JP3135185B2 - 半導体エッチング液,半導体エッチング方法,及びGaAs面の判定方法 - Google Patents

半導体エッチング液,半導体エッチング方法,及びGaAs面の判定方法

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JP3135185B2
JP3135185B2 JP06038028A JP3802894A JP3135185B2 JP 3135185 B2 JP3135185 B2 JP 3135185B2 JP 06038028 A JP06038028 A JP 06038028A JP 3802894 A JP3802894 A JP 3802894A JP 3135185 B2 JP3135185 B2 JP 3135185B2
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algaas
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体エッチングに使
用するエッチング液,及びこれを用いた半導体エッチン
グ方法,並びにこのエッチング液を利用したGaAs面
の判定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエッチング液は、酸と過酸化水
素、または塩基と過酸化水素、または酸化還元対が構成
成分である。例えば、硫酸/過酸化水素,アンモニア/
過酸化水素等がよく知られている。図17は、従来のエ
ッチング液を使ってエッチングを行った半導体装置を説
明するための簡略化した断面図であり、1はn−AlG
aAs層,2はn+ −GaAs層,3はレジスト,dは
オーバーエッチング深さである。
【0003】また、図18は、従来のエッチング液を用
いてエッチングを行ったHEMT(High Electron Mobil
ity Transister) の断面図であり、4はGaAs基板,
5はi−GaAs,6はi−InGaAs,7はドレイ
ン電極,8はソース電極である。
【0004】このHEMTの閾値電圧Vthは、以下のよ
うに表される。
【0005】
【数1】
【0006】次に従来のエッチング方法について説明す
る。図17,図18において、エッチング液として、た
とえばリン酸,過酸化水素,及び水の容量比3:1:5
0の溶液を用いた場合、n+ −GaAs層2とn−Al
GaAs層1のエッチング速度は、双方とも30nm/min
程度である。このため、HEMTのゲートリセスにこの
液を適用した場合、図17,図18に示すリセス深さd
にバラツキΔdを生じることとなる。
【0007】上記HEMTの閾値電圧Vthを示す式中に
おいて、AlGaAs層の厚さWは、リセス深さdで決
まるので、上記のようにリセス深さdにバラツキが生ず
ると、該AlGaAs厚Wが変化し、閾値電圧Vthにバ
ラツキを生じ、該HEMTの特性にバラツキを生じるこ
ととなる。
【0008】また、図31は従来の他のエッチング液を
使ってエッチングを行ったヘテロバイポーラトランジス
タ(以下HBTと略す)を説明するための断面模式図で
あり、図において、21はn−AlGaAsエミッタ
層,22はp−AlGaAsベース層、23はn- −G
aAs層,24がエッチングマスクである。また、d
1,d2 はエッチング深さである。
【0009】次に従来の他のエッチング方法について説
明する。エッチング液として例えばアンモニア,過酸化
水素,水の容量比5:1:100を用いた場合、n−A
lGaAsとp−AlGaAsのエッチング速度は双方
とも90nm/min程度である。このため、p−Al
GaAsベース層22表面でエッチングを停めるために
は時間による制御を行う必要がある。しかし、エッチン
グ速度のばらつきなどにより原子層オーダでの精密制御
は困難である。このため、エッチングはp−AlGaA
sベース層22最表面に対して手前の深さd2 、あるい
はp−AlGaAsベース層22をエッチングして深さ
d1 で止まる可能性がかなり高い。
【0010】上記エッチング液を、図31に示すよう
に、HBTの製造工程のベース面出し工程、即ち、ベー
ス層22とコンタクトをとるために、n−AlGaAs
エミッタ層21をエッチングしてp−AlGaAsベー
ス層22最表面を出す工程に適用した場合、エッチング
深さにばらつきを生じる。この工程ではベース層22と
コンタクトをとる必要があるのでp−AlGaAs層ベ
ース層22をエッチングしてしまうことになる。
【0011】ここで、図10はHBTのベース面出しエ
ッチングと、HBTの外部ベース抵抗との関係を説明す
るための図であり、図において11はエミッタ電極、1
3はベース層、14はエミッタ層、15はベース電極で
ある。図10に示すHBTのベース抵抗RB は、
【0012】
【数2】
【0013】のように表されるが、この式の第2項によ
り表される外部ベース抵抗は、ベース層13をオーバー
エッチングすることにより増大し、これによってHBT
の最大発振周波数fmaxの低下を招く。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のエ
ッチング液は、物質の違いや、物性の違いに対する選択
性を有しないため、ヘテロ構造デバイスなどの半導体装
置の製造に用いる場合、エッチングの精密な制御を行う
ことが困難となるなどの問題を生ずるものであった。
【0015】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、GaAs/AlGaAs,Ga
As/InGaAs,AlGaAs/InGaAs,I
nGaAs/AlGaAs,InGaAs/GaAsの
半導体層構造に対し、これをエッチングするためのエッ
チング液において、その物質の違いによって選択性を有
するエッチング液を得ることを目的としている。さら
に、該ヘテロ構造を有する半導体装置に対し,精密、か
つ、容易なエッチングを行うことのできるエッチング方
法を提供することを目的としている。
【0016】また、この発明は上記のような問題点を解
決するためになされたもので、n−AlGaAs/p−
AlGaAsの違い,GaAsにおける面方位の違い等
の物性の違いに対して選択性を有するエッチング液を有
することを目的としている。
【0017】さらに、n−AlGaAs層/p−AlG
aAs層を有する半導体装置,及びGaAs層を有する
半導体装置に対して、精密、かつ、容易なエッチングを
行うことのできるエッチング方法を提供することを目的
としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエッチン
グ液、及びエッチング方法は、有機酸/過酸化水素系混
合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩基性物質を
加えてなり、あるいは該液を用いて、AlGaAs層上
にGaAs層を有する層構造においてGaAs層をAl
GaAs層に対し選択的にエッチングするようにしたも
のである。
【0019】また、この発明に係るエッチング液、及び
エッチング方法は、有機酸/過酸化水素系混合溶液に、
pH6.0以上となるよう塩基性物質を加えてなり、あ
るいは該液を用いて、InGaAs層上にGaAs層を
有する層構造においてGaAs層をInGaAs層に対
し選択的にエッチングするようにしたものである。
【0020】また、この発明に係るエッチング液、及び
エッチング方法は、有機酸/過酸化水素系混合溶液に、
pH7.0以上となるよう塩基性物質を加えてなり、あ
るいは該液を用いて、InGaAs層上にAlGaAs
層を有する層構造においてAlGaAs層をInGaA
s層に対し選択的にエッチングするようにしたものであ
る。
【0021】また、この発明に係るエッチング液、及び
エッチング方法は、有機酸/過酸化水素系混合溶液に、
pH4.5〜5.5となるよう塩基性物質を加えてな
り、あるいは該液を用いて、AlGaAs層上にInG
aAs層を有する層構造においてInGaAs層をAl
GaAs層に対し選択的にエッチングするようにしたも
のである。
【0022】また、この発明に係るエッチング液、及び
エッチング方法は、有機酸/過酸化水素系混合溶液に、
pH4.5〜5.5となるよう塩基性物質を加えてな
り、あるいは該液を用いて、GaAs層上にInGaA
s層を有する層構造においてInGaAs層をGaAs
層に対し選択的にエッチングするようにしたものであ
る。
【0023】また、この発明に係るエッチング液は、I
nGaAsをInAlAsに対し選択的にエッチング可
能なエッチング液において、有機酸/過酸化水素系混合
溶液に、pH5.15〜5.3となるよう塩基性物質を
加えてなるものである。
【0024】また、この発明に係るエッチング方法は、
上記エッチング液を用いて、InAlAs層上にInG
aAs層を有する層構造のInGaAs層をInAlA
s層に対し選択的にエッチングするようにしたものであ
る。
【0025】また、この発明に係るエッチング液は、n
型AlGaAs層をp型AlGaAs層に対し選択的に
エッチング可能なエッチング液において、有機酸/過酸
化水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩
基性物質を加えてなるものである。
【0026】また、この発明に係るエッチング方法は、
上記エッチング液を用いて、p型AlGaAs層上にn
型AlGaAs層を有する層構造のn型AlGaAs層
をp型AlGaAs層に対し選択的にエッチングするよ
うにしたものである。
【0027】また、この発明に係るエッチング液は、
{100}GaAs面を、該面の垂直方向に選択的にエ
ッチング可能なエッチング液において、有機酸/過酸化
水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩基
性物質を加えてなるものである。
【0028】また、この発明に係るエッチング方法は、
上記エッチング液を用いて、GaAs層の{100}G
aAs面を、該面の垂直方向に選択的にエッチングする
ようにしたものである。
【0029】また、この発明に係るGaAs層の{10
0}GaAs面のGa,及びAsの比率を判定する方法
は、Ga,及びAsの比率が既知である{100}Ga
As面をエッチング可能な、有機酸/過酸化水素系混合
溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩基性物質を加
えてなるエッチング液により{100}GaAs面をエ
ッチングして、そのエッチングの可否により、Ga,及
びAsの比率を判定するようにしたものである。
【0030】
【作用】この発明におけるエッチング液は、有機酸/過
酸化水素系混合溶液に、塩基性物質を添加することによ
りpHを調整するようにしたから、2層以上の半導体物
質のエッチングにおいて、被エッチング物質の違いによ
りエッチング速度が異なるものとなり、顕著な選択性を
有するものとなる。
【0031】また、該エッチング液を用いた半導体エッ
チング方法は、ヘテロ構造デバイスの特性に大きな影響
を及ぼすエッチングの精密制御を可能とする。
【0032】また、この発明においては、有機酸/過酸
化水素系混合溶液に、pH5.15〜5.3となるよう
塩基性物質を加えたから、InAlAs層上にInGa
As層を有する層構造のエッチングにおいて、InAl
Asに対するInGaAsのエッチング速度が速くな
り、顕著な選択性を有するエッチング液を得ることがで
きる。
【0033】また、上記エッチング液を用いて、InA
lAs層上にInGaAs層を有する層構造をエッチン
グするようにしたから、InGaAs層がInAlAs
層に対して選択的にエッチングされ、深さを高精度に制
御したリセスを得ることができる。
【0034】また、この発明においては、有機酸/過酸
化水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩
基性物質を加えたから、p型AlGaAsに対するn型
AlGaAsのエッチング速度が速くなり、顕著な選択
性を有するエッチング液を得ることができる。
【0035】また、上記エッチング液を用いてp型Al
GaAs層上のn型AlGaAs層をエッチングするよ
うにしたから、n型AlGaAs層がp型AlGaAs
層に対して選択的にエッチングされ、深さを高精度に制
御したリセスを得ることができる。
【0036】また、この発明においては、有機酸/過酸
化水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩
基性物質を加えたから、GaAs層の{100}GaA
s面のエッチングにおいて、Ga面に側壁保護膜となる
Ga2 O3 が形成され、{100}GaAs面に対して
垂直な方向のみを選択的にエッチングできるエッチング
液を得ることができる。
【0037】また、上記エッチング液を用いてGaAs
層の{100}GaAs面をエッチングするようにした
から、{100}GaAs面が、その垂直方向にのみ選
択的にエッチングされ、マスクパターンに対して垂直
な、サイドエッチングの入らないリセスを得ることがで
きる。
【0038】また、この発明においては、有機酸/過酸
化水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩
基性物質を加えてなるエッチング液を用いてGaAs層
の{100}GaAs面のGa,及びAsの比率を判定
するようにしたから、Ga,及びAsの比率によってエ
ッチングの可否が決定され、エッチングにより容易に
{100}GaAs面のGa,及びAsの比率を判定す
ることができる。
【0039】
【実施例】実施例1.以下、この発明の第1の実施例を
図について説明する。図1は、本発明の第1の実施例に
よるエッチング液を説明するための図で、有機酸として
クエン酸を用い、このクエン酸水溶液(2重量%)と過
酸化水素水溶液(30重量%)の容量比を100:1と
して混合してなる液の、GaAsとAlGaAsのエッ
チング速度のpH依存性を示すものである。有機酸とし
てはクエン酸に限らず、リンゴ酸,マロン酸,シュウ
酸,酒石酸等,一般に知られている有機酸であれば良い
が、本実施例1ではクエン酸を用いた。また、有機酸水
溶液と過酸化水素水溶液の容量比は、1:1〜200:
1の範囲であれば、GaAsとAlGaAsのエッチン
グ速度において図1と同様のpH依存性を示すものであ
る。また、図2(a),(b) は本発明の第1の実施例による
エッチング方法を示すもので、1はn−AlGaAs
層,2はn+ −GaAs層,3はレジストである。
【0040】図3は本実施例1によるエッチング液を用
いてHEMTのリセスエッチングを行う場合の説明図で
あり、1はn−AlGaAs電子供給層、2はn+ −G
aAsキャップ(オーミックコンタクト)層、3はレジ
スト、4はGaAs基板,5はi−GaAsバッファ
層、6はi−InGaAsチャネル層、7はドレイン電
極,8はソース電極である。
【0041】このHEMTの各層の不純物濃度、及び厚
さを以下に示す。 n−AlGaAs電子供給層1(2×1018cm-3,45
0オングストローム) n+ −GaAsキャップ層2(3×1018cm-3,100
0オングストローム) i−GaAs層バッファ5(3000オングストロー
ム) i−InGaAs層チャネル6(200オングストロー
ム) 次に、本実施例1のエッチング液,エッチング方法につ
いて説明する。図1に示すように、有機酸としてクエン
酸を用いて、クエン酸水溶液(2重量%),過酸化水素
水溶液(30重量%)の容量比を100:1とした場
合、これにさらに塩基性化合物たとえばアンモニアを添
加してpHを調整すると、pH6.0〜8.0の範囲
で、GaAsとAlGaAsの選択エッチングが可能と
なる。即ち、このpH6.0〜8.0の範囲では、Ga
Asのエッチング速度が大きく、AlGaAsのエッチ
ング速度が小さいため、GaAsを大きくエッチング
し、AlGaAsはほとんどエッチングされないように
することができる。即ち、図2に示すように、n−Al
GaAs層1とn+ GaAs層2との2層構造に対し、
レジスト3をマスクとして上記液によりエッチングを行
うことにより、n+ GaAs層2のみをエッチングし、
n−AlGaAs層1でぴたりとそのエッチングを止め
ることができる。これは、例えば、図3に示すように、
HEMTのリセスエッチングにおいて、n−AlGaA
s電子供給層1上のn+ GaAsキャップ層2を選択エ
ッチングする場合に適用することができ、該n+ GaA
s層2のエッチング深さdを精密に制御できるので、従
来のエッチング方法において生じていた閾値電圧Vthの
バラツキの問題を解決することができ、HEMTの特性
を均一化することができる。
【0042】ところで、特開昭63−62235号公報
には、アンモニア水と過酸化水素水の溶液比が1:75
0ないし1:1500の水溶液を用いて、GaAs層を
AlGaAs混晶層に対して選択的にエッチングを行う
方法が記載されているが、アンモニア水と過酸化水素水
との混合液を用いてはいるが、そのpHの調整までは行
なっていない該混合液では、本実施例のように顕著なエ
ッチング速度の差は現れないものである。
【0043】即ち、本実施例1のエッチング液は、有機
酸水溶液と過酸化水素水溶液を、1:1〜200:1の
範囲の容量比とした混合溶液に、塩基性物質を加えてp
H6.0〜8.0となるよう調整したものであるため、
GaAs層とAlGaAs層とで顕著なエッチング速度
の差が現れ、容易に精密な選択エッチングを行うことが
できるものである。
【0044】実施例2.以下に、この発明の第2の実施
例について説明する。図4は、本発明の第2の実施例に
よるエッチング液を説明するための図で、有機酸として
クエン酸を用い、このクエン酸水溶液(2重量%)と過
酸化水素水溶液(30重量%)を、その容量比を10
0:1として混合してなる液の、GaAsとInGaA
sのエッチング速度のpH依存性を示すものである。実
施例1と同様、有機酸としては一般に知られている有機
酸であれば良いが、本実施例2ではクエン酸を用いた。
また、有機酸水溶液と過酸化水素水溶液の容量比は、
1:1〜200:1の範囲であればGaAsとInGa
Asのエッチング速度において図4と同様のpH依存性
を示すものである。
【0045】また、図5は本発明の第2の実施例による
エッチング方法を示すもので、2はn+ −GaAs層,
9はn−InGaAs層,3はレジストである。
【0046】そして、図6は本実施例2によるエッチン
グ液を用いてn−InGaAsをストッパ層9として用
いたMESFETのリセスエッチングを行う説明図であ
り、3はレジスト,7はドレイン電極,8はソース電極
である。
【0047】このMESFETの各層の不純物濃度、及
び厚さを以下に示す。 GaAs基板4 GaAs/AlGaAs超格子バッファ層5 800
0オングストローム(=GaAs50オングストローム
×40/AlGaAs150オングストローム×40) n−GaAsチャネル層10(3×1017cm-3,150
0オングストローム)n−InGaAsストッパ層9
(2×1017cm-3,100〜200オングストローム) n+ −GaAsキャップ層2(2×1018cm-3,100
0〜3000オングストローム) このMESFETの閾値電圧Vthは、以下のように表さ
れる。
【0048】
【数3】
【0049】次に、本実施例2のエッチング液,エッチ
ング方法について説明する。図4に示すように、有機酸
としてクエン酸を用いて、クエン酸水溶液(2重量
%),過酸化水素水溶液(30重量%)の容量比を10
0:1とした場合、これにさらに塩基性化合物たとえば
アンモニアを添加してpHを調整すると、pH6.0以
上の範囲で、GaAsとInGaAsの選択エッチング
が可能となる。即ち、このpH6.0以上の範囲では、
GaAsのエッチング速度が大きく、InGaAsのエ
ッチング速度が小さいため、GaAsを大きくエッチン
グし、InGaAsはほとんどエッチングされないよう
にすることができ、即ち、図5に示すように、n−In
GaAs層9とn+ GaAs層2との2層構造に対し、
レジスト3をマスクとして上記液によりエッチングを行
うことにより、n+ GaAs層2のみをエッチングし、
n−InGaAs層9でぴたりとそのエッチングを止め
ることができる。
【0050】これは、例えば図6に示すように、InG
aAsをストッパ層9としてMESFETのリセスエッ
チングを行う場合に用いることができ、そのエッチング
深さdを精密に制御することができ、活性層厚a(図6
中、InGaAsストッパ層9とn−GaAs層10を
加えた厚さ)が均一になるので、上記MESFETの閾
値電圧Vthを示す式中において、活性層厚aが変化する
ことにより生じていた閾値電圧Vthのバラツキの問題を
解決することができる。
【0051】ところで、精密制御を行う必要のあるHE
MT,MESFETにおけるGaAs層とInGaAs
層の選択的エッチング方法として、特開平2−2061
17号公報には、クエン酸と過酸化水素、及び水の混合
液をエッチング液として用い、GaAs層とInGaA
s層との間に該エッチング液のストップ層として電子の
通過を妨げない程度の厚さ(30オングストローム)に
AlAs層を形成することが記載されているが、AlA
s層を形成する工程を上記HET,MESFETの製作
工程に加えることは工程数が増え、煩雑となるものであ
る。
【0052】これに対し、本実施例2のエッチング液
は、有機酸水溶液と過酸化水素水溶液を、1:1〜20
0:1の容量比とした混合溶液に、塩基性化合物を加え
てpH6.0以上となるよう調整したものであるため、
GaAs層とInGaAs層の間にAlAs層を形成す
ることなく、容易に精密な選択的エッチングを行うこと
ができる。
【0053】実施例3.以下に、この発明の第3の実施
例について説明する。図7は、本発明の第3の実施例に
よるエッチング液を説明するための図で、有機酸として
クエン酸を用いて、クエン酸水溶液(2重量%)と過酸
化水素水溶液(30重量%)を、その容量比を100:
1として混合してなる液の、AlGaAsとInGaA
sのエッチング速度のpH依存性を示すものである。実
施例1,2と同様、有機酸としては一般に知られている
有機酸であれば良いが、本実施例3ではクエン酸を用い
た。また、有機酸水溶液と過酸化水素水溶液の容量比
は、1:1〜200:1の範囲であれば、AlGaAs
とInGaAsのエッチング速度において図7と同様の
pH依存性を示すものである。
【0054】また、図8は本発明の第3の実施例による
エッチング方法を示すもので、1はn−AlGaAs
層、12はp−InGaAs層、3はレジストである。
図9はHBTのベース面出しエッチングを行う場合の説
明図であり、11はエミッタ電極,3はレジストであ
る。
【0055】このHBTの各層の不純物濃度、及び厚さ
を以下に示す。 GaAs基板4 n+ −GaAsコレクタコンタクト層2b(2×1018
cm-3,2000オングストローム) n- −GaAsコレクタ層10(2×1017cm-3,20
00オングストローム) p+ −InGaAsベース層12(1×1019cm-3,5
00オングストローム) n−AlGaAsエミッタ層1(5×1017cm-3,50
0オングストローム) n−GaAsエミッタ層2b(2×1018cm-3,100
0オングストローム) InGaAsエミッタコンタクト層9(2×1018c
m-3,2000オングストローム) 次に、本実施例3のエッチング液,エッチング方法につ
いて説明する。図7に示すように、有機酸としてクエン
酸を用い、クエン酸水溶液(2重量%)と過酸化水素水
溶液(30重量%)を、その容量比を100:1として
混合した場合、これにさらに塩基性化合物たとえばアン
モニアを添加してpHを調整すると、pH7.0以上の
範囲で、AlGaAsとInGaAsの選択エッチング
が可能となる。即ち、このpH7.0以上の範囲では、
AlGaAsのエッチング速度が大きく、InGaAs
のエッチング速度が小さいため、AlGaAsを大きく
エッチングし、InGaAsはほとんどエッチングされ
ないようにすることができ、即ち、図8に示すように、
+ −InGaAs層12とn−AlGaAs層1との
2層構造に対し、レジスト3をマスクとして上記液によ
りエッチングを行うことにより、n−AlGaAs層1
のみをエッチングし、p+ −InGaAs層12でぴた
りとそのエッチングを止めることができる。これは、例
えば図9に示すように、該エッチング液をHBTのベー
ス面出しエッチングにおいて用いることができ、n−A
lGaAs層1のエッチング深さを精密に制御できるた
め、p+ −InGaAsベース層12がオーバーエッチ
ングされることはなくなる。
【0056】一般に、従来例として図10において示し
たようなHBTにおけるベース抵抗RB は、上述した式
(2) によりあらわされるが、従来技術においては、ベー
ス面出しエッチングを行う場合に、式(2) の第2項の外
部ベース抵抗は、ベース層13がオーバーエッチングさ
れ、XB2が小さくなることにより増大し、最大発振周波
数等のデバイス特性の悪化を起こしていた。
【0057】これに対し、本実施例3においては、上記
エッチング液を用いてAlGaAs/InGaAsの選
択性の高いエッチングを行うことにより、該エッチング
をHBTのベース層13上面でぴたりと止めることがで
き、上記外部ベース抵抗の増大を防止することができ
る。
【0058】実施例4.以下に、この発明の第4の実施
例について説明する。図11は、本発明の第4の実施例
によるエッチング液を説明するための図で、有機酸とし
てクエン酸を用いて、クエン酸水溶液(10重量%)と
過酸化水素水溶液(30重量%)を、その容量比を4
0:1としてなる液の、InGaAsとAlGaAsの
エッチング速度のpH依存性を示すものである。実施例
1,2および3と同様、有機酸としては一般に知られて
いる有機酸であれば良いが、本実施例4ではクエン酸を
用いた。また、有機酸水溶液と過酸化水素水溶液の容量
比は、1:1〜200:1の範囲であれば、AlGaA
sとInGaAsのエッチング速度において図11と同
様のpH依存性を示すものである。
【0059】また、図12は本発明の第4の実施例によ
るエッチング方法を示すもので、1はn−AlGaAs
層、9はInGaAs層、3はレジストである。図13
(a),(b) はHBTの空乏化したエミッタ層を形成する場
合を説明する図であり、11はエミッタ電極,17はS
iO2 サイドウォール,18は空乏化したAlGaAs
エミッタ層である。
【0060】このHBTの各層の不純物濃度、及び厚さ
を以下に示す。 n−GaAs基板4 n+ −GaAsコレクタコンタクト層2b(2×1018
cm-3,2000オングストローム) n- −GaAsコレクタ層10(1×1017cm-3,20
00オングストローム) p+ −InGaAsベース層12(1×1019cm-3,5
00オングストローム) n−AlGaAsエミッタ層1(5×1017cm-3,50
0オングストローム) InGaAsエミッタ層9(2×1018cm-3,1000
オングストローム) 次に、本実施例4のエッチング液,エッチング方法につ
いて説明する。図11に示すように、有機酸としてクエ
ン酸を用いてクエン酸水溶液(10重量%),過酸化水
素水溶液(30重量%)の容量比を40:1とした場
合、これにさらに塩基性化合物、たとえばアンモニアを
添加してpHを調整すると、pH4.5〜5.5の範囲
でInGaAsとAlGaAsの選択エッチングが可能
となる。即ち、このpH4.5〜5.5の範囲では、I
nGaAsのエッチング速度が大きく、AlGaAsの
エッチング速度が小さいため、InGaAsを大きくエ
ッチングし、AlGaAsはほとんどエッチングされな
いようにすることができ、図12に示すように、n−A
lGaAs層1とInGaAs層9との2層構造に対
し、レジスト3をマスクとして上記液によりエッチング
を行うことにより、InGaAs層9のみをエッチング
し、n−AlGaAs層1でぴたりとそのエッチングを
止めることができる。
【0061】これは、例えば図13(a),(b) に示すよう
に、本実施例4のエッチング液と、上記実施例3のエッ
チング液とを用いて、HBTの空乏化したAlGaAs
エミッタ層18を形成するのに用いることができる。
【0062】即ち、図13(a) において、エミッタ電極
11をマスクとしてInGaAsエミッタ層9を、本実
施例4のエッチング液によりエッチングを行うと、n−
AlGaAs層1でぴたりとそのエッチングを止め、エ
ッチング深さを精密に制御することができる。
【0063】次に、図13(b) において、上記エミッタ
層9及びエミッタ電極11の側壁にSiO2 サイドウォ
ール17を形成した後、上記実施例3によるエッチング
液を用い、AlGaAsエミッタ層1をエッチングする
ことにより、空乏化したAlGaAsエミッタ層18を
形成することができる。
【0064】このように、本実施例4においては、上記
エッチング液を用いてInGaAs/AlGaAsの選
択性の高いエッチングを行うことができ、HBTの空乏
化したAlGaAsエミッタ層18の形成等を容易,か
つ高精度に行うことができる。
【0065】実施例5.以下に、この発明の第5の実施
例について説明する。図14は、本発明の第5の実施例
によるエッチング液を説明するための図で、有機酸とし
てクエン酸を用いて、クエン酸水溶液(10重量%)と
過酸化水素水溶液(30重量%)を、その容量比を4
0:1として混合してなる液の、InGaAsとGaA
sのエッチング速度のpH依存性を示すものである。上
記実施例1〜4と同様、有機酸としては一般に知られて
いる有機酸であれば良いが、本実施例5ではクエン酸を
用いた。また、有機酸水溶液と過酸化水素水溶液の容量
比は、1:1〜200:1の範囲であれば、AlGaA
sとInGaAsのエッチング速度において図14と同
様のpH依存性を示すものである。
【0066】また、図15は本発明の第5の実施例によ
るエッチング方法を示すもので、2はn+ −GaAs
層,9はInGaAs層,3はレジストである。図16
は、HBTのエミッタ層のエッチングを行う場合の説明
図であり、11はエミッタ電極である。
【0067】このHBTの各層の不純物濃度、及び厚さ
を以下に示す。 GaAs基板4 n+ −GaAsコレクタコンタクト層2b(2×1018
cm-3,2000オングストローム) n- −GaAsコレクタ層10(1×1017cm-3,20
00オングストローム) p+ −InGaAsベース層12(1×1019cm-3,5
00オングストローム) n−AlGaAsエミッタ層1(5×1017cm-3,50
0オングストローム) n−GaAsエミッタ層10a(2×1018cm-3,10
00オングストローム) InGaAsエミッタ層9(2×1018cm-3,1000
オングストローム) 次に、本実施例5のエッチング液,エッチング方法につ
いて説明する。図14に示すように、有機酸としてクエ
ン酸を用いてクエン酸水溶液(10重量%),過酸化水
素水溶液(30重量%)の容量比を40:1とした場
合、これにさらに塩基性化合物たとえばアンモニアを添
加してpHを調整すると、pH4.5〜5.5の範囲で
InGaAsとGaAsの選択エッチングが可能とな
る。即ち、このpH4.5〜5.5の範囲では、InG
aAsのエッチング速度が大きく、GaAsのエッチン
グ速度が小さいため、InGaAsを大きくエッチング
し、GaAsはほとんどエッチングされないようにする
ことができ、図15に示すように、n−GaAs層2と
InGaAs層9との2層構造に対し、レジスト3をマ
スクとして、上記液により、InGaAs層9のみをエ
ッチングし、n−GaAs層2でぴたりとそのエッチン
グを止めることができる。これは、例えば図16に示す
ように、HBTのInGaAsエミッタ層9のエッチン
グに用いる場合、n−GaAsエミッタ層10aに対し
InGaAsエミッタ層9を、容易に、かつ精密にエッ
チング制御することができ、該HBTの特性を均一にす
ることができる。
【0068】このように、本実施例5においては、上記
エッチング液を用いてInGaAs/GaAsの選択性
の高いエッチングを行うことができ、HBT等のヘテロ
構造デバイスの製作にこれを用いることができる。
【0069】実施例6.以下、この発明の第6の実施例
について説明する。図35は本実施例6に係るエッチン
グ液を説明するための図であり、本実施例6に係るエッ
チング液,即ち、有機酸水溶液と過酸化水素水溶液を2
5:1の容量比とした混合溶液に、pH5.15〜5.
3となるよう塩基性物質を加えたエッチング液を利用し
たエッチングによりInGaAs/InAlAsHEM
Tのリセスを形成する方法を示したものである。図にお
いて、68はレジスト,58はn+ −In0.53Ga0.47
As層,59はn−In0.52Al0.48As層,60はi
−Inx Ga1-x As層(0.53≦x≦0.8),6
1はi−In0.52Al0.48As層,62は半絶縁性In
P基板,63はソース電極,64はドレイン電極,65
はリセスである。
【0070】また、図36は本実施例のエッチング液を
用いたエッチングにより形成されたリセスを備えたIn
GaAs/InAlAsHEMTの構造を説明するため
の断面図であり、図において、図35と同一符号は同一
又は相当する部分を示しており、drはリセス深さ,l
rはリセス幅を表し、66はゲート電極である。
【0071】図37は従来のエッチング液を利用して形
成されたリセスを備えたHEMTのドレイン電流の分布
を示す図(図37(a)),及び本実施例のエッチング液を
利用して形成されたリセスを備えたHEMTのドレイン
電流の分布を示す図(図37(b))である。
【0072】また、図38は従来のエッチング液により
リセスエッチングを行った後の断面を示した図であり、
図において、図35と同一符号は同一または相当する部
分を示している。
【0073】次に本実施例6に係るエッチング液による
HEMTのリセス製造方法について説明する。図35
(a) に示すように、半絶縁性InP基板62上に、i−
In0.52Al0.48As層61,i−Inx Ga1-x As
層60(0.53≦x≦0.8),n−In0.52Al0.
48As層59,n+ −In0.53Ga0.47As層58を順
次結晶成長させた後、ソース電極63,ドレイン電極6
4を形成し、さらに、ゲート電極を形成する位置に開口
部を備えたレジスト68を表面を覆うように形成する。
次に、図35(b) に示すように、このレジスト68をマ
スクとして、n+−In0.53Ga0.47As層58を、n
−In0.52Al0.48As59層に達する深さまでクエン
酸水溶液(10重量%):過酸化水素水溶液(30重量
%)=25:1でpH5.15〜5.35としたエッチ
ング液によりエッチングしてリセスを形成する。
【0074】従来のHEMTのリセスエッチングにおい
ては、エッチング液としてリン酸:過酸化水素:水=
3:1:50を用いていた。この場合、In0.53Ga0.
47As,In0.52Al0.48Asともにエッチング速度が
30nm/minであるために、図22に示すようにウ
エハ面内で、In0.53Ga0.47As層38のエッチング
の際に、In0.52Al0.48As層39までエッチングし
てしまったり(図38(a))、図38(b) に示すようにエ
ッチングがIn0.52Al0.48As層39まで達しない等
のエッチングのばらつきが起こる。HEMTにおいては
以下の式に示すように、エッチング深さのばらつきが閾
値電圧(Vth)やドレイン電流(Ids)のばらつきとな
る。
【0075】
【数4】
【0076】図37(a) に示すように、従来のエッチン
グ方法を利用して形成したHEMTでは、Idsのばらつ
きが非常に大きい。
【0077】これに対して、有機酸としてクエン酸を用
い、このクエン酸水溶液(10重量%)と過酸化水素水
溶液(30重量%)の容量比を25:1として、これに
更に塩基性化合物として,例えばアンモニアを加えてp
H5.15〜5.35とした本実施例に係るエッチング
液を用いてエッチングを行うと、In0.53Ga0.47As
に対するエッチング速度が31nm/minに対し、I
n0.52Al0.48Asに対するエッチング速度が0.8n
m/minとなり、選択エッチングが可能となる。この
ため、電子供給層であるIn0.52Al0.48As層59の
厚さが非常に均一な厚さとなり、図37(b) に示すよう
にIdsも非常に均一化される。このように本実施例によ
るエッチング液を用いることで、リセス深さを均一化す
ることができ、ドレイン電流Idsの均一性を向上させる
ことが可能となる。
【0078】さらに、本実施例のエッチング液を用いる
ことでワイドリセスの実現が可能となる。即ち、In0.
52Al0.48As層59で深さ方向のエッチングは停止す
るので、さらにオーバーエッチングすることで、リセス
幅方向のエッチングが進行して、リセス幅lrを大きく
することができる。従来のエッチング液を使用したリセ
ス形成においては、リセス幅lrはリセス深さdrで決
まったため、ワイドリセス構造とすることが非常に困難
であった。例えば、従来のエッチング液では、リセス深
さdr=50nmに対して、リセス幅lr=45nmで
あった。これに対して今回のエッチング液では、例え
ば、dr=50nmに対してlr=95nmのワイドリ
セスを得ることができる。このワイドリセスによって、
ゲートソース容量が、低減され、最大遮断周波数ftは
108GHz→128GHzへ向上される。また、最大
安定電力利得MSG(60GHz)も6dB→8dBへ
と向上する。
【0079】以上のように本実施例においては、有機酸
水溶液:過酸化水素水溶液=25:1でpH5.15〜
5.35としたから、In0.52Al0.48Asに対するI
n0.53Ga0.47Asのエッチング速度が顕著に速くな
り、In0.52Al0.48As層に対してIn0.53Ga0.47
As層を選択的にエッチングできるエッチング液を得る
ことができる。さらに本実施例のエッチング液を利用し
てHEMTのリセスを形成するようにしたから、従来よ
りも優れた高周波特性を備えたHEMTを得ることがで
きる。
【0080】実施例7.図19は本発明の第7の実施例
によるエッチング液を説明する図であり、有機酸として
クエン酸を用い、このクエン酸水溶液(2重量%)と過
酸化水素水溶液(30重量%)をその容量比が200:
1から100:1となるようにし、これに塩基性化合物
としてアンモニアを添加してpH調整を行ったエッチン
グ液のp−Al0.1 Ga0.9 Asに対するn−Al0.22
Ga0.78Asのエッチング選択比のpH依存性を示す図
である。
【0081】また、図20は本発明の第7の実施例によ
るエッチング液を説明するための図であり、有機酸とし
てクエン酸を用い、このクエン酸水溶液(2重量%)に
対して過酸化水素水溶液(30重量%)を添加したもの
に、塩基性化合物としてアンモニアを添加してpH6.
5に調整を行ったエッチング液のp−Al0.1 Ga0.9
As,n−Al0.15Ga0.85As,及びn−Al0.22G
a0.78Asに対するエッチング速度の過酸化水素量依存
性を示す図である。
【0082】また、図21は本発明の第7の実施例によ
るエッチング液のAlGaAsエッチング速度のドーピ
ング濃度依存性を示したものであり、クエン酸水溶液
(2重量%):過酸化水素水溶液(30重量%)=25
0:1とし、pHを6.5に調整したエッチング液によ
り、ドーピング濃度を変化させたAlGaAsに対して
エッチングを行った時のエッチング速度を測定した結果
を示す図である。
【0083】また、図22は本発明の第7の実施例によ
るエッチング液を使用したエッチングにより形成された
リセスの形状を示すもので、図において、21はn−A
lGaAs層,22はp−AlGaAs層,23はn−
GaAs層,24はレジスト等のエッチングマスク,d
はエッチング深さである。
【0084】次に本実施例7のエッチング液について説
明する。図19に示すように、有機酸として例えばクエ
ン酸を用いてクエン酸水溶液(2重量%):過酸化水素
水溶液(30重量%)の容量比を200:1から10
0:1とし、これに塩基性化合物として例えばアンモニ
アを添加してpH調整したエッチング液を使用すると、
pH6.0〜8.0の範囲では選択比、即ち、n−Al
GaAsに対するエッチングレートをp−AlGaAs
に対するエッチングレートで割った値が大きくなること
から、p−AlGaAsに対してn−AlGaAsの選
択エッチングが可能となる。
【0085】また、図20に示すように、有機酸として
例えばクエン酸を用い、アンモニア等によりpH6.5
に調整したエッチング液を用いてエッチングを行うと、
100mlのクエン酸水溶液に対して過酸化水素水溶液
量が1ml以下すなわちクエン酸水溶液(2重量%)/
過酸化水素水溶液(30重量%)=100以上とした場
合には、p−AlGaAsに対してn−AlGaAsが
選択的にエッチングされることがわかる。さらに過酸化
水素水溶液の容量比を減らした場合の混合比とエッチン
グ速度(nm/min)の相関関係は以下のようにな
る。
【0086】
【数5】
【0087】上記表に示すように、クエン酸水溶液(2
重量%):過酸化水素水溶液(30重量%)の容量比を
500:1としても、エッチング速度には充分な差があ
ることから、クエン酸水溶液:過酸化水素水溶液の容量
比を500:1より小さな混合比としたエッチング液に
おいてもp−AlGaAsに対してn−AlGaAsを
選択的にエッチング可能である。
【0088】ここで、図21はクエン酸水溶液(2重量
%):過酸化水素水溶液(30重量%)=250:1で
pHを6.5に調整したエッチング液により、ドーピン
グ濃度を変化させたAlGaAsをエッチングした時の
エッチング速度を測定した結果を示したものであるが、
n型ではドーピング濃度が高いほどエッチング速度は速
くなり、p型では濃度が高いほど遅くなる。したがっ
て、ドーピング濃度が1016cm-3以上のAlGaAs
であれば選択エッチングは可能であることがわかる。
【0089】以上の結果より、有機酸水溶液と過酸化水
素水溶液を100:1〜500:1の容量比とした混合
溶液に、pH6.0〜pH8.0となるように塩基性物
質を加えた本実施例1のエッチング液により、例えば図
22に示すようなp−AlGaAs層22上のn−Al
GaAs層21をエッチングすると、n−AlGaAs
層21においてはエッチング速度が速いが、p−AlG
aAs層22においてはエッチング速度が遅いから、p
−AlGaAs層22とn−AlGaAs層21とが接
する面で、エッチングを精度良く止めることができ、エ
ッチング深さを高精度にコントロールできる。
【0090】このように本実施例によれば、有機酸水溶
液と過酸化水素水溶液を100:1〜500:1の容量
比とした混合溶液に、pH6.0〜pH8.0となるよ
うに塩基性物質を加えたから、p−AlGaAs層のエ
ッチング速度に対してn−AlGaAs層のエッチング
速度が顕著に速くなり、p−AlGaAs層とn−Al
GaAs層とを選択エッチング可能なエッチング液を得
ることができる。また、本実施例のエッチング液を用い
ることにより、p−AlGaAs層上のn−AlGaA
s層に対して、エッチング深さを原子層オーダで高精度
に制御したばらつきの少ないエッチングを行うことがで
きる効果がある。
【0091】実施例8.以下に、上記第7の実施例のエ
ッチング液を用いた本発明の第8の実施例によるHBT
(heterojunction bipolar transistor) のベース面出し
エッチング方法について説明する。
【0092】図23は本発明の第8の実施例によるHB
Tのベース面出しエッチング方法を説明するためのHB
Tの製造方法を示す断面工程図であり、図において、2
5は厚さが約3000オングストロームで、幅が約3μ
mであるSiO2 等からなるダミーエミッタ,26は厚
さが約2000オングストロームで幅が約2.5μmで
あるn+ −GaAs層,27は厚さが約500オングス
トロームで幅が約2.5μmであるn−Alx Ga1-x
As層(x:0→0.3),28は厚さが約1000オン
グストロームで幅が約2.5μmであるn−Al0.3 G
a0.7 As層,29は厚さが約500オングストローム
で幅が約2.5μmであるn−Alx Ga1-x As層
(x:0.3→0.1),30は厚さが約1000オング
ストロームであるp−Alx Ga1-x Asベース層(x:
0.1→0)、23は厚さが約5000オングストロー
ムであるn- −GaAs層、31はレジスト、32はベ
ース電極である。
【0093】次に本実施例8のHBTの製造方法を図2
3について説明する。まず、n- −GaAs層23上
に、ベース層30,n−Alx Ga1-x As層29(x:
0.3→0.1),n−Al0.3 Ga0.7 As層28,
n−Alx Ga1-x As層27(x:0→0.3),n+
−GaAs層26を順次結晶成長させ、積層構造を形成
する。その後、該n+ −GaAs層26上にダミーエミ
ッタを形成する(図23(a))。次に該ダミーエミッタを
マスクとして例えばクエン酸水溶液(2重量%):過酸
化水素水溶液(30重量%)=200:1として、pH
を6.5に調整した上記第7の実施例に示したエッチン
グ液により、上記積層構造に対してベース層30表面が
露出するまで、面出しのためのエッチングを行う(図2
3(b))。その後、ベース電極を形成する部分をパターニ
ングしたレジスト31を形成し(図23(c))、蒸着及び
リフトオフを行うことにより、ベース電極32を形成す
る(図23(d))。
【0094】次に本実施例8のHBTのベース面出しエ
ッチング方法について説明する。図23に示した本実施
例のベース層30の面出しエッチングにおいては、上記
実施例7のエッチング液を使用している。このエッチン
グ液は上述したように、n−AlGaAs層とp−Al
GaAs層との間では選択性を有するので、エッチング
はp−AlGaAsからなるベース層30で停止する。
このため、従来のエッチング液で問題となっていたp−
AlGaAsベース層30のオーバーエッチングは起こ
らない。従って、p−AlGaAsベース層30がオー
バーエッチングされるために生じる外部ベース抵抗の増
大が起こらない。HBTのベース抵抗RB は上述した式
(2) で表され、この式の第2項が外部ベース抵抗を示し
ている。例えば、上記従来例において、図10に示した
ようにベース層34がエッチングされると、上記式(2)
の第2項の値が増大する。HBTの最大発振周波数fm
axは、
【0095】
【数6】
【0096】と表されるので、外部ベース抵抗が増大し
たことにより最大発振周波数fmaxも低下する。
【0097】しかし、本第8の実施例においては、上記
実施例7において示したエッチング液を使用してHBT
のベース面出しエッチングを行うようにしたから、n−
AlGaAs層29とp−AlGaAsベース層30と
の間のエッチング選択性により、ベース面出しエッチン
グをベース層30表面で止めることができる。これによ
って、外部ベース抵抗の増大を抑えることができ、最大
発振周波数の低下を抑えた高性能なHBTを得ることが
できる。
【0098】実施例9.図24は本発明の第9の実施例
によるエッチング液を説明する図であり、有機酸として
クエン酸を用い、このクエン酸水溶液(2重量%)と過
酸化水素水溶液(30重量%)を、その容量比が80以
下としてなる液の、GaAs層の(100)GaAs面
をエッチングした時の、pHに対するエッチング形状依
存性を示すものである。
【0099】また、図25は本発明の第9の実施例によ
るエッチング液を説明するためのもので、本実施例のエ
ッチング液によりGaAs層の(100)GaAs面を
エッチングしたときのリセスの形状を示したものであ
る。図において、24はレジスト等のエッチングマス
ク、35はGaAs層である。
【0100】図26,及び図27は本発明の第9の実施
例によるエッチング液を説明する図であり、図26は本
実施例によるエッチング液でエッチングした後の(10
0)GaAs面のXPSスペクトルであり、図27は従
来のエッチング液でエッチングした後の(100)Ga
As面のXPSスペクトルである。図において、36は
GaAsのGaのXPSスペクトル,37はGa2 O3
のXPSスペクトルである。
【0101】また、図32は従来のエッチング液でGa
Asをエッチングした場合のリセスの形状を示す図であ
り、35はGaAs層,49は(011)GaAs面,
50は(111)Ga面,51は(111)As面,d
sはサイドエッチングの深さである。
【0102】次に本実施例9のエッチング液について説
明する。図24はエッチング液のpHおよびクエン酸水
溶液/過酸化水素水溶液混合比に対するエッチング形状
依存性を示すもので、図中斜線で示した領域、即ちクエ
ン酸水溶液(2重量%)/過酸化水素水溶液(30重量
%)混合比80以下でpH6〜8とした領域の本実施例
9のエッチング液によりGaAs層の{100}GaA
s面に対してエッチングを行うと、エッチングマスクに
対してサイドエッチングが全く入らないエッチングを行
うことが可能である。すなわち、異方性エッチングを可
能にすることができる。たとえば従来のエッチング液で
あるリン酸:過酸化水素:水=3:1:50でGaAs
(100)面に対してエッチングしたときの(011)
面と平行な面によるGaAs層35の断面を図32に示
す。この場合、サイドエッチングが入り、側壁には(1
11)Ga面30および(111)As面31が表れ、
異方性エッチングとはならない。このサイドエッチング
の深さdsは、通常はエッチングの層方向と垂直な方向
の深さの80%程度の深さとなる。これに対して本実施
例におけるエッチング液の一例として、例えばクエン酸
水溶液(2重量%):過酸化水素水溶液(30重量%)
=50:1,pH6.5としたエッチング液を用い、G
aAs(100)面をエッチングした時の、エッチング
形状の(011)面と平行な面による断面図を図25に
示す。この場合、レジスト等のエッチングマスク24に
対して、全くサイドエッチングの入らない垂直な加工形
状が得られる。このように、クエン酸水溶液(2重量
%)/過酸化水素水溶液(30重量%)混合比80以下
でpH6〜8とした条件の本実施例のエッチング液を用
いることにより、ウェットエッチングでは困難であった
サイドエッチングの全く入らない異方性エッチングが可
能となる。なお、このような形状にエッチングされる面
は{100}GaAs面、(111)Ga面,(11
1)As面等の面ではこのような形状にならない。
【0103】次に、本実施例9のエッチング液による異
方性エッチングの原理について説明する。図26に示す
ように、本実施例8に係るエッチング液であるクエン酸
水溶液(2重量%):過酸化水素水溶液(30重量%)
=50:1,pH6.5としたエッチング液で(10
0)GaAs面をエッチングした後のXPSスペクトル
では、(100)GaAs表面のGa金属に対するGa
2 O3 の比率が大きいのに対して、図27に示すよう
に、従来のエッチング液,例えばリン酸:過酸化水素:
水=3:1:50では(100)GaAs表面のGa金
属に対するGa2 O3 の比率が小さい。このことは本実
施例8に係るエッチング液では(111)などのGa面
に大量のGa2 O3 が生成し、これが側壁保護膜となり
サイドエッチングを停止させるため異方性エッチングが
可能になることを示している。
【0104】このように本実施例においては、有機酸水
溶液/過酸化水素水溶液の混合比を80以下とし,pH
6〜8としたから、{100}GaAs面に対して、垂
直な方向のみに選択的にエッチングでき、{100}G
aAs面に対してサイドエッチングの入らない,マスク
パターンに垂直な異方性エッチングが可能なエッチング
液を得られる効果がある。
【0105】ところで、特開昭63−29518号公報
において、有機酸と過酸化水素水とを主成分とした水溶
液を用い、有機酸と過酸化水素水との混合比を変えてG
aAs基板のメサ溝形状を調節するエッチング方法が記
載されているが、これはサイドエッチングの入らないエ
ッチングを可能とするものではない。即ち、これは有機
酸と過酸化水素水との混合比を変えたエッチング液によ
りGa面とAs面とを選択的に不活性としてメサ溝の側
壁形状を変化させるものであり、本実施例9のように、
エッチング液のpHを調整することによりGa面にGa
2 O3 を大量に生成して、これを側壁保護膜として側壁
に対するサイドエッチングを停止させるものではない。
【0106】実施例10.以下に、上記第9の実施例の
エッチング液を用いた本発明の第10の実施例によるT
型ゲート電界効果トランジスタ(FET)のリセスエッ
チング方法について説明する。
【0107】図28は本発明に係るエッチング液を使用
したT型ゲート電界効果トランジスタ(FET)の製造
プロセスを示すものであり、38は厚さが約3000オ
ングストロームのSiO2 絶縁膜,39はGaAsバッ
ファ層,40は厚さが約5000オングストロームであ
るn−GaAs層,41はSiO2 サイドウォール,5
2aは幅が約1μmで、深さが約6500オングストロ
ームであるリセス,42はWSiからなるT型ゲート電
極である。このT型ゲート電極42の代わりに、一般に
ゲート金属として使用される高融点金属等を使用するよ
うにしてもよい。
【0108】また、図33は従来のエッチング液を使用
したときのT型ゲートFETの製造プロセスを示すもの
であり、図において図28と同一符号は同一又は相当す
る部分を示しており、52はリセス,53はSiO2 サ
イドウォールである。54はWSiからなるT型ゲート
電極,55はドレイン電極である。
【0109】次に本実施例のエッチング方法を用いたF
ETのT型ゲートプロセスについて説明する。従来のプ
ロセスにおいて、図33に示すように、SiO2 絶縁膜
38にパターン形成後(図33(a))、エッチング液とし
て例えばリン酸:過酸化水素:水=3:1:50とした
ものを用いてリセス52を形成すると、SiO2 絶縁膜
38のパターンに対してサイドエッチングが入る(図3
3(b))。このため、図34(c) に示すようにサイドウォ
ール33を形成すると、サイドウォールに穴が開き、W
Si等のゲート金属34をスパッタにより形成すると、
図33(d) に示すように該ゲート金属34がn−GaA
s層20と接触してしまい、良好な特性の得られないF
ETが形成される(図33(e))。これに対して、図28
に示す本実施例9のようにSiO2 絶縁膜38のパター
ンを利用して、上記第8の実施例において示したエッチ
ング液として、例えばクエン酸水溶液(2重量%):過
酸化水素水溶液(30重量%)=50:1,pH6.5
としたものを用いてエッチングを行うと、サイドエッチ
ングのない垂直な側壁を備えたリセス52aが得られる
(図29(a))。これにより、従来とは異なり、穴の開い
ていないサイドウォール41を形成でき(図29(b))、
その後、図29(c) に示すような理想的な形状のWSi
等からなるT型ゲート42が形成可能となり、良好な特
性のT型ゲートFETが得られる。なお、本実施例のエ
ッチング方法により、垂直な側壁を備えたリセス52a
を得るためには、n−GaAs層20のエッチングされ
る面を{100}GaAs面とする必要がある。
【0110】このように本実施例によれば、上記第9の
実施例において示した有機酸水溶液/過酸化水素水溶液
の混合比を80以下とし,pH6〜8としたエッチング
液を用いて、T型ゲート電界効果トランジスタ(FE
T)のリセスを形成するようにしたから、垂直な側壁を
備えたリセスを形成することができ、特性に優れたT型
ゲートFETを得ることができる。
【0111】実施例11.以下に、上記第9の実施例の
エッチング液を用いた本発明の第11の実施例によるバ
イアホールのエッチング方法について説明する。図29
は本発明の第11の実施例によるエッチング方法により
形成したバイアホールの断面を示すもので、図におい
て、57は直径が30〜150μmである本実施例のバ
イアホール,24は厚さが約5μmのレジスト等のエッ
チングマスク,43は厚さが約3500オングストロー
ムであるソース電極,44は厚さが約30〜100μm
であるGaAs基板である。
【0112】また、図34は従来のエッチング液を用い
たエッチング方法で形成したバイアホールの断面を示す
もので、図29と同一符号は同一又は相当する部分を示
しており、56は従来のウェットバイアホールである。
【0113】次に本実施例11のエッチング方法につい
て説明する。例えば硫酸:過酸化水素=1:1とした従
来のエッチング液で、図34に示すように、開口パター
ンを有するエッチングマスク24を利用して、該マスク
側から厚さがd3 である基板44をエッチングして、バ
イアホール56を形成した場合、エッチングマスク24
の開口パターン部から距離d3 の範囲でサイドエッチン
グが起こる。このため、例えば、上記エッチングマスク
24の開口パターンの直径をd3 とすると、バイアホー
ル56のゲート電極43を形成する側の開口径はd3 と
なり、エッチングマスク24側の開口径d4 は3d3 と
なる。即ち、ゲート電極43側の開口径がd3 であるバ
イアホール56を形成するのには、その開口径よりも大
きな面積が必要となる。これに対して、図29に示すよ
うに、例えばクエン酸水溶液(2重量%):過酸化水素
水溶液(30重量%)=50:1,pH6.5とした上
記実施例8係るエッチング液を用いた場合、上述したよ
うにエッチングマスクに対して全くサイドエッチングが
入らないようにエッチングが可能であるから、エッチン
グマスク24側、及びゲート電極43側の開口径がとも
にd3 であるバイアホールが得られ、従来のウェットバ
イアホールに比べて面積を9分の1とすることができ
る。なお、本実施例のエッチング方法により、バイアホ
ールを形成するためには、GaAs基板24のエッチン
グされる面を{100}GaAs面とする必要がある。
【0114】このように本実施例によれば、上記第9の
実施例において示した有機酸水溶液/過酸化水素水溶液
の混合比を80以下とし,pH6〜8としたエッチング
液を用いて、バイアホールを形成するようにしたから、
バイアホールを、その深さ方向のあらゆる位置での開口
形状がエッチングマスクの開口パターンと同じ大きさと
なるように形成することができ、バイアホール形成に必
要な基板面積を縮小することができる。このことによ
り、例えば、バイアホールを備えたmonolithic microwa
ve IC(MMIC) 等のチップ面積を縮小することが可能にな
る。
【0115】実施例12.以下に、上記第9の実施例の
エッチング液を用いた本発明の第11の実施例による
{100}GaAs面のGa,As比率の判定方法につ
いて説明する。図30は本発明の第12の実施例による
{100}GaAs面のGa,As比率の判定方法を説
明するためのものであり、(100)GaAs面のオー
ジェスペクトルを示した図である。図において、45は
GaAs中のGaのオージェピーク,46はGaAs中
のAsのオージェピーク,47はECRエッチング後の
GaAs中のGaのオージェピーク,48はECRエッ
チング後のGaAsのAsのオージェピークである。
【0116】次に本実施例12による{100}GaA
s面のGa,As比率の判定方法について説明する。上
記第8の実施例において示したエッチング液として、例
えばクエン酸水溶液(2重量%):過酸化水素水溶液
(30重量%)=50:1,pH6.5としたものを使
用してGaAsに対してエッチングを行うと、何ら処理
をしていないGaAs面は、エッチングが進行するが、
例えばECRエッチング処理した後のGaAs面はエッ
チングできない。これは図30に示すオージェピークよ
りわかるように、ECRエッチング後では表面のGa比
率が大きくなり、上記実施例9において説明したよう
に、上記エッチング液によって大量のGa2O3 が表面
に生成され、これがエッチングを阻害するためにこの現
象は起こるものである。即ち、{100}GaAs面の
GaとAsの比率によってエッチングの可否が決定され
る。そこで本実施例の判定方法は、予めGaとAsの比
率の明らかな{100}GaAs面を使い、上記第9の
実施例において示した有機酸水溶液/過酸化水素水溶液
の混合比を80以下とし,pH6〜8としたエッチング
液の一つでその{100}GaAs面がエッチング出来
るかどうかを調べておき、エッチングや表面処理等によ
ってGaとAsの比率が変化した{100}GaAs面
をこれと同じエッチング液でエッチングして、そのエッ
チングの可否によって、{100}GaAs面のGaと
Asの比率を判定することができる。
【0117】このような本実施例によれば、上記第9の
実施例において示したエッチング液を利用したことによ
り、{100}GaAs面のGaとAsの比率を、エッ
チングの可否により容易に判定できる判定方法を得られ
る効果がある。
【0118】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかる半導体
エッチング液、及びエッチング方法によれば、有機酸/
過酸化水素系混合溶液に、塩基性物質を加えてpHを調
整するようにすることにより、物性の違いに対して、即
ち、GaAs/AlGaAs,GaAs/InGaA
s,AlGaAs/InGaAs,InGaAs/Al
GaAs,InGaAs/GaAsの各材料間で顕著な
エッチング速度の差を示すエッチング液が得られ、容易
に精度の高い選択エッチングが可能となり、ヘテロ構造
の半導体エッチングの精密制御を行う上において大きな
効果が得られるものである。
【0119】また、このエッチング方法を用いることに
より、ヘテロ構造のデバイスの特性の均一化を容易に行
うことが可能となる効果がある。
【0120】また、この発明によれば、有機酸/過酸化
水素系混合溶液に、pH5.15〜5.3となるよう塩
基性物質を加えたから、InAlAsに対するInGa
Asのエッチング速度が速いエッチング液が得られ、容
易に精度の高い選択エッチングが可能となり、エッチン
グの精密制御ができる効果がある。
【0121】また、この発明によれば、上記エッチング
液を用いて、InAlAs層上にInGaAs層を有す
る層構造をエッチングするようにしたから、InAlA
s層に対してInGaAs層を選択エッチングでき、エ
ッチングの精密制御ができ、優れた特性を備えた半導体
装置を得られる効果がある。
【0122】また、この発明によれば、有機酸/過酸化
水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩基
性物質を加えたから、p型AlGaAsに対するn型A
lGaAsのエッチング速度が速いエッチング液が得ら
れ、容易に精度の高い選択エッチングが可能となり、エ
ッチングの精密制御ができる効果がある。
【0123】また、この発明によれば、上記エッチング
液を用いてp型AlGaAs層上のn型AlGaAs層
を選択エッチングするようにしたから、n型AlGaA
s層をp型AlGaAs層に対して選択的にエッチング
することができ、エッチングの制御性を向上させること
ができ、優れた特性を備えた半導体装置を得られる効果
がある。
【0124】また、この発明によれば、有機酸/過酸化
水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩基
性物質を加えたから、GaAs層の{100}GaAs
面のエッチングにおいて、{100}GaAs面に対し
て垂直な方向にのみ選択的にエッチング可能なエッチン
グ液を得ることができ、マスクパターンに対して垂直な
エッチングができる効果がある。
【0125】また、この発明によれば、上記エッチング
液を用いてGaAs層の{100}GaAs面をエッチ
ングするようにしたから、{100}GaAs面を選択
的にエッチングでき、マスクパターンに対して垂直なエ
ッチングを行うことができ、優れた特性を備えた半導体
装置を得られる効果がある。さらに、半導体装置の縮小
化を実現することができる。
【0126】また、この発明によれば、有機酸/過酸化
水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0となるよう塩基
性物質を加えてなるエッチング液を用いてGaAs層の
{100}GaAs面のGa,及びAsの比率を判定す
るようにしたから、エッチングにより容易にGa,及び
Asの比率を判定することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるエッチング液を説明
するためのエッチング速度のpH依存性を示す図であ
る。
【図2】この発明の実施例1によるエッチング方法の説
明図である。
【図3】この発明の実施例1によるHEMTのリセスエ
ッチングの説明図である。
【図4】この発明の実施例2によるエッチング液を説明
するためのエッチング速度のpH依存性を示す図であ
る。
【図5】この発明の実施例2によるエッチング方法の説
明図である。
【図6】この発明の実施例2によるMESFETのリセ
スエッチングの説明図である。
【図7】この発明の実施例3によるエッチング液を説明
するためのエッチング速度のpH依存性を示す図であ
る。
【図8】この発明の実施例3によるエッチング方法の説
明図である。
【図9】この発明の実施例3によるHBTの面出しエッ
チングの説明図である。
【図10】この発明の実施例3によるHBTの面出しエ
ッチング時の外部ベース抵抗についての説明図である。
【図11】この発明の実施例4によるエッチング液を説
明するためのエッチング速度のpH依存性を示す図であ
る。
【図12】この発明の実施例4によるエッチング方法の
説明図である。
【図13】この発明の実施例4によるHBTの空乏化し
たエミッタ層を形成する場合を説明するための図であ
る。
【図14】この発明の実施例5によるエッチング液を説
明するためのエッチング速度のpH依存性を示す図であ
る。
【図15】この発明の実施例5によるエッチング方法の
説明図である。
【図16】この発明の実施例5によるHBTのエミッタ
層をエッチングを説明する図である。
【図17】従来のエッチング方法の説明図である。
【図18】従来のHEMTのリセスエッチングの説明図
である。
【図19】この発明の実施例7におけるエッチング液を
説明するためのエッチング速度のpH依存性を示す図で
ある。
【図20】この発明の実施例7におけるエッチング液を
説明するためのエッチング速度の過酸化水素量依存性を
示す図である。
【図21】この発明の実施例7におけるエッチング液を
説明するためのエッチング速度のドーピング濃度依存性
を示す図である。
【図22】この発明の実施例7におけるエッチング方法
を説明するための断面図である。
【図23】この発明の実施例8におけるベース面出しエ
ッチング方法を示す断面図である。
【図24】この発明の実施例9におけるエッチング液を
説明するためのエッチング形状のpHおよび混合比依存
性を示す図である。
【図25】この発明の実施例9におけるエッチング方法
を説明するための断面図である。
【図26】この発明の実施例9におけるエッチング液を
説明するためのエッチング後のGaAs面のXPSスペ
クトルである。
【図27】従来のエッチング液によるエッチング後のG
aAs面のXPSスペクトルを示す図である。
【図28】この発明の実施例10におけるT型ゲートF
ETプロセスを説明するための断面図である。
【図29】この発明の実施例11におけるバイアホール
の構造を示す断面図である。
【図30】この発明の実施例12によるGaAs面のオ
ージェスペクトルを示す図である。
【図31】従来のエッチング方法を説明するための断面
図である。
【図32】従来のエッチング方法によるリセスの形状を
示す断面図である。
【図33】従来のT型ゲートFETのプロセスを説明す
るための図である。
【図34】従来のバイアホールの構造を示す断面図であ
る。
【図35】この発明の実施例6によるエッチング液を使
用したHEMTのリセスエッチング工程を示す図であ
る。
【図36】この発明の実施例6に係るエッチング液を利
用して形成されたHEMTの構造を示す断面図である。
【図37】この発明の第6の実施例によるHEMTのド
レイン電流のばらつきを示す図である。
【図38】従来のエッチング液により形成されたHEM
Tのリセス構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 n−AlGaAs層 2 n+ GaAs層 3 レジスト 4 GaAs基板 5 i−GaAs層 6 i−InGaAs層 7 ドレイン電極 8 ソース電極 9 n−InGaAs層 10 n−GaAs層 11 エミッタ電極 12 p−InGaAsベース層 13 ベース層 14 エミッタ層 15 ベース電極 17 SiO2 サイドウォール 18 空乏化したAlGaAsエミッタ層 21 n−AlGaAs層 22 p−AlGaAs層 23 n- −GaAs層 24 エッチングマスク(ex.レジスト) 25 ダミーエミッタ 26 n+ −GaAs層 27 n−Alx Ga1-x As層(x: 0→0.3) 28 n−Al0.3 Ga0.7 As層 29 n−Alx Ga1-x As層(x: 0.3→0.1) 30 p−Alx Ga1-x As層(x: 0.1→0) 31 レジスト 32 ベース電極 35 GaAs層 36 GaAsのGaのXPSスペクトル 37 Ga2 O3 のXPSスペクトル 38 SiO2 絶縁膜 39 GaAsバッファ層 40 n−GaAs層 41,53 SiO2 サイドウォール 42,54 WSiTゲート電極 43 ソース電極 44 GaAs基板 45 GaAs中のGaのオージェピーク 46 GaAs中のAsのオージェピーク 47 ECRエッチング後のGaAs中のGaのオージ
ェピーク 48 ECRエッチング後のGaAs中のAsのオージ
ェピーク 49 (011)GaAs面 50 (111)Ga面 51 (111)As面 52,52a リセス 55 ドレイン電極 56 通常のウエットバイアホール 57 バイアホール 58 n+ −In0.53Ga0.47As層 59 n−In0.52Al0.48As層 60 i−Inx Ga1-x As層(0.53≦x≦0.
8) 61 i−In0.52Al0.48As層 62 半絶縁性InP基板 63 ソース電極 64 ドレイン電極 65 リセス 66 ゲート電極 68 レジスト
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/306,21/308

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlGaAs層と、該AlGaAs層上
    に形成されたGaAs層とを含む層構造に対しエッチン
    グを行い、該GaAs層をAlGaAs層に対し選択的
    にエッチングするエッチング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0
    となるよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする半
    導体エッチング液。
  2. 【請求項2】 AlGaAs層と、該AlGaAs層上
    に形成されたGaAs層とを含む層構造に対しエッチン
    グを行い、該GaAs層をAlGaAs層に対し選択的
    にエッチングする方法において、 該エッチングのエッチング液として、請求項1記載のエ
    ッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチング
    方法。
  3. 【請求項3】 InGaAs層と、該InGaAs層上
    に形成されたGaAs層とを含む層構造に対しエッチン
    グを行い、該GaAs層をInGaAs層に対し選択的
    にエッチングするエッチング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH6.0以上とな
    るよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする半導体
    エッチング液。
  4. 【請求項4】 InGaAs層と、該InGaAs層上
    に形成されたGaAs層とを含む層構造に対しエッチン
    グを行い、該GaAs層をInGaAs層に対し選択的
    にエッチングする方法において、 該エッチングのエッチング液として、請求項3記載のエ
    ッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチング
    方法。
  5. 【請求項5】 InGaAs層と、該InGaAs層上
    に形成されたAlGaAs層とを含む層構造に対しエッ
    チングを行い、該AlGaAs層をInGaAs層に対
    し選択的にエッチングするエッチング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH7.0以上とな
    るよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする半導体
    エッチング液。
  6. 【請求項6】 InGaAs層と、該InGaAs層上
    に形成されたAlGaAs層とを含む層構造に対しエッ
    チングを行い、該AlGaAs層をInGaAs層に対
    し選択的にエッチングする方法において、 該エッチングのエッチング液として、請求項5記載のエ
    ッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチング
    方法。
  7. 【請求項7】 AlGaAs層と、該AlGaAs層上
    に形成されたInGaAs層とを含む層構造に対しエッ
    チングを行い、該InGaAs層をAlGaAs層に対
    し選択的にエッチングするエッチング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH4.5〜5.5
    となるよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする半
    導体エッチング液。
  8. 【請求項8】 AlGaAs層と、該AlGaAs層上
    に形成されたInGaAs層とを含む層構造に対しエッ
    チングを行い、該InGaAs層をAlGaAs層に対
    し選択的にエッチングする方法において、 該エッチングのエッチング液として、請求項7記載のエ
    ッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチング
    方法。
  9. 【請求項9】 GaAs層と、該GaAs層上に形成さ
    れたInGaAs層とを含む層構造に対しエッチングを
    行い、該InGaAs層をGaAs層に対し選択的にエ
    ッチングするエッチング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH4.5〜5.5
    となるよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする半
    導体エッチング液。
  10. 【請求項10】 GaAs層と、該GaAs層上に形成
    されたInGaAs層とを含む層構造に対しエッチング
    を行い、該InGaAs層をGaAs層に対し選択的に
    エッチングする方法において、 該エッチングのエッチング液として、請求項9記載のエ
    ッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチング
    方法。
  11. 【請求項11】 InAlAs層と、該InAlAs層
    上に形成されたInGaAs層とを含む層構造に対しエ
    ッチングを行い、該InGaAs層をInAlAs層に
    対し選択的にエッチングするエッチング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH5.15〜5.
    3となるよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする
    半導体エッチング液。
  12. 【請求項12】 InAlAs層と、該InAlAs層
    上に形成されたInGaAs層とを含む層構造に対しエ
    ッチングを行い、該InGaAs層をInAlAs層に
    対し選択的にエッチングする方法において、 該エッチングのエッチング液として、請求項11記載の
    エッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチン
    グ方法。
  13. 【請求項13】 p型AlGaAs層と、該p型AlG
    aAs層上に形成されたn型AlGaAs層とを含む層
    構造に対しエッチングを行い、該n型AlGaAs層を
    p型AlGaAs層に対し選択的にエッチングするエッ
    チング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0
    となるよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする半
    導体エッチング液。
  14. 【請求項14】 p型AlGaAs層と、該p型AlG
    aAs層上に形成されたn型AlGaAs層とを含む層
    構造に対しエッチングを行い、該n型AlGaAs層を
    p型AlGaAs層に対し選択的にエッチングする方法
    において、 該エッチングのエッチング液として、請求項13記載の
    エッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチン
    グ方法。
  15. 【請求項15】 GaAs層の{100}GaAs面
    を、該面と垂直な方向に選択的にエッチングするエッチ
    ング液において、 有機酸/過酸化水素系混合溶液に、pH6.0〜8.0
    となるよう塩基性物質を加えてなることを特徴とする半
    導体エッチング液。
  16. 【請求項16】 GaAs層の{100}GaAs面
    を、該面と垂直な方向に選択的にエッチングするエッチ
    ング方法において、 該エッチングのエッチング液として、請求項15記載の
    エッチング液を用いることを特徴とする半導体エッチン
    グ方法。
  17. 【請求項17】 GaAs層の{100}GaAs面の
    Ga,及びAsの比率を判定する方法において、 Ga,及びAsの比率が既知である{100}GaAs
    面をエッチング可能な、有機酸/過酸化水素系混合溶液
    に、pH6.0〜8.0となるよう塩基性物質を加えて
    なる半導体エッチング液を用い、該エッチング液により
    {100}GaAs面をエッチングし、そのエッチング
    の可否により、Ga,及びAsの比率を判定することを
    特徴とするGaAs面の判定方法。
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