切れたり、根切れが生じにくく、また、草に対する引っ掛かりが良好で滑りが生じにくく、従来に比して高い効率のもとに除草することのできる除草具の提供をその課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明の除草具は、雑草等の草を土中の根ごと除去するための除草具であって、把持部の一端に、互いの板厚方向に略平行に伸びる2枚の刃部が保持され、これらの各刃部には、それぞれ同じ向きの側縁に、当該側縁を凹凸に形成してなる歯列が形成されていることによって特徴づけられる(請求項1)。
ここで、本考案においては、上記2枚の刃部が、上記把持部に対する保持部から先端部に向かうほど、両者間の角度が10°以下の角度で僅かに接近している構成(請求項2)を好適に採用することができる。
また、本考案においては、上記2枚の刃部の少なくともいずれか一方の刃部の歯列の歯が、一つおきに当該刃部の板厚方向に屈曲している構成(請求項3)を採用することもできる。
更に、本考案においては、上記2枚の刃部のうちの一方の刃部の長さが,他方の刃部の長さよりも長い構成(請求項4)を採用してもよい。
更に、本考案においては、上記2枚の刃部が、それぞれ上記把手部に対して着脱自在に装着されている構成(請求項5)、あるいは、上記把持部が、上記刃部を1枚ずつ保持する2つの把持部により構成され、その各把持部が、互いの位置関係を一定に位置決めする位置決め構造をもって着脱自在に一体化されている構成(請求項6)を採用することができる。
本考案は、それぞれに凹凸の歯列を形成した2枚の刃部を把持部に略平行に保持し、これらの2枚の刃によって草を絡めとることにより、草に対する引っ掛かりを向上させると同時に茎の切れや根切れの発生を防止し、除草の効率を向上させるとともに、2枚の刃による耕し作用による効果を得ようとするものである。
すなわち、歯列が形成された互いに略平行な2枚の刃部を有しているため、草をこれら2枚の刃部の各歯列により同時に引っ掛けることになり、草は少なくとも2点において除草具に絡まった状態で引き抜かれ、従来の1枚の刃部で草を引っ掛ける場合のように茎が切れたり根切れを生じにくい。同時に、2列の歯列が隣接して存在するため、草の茎や根に対して空滑りしにくく、除草の効率を向上させることができる。
そして、それぞれに歯列が形成された2枚の刃部を土中に突き刺すことにより、耕し作用が生じ、その部分の土が柔らかくなって更に根切れを生じにくくし、土がほぐれて根から土を除きやすく、更に土がほぐれる結果、草の根に付随している子や孫も切れずに一体的に除去することが可能となる。
ここで、耕し作用とは、土をほぐして柔らかくすることを言い、一般には三つ鋤などで耕す。3つの爪を有する鋤を土に打ち起こすことにより、爪と爪の間の土が軟らかくほぐされる。本考案においては、2枚の刃部と刃部の間の土が、鋤の爪と同じ作用により軟らかくほぐされる。この耕し作用により、根が切れにくくなり、また、根の土離れが良好なものとなって、除草効率を更に向上させることができる。
このような耕し作用による効果は、請求項2に係る考案のように、2枚の刃部を完全に平行とはせず、先端側ほど僅かに接近するように角度を持たせると、より向上する。
また、各刃部の歯列のうち、少なくとも一方の刃部の歯列について、歯を一つ置きに刃部の板厚方向に屈曲させた請求項3に係る考案によると、草の引っ掛かりをより確実なものとすることができる。
また、各刃部の歯列のうち、少なくとも一方の刃部の歯列について、歯を一つ置きに刃部の板厚方向に屈曲させた請求項3に係る考案によると、草の引っ掛かりをより確実なものとすることができる。
請求項4に係る考案のように、2枚の刃部のうちの一方の刃部の長さを、他方の刃部の長さよりも長くしておくと、除草に際して除草具を斜めに土中に打ち込んで草の茎ないしは根に絡めようとしたとき、2枚の刃部が同時に草の茎ないしは根に当たって絡むことになり、絡みをより確実なものとすることができる。すなわち、2枚の刃部の長さが同じであると、草の根元に向けて除草具を斜めに土中に打ち込んだとき、上側の刃部が先に草の茎ないしは根に当たって絡み、その状態では未だ下側の刃部が草の茎ないしは根に到達していない状態となる。下側の刃部の長さを上側の刃部よりも長くしておくことで、上下両方の刃部が同時に草の根ないしは茎に当たって絡むことになり、草に対する絡みをより良好なものとすることができる。
また、本考案において、2枚の刃部における歯列の長さや歯形、歯丈等については特に限定されるものではなく、除去すべき草の種類等によって適宜のものを使用することができる。請求項5および6に係る考案は、このような観点に立った機能を持たせたものであり、また、一方の刃部が折損ないしは屈曲等の劣化が生じたとき、その刃部のみを交換可能とする機能をも持たせたものである。2枚の刃部を着脱自在に把持部に装着する構成(請求項5)か、あるいは、把持部を、刃部を1枚ずつ保持する2つの把持部により構成して、その各把持部を、互いの位置関係を一定に位置決めする位置決め構造をもって着脱自在に一体化可能に構成(請求項6)することで、上記の機能を実現することができる。
本考案によれば、把持部に略平行な2枚の刃部を保持し、その各刃部には、同じ向きの側縁を凹凸に形成してなる歯列を形成しているので、従来の薄い1枚の刃部で除草する器具に比して、草の茎が切れたり根切れが生じる可能性が少なくなると同時に、引っ掛かりが良好なものとなって空滑りが生じにくくなる結果、除草効率を向上させることができ、しかも、2枚の刃部による耕し作用により、根切れの発生をより有効に防止し、根の土離れを良好なものとして、除草効率をより一層向上させることができる。
図1は本考案の実施の形態の斜視図であり、図2(A),(B)はそれぞれ正面図およびその右側面図である。
樹脂製の把持部1に、2枚の刃部2a,2bが板厚方向に互いに略平行にインサート成形により一体に保持されている。各刃部2a,2bには、その先端部から所定の範囲にわたり、互いに同じ向きの側縁を凹凸に形成してなる歯列3が形成されている。また、各刃部2a,2bは、それぞれ歯列3の形成側の側縁が内向きとなるように湾曲している。
この例において各刃部2a,2bの間隔は、把持部1に保持された基端部から先端に向かうほど僅かに狭くなっている。具体的には、これらの刃部2a,2b間の角度は約5°程度である。
以上の実施の形態は、図3に右手で把持部1を持って除草する場合を例示するように、土中に根Rを張って生えている草Wを除去するに当たり、一方の刃部2bを下側にして斜め横方向に土中に突き刺す。この際、草Wの根元部を狙って突き刺すことにより、図示のように土中に埋まっている根Rと茎の境界部分の近傍に各刃2a,2bの歯列3が絡まるので、その状態で刃部2a,2bを引き上げことにより、草Wは少なくとも2点で絡まった状態で引き抜かれることになって、根切れを防止して効率的に除草することができる。
また、2枚の刃部2a,2bがともに草Wの茎ないしは根Rに引っ掛かるので、空滑りしにくく、効率的に草Wを除去することができ、また、根Rに子や孫が隠れて付随していても、併せて除去することができる。
そして、このよう2枚の刃部2a,2bで土を突き起こすことにより、これら両刃部2a,2b間の土がほぐされて柔らかくなり、つまり耕されることになり、根Rの土離れがよくなり、このことも根切れの防止を一層確かなものとすることができる。
ここで、以上の実施の形態においては、把持部1をインサート成形により2枚の刃2a,2bを一体化した状態で成形した例を示したが、各刃2a,2bを把持部1に対して着脱自在に装着する構成を採用することもできる。
図4にその例を把持部の長手方向に直交する断面図で示す。この例は、把持部11に対して各刃部12a,12bをねじ止めした例を示している。樹脂製の把持部11の両側面部に凹所を設け、その各底部を平坦にして雌ねじを形成し、各底部にそれぞれ刃部12a,12bを密着させた状態で、樹脂製のスペーサ兼ワッシャ4を介してねじ5で締め付けて固定している。
このような構造の採用により、例えば除去すべき草の種類等に応じて、適宜に刃部12a,12bの種類を変更するという使い方が可能となり、また、一方の刃部のみが損傷したときにその刃部のみを取り替えるといった使用も可能である。
また、以上の実施の形態においては、1つの把持部1に2枚の刃部2a,2bを一体に保持した例を示したが、把持部を2つに分割し、それぞれに刃部を一体に保持したものを着脱自在とした構成を採用することもできる。
図5にその例を斜視図で示し、図6には把持部の長手方向に沿った断面図で示す。この例においては、一方の分割把持部21aに刃部22aを、他方の分割把持部21bに刃部22aをそれぞれインサート成形により一体化し、各分割把持部21a,21bどうしをねじ6によって着脱自在に一体化している。各分割把持部21a,21bの一方の側面には2個の凹部71を、他方の側面には2個の凸部72を形成し、一方の分割把持部21aの凹部71に他方の分割把持部21bの凸部72が嵌まり込むことにより、互いに一定の位置関係で一体化できるようになっている。また、各分割把持部21aと21bは、それぞれ全く同じ形状および寸法である。
このような構造の採用により、例えば一方の刃部22aのみが損傷したとき、その刃部22aと把持部21aのみを交換することが可能となるとともに、例えば石と石の間の草など、狭い所に挿入して除草する必要がある場合には、分割して除草に供する等の使い方も可能となる。
そして、歯列の形状については、特に限定されるものではないが、図7(A)に歯先側から見た図を、(B)にはそのB−B断面図を示すように、歯列3の各歯のうち、一つ置きの歯31について、鋸歯のあさりのように、刃部の板厚方向に屈曲させ、他の歯32については刃部の板厚に沿った形状とすることができる。このような一つ置きの歯31を屈曲させることにより、草の茎や根の絡み付きが極めて良好なものとなり、空滑りを確実に防止し、効率のよい除草が可能となる。なお、このような屈曲した歯31は、双方の刃部に形成してもよいし、片方の刃部にのみ形成してもよい。また、その歯31の屈曲の向きは、除草具を斜めに土に突き刺す際に、屈曲の向きが上向き、つまり地面に対して平行に近づく向きに屈曲させることが、草の茎ないしは根の芯の方向に対しては直角に近づくことになり、草の絡みつきがより良好となることが確かめられている。
また、2枚の刃部の長さについては、図3に示したように除草具を斜めにして土中に突き刺して除草しようとしたとき、下側となる刃部2bの長さを上側となる刃部2aの長さよりも長くすることにより、2枚の刃部2a,2bをほぼ同時に草に対して絡めることが可能となって、草の引っ掛かりがより良好なものとなる。
1,11 把持部
21a,21b 分割把持部
2a,2b,12a,12b 刃部
3 歯列
4 スペーサ兼ワッシャ
5,6 ねじ
71 凹部
72 凸部
W 草
R 根
21a,21b 分割把持部
2a,2b,12a,12b 刃部
3 歯列
4 スペーサ兼ワッシャ
5,6 ねじ
71 凹部
72 凸部
W 草
R 根
Claims (6)
- 雑草等の草を土中の根ごと除去するための除草具であって、把持部の一端に、互いの板厚方向に略平行に伸びる2枚の刃部が保持され、これらの各刃部には、それぞれ同じ向きの側縁に、当該側縁を凹凸に形成してなる歯列が形成されていることを特徴とする除草具。
- 上記2枚の刃部が、上記把持部に対する保持部から先端部に向かうほど、両者間の角度が10°以下の角度で僅かに接近していることを特徴とする請求項1に記載の除草具。
- 上記2枚の刃部の少なくともいずれか一方の刃部の歯列の歯が、一つおきに当該刃部の板厚方向に屈曲していることを特徴とする請求項1または2に記載の除草具。
- 上記2枚の刃部のうちの一方の刃部の長さが、他方の刃部の長さよりも長いことを特徴とする請求項1、2または3のいずれか1項に記載の除草具。
- 上記2枚の刃部が、それぞれ上記把手部に対して着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の除草具。
- 上記把持部が、上記刃部を1枚ずつ保持する2つの把持部により構成され、その各把持部が、互いの位置関係を一定に位置決めする位置決め構造をもって着脱自在に一体化されていることを特徴とする請求項1、2、3、4または5のいずれか1項に記載の除草具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008000663U JP3141154U (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | 除草具 |
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---|---|---|---|---|
JP2014011988A (ja) * | 2012-07-05 | 2014-01-23 | Yoshitaka Akino | 除草具 |
CN113079719A (zh) * | 2021-04-26 | 2021-07-09 | 王梦文 | 一种农业用除草装置 |
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2008
- 2008-02-12 JP JP2008000663U patent/JP3141154U/ja not_active Expired - Fee Related
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