JP2002098455A - 恒温運搬庫 - Google Patents

恒温運搬庫

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JP2002098455A
JP2002098455A JP2000288491A JP2000288491A JP2002098455A JP 2002098455 A JP2002098455 A JP 2002098455A JP 2000288491 A JP2000288491 A JP 2000288491A JP 2000288491 A JP2000288491 A JP 2000288491A JP 2002098455 A JP2002098455 A JP 2002098455A
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temperature
heat
shutter
blower
storage agent
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JP2000288491A
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English (en)
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Noboru Maruyama
暢 丸山
Mikiro Tanaka
幹郎 田中
Kokichi Ozawa
孝吉 小沢
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KAWASAKI SHOKUHIN SANGYO KK
Original Assignee
KAWASAKI SHOKUHIN SANGYO KK
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品物を所望の温度に維持しつつ戸別配達でき
る、経済的で小回りのきく恒温運搬庫を提供する。 【解決手段】 恒温運搬庫10は、要部として運搬庫1
2を有する。運搬庫は、運搬庫を横断する目板状支持板
14によって区画された、上部の収容室16と下部の熱
源室18とを備え、熱源室18に蓄熱剤20を配置する
とともに収容室16内の支持板14上に品物Wを載置し
て運搬する。送風機24が熱源室18に、収容室16の
温度を測定する温度計26が収容室16に、それぞれ、
設けられ、また、温度計26の測定値に基づいて送風機
24を駆動し、停止する温度調節計28が設けてある。
恒温運搬庫は、支持板の下で支持板に沿って自在に開閉
する熱反射性シャッタ30と、送風機を運転していると
きにはシャッタが開放され、送風機を停止しているとき
にはシャッタが閉止しているように、シャッタの開閉を
駆動し、制御するシャッタ駆動装置32とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、恒温運搬庫に関
し、品物を所望の温度に維持しつつ運搬でき、しかも簡
易な構成で小回りのきく経済的な恒温運搬庫に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】高齢者の家庭に、或いは特別の食事管理
を必要とする在宅治療患者の家庭に、調理した状態を維
持しつつ調理済みの温かい食品又は冷やした食品を戸別
配達するというサービスの提供が、社会的に強く要請さ
れている。ところで、冷凍食品を戸別配達し、解凍した
上で摂食するという試みは、既になされているものの、
冷凍処理であるが故に、食品の栄養学的組成に制約があ
ること、美味さ不足から摂食意欲が減退することなどの
問題を抱えているのが、現状であって、その普及は満足
できる域に達していない。そこで、大型温蔵庫、大型冷
蔵庫を搭載した大型、中型トラックを用いて、調理済み
の温冷食を組み合わせた日常食感覚の食事セットを基幹
調理センターから戸別配達するという試みがなされてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、大型温蔵庫、
大型冷蔵庫を搭載した大型、中型トラックによる上述の
戸別配達では、狭隘な道路、渋滞する道路などの悪い輸
送条件の故に、配達作業に長時間を要するとともに配達
時間が不規則になって、所望の食事時間に間に合わない
という問題、或いは配達時刻が早くなり過ぎて、日常的
な食事時間までに配達した食事セットが冷えたり、温ま
ったりしてしまうという問題がある。また、狭隘な道路
の故にトラックが進入出来ず 事実上、戸別配達が困難
であるという問題、更に配達効率の悪さの故に配達コス
トが嵩み、戸別配達が普及しないという問題などの多く
の問題があって、新しい配達手段の開発或いは配達シス
テムの開発が強く望まれている。
【0004】また、医療分野での在宅輸液療法は、基幹
薬局で調液された薬液を患者宅にて家人あるいはヘルパ
ーにより患者に適正液温で輸注されるもので、今後の在
宅医療の中心技術の一つであると言われている。しか
し、現在、家人あるいはヘルパーが基幹薬局に受取に行
く暇がない、或いは取りに行く人手がないという問題、
輸液温度適正化の技術的問題、更には温、冷2種の薬剤
を同時に患者宅に届ける簡便な手段が無いなどの解決す
べき問題があって、調理済み食品の戸別配達と同様に、
新しい配達手段の開発或いは配達システムの開発が強く
望まれている。
【0005】以上の状況に照らして、本発明の目的は、
品物を所望の温度に維持しつつ戸別配達できる、経済的
で小回りのきく恒温運搬庫を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、恒温運搬庫
を開発する過程で、恒温運搬庫に収容した品物を恒温に
維持する熱源として、蓄熱剤及び蓄冷剤に注目した。蓄
熱剤による加温、保温、又は畜冷剤による冷却、保冷
は、従来から軽便な手段として広く用いられている。し
かし、品物を収容した運搬庫に単に蓄熱剤又は蓄冷剤を
入れただけでは、所定の温度に品物を維持することは難
しい。また、運搬庫の扉の開閉及び品物の出入れ、環境
温度の大きな変化などの熱的条件が大きく変化する場合
には、変化に速やかに追従して所望の温度を維持するこ
とはできない。そこで、本発明者は、従来の蓄熱剤又は
蓄熱剤から品物への伝導伝熱に代えて、運搬庫内で強制
的に空気の対流を生じさせ、空気流によって蓄熱剤又は
蓄冷剤から品物に温熱又は冷熱を伝熱するメカニズムを
着想し、また、簡易で断熱性の高い恒温運搬庫を考案
し、研究の末に、本発明を発明するに到った。
【0007】上記目的を達成するために、本発明に係る
恒温運搬庫は、品物を所望温度に維持して運搬する恒温
運搬庫であって、断熱性の箱壁材からなる箱体として形
成され、箱体内を横断する目板状支持板によって区画さ
れた、上部の収容室と下部の熱源室とを備え、熱源室に
蓄熱剤又は蓄冷剤を配置するとともに収容室内の支持板
上に品物を載置して運搬する運搬庫と、熱源室に設けら
れた送風機と、収容室に設けられ、収容室の温度を測定
する温度計と、温度計の測定値に基づいて送風機を駆動
し、停止する温度調節計とを備えていることを特徴とし
ている。
【0008】支持板の開口率は、50%以上90%以下
である。開口率が50%未満であると、熱源室から収容
室に向かう空気流れが悪くなって熱伝達の効率が低下
し、逆に、90%以上にしても、空気流れが更に良くな
ることもなく、却って機械的強度が低下するからであ
る。尚、ここで、開口率とは、開口率(%)=(総開口
面積/支持板の表面積)×100である。以下も、同様
の定義である。
【0009】蓄熱剤及び蓄冷剤は、それぞれ、品物の維
持温度に応じて市販品から選択して使用する。一般に
は、蓄熱剤は、液体から固体に凝固するときに凝固熱を
発生させることによって、加熱効果を有する。また、蓄
冷剤は、固体から液体に融解するときに周囲から融解熱
を吸収することによって、又は固体から気体に昇華する
ときに周囲から気化熱を吸収することによって、冷却効
果を有する。蓄熱剤又は蓄冷剤の平衡放熱温度が、温度
調節計の設定温度に近く、過熱あるは過冷の恐れのない
ときには、支持板の下にシャッタを設ける必要はない
が、それ以外のときには、シャッタを設けることが好ま
しい。即ち、支持板の下で支持板に沿って自在に開閉す
る熱反射性シャッタと、送風機を運転しているときには
シャッタが開放され、送風機を停止しているときにはシ
ャッタが閉止しているように、シャッタの開閉を制御す
る制御装置とを備えるようにする。
【0010】本発明の好適な実施態様では、熱源室に
は、蓄熱剤又は蓄冷剤と熱源室の底壁との間に空間を設
けるように、蓄熱剤又は蓄冷剤を支持する目板が設けら
れ、蓄熱剤又は蓄冷剤が目板上に離隔して載置されてい
る。目板の開口率は、50%以上90%以下である。開
口率が50%未満であると、蓄熱剤又は蓄冷剤の下方か
ら蓄熱剤又は蓄冷剤の周りを流れて上方に向かう空気流
れが悪くなって熱伝達の効率が低下し、逆に、90%以
上にしても、空気流れが更に良くなることもなく、却っ
て機械的強度が低下するからである。
【0011】運搬庫には、開閉扉を設ける。本発明で
は、開閉扉を開けて運搬庫から品物を取り出す際に、外
部熱が侵入し、庫内温度が変動したときにも、温度調節
計と送風機との働きにより、庫内温度を速やかに設定温
度に戻すことができる。
【0012】本発明の好適な実施態様では、箱体の天井
壁、四方の側壁、及び底壁が、それぞれ、真空断熱パネ
ルからなる箱壁体として形成され、側壁、天井壁及び底
壁を相互に重ねるようにして、箱体が折り畳み可能にな
っている。そして、箱体を折り畳み可能にすることによ
り、箱体自体の運搬が容易になる。真空断熱パネルと
は、内部を真空にして断熱性を付与したパネルを言い、
例えば連続気泡性硬質発泡板の外側を気密性の外装板で
囲み、硬質発泡板内の連続気泡を真空吸引して真空にし
たパネル等を言う。本発明に係る恒温運搬庫は、運搬庫
として使用できるばかりでなく、品物を所望の温度状態
で保持する恒温庫としても使用することができる。
【0013】シャッタの開閉、送風機の駆動に要する電
力は、極めて小さく、通常、数ワットに過ぎないので、
電源としては通常の乾電池で十分長く運転可能であり、
また最大100ワット以下とされる軽自動車の煙草ソケ
ットからの受電で全く問題ない。また、複数個の運搬庫
を同時に車載、運搬することも、電源的には全く問題な
い。運搬庫を定置する場合は、極く小容量の交流直流変
換器を介して商用電源AC100VをDC12Vに変換
して手軽に用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る恒温運搬庫の実施形態の
一例であって、図1は本実施形態例の恒温運搬庫の構成
を示す横断面図、図2は真空断熱パネルの構成を示す断
面図、図3(a)から(e)は箱体の折り畳み図、並び
に図4(a)及び(b)は、それぞれ、シャッタの構成
を示す模式図である。本実施形態例の恒温運搬庫10
は、品物を常温より高い温度に維持して運搬する恒温運
搬庫であって、自転車の荷台、オートバイの荷台、普通
車の車内、小型トラックの荷台等に積載される運搬庫で
ある。
【0015】恒温運搬庫10の要部として設けられた運
搬庫12は、図1に示すように、それぞれ、真空断熱パ
ネルからなる側壁12a、天井壁12b、及び底壁12
cを有する箱体として形成されている。また、運搬庫1
2は、箱体内を横断して上下に区画する共に上下を連通
させる目板状支持板14によって区画された、上部の収
容室16と下部の熱源室18とを備え、熱源室18に蓄
熱剤20を配置するとともに収容室16内の支持板14
上に品物Wを載置して運搬する。支持板14は、四方に
設けた自立型の支柱で底壁12c上に支持されている。
また、熱源室18には、底壁12c上に支持された支柱
を四方に備えた目板22が設けられ、蓄熱剤20と熱源
室18の底壁との間に空間を設けるように蓄熱剤20を
支持する。支持板14及び目板22は、プラスチックの
成形品として、又は金属板の加工品として形成されてい
る。
【0016】更に、恒温運搬庫10は、送風機24を熱
源室18に、収容室16の温度を測定する温度計26を
収容室16に、それぞれ、備え、また、温度計26の測
定値に基づいて送風機24を駆動し、停止する温度調節
計28を有する。更に、恒温運搬庫10は、支持板14
の下で支持板14に沿って自在に開閉する熱反射性シャ
ッタ30と、送風機24を運転しているときにはシャッ
タ30が開放され、送風機24を停止しているときには
シャッタ30が閉止しているように、シャッタ30の開
閉を駆動し、制御するシャッタ駆動装置32とを備えて
いる。
【0017】側壁12a、天井壁12b、及び底壁12
cを形成する真空断熱パネル34は、図2に示すよう
に、連続気泡性硬質発泡板34aの外側を気密性の外装
板34bで囲み、硬質発泡板34a内の連続気泡を真空
吸引して真空にしたパネルである。天井壁12bは、側
壁12aの一面の上端縁の周りに回動自在になってい
て、開閉蓋として機能する。真空断熱パネル34とし
て、例えば日清紡(株)製の商品名N′sVIPを使用
することができる。
【0018】図3を参照して、以下に説明するように、
箱体12は、折り畳み式であって、コンパクトに折り畳
むことができる。図3(a)は箱体の平面図、図3
(b)は箱体の正面図、図3(c)は箱体の側面図、図
3(d)は折り畳んだ箱体の正面図、及び図3(e)は
折り畳んだ箱体の側面図である。箱体12の底壁12c
は、図3(a)に示すように、長方形であって、両長辺
側の端縁から側壁12a−1A、B、両短辺側の端縁か
ら側壁12a−2A、Bが直立している。側壁12a−
1A、Bは、図3(b)及び(c)に示すように、横中
心線12dに沿って上半分と下半分とに区画され、上半
分を外側に折り曲げて下半分上に重ねることができるよ
うになっている。下半分の下縁は底壁12cの長辺側端
縁に対して回動自在に取り付けてあって、下半分を内側
に折り畳めるようになっている。一方、12a−2A、
Bは、底壁12c及び側壁12a−1A、Bに対して脱
着自在であって、例えばジッパー、両面粘着テープ等で
取り付けるようになっている。また、天井壁12bは、
側壁12a−1A、Bのいずれか一方の上半分の上縁に
回動自在に取り付けてあって、底壁12c上に側壁12
a−1A、B及び側壁12a−2A、Bを組み立てた
際、箱体12の蓋体として側壁12a−1A、B及び側
壁12a−2A、Bの上縁に重なる。
【0019】箱体12を折り畳むときには、先ず、側壁
12a−2A、Bを取り外し、図3(d)及び(e)に
示すように、側壁12a−1A、Bを横中心線12dで
折り曲げて側壁12a−1A、Bの下半分を底壁12c
上に重ね、次いで側壁12a−1A、Bの上半分を下半
分の上に重ねる。そして、側壁12a−1A、Bの上半
分上に天井壁12bを重ね、更に、取り外した側壁12
a−2A、Bを天井壁12b上に重ねる。以上のように
して、箱体12をコンパクトに折り畳むことができる。
【0020】蓄熱剤20は、蓄熱剤を収容袋に充填した
パックとして市販されている。蓄熱剤20として、例え
ば、旭電化工業(株)製の商品名サーモトップをを使用
することができる。本実施形態例では、図1に示すよう
に、蓄熱剤20として複数個のパック状のサーモトップ
を目板22上に相互に離隔して配置している。
【0021】送風機24は、電源36として設けられた
乾電池で回転する小型のファンであって、例えばパーソ
ナルコンピュータ等に冷却ファンとして設けられている
ようなファンを使用することができる。送風機24によ
って強制的に発生した空気流れは、蓄熱剤20の周りを
乱流状態で流れて蓄熱剤20から伝熱効率良く熱せら
れ、比重が軽くなって上方流れになり、支持板14を通
過して収容室16に流入し、品物の周りを乱流状態で流
れて品物を伝熱効率良く加熱する。
【0022】温度調節計28は、温度計26で測定した
収容室16の温度が設定下限温度に到達した時には送風
機24を起動し、送風機24の送風により収容室16の
温度が所定上限温度に到達した時には送風機24を停止
する。また、温度調節計28は、送風機24を駆動する
時には、シャッタ駆動装置32に指令を出してシャッタ
30を開放させ、逆に送風機24を停止する時には、シ
ャッタ駆動装置32に指令を出してシャッタ30を閉止
する。
【0023】シャッタ30は、図4(a)に示すよう
に、多数枚の帯状体を支持板14に平行にして閉止し、
また支持板14に直交方向に回動させて開放するブライ
ンド式シャッタでも良く、また、図4(b)に示すよう
に、支持板14に平行にスクリーンを延在させて閉止
し、スクリーンを巻いて開放するスクリーン式シャッタ
でも良い。
【0024】恒温運搬庫10を使って品物を運搬する時
には、蓄熱剤20を目板22上に、品物を支持板14上
に載置し、送風機24を駆動開始ができる待機状態に、
及びシャッタ30を閉止状態にする。そして、温度調節
計28の上限温度と下限温度を所望温度に設定する。品
物の温度(収容室16内の温度とほぼ同じ、以下も同
様)が温度調節計28の下限温度より低いときには、温
度調節計28が働いて送風機24を駆動すると共にシャ
ッタ30を開放させる。これにより、熱源室18から収
容室16への温風の空気流れが生じ、蓄熱剤20の熱が
徐々に収容室16の品物に伝達されて、品物が加熱され
る。品物の温度が温度調節計28の上限温度に到達する
と、温度調節計28が働いて送風機24を停止し、シャ
ッタ30を閉止させる。時間が経過して、品物の温度が
低下し、温度調節計28の下限温度に達すると、温度調
節計28が働いて送風機24を駆動し、シャッタ30を
開放させる。これにより、熱源室18から収容室16へ
の温風の空気流れが生じ、蓄熱剤20の熱が徐々に収容
室16の品物に伝達されて品物が加熱され、品物の温度
が上昇する。以下、上述の状態を繰り返す。
【0025】品物の温度が温度調節計28の下限温度よ
り高いときには、温度調節計28が働いて、送風機24
を停止のまま、シャッタ30を閉止のままに維持する。
時間が経過して、品物の温度が徐々に低下して、温度調
節計28の下限温度に到達すると、温度調節計28が働
いて送風機24を駆動し、シャッタ30を開放させる。
これにより、熱源室18から収容室16への温風の空気
流れが生じ、蓄熱剤20の熱が徐々に収容室16の品物
に伝達されて、品物が加熱される。品物の温度が温度調
節計28の上限温度に到達すると、温度調節計28が働
いて送風機24を停止し、シャッタ30を閉止させる。
以下、上述の状態を繰り返す。
【0026】実験例1 本実施形態例の恒温運搬庫10を評価するために、以下
のような恒温保持試験を行った。 恒温運搬庫10の仕様 箱体12の寸法 :幅520mm×奥行き320mm×高さ260mm 真空断熱パネル34の仕様 :日清紡(株)製の商品名N′sVIP 発泡体の厚さ/22mm 支持板14の底壁12cからの高さ:45mm 開口率 :70% 目板22の底壁12cからの高さ:10mm 開口率 :70% スクリーン :ブラインド式 送風機24の一個当たりの出力:1W 個数 :2個 蓄熱剤20 :旭電化工業(株)製の商品名サーモトップ 充填量500g×3個 品物の品名 :米飯 重量 :750gパック×12 初期温度 :27℃ 温度調節計28の上限温度 :68℃ 下限温度 :66℃
【0027】以上の実験条件で、恒温運搬庫10は、図
5に示すような経過時間と温度との関係を示した。図5
のグラフのは、品物の温度が温度調節計28の上限温
度に達し、温度調節計28の働きによって、送風機24
が停止し、シャッタ30が閉止したことを示す。は、
箱体12の天井壁12bを開放して、人為的に品物の温
度を低下させ、温度調節計28の機能を点検したことを
示す。
【0028】実施形態例2 本実施形態例は、本発明に係る恒温運搬庫の実施形態の
別の例であって、本実施形態例の恒温運搬庫は、品物を
常温より低い温度に維持して運搬する恒温運搬庫であっ
て、自転車の荷台、オートバイの荷台、普通車の車内、
小型トラックの荷台等に積載される運搬庫である。本実
施形態例の恒温運搬庫は、蓄熱剤20に代えて蓄冷剤を
使用すること、及び温度調節計28の機能が異なること
を除いて、実施形態例1の恒温運搬庫10と同じ構成を
備えている。温度調節計28は、温度計26で測定した
収容室16の温度が設定上限温度に到達した時には送風
機24を駆動し、送風機24の送風により収容室16の
温度が所定下限温度に到達した時には送風機24を停止
する。また、温度調節計28は、送風機24を駆動する
時には、シャッタ駆動装置32に指令を出してシャッタ
30を開放させ、逆に送風機24を停止する時には、シ
ャッタ駆動装置32に指令を出してシャッタ30を閉止
する。
【0029】恒温運搬庫10を使って品物を運搬する時
には、蓄冷剤を目板22上に、品物を支持板14上に載
置し、送風機24を駆動開始ができる待機状態に及びシ
ャッタ30を閉止状態にする。そして、温度調節計28
の上限温度と下限温度を所望温度に設定する。
【0030】温度計26で測定した品物の温度(収容室
16内の温度とほぼ同じ、以下も同様)が温度調節計2
8の上限温度より高いときには、温度調節計28が働い
て送風機24を駆動すると共にシャッタ30を開放させ
る。これにより、熱源室18から収容室16への冷風の
空気流れが生じ、蓄冷剤の冷熱が徐々に収容室16の品
物に伝達されて、品物が冷却される。品物の温度が温度
調節計28の下限温度に到達すると、温度調節計28が
働いて送風機24を停止し、シャッタ30を閉止させ
る。時間が経過して、品物の温度が上昇し、温度調節計
28の上限温度に達すると、温度調節計28が温度調節
計28が働いて送風機24を駆動し、シャッタ30を開
放させる。これにより、熱源室18から収容室16への
冷風の空気流れが生じ、蓄冷剤の冷熱が徐々に収容室1
6の品物に伝達されて、品物が冷却され、品物の温度が
低下する。以下は、上述の状態を繰り返す。
【0031】品物の温度が温度調節計28の下限温度よ
り低いときには、温度調節計28が働いて、送風機24
を停止のまま、シャッタ30を閉止のままに維持する。
時間が経過して、品物の温度が徐々に上昇して、温度調
節計28の上限温度に到達すると、温度調節計28が働
いて送風機24を駆動し、シャッタ30を開放させる。
これにより、熱源室18から収容室16への冷風の空気
流れが生じ、蓄冷剤の熱が徐々に収容室16の品物に伝
達されて、品物が冷却される。品物の温度が温度調節計
28の下限温度に到達すると、温度調節計28が働いて
送風機24を停止し、シャッタ30を閉止させる。以下
は、上述の状態を繰り返す。
【0032】実験例2 本実施形態例の恒温運搬庫を評価するために、以下のよ
うな恒温保持試験を行った。 恒温運搬庫の仕様 蓄冷剤を熱源室18の目板22上に載置することを除い
て、実験例1の恒温運搬庫の仕様と同じである。 蓄冷剤 :旭電化工業(株)製の商品名 充填量800g×3個 品物の品名 :冷菓(デザート) 重量 :7kg、棚段積み 初期温度 :21℃ 温度調節計28の上限温度 :11℃ 下限温度 :3℃
【0033】以上の実験条件で、実施形態例2の恒温運
搬庫は、図6に示すような経過時間と温度との関係を示
した。図6のグラフのは、品物の温度が温度調節計2
8の下限温度に達し、温度調節計28の働きによって、
送風機24が停止し、シャッタ30が閉止したことを示
す。は、品物の温度が温度調節計28の上限温度に達
し、温度調節計28の働きによって、送風機24が駆動
し、シャッタ30が開放されたことを示す。図6の環境
温度とは、恒温運搬庫の外気温度を言う。
【0034】実験例1及び2の結果は、実施形態例1及
び2の恒温運搬庫の性能が極めて良好であって、簡易な
構成で品物を所望の温度に維持することができることを
示している。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、断熱性の箱体内を横断
する目板状支持板によって区画された、上部の収容室と
下部の熱源室とを備え、熱源室に蓄熱剤又は蓄冷剤を配
置するとともに収容室内の支持板上に品物を載置して運
搬する運搬庫と、熱源室に設けられた送風機と、収容室
の温度を測定する温度計と、温度計の測定値に基づいて
送風機を駆動し、停止する温度調節計とを備えることに
より、簡易な構成で経済的な恒温運搬庫を実現してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の恒温運搬庫の構成を示す横断面
図である。
【図2】真空断熱パネルの構成を示す断面図である。
【図3】図3(a)は箱体の平面図、図3(b)は箱体
の正面図、図3(c)は箱体の側面図、図3(d)は折
り畳んだ箱体の正面図、及び図3(e)は折り畳んだ箱
体の側面図である。
【図4】図4(a)及び(b)は、それぞれ、シャッタ
の構成を示す模式図である。
【図5】実験例1の実験結果を示すグラフである。
【図6】実験例2の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 恒温運搬庫 12 運搬庫 12a 側壁 12b 天井壁 12c 底壁 12d 横中心線 14 目板状支持板 16 収容室 18 熱源室 20 蓄熱剤 22 目板 24 送風機 26 温度計 28 温度調節計 30 シャッタ 32 シャッタ駆動装置 34 真空断熱パネル 36 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25D 23/06 F25D 23/06 V 302 302A Fターム(参考) 3L044 AA01 AA02 AA04 BA03 CA11 DC04 FA03 HA04 JA01 KA01 KA04 3L102 JA08 LB39 LC01 LC15 MB15 MB22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 品物を所望温度に維持して運搬する恒温
    運搬庫であって、 断熱性の箱壁材からなる箱体として形成され、箱体内を
    横断する目板状支持板によって区画された、上部の収容
    室と下部の熱源室とを備え、熱源室に蓄熱剤又は蓄冷剤
    を配置するとともに収容室内の支持板上に品物を載置し
    て運搬する運搬庫と、 熱源室に設けられた送風機と、 収容室に設けられ、収容室の温度を測定する温度計と、 温度計の測定値に基づいて送風機を駆動し、停止する温
    度調節計とを備えていることを特徴とする恒温運搬庫。
  2. 【請求項2】 支持板の下で支持板に沿って自在に開閉
    する熱反射性シャッタと、送風機を運転しているときに
    はシャッタが開放され、送風機を停止しているときには
    シャッタが閉止しているように、シャッタの開閉を制御
    する制御装置とを備えていることを特徴とする請求項1
    に記載の恒温運搬庫。
  3. 【請求項3】 熱源室には、蓄熱剤又は蓄冷剤と熱源室
    の底壁との間に空間を設けるように、蓄熱剤又は蓄冷剤
    を支持する目板が設けられ、蓄熱剤又は蓄冷剤が目板上
    に離隔して載置されていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の恒温運搬庫。
  4. 【請求項4】 箱体の天井壁、四方の側壁、及び底壁
    が、それぞれ、真空断熱パネルからなる箱壁体として形
    成され、側壁、天井壁及び底壁を相互に重ねるようにし
    て、箱体が折り畳み可能になっていることを特徴とする
    請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の恒温運搬
    庫。
  5. 【請求項5】 送風機の駆動装置が電気モータであっ
    て、電気モータの電源として、乾電池、自動車の煙草点
    火ソケットから取り出した12V直流電源、及び100
    V商用電源のいずれかであることを特徴とする請求項1
    から4のうちのいずれか1項に記載の恒温運搬庫。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7715700B2 (en) 2004-02-17 2010-05-11 Genshirou Ogawa Method, device, and bag for warming infusion liquid
JP2015098968A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 ホシザキ電機株式会社 冷却貯蔵庫

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