JP3140754B2 - 自動二輪車の排気装置 - Google Patents
自動二輪車の排気装置Info
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- Japan
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- exhaust pipe
- silencer
- arm
- cylinder
- crankcase
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
Landscapes
- Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
- Exhaust Silencers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、V形2サイクルエンジンを搭載した自動二
輪車の排気装置に係り、特にその排気管の配管構造に関
する。
輪車の排気装置に係り、特にその排気管の配管構造に関
する。
[従来の技術] 自動二輪車用の2サイクルエンジンの気筒配列は、前
方又は後方排気の並列2気筒、V形2気筒が主流となっ
ている。そして、2サイクルエンジンでは、排気脈動を
利用して新気の吸入効率を高めているために、その排気
管が途中で大きく膨らんだ形状をなしている。したがっ
て、この種の2サイクルエンジンを車体に搭載する場合
に、大径な排気管を車体回りの限られたスペースの中に
いかして収めるかが重要な課題となっている。
方又は後方排気の並列2気筒、V形2気筒が主流となっ
ている。そして、2サイクルエンジンでは、排気脈動を
利用して新気の吸入効率を高めているために、その排気
管が途中で大きく膨らんだ形状をなしている。したがっ
て、この種の2サイクルエンジンを車体に搭載する場合
に、大径な排気管を車体回りの限られたスペースの中に
いかして収めるかが重要な課題となっている。
このことから、V形2サイクルエンジンを搭載した自
動二輪車においては、例えば「特開平1−114585号公
報」に見られるように、前部シリンダの排気管をクラン
クケースの下方を通して後方に導き、この排気管の途中
の大径な膨張室をクランクケースと後輪との間に配置す
るとともに、後部シリンダの排気管は、クランクケース
の下方において上記前部シリンダの排気管の側方を通し
て後方に導き、この排気管の途中の大径な膨張室をクラ
ンクケースの下方に配置している。
動二輪車においては、例えば「特開平1−114585号公
報」に見られるように、前部シリンダの排気管をクラン
クケースの下方を通して後方に導き、この排気管の途中
の大径な膨張室をクランクケースと後輪との間に配置す
るとともに、後部シリンダの排気管は、クランクケース
の下方において上記前部シリンダの排気管の側方を通し
て後方に導き、この排気管の途中の大径な膨張室をクラ
ンクケースの下方に配置している。
そして、前部シリンダの排気管にあっては、その大径
な膨張室がクランクケースの後方で後輪との干渉を避け
るように側方に大きく折り曲げられており、夫々の排気
管の膨張室が車体中心線上において前後に並べて配置さ
れている。
な膨張室がクランクケースの後方で後輪との干渉を避け
るように側方に大きく折り曲げられており、夫々の排気
管の膨張室が車体中心線上において前後に並べて配置さ
れている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、この従来の構成によると、後部シリンダの
排気管は、クランクケースの下方を略一直線状に延びる
のに対し、前部シリンダの排気管は、膨張室の部分で急
激に折れ曲がるので、排気管の形状がシリンダ毎に大き
く異なったものとなる。
排気管は、クランクケースの下方を略一直線状に延びる
のに対し、前部シリンダの排気管は、膨張室の部分で急
激に折れ曲がるので、排気管の形状がシリンダ毎に大き
く異なったものとなる。
しかも、膨張室が大きく折れ曲がると、この膨張室内
での排気反射波に乱れが生じ、曲げによる性能損失が避
けられなくなる。
での排気反射波に乱れが生じ、曲げによる性能損失が避
けられなくなる。
したがって、排気管形状が相違することと合わせて、
前部シリンダと後部シリンダの出力特性がアンバランス
となり、エンジン性能に悪影響を及ぼすといった問題が
ある。
前部シリンダと後部シリンダの出力特性がアンバランス
となり、エンジン性能に悪影響を及ぼすといった問題が
ある。
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもの
で、第1および第2の排気管を夫々直線状に配置でき、
これら排気管が連なる第1および第2のシリンダ間の性
能のばらつきを解消できるとともに、第1および第2の
排気管の形状を単純なものとして安定した性能を得るこ
とができ、しかも、リヤアームの下方を通る第2の排気
管の膨張室を無理なく引き上げてバンク角を充分に確保
することができ、また、自動二輪車を後方から支える時
にサイレンサが邪魔とならずに済むとともに、サイレン
サの支持構造を簡略化することができ、なおかつ、後輪
を間に挟んで前後にずれているサイレンサに一体感およ
び関連性が付与され、排気系全体の調和を図ることがで
きる自動二輪車の排気装置の提供を目的とする。
で、第1および第2の排気管を夫々直線状に配置でき、
これら排気管が連なる第1および第2のシリンダ間の性
能のばらつきを解消できるとともに、第1および第2の
排気管の形状を単純なものとして安定した性能を得るこ
とができ、しかも、リヤアームの下方を通る第2の排気
管の膨張室を無理なく引き上げてバンク角を充分に確保
することができ、また、自動二輪車を後方から支える時
にサイレンサが邪魔とならずに済むとともに、サイレン
サの支持構造を簡略化することができ、なおかつ、後輪
を間に挟んで前後にずれているサイレンサに一体感およ
び関連性が付与され、排気系全体の調和を図ることがで
きる自動二輪車の排気装置の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明に係る自動二輪車
は、 フレームと、 このフレームに支持されたV形2サイクルエンジン
と、 このV形2サイクルエンジンの後方に向かって延びる
とともに、車幅方向に離間して配置された左右一対のア
ーム部材を有するリヤアームと、 このリヤアームのアーム部材の後端部間に車軸を介し
て支持された後輪と、 上記アーム部材の前端部間に縦置きの姿勢で配置さ
れ、上記リヤアームを懸架する緩衝器と、 上記リヤアームの一方のアーム部材に沿って配置さ
れ、上記エンジンの出力を後輪に伝えるチェーンと、を
備えている。
は、 フレームと、 このフレームに支持されたV形2サイクルエンジン
と、 このV形2サイクルエンジンの後方に向かって延びる
とともに、車幅方向に離間して配置された左右一対のア
ーム部材を有するリヤアームと、 このリヤアームのアーム部材の後端部間に車軸を介し
て支持された後輪と、 上記アーム部材の前端部間に縦置きの姿勢で配置さ
れ、上記リヤアームを懸架する緩衝器と、 上記リヤアームの一方のアーム部材に沿って配置さ
れ、上記エンジンの出力を後輪に伝えるチェーンと、を
備えている。
そして、上記V形2サイクルエンジンは、クランクケ
ースから上向きに延びる第1のシリンダと、上記クラン
クケースから前向きに延びる第2のシリンダとを有し、
上記第1のシリンダに連なる第1の排気管は、上記クラ
ンクケースの前方から下方を通して後方に導くととも
に、この第1の排気管の途中に形成された大径な膨張室
を上記クランクケースの下方に配置し、上記第2のシリ
ンダに連なる第2の排気管は、上記クランクケースの下
方において上記第1の排気管の膨張室の側方を通して後
方に導くとともに、この第2の排気管の途中に形成され
た大径な膨張室を上記緩衝器の下端部の側方であり、か
つ上記チェーンの反対側に位置された他方のアーム部材
の下方に配置し、 この第2の排気管の膨張室と向かい合う他方のアーム
部材は、上方に向けて凸となるような形状に屈曲させる
ことで、この屈曲部の下方に上記第2の排気管の膨張室
を挿通配置し、 また、上記第1および第2の排気管は、夫々その後端
に上記後輪を間に挟んで左右に振り分けられた筒状のサ
イレンサを有し、第1の排気管のサイレンサは、上記リ
ヤアームの一方のアーム部材の側方において上記後輪の
車軸よりも前方に位置されているとともに、上記第2の
排気管のサイレンサは、上記後輪の後端よりも前方に位
置され、しかも、第1の排気管のサイレンサと第2の排
気管のサイレンサとは、これら両サイレンサを上記フレ
ームの側方から見た場合に、後上がりに傾斜された同一
直線上において前後に一列に並べて配置されていること
を特徴としている。
ースから上向きに延びる第1のシリンダと、上記クラン
クケースから前向きに延びる第2のシリンダとを有し、
上記第1のシリンダに連なる第1の排気管は、上記クラ
ンクケースの前方から下方を通して後方に導くととも
に、この第1の排気管の途中に形成された大径な膨張室
を上記クランクケースの下方に配置し、上記第2のシリ
ンダに連なる第2の排気管は、上記クランクケースの下
方において上記第1の排気管の膨張室の側方を通して後
方に導くとともに、この第2の排気管の途中に形成され
た大径な膨張室を上記緩衝器の下端部の側方であり、か
つ上記チェーンの反対側に位置された他方のアーム部材
の下方に配置し、 この第2の排気管の膨張室と向かい合う他方のアーム
部材は、上方に向けて凸となるような形状に屈曲させる
ことで、この屈曲部の下方に上記第2の排気管の膨張室
を挿通配置し、 また、上記第1および第2の排気管は、夫々その後端
に上記後輪を間に挟んで左右に振り分けられた筒状のサ
イレンサを有し、第1の排気管のサイレンサは、上記リ
ヤアームの一方のアーム部材の側方において上記後輪の
車軸よりも前方に位置されているとともに、上記第2の
排気管のサイレンサは、上記後輪の後端よりも前方に位
置され、しかも、第1の排気管のサイレンサと第2の排
気管のサイレンサとは、これら両サイレンサを上記フレ
ームの側方から見た場合に、後上がりに傾斜された同一
直線上において前後に一列に並べて配置されていること
を特徴としている。
[作用] このような構成によれば、第1の排気管の膨張室と第
2の排気管の膨張室とが前後にずれて配置されるので、
これら膨張室が互いに干渉し合うことはない。しかも、
第2の排気管の膨張室は、緩衝器の下端部の側方を通し
てリヤアームの他方のアーム部材の下方に位置されてい
るので、この第2の排気管の膨張室が後輪の直前に張り
出すことはなく、この膨張室を後輪を避けるように屈曲
させる必要はない。
2の排気管の膨張室とが前後にずれて配置されるので、
これら膨張室が互いに干渉し合うことはない。しかも、
第2の排気管の膨張室は、緩衝器の下端部の側方を通し
てリヤアームの他方のアーム部材の下方に位置されてい
るので、この第2の排気管の膨張室が後輪の直前に張り
出すことはなく、この膨張室を後輪を避けるように屈曲
させる必要はない。
このため、第1および第2の排気管を夫々クランクケ
ースの下方を通して直線状に配置することができ、膨張
室内での排気反射波の乱れを抑えて第1および第2のシ
リンダ間の性能のばらつきを解消することができる。
ースの下方を通して直線状に配置することができ、膨張
室内での排気反射波の乱れを抑えて第1および第2のシ
リンダ間の性能のばらつきを解消することができる。
また、第2の排気管が膨張室の部分で折れ曲がらずに
済むので、第1および第2の排気管の形状を単純なもの
とすることができ、その分、第1および第2の排気管の
製造を容易に行えるとともに、製品毎の形状のばらつき
も少なくなり、安定したエンジン性能を得ることができ
る。
済むので、第1および第2の排気管の形状を単純なもの
とすることができ、その分、第1および第2の排気管の
製造を容易に行えるとともに、製品毎の形状のばらつき
も少なくなり、安定したエンジン性能を得ることができ
る。
しかも、上記構成によると、リヤアームの他方のアー
ム部材は、第2の排気管の膨張室を避けるように上向き
に屈曲されているので、この他方のアーム部材の下方に
第2の排気管を導いたにも拘わらず、大径な膨張室の位
置を無理なく引き上げることができる。このため、第2
の排気管を後方に進むに従い上向きに傾斜させた姿勢で
直線状に配置することが可能となり、バンク角を充分に
確保できる。
ム部材は、第2の排気管の膨張室を避けるように上向き
に屈曲されているので、この他方のアーム部材の下方に
第2の排気管を導いたにも拘わらず、大径な膨張室の位
置を無理なく引き上げることができる。このため、第2
の排気管を後方に進むに従い上向きに傾斜させた姿勢で
直線状に配置することが可能となり、バンク角を充分に
確保できる。
加えて、第1および第2の排気管のサイレンサは、い
ずれも後輪の後端よりも前方に位置するので、例えば自
動二輪車を入手によって後方から支える場合に、サイレ
ンサが邪魔とならず、取り扱いが容易となる。また、特
に第1の排気管のサイレンサは、クランクケースの直後
に位置するので、マスの集中化を図れるとともに、この
サイレンサ自体が第1のシリンダに近づく分、このサイ
レンサに振動が増幅されて伝わり難くなる。このため、
振動面で有利な構成となり、サイレンサを支える格別な
ステー類を省略できる。
ずれも後輪の後端よりも前方に位置するので、例えば自
動二輪車を入手によって後方から支える場合に、サイレ
ンサが邪魔とならず、取り扱いが容易となる。また、特
に第1の排気管のサイレンサは、クランクケースの直後
に位置するので、マスの集中化を図れるとともに、この
サイレンサ自体が第1のシリンダに近づく分、このサイ
レンサに振動が増幅されて伝わり難くなる。このため、
振動面で有利な構成となり、サイレンサを支える格別な
ステー類を省略できる。
その上、第1および第2の排気管のサイレンサは、自
動二輪車を側方から見た時に、後上がりに傾斜された同
一直線上において前後に一列に並んでいるので、これら
サイレンサが後輪を間に挟んで前後にずれているにも拘
わらず、サイレンサに一体感および関連性が付与され
る。そのため、特に後輪付近の走行風の空気抵抗に対す
るバランスが損なわれずに済むとともに、サイレンサを
含む排気系と後輪との調和によって軽快感をより一層高
めることができ、自動二輪車の外観面で好都合となる。
動二輪車を側方から見た時に、後上がりに傾斜された同
一直線上において前後に一列に並んでいるので、これら
サイレンサが後輪を間に挟んで前後にずれているにも拘
わらず、サイレンサに一体感および関連性が付与され
る。そのため、特に後輪付近の走行風の空気抵抗に対す
るバランスが損なわれずに済むとともに、サイレンサを
含む排気系と後輪との調和によって軽快感をより一層高
めることができ、自動二輪車の外観面で好都合となる。
[実施例] 以下本発明を、図面に示す一実施例にもとづいて説明
する。
する。
第2図中符号1で示すフレームは、その前端にステア
リングヘッドパイプ2を備えている。ステアリングヘッ
ドパイプ2には、倒立形のフロントフォーク3が枢支さ
れており、このフロントフォーク3の下端部に前輪4が
支持されている。
リングヘッドパイプ2を備えている。ステアリングヘッ
ドパイプ2には、倒立形のフロントフォーク3が枢支さ
れており、このフロントフォーク3の下端部に前輪4が
支持されている。
また、ステアリングヘッドパイプ2には、後方斜め下
向きに延びる左右一対のメインパイプ5が連結されてい
る。メインパイプ5は、その基本断面形状が上下方向に
縦長な長方形状をなしており、このメインパイプ5の後
端部にリヤアームブラケット6が連結されている。リヤ
アームブラケット6の間には、リヤアーム7の前端部が
介装され、かつピボット軸8を介して枢支されている。
向きに延びる左右一対のメインパイプ5が連結されてい
る。メインパイプ5は、その基本断面形状が上下方向に
縦長な長方形状をなしており、このメインパイプ5の後
端部にリヤアームブラケット6が連結されている。リヤ
アームブラケット6の間には、リヤアーム7の前端部が
介装され、かつピボット軸8を介して枢支されている。
リヤアーム7は、第1図に示すような一対のアーム部
材7a,7bを有している。アーム部材7a,7bは、フレーム1
の後部から後方に向かって延びているとともに、前後方
向に延びる車体中心線X1−X1を挟んで車幅方向に互いに
離間して配置されている。そして、これらアーム部材7
a,7bの後端部間に、車軸12を介して後輪9が支持されて
いる。
材7a,7bを有している。アーム部材7a,7bは、フレーム1
の後部から後方に向かって延びているとともに、前後方
向に延びる車体中心線X1−X1を挟んで車幅方向に互いに
離間して配置されている。そして、これらアーム部材7
a,7bの後端部間に、車軸12を介して後輪9が支持されて
いる。
第4図に示すように、進行方向右側のアーム部材7b
は、上方に凸となるように屈曲された屈曲部10を有して
いる。屈曲部10は、ピボット軸8と車軸12とを結ぶ直線
Sよりも上方に張り出しており、この屈曲部10の下方に
後輪9の前部側方に連なる空間11が形成されている。こ
の空間11は、屈曲部10の下方に進むに従い拡開されてい
る。
は、上方に凸となるように屈曲された屈曲部10を有して
いる。屈曲部10は、ピボット軸8と車軸12とを結ぶ直線
Sよりも上方に張り出しており、この屈曲部10の下方に
後輪9の前部側方に連なる空間11が形成されている。こ
の空間11は、屈曲部10の下方に進むに従い拡開されてい
る。
なお、リヤアーム7は一本の油圧緩衝器13によって懸
架されており、この油圧緩衝器13は、左右のアーム部材
7a,7bの前端部間において上下方向に沿って縦置きされ
ている。
架されており、この油圧緩衝器13は、左右のアーム部材
7a,7bの前端部間において上下方向に沿って縦置きされ
ている。
ところで、上記メインパイプ5の下方には、水冷式の
V形2サイクル2気筒エンジン15が配置されている。こ
のエンジン15は、メインパイプ5およびリヤアームブラ
ケット6に支持されており、このエンジン15のクランク
ケース16の内部に一本のクランク軸17が左右方向に沿っ
て横置きに収容されている。
V形2サイクル2気筒エンジン15が配置されている。こ
のエンジン15は、メインパイプ5およびリヤアームブラ
ケット6に支持されており、このエンジン15のクランク
ケース16の内部に一本のクランク軸17が左右方向に沿っ
て横置きに収容されている。
クランクケース16は、前ケース16aと後ケース16bとに
分割されている。これら両ケース16a,16bの分割ライン
Aは、クランク軸17の軸心を通り、かつクランクケース
16の上下方向に沿って延びている。後ケース16bの後部
は、図示しない変速機を収容した変速機ケース16cを兼
ねており、この変速機ケース16cの左側部にエンジン動
力を出力する駆動スプロケット18が設けられている。そ
して、この駆動スプロケット18と後輪9の従動スプロケ
ット19との間には、チェーン20が掛け渡されており、こ
のチェーン20は左側のアーム部材7aの上下両側を通って
前後方向に延びている。
分割されている。これら両ケース16a,16bの分割ライン
Aは、クランク軸17の軸心を通り、かつクランクケース
16の上下方向に沿って延びている。後ケース16bの後部
は、図示しない変速機を収容した変速機ケース16cを兼
ねており、この変速機ケース16cの左側部にエンジン動
力を出力する駆動スプロケット18が設けられている。そ
して、この駆動スプロケット18と後輪9の従動スプロケ
ット19との間には、チェーン20が掛け渡されており、こ
のチェーン20は左側のアーム部材7aの上下両側を通って
前後方向に延びている。
第2図および第5図に示すように、クランクケース16
の前ケース16aには、第1のシリンダとしての後部シリ
ンダ21と、第2のシリンダとしての前部シリンダ22とが
取り付けられている。後部シリンダ21は、前ケース16a
の上部から前方斜め上向きに延びている。前部シリンダ
22は、前ケース16aの下部から前方斜め下向きに延びて
いる。そのため、これらシリンダ21,22は、自動二輪車
を側方から見た場合に、前方に向ってV形に配置されて
いる。そして、本実施例の場合、二つのシリンダ21,22
の挟み角は90゜に設定されており、これらシリンダ21,2
2内のピストン23は、コンロッド24を介してクランク軸1
7上のクランクピンに連結されている。
の前ケース16aには、第1のシリンダとしての後部シリ
ンダ21と、第2のシリンダとしての前部シリンダ22とが
取り付けられている。後部シリンダ21は、前ケース16a
の上部から前方斜め上向きに延びている。前部シリンダ
22は、前ケース16aの下部から前方斜め下向きに延びて
いる。そのため、これらシリンダ21,22は、自動二輪車
を側方から見た場合に、前方に向ってV形に配置されて
いる。そして、本実施例の場合、二つのシリンダ21,22
の挟み角は90゜に設定されており、これらシリンダ21,2
2内のピストン23は、コンロッド24を介してクランク軸1
7上のクランクピンに連結されている。
したがって、後部シリンダ21と前部シリンダ22とは、
第3図からも分かるように、クランク軸17の軸方向にオ
フセットされており、この前部シリンダ22の直前に前輪
4が位置されている。
第3図からも分かるように、クランク軸17の軸方向にオ
フセットされており、この前部シリンダ22の直前に前輪
4が位置されている。
クランクケース16の上面には、後部シリンダ21のクラ
ンク室21aに連なる吸気口25と、前部シリンダ22のクラ
ンク室22aに連なる吸気口26とが形成されている。後部
シリンダ21の吸気口25は、この後部シリンダ21の付け根
の後部において斜め上向きに開口されており、この吸気
口25にリード弁27を介して気化器28が接続されている。
この気化器28は、後部シリンダ21の後方に位置されてい
る。
ンク室21aに連なる吸気口25と、前部シリンダ22のクラ
ンク室22aに連なる吸気口26とが形成されている。後部
シリンダ21の吸気口25は、この後部シリンダ21の付け根
の後部において斜め上向きに開口されており、この吸気
口25にリード弁27を介して気化器28が接続されている。
この気化器28は、後部シリンダ21の後方に位置されてい
る。
また、前部シリンダ22の吸気口26は、この前部シリン
ダ22の付け根の上部において前向きに開口されており、
この吸気口26にリード弁27を介して他の気化器28が接続
されている。この他の気化器28は、前部シリンダ22の上
側に位置されている。
ダ22の付け根の上部において前向きに開口されており、
この吸気口26にリード弁27を介して他の気化器28が接続
されている。この他の気化器28は、前部シリンダ22の上
側に位置されている。
なお、後部シリンダ21のクランク室21aと前部シリン
ダ22のクランク室22aとは、クランクケース16内におい
て気密に区画されている。
ダ22のクランク室22aとは、クランクケース16内におい
て気密に区画されている。
後部シリンダ21の前面および前部シリンダ22の下面に
は、夫々ピストン23によって開閉される排気口30,31が
形成されている。後部シリンダ21の排気口30は、前部シ
リンダ22の左側方において下向きに開口されており、こ
の排気口30の開口端に第1の排気管32が接続されてい
る。第1の排気管32は、クランクケース16の前方におい
て、上部後部シリンダ22の左側方を通して下方に引き回
されているとともに、この下端部がクランクケース16の
下方を通って後方に直線的に導かれている。
は、夫々ピストン23によって開閉される排気口30,31が
形成されている。後部シリンダ21の排気口30は、前部シ
リンダ22の左側方において下向きに開口されており、こ
の排気口30の開口端に第1の排気管32が接続されてい
る。第1の排気管32は、クランクケース16の前方におい
て、上部後部シリンダ22の左側方を通して下方に引き回
されているとともに、この下端部がクランクケース16の
下方を通って後方に直線的に導かれている。
すなわち、第1の排気管32は、第1図および第2図に
示すように、クランクケース16の下方に進むに従い逐次
拡径するフロントテーパ部32aと、このフロントテーパ
部32aに連続して最も大径となるボデー部32bと、このボ
デー部32bの後端から後方に進むに従い逐次縮径するリ
ヤテーパ部32dcとで構成され、大径なボデー部32bが膨
張室を構成してクランクケース16の下方に位置されてい
る。
示すように、クランクケース16の下方に進むに従い逐次
拡径するフロントテーパ部32aと、このフロントテーパ
部32aに連続して最も大径となるボデー部32bと、このボ
デー部32bの後端から後方に進むに従い逐次縮径するリ
ヤテーパ部32dcとで構成され、大径なボデー部32bが膨
張室を構成してクランクケース16の下方に位置されてい
る。
そして、ボデー部32bに連なるリヤテーパ部32cは、左
側のアーム部材7aの枢支部の下方に導かれており、この
導出端に筒状のサイレンサ33が連結されている。サイレ
ンサ33は、上記エンジン15のクランクケース16の直後に
おいて左側のアーム部材7aの側方に位置されており、そ
の後端が後輪9の車軸12よりも前方に位置されている。
側のアーム部材7aの枢支部の下方に導かれており、この
導出端に筒状のサイレンサ33が連結されている。サイレ
ンサ33は、上記エンジン15のクランクケース16の直後に
おいて左側のアーム部材7aの側方に位置されており、そ
の後端が後輪9の車軸12よりも前方に位置されている。
一方、前部シリンダ22の排気口26は、後方に向って開
口されており、この開口端に第2の排気管35が連結され
ている。第2の排気管35は、クランクケース16の下方を
通って後方に一直線状に導かれている。この第2の排気
管35は、後方に進むに従い逐次拡径するフロントテーパ
部35aと、このフロントテーパ部35aに連結して最も大径
となるボデー部35bと、このボデー部35bの後端から後方
に進むに従い逐次縮径するリヤテーパ部35cとで構成さ
れ、最も大径なボデー部35bが膨張室を構成している。
口されており、この開口端に第2の排気管35が連結され
ている。第2の排気管35は、クランクケース16の下方を
通って後方に一直線状に導かれている。この第2の排気
管35は、後方に進むに従い逐次拡径するフロントテーパ
部35aと、このフロントテーパ部35aに連結して最も大径
となるボデー部35bと、このボデー部35bの後端から後方
に進むに従い逐次縮径するリヤテーパ部35cとで構成さ
れ、最も大径なボデー部35bが膨張室を構成している。
第2の排気管35のフロントテーパ部35aは、第1図に
示すように、クランクケース16の下方において、第1の
排気管32のボデー部32bの側方を通して後方に延びてい
る。そのため、第1および第2の排気管32,35は、上記
車体中心線X1−X1の左右両側に振り分けて配置されてい
る。
示すように、クランクケース16の下方において、第1の
排気管32のボデー部32bの側方を通して後方に延びてい
る。そのため、第1および第2の排気管32,35は、上記
車体中心線X1−X1の左右両側に振り分けて配置されてい
る。
前部シリンダ22に連なる第2の排気管35は、クランク
ケース16の下方から上記チェーン20とは車体中心線X1−
X1を挟んだ反対側、つまり右側のアーム部材7bの下方に
導かれている。この第2の排気管35のボデー部35bは、
油圧緩衝器13の下端部の右側方を通過するとともに、屈
曲されたアーム部材7bの下方の空間11に挿通配置されて
いる。そして、このボデー部35bに連なるリヤテーパ部3
5cは、後輪9の車軸12の直前において、右側のアーム部
材7bの側方に導出されている。
ケース16の下方から上記チェーン20とは車体中心線X1−
X1を挟んだ反対側、つまり右側のアーム部材7bの下方に
導かれている。この第2の排気管35のボデー部35bは、
油圧緩衝器13の下端部の右側方を通過するとともに、屈
曲されたアーム部材7bの下方の空間11に挿通配置されて
いる。そして、このボデー部35bに連なるリヤテーパ部3
5cは、後輪9の車軸12の直前において、右側のアーム部
材7bの側方に導出されている。
このため、第2の排気管35のボデー部35bは、後輪9
の前部右側方に配置されており、この第2の排気管35の
ボデー部35bと第1の排気管32のボデー部32bとは、車体
中心線X1−X1の左右両側において、前後にずれて配置さ
れている。そして、本実施例の場合、各排気管32,35の
中心線X2およびX3は、第1図に示すように、車体中心線
X1−X1と交差することなく前後方向に延びている。
の前部右側方に配置されており、この第2の排気管35の
ボデー部35bと第1の排気管32のボデー部32bとは、車体
中心線X1−X1の左右両側において、前後にずれて配置さ
れている。そして、本実施例の場合、各排気管32,35の
中心線X2およびX3は、第1図に示すように、車体中心線
X1−X1と交差することなく前後方向に延びている。
なお、上記両方の排気管32,35は、その途中がリヤア
ームブラケット6に支持されている。
ームブラケット6に支持されている。
第2の排気管35のリヤテーパ部35cの導出端には、筒
状のサイレンサ36が連結されている。サイレンサ36は、
車軸12よりも高い位置にあり、その後端が後輪9の後端
よりも前方に位置されている。そして、第2図に最も良
く示されるように、第1の排気管32のサイレンサ33と第
2の排気管35のサイレンサ36とは、自動二輪車を側方か
ら見た場合に、後上がりに傾斜された同一の直線O1上に
おいて前後に一列に並べて配置されており、サイレンサ
33の延長上にサイレンサ36が略同軸上に位置されてい
る。
状のサイレンサ36が連結されている。サイレンサ36は、
車軸12よりも高い位置にあり、その後端が後輪9の後端
よりも前方に位置されている。そして、第2図に最も良
く示されるように、第1の排気管32のサイレンサ33と第
2の排気管35のサイレンサ36とは、自動二輪車を側方か
ら見た場合に、後上がりに傾斜された同一の直線O1上に
おいて前後に一列に並べて配置されており、サイレンサ
33の延長上にサイレンサ36が略同軸上に位置されてい
る。
このような構成によれば、前部シリンダ22に連なる第
2の排気管35と、後部シリンダ21に連なる第1の排気管
32とをクランクケース16の下方を通して後方に導くに当
たり、第1の排気管32のボデー部32bをクランクケース1
6の下方に配置するとともに、第2の排気管35のボデー
部35bをリヤアーム7の右側のアーム部材7bの下方に配
置し、これら排気管32,35の大径なボデー部32b,35bを車
体中心線X1−X1の左右両側において前後にずらして配置
したので、第1および第2の排気管32,35の大径なボデ
ー部32b,35bがクランクケース16の下方で互いに干渉し
合うことはない。
2の排気管35と、後部シリンダ21に連なる第1の排気管
32とをクランクケース16の下方を通して後方に導くに当
たり、第1の排気管32のボデー部32bをクランクケース1
6の下方に配置するとともに、第2の排気管35のボデー
部35bをリヤアーム7の右側のアーム部材7bの下方に配
置し、これら排気管32,35の大径なボデー部32b,35bを車
体中心線X1−X1の左右両側において前後にずらして配置
したので、第1および第2の排気管32,35の大径なボデ
ー部32b,35bがクランクケース16の下方で互いに干渉し
合うことはない。
しかも、この場合、第2の排気管35のボデー部35bが
後輪9の直前に張り出すことはないので、このボデー部
35bを後輪9を避けるように屈曲させる必要もない。
後輪9の直前に張り出すことはないので、このボデー部
35bを後輪9を避けるように屈曲させる必要もない。
したがって、二本の排気管32,35を直線的に配置する
ことができ、これら排気管32,35の形状を略同一化する
ことができる。
ことができ、これら排気管32,35の形状を略同一化する
ことができる。
その上、排気管32,35のボデー部32b,35bが急激に曲げ
られることもないので、ボデー部32b,35b内での排気反
射波の乱れもなくなり、曲げによる性能損失をなくすこ
とができる。
られることもないので、ボデー部32b,35b内での排気反
射波の乱れもなくなり、曲げによる性能損失をなくすこ
とができる。
よって、前部シリンダ22と後部シリンダ21との間の出
力特性や性能のばらつきを解消することができ、エンジ
ン回転が滑らかとなるとともに、エンジン全体の性能が
向上する。
力特性や性能のばらつきを解消することができ、エンジ
ン回転が滑らかとなるとともに、エンジン全体の性能が
向上する。
また、排気管32,35が略直線状となることから、これ
ら排気管32,35の形状を単純なものとすることができ、
その分、簡単に製造できるとともに、製品毎の形状のば
らつきも少なくなり、安定した性能を得ることができ
る。
ら排気管32,35の形状を単純なものとすることができ、
その分、簡単に製造できるとともに、製品毎の形状のば
らつきも少なくなり、安定した性能を得ることができ
る。
さらに、上記構成によると、リヤアーム7の右側のア
ーム部材7bは、第2の排気管35のボデー部35bを避ける
ように上向きに屈曲された屈曲部10を有するので、この
アーム部材7bの下方に大径なボデー部35bを導いたにも
拘わらず、このボデー部35bの挿通位置を無理なく引き
上げることができる。
ーム部材7bは、第2の排気管35のボデー部35bを避ける
ように上向きに屈曲された屈曲部10を有するので、この
アーム部材7bの下方に大径なボデー部35bを導いたにも
拘わらず、このボデー部35bの挿通位置を無理なく引き
上げることができる。
このため、クランクケース16の下方から延びる第2の
排気管35を後方に進むに従い上向きに傾斜させた姿勢で
直線的に配置することができ、自動二輪車を側方から見
た場合の軽快感が増大するとともに、バンク角を充分に
確保することができる。
排気管35を後方に進むに従い上向きに傾斜させた姿勢で
直線的に配置することができ、自動二輪車を側方から見
た場合の軽快感が増大するとともに、バンク角を充分に
確保することができる。
その上、第1および第2の排気管32,35のサイレンサ3
3,36は、いずれも後輪9の後端よりも前方にずれて位置
するので、例えば自動二輪車を人手によって後方から支
える時でもサイレンサ33,36が邪魔にならず、取り扱い
が容易となる。それとともに、第1の排気管32のサイレ
ンサ33は、第2図に見られるように、クランクケース16
の直後に位置するので、このサイレンサ33を車体の重心
位置に近づけることができ、マスの集中化を図れる。ま
た、サイレンサ33が第1のシリンダ21に近い位置に止ま
るので、このサイレンサ33に振動が増幅されて伝わり難
くなり、振動面で有利な構成となる。よって、サイレン
サ33を支えるステー類を省略することが可能となり、サ
イレンサ33の支持構造を簡略化することができる。
3,36は、いずれも後輪9の後端よりも前方にずれて位置
するので、例えば自動二輪車を人手によって後方から支
える時でもサイレンサ33,36が邪魔にならず、取り扱い
が容易となる。それとともに、第1の排気管32のサイレ
ンサ33は、第2図に見られるように、クランクケース16
の直後に位置するので、このサイレンサ33を車体の重心
位置に近づけることができ、マスの集中化を図れる。ま
た、サイレンサ33が第1のシリンダ21に近い位置に止ま
るので、このサイレンサ33に振動が増幅されて伝わり難
くなり、振動面で有利な構成となる。よって、サイレン
サ33を支えるステー類を省略することが可能となり、サ
イレンサ33の支持構造を簡略化することができる。
加えて、第1の排気管32のサイレンサ33と、第2の排
気管35のサイレンサ36とは、自動二輪車を側方から見た
場合に、第2の排気管35に沿うように後上がりに傾斜さ
れた同一の直線O1上において前後に一列に並べて配置さ
れているので、二本のサイレンサ33,36が後輪9を間に
挟んで前後にずれているにも拘わらず、これらサイレン
サ33,36に一体感および関連性を付与することができ
る。
気管35のサイレンサ36とは、自動二輪車を側方から見た
場合に、第2の排気管35に沿うように後上がりに傾斜さ
れた同一の直線O1上において前後に一列に並べて配置さ
れているので、二本のサイレンサ33,36が後輪9を間に
挟んで前後にずれているにも拘わらず、これらサイレン
サ33,36に一体感および関連性を付与することができ
る。
したがって、特に後輪9の付近の走行風の空気抵抗に
対するバランスが損なわれずに済むとともに、サイレン
サ33,36の後輪9との調和によって軽快感を高めること
ができ、自動二輪車の外観が向上するといった利点があ
る。
対するバランスが損なわれずに済むとともに、サイレン
サ33,36の後輪9との調和によって軽快感を高めること
ができ、自動二輪車の外観が向上するといった利点があ
る。
[発明の効果] 以上詳述した本発明によれば、第1および第2の排気
管の膨張室が前後にずれて配置されるので、これら膨張
室が互いに干渉し合うことはないとともに、後方に位置
する第2の排気管の膨張室にしても、緩衝器の下端部の
側方を通して他方のアーム部材の下方に位置されるの
で、この膨張室を後輪を避けるように屈曲させる必要は
ない。そのため、第1および第2の排気管をクランクケ
ースの下方を通して直線状に配置でき、これら排気管内
での排気反射波の乱れを抑えて、性能損失を無くすこと
ができる。この結果、第1のシリンダと第2のシリンダ
との間の出力特性や性能のばらつきを解消することがで
き、エンジン回転が滑らかとなるのは勿論のこと、エン
ジン性能を高めることができる。
管の膨張室が前後にずれて配置されるので、これら膨張
室が互いに干渉し合うことはないとともに、後方に位置
する第2の排気管の膨張室にしても、緩衝器の下端部の
側方を通して他方のアーム部材の下方に位置されるの
で、この膨張室を後輪を避けるように屈曲させる必要は
ない。そのため、第1および第2の排気管をクランクケ
ースの下方を通して直線状に配置でき、これら排気管内
での排気反射波の乱れを抑えて、性能損失を無くすこと
ができる。この結果、第1のシリンダと第2のシリンダ
との間の出力特性や性能のばらつきを解消することがで
き、エンジン回転が滑らかとなるのは勿論のこと、エン
ジン性能を高めることができる。
また、第1および第2の排気管の形状が簡単なものと
なるから、これら排気管の製造を容易に行えるととも
に、製品毎の形状のばらつきも少なくなり、安定したエ
ンジン性能を得ることができる。
なるから、これら排気管の製造を容易に行えるととも
に、製品毎の形状のばらつきも少なくなり、安定したエ
ンジン性能を得ることができる。
しかも、第2の排気管の膨張室と向かい合うアーム部
材は、膨張室を避けるように上向きに屈曲された屈曲部
を有するので、このアーム部材の下方に大径な膨張室を
導いたにも拘わらず、この膨張室の位置を無理なく引き
上げることができる。したがって、クランクケースの下
方から延びる第2の排気管を後方に進むに従い上向きに
傾斜させた姿勢で直線的に配置することが可能となり、
バンク角を充分に確保することができる。
材は、膨張室を避けるように上向きに屈曲された屈曲部
を有するので、このアーム部材の下方に大径な膨張室を
導いたにも拘わらず、この膨張室の位置を無理なく引き
上げることができる。したがって、クランクケースの下
方から延びる第2の排気管を後方に進むに従い上向きに
傾斜させた姿勢で直線的に配置することが可能となり、
バンク角を充分に確保することができる。
その上、第1および第2の排気管のサイレンサが後輪
の後方に突出することはないので、例えば自動二輪車を
人手によって後方から支える時でもサイレンサが邪魔に
ならず、取り扱いが容易となる。さらに、第1の排気管
のサイレンサが車体の重心位置に近づくので、マス集中
化を図れるとともに、このサイレンサが第1のシリンダ
に近い位置に止まる分、サイレンサに振動が増幅されて
伝わり難くなり、振動面で有利な構成となる。よって、
サイレンサを支えるステー類を省略することが可能とな
り、サイレンサの支持構造を簡略化することができる。
の後方に突出することはないので、例えば自動二輪車を
人手によって後方から支える時でもサイレンサが邪魔に
ならず、取り扱いが容易となる。さらに、第1の排気管
のサイレンサが車体の重心位置に近づくので、マス集中
化を図れるとともに、このサイレンサが第1のシリンダ
に近い位置に止まる分、サイレンサに振動が増幅されて
伝わり難くなり、振動面で有利な構成となる。よって、
サイレンサを支えるステー類を省略することが可能とな
り、サイレンサの支持構造を簡略化することができる。
それとともに、二本のサイレンサが後輪を間に挟んで
前後にずれているにも拘わらず、これらサイレンサに一
体感および関連性が付与されるので、特に後輪付近の走
行風の空気抵抗に対するバランスが損なわれずに済むと
ともに、サイレンサと後輪との調和によって軽快感が高
まり、自動二輪車の外観が向上するといった利点があ
る。
前後にずれているにも拘わらず、これらサイレンサに一
体感および関連性が付与されるので、特に後輪付近の走
行風の空気抵抗に対するバランスが損なわれずに済むと
ともに、サイレンサと後輪との調和によって軽快感が高
まり、自動二輪車の外観が向上するといった利点があ
る。
図面は本発明の一実施例を示し、 第1図は、排気管の配管形状を示す底面図、 第2図は、自動二輪車の左側面図、 第3図は、第2図中III線方向から見た矢視図、 第4図は、第2の排気管とリヤアームとの位置関係を示
す右側面図、 第5図は、V形2サイクル2気筒エンジンを一部断面し
た側面図である。 1……フレーム 7……リヤアーム 7a,7b……アーム部材 9……後輪 10……屈曲部 11……空間 12……車軸 13……緩衝器(油圧緩衝器) 15……V形2サイクル2気筒エンジン 16……クランクケース 20……チェーン 21……第1のシリンダ(後部シリンダ) 22……第2のシリンダ(前部シリンダ) 32……第1の排気管 33,36……サイレンサ 35……第2の排気管 32b,35b……膨張室(ボデー部)
す右側面図、 第5図は、V形2サイクル2気筒エンジンを一部断面し
た側面図である。 1……フレーム 7……リヤアーム 7a,7b……アーム部材 9……後輪 10……屈曲部 11……空間 12……車軸 13……緩衝器(油圧緩衝器) 15……V形2サイクル2気筒エンジン 16……クランクケース 20……チェーン 21……第1のシリンダ(後部シリンダ) 22……第2のシリンダ(前部シリンダ) 32……第1の排気管 33,36……サイレンサ 35……第2の排気管 32b,35b……膨張室(ボデー部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−114585(JP,A) 特開 平1−141188(JP,A) 特開 昭61−201813(JP,A) 特開 平1−229791(JP,A) 特開 平3−114989(JP,A) 実開 昭60−45227(JP,U) ”モーターサイクリスト 1989年4月 号”,八重洲出版,P.462−463 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62M 7/02 B62K 25/20 F01N 7/08
Claims (1)
- 【請求項1】フレームと、 このフレームに支持されたV形2サイクルエンジンと、 このV形2サイクルエンジンの後方に向かって延びると
ともに、車幅方向に離間して配置された左右一対のアー
ム部材を有するリヤアームと、 このリヤアームのアーム部材の後端部間に車軸を介して
支持された後輪と、 上記アーム部材の前端部間に縦置きの姿勢で配置され、
上記リヤアームを懸架する緩衝器と、 上記リヤアームの一方のアーム部材に沿って配置され、
上記エンジンの出力を後輪に伝えるチェーンと、を備え
ている自動二輪車において、 上記V形2サイクルエンジンは、クランクケースから上
向きに延びる第1のシリンダと、上記クランクケースか
ら前向きに延びる第2のシリンダとを有し、上記第1の
シリンダに連なる第1の排気管は、上記クランクケース
の前方から下方を通して後方に導くとともに、この第1
の排気管の途中に形成された大径な膨張室を上記クラン
クケースの下方に配置し、上記第2のシリンダに連なる
第2の排気管は、上記クランクケースの下方において上
記第1の排気管の膨張室の側方を通して後方に導くとと
もに、この第2の排気管の途中に形成された大径な膨張
室を上記緩衝器の下端部の側方であり、かつ上記チェー
ンの反対側に位置された他方のアーム部材の下方に配置
し、 この第2の排気管の膨張室と向かい合う他方のアーム部
材は、上方に向けて凸となるような形状に屈曲させるこ
とで、この屈曲部の下方に上記第2の排気管の膨張室を
挿通配置し また、上記第1および第2の排気管は、夫々その後端に
上記後輪を間に挟んで左右に振り分けられた筒状のサイ
レンサを有し、第1の排気管のサイレンサは、上記リヤ
アームの一方のアーム部材の側方において上記後輪の車
軸よりも前方に位置されているとともに、上記第2の排
気管のサイレンサは、上記後輪の後端よりも前方に位置
され、しかも、第1の排気管のサイレンサと第2の排気
管のサイレンサとは、これら両サイレンサを上記フレー
ムの側方から見た場合に、後上がりに傾斜された同一直
線上において前後に一列に並べて配置されていることを
特徴とする自動二輪車の排気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01240514A JP3140754B2 (ja) | 1989-09-19 | 1989-09-19 | 自動二輪車の排気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01240514A JP3140754B2 (ja) | 1989-09-19 | 1989-09-19 | 自動二輪車の排気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03104797A JPH03104797A (ja) | 1991-05-01 |
JP3140754B2 true JP3140754B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=17060655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01240514A Expired - Fee Related JP3140754B2 (ja) | 1989-09-19 | 1989-09-19 | 自動二輪車の排気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3140754B2 (ja) |
-
1989
- 1989-09-19 JP JP01240514A patent/JP3140754B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
"モーターサイクリスト 1989年4月号",八重洲出版,P.462−463 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03104797A (ja) | 1991-05-01 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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