JP3140154U - 飛翔害虫忌避用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案は、足に装着しても歩行運動の妨げとならず、歩行運動により生ずる空気流を利用して一定量の殺虫薬剤を揮散させ、安定した虫除け効果を維持できる飛翔害虫忌避用具を提供することを目的とする。
【解決手段】吹き込み孔5aと排気孔5bと空洞部5cとを有する中空の筐体5からなり、靴に取り付けて使用することにより前記吹き込み孔5aから前記排気孔5bへ空気流が排出される飛翔害虫忌避用具8であって、前記空気流により回転する風車1が前記空洞部5c内に配置され、前記風車1が飛翔害虫忌避成分を含有させた紙、不織布もしくは樹脂のいずれか1つの材料からなることを特徴とする飛翔害虫忌避用具8により、上記課題を解決できる。
【選択図】図1
Description
本考案の飛翔害虫忌避用具は、吹き込み孔と排気孔と空洞部とを有する中空の筐体からなり、靴に取り付けて使用することにより前記吹き込み孔から前記排気孔へ空気流が排出される飛翔害虫忌避用具であって、前記空気流により回転する風車が前記空洞部内に配置され、前記風車が飛翔害虫忌避成分を含有させた紙、不織布もしくは樹脂のいずれか1つの材料からなることを特徴とする。
(実施形態1)
図1は、本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具の一例を示す透明斜視図である。
図1に示すように、本考案の飛翔害虫忌避用具8は、吹き込み孔5aと排気孔5bと空洞部5cとを有する中空の筐体5の空洞部5c内に風車1が配置されて概略構成されている。
吹き込み孔5aの径は排気孔5bの径より大きく形成されている。そのため、空気流を効率的に吹き込み孔5aから取り込むことができ、また、取り込んだ空気流を径の小さい排気孔5bから排出させることで空気流の勢いを増して排出させることができるので、より広範囲に空気流を噴出させることができる。
支持軸2は、金属または樹脂製からなり、吹き込み孔5aから排気孔5bへ向けて配置されている。支持軸2の一端2aと他端2bはそれぞれ、2本の支持棒3aが十字型に配置され形成された支持軸受け支持体3の軸受け部3cに取り付けられている。軸受け部3cは、吹き込み孔5aおよび排気孔5bで中央部側となるように取り付けられており、支持軸2が中空部5cの中心軸となるように配置されている。そのため、吹き込み孔5aから取り込まれた空気流により、風車1は、動きを妨げられることなく、容易に回転することができる構成とされている。
なお、各回転翼1aが支持軸2に直に取り付けられて、風車1が支持軸回りに回転自在とされてもよい。このような構成であっても、風車1を勢いよく回転させることができる。
風車1は2つ以上備えられていることが好ましい。風車1を2つ備えることで、空気流の取り込み量をさらに増すことができるとともに、排気する空気流の勢いをさらに増して、より広範囲に空気流を噴出させることができる。
風車1の回転翼1aの形状、大きさおよび枚数は、空気流をより多く取り込むことができ、勢いよく回転して、排出させる空気流の勢いを増すことができる形状、大きさおよび枚数であればよく、特に限定されない。
また、風車1の回転翼1aが、紙、不織布もしくは樹脂のいずれかの材料からなれば、容易に一定量の飛翔害虫忌避成分を含有させることができる。また、一定の材料強度を有するとともに、雨濡れに対しても一定の耐性も有するので、雨濡れなどで容易に壊れないようにすることができる。さらに、1回の空気流の衝突が奪い取る飛翔害虫忌避成分をわずかにして、長期間に亘って一定量の飛翔害虫忌避成分を安定して排出させるようにすることができる。
具体的には、風車1の回転翼1aの材料として用いる樹脂としては、PP(polypropylene)、PE(Polyethylene)などを挙げることができる。また、風車1の材料として用いる紙としては、ダンボールなどを挙げることができる。
なお、支持軸2に飛翔害虫忌避成分を塗布して、吹き込み孔5aから取り込まれる空気流または排気孔5bから排出される空気流に飛翔害虫忌避成分を含有させるようにしてもよい。
さらに、回転翼形状に賦形したPP樹脂などを接合したリング体12を支持軸2に通して作製した風車1を、飛翔害虫忌避成分を含有させた溶液に浸漬させることにより、回転翼1aおよび支持軸2に飛翔害虫忌避成分を内在させてもよい。
このようにすることにより、排気孔5bから排出される空気流により多くの飛翔害虫忌避成分を含有させることができる。
なお、必要に応じて、揮発製剤を配合することが好ましい。揮発製剤を配合することによって、揮発性をさらに高めることができ、人間の体を取り囲むように飛翔害虫忌避成分を含むバリア雰囲気をより効率的に形成することができる。
殺虫剤、植物精油もしくは香料のいずれかの成分は、飛翔害虫に対して効き目があるとともに、常温揮散性があるので、人間の体を取り囲むように飛翔害虫忌避成分を含むバリア雰囲気を形成して、飛翔害虫を効率的に忌避することができるためである。
メトフルトリン、トランスフルスリンもしくはエンペンスリンのいずれかの化合物を含む殺虫剤は、飛翔害虫に対して効き目があるとともに、常温揮散性があるので、人間の体を取り囲むように飛翔害虫忌避成分を含むバリア雰囲気を形成して、飛翔害虫を効率的に忌避することができるためである。
また、メッシュ4に飛翔害虫忌避成分を塗布して、吹き込み孔5aから取り込まれる空気流または排気孔5bから排出される空気流に、さらに飛翔害虫忌避成分を含有させるようにしてもよい。このようにすることにより、排気孔5bから排出される空気流により多くの飛翔害虫忌避成分を含有させて、飛翔害虫忌避効果をさらに高めることができる。
このような材料を用いることにより、筐体5は一定の材料強度を確保することができ、筐体5の破損や変形を防ぐことができるとともに、屋外活動で使用して多少雨に濡れたとしても、風車1に塗布された飛翔害虫忌避成分が筐体5から漏出されることを防ぐことができる。
筐体5の大きさおよび形状は、一般的な靴の大きさに準じて決定すればよく、また、屋外活動の妨げにならない形状であれば、特に限定されない。
台座6の大きさおよび形状は筐体5と靴の大きさを考慮して適切に設定すればよく、特に限定されるものではない。
この実施形態では、飛翔害虫忌避用具8の台座6の一端側6aを靴9のつま先9a方向、他端側6bを踵9b方向に向けて靴9の靴紐部11に配置して、シューレース通過孔7に靴紐(シューレース)10を通すことにより、飛翔害虫忌避用具8を靴9に固定している。
図3は、本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具の別の一例を示す透明斜視図である。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具81は、風車1が一つ備えられているほかは、実施形態1と同様の構成とされている。
このような構成でも、実施形態1と同様に、下半身を中心として人間の身体全体を覆うように飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を形成して、飛翔害虫を有効に忌避することができる。
図4は、本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具のさらに別の一例を示す透明斜視図である。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具82は、風車1および支持軸2が備えられておらず、メッシュ4に飛翔害虫忌避成分が塗布されたほかは、実施形態1と同様の構成とされている。
このような構成でも、吸い込み孔5aから空気流を取り込む際に、メッシュ4に塗布された飛翔害虫忌避成分を空気流に含有させた後、排気孔5bから排出させることができるので、実施形態1、2と同様に、下半身を中心として人間の身体全体を覆うように飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を形成して、飛翔害虫を有効に忌避することができる。
図5は、本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具のさらに別の一例を示す透明斜視図である。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具83は、風車1、支持軸2およびメッシュ4が備えられておらず、空洞部5cの壁面に飛翔害虫忌避成分が塗布されたほかは、実施形態1と同様の構成とされている。
このような構成でも、吸い込み孔5aから取り込んだ空気流に、飛翔害虫忌避成分を含有させた後、排気孔5bから排出させることができる。そのため、実施形態1〜3と同様に、下半身を中心として人間の身体全体を覆うように飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を形成して、飛翔害虫を有効に忌避することができる。
図6は、本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具のさらに別の一例を示す透明斜視図である。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具84は、台座6としてシューレース通過孔7を設けない棒状部材を用いたほかは、実施形態1と同様の構成とされている。
このような構成でも、実施形態1と同様に、下半身を中心として人間の身体全体を覆うように飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を形成して、飛翔害虫を有効に忌避することができるとともに、飛翔害虫忌避用具84の台座6の一端6a、他端6bをそれぞれ靴紐部11のシューレース10の間に挟み込むことにより筐体5を靴7に容易に取り付けることができる。
図7は、本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具のさらに別の一例を示す透明斜視図である。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具85は、台座6としてワイヤ状部材を用いたほかは、実施形態1と同様の構成とされている。
このような構成でも、実施形態1と同様に、下半身を中心として人間の身体全体を覆うように飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を形成して、飛翔害虫を有効に忌避することができるとともに、飛翔害虫忌避用具85の台座6の一端6a、他端6bをそれぞれ靴紐部11のシューレース10に巻きつけて固定することにより筐体5を靴7に容易に取り付けることができる。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具8、81〜85は、風車1、支持軸2、空洞部5cの壁面またはメッシュ4のいずれか一つあるいは二つ以上に、飛翔害虫忌避成分を含有させる構成なので、吹き込み孔5aから取り込まれた空気流に、容易に飛翔害虫忌避成分を含有させて、排気孔5bから排出させることができ、人間の全身を覆うように飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を容易に形成することができる。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具8、84、85は、複数の風車1を有する構成なので、排出させる空気流の勢いを増して、より広範囲に飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を形成することができるとともに、より多くの飛翔害虫忌避成分を含有させることができ、人間の全身を覆うように形成した飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気の効果を高めることができる。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具8、81、82、84、85は、吸い込み孔5aおよび排気孔5bにメッシュ4を有する構成なので、子供が誤って飛翔害虫忌避成分が含有された風車1に触れることのないようにすることができる。
本考案の実施形態である飛翔害虫忌避用具8、81〜85は、台座6を有する構成なので、台座6を容易に靴9の靴紐10に取り付けることができるので、屋外でも簡単に飛翔害虫忌避成分からなるバリア雰囲気を形成することができる。
以下、本考案を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本考案はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
まず、厚さ2mmのダンボール紙を切り抜いて、図1に示すような形状の回転翼を作製し、メトフルトリン1%エタノール溶液を5ml、この回転翼に含侵させた。
次に、この回転翼をリング体に4枚取り付けたものを2つ作製し、これらを樹脂製の支持軸に通して、2つの風車を作製した。樹脂からなるラッパ形状の筐体の空洞部にこれを挿入した後、この支持軸の一端を、筐体の吹き込み孔に取り付けた十字型の支持軸支持体に取り付けた。さらに、この支持軸の他端を別の十字型の支持軸支持体に取り付けて、排気孔に固定した。その後、この筐体の吹き込み孔および排気孔に樹脂製のメッシュを嵌め込んだ。
最後に、この筐体を、2つのシューレース通過孔を有する長さ5cm、幅3cmの平板状の台座に取り付けて、本考案の飛翔害虫忌避用具とした。
図2に示すように、本考案の飛翔害虫忌避用具を両足のスニーカーに取り付けたテスター(実施例用研究員)3名と、本考案の飛翔害虫忌避用具を取り付けないテスター(比較例用研究員)3名により、夏の屋外の市街地散策及び森林公園の山道で2時間の散策を行った。実施例用研究員はいずれも手足の皮膚露出面へヤブカなどによる虫にさされることはなかった。比較例用研究員はいずれも手足の皮膚露出面へヤブカなどによる虫にさされた。
Claims (13)
- 吹き込み孔と排気孔と空洞部とを有する中空の筐体からなり、靴に取り付けて使用することにより前記吹き込み孔から前記排気孔へ空気流が排出される飛翔害虫忌避用具であって、
前記空気流により回転する風車が前記空洞部内に配置され、前記風車が飛翔害虫忌避成分を含有させた紙、不織布もしくは樹脂のいずれか1つの材料からなることを特徴とする飛翔害虫忌避用具。 - 吹き込み孔と排気孔と空洞部とを有する中空の筐体からなり、靴に取り付けて使用することにより前記吹き込み孔から前記排気孔へ空気流が排出される飛翔害虫忌避用具であって、
前記空洞部の壁面に飛翔害虫忌避成分が塗布されていることを特徴とする飛翔害虫忌避用具。 - 吹き込み孔と排気孔と空洞部とを有する中空の筐体からなり、靴に取り付けて使用することにより前記吹き込み孔から前記排気孔へ空気流が排出される飛翔害虫忌避用具であって、
前記吹き込み孔と前記排気孔とにメッシュが備えられており、前記メッシュに飛翔害虫忌避成分が塗布されてなることを特徴とする飛翔害虫忌避用具。 - 前記吹き込み孔の径が前記排気孔の径より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記吹き込み孔と前記排気孔とにそれぞれメッシュが備えられていることを特徴とする請求項1、2、4のいずれか1項に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記風車が2つ以上備えられていることを特徴とする請求項1に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記風車を支持する支持軸が前記空洞部内に配置され、前記支持軸が飛翔害虫忌避成分を内在していることを特徴とする請求項1に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記筐体が板状の台座に取り付けられており、前記台座の一端側と他端側にそれぞれシューレース通過孔が設けられており、前記台座の前記シューレース通過孔に靴のシューレースが通されることにより前記筐体が靴に取り付けられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記筐体が棒状の台座に取り付けられており、前記台座が靴のシューレースに挟み込まれることにより前記筐体が靴に取り付けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記筐体がワイヤ状の台座に取り付けられており、前記台座が靴のシューレースに巻きつけられることにより前記筐体が靴に取り付けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記飛翔害虫忌避成分が常温揮散性成分を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記常温揮散性成分が殺虫剤、植物精油もしくは香料のいずれかの成分を含むことを特徴とする請求項11に記載の飛翔害虫忌避用具。
- 前記殺虫剤が、メトフルトリン、トランスフルスリンもしくはエンペンスリンのいずれかの化合物を含むことを特徴とする請求項12に記載の飛翔害虫忌避用具。
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JP2008178384A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-08-07 | Earth Chem Corp Ltd | 携帯型害虫防除装置 |
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