JP3137850B2 - 液垂れ防止逆止弁およびそれを用いた注出容器 - Google Patents
液垂れ防止逆止弁およびそれを用いた注出容器Info
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Description
びそれを用いた注出容器に関する。
6に示す如きピストン21を往復動自在に収納したシリ
ンダ22の一側に逆止弁23を介して液状物供給通路2
4を接続し、シリンダ22の吐出口25に充填ノズル2
6を連通し、該吐出口25の出口側に常時閉弁方向に付
勢された開閉弁27を配設すると共に、前記ピストン2
1の先端にピストンの復動初期の一定期間前記開閉弁2
7を開弁状態に保持する突起28を設けたことを特徴と
する液状物の定量充填装置(特開平5−196158)
が知られている。
後のピストン21の復動により、充填ノズル26内に残
留した液状物の一部をシリンダ22内に吸引させること
によって、ノズル26内の液面レベルをノズルの内奥に
後退させ、液垂れを防止するようにしたものである。し
かし、構成が複雑で、ピストンを駆動するための装置を
新たに必要とする難点を有する。したがって、本発明は
構成が簡単で、駆動手段を必要としない液垂れ防止逆止
弁およびそれを用いた注出容器を提供することを目的と
する。
な課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果遂に本発明
を完成した。即ち本発明は、吸入口1と突出口2を有す
る弁室3と、この内部を往復動する弁体4と、該弁体の
外周面と接する弁座5とからなる逆止弁6において、該
弁室3の上部に拡大部3aを設け且つ下部に所定長さに
わたって該弁体外周面と微少な間隙gを保持する筒部3
b−3cを設け、該弁体4が、弁室3の筒部3b−3c
を落下移動する際、該弁体4が閉鎖栓となって弁室3内
の液体を上側の液体と下側の液体とに仕切り、該弁体4
の移動により上側の液体の一部を弁室3内に吸引させ、
液垂れを防止するように構成したことを特徴とする液垂
れ防止逆止弁であり、また本発明は上記液垂れ防止逆止
弁の該吸入口1に、注出ノズル7の一端を連結し、該ノ
ズル7の他端部を合成樹脂フィルムからなり内部に液体
が収納された袋8の上部に挿入し、液密的に連結したこ
とを特徴とする注出容器である。
説明する。図1は、本発明の液垂れ防止逆止弁の一具体
例を示す縦断面概略説明図で、液体の流れの停止状態を
示す図であり、図2は液体を注出している時の状態を示
す図であり、図3は液体の注出が終了し、弁室3内を弁
体4が落下する途中の状態を示す図であり、また、図4
は、弁座としてOリング9を用いた例を示し、図5は、
本発明の液垂れ防止逆止弁を用いた注出容器を示してい
る。
体例を示す縦断面概略説明図で吸入口1と吐出口2を有
する弁室3と、この内部を往復動する弁体4と、該弁体
の外周面と接する弁座5とからなる逆止弁6において、
該弁室3の上部に拡大部3aを設け且つ下部に所定長さ
にわたって該弁体外周面と微小な間隙gを保持する筒部
3b−3cを設けた構造となっている。
シリンダおよびボ−ル弁となっているが、この組合せは
任意である。即ち、弁室は横断面が多角形あるいは楕円
の筒で、弁体がこれに対応する断面形状の弁であっても
よい。
ことであるが弁と液密を保持できる形状とすることが必
要である。例えばボ−ル弁を使用するときは、図1〜3
に示すように円形の弁座としたり、あるいは図4に示す
ようにOリング9の弁座としたりすることができる。O
リングを用いた場合は、弾性ゴム製のものとすることに
より液密性が比較的容易に獲得することができる利点を
有する。なお、10は該Oリング収納溝を示す。
設け且つ下部に所定長さにわたって該弁体外周面と微小
な間隙gを保持する筒部3b−3cを設けたことを特徴
としている。拡大部3aは、図2に示すように液体を注
出する際、液体が円滑に流出することが可能な構造であ
れば任意の構造が採用することができ、例えば本実施例
の図1に示すようにボ−ル弁の半径r1と、拡大部3a
の半径r3との隔たり(r3−r1)を該ボ−ル弁の半
径r1の12%以上保持するすることにより目的を達成
することができる。なお、sは吐出口の下端部に形成さ
れた溝部を示し、液体の円滑な流路を確保するために設
けたものである。この他、拡大部3aを吐出側方向に向
かって少しずつ内径を増大させ、テ−パ状(図4参照)
あるいはラッパ状の構造とすることもできる。このテ−
パ状あるいはラッパ状のものを採用するときは、ボ−ル
弁の往復動が円滑に行われるので好ましい。また、拡大
部3aの内周壁に溝部(あるいはリブ)を軸方向に向か
って構成すれば、ラッパ状の構造とすることなく、ボ−
ル弁の半径r1と拡大部3aの半径r3との隔たりが微
小であっても液体を円滑に流出することができる特徴を
有する。
該弁体外周面と微小な間隙を保持する筒部3b−3cを
設けることも重要であって、このように構成することに
より、液垂れを防止することができる。即ち、図3は液
体の注出が終了し、弁室3内を弁体4が落下する途中の
状態を示す図であるが、ボ−ル弁の中心部oが上端部か
ら筒部3bに至るまで落下しても吐出口2に満たされて
いる液の液面はpの位置を保持するが、この状態からボ
−ル弁4の中心部oが筒部の3bの位置から二点鎖線で
示すように3cに至る距離hを移動すると、ボ−ル弁4
外周面と筒部3b−3cとの間隙gが該ボ−ル弁の半径
r1の0.1〜5.0%、好ましくは1.0〜3.0%
に保持されるため、該ボ−ル弁が閉鎖栓となって弁室3
を上側の液体と下側の液体とに仕切り、該ボ−ル弁4の
移動により吐出口2内に残留した液体の一部を弁室内に
吸引させ、吐出口内の液面をp点から一点鎖線で示すq
点まで後退させ、液垂れを防止することができる(図1
はそのときの状態を示している)。なお、上記間隙g
は、取扱う液体の粘度が高いときは広く、反対に粘度が
低いとき狭く微調整することにより、弁室3内の弁体4
の往復動を妨げない範囲で液垂れ防止効果を達成でき
る。そしてまた、逆止弁効果により弁室には絶えず液体
が残留するためこの液体が閉鎖栓となって、それより内
奥に外気が侵入することを防止することができる。ま
た、弁体は液体に常時埋没しているため弁体の外周に固
形物が付着し、その摺動性能あるいはシ−ル性能を低下
させたり、その耐久性や寿命を劣化させたりすることが
ない。上記3b−3cの長さを適当に選定することによ
り、吐出口内の液面を弁室側に後退させる量を調整する
ことができる。また、ボ−ル弁の半径r1と筒部の半径
r2を選定することによっても吐出口内の液面を弁室側
に後退させる量を調整することができる。
く、またステンレス製等の防錆金属製、ルビ−製、サフ
ァイヤ製、セラミック製、ガラス製、プラスチック製、
大理石、水晶等の天然石製あるいはそれらの組合せ加工
されたもので表面が防錆加工されたものが好ましい。そ
して比重の大きいもの程弁室内において往復動が円滑に
行われるので好ましい。
を用いた注出容器の一具体例を示す縦断面概略説明図を
示し、吸入口1と吐出口2を有する弁室3と、この内部
を往復動する弁体4と、該弁体の外周面と接する弁座5
とからなる逆止弁6において、該弁室3の上部に拡大部
3aを設け且つ下部に所定長さにわたって該弁体外周面
と微小な間隙gを保持する筒部3b−3cを設けた液垂
れ防止逆止弁の該吸入口1に、注出ノズル7の一端を連
結し、該ノズル7の他端部を合成樹脂フィルム(ゴム製
袋を含む)からなり内部に液体が収納された袋8の上部
に挿入し液密的に連結した構成となっている。なお、1
1は上端に開口部を有する有底筒状の操作外筺、8はそ
の内部に挿入され液体が収納された袋、12は該操作外
筺の開口部を閉鎖する蓋体をそれぞれ示す。本実施例の
注出容器は、本発明の液垂れ防止逆止弁を、操作外筺と
内部の袋8(容器)とからなる注出容器に応用したが、
該操作外筺は用いずに袋8の上部に挿入し液密的に連結
した注出容器として用いてもよい。
口2を有する長さ30mmの円筒形弁室3と、この内部
を往復動する外径8mmのステンレス SUS316製
ボ−ル弁4と、該弁体の外周面と接する内径4mm、外
径8mmのシリコンゴム製Oリング9(弁座5)とから
なる逆止弁6において、該弁室3の上部に内径9mm、
長さ10mmのシリンダ状拡大部3aを設け且つ下部に
10mmの長さにわたって該ボ−ル弁外周面と0.05
mmの間隙を保持する内径8.1mmのシリンダ状筒部
3b−3cを設けた液垂れ防止逆止弁を図5の如くセッ
トした。
と、該開口部を閉鎖し空気孔13を有する蓋体12とか
らなる操作外筺とからなる注出容器を用意した。上記実
施例1の液垂れ防止逆止弁6を前記注出容器の蓋体12
に貫通して設け、該逆止弁6の吸入口1に、内径3m
m、長さ15mmの注出ノズル7の一端を連結し、該ノ
ズル7の他端部を、横10cm、縦15cmのアルミ箔
ラミネ−トフィルムで内部に醤油150mlを充填した
袋8の上部に挿入し液密的に連結し注出容器を図5の如
くセットした。
ちあげ、図2に示すように傾斜させ約30mlを注出し
た後、元の位置(垂直方向)に戻したところ、速やかに
ボ−ル弁は弁室内において上端部から弁座まで落下して
吐出口内の液面を吐出口の内奥まで後退させ、液垂れを
防止することができた。また、この操作を4回繰り返し
たが、袋内部に外気の侵入を防止することができること
が確認された。この結果、本注出容器によれば袋内の液
体の空気による酸化褐変や風味劣化を極力防止すること
が出来ることが判る。本発明によれば、液体食品、特に
醤油、ソ−ス、ドレッシング、つゆ、たれ、ミリン、食
酢、ラ−油などの注出容器として好適に使用することが
できる。
縦断面概略説明図で、液体の流れの停止状態を示す図。
下する途中の状態を示す図。
てOリング9を用いた例を示す図。
を示す図。
示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】吸入口1と突出口2を有する弁室3と、こ
の内部を往復動する弁体4と、該弁体の外周面と接する
弁座5とからなる逆止弁6において、該弁室3の上部に
拡大部3aを設け且つ下部に所定長さにわたって該弁体
外周面と微少な間隙gを保持する筒部3b−3cを設
け、該弁体4が、弁室3の筒部3b−3cを落下移動す
る際、該弁体4が閉鎖栓となって弁室3内の液体を上側
の液体と下側の液体とに仕切り、該弁体4の移動により
上側の液体の一部を弁室3内に吸引させ、液垂れを防止
するように構成したことを特徴とする液垂れ防止逆止
弁。 - 【請求項2】微少な間隙gが、弁体4の半径r1に対す
る割合で、0.1〜5.0%である請求項1に記載の液
垂れ防止逆止弁。 - 【請求項3】吸入口1と突出口2を有する弁室3と、こ
の内部を往復動する弁体4と、該弁体の外周面と接する
弁座5とからなる逆止弁6において、該弁室3の上部に
拡大部3aを設け且つ下部に所定長さにわたって該弁体
外周面と微少な間隙gを保持する筒部3b−3cを設
け、該弁体4が、弁室3の筒部3b−3cを落下移動す
る際、該弁体4が閉鎖栓となって弁室3内の液体を上側
の液体と、下側の液体とに仕切り、該弁体4の移動によ
り上側の液体の一部を弁室3内に吸引させ、液垂れを防
止するように構成した液垂れ防止逆止弁の該吸入口1
に、注出ノズル7の一端を連結し、該ノズル7の他端部
を合成樹脂フィルムからなり内部に液体が収納された袋
8の上部に挿入し、液密的に連結したことを特徴とする
注出容器。 - 【請求項4】微少な間隙gが、弁体4の半径r1に対す
る割合で、0.1〜5.0%である請求項3に記載の注
出容器。
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