JP3136828B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP3136828B2
JP3136828B2 JP05082897A JP8289793A JP3136828B2 JP 3136828 B2 JP3136828 B2 JP 3136828B2 JP 05082897 A JP05082897 A JP 05082897A JP 8289793 A JP8289793 A JP 8289793A JP 3136828 B2 JP3136828 B2 JP 3136828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光線によっ
て、情報を書き込んだり、読み取ったりする事が可能な
光学記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】集光レーザー光による情報記録媒体の中
で、オーデオ等の音楽再生用としてのコンパクトデイス
ク(CD)が広く普及している。このようなCDは、通
常ポリカーボネート等の透明基板表面にCDフォーマッ
ト信号を有するピット列を射出成形時に形成し、その上
からアルミニウムまたは金等を蒸着あるいはスパッタリ
ングにより反射膜として設け、さらに保護層をコートし
て作成する。このようにして作成した光デイスクの基板
の裏面から再生レーザー光(780nm半導体レーザー
光)を照射して、ピットの凹凸による反射率の変化から
各信号を読み取り、情報を再生するものである。しか
し、このようなCDは再生専用であり記録が出来ないた
め、追記型光デイスクあるいは書き換え可能な光磁気デ
イスク等のような編集機能がないという不都合さがあっ
た。一方、編集機能を有する追記型光デイスクあるいは
光磁気デイスクとしては、Te等カルコゲナイト系化合
物、希土類金属化合物もしくはシアニン、ナフタロシア
ニン等の有機色素等を記録膜としたものが実用化されて
いる。しかしながら、これらの光デイスクは基盤面から
の反射率が低く、現状のままCDあるいはCD−ROM
の再生装置により信号の再生を行うことは出来ないとい
う問題点がある。このような問題点を解決するために、
シアニン等の記録膜の上に金等の反射膜を設けて、基板
面反射率で70%以上を確保して780nmでCDフォ
ーマットあるいはCD−ROMフォーマット信号を記録
し、CDまたはCD−ROMの再生装置で情報を読み出
す光デイスクおよび方法が提案されている。
【0003】しかしながら、一般にシアニン色素は光安
定性が悪いため、CDのような単面構成で直接太陽光に
さらされるような使用条件では、記録の信頼性に問題が
生じる可能性がある。そのため、シアニン色素に代え
て、化学的、物理的安定性の優れたフタロシアニン色素
を記録膜材料に使用する試みが検討されている。
【0004】このフタロシアニン色素の場合には、熱的
にも安定なため記録感度が低い、さらに吸収バンドが非
常にシャープであるため、CDドライブのピックアップ
に搭載される半導体レーザーの発振波長の許容範囲(7
70〜810nm程度)で安定した光学特性(反射率お
よび吸収)を得ることが困難であり、記録感度の波長依
存性が大きい等の欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学的、物
理的に安定でレーザー光線により高感度に記録、再生で
きる安価な特定のフタロシアニン化合物を用いた光学記
録媒体を提供するものであり、CD型光記録媒体につい
ては、従来の追記機能、編集機能を有するCDあるいは
CD−ROMの持つ欠点を解決し、770nm〜810
nmの波長範囲で安定した光学特性を実現し、この波長
範囲で完全に記録再生が可能なレッドブックに準拠した
光デイスクを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究を
行った結果、基板上に特定のフタロシアニン化合物を含
有する記録層を有する光学記録媒体が優れた種々の特性
を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は基板上に下記一般式[I]で示さ
れる特定のフタロシアニン化合物の少なくとも一種以上
を含有する有機薄膜層を記録層として持つことを特徴と
する追記型の光学記録媒体である。一般式[I]
【0007】
【化2】
【0008】[式中、置換基X1〜X4はそれぞれ独立
に、−OP(=O)R12、−P(=O)R12、−O
P(=S)R12、−P(=S)R12、(ただし、R
1およびR2は、それぞれ独立にアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、ジアルキルアミ
ノ基を示す。)を表し、n1〜n4は置換基X1〜X4
置換基数で1〜4の整数を表す。Y1〜Y4はそれぞれ独
立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いア
ルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を
有してもよいアルコキシ基、置換基を有しても良いアリ
ールオキシ基、置換基を有しても良いアルキルチオ基、
置換基を有しても良いアリールチオ基、ニトロ基、シア
ノ基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸
エステル基を表す。Mは、2Hもしくは金属原子を表
す。置換基Zは、アルキル基、アルコキシル基、アシル
基、−OP(=O)R34,−OP(=O)Ar1Ar2
を表す。ここで、R3、R4は置換基を有しても良い直
鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、Ar1、Ar2
は置換基を有しても良いアリール基を表す。mは、Oか
ら2の整数であり置換基Zの個数を表す。]
【0009】つまり、一般式[I]で示されるフタロシ
アニン化合物の特徴は、フタロシアニン環に導入された
置換基(一般式[I]中の置換基X)の効果により、大
きな重量減少を伴う分解点が400℃以下となり、か
つ、置換基X1〜X4の導入位置により最大吸収極大のシ
フトに影響するため、適切な記録感度を与える位置に記
録媒体の吸収を調整し、記録レーザーの熱エネルギーを
有効に活用することができるとともに記録感度の波長依
存性をも調整することができる。また、中心金属から、
フタロシアニン環の分子平面に垂直な方向に導入された
置換基(一般式[I]中の置換基Z)の効果により、記
録膜上でのフタロシアニン分子同士の会合を抑制するた
め、高い分子吸光係数を示すとともに、最大吸収極大と
最大反射率を示す点が半導体レーザーの波長域に近づく
ため、ディスクとしてオレンジブックの規格に充分準拠
する高い感度をもつとともに、65%以上の反射率を確
保することができる。また、この新規なフタロシアニン
化合物は汎用性の有機溶剤に対する溶解度が向上し、ス
ピンコート法による記録膜の作成が容易となる。
【0010】本発明の一般式[I]で示されるフタロシ
アニン系色素に導入される置換基X 1〜X4を構成する有
機置換基の代表例としては、ジメチルオキシホスホリル
基、ジチルオキシホスホリル基、ジプロピルオキシホス
ホリル基、ジブチルオキシホスホリル基、ジフェニルオ
キシホスホリル基、ジ(4−メチルフェニル)オキシホ
スホリル基、ジ(4−ニトロフェニルオキシ)ホスホリ
ル基、ジメトキシホスフィノオキシ基、ジエトキシホス
フィノオキシ基、ジプロポキシホスフィノオキシ基、ジ
ブトキシホスフィノオキシ基、ジフェニルホスフィノオ
キシ基、メチル−フェニルホスフィノオキシ基、ジエト
キシホスフィノチオキシ基、ジブトキシホスフィノチオ
キシ基、ジフェニルホスフィノチオキシ基等がそれぞれ
挙げられるが、これらに限定させるものではない。
【0011】本発明の一般式[I]で示されるフタロシ
アニン系色素に導入される置換基Y 1〜Y4を構成する原
子および有機置換基の代表例としては、置換基を持たな
い場合に相当する水素原子をはじめ、ハロゲン原子とし
ては塩素、臭素、ヨウ素、フ素があり、置換基を有して
良いアルキル基としては、メチル基、n−ブチル基、t
−ブチル基、ステアリル基、トリクロトメチル基、トリ
フルオロメチル基、2−メトキシエチル基、フタルイミ
ドメチル基等を、置換基を有してもよいアリール基とし
ては、フェニル基、ナフチル基、p−ニトロフェニル
基、p−t−ブチルフェニル基等があり、置換基を有し
てもよいアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、n−ブトキシ基等があり、置換基を有しても良いア
リールオキシ基としては、フェノキシ基、ペンタフルオ
ロフェニル基等があり、置換基を有しても良いアルキル
チオ基としては、メチルチオ基、t−ブチルチオ基等が
ある、置換基を有しても良いアリールチオ基としては、
フェニルチオ基、p−ニトロフェニルチオ等がそれぞれ
挙げられるが、これらに限定させるものではない。
【0012】本発明において、一般式[I]で示される
化合物は、例えば以下の方法により製造することができ
る。
【0013】すなわち、下記一般式[II]で示される
フタロニトリル類、または、下記一般式[III]で示
されるイソイドリン化合物、あるいは、相当するフタル
酸無水物類、フタルイミド類として一般式[I]中のM
で示される金属の各種金属塩を出発原料として常法によ
り、一般式[IV]で示されるフタロシアニン系化合物
を製造できる。
【0014】一般式[II]
【化3】 [式中、X,Y,nはそれぞれ一般式[I]におけるX
1〜X4,Y1〜Y4,n 1〜n4と同じ意味を表す。]
【0015】一般式[III]
【化4】 [式中、X,Y,nはそれぞれ一般式[I]におけるX
1〜X4,Y1〜Y4,n 1〜n4と同じ意味を表す。]
【0016】一般式[IV]
【化5】 [式中、X1〜X4,Y1〜Y4,n1〜n4、M,mはそれ
ぞれ一般式[I]におけるX1〜X4,Y1〜Y4,n1
4、M,mと同じ意味を表す。]
【0017】次に、得られた一般式[IV]で示される
フタロシアニン化合物に、種々の置換基を有しても良い
直鎖、分岐または環状のアルキル基、アリール基を有す
るクロロホスフィン誘導体を反応させることにより、一
般式[I]で示されるフタロシアニン化合物を製造する
ことができる。
【0018】本発明で使用される一般式[I]で示され
るフタロシアニン化合物の代表的な例として下記に示す
フタロシアニン化合物(a)〜(d)等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0019】(a)
【化6】
【0020】(b)
【化7】
【0021】(c)
【化8】
【0022】(d)
【化9】
【0023】本発明における一般式[I]で示されるフ
タロシアニン化合物を用いた記録膜層には、記録膜の耐
光性、耐環境性等の安定性、繰り返し再生の安定性をさ
らに向上させる目的で、酸素クエンチャー、紫外線吸収
剤等の添加剤を加えても良い。
【0024】記録膜層の成膜方法としては、ドライプロ
セス、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法によって
も可能であるが、ウエットプロセス、例えば、スピンコ
ート法、デップ法、スプレー法、ロールコート法あるい
はLB(ラングミュアーブロジェット)法によっても可
能である。本発明の記録膜素材は、汎用の有機溶媒、例
えば、アルコール系、ケトン系、セロソルブ系、ハロゲ
ン系、炭化水素系、フロン系等に溶解するため、生産性
および記録膜の均一性からスピンコート法により成膜す
る方法が好ましい。
【0025】このように、いわゆる塗布法で成膜する場
合には、必要に応じて高分子バインダーを加えても良
い。高分子バインダーとしてはアクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩
化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ニトロセルロー
ス、フェノール樹脂等が挙げられるがこれに限られるも
のではない。高分子バインダーの混合比としては特に制
限はないが、色素に対して30wt%以下が好ましい。
【0026】本発明の記録膜層の最適膜厚は、記録膜材
料の種類および組み合わせにより異なるため特に制限は
なく、500〜3000Aが好ましく、さらに1000
〜2500Aが最適膜厚範囲である。
【0027】本発明の反射膜素材としては、金、銀、
銅、白金、アルミニウム、コバルト、スズ等の金属およ
びこれらを主成分とした合金、MgO,ZnO,SnO
等の金属酸化物、SiN4、AlN、TiN等の窒化物
等が挙げられるが、絶対反射率が高く安定性に優れてい
る点から金が最適である。また、場合によっては有機性
の高反射膜を使用することもできる。このような反射膜
の成膜方法としては、ドライプロセス例えば真空蒸着
法、スパッタリング法が最も好ましいがこれらに限られ
るものではない。本発明の反射膜の最適膜厚について
は、特に制限はないが400〜1300Aの範囲が好ま
しい。
【0028】さらに、反射膜の上より、デイスク特に記
録膜層および反射膜層の化学的劣化(例えば酸化、吸水
等)および物理的劣化(例えば傷、けずれ等)を防ぐ目
的でデイスクを保護するための保護層を設ける。保護層
用の材料としては、紫外線硬化型樹脂を用いて、スピン
コートにより塗布し、紫外線照射により硬化させる方法
が好ましいがこれに限られるものではない。保護層の最
適膜厚については、薄い場合には、保護の効果が低下
し、厚い場合には樹脂の硬化時の収縮によりデイスクの
そり等の機械特性の悪化の原因になるため、2〜20ミ
クロンの範囲で成膜することが好ましい。
【0029】また、本発明に用いられるデイスク基板と
しては信号の書き込みや読みだしを行うための光の透過
率が好ましくは85%以上であり、かつ光学異方性の小
さいものが好ましい。例えば、ガラス、またはアクリル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリ−4−
メチルペンテン等)、ポリエーテルスルホン樹脂などの
熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂、アリル樹脂等の熱硬化性
樹脂からなる基板が挙げられる。これらの中で、成形の
しやすさ、ATIP用ウオッブル信号および案内溝等の
付与のしやすさなどから熱可塑性樹脂からなるものが好
ましく、さらに光学特性や機械特性およびコストからみ
てアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂からなるものが
特に好ましい。また、ATIPウオブル信号および案内
溝などの付与は熱可塑性樹脂を成形(射出成形、圧縮成
形)する際のスタンパーなどを用いて付与する方法が好
ましいが、フォトポリマー樹脂を用いるいわゆる2P法
による方法によっても行うことが出来る。
【0030】本発明の案内溝の形状については、特に制
限はなく台形あるいはU字形であっても良い。また、案
内溝の寸法については、記録膜材料の種類および組み合
わせ等により最適値はそれぞれ異なるが、平均溝幅(溝
深さの1/2の位置の幅)が0.4〜0.6ミクロン、
また、溝深さが1000〜2000Aの範囲が好まし
い。
【0031】本発明のデイスク形態は、記録後CDある
いはCD−ROMとして機能する必要があるため、CD
あるいはCD−ROMの規格(レッドブック)およびR
−CDの規格(オレンジブック)に準拠していることが
好ましい。
【0032】
【実施例】以下の実施例および比較例により本発明を具
体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限られるも
のではない。はじめに、本発明で使用されるフタロシア
ニン化合物の代表例の製造法について説明する。
【0033】製造例1:フタロシアニン化合物(a)の
製造 3−ブロモ−1、2−フタロニトリル5部をジエチルエ
ーテル200部、マグネシウム3部と共に、加熱還流す
る。反応終了後、0度まで冷却しこれに、クロロジブト
キシホスフィン5部とジエチルエーテル20部の混合液
をゆっくり滴下する。再度、加熱還流を行った後、冷
却、ジエチルエーテル層を濃縮し、さらに、カラムクロ
マトグラフィーによって精製を行い、白色個体として4
部の3−ジブトキシホスホリル−1、2−フタロニトリ
ルを得た。上記の3−ブトキシホスホリル−1、2−フ
タロニトリル3部をn−アミルアルコール50部、n−
トリブチルアミン3部、塩化パラジウム4部と共に、5
時間加熱還流を行い、冷却し、500部のメタノールで
希釈した。析出した沈澱を濾別、メタノール/水(4/
1)混合溶液で洗浄、乾燥しさらに、この粉末をカラム
クロマトグラフィーで精製して緑青色の粉末2部を得
た。この粉末はFD−MS分析の結果、フタロシアニン
化合物(a)であることが確認された。
【0034】製造例2:フタロシアニン化合物(b)の
製造 o−ジクロロベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に、4−ヒドロキシ−1、3−ジイミノイソイン
ドリン8部および塩化アルミニウム6部を加え、160
ー170℃で7時間加熱撹拌後、冷却し、メタノール1
000部で希釈、析出した沈澱を濾別、メタノール/水
(3/1)混合溶液で洗浄、乾燥して緑色の粉末5.5
部を得た。この粉末を濃硫酸300部に溶解した後、氷
水6000部に注入、析出した沈澱を濾別、水洗、乾燥
して緑青色の粉末4.3部を得た。この粉末はFD−M
S分析の結果、一般式[IV]に相当するヒドロキシア
ルミニウムフタロシアニン体であることが確認された。
上記で得られたヒドロキシアルミニウムフタロシアニン
体4部をピリジン80部、トリ−n−ブチルアミン20
部に撹拌溶解した後、冷却しながらクロロジブトキシフ
ェニルホスフィン15部を加え、110℃で2時間加熱
撹拌した後、冷却し、氷水1000部に注入した。析出
した沈澱を濾別し、水洗、乾燥して緑色の粉末3.5部
を得た。FD−MS分析の結果、この粉末はフタロシア
ニン化合物(b)であることが確認された。
【0035】製造例3:フタロシアニン化合物(c)の
製造 製造例1と同様にして3−ブロモ−6−(2、2、3、
3−テトラフルオロプロポキシ)−1、2−フタロニト
リル10部をジエチルエーテル300部中、マグネシウ
ム5部、クロロジメトキシホスフィン10部と反応し
て、3−ジメトキシホスホリル−6−(2、2、3、
3、−テトラフルオロプロポキシ)−1、2−フタロニ
トリル7部を得た。上記フタロニトリルを金属ナトリウ
ム、エタノール中、アンモニアと反応させることにより
4−ジメトキシホスホリル−7−(2、2、3、3−テ
トラフルオロプロポキシ)−1、3−ジイミノイソイン
ドリンを得た。o−ジクロロベンゼン150部、トリ−
n−ブチルアミン30部に4−ジメトキシホスホリル−
7−(2、2、3、3−テトラフルオロプロポキシ−
1、3−ジイミノイソインドリン10部および四塩化珪
素15部を加え、160〜170℃で8時間加熱撹拌
後、冷却し、2000部のメタノールで希釈した。 析
出した沈澱を濾別、メタノール/水(4/1)混合溶液
で洗浄、乾燥して緑色の粉末8部を得た。この粉末を濃
硫酸400部に溶解した後、氷水2000部に注入、析
出した沈澱を濾別、水洗、乾燥して緑青色の粉末6部を
得た。この粉末はFD−MS分析の結果、一般式[I
V]に相当するジヒドロキシシリコンフタロシアニン体
であることが確認された。上記で得られたジヒドロキシ
シリコンフタロシアニン体5部をピリジン100部、ト
リ−n−ブチルアミン25部に撹拌溶解した後、冷却し
ながらクロロジフェニルホスフィン10部を加え、11
0℃で2時間加熱撹拌した後、冷却し、氷水1000部
中に注入した。析出した沈澱を濾別し、水洗、乾燥して
フタロシアニン化合物(c)を7部得た。
【0036】製造例4:フタロシアニン化合物(d)の
製造 製造例2と同様にしてo−ジクロロベンゼン200部、
トリ−n−ブチルアミン50部に4−n−ブチルオキシ
−6−ヒドロキシ−1、3−ジイミノイソインドリン1
0部および四塩化珪素15部を加え、160〜170℃
で8時間加熱撹拌後、冷却し、1500部のメタノール
で希釈した。 析出した沈澱を濾別、メタノール/水
(4/1)混合溶液で洗浄、乾燥して緑色の粉末8部を
得た。この粉末を濃硫酸300部に溶解した後、氷水2
000部に注入、析出した沈澱を濾別、水洗、乾燥して
緑青色の粉末6部を得た。この粉末はFD−MS分析の
結果、一般式[IV]に相当するジヒドロキシシリコン
フタロシアニン体であることが確認された。上記で得ら
れたジヒドロキシシリコンフタロシアニン体5部をピリ
ジン70部、トリ−n−ブチルアミン20部に撹拌溶解
した後、冷却しながらクロロジフェニルホスフィン20
部を加え、110℃で2時間加熱撹拌した後、冷却し、
氷水1000部中に注入した。析出した沈澱を濾別し、
水洗、乾燥してフタロシアニン化合物(d)を4部得
た。
【0037】実施例1 深さ1200オングストローム、幅0.50ミクロン、
ピッチ1.6ミクロンの案内溝を有する厚さ1.20m
m、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート
基板上に、フタロシアニン化合物[a]を2、2、3、
3−テトラフルオロプロパノールに50mg/mlの濃
度で溶解し、0.2ミクロンのフイルタリングを行い塗
液を調整し、この塗液を用いて、スピンコーターにより
記録膜厚1300オングストロームに成膜した。次に、
このようにして得た記録膜の上にスパッタリングにより
金を膜厚800オングストロームに成膜した。さらに、
この上に紫外線硬化型樹脂により保護膜層を5ミクロン
の膜厚で設けて光デッスクを作成した。このようにして
作成した光デイスクの反射率は66%であったこのよう
にして作成した光デイスクを用い、波長785nmの半
導体レーザーを使用して線速度1.4m/secでEF
M−CDフォーマット信号を記録したところ、最適記録
レーザーパワーが6.9mWで記録が可能であった。次
に、この信号をCDプレーヤーによりレーザーパワー
0.5mWで再生を行ったところ、得られた信号は良好
であり、市販のCDプレーヤーに十分かかるレベルであ
った。
【0038】実施例2 深さ1200オングストローム、幅0.50ミクロン、
ピッチ1.6ミクロンの案内溝を有する厚さ1.20m
m、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート
基板上に、フタロシアニン化合物[b]をジアセトンア
ルコールに60mg/mlの濃度で溶解し、0.2ミク
ロンのフイルタリングを行い塗液を調整し、この塗液を
用いて、スピンコーターにより記録膜厚1200オング
ストロームに成膜した。次に、このようにして得た記録
膜の上にスパッタリングにより金を膜厚800オングス
トロームに成膜した。さらに、この上に紫外線硬化型樹
脂により保護膜層を5ミクロンの膜厚で設けて光デッス
クを作成した。このようにして作成した光デイスクの反
射率は70%であったこのようにして作成した光デイス
クを用い、波長785nmの半導体レーザーを使用して
線速度1.4m/secでEFM−CDフォーマット信
号を記録したところ、最適記録レーザーパワーが7.5
mWで記録が可能であった。次に、この信号をCDプレ
ーヤーによりレーザーパワー0.5mWで再生を行った
ところ、得られた信号は良好であり、市販のCDプレー
ヤーに十分かかるレベルであった。
【0039】実施例3〜4 深さ1250オングストローム、幅0.48ミクロン、
ピッチ1.6ミクロンの案内溝を有する厚さ1.20m
m、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート
基板上に、表1に示すフタロシアニン化合物をジアセト
ンアルコールに60mg/mlの濃度で溶解し、0.2
ミクロンのフイルタリングを行い塗液を調整し、この塗
液を用いて、スピンコーターにより記録膜厚1200オ
ングストロームに成膜した。次に、このようにして得た
記録膜の上にスパッタリングにより金を膜厚800オン
グストロームに成膜した。さらに、この上に紫外線硬化
型樹脂により保護膜層を5ミクロンの膜厚で設けて光デ
イスクを作成した。このようにして作成した光デイスク
の反射率および実施例1と同様の方法で記録、再生を行
なった場合の最適レーザーパワーを表1に示す。
【0040】 表1 実施例 フタロシアニン化合物 反射率 最適記録 3 (c) 65 6.3 4 (d) 67 6.9
【0041】
【発明の効果】本発明の構成により光デイスクを作成す
ることにより、780nmから810nmの半導体レー
ザーに対して、より高感度でかつ高反射率な安定した記
録再生特性を示す光記録媒体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/26 C09B 47/04 C09B 47/18 G11B 7/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基盤上に下記一般式[I]で示されるフ
    タロシアニン化合物の少なくとも一種を含有する有機薄
    膜層を有することを特徴とする光学記録媒体。一般式
    [I] 【化1】 [式中、置換基X1〜X4はそれぞれ独立に、−OP(=
    O)R12、−P(=O)R12、−OP(=S)R1
    2、−P(=S)R12、(ただし、R1およびR
    2は、それぞれ独立にアルキル基、アリール基、アルコ
    キシ基、チオアルコキシ基、ジアルキルアミノ基を示
    す。)を表し、n1〜n4は置換基X1〜X4の置換基数
    で1〜4の整数を表す。Y1〜Y4はそれぞれ独立に水素
    原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル
    基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有して
    もよいアルコキシ基、置換基を有しても良いアリールオ
    キシ基、置換基を有しても良いアルキルチオ基、置換基
    を有しても良いアリールチオ基、ニトロ基、シアノ基、
    スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステ
    ル基を表す。Mは、2Hもしくは金属原子を表す。置換
    基Zは、アルキル基、アルコキシル基、アシル基、−O
    P(=O)R34,−OP(=O)Ar1Ar2を表す。
    ここで、R3、R4は置換基を有しても良い直鎖、分岐ま
    たは環状のアルキル基を表し、Ar1、Ar2は置換基を
    有しても良いアリール基を表す。mは、Oから2の整数
    であり置換基Zの個数を表す。]
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