JP3136753B2 - ディスクカートリッジ用ケース - Google Patents

ディスクカートリッジ用ケース

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JP3136753B2
JP3136753B2 JP04103963A JP10396392A JP3136753B2 JP 3136753 B2 JP3136753 B2 JP 3136753B2 JP 04103963 A JP04103963 A JP 04103963A JP 10396392 A JP10396392 A JP 10396392A JP 3136753 B2 JP3136753 B2 JP 3136753B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクや光磁気デ
ィスク等の記録ディスクを収納したディスクカートリッ
ジを収納するためのディスクカートリッジ用ケースに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録ディスクを収納したディスク
カートリッジや、テープリールに磁気テープを巻回して
収納したテープカセット等を収納するケースとして、筒
状をなすスリーブケースが用いられている。
【0003】このスリーブケースは、ポリプロピレン
(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の
合成樹脂製のシート材料を折り曲げ筒状に形成し、前面
側にカートリッジ装脱用の開口部を設けたものである。
ディスクカートリッジ等は、前面側に設けたカートリッ
ジ装脱用の開口部を介してスリーブケースに装脱され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
にスリーブケースとして形成されるディスクカートリッ
ジ用ケースは、合成樹脂製のシート材料を折り曲げ筒状
に形成しているのみであるので、ディスクカートリッジ
が収納される内面は平坦な面となされている。そのた
め、ディスクカートリッジは、ケースに装脱する際、外
周面の全面がディスクカートリッジ用ケースの内面に摺
接される。
【0005】また、上側部材402a及び下側部材40
3aの2部材を組み合わせて形成した図22に示すよう
なディスクカートリッジ用ケースにおいて、上側部材4
02a及び下側部材403aの上下主面部402,40
3を構成する部分が平坦な面として形成されていると、
図22中矢印Pで示す上下方向から負荷が与えられ、上
側及び下側部材402a,403aが互いに近接する方
向に撓まされる。その結果、上側部材402aと下側部
材403aとで構成されるディスクカートリッジ401
を収納する空間が狭められ、上側部材402a及び下側
部材403aの中央部がディスクカートリッジ401の
外周側の主面に摺接される。このような状態でディスク
カートリッジ401の装脱が行われると、ディスクカー
トリッジ401の外周側の主面及びディスクカートリッ
ジ用ケースの内周面に擦過傷を生じさせてしまう。
【0006】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、ディスクカートリッジの損傷を
防止しながら、容易且つ円滑に装脱を行うことができる
ディスクカートリッジ用ケースを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し上記
目的を達成するため、本発明に係るディスクカートリッ
ジ用ケースは、天板部と、この天板部と略々同一形状に
形成され少なくとも両側部分を上記天板部の両側部分に
結合されて上記天板部に平行に支持され上記天板部と共
働して前面側にディスクカートリッジ装脱用の開口部を
形成する底板部とからなるケース本体を備える。そし
て、上記天板部及び上記底板部の少なくともいずれか一
方の互いに相対向する側の両側部分に、上記ケース本体
に収納されるディスクカートリッジの両側を支持する段
差状の膨出部を設けてたものである。
【0008】
【作用】本発明に係るディスクカートリッジ用ケース
は、ケース本体内にディスクカートリッジを装脱する
際、段差状の膨出部によってディスクカートリッジの両
側のみを支持することにより、ディスクカートリッジの
外周側の主面とケース本体の内面との摺接が防止され
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
しながら説明する。
【0010】本発明に係るディスクカートリッジ用ケー
スは、図1に示すように、光ディスクや光磁気ディスク
等の記録ディスク117をカートリッジ102に収納し
て構成されたディスクカートリッジ101を収納するた
めのケースである。
【0011】ディスクカートリッジ101は、図1及び
図2に示すように、上下ハーフ103,104が突き合
わせ結合されて薄い筺体状に構成されたカートリッジ1
02と、このカートリッジ102に回転可能に収納され
た記録ディスク117とを有する。
【0012】記録ディスク117は、合成樹脂材料より
なる円盤状のディスク基板の主面に信号記録層を被着形
成している。この記録ディスク117は、中央部にチャ
ッキング孔114が穿設され、ディスク基板の一方の主
面側のチャッキング孔114の周囲がチャッキング基準
面116となされている。そして、ディスク基板の他方
の主面には、チャッキング孔114を閉塞するように金
属材料よりなるチャッキングプレート115が取付けら
れている。
【0013】カートリッジ102は、一辺の長さが記録
ディスク117の直径に略々対応した長さである矩形状
の主面を有する薄い筺体状に構成されている。このカー
トリッジ102の上下両主面には、略々矩形形状の一対
の記録再生用開口部106,107が互いに相対向する
位置に形成されている。下ハーフ104に設けられた記
録再生用開口部107は、記録ディスク117の一方の
主面の一部を、内外周に亘って外方に臨ませている。ま
た、上ハーフ103に設けられた記録再生用開口部10
6は、記録ディスク117の他方の主面の一部を、内外
周に亘って外方に臨ませている。
【0014】各記録再生用開口部106,107は、カ
ートリッジ102にスライド可能に取付けられたシャッ
タ部材105により開閉される。このシャッタ部材10
5は、薄い金属板等を略々コ字状に折り曲げて形成さ
れ、各記録再生用開口部106,107に対応する一対
のシャッタ部を有している。これらシャッタ部は、相対
向して互いに平行となるように基端部側を連結片によっ
て連結されている。このシャッタ部材105は、中央部
分をカートリッジ102の一側面側にスライド可能に支
持されて、各シャッタ部をこのカートリッジ102の各
主面上に延在させている。そして、シャッタ部材105
は、各シャッタ部により各記録再生用開口部106,1
07を閉塞する。このシャッタ部材105は、図1中矢
印Aで示すこのディスクカートリッジ101の記録再生
装置等への挿入方向と同方向の図1及び図2中矢印B方
向にスライドされることにより各記録再生用開口部10
6,107を開放する。
【0015】また、カートリッジ102には、下方側の
主面の中央位置に、円形のチャッキング用開口部108
が設けられている。このチャッキング用開口部108
は、チャッキング孔114、チャッキング基準面116
及びチャッキングプレート115を外方側に臨ませてい
る。さらに、カートリッジ102の下方側の主面には、
記録再生装置等に装着した際、カートリッジ102の位
置決めを行うための一対の位置決め孔112,113が
設けられている。これら位置決め孔112,113は、
カートリッジ102の下方側の主面の前端部近傍と後端
部近傍とにそれぞれ設けられている。
【0016】さらに、カートリッジ102の下方側の主
面には、一対のクランピング凹部110,109及びデ
ィスク種別識別用凹部111が設けられている。これら
クランピング凹部110,109は、カートリッジ10
2の下方側の主面の前方側の両側に設けられている。こ
れらクランピング凹部110,109は、それぞれカー
トリッジ102の一側面及び他側面に開放されている。
ディスク種別識別用凹部111は、カートリッジ102
の下方側主面の前方側に設けられている。このディスク
種別識別用凹部111は、カートリッジ102の前端面
に開放されている。このディスク識別用凹部111は、
記録ディスク117の種別を標示するため、複数の種別
に対応して定められた複数の深さのうちの一の深さに形
成されている。
【0017】上述のように構成されたディスクカートリ
ッジ101を収納する本発明に係るディスクカートリッ
ジ用ケースは、図1、図3乃至図7に示すように、共働
してケース本体を構成する天板部材1と底板部材2とを
組み合わせて構成されている。
【0018】天板部材1は、カートリッジ102の平面
形状に略々対応した形状及び大きさの天板部1aを有し
略々平板状に形成されている。この天板部材1は、合成
樹脂を用いて形成され、例えば、アクリル樹脂(ポリメ
チルメタクリレート等)、ABS樹脂、ポリカーボネイ
ト及びポリスチレン等の透明な合成樹脂材料により形成
されている。
【0019】この天板部材1は、図8に示すように、下
面部の両側部分に、天板部1aの側縁部に平行な一対の
内側壁11,12を有している。また、天板部材1は、
下面部の後方側部分に、天板部1aの後縁に平行な内側
後側壁15を有している。これら各内側壁11,12及
び内側後側壁15は、天板部1aと一体に形成され、互
いに連設されて前方側を開放したコ字状をなす周壁を構
成している。これら各内側壁11,12及び内側後側壁
15は、カートリッジ102の厚さに略々等しい高さを
有するように形成されている。これら各内側壁11,1
2及び内側後側壁15は、天板部1aの両側縁及び後縁
よりも該各壁11,12,15の厚みに相当する程度だ
け内方側に位置して形成されている。
【0020】各内側壁11,12の外側の側面には、図
8、図9、図19及び図20に示すように、側方係合突
条13,14が外方側に向けて突設されている。これら
側方係合突条13,14は、各内側壁11,12の前端
部近傍より後端側に亘って天板部1aの両側縁に平行に
突設されている。これら側方係合突条13,14は、各
内側壁11,12の下端部よりやや上方側、すなわち、
天板部1aに近接した側に位置して形成されている。ま
た、内側後側壁15の外側、すなわち、後方側の側面に
は、後方係合突条16が後方側に向けて突設されてい
る。この後方係合突条16は、内側後側壁15の一方の
側より他方の側に亘って天板部1aの後側縁部に平行に
突設されている。この後方係合突条16は、内側後側壁
15の下端部よりやや上方側、すなわち、天板部1aに
近接した位置に形成されている。
【0021】そして、各内側壁11,12の外方側の側
面には、係止突起23,24が外方側に向けて突設され
ている。これら係止突起23,24は、各内側壁11,
12の前方側であって、各側方係合突条13,14の上
面側に隣接した位置に設けられている。これら係止突起
23,24は、各側方係合突条13,14よりも小さい
突出量をもって形成されている。これら係止突起23,
24は、前方側端面が内側壁11,12に対して略々垂
直となされ、後方側端面が内側壁11,12に対して傾
斜され、後方側ほど徐々に突出量が減少する形状となさ
れている。
【0022】また、各内側壁11,12の外側面側の後
方側には、一対の縦溝39,40が設けられている。こ
れら縦溝39,40は、各内側壁11,12の基端側よ
り下端側に亘って、すなわち、天板部1aの下面より各
内側壁11,12の下端部近傍に亘って形成されてい
る。
【0023】天板部1aの下面には、両側位置と後方側
位置とに、段差状の膨出部である一対の側方段差部4
8,49及び後方段差部50が形成されている。これら
段差部48,49,50は、僅かな膨出量をもって形成
され、このディスクカートリッジ用ケースにディスクカ
ートリッジ101が挿入されたときに、このディスクカ
ートリッジ101の両側を支持し、外方側の主面が天板
部1aの中央部に摺接することを防止するためのもので
ある。
【0024】そして、天板部1aの前端側には、上方側
切り欠き部5が形成されている。この上方側切り欠き部
5は、このディスクカートリッジ用ケースに収納された
ディスクカートリッジ101の後端側部分を外方に臨ま
せるためのものである。
【0025】一方、底板部材2は、天板部1aと略々同
一形状の底板部2aを有し、略々平板状に形成されてい
る。この底板部材2は、合成樹脂、例えば、耐熱性AB
S樹脂やポリカーボネイト等の如き良好な耐熱性を有す
る材料により形成されている。
【0026】この底板部材2は、図7に示すように、上
面部の両側部分に、底板部2aの側縁に平行な一対の外
側壁17,18を有している。また、底板部材2は、上
面部の後方側部分に、底板部2aの後縁部に平行な外側
後壁19を有している。これら各外側壁17,18及び
外側後壁19は、底板部2aに対して一体に形成され、
互いに連設されて前方側を開放したコ字状をなす周壁を
構成している。これら各外側壁17,18及び外側後壁
19は、カートリッジ102の厚さに略々等しい高さを
有するように形成されている。また、各外側壁17,1
8及び外側後壁19は、底板部2aの両側縁及び後縁に
沿って形成されている。
【0027】各外側壁17,18の相対向する面側に
は、図10、図17及び図18に示すように、側方係合
溝20,21がそれぞれ形成されている。これら側方係
合溝20,21は、各外側壁17,18の前端部近傍よ
り後端側に亘って、底板部2aの上面と平行に設けられ
ている。これら側方係合溝20,21は、各外側壁1
7,18の基端部よりやや上方側、すなわち、底板部2
aよりやや離間した位置に形成されている。また、外側
後壁19の内側、すなわち、前方側の側面には、後方係
合溝を形成する鍔部22が前方側に向けて突設されてい
る。鍔部22は、外側後壁19の一方の側より他方の側
に亘って外側後壁19の上端縁に沿って底板部2aの上
面と平行に突設されている。この鍔部22の下側部と底
板部2aとは、後方係合溝を構成している。
【0028】そして、各外側壁17,18の内方側の側
面には、係止凹部25,26がそれぞれに内方側に開口
して設けらている。これら係止凹部25,26は、各係
止突起23,24に対応して、各外側壁17,18の前
方側位置に、各側方係合溝20,21の上方側に連通し
て設けられている。これら係止凹部25,26は、各側
方係合溝20,21よりもやや浅い深さで形成されてい
る。
【0029】各外側壁17,18の外側面側の上縁に
は、凹部37,38が形成されている。これら凹部3
7,38は、各外側壁17,18の前端部より後端部に
亘って、各外側壁17,18の上端縁に沿って段差状に
形成されている。これら凹部37,38の上方側は、各
外側壁17,18の上端縁側に開放されている。
【0030】また、各外側壁17,18の後方側位置に
は、各縦溝39,40に対応して一対の切り欠き部4
1,42が設けられている。これら切り欠き部41,4
2は、各外側壁17,18の上端部より基端側に向かっ
て形成されている。
【0031】そして、底板部2aの前端側には、下方側
切り欠き部6が形成されている。下方側切り欠き部6
は、このディスクカートリッジ用ケースに収納されたデ
ィスクカートリッジ101の後端側部分を外方に臨ませ
るためのものである。
【0032】底板部2a上には、両側位置と後方側位置
とに、段差状の膨出部である一対の側方段差部30,3
1及び後方段差部32が形成されている。これら段差部
30,31,32は、僅かな膨出量を有して形成され、
このディスクカートリッジ用ケースにディスクカートリ
ッジ101が挿入されたときに、このディスクカートリ
ッジ101の両側を支持し、外方側の主面が底板部2a
の中央部に摺接することを防止するためのものである。
【0033】そして、後方段差部32上には、誤挿入防
止突起29が突設されている。この誤挿入防止突起29
は、底板部2aの後方部の中央位置よりもやや一方の側
にずれた位置に形成されており、ディスクカートリッジ
101のディスク識別用凹部111に対応する位置に設
けられている。
【0034】なお、鍔部22の両端側には、この鍔部2
2に連設されて一対の補強部27,28が設けられてい
る。これら補強部27,28は、外側後壁19の内面に
一体的に突設された突条であって、それぞれ鍔部22よ
り底板部2aに亘って設けられている。そして、各側方
係合溝20,21内の下方側には、この側方係合溝2
0,21内の側面部より底板部2aに亘って複数の補強
リブ43が設けられている。
【0035】そして、天板部材1及び底板部材2は、図
11に示すように、各側方係合突条13,14が各側方
係合溝20,21に係合し、また、図12に示すよう
に、後方係合突条16が鍔部22と底板部2aとの間、
すなわち、後方係合溝に係合することにより互いに連結
されてケース本体を構成する。これら天板部材1と底板
部材2との連結は、天板部材1を底板部材2の前方側に
位置させ、各側方係合突条13,14の後端側を各側方
係合溝20,21の前方側に挿入し、次いで、天板部材
1を後方側に移動させて、各側方係合突条13,14を
各側方係合溝20,21内をスライドさせることにより
行われる。天板部材1が、天板部1aを底板部2aに対
向させる位置までスライドされると、後方係合突条16
が後方係合溝に挿入するとともに、各係止突起23,2
4が各係止凹部25,26に嵌合する。各係止突起2
3,24が各係止凹部25,26に嵌合するときには、
これら係止突起23,24は、まず、各外側壁17,1
8の前端側よりこれら各外側壁17,18間に進入し、
これら外側壁17,18を外方側に押圧してやや撓み変
形させ、次いで、各係止凹部25,26に対向する位置
に至ったときに各外側壁17,18が初期状態へ復帰す
ることによって係止凹部25,26に嵌合する。
【0036】天板部材1及び底板部材2は、天板部1a
及び底板部2aの両側部分及び後端側部分を互いに係合
されて、天板部1a及び底板部2aを互いに平行とな
し、前面側にディスクカートリッジ101の装脱用の開
口部を形成する。この開口部は、カートリッジ102の
一辺の長さに略々対応した長さを有し、カートリッジ1
02の厚さに略々対応した幅を有するように形成されて
いる。このとき、各内側壁11,12及び内側後側壁1
5の下端部は、底板部2aの上面部に当接している。ま
た、各外側壁17,18及び外側後壁19の上端部は、
天板部1aの下面部の周縁部近傍に当接している。
【0037】また、各外側壁17,18の外側面側の上
端側に形成された凹部37,38と天板部1aの両側縁
側の各内側壁11,12から突出した部分とにより側方
溝部7,8が形成されている。すなわち、外側壁17,
18の上端縁は、図11に示すように、天板部1aの側
縁部に対して、各凹部37,38の深さに相当する距離
だけ内方側の位置に当接している。これら側方溝部7,
8は、ディスクカートリッジ用ケースの側面部の前端側
より後端側に亘って形成されている。各側方溝部7,8
の底部の後方側には、各外側壁17,18に設けられた
切り欠き部41,42と各内側壁11,12に形成され
た縦溝部39,40とによって構成された有底孔がそれ
ぞれ位置している。
【0038】そして、ケース本体の内方側、すなわち、
各部材1,2間には、これら各部材1,2間に挿入され
るディスクカートリッジ101を係止する一対のロック
部材9,10が配設されている。これらロック部材9,
10は、ポリアセタール(POM)の如き可撓性及び弾
発性を有する材料により、図13乃至図16に示すよう
に、両端側の被保持部44,45とこれら被保持部4
4,45間に渡る係止部となる弾性アーム部46とを一
体的に形成し、互いに同一の形状となされている。各被
保持部44,45は、それぞれ略々円柱状に形成され、
互いに軸心を平行となしている。弾性アーム部46は、
各被保持部44,45に亘って湾曲したアーム状に形成
されている。この弾性アーム部46は、各被保持部4
4,45の軸心に直交する方向に湾曲形成されており、
この湾曲により形成される膨出部の頂点を各被保持部4
4,45に対して等距離である位置となしている。この
ロック部材9,10の湾曲形成された膨出部は、ディス
クカートリッジ101を係止するための係止面部47と
なされている。
【0039】各ロック部材9,10は、底板部材2に形
成された一対のロック部材取付け部33,34にそれぞ
れ保持されて取付けられる。ロック部材取付け部33,
34は、図17に示すように、各外側壁17,18の互
いに相対向する内側面側に、これら外側壁17,18の
後方側に位置して形成されている。これらロック部材取
付け33,34は、それぞれ前後一対の保持突起54,
55を有している。これら保持突起54,55は、各外
側壁17,18の下方部よりそれぞれ内方側に向けて突
設され、底板部2aにも連続している。すなわち、保持
突起54,55は、各外側壁17,18と底板部2aと
の隅部に設けられている。これら保持突起54,55
は、ロック部材9,10の長さに略々対応する距離を隔
てて相対向して形成されている。これら保持突起54,
55は、互いに相対向する側に、保持部となる保持凹部
52,53を有している。これら保持凹部52,53
は、内面が略々円筒形状となされ上方側に開放された凹
部であって、横断面形状が前後方向を長径とする楕円
形、又は長円形の一部をなしている。これら保持凹部5
2,52の横断面形状が一部をなす楕円形の長径と短径
との差は、被保持部44,45の直径が1.2mm程度
である場合に、例えば0.3mm程度となされている。
【0040】各ロック部材9,10は、各被保持部4
4,45を各保持凹部52,53にそれぞれ係合させて
各保持突起54,55に保持されている。これらロック
部材9,10は、各被保持部44,45の軸心を底板部
2aに対して垂直となし、係止面部47を底板部2aの
内方側に向けている。すなわち、ロック部材9,10の
湾曲アーム部46は、底板部2aの内方側に膨出された
ようになされている。
【0041】これらロック部材9,10は、各湾曲アー
ム部46の、各外側壁17,18に接近する方向への弾
性変位が可能となされている。このように湾曲アーム部
46が弾性変位されたとき、各被保持部44,45は、
各保持凹部52,53内において前後方向に移動され
る。なお、各ロック部材9,10の係止面部47の裏側
となる部分には、当接突起58が設けられている。この
当接突起58は、湾曲アーム部46が各外側壁17,1
8に近接する方向に弾性変位されたとき、ロック部材取
付け部33,34の中央位置に設けられた当接突条57
の頂点に当接し、湾曲アーム部46が過大に弾性変位さ
れること防止する。この当接突条57は、各外側壁1
7,18の内側面に、各保持突起54,55の略々中央
に位置して、上下方向に亘って一体的に突設されてい
る。
【0042】一方、天板部材1の各内側壁11,12
は、後方側部分が切り欠かれて各ロック部材9,10の
幅に相当する長さだけ中央部分及び前方側部分よりも天
板部1aよりの突設高さが低くなされている。すなわ
ち、各内側壁11,12は、各ロック部材保持部33,
34に保持されたロック部材9,10に当接しないよう
になされているとともに、これらロック部材9,10の
ロック部材保持部33,34よりの上方への脱落を防止
している。
【0043】なお、各ロック部材取付け部33,34の
裏側、すなわち、各外側壁17,18の外方面側の後方
位置には、この底板部材2を一体的に射出成型するとき
にいわゆるヒケが発生し易い。このヒケは、これらロッ
ク部材取付け部33,34が設けられた部分が各外側壁
17,18の他の部分よりも肉厚となるために、成型時
の冷却工程において内方側に陥没して生ずる。このよう
なヒケの発生を防止するため、各外側壁17,18の各
ロック部材取付け部33,34に対応する位置は、肉逃
げ孔35,36が設けられて中空状態となさている。
【0044】上述のように構成された本発明に係るディ
スクカートリッジ用ケースにディスクカートリッジ10
1を収納するには、天板部1aと底板部2aとの間に構
成された開口部を介して図1中矢印A方向に挿入する。
【0045】本発明に係るディスクカートリッジ用ケー
スは、ディスクカートリッジ101が挿入されるときに
は、各側方段差部30,31、48,49にディスクカ
ートリッジ101の上下の主面の両側部分が支持される
ので、ディスクカートリッジ101の上下主面の中央部
が天板部1a及び底板部2aに摺接されることが防止さ
る。
【0046】ディスクカートリッジ101のケースへの
挿入端がディスクカートリッジ用ケースの後方側に達す
ると、カートリッジ102の挿入端側の両側が各ロック
部材9,10の係止面部47,47を押圧して、各湾曲
アーム部46,46を各外側壁17,18側に変位させ
る。そして、カートリッジ102の挿入端がディスクカ
ートリッジ用ケースの内側後側壁15に略々当接する位
置まで挿入されると、各ロック部材9,10は、各クラ
ンピング凹部110,109に対向させられる。このと
き、各ロック部材9,10の湾曲アーム部46,46
は、弾性力により初期状態に復帰し、係止面部47,4
7を各クランピング凹部110,109に係合させる。
このように、各ロック部材9,10の係止面部47,4
7が各クランピング凹部110,109に係合されるこ
とにより、カートリッジ102は、両側より挟持される
ようにして保持され、衝撃や振動等により、装脱用の開
口部から抜け出ることが防止される。
【0047】また、このとき、誤挿入防止突起29は、
ディスクカートリッジ101のディスク識別用凹部11
1に係合されている。
【0048】このようにディスクカートリッジ用ケース
に収納されたディスクカートリッジ101は、各部材
1,2間に収納され、これら各部材1,2により保護さ
れる。
【0049】ディスクカートリッジ用ケースに収納され
たディスクカートリッジ101を取出すには、上方側及
び下方側切り欠き部5,6を介して外方側に臨んだカー
トリッジ102の後方部分を手指等により把持し、ディ
スクカートリッジ用ケースよち抜き出すと、各ロック部
材9,10はカートリッジ102の両側によって係止面
部47,47が押圧され、各湾曲アーム部46,46を
各外側壁17,18側に変位させて、カートリッジ10
2への係止を解除する。このとき、ディスクカートリッ
ジ101は、開口部を介してディスクカートリッジ用ケ
ースより取り出されることが可能となる。ここで、さら
にカートリッジ102をケースの外方に抜き出すと、各
ロック部材9,10は初期状態に復帰し、ディスクカー
トリッジ101のディスクカートリッジ用ケースからの
抜き取りが行われる。
【0050】そして、本発明に係るディスクカートリッ
ジ用ケースに設けられる段差状の膨出部は、上述した如
く側方側の側壁に連設されて形成されたものに限定され
ず、図21に示すように、側方側の側壁より離間した位
置に形成されたものであってもよい。すなわち、これら
膨出部59,60は、底板部2aの上面に底板部材2と
一体的に僅かな膨出量を有して突条状に形成されてい
る。これら膨出部59,60は、底板部2aの両側に各
外側壁17,18と平行に、各外側壁17,18よりや
や離間した位置に形成されている。これら膨出部59,
60は、底板部2aの前端部近傍より、後方側位置に亘
って形成されている。このような膨出部59,60が形
成された底板部材2を用いて構成したディスクカートリ
ッジ用ケースにおいても、ディスクカートリッジ101
が挿入されるときには、各膨出部差部59,60にディ
スクカートリッジ101の上下の主面の両側部分が支持
されるので、ディスクカートリッジ101の下側主面の
中央部が底板部2aに摺接されることが防止さる。
【0051】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るディスクカ
ートリッジ用ケースは、ディスクカートリッジの両側の
みを支持して装脱が行われるので、ディスクカートリッ
ジの上下主面の中央部及びケースの主面中央部の損傷を
防止し、ディスクカートリッジ及びケースの確実な保護
を図ることができ、しかも、ディスクカートリッジの円
滑な装脱を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクカートリッジ用ケース及
びこのディスクカートリッジ用ケースに収納されるディ
スクカートリッジを示す斜視図である。
【図2】上記ディスクカートリッジを底面側より臨んだ
斜視図である。
【図3】上記ディスクカートリッジ用ケースの平面図で
ある。
【図4】上記ディスクカートリッジ用ケースの背面図で
ある。
【図5】上記ディスクカートリッジ用ケースの底面図で
ある。
【図6】上記ディスクカートリッジ用ケースの正面図で
ある。
【図7】上記ディスクカートリッジ用ケースの分解斜視
図である。
【図8】上記ディスクカートリッジ用ケースを構成する
天板部材を底面側より臨んだ斜視図である。
【図9】上記天板部材の側面図である。
【図10】上記ディスクカートリッジ用ケースを構成す
る底板部材を示す側面図である。
【図11】天板部材と底板部材との側方側における係合
状態を示す要部拡大断面図である。
【図12】上記天板部材と上記底板部材との後方側にお
ける係合状態を示す要部拡大断面図である。
【図13】上記ディスクカートリッジ用ケースを構成す
るロック部材を正面側より臨んだ斜視図である。
【図14】上記ロック部材を背面側より臨んだ斜視図で
ある。
【図15】上記ロック部材の平面図である。
【図16】上記ロック部材の側面図である。
【図17】上記ディスクカートリッジ用ケースを構成す
る底板部材を示す平面図である。
【図18】上記底板部材の正面図である。
【図19】上記ディスクカートリッジ用ケースを構成す
る天板部材を示す正面図である。
【図20】上記天板部材の底面図である。
【図21】上記ディスクカートリッジ用ケースを構成す
る底板部材の他の例を示す斜視図である。
【図22】従来のディスクカートリッジ用ケースにディ
スクカートリッジを挿入している状態を一部を破断して
示す側面図である。
【符号の説明】
1a 天板部、 2a 底板部、 30,31 側方段
差部、 32 後方段差部、 48,49 側方段差
部、 50 後方段差部、 101 ディスクカートリ
ッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 85/57 G11B 23/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天板部と、この天板部と略々同一形状に
    形成され少なくとも両側部分を上記天板部の両側部分に
    結合されて上記天板部に平行に支持され上記天板部と共
    働して前面側にディスクカートリッジ装脱用の開口部を
    形成する底板部とからなるケース本体を備え、 上記天板部及び上記底板部の少なくともいずれか一方
    は、互いに相対向する側の両側部分に、上記ケース本体
    に収納されるディスクカートリッジの両側を支持する
    差状の膨出部を設けてなるディスクカートリッジ用ケー
    ス。
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