JPH0615962A - コンパクトディスク対応またはコンパクトディスク−rom対応の追記型光ディスク - Google Patents

コンパクトディスク対応またはコンパクトディスク−rom対応の追記型光ディスク

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JPH0615962A
JPH0615962A JP3224543A JP22454391A JPH0615962A JP H0615962 A JPH0615962 A JP H0615962A JP 3224543 A JP3224543 A JP 3224543A JP 22454391 A JP22454391 A JP 22454391A JP H0615962 A JPH0615962 A JP H0615962A
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JP
Japan
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parts
substituent
group
general formula
formula
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Pending
Application number
JP3224543A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Miyazaki
修次 宮崎
Mare Sakamoto
希 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP3224543A priority Critical patent/JPH0615962A/ja
Publication of JPH0615962A publication Critical patent/JPH0615962A/ja
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、安定性に優れ、さらに記録感度のよ
いCD対応またはCD−ROM対応の追記型光ディスク
の記録膜材料およびディスクの構成である。 【構成】基板/記録膜/反射膜層/保護層の4層構造よ
りなるCD対応またはCD−ROM対応の追記型光ディ
スクにおいて、記録膜が特定のフタロシアニン系色素で
構成されることを特徴とする光ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、レーザー光による情報の記録、
再生を行う光ディスクに関する。さらに詳しくはコンパ
クトディスク(CD)あるいはコンパクトディスク−R
OM(CD−ROM)対応の追記型光ディスクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】集光レーザー光による情報記録媒体の中
で、オーディオ等の音楽再生用としてCD、コンピュー
タ用ROMとしてCD−ROMが広く普及している。こ
のようなCDまたはCD−ROMは、通常ポリカーボネ
ート等の透明基板表面にCDフォーマット信号またはC
D−ROMフォーマット信号を有するピット列を射出成
形時に形成し、その上からアルミニウムまたは金等を蒸
着あるいはスパッタリングにより反射膜として設け、さ
らに保護層をコートして作成する。このようにして作成
した光ディスクの基板の裏面から再生レーザー光(78
0nm半導体レーザー光)を照射して、ピットの凹凸に
よる反射率の変化から各信号を読取り、情報を再生する
ものである。しかし、このようなCDまたはCD−RO
Mは再生専用であり記録ができないため、追記型光ディ
スクあるいは書換え可能な光磁気ディスク等のような編
集機能がないという不都合さがあった。一方、編集機能
を有する追記型光ディスクあるいは光磁気ディスクとし
ては、Te等カルコゲナイト系化合物、希土類金属化合
物もしくはシアニン、ナフタロシアニン等の有機色素等
を記録膜としたものが実用化されている。しかしなが
ら、これらの光ディスクは、基板面からの反射率が30
〜40%であり、現在のCDの国際規格であるレッドブ
ックに記載されている基板面からの反射率70%以上に
は到達しておらず、現状のままCDあるいはCD−RO
Mの再生装置により信号の再生を行うことはできないと
いう問題点がある。このような問題点を解決するため
に、シアニン等の記録膜の上に金等の反射膜を設けて、
基板面反射率で70%以上を確保して780nmでCD
フォーマットあるいはCD−ROMフォーマット信号を
記録し、CDまたはCD−ROMの再生装置で情報を読
み出す光ディスクおよび方法が提案されている。
【0003】しかしながら、一般にシアニン色素は光安
定性が悪いため、CDのような単板構成で直接太陽光に
さらされるような使用条件下では、記録の信頼性に問題
が生ずる可能性がある。そのため、シアニン色素に代え
て、化学的、物理的安定性の優れたフタロシアニン色素
を記録膜材料に使用する試みが検討されている。
【0004】このフタロシアニン色素の場合には、熱的
にも安定なため記録感度が低い、さらに吸収バンドが非
常にシャープであるため、CDドライブのピックアップ
に搭載される半導体レーザーの発振波長の許容範囲(7
80〜800nm程度)で安定した光学特性(反射率お
よび吸収)を得ることが困難であり、記録感度の波長依
存性が大きく、汎用性のある追記型光ディスクに成りに
くいという問題点がある。
【0005】従って、現状では安定性に優れ、さらに記
録特性も良好なCD対応の追記型光ディスクは提供され
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の追記
機能、編集機能を有するCDあるいはCD−ROMの持
つ欠点を解決し、安定性に優れ、さらに記録特性も良好
なCD対応の追記型光ディスクは提供するために、化学
的、物理的安定性の優れたフタロシアニン系色素を記録
膜材料として用いる場合に生ずる低記録感度および記録
感度の波長依存性を防ぎ、良好な再生信号が得られる記
録材料について鋭意検討を行った結果、本発明を得るに
至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような安定性に優
れ、さらに記録特性も良好なCD対応またはCD−RO
M対応の追記型光ディスクは以下のようにして実現され
る。第一の発明は、透明基板/記録膜層/反射膜層/保
護膜の4層構造からなり、CDフォーマット信号または
CD−ROMフォーマット信号の記録を行う追記型光デ
ィスクにおいて、その記録膜層が下記一般式(1)で示
される化合物と一般式(2)で示される化合物からそれ
ぞれ選ばれる2種以上のフタロシアニン色素混合膜より
構成されることを特徴とするCD対応またはCD−RO
M対応の追記型光ディスク。 一般式(1)
【0008】
【化6】
【0009】[式中、置換基X1 〜X4 は、それぞれ独
立に置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有して
も良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアルキルチ
オ基、ハロゲン原子、ニトロ基を表す。さらに、X1
4 の置換位置は、X1 が式中の1位または4位、X2
が式中の5位または8位、X3 が式中の9位または12
位、X4 が式中の13位または16位である。中心金属
Mは、Al、Ga、In、Si、Ge、Snを表す。置
換基Zは、
【0010】
【化7】
【0011】水酸基またはハロゲン原子を表す。ここ
で、R1 、R2 、R3 およびR4 は、置換基を有しても
よいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置
換基を有してもよいアルコキシ基または置換基を有して
もよいアリーロキシ基を表す。Yは、1または2の整数
であり置換基Zの個数を表す。] 一般式(2)
【0012】
【化8】
【0013】[式中、置換基X5 〜X8 は、それぞれ独
立に置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有して
も良いアルコキシ基、アルキルチオ基、−COOR5
【0014】
【化9】
【0015】ハロゲン原子またはニトロ基を表す。ここ
で、R5 〜R17は、互に同一であっても異なっていても
良く、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、置
換基を有しても良いアリール基を表し、またはR8 とR
9 とで、R11とR12とで、あるいはR13とR14とで、4
〜7員環を形成していてもよく、これら4〜7員環はさ
らに窒素原子などのヘテロ原子を含む複素環であっても
よい。中心金属Mは、Al、Ga、In、Si、Ge、
Snを表す。置換基Zは、
【0016】
【化10】
【0017】水酸基またはハロゲン原子を表す。ここ
で、R1 、R2 、R3 およびR4 は、一般式(1)と同
様に置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有して
もよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基
または置換基を有してもよいアリーロキシ基を表す。Y
は、1または2の整数であり置換基Zの個数を表す。]
【0018】第二の発明は、第一の発明において、一般
式(2)のX5 〜X8 の置換位置が、それぞれX5 が式
中の2位または3位、X6 が式中の6位または7位、X
7 が式中の10位または11位、X8 が式中の14位ま
たは15位であることを特徴とするCD対応またはCD
−ROM対応の追記型光ディスク。
【0019】第三の発明は、第一の発明において、一般
式(2)のX5 〜X8 が、それぞれ独立に置換基を有し
ても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコキシ
基、アルキルチオ基であることを特徴とするCD対応ま
たはCD−ROM対応の追記型光ディスク。
【0020】第四の発明は、第一の発明において、一般
式(1)のX1 〜X4 および一般式(2)のX5 〜X8
の8つの置換基の内の1つ以上がフッ素原子置換のアル
キル基、フッ素原子置換のアルコキシ基またはフッ素原
子置換のアルキルチオ基であることを特徴とするCD対
応またはCD−ROM対応の追記型光ディスク。
【0021】第五の発明は、第一の発明において、一般
式(1)のX1 〜X4 および一般式(2)のX5 〜X8
の8つの置換基のすべてがフッ素原子置換のアルキル
基、フッ素原子置換のアルコキシ基またはフッ素原子置
換のアルキルチオ基であることを特徴とするCD対応ま
たはCD−ROM対応の追記型光ディスク。
【0022】本発明の記録膜層が一般式(1)で示され
るフタロシアニン系色素と一般式(2)で示されるフタ
ロシアニン系色素の混合膜により構成することについて
は、一般式(1)で示されるフタロシアニン系色素は、
置換位置の効果により吸収波長が長波長にシフトし、記
録レーザーの発振波長域に吸収を有する。さらに、置換
位置の効果によりフタロシアニン骨格の熱分解点が低下
する。このように光学特性および熱特性の面でヒートモ
ード記録のメディアの高感度化に適した化合物系であ
る。しかしながら、これらのフタロシアニン系化合物
は、記録レーザーの発振波長域の吸収が大き過ぎるた
め、ディスクとしての反射率が低く、オレンジブックの
規格である65%以上の反射率を確保することができな
い。そこで、一般式(2)で示される記録レーザーの発
振波長域に比較的吸収の少ないフタロシアニン系色素を
混合させることにより高記録感度でしかも高反射率のメ
ディアとなり、さらに再生波形も良好となる。また、置
換基にフッ素を導入することにより、溶解性が向上する
と同時に、基板との界面エネルギーによると考えられる
が、記録ピットの状態が良好になり、記録信号のコント
ラストが大きく、さらに再生波形がきれいになる。ま
た、中心金属の軸方向置換基にリン含有の置換基を導入
することにより、汎用のアルコール系およびセロソルブ
系の溶媒への溶解性が向上し、光ディスク基板として汎
用に使用されているポリカーボネート基板を侵すことな
く塗布することができる利点がある。
【0023】本発明の一般式(1)で示されるフタロシ
アニン系色素に導入されるX1 〜X 4 および一般式
(2)で示されるフタロシアニン系色素に導入されるX
5 〜X8を構成する原子および有機置換基の代表例とし
ては、ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素、フッ
素があり、置換基を有しても良いアルキル基としては、
メチル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ステア
リル基、トリクロロメチル基、2−メトキシエチル基、
フタルイミドメチル基等を、置換基を有しても良いアル
コキシ基としては、メトキシ基、n−ブトキシ基、te
rt−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオ
ロエトキシ基、テトラフルオロプロポキシ基、ペンタフ
ルオロプロポキシ基等を、置換基を有しても良いアルキ
ルチオ基としては、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、
テトラフルオロプロピルチオ基等を、それぞれ挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0024】本発明において、一般式(1)で示される
化合物は、例えば、以下の方法により製造することがで
きる。すなわち、下記一般式(3)で示されるイソイン
ドリン化合物と各種金属塩とから、あるいはカルボン酸
無水物、イミド類またはニトリル類を出発原料として常
法により、一般式(4)で示されるフタロシアニン系化
合物を製造できる。 一般式(3)
【0025】
【化11】
【0026】[式中、X1 、X2 、X3 およびX4 は一
般式(1)における意味と同じ意味を表す。] 一般式(4)
【0027】
【化12】
【0028】[式中、X1 、X2 、X3 およびX4 、さ
らにYは一般式(1)における意味と同じ意味を表
す。]
【0029】次に、得られた一般式(4)で示されるフ
タロシアニン系化合物に、種々のリン化合物を反応させ
ることにより、一般式(1)で示されるフタロシアニン
系化合物を製造できる。本発明において、一般式(2)
で示される化合物は、例えば、以下の方法により製造す
ることができる。すなわち、下記一般式(5)で示され
るイソインドリン化合物と各種金属塩とから、あるいは
カルボン酸無水物、イミド類またはニトリル類を出発原
料として常法により、一般式(6)で示されるフタロシ
アニン系化合物を製造できる。 一般式(5)
【0030】
【化13】
【0031】[式中、X5 、X6 、X7 およびX8 は、
一般式(1)における意味と同じ意味を表す。] 一般式(6)
【0032】
【化14】
【0033】[式中、X5 、X6 、X7 およびX8 は、
さらにYは、一般式(1)における意味と同じ意味を表
す。]次に、得られた一般式(6)で示されるフタロシ
アニン系化合物に、種々のリン化合物を反応させること
により、一般式(2)で示されるフタロシアニン系化合
物を製造できる。
【0034】本発明に用いられる一般式(1)で示され
るフタロシアニン色素と一般式(2)で示されるフタロ
シアニン色素との混合比率については、化合物の種類お
よび組合せにより異なるが、一般式(1)で示されるフ
タロシアニン色素/一般式(2)で示されるフタロシア
ニン色素=1/9〜9/1の範囲でよく、さらに3/7
〜7/3の範囲が好ましい。
【0035】また、記録膜層には、記録膜の耐光性、耐
環境性等の安定性、繰り返し再生の安定性をさらに向上
させる目的で、酸素クエンチャー、紫外線吸収剤等の添
加剤を加えてもよい。例えば、一般式(7)で示される
ジインモニウム系化合物および一般式(8)で示される
アゾベンゼン系化合物が挙げられる。
【0036】一般式(7)
【0037】
【化15】
【0038】[式中、nは1〜4の整数を表す。R
18は、水素原子もしくはアルキル基を表す。X9 は、ハ
ロゲン原子、過塩素酸、ポウフッ化水素酸、ヘキサフル
オロ酢酸、フッ化アンチモン、フッ化砒素等の陰イオン
を表す。]
【0039】一般式(8)
【0040】
【化16】
【0041】[式中、R19は、水素原子もしくはアルキ
ル基を表す。R20は、水酸基、アルコキシ基、アミノ基
あるいはニトロ基を表す。]
【0042】このような記録膜層の成膜方法としては、
ドライプロセス例えば、真空蒸着法、スパッタリング法
によっても可能である。
【0043】また、ウェットプロセス、例えば、スピン
コート法、ディップ法、スプレー法、ロールコート法あ
るいはLB(ラングミュア−ブロジェット)法によって
も可能である。本発明の記録膜素材は、汎用の有機溶
媒、例えば、アルコール系、ケトン系、セロソルブ系、
ハロゲン化炭化水素系、フロン系等に溶解するため、生
産性および記録膜の均一性からスピンコート法により成
膜する方法が好ましい。
【0044】このように、いわゆる塗布法で成膜する場
合には、必要に応じて高分子バインダーを加えても良
い。高分子バインダーとしてはアクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩
化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ニトロセルロー
ス、フェノール樹脂等が挙げられるがこれに限られるも
のではない。高分子バインダーの混合比としては特に制
限はないが、色素に対して30重量%以下が好ましい。
【0045】本発明の記録膜層の最適膜厚は、記録感
度、再生波形の鮮明性およびディスクの反射率に大きく
影響を及ぼすため、膜厚コントロールはディスク構成に
おいて重要な点である。膜厚が薄い場合には、記録膜の
光透過性が大きくなり、反射率は高くなるが、逆に記録
感度は低下し、さらに記録ピット形状が均一にならず、
再生波形に歪が生ずる傾向がある。また、厚い場合に
は、記録膜の光透過性が減少し、反射率は低下するが、
記録感度は向上し、再生波形は鮮明になる傾向がある。
本発明の記録膜層についても、記録膜の膜厚は記録特性
に大きく関係する。反射率、記録感度および再生波形の
鮮明性の最もバランスのとれた最適な膜厚については、
本発明で用いることができる記録膜材料の種類および組
合せにより異なるが、500〜3000オングストロー
ムの範囲の膜厚では、いずれの記録膜層でもオレンジブ
ックの規格に適合できる特性が得られ、さらに1000
〜2500オングストロームの範囲では良好な記録特性
を示す。
【0046】本発明の反射膜素材としては、金、銀、
銅、白金、アルミニウム、コバルト、スズ等の金属およ
びこれらを主成分とした合金、MgO、ZnO、SnO
等の金属酸化物、SiN4 、AlN、TiN等の窒化物
等が挙げられるが、絶対反射率が高く安定性に優れてい
る点から金が最適である。また、場合によっては有機系
の高反射膜を使用することもできる。
【0047】このような反射膜の成膜方法としては、ド
ライプロセス例えば真空蒸着法、スパッタリング法が最
も好ましいがこれに限られるものではない。
【0048】本発明の反射膜の膜厚については、薄い場
合には、光透過性が高く十分な反射率が得られず、オレ
ンジブックの規格である65%以上の反射率が確保でき
ない。また、厚い場合には、熱膨張率の影響等により機
械特性および記録膜層との密着性に問題が生ずる。この
ような特性のバランスがとれた最適な反射膜の膜厚とし
ては、400〜1300オングストロームの範囲が好ま
しい。
【0049】さらに、反射膜の上より、ディスク特に記
録膜層および反射膜層の化学的劣化(例えば酸化、吸水
等)および物理的劣化(例えば傷、けずれ等)を防ぐ目
的でディスクを保護するための保護層を設ける。保護層
用の材料としては、紫外線硬化型樹脂を用いて、スピン
コートにより塗布し、紫外線照射により硬化させる方法
が好ましいがこれに限られるものではない。
【0050】保護層の最適膜厚については、薄い場合に
は、保護の効果が低下し、厚い場合には樹脂の硬化時の
収縮によりディスクのそり等の機械特性の悪化の原因に
なるため、2〜20ミクロンの範囲で成膜することが好
ましい。
【0051】また、本発明に用いられるディスク基板と
しては信号の書込や読み出しを行うための光の透過率が
好ましくは85%以上であり、かつ光学異方性の小さい
ものが望ましい。例えば、ガラス、またはアクリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリ−4−メ
チルペンテン等)、ポリエーテルスルホン樹脂などの熱
可塑性樹脂やエポキシ樹脂、アリル樹脂等の熱硬化性樹
脂からなる基板が挙げられる。これらの中で、成形のし
やすさ、ATIP用のウォブル信号および案内溝等の付
与のしやすさなどから熱可塑性樹脂からなるものが好ま
しく、さらに光学特性や機械特性およびコストからみて
アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂からなるものが特
に好ましい。また、ATIP用ウォブル信号および案内
溝などの付与は熱可塑性樹脂を成形(射出成形、圧縮成
形)する際にスタンパーなどを用いて付与する方法が好
ましいが、フォトポリマー樹脂を用いるいわゆる2P法
による方法によっても行うことができる。
【0052】本発明の追記型光ディスクでは、基板上に
形成される案内溝の形状および寸法が、記録膜の膜厚と
同様に反射率、記録感度および、再生波形の鮮明性に対
し大きく影響を及ぼす。案内溝の形状については、本発
明の記録膜層の場合、短形、台形、U字形およびV字形
のいずれの形状であってもオレンジブックの規格に適合
する特性を得ることができるため、特に制限はない。一
方、案内溝の寸法については、反射率、記録感度およ
び、再生波形の鮮明性、さらにトラッキングエラー信号
等のシステム制御信号の大きさに影響を及ぼす。このこ
とについては、案内溝の寸法がスピンコート時の案内溝
内への記録材料の堆積の状態に影響があり、記録膜の膜
厚と同様の効果が生じている。そのため、反射率、記録
感度および、再生波形の鮮明性、さらにトラッキングエ
ラー信号等のシステム制御信号の大きさが最もバランス
のとれた最適な案内溝寸法としては、使用する記録膜層
の種類および組合せにより若干ことなるが、平均溝幅
(溝深さの1/2の位置の幅)が0.4〜0.6ミクロ
ン、また、溝深さが500〜2000オングストローム
の範囲であり、この範囲の寸法ではオレンジブックの規
格に十分適合する特性が得られる。
【0053】本発明のディスク形態は、記録後CDある
いはCD−ROMとして機能する必要があるため、CD
あるいはCD−ROMの規格(レッドブック)およびR
−CDの規格(オレンジブック)に準拠していることが
好ましい。
【0054】
【実施例】以下の製造例および実施例により、本発明を
さらに具体的に説明するる。
【0055】製造例1 フタロシアニン化合物(a)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表1に示すイソインドリン化合物(a1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.2部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジエチルク
ロロホスフェート50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥してフタロシアニン化合
物(a)を3.4部得た。
【0056】製造例2 フタロシアニン化合物(b)の製造 キノリン50部に表1に示すイソインドリン化合物(b
1)7.8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、19
0〜200℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノ
ール1000部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジ
メチルホルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフ
タロシアニン系化合物5.1部を得た。得られたジヒド
ロキシシリコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジ
フェニルクロロホスフィン50部、トリ−n−ブチルア
ミン50部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱
撹拌した後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ
過し、メタノール洗浄し、80℃で乾燥してフタロシア
ニン化合物(b)を3.7部得た。
【0057】製造例3 フタロシアニン化合物(c)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表1に示すイソインドリン化合物(c1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.3部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジエチルク
ロロホスフェート50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥してフタロシアニン化合
物(c)を3.2部得た。
【0058】製造例4 フタロシアニン化合物(d)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表1に示すイソインドリン化合物(d1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.3部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジエチルク
ロロホスフェート50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥してフタロシアニン化合
物(d)を4.1部得た。
【0059】製造例5 フタロシアニン化合物(e)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表1に示すイソインドリン化合物(e1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.1部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジフェニル
クロロホスフィン50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥してフタロシアニン化合
物(e)を3.4部得た。
【0060】製造例6 フタロシアニン化合物(f)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表1に示すイソインドリン化合物(f1)7.
8部および塩化アルミ5.0部を加え、150〜160
℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール100
0部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホル
ムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシアニ
ン系化合物5.0部を得た。得られたジヒドロキシシリ
コンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジ−トリ−フ
ルオロエチルクロロフォスフェート50部、トリ−n−
ブチルアミン50部、ピリジン500部を115℃で2
時間加熱撹拌した後、冷却し、5%塩酸1000部で希
釈し、ろ過し、メタノール洗浄し、80℃で乾燥してフ
タロシアニン化合物(f)を2.6部得た。
【0061】製造例7 フタロシアニン化合物(g)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表2に示すイソインドリン化合物(g1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.3部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジフェニル
クロロホスフィン50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥して、表4に示すX1
2 、X3 、X 4 、MおよびYからなるフタロシアニン
化合物(g)を4.3部得た。
【0062】製造例8 フタロシアニン化合物(h)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表2に示すイソインドリン化合物(h1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.1部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジエチルク
ロロフォスフェート50部、トリ−n−ブチルアミン5
0部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌し
た後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、
メタノール洗浄し、80℃で乾燥して、表4に示す
1 、X2 、X3 、X4 、MおよびYからなるフタロシ
アニン化合物(h)を4.5部得た。
【0063】製造例9 フタロシアニン化合物(i)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表2に示すイソインドリン化合物(i1)とイ
ソインドリン化合物(i2)の1:1の混合物7.8部
および塩化アルミ5.0部を加え、150〜160℃で
3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール1000部
で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホルムア
ミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシアニン系
化合物5.0部を得た。得られたジヒドロキシシリコン
ナフタロシアニン系化合物5.0部、ジブチルクロロフ
ォスフェート50部、トリ−n−ブチルアミン50部、
ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した後、
冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メタノ
ール洗浄し、80℃で乾燥して、表4に示すX1
2 、X3 、X4 、MおよびYからなるフタロシアニン
化合物(i)を4.0部得た。
【0064】製造例10 フタロシアニン化合物(j)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表2に示すイソインドリン化合物(j1)とイ
ソインドリン化合物(j2)の1:1の混合物7.8部
および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜160℃
で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール1000
部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホルム
アミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシアニン
系化合物5.1部を得た。得られたジヒドロキシシリコ
ンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジフェニルクロ
ロフォスフィン50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥して、表4に示すX1
2 、X3 、X4 、MおよびYからなるフタロシアニン
化合物(j)を3.8部得た。
【0065】製造例11 フタロシアニン化合物(k)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表2に示すイソインドリン化合物(k1)7.
8部およびアセチルアセトンインジュウム5.0部を加
え、150〜160℃で3時間加熱撹拌した後、冷却
し、メタノール1000部で希釈し、ろ過し、メタノー
ルおよびジメチルホルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒ
ドロキシフタロシアニン系化合物5.8部を得た。得ら
れたジヒドロキシシリコンナフタロシアニン系化合物
5.0部、ジフェニィルクロロフォスフェート50部、
トリ−n−ブチルアミン50部、ピリジン500部を1
15℃で2時間加熱撹拌した後、冷却し、5%塩酸10
00部で希釈し、ろ過し、メタノール洗浄し、80℃で
乾燥して、表4に示すX1 、X2 、X 3 、X4 、Mおよ
びYからなるフタロシアニン化合物(k)を2.9部得
た。
【0066】製造例12 フタロシアニン化合物(l)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表2に示すイソインドリン化合物(l1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.3部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジフェニル
クロロフォスフィン50部、トリ−n−ブチルアミン5
0部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌し
た後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、
メタノール洗浄し、80℃で乾燥して、表5に示す
5 、X6 、X7 、X8 、MおよびYからなるフタロシ
アニン化合物(l)を4.2部得た。
【0067】製造例13 フタロシアニン化合物(m)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表3に示すイソインドリン(m1)化合物とイ
ソインドリン(m2)化合物の1:1の混合物7.8部
および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜160℃
で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール1000
部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホルム
アミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシアニン
系化合物5.2部を得た。得られたジヒドロキシシリコ
ンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジエチルクロロ
フォスフェート50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥して、表5に示すX5
6 、X7 、X8 、MおよびYからなるフタロシアニン
化合物(m)を3.4部得た。
【0068】製造例14 フタロシアニン化合物(n)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表3に示すイソインドリン化合物(n1)7.
8部および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜16
0℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール10
00部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホ
ルムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシア
ニン系化合物5.3部を得た。得られたジヒドロキシシ
リコンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジ−トリ−
フルオロエチルクロロフォスフェート50部、トリ−n
−ブチルアミン50部、ピリジン500部を115℃で
2時間加熱撹拌した後、冷却し、5%塩酸1000部で
希釈し、ろ過し、メタノール洗浄し、80℃で乾燥し
て、表5に示すX 5 、X6 、X7 、X8 、MおよびYか
らなるフタロシアニン化合物(n)を2.6部得た。
【0069】製造例15 フタロシアニン化合物(o)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表3に示すイソインドリン化合物(o1)とイ
ソインドリン化合物(o2)の1:1の混合物7.8部
および四塩化ケイ素5.0部を加え、150〜160℃
で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール1000
部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホルム
アミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシアニン
系化合物5.1部を得た。得られたジヒドロキシシリコ
ンナフタロシアニン系化合物5.0部、ジフェニィルク
ロロフォスフィン50部、トリ−n−ブチルアミン50
部、ピリジン500部を115℃で2時間加熱撹拌した
後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈し、ろ過し、メ
タノール洗浄し、80℃で乾燥して、表5に示すX5
6 、X7、X8 、MおよびYからなるフタロシアニン
化合物(o)を3.8部得た。
【0070】製造例16 フタロシアニン化合物(p)の製造 o−ジクロルベンゼン50部、トリ−n−ブチルアミン
25部に表3に示すイソインドリン化合物(p1)7.
8部および塩化アルミ5.0部を加え、150〜160
℃で3時間加熱撹拌した後、冷却し、メタノール100
0部で希釈し、ろ過し、メタノールおよびジメチルホル
ムアミドで洗浄し、乾燥してジヒドロキシフタロシアニ
ン系化合物2.8部を得た。得られたジヒドロキシシリ
コンナフタロシアニン系化合物5.0部、トリ−n−ブ
チルアミン50部、ピリジン500部を115℃で2時
間加熱撹拌した後、冷却し、5%塩酸1000部で希釈
し、ろ過し、メタノール洗浄し、80℃で乾燥して、表
5に示すX5 、X6 、X7 、X8 、MおよびYからなる
フタロシアニン化合物(p)を2.8部得た。
【0071】表1
【表1】
【0072】表2
【表2】
【0073】表3
【表3】
【0074】表4
【表4】
【0075】表5
【表5】
【0076】フタロシアニン化合物(a)
【化17】
【0077】フタロシアニン化合物(b)
【化18】
【0078】フタロシアニン化合物(c)
【化19】
【0079】フタロシアニン化合物(d)
【化20】
【0080】フタロシアニン化合物(e)
【化21】
【0081】フタロシアニン化合物(f)
【化22】
【0082】実施例1 深さ1200オングストローム、幅0.50ミクロン、
ピッチ1.6ミクロンの案内溝を有する厚さ1.20m
m、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート
基板上に、フタロシアニン化合物(a)および(b)を
1:1で混合したものを2,2,3,3−テトラフルオ
ロプロパノールに50mg/mlの濃度で溶解し、0.
2ミクロンのフィルタリングを行い塗液を調製し、この
塗液を用いて、スピンコーターにより色素膜厚1300
オングストロームに成膜した。次に、このようにして得
た色素膜の上に真空蒸着により金を膜厚800オングス
トロームに成膜した。さらに、この上に紫外線硬化型樹
脂により保護膜層を5ミクロンの膜厚で設けて光ディス
クを作成した。このようにして作成した光ディスクの反
射率は71%であった。このようにして作成した光ディ
スクを用い、波長785nmの半導体レーザーを使用し
て線速度1.4m/secで、EFM−CDフォーマッ
ト信号を記録したところ、最適記録レーザーパワーが
7.6mWで記録が可能であった。次に、この信号をC
Dプレーヤーによりレーザーパワー0.5mWで再生を
行ったところ、得られた信号は良好であり、市販のCD
プレーヤーに十分かかるレベルであった。
【0083】実施例2 深さ1500オングストローム、幅0.52ミクロン、
ピッチ1.6ミクロンの案内溝を有する厚さ1.20m
m、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート
基板上に、フタロシアニン化合物(c)および(d)を
5:3で混合したものをジアセトンアルコールに65m
g/mlの濃度で溶解し、0.2ミクロンのフィルタリ
ングを行い塗液を調製し、この塗液を用いて、スピンコ
ーターにより色素膜厚1450オングストロームに成膜
した。次に、このようにして得た色素膜の上に真空蒸着
により金を膜厚500オングストロームに成膜した。さ
らに、この上に紫外線硬化型樹脂により保護膜層を5ミ
クロンの膜厚で設けて光ディスクを作成した。このよう
にして作成した光ディスクの反射率は78%であった。
このようにして作成した光ディスクを用い、波長785
nmの半導体レーザーを使用して線速度1.4m/se
cで、EFM−CDフォーマット信号を記録したとこ
ろ、最適記録レーザーパワーが7.4mWで記録が可能
であった。次に、この信号をCDプレーヤーによりレー
ザーパワー0.5mWで再生を行ったところ、得られた
信号は良好であり、市販のCDプレーヤーに十分かかる
レベルであった。
【0084】実施例3 深さ1250オングストローム、幅0.48ミクロン、
ピッチ1.6ミクロンの案内溝を有する厚さ1.20m
m、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート
基板上に、フタロシアニン化合物(e)および(f)を
7:3で混合したものをエチルセロソルブに50mg/
mlの濃度で溶解し、0.2ミクロンのフィルタリング
を行い塗液を調製し、この塗液を用いて、スピンコータ
ーにより色素膜厚1720オングストロームに成膜し
た。次に、このようにして得た色素膜の上に真空蒸着に
より金を膜厚500オングストロームに成膜した。さら
に、この上に紫外線硬化型樹脂により保護膜層を5ミク
ロンの膜厚で設けて光ディスクを作成した。このように
して作成した光ディスクの反射率は68%であった。こ
のようにして作成した光ディスクを用い、波長785n
mの半導体レーザーを使用して線速度1.4m/sec
で、EFM−CDフォーマット信号を記録したところ、
最適記録レーザーパワーが7.0mWで記録が可能であ
った。次に、この信号をCDプレーヤーによりレーザー
パワー0.5mWで再生を行ったところ、得られた信号
は良好であり、市販のCDプレーヤーに十分かかるレベ
ルであった。
【0085】実施例4〜8 深さ1250オングストローム、幅0.48ミクロン、
ピッチ1.6ミクロンの案内溝を有する厚さ1.20m
m、外径120mm、内径15mmのポリカーボネート
基板上に、表6に示すフタロシアニン化合物の組合せお
よび条件で成膜した。次に、このようにして得た色素膜
の上に真空蒸着により金を膜厚500オングストローム
に成膜した。さらに、この上に紫外線硬化型樹脂により
保護膜層を5ミクロンの膜厚で設けて光ディスクを作成
した。このようにして作成した光ディスクの反射率およ
び実施例1と同様の方法で記録、再生を行った場合の最
適記録レーザーパワーを表7に示す。
【0086】表6
【表6】
【0087】表7
【表7】
【0088】
【発明の効果】本発明の構成により光ディスクを作成す
ることにより、770nmから800nmの半導体レー
ザーに対して安定した記録再生特性を示す追記機能編集
機能を有するCDあるいはCD−ROM対応の追記型光
ディスクを提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板/記録膜層/反射膜層/保護膜
    の4層構造からなり、コンパクトディスクフォーマット
    信号またはコンパクトディスク−ROMフォーマット信
    号の記録を行う追記型光ディスクにおいて、その記録膜
    層が下記一般式(1)で示される化合物と一般式(2)
    で示される化合物からそれぞれ選ばれる2種以上のフタ
    ロシアニン色素混合膜より構成されることを特徴とする
    コンパクトディスク対応またはコンパクトディスク−R
    OM対応の追記型光ディスク。 一般式(1) 【化1】 [式中、置換基X1 〜X4 は、それぞれ独立に置換基を
    有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコ
    キシ基、置換基を有しても良いアルキルチオ基、ハロゲ
    ン原子、ニトロ基を表す。さらに、X1 〜X4 の置換位
    置は、X1 が式中の1位または4位、X2 が式中の5位
    または8位、X3 が式中の9位または12位、X4 が式
    中の13位または16位である。中心金属Mは、Al、
    Ga、In、Si、Ge、Snを表す。置換基Zは、 【化2】 水酸基またはハロゲン原子を表す。ここで、R1
    2 、R3 およびR4 は、置換基を有してもよいアルキ
    ル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有し
    てもよいアルコキシ基または置換基を有してもよいアリ
    ーロキシ基を表す。Yは、1または2の整数であり置換
    基Zの個数を表す。] 一般式(2) 【化3】 [式中、置換基X5 〜X8 は、それぞれ独立に置換基を
    有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコ
    キシ基、アルキルチオ基、−COOR5 、 【化4】 ハロゲン原子またはニトロ基を表す。ここで、R5 〜R
    17は、互に同一であっても異なっていても良く、水素原
    子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有して
    も良いアリール基を表し、またはR8 とR9 とで、R11
    とR12とで、あるいはR13とR14とで、4〜7員環を形
    成していてもよく、これら4〜7員環はさらに窒素原子
    などのヘテロ原子を含む複素環であってもよい。中心金
    属Mは、Al、Ga、In、Si、Ge、Snを表す。
    置換基Zは、 【化5】 水酸基またはハロゲン原子を表す。ここで、R1
    2 、R3 およびR4 は、一般式(1)と同様に置換基
    を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリ
    ール基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置換
    基を有してもよいアリーロキシ基を表す。Yは、1また
    は2の整数であり置換基Zの個数を表す。]
  2. 【請求項2】 一般式(2)のX5 〜X8 の置換位置
    が、それぞれX5 が式中の2位または3位、X6 が式中
    の6位または7位、X7 が式中の10位または11位、
    8 が式中の14位または15位であることを特徴とす
    る請求項1記載のコンパクトディスク対応またはコンパ
    クトディスク−ROM対応の追記型光ディスク。
  3. 【請求項3】 一般式(2)のX5 〜X8 が、それぞれ
    独立に置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有し
    ても良いアルコキシ基、アルキルチオ基であることを特
    徴とする請求項1記載のコンパクトディスク対応または
    コンパクトディスク−ROM対応の追記型光ディスク。
  4. 【請求項4】 請求項1において、一般式(1)のX1
    〜X4 および一般式(2)のX5 〜X8 の8つの置換基
    の内の1つ以上がフッ素原子置換のアルキル基、フッ素
    原子置換のアルコキシ基またはフッ素原子置換のアルキ
    ルチオ基であることを特徴とする請求項1記載のコンパ
    クトディスク対応またはコンパクトディスク−ROM対
    応の追記型光ディスク。
  5. 【請求項5】 一般式(1)のX1 〜X4 および一般式
    (2)のX5 〜X8 の8つの置換基のすべてがフッ素原
    子置換のアルキル基、フッ素原子置換のアルコキシ基ま
    たはフッ素原子置換のアルキルチオ基であることを特徴
    とする請求項1記載のコンパクトディスク対応またはコ
    ンパクトディスク−ROM対応の追記型光ディスク。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015183126A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 着色剤とその製造方法およびそれを用いた着色組成物、カラーフィルタ

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JP2015183126A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 東洋インキScホールディングス株式会社 着色剤とその製造方法およびそれを用いた着色組成物、カラーフィルタ

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