JP3137944B2 - 温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫及び温蔵庫・冷蔵庫搭載輸送車 - Google Patents

温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫及び温蔵庫・冷蔵庫搭載輸送車

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JP3137944B2
JP3137944B2 JP10134988A JP13498898A JP3137944B2 JP 3137944 B2 JP3137944 B2 JP 3137944B2 JP 10134988 A JP10134988 A JP 10134988A JP 13498898 A JP13498898 A JP 13498898A JP 3137944 B2 JP3137944 B2 JP 3137944B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温蔵庫・冷蔵庫一
体型可搬庫及びそれを搭載してなる温蔵庫・冷蔵庫搭載
輸送車に関し、更に詳細には、経済的で、使い勝手が良
く、小回りのきく温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫及び温蔵
庫・冷蔵庫搭載輸送車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特別の食事管理を必要とする在宅治療患
者、あるいは老齢者の家庭に、調理済みの温かい食品又
は冷やした食品をその状態で戸別配達するという要請
は、今後、ますます社会的に強くなって行くと予想され
ている。ところで、冷凍食品を戸別配達し、解凍した上
で摂食するという試みは、既になされているものの、冷
凍処理であるが故に、食品の栄養学的組成に制限が生じ
ること、美味さ不足から摂食意欲が減退することなど、
大きな問題を抱えているのが、現状であって、その普及
は満足できる域に達していない。そこで、大型温蔵庫、
大型冷蔵冷蔵庫を搭載した大型、中型トラックを用い
て、調理済みの温冷食を組み合わせた日常食感覚の食事
セットを基幹調理センターから戸別配達するという試み
がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、大型温蔵庫、
大型冷蔵冷蔵庫を搭載した大型、中型トラックによる上
述の戸別配達では、狭隘な道路、渋滞する道路などの悪
い輸送条件の故に、配達作業に長時間を要するとともに
時間が非規則になって、日常的な食事時間に間に合わな
いという問題、或いは配達時刻が早くなり過ぎて、日常
的な食事時間までに配達した食事セットが冷えたり温ま
ったりしてしまうという問題、また、狭隘な道路の故に
トラックが進入出来ず 事実上、戸別配達が困難である
という問題、更に 配達効率の悪さの故に配達コストが
嵩み、戸別配達が普及しないという問題などの多くの問
題があって、新しい配達手段の開発或いは配達システム
の開発が強く望まれている。
【0004】また、医療分野での在宅輸液療法は、基幹
薬局で調液された薬液を患者宅にて家人あるいはヘルパ
ーにより患者に適正液温で輸注されるもので、今後の在
宅医療の中心技術の一つであると言われている。しか
し、現在、家人あるいはヘルパーが基幹薬局に受取に行
く暇がない、或いは取りに行く人手がないという問題、
輸液温度適正化の技術的問題、更には温、冷2種の薬剤
を同時に患者宅に届ける簡便な手段が無いなどの解決す
べき問題があって、調理済み食品の戸別配達と同様に、
新しい配達手段の開発或いは配達システムの開発が強く
望まれている。
【0005】以上の状況に照らして、本発明の目的は、
品物を温蔵又は冷蔵状態で戸別配達できる経済的で小回
りのきく配達手段を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る配達手段、即ち温蔵庫・冷蔵庫一体型
可搬庫は、断熱性の外壁を備えた可搬式箱体として形成
され、かつ箱体内部が断熱性の隔壁により品物を収容す
る複数個の倉庫室に仕切られ、各倉庫室の品物出入口に
開閉扉を有する車載用貯蔵庫と、各倉庫室にそれぞれ設
けられた温度計及び温度制御装置と、温熱を発生させる
温熱源及び冷熱を発生させる冷熱源としてペルチエ素子
を有し、各倉庫室にそれぞれ着脱自在に設けられて各倉
庫室に温熱又は冷熱を供給する温熱・冷熱発生体と、温
熱・冷熱発生体に直流電流を供給する電流源として車載
用貯蔵庫に着脱自在に設けられた、蓄電池、車両の発電
機、及び一般商用電源の少なくともいずれか一つと、電
流源に設けられ、温熱・冷熱発生体に供給する直流電流
の向きを変える変換器とを備え、温度制御装置は、各倉
庫室の温度を所定の温度に維持するように、温度計の温
度計測値に基づいて各倉庫室に設けた温熱・冷熱発生体
に供給する直流電流の電流強度を調節して、温熱・冷熱
発生体で発生する温熱又は冷熱により各倉庫室を温蔵、
冷蔵及び冷凍蔵のいずれかの状態に保持するようにし、
車載用貯蔵庫が、二輪車、三輪車、スクータ、及び四輪
車のいずれかに搭載できることを特徴としている。
【0007】本発明では、倉庫室の室数には制約はな
い。本発明に係る配達手段は、電力消費の小さいペルチ
エ素子からなる温熱・冷熱発生体を温熱源及び冷熱源と
して使用し、また電流源として電池を使用できるので、
従来のように大型の加熱装置及び冷却装置を必要としな
い。従って、配達手段が小型になり、小回りがきく。な
お、電流源は、蓄電池又は一般商用電源のいずれでも良
い。
【0008】ペルチエ素子は、ペルチエ効果を奏する半
導体素子である。ペルチエ効果は、二つの金属の接合部
を通って直流電流が流れたとき、その接合部で熱が発生
し、或いは熱を吸収するという現象であって、一の方向
に直流電流を流したとき接合部に熱が発生し、即ち温熱
を発生し、一の方向と逆の方向に直流電流を流したとき
熱を吸収する、即ち冷熱を発生する。ペルチエ素子に供
給する直流電流の強度を調整することにより、発生させ
る温熱量又は冷熱量を調節すること、従って加温する温
度及び冷却する温度を調節することができる。また、ペ
ルチエ素子に供給する直流電流の向きを変えることによ
り、同じペルチエ素子、従って同じ温熱・冷熱発生体
を、ある時には温熱発生体として、またある時には冷熱
発生体として機能させることができる。
【0009】温熱・冷熱発生体は、貯蔵庫から外部に放
熱される放熱量より大きい温熱量又冷熱量を発生させる
ことができるものであれば良い。尚、本発明の貯蔵庫
は、断熱性の外壁で形成されていて、放熱量は小さいの
で、大きな容量の温熱・冷熱発生体を必要としない。
【0010】本発明は、倉庫室に収容する品物の種類に
は制約はなく、例えば調理済み食品、薬液等の戸別配達
の際に好適に使用できる。本発明に係る温蔵庫・冷蔵庫
一体型可搬庫は、人手で運んでも、車両に搭載して運ん
でも良い。また、温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫を搭載す
る車両の種類、型式等に制約はなく、温蔵庫・冷蔵庫一
体型可搬庫の大きさに応じて、例えば車両として二輪
車、三輪車、スクータ、或いは四輪車を使用することが
できる。
【0011】ペルチエ素子を使用し、必要に応じて供給
する直流電流の方向を変えることにより、各倉庫室を温
蔵庫、冷蔵庫、冷凍庫のいずれかに自在に変更すること
ができる。よって、好適な実施態様では、電流源は、温
熱・冷熱発生体に供給する直流電流の向きを変える変換
器を備えている。また、好適には、温熱・冷熱発生体及
び電流源を着脱自在とする。これにより、例えば戸別配
達し、そこに一時的に置いておく温蔵庫・冷蔵庫一体型
可搬庫から温熱・冷熱発生体を取り外して、別の温蔵庫
・冷蔵庫一体型可搬庫に使用できるので、経済性が高く
なる。
【0012】更に好適な実施態様では、各倉庫室に温度
計と温度制御装置とを設け、温度制御装置が、各倉庫室
の温度を所定の温度に維持するように、温度計の温度計
測値に基づいて各倉庫室に設けた温熱・冷熱発生体に供
給する直流電流の電流強度を調節する。これにより、連
続的に温度を制御して、又はオン・オフ制御により断続
的に温度を制御して、各倉庫室を所定の温度に維持する
ことができる。
【0013】更には、各倉庫室の品物出入口にエアーカ
ーテン形成手段を備え、開閉扉の開閉に伴い、自動的に
エアーカーテン形成手段を起動、停止するようにする。
これにより、開閉扉の開閉による温熱及び冷熱の外部放
熱を防止して、熱経済性を高めることができる。また、
各倉庫室にそれぞれ設ける温熱・冷熱発生体として、共
通の温熱・冷熱発生体を設け、直流電流の方向を変えて
温熱及び冷熱を時間分割的に発生させて、各倉庫室に分
配するようにしても良い。
【0014】本発明に係る温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫
を車両に搭載してなる輸送車を使用すれば、戸別配達が
容易になる。また、その際には、電流源として、蓄電
池、車両の発電機、及び一般商用電源の少なくともいず
れか一つを使用できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る温蔵庫・冷蔵庫一体型可
搬庫の実施形態の一例であって、図1は実施形態例の温
蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫の構成を示す概略図、図2は
温蔵庫の構成を示す上面模式図、及び図3は冷蔵庫の構
成を示す上断面模式図である。本実施形態例の温蔵庫・
冷蔵庫一体型可搬庫10は、調理した食品を収容して、
温蔵の状態、冷蔵の状態及び冷凍の状態で家庭に配達す
る温蔵庫・冷蔵庫一体型の可搬庫であって、調理した食
品を家庭に配達する際に、二輪車、スクータ又は小型四
輪車に搭載されて使用される。温蔵庫・冷蔵庫一体型可
搬庫10は、図1に示すように、断熱材としてグラスウ
ールを壁内に備えた外壁を有する可搬式箱体12として
形成され、箱体12は、同じく断熱材としてグラスウー
ルを壁内に備えた隔壁14と16により、温蔵庫18
と、冷蔵庫20と、冷凍庫22とに区画されている。温
蔵庫18、冷蔵庫20及び冷凍庫22の品物出入口に
は、それぞれ、開閉扉24、26、28が設けてある。
図1で、Aは温蔵庫18に収納した食品格納容器、例え
ば米飯容器、Bは温蔵庫18に収納した食品格納容器、
例えば味噌汁容器、Cは冷蔵庫20に収納した食品容
器、例えばサラダを入れた容器である。
【0016】本温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫10は、温
熱・冷熱発生体として、ペルチエ効果を奏する多数のペ
ルチエ素子の集合体からなる温熱・冷熱発生体30を備
えている。温熱・冷熱発生体30は、既知の構成のペル
チエ素子の集合体であって、ペルチエ素子に供給する直
流電流の方向により、温熱発生体又は冷熱発生体として
機能し、かつ、必要に応じてファンを備えたハウジング
内に収容され、ペルチエ素子で発生した温熱又は冷熱を
ファンで外部に送風するようになっている。温熱・冷熱
発生体は、例えば小松エレクトロニクス株式会社から商
品名「サーモ・モジュール」として販売されている。
【0017】本実施形態例の温蔵庫18には、温熱発生
体として使用されるファン付きの温熱・冷熱発生体30
が、図2及び図4に示すように、温蔵庫18の背面側壁
に取り付けられ、吹き込み孔32を介して温風を温蔵庫
18内に送風して温蔵庫12内に収容された食品を加温
し、食品を加温して温度が低下した温風を吸い込み孔3
4を介して吸い込み、再び昇温して温風にする。温熱・
冷熱発生体30に直流電流を供給する電源40として、
蓄電池、車両の発電機、及び一般商用電源の少なくとも
いずれか一つが備えられている。また、本実施形態例の
冷蔵庫20には、図3及び図4に示すように、冷熱発生
体として使用されるファン付きの温熱・冷熱発生体30
が、図3及び図4に示すように、冷蔵庫20の背面側壁
に取り付けられ、吹き込み孔36を介して冷風を冷蔵庫
20内に送風して、冷蔵庫20内に収容された食品を冷
却し、食品を冷却して温度が上昇した冷風を吸い込み孔
38を介して吸い込み、再び冷却して冷風にする。温熱
・冷熱発生体30に直流電流を供給する電源42とし
て、蓄電池、車両の発電機、及び一般商用電源の少なく
ともいずれか一つが備えられている。
【0018】また、電源40と電源42は、供給する直
流電流の向きを変える変換器(図示せず)を備え、車両
の発電機又は一般商用電源を使用する際には、変圧器及
び交流を直流に変換するコンバータを備えている。尚、
電源40と電源42は、それぞれ、別個に設ける必要も
なく、同じものを共用しても良い。
【0019】温蔵庫18は、温蔵庫18の温度を測定す
る温度計44と、電源40から温熱・冷熱発生体30に
供給する電流強度を調節する電流調節器46と、温蔵庫
18の温度を所定の温度に維持するように、温度計44
の温度計測値に基づいて温熱・冷熱発生体30に供給す
る電流強度を調節する温度制御装置48とを備えてい
る。これにより、温蔵庫18を設定温度、例えば70℃
に維持することができる。また、冷蔵庫20は、冷蔵庫
20の温度を測定する温度計50と、電源42から温熱
・冷熱発生体30に供給する電流強度を調節する電流調
節器52と、冷蔵庫20の温度を所定の温度に維持する
ように、温度計48の温度計測値に基づいて温熱・冷熱
発生体30に供給する電流強度を調節する温度制御装置
54とを備えている。これにより、冷蔵庫20を設定温
度、例えば2℃に維持することができる。
【0020】尚、説明を省略するが、冷凍庫22も、温
蔵庫18及び冷蔵庫20と同じ構成を備えていて、冷凍
庫22を設定温度、例えば−5℃に維持することができ
る。また、上述の電流調節器46、52及び温度制御装
置48、54による連続的温度調節に代えて、温度計4
4、50で測定した温度に基づいて、電流の供給をオン
・オフするオン・オフ制御にしても良い。
【0021】温蔵庫18、冷蔵庫20及び冷凍庫22
は、それぞれ、各倉庫室の品物出入口にエアーカーテン
形成手段を備え、開閉扉24、26、28を開放した
際、自動的にエアーカーテン形成手段を起動するように
なっている。例えば、温蔵庫18のエアーカーテン形成
手段は、図1に示すように、電気モータで駆動される送
風ファン56と、開閉扉24の取り付けヒンジに沿って
列状に配置された多数個のエアーノズル58と、開閉扉
24の開閉を検知し、送風ファン56の電気モータを起
動し、又は停止するリミットスイッチ(図示せず)とを
備えている。以上の構成により、開閉扉24を開放した
際、リミットスイッチは、その旨を検知して送風ファン
56を駆動してエアーノズル58からエアーを吹き出
し、エアーカーテンを形成する。温蔵庫18は、エアー
カーテンにより外部から遮断される。また、リミットス
イッチは、開閉扉24を閉止した際、その旨を検知して
送風ファン56を停止してエアーカーテンを消滅させ
る。
【0022】温熱・冷熱発生体30及び電源40、42
は、着脱自在になっている。例えば温蔵庫・冷蔵庫一体
型可搬庫10を家庭に配達し、収容した食品を取り出す
まで、温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫10を配達先の家庭
に一時的に置いておくような場合には、温蔵庫・冷蔵庫
一体型可搬庫10から温熱・冷熱発生体30及び電源4
0、42を取り外し、別の温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫
に取り付けて使用することもできる。その際には、吹き
込み孔32、36及び吸い込み孔34、38に、図5に
示すように、孔の中心から放射状に例えば十字の切り込
みを設けたプラスチック製遮断膜60を設けておいて、
温熱・冷熱発生体30を使用するときには、温風又は冷
風の風圧により遮断膜60が開放し、使用しないときに
は遮断膜60により遮断されるようにする。或いは、使
用しないときには、吹き込み孔32、36及び吸い込み
孔34、38をプラグ等で塞ぐようにしても良い。
【0023】温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫10を人手で
運ぶことができるのは勿論であるが、本実施形態例で
は、温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫10は二輪車の荷台に
搭載されている。搭載する際には、図1に示すように、
二輪車に取り付けた台板62に埋め込みボルト64等に
より固定する。
【0024】本実施形態例の温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬
庫10では、貯蔵庫12の上部室を温蔵庫18とし、下
部室を冷蔵庫20としているが、温蔵庫18に設けた温
熱・冷熱発生体30に供給する電流の向きを逆にする
と、冷蔵庫として機能させることもできる。また冷蔵庫
20に設けた温熱・冷熱発生体30に供給する電流の向
きを逆にすると、温蔵庫として機能させることもでき
る。よって、温、冷の保持状態を要求する食品の量に応
じて、貯蔵庫12を全て温蔵庫として、又は冷蔵庫とし
て使用することができる。また、本実施形態例では、貯
蔵庫12は、温蔵庫18、冷蔵庫20及び冷凍庫22の
3室に区画されているが、4室以上に区画してその内の
2室を温蔵庫18に使用することもできる。また、冷凍
庫22を取り止めて温蔵庫18と2室の冷蔵庫20にす
ることもできる。
【0025】実施形態例の温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫
10の性能を評価するために、断熱材として厚さ40mm
のグラスウールを有する外壁及び隔壁で形成され、それ
ぞれ、使用電力3Wの温熱・冷熱発生体30を有する内
容積18リットルの温蔵庫18及び冷蔵庫20を備えた
温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫を試作し、以下の条件で実
験を行った。実験例1 温蔵庫を空にして、温熱・冷熱発生体により昇温したと
きの経過時間と温蔵庫の温度との関係を示す昇温曲線を
求めたところ、図6のグラフ(1)に示す結果を得た。
また、冷蔵庫を空にして、温熱・冷熱発生体により冷却
したときの経過時間と冷蔵庫の温度との関係を示す冷却
曲線を求めたところ、図6のグラフ(2)に示す結果を
得た。以上の結果から、温熱・冷熱発生体の加温、冷却
効果が十分であることが判った。
【0026】実験例2 初期温度48.5℃の米飯、40.5℃の味噌汁、4
2.5℃の魚煮付けを初期温度50℃の温蔵庫に温蔵庫
が一杯になるように収納し、3時間後の米飯、味噌汁、
魚煮付けの温度を測定したところ、図5に示す結果を得
た。また、初期温度21.7℃のサラダ、22.6℃の
桃を初期温度3℃の冷蔵庫に冷蔵庫が一杯になるように
収納し、それぞれの1時間、2時間、3時間後の温度を
測定したところ、図5に示す結果を得た。図5の結果か
ら、サラダ、桃は、収納後、1.5時間で10℃以下の
温度に到達し、逐次、冷蔵庫温度に漸近している。以上
の結果から、実施形態例の温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫
10は、温蔵庫18及び冷蔵庫20とも食品を温蔵し、
冷蔵する能力が十分にあることが判る。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ペルチエ素子を有し
て、温熱又は冷熱を発生させる温熱・冷熱発生体を温熱
源及び冷熱源とする温蔵庫及び冷蔵庫の一体型可搬庫を
構成することにより、使い勝手が良く、小回りのきく温
蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫を実現している。本発明に係
る温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫を車両に搭載して配達手
段として使用することにより、道路の交通条件に制約を
受けることなく、調理済み食品を夫々の適正温度条件に
保持しつつ温蔵又は冷蔵状態で、或いは冷凍状態にある
温冷セット食品を自由、迅速に戸別配達することが出来
る。更に、必要に応じて温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫を
そのまま配達先に置いてくれば、配達先で、自由な時間
に、適正温度に保たれた質のよい日常感覚の調理済み食
品を食することが出来る。更に言えば、個別の摂食者に
とって食事の質、配達コスト等の面で満足できるような
態様で、業務用大型温冷蔵、冷凍庫を持つ基幹調理セン
ターから調理済み食品、例えば暖かい主食(米飯、汁、
煮物等)、冷たい副食(サラダなど総菜類)等を戸別配
達することが出来る。また、温冷セットとなった医療材
料の配達手段として本発明に係る温蔵庫・冷蔵庫一体型
可搬庫を使用することにより、適温で医療材料を戸別配
達することができる。これにより、今後急増すると予想
される在宅治療患者向け医療材料を加温、冷却状態のセ
ットで基幹医療機関から適正条件で迅速に戸別配達する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫の構
成を示す概略図である。
【図2】温蔵庫の構成を示す上面模式図である。
【図3】冷蔵庫の構成を示す上断面模式図である。
【図4】温蔵庫及び冷蔵庫の側面図である。
【図5】吹き込み孔及び吸い込み孔の遮断膜の構成を示
し模式図である。
【図6】実験例1の結果を示すグラフである。
【図7】実験例2の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 温蔵庫・冷蔵庫一体型可搬庫 12 可搬式箱体 14、16 断熱性の隔壁 18 温蔵庫 20 冷蔵庫 22 冷凍庫 24、26、28 開閉扉 30 温熱・冷熱発生体 32、36 吹き込み孔 34、38 吸い込み孔 40、42 電源 44、50 温度計 46、52 電流調節器 48、54 温度制御装置 56 送風ファン 58 エアーノズル 60 遮断膜 62 台板 64 埋め込みボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−133974(JP,A) 特開 平8−296941(JP,A) 特開 平10−30869(JP,A) 特開 平7−324852(JP,A) 実開 昭61−69791(JP,U) 実開 平6−2076(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 23/12 F25D 11/00 101 F25D 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱性の外壁を備えた可搬式箱体として
    形成され、かつ箱体内部が断熱性の隔壁により品物を収
    容する複数個の倉庫室に仕切られ、各倉庫室の品物出入
    口に開閉扉を有する車載用貯蔵庫と、 各倉庫室にそれぞれ設けられた温度計及び温度制御装置
    と、 温熱を発生させる温熱源及び冷熱を発生させる冷熱源と
    してペルチエ素子を有し、各倉庫室にそれぞれ着脱自在
    に設けられて各倉庫室に温熱又は冷熱を供給する温熱・
    冷熱発生体と、 温熱・冷熱発生体に直流電流を供給する電流源として車
    載用貯蔵庫に着脱自在に設けられた、蓄電池、車両の発
    電機、及び一般商用電源の少なくともいずれか一つと、 電流源に設けられ、温熱・冷熱発生体に供給する直流電
    流の向きを変える変換器とを備え、 温度制御装置は、各倉庫室の温度を所定の温度に維持す
    るように、温度計の温度計測値に基づいて各倉庫室に設
    けた温熱・冷熱発生体に供給する直流電流の電流強度を
    調節して、温熱・冷熱発生体で発生する温熱又は冷熱に
    より各倉庫室を温蔵、冷蔵及び冷凍蔵のいずれかの状態
    に保持するようにし、 車載用貯蔵庫が、二輪車、三輪車、スクータ、及び四輪
    車のいずれかに搭載できることを特徴とする温蔵庫・冷
    蔵庫一体型可搬庫。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の温蔵庫・冷蔵庫一体型
    可搬庫を搭載してなる輸送車であることを特徴とする温
    蔵庫・冷蔵庫搭載輸送車。
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