JP3130564U - フレーム枠、箪笥枠、箪笥、梁付き箪笥 - Google Patents

フレーム枠、箪笥枠、箪笥、梁付き箪笥 Download PDF

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Abstract

【課題】家の屋根や天井の落下する衝撃的な荷重に耐える強度を持ち、強い地震にあっても転倒しない箪笥とすることにより、見栄えがよく軽量でありながら、家が倒壊したときにそばにいる人間を守ることのできる箪笥を提供することにある。
【解決手段】柱材31、上長枠材32、下長枠材34、上短枠材33及び下短枠材35で概略直方体の空間を囲う枠を構成し、複数のレール材36と渡し材37を取り付けたフレーム枠3とする。フレーム枠3に柱角材23、長枠角材21、短枠角材22、短渡角材25及び長渡角材24を取り付けた箪笥枠2とする。箪笥枠2に天井板4、左側板5、右側板6、背面板8、床面板9、正面板7を取り付け、複数の抽斗10を挿入し、左側板5と右側板6に上段梁11、中段梁12及び下段梁13を取り付け、箪笥本体から突き出た端部に支柱梁14を取り付けた梁付き箪笥1とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、和箪笥、洋箪笥、押し入れタンス、布団タンス、チェストなどと呼ばれることもある箪笥であって、耐震性と安全性の高い箪笥に関するものである。
耐震性の高い家具としては、家具の上面と家の天井との間を伸縮部材で連結したり、家具の両側面に床から天井に至る側板を取り付けて、家具の転倒を防止する発明があった(例えば、特許文献1、2、3参照。)。
また、家具の底面に弾性材の敷設部材を取り付けて家具の転倒を防止する発明(例えば、特許文献4参照。)や、振り子を取り付けることにより家具の揺れを減衰させる発明もあった(例えば、特許文献5参照。)。
しかし、これらの発明は家具が転倒することは防止できるが、家が倒壊して屋根や天井が壊れ落ちたときに、家具のそばにいる人間を守ることはできない問題があった。重い屋根と天井が家具の上に落下したときに家具が破壊してしまうからである。
耐震性の高い収納家具としては角パイプ等からなる柱材、長枠材、短枠材などで構成した耐震収納家具の考案があった(例えば、特許文献6参照)。かかる耐震収納家具は強度が高いため天井や壁などが落下しても壊れることなく、大きな地震が起きても十分安全な生活空間を提供することができるものである。
しかしかかる考案は重量的に重くなるためさらなる軽量化が求められると共に、天井や壁が破壊するような震度の高い地震が起きたときには転倒するおそれがあった。
特開平 8−252136号公報 特開2003−304946号公報 特開2005−152512号公報 特開平 9− 47333号公報 特開平11− 56505号公報 登録実用新案第3125277号公報
本考案の目的は、上記した従来技術の欠点を除くためになされたもので、見栄えがよく軽量でありながら、家が倒壊したときに屋根や天井が落下してかかる衝撃的な荷重を支える強度を有し、天井や壁が破壊するような震度の高い地震が起きたときにも転倒することがなく、そばにいる人間を守ることのできる箪笥を提供することにある。
いずれも山形鋼からなる4本の柱材、4本の長枠材及び4本の短枠材とで構成した概略直方体の空間を仕切るフレーム枠であって、右面枠と左面枠の内側にはそれぞれ複数の山形鋼からなるレール材を取り付けて複数組の引き出しレールを構成し、背面枠には複数の渡し材を取り付けたフレーム枠とする。
またフレーム枠の4本の柱材の山形鋼の2枚の板部に挟まれた概略四角柱形状の空間部(以下単に「欠落部」という。)に木材からなる柱角材を、4本の長枠材の欠落部に木材からなる長枠角材を、4本の短枠材の欠落部に木材からなる短枠角材を、レール材の少なくとも半分以上に木材からなる短渡角材を、さらに渡し材の少なくとも半分以上に木材からなる長渡角材をそれぞれ取り付けた箪笥枠とする。
また箪笥枠の上面に天井を、背面に背面板を、右側の側面に右側板を、左側の側面に左側板を、下面に床面板をそれぞれ取り付け、複数組の引出レールの上に抽斗の両端部を載せ、正面側から複数の抽斗を挿入する。そして複数の抽斗の回りに正面板を取り付けた箪笥とする。
さらに右側板と左側板の外側において上部及び下部にそれぞれ長大な上段梁と下段梁を取り付け、箪笥本体から突き出た上段梁と下段梁の端部を連結する支柱梁を取り付けた梁付き箪笥とする。
本考案により、地震が起きて家が倒壊した場合に、屋根や天井が落下してかかる衝撃的な荷重に耐えて、壊れない強度と転倒しない安定性を持つ箪笥を提供することができた。このため、見栄えがよく軽量な箪笥でありながら、そばにいる人間を守ることのできるという大きな効果が得られた。
いずれも山形鋼からなる4本の柱材、4本の長枠材及び4本の短枠材とで構成したフレーム枠であって上面枠、右面枠、左面枠、正面枠、背面枠及び下面枠の6面の枠からなる概略直方体の空間を区切る枠形状を有するフレーム枠とする。
そして6面の枠はいずれも山形鋼の有する2枚の板部が互いに直角に交わる部分(以下単に「根本」という。)を内側にし、山形鋼において根本から最も離れた2カ所の端部(以下単に歯先」という。)を外側にして取り付けるものとする。
また平面視において柱材は上面枠及び下面枠の4隅に位置し、柱材の片方の板部の根本から歯先の方向を前後方向に向け、他方の板部の根本から歯先の方向を左右方向に向け、それぞれ4本の柱材を互いに並行に配置する。
上部において4本の柱材の内の2本に対してその両端においてそれぞれ連結する2本の上長枠材と2本の上短枠材は、片方の板部の根本から歯先の方向を垂直にして歯先を上に向け、他方の板部の根本から歯先の方向を水平にして配置する。
また下部において前記4本の柱材の内の2本に対してその両端においてそれぞれ連結する2本の下長枠材と2本の下短枠材は、片方の板部の根本から歯先の方向を垂直にして歯先を下に向け、他方の板部の根本から歯先の方向を水平にして配置する。
また右面枠と左面枠にはそれぞれ複数の山形鋼からなるレール材を短枠材に対して平行に取り付け、レール材の片方の板部の根本から歯先の方向を水平にして、左右のレール材の歯先を互いに内側に向けて取り付け、左右のレール材の水平位置を合わせることにより複数組の引出レールを構成する。このときレール材の歯先が正面視において柱材の内側の面より15mm以上内側に突き出るようにして、柱材を切り欠かなくても抽斗を挿入可能にすることが好ましい。そして背面枠には左右の柱材をつなぐ複数の渡し材を取り付けたフレーム枠とする。
フレーム枠の材質は鋼材やアルミ合金材など金属材料が好ましく、柱材や枠材のサイズは30×30×t3〜50×50×t4mmの山形鋼が、レール材のサイズは25×25×t3〜40×40×t3mmの山形鋼が、渡し材には平鋼が適しておりサイズは25×t3〜44×t4.5mmの平鋼が好ましい。
またそれぞれの部材の接合部は溶接、ボルト締め又はリベット締めなどにより強固に結合させることが好ましい。
以上のように構成することにより上面枠と下面枠は平面視において、共に内側に長方形の空間を有し、外側の形状は共に4隅に山形鋼の断面を有するため、概略4角形状の欠落部を4隅に有する概略長方形状を呈するものとなる。
また右面枠と左面枠の外側の形状は、共に右側面視(又は左側面視)において2本の支柱の歯先の下端から上端までの線が垂直の両辺を構成し、2本の支柱の上端と上短枠材の歯先の線が上辺を構成し、2本の支柱の下端と下短枠材の歯先の線が下辺を構成して、長方形状を呈するものとなる。
また正面枠と背面枠の外側の形状は共に正面視(又は背面視)において2本の支柱の歯先の下端から上端までの線が垂直の両辺を構成し、2本の支柱の上端と上長枠材の歯先の線が上辺を構成し、2本の支柱の下端と下長枠材の歯先の線が下辺を構成する長方形状を呈するものとなる。
柱材、上下長枠材及び上下短枠材には木ネジのネジ部を貫通させるための複数の穴を明けたり、複数のボルトやナットなどを溶接したり、複数のネジ穴を明けたりすることが好ましい。山形鋼の欠落部に木材からなる角材を取り付けるためである。
引き出しレールは抽斗の両端部を山形鋼の水平の板部に載せてスライドするためのレールとして使用すると共に、一部のレール材の垂直の板部に木材からなる角材を取り付けるために使用する。このため一部のレール材の垂直の板部には木ネジのネジ部を貫通させるための複数の穴を明けたり、複数のボルトやナットを溶接したり、複数のネジ穴を明けたりすることが好ましい。
また、渡し材の全て又は一部は木材からなる角材を取り付けるために使用する。このため一部の渡し材の板部に木ネジのネジ部を貫通させるための複数の穴を明けたり、複数のボルトやナットを溶接したり、複数のネジ穴を明けたりすることが好ましい。
また上記したフレーム枠であって、4本の柱材、4本の長枠材、4本の短枠材、複数のレール材の半分以上及び複数の渡し材の半分以上に、それぞれ木ネジを取り付けるための複数の円錐形の穴(以下単に「さら穴」という。)を設けたフレーム枠とする。
柱材、長枠材、短枠材などにボルト又はナットを溶接したりネジ穴をあけておき、予めボルト貫通用の穴を明けた木材からなる角材を取り付けて、ナット又はボルトで固定する方法もあるが、木ネジを使用する方が簡便で軽量にする効果が得られるからである。また、さら穴を明けておくと木ネジの頭部が山形鋼の板部から突出しないからである。
また上記したいずれかのフレーム枠であって、右面枠と左面枠の上部と下部にそれぞれナットを取り付け、ナットの中心軸が左右方向を向くようにしたフレーム枠とする。
ナットは上段梁と下段梁を取り付けるために使用しサイズはM12〜M20程度が好ましい。ナットの取り付け位置は右面枠及び左枠面において、2本の柱材と上下短枠材がそれぞれ結合する4カ所の角の内側が好ましく、中段梁を設ける場合はさらに追加して取り付ける。左右の枠面の少なくとも合計8カ所にナットを取り付け、ナットの中心軸を左右方向に向け水平にして取り付ける。
また上記したいずれかのフレーム枠において、4本の柱材の欠落部に木材の柱角材を、4本の長枠材の欠落部に木材の長枠角材を、4本の短枠材の欠落部に木材の短枠角材を、レール材の少なくとも半分以上に木材の短渡角材を、さらに渡し材の少なくとも半分以上に木材の長渡角材をそれぞれ取り付けた箪笥枠とする。
柱材、長枠材、短枠材、レール材、渡し材に複数のボルトやナットを溶接したりネジ穴を加工しておき、ボルト貫通用の穴を明けた柱角材、長枠角材、短枠角材、短渡角材、長渡角材を取り付けて、ナットやボルトで固定する方法がある。このときはボルト貫通用の穴に座繰り穴を加工してナット、ボルトの先端又はボルトの頭部が外に出ないようにすることが好ましい。
さらに柱材、長枠材、短枠材、レール材、渡し材に複数の穴又はさら穴を明けておき、木ネジのネジ部を穴又はさら穴に貫通させて、木ネジのネジ部を木材にねじ込んで固定する方法も好ましい。
また上記した箪笥枠の上面に天井板を、背面に背面板を、右側面に右側板を、左側面に左側板を、下面に床面板をそれぞれ取り付け、複数組の引出レールの上に抽斗の両端部を載せて正面側から複数の抽斗を挿入し、複数の抽斗の回りの正面に正面板を取り付けた箪笥とする。
天井板、右側板、左側板、正面板は木材の板の表面をきれいに仕上げた、いわゆる化粧板を使用して見栄えを良くすることが好ましいが、背面板と床面板には化粧板を使用する必要はない。箪笥枠の上面、背面、右側面、左側面、下面及び正面にはそれぞれ木材の面があるので、木ネジを使用したり、木くぎや金くぎなどを打ったり、接着剤を使用したりして木材の面に取り付けることが好ましい。
また上記した箪笥であって、右側板と左側板の外側において上部及び下部にそれぞれ上段梁と下段梁を取り付け、上段梁と下段梁はいずれも背面板から正面板までの距離に対して1.5〜2倍の長さを有するものとし、箪笥本体から突き出た上段梁と下段梁の端部を連結する支柱梁を取り付けた梁付き箪笥とする。また上段梁と下段梁の中間に中段梁を取り付けるとさらに好ましい。
予めフレーム枠にナットを溶接しておき、ナットのネジ穴に合わせて右側板及び左側板にも穴を明けておき、上段梁、下段梁又は中段梁と右側板又は左側板を貫通させてボルトのネジをフレーム枠に取り付けたナットにねじ込んで固定する。
上段梁、下段梁及び中段梁はいずれも鋼鉄やアルミ合金などの金属材料からなる角パイプとすることも可能であるが、軽量化と見栄えを良くするため木材を使用することが好ましい。このとき上段梁、下段梁、中段梁のボルト取り付け用の穴には座繰り穴を設けて、ボルトの頭部が突出しないようにすることが好ましい。
また支柱梁は鋼鉄やアルミ合金などの金属材料からなる角パイプとすることもできるが、軽量化と見栄えを良くするため木材を使用することが好ましい。上段梁、下段梁又は中段梁に対する支柱梁の取り付けは木ネジ、くぎ打ち又はボルト締めなどとすることが好ましい。
以下本考案の実施例1を図5に示して説明する。実施例1のフレーム枠3はいずれも鋼材からなる4本の柱材31、2本の上長枠材32、2本の上短枠材33、2本の下長枠材34及び2本の下短枠材35を溶接して構成した概略直方体の空間を区切る枠形状を有している。
柱材31、上長枠材32、下長枠材34、上短枠材33、下短枠材35はいずれも40×40×t3mmの等辺山形鋼とし、柱材31の長さは1500mm、上下長枠材32、34の長さは820mm、上下短枠材33、35の長さは370mmとした。この結果としてフレーム枠3は上下の高さ1500mm×左右の幅900mm×前後の奥行き450mmのサイズを有するものとした。
いずれの山形鋼も根本を内側にして歯先を外側にして取り付けた。柱材31は歯先を前後左右の外側に向け、上長枠材32は片方の歯先を前後の外側に向け他方の歯先を上に向け、上短枠材33は片方の歯先を左右の外側に向け他方の歯先を上に向け、下長枠材34は片方の歯先を前後の外側に向け他方の歯先を下に向け、下短枠材35は片方の歯先を左右の外側に向け他方の歯先を下に向けてそれぞれ取り付けた。
4本の柱材31は平面視において上面枠3a及び下面枠3fの4隅に位置し、それぞれに10個のさら穴27を明けた。また4本の柱材31はフレーム枠3の下端から上端まで延びるように構成した。
そして柱材31の上部において柱材の板部にその両端をそれぞれ突き当てて連結する2本の上長枠材32と2本の上短枠材33を取り付けて上面枠3aを構成し、柱材31の下部において柱材の板部にその両端をそれぞれ突き当てて連結する2本の下長枠材34と2本の下短枠材35を取り付けて下面枠3fを構成した。
また上下長枠材32、34にはそれぞれ6個のさら穴27を、上下短枠材33、35にはそれぞれ4個のさら穴27を明けた。
以上の結果、上面枠3a及び下面枠3fは平面視において共に内側に長方形の空間を有し、外側の形状は共に平面視において4隅に山形鋼の断面を有することになる。このため上面枠3a及び下面枠3fは平面視において、上下長枠材32、34の前後方向の外側の歯先が長辺を、上下短尺材33、35の左右方向の外側の歯先が短辺を、それぞれ構成する概略長方形であって、柱材31たる山形鋼が区画する概略4角形状の欠落部を4隅に有するものとなる。
また側面視において、右面枠3b及び左面枠3cの外側の形状は柱材31の前後方向の外側の歯先が長辺を、上下短尺材33、35の上下方向の外側の歯先及び柱材31の上下の端部が短辺を、それぞれ構成する長方形状を有するものとなる。
また正面視(又は背面視)において、正面枠3e及び背面枠3dの外側の形状は柱材31の左右方向の外側の歯先が長辺を、上下長尺材32、34の上下方向の外側の歯先及び柱材31の上下の端部が短辺を、それぞれ構成する長方形状を有するものとなる。
右面枠3bと左面枠3cの正面視における柱材31の内側にはそれぞれ9本の鋼材からなるレール材36であって、サイズ25×25×t3mmの山形鋼のレール材36を上下短枠材33、35に対して平行に取り付け、レール材36の片方の板部の根本から歯先の方向を水平にして歯先を互いに内側に向けて取り付け、左右のレール材36の水平位置を合わせることにより合計9組の引出レールを構成した。9本のレール材36の一本おきのレール材36において、山形鋼の根本から歯先の方向が垂直の板部にそれぞれ3個のさら穴27を明けた。
また、背面枠3dには4本の鋼材からなる平鋼であってサイズ32×t3mmの平鋼を上下長枠材32、34に対して平行に取り付けて渡し材37とした。渡し材37にはそれぞれ6個のさら穴27を明けた。
側面視における右面枠3b及び左面枠3cの枠の内側であって、柱材31と上下短枠材33、35の結合部近傍にM14のナット38を、また下から700〜770mmの適当な高さの位置であって柱材31の内側にもM14のナット38を取り付けた。いずれのナット38も中心軸が水平であって左右方向を向くようにして取り付けた。
次に実施例2を図4に示し説明する。実施例2は実施例1のフレーム枠3の4本の柱材31の欠落部にそれぞれ木材からなる柱角材23を、4本の上下長枠材32、34の欠落部にそれぞれ木材からなる長枠角材21を、4本の上下短枠材33、35の欠落部にそれぞれ木材からなる短枠角材22を、さら穴を明けたレール材36にそれぞれ木材からなる短渡角材25を、渡し材37の全部に木材からなる長渡角材24を取り付けて箪笥枠2としたものである。
そして2本の上長枠材32に取り付けた長枠角材21と2本の上短枠材33に取り付けた短枠角材の上側の面を揃えてこれを上面2aとし、2本の下長枠材34に取り付けた長枠角材21と2本の下短枠材35に取り付けた短枠角材22の下側の面を揃えてこれを下面2fとした。
また前側の2本の柱材31に取り付けた柱角材23と前側の上下長枠材32、34に取り付けた長枠角材21の前側の面を揃えてこれを正面2eとし、後側の2本の柱材31に取り付けた柱角材23と後側の上下長枠材32、34に取り付けた長枠角材21と4本の渡し材に取り付けた長渡角材24の後側の面を揃えてこれを背面2dとした。 また右側の2本の柱材31に取り付けた柱角材23と右側の上下短枠材33、35に取り付けた短枠角材22と4本のレール材36に取り付けた短渡角材25の右側の面を揃えてこれを右側面2bとし、左側の2本の柱材31に取り付けた柱角材23と左側の上下短枠材33、35に取り付けた短枠角材22と4本のレール材36に取り付けた短渡角材25の左側の面を揃えてこれを左側面2cとした。
欠落部に角材を取り付けるときには、等辺山形鋼の根本おいて2枚の板部が結合する内側に4.5mmのアール部があるので、柱角材23、長枠角材21、短枠角材22のそれぞれアール部に接する角を面取りして取り付けた。
柱材31、上下長枠材32、34、上下短枠材33、35、レール材36及び渡し材37にはそれぞれ複数のさら穴27が明けてあるので、各角材21〜25の反対側からさら木ネジ26をさら穴27に挿入して、ネジ部を各角材21〜25にねじ込むことにより各角材21〜25を取り付けた。
次に実施例3を図1〜3に示し説明する。実施例3は実施例2の箪笥枠2の上面2aに天井版4を、右側面2bに右側板6を、左側面2cに左側板5を、背面2dに背面板8を、下面2fには床面板9を、正面2eの抽斗10回りの面に正面板7を取り付け、左右のレール材36で構成した9組の引出レールにそれぞれ抽斗10の両端部を載せて、正面2e側から取っ手10aを有する抽斗10を挿入して箪笥を構成した。
天井版4は10mm厚さの化粧板とし、左右側板5、6は厚さ5mmの化粧板とし、背面版8は厚さ5mmのベニヤ板とし、床面板9は厚さ10mmのベニヤ板とし、正面板7は厚さ10mmの化粧板とした。それぞれの板4〜9はくぎ打ちにより各角材21〜25に取り付けた。
左右側板5、6にはナット38の中心に合わせて直径16mmの穴をそれぞれ6個ずつ明けておき、上部に上段梁11を下部に下段梁13を中間に中段梁12をそれぞれ取り付け、上段梁11、下段梁13及び中段梁12の長さはそれぞれ750mmとし、片方の端部を背面板8に揃えて取り付けた。また箪笥本体から突き出た他方の端部を連結する支柱梁14をくぎ42を使用して取り付けることにより梁付き箪笥1を構成した。
上段梁11、下段梁13及び中段梁12には座繰り穴39を有する貫通穴を明け、平座金41を通してボルト40を上段梁11、下段梁13又は中段梁12に挿入して左側板5又は右側板6を貫通してナット38にねじ込むことにより、上段梁11、下段梁13及び中段梁12を固定した。座繰り穴39を設けたのでボルトの頭部が外に突出することはない。
本実施例の梁付き箪笥1は強度が高いため、地震により家が倒壊して屋根や天井が壊れ落ちたときに壊れることはなく、震度の高い地震にあっても転倒することがないため安全性が高く、梁付き箪笥1のそばにいる人間を守ることができる。
本考案は、箪笥を製造販売する産業で利用される。また、鉄製の枠部品やアルミ合金製の枠部品を製造販売する産業においても利用される。
梁付き箪笥の斜視図である。 図1のJ−J視断面図である。 図1のK−K視断面図である。 箪笥枠の斜視図である。 フレーム枠の斜視図である。
符号の説明
1 :梁付き箪笥 2 :箪笥枠 2a:上面
2b:右側面 2c:左側面 2d:背面
2e:正面 2f:下面 3 :フレーム枠
3a:上面枠 3b:右面枠 3c:左面枠
3d:背面枠 3e:正面枠 3f:下面枠
4 :天井板 5 :左側板 6 :右側板
7 :正面板 8 :背面板 9 :床面板
10 :抽斗 10a:取っ手 11 :上段梁
12 :中段梁 13 :下段梁 14 :支柱梁
21 :長枠角材 22 :短枠角材 23 :柱角材
24 :長渡角材 25 :短渡角材 26 :さら木ネジ
27 :さら穴 31 :柱材 32 :上長枠材
33 :上短枠材 34 :下長枠材 35 :下短枠材
36 :レール材 37 :渡し材 38 :ナット
39 :座繰り穴 40 :ボルト 41 :平座金
42 :くぎ

Claims (6)

  1. いずれも山形鋼からなる4本の柱材、4本の長枠材及び4本の短枠材とで構成したフレーム枠であって上面枠、右面枠、左面枠、正面枠、背面枠及び下面枠の6面の枠からなる概略直方体の空間を区切る枠形状を有するものであって、前記6面の枠はいずれも山形鋼の有する2枚の板部が互いに直角に交わる部分(以下単に「根本」という。)を内側にし、山形鋼において前記根本から最も離れた2カ所の端部(以下単に歯先」という。)を外側にして取り付けるものとし、
    平面視において前記柱材は前記上面枠及び下面枠の4隅に位置し、前記柱材の片方の板部の根本から歯先の方向を前後方向に向け、他方の板部の根本から歯先の方向を左右方向に向け、それぞれ4本の前記柱材を互いに並行に配置し、
    上部において前記4本の柱材の内の2本に対してその両端においてそれぞれ連結する2本の上長枠材と2本の上短枠材は、片方の板部の根本から歯先の方向を垂直にして歯先を上に向け、他方の板部の根本から歯先の方向を水平にして配置し、
    下部において前記4本の柱材の内の2本に対してその両端においてそれぞれ連結する2本の下長枠材と2本の下短枠材は、片方の板部の根本から歯先の方向を垂直にして歯先を下に向け、他方の板部の根本から歯先の方向を水平にして配置し、
    前記右面枠と左面枠にはそれぞれ複数の山形鋼からなるレール材を前記短枠材に対して平行に取り付け、前記レール材の片方の板部の根本から歯先の方向を水平にして、左右のレール材の歯先を互いに内側に向けて取り付け、前記左右のレール材の水平位置を合わせることにより複数組の引出レールを構成し、前記背面枠には左右の柱材をつなぐ複数の渡し材を取り付けたことを特徴とするフレーム枠。
  2. 請求項1に記載したフレーム枠であって、4本の柱材、4本の長枠材、4本の短枠材、複数のレール材の半分以上及び複数の渡し材の半分以上に、それぞれ複数の円錐形の穴(以下単に「さら穴」という。)を設けたことを特徴とするフレーム枠。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載したフレーム枠であって、右面枠と左面枠の上部と下部にそれぞれナットを取り付け、前記ナットの中心軸が左右方向を向くようにしたことを特徴とするフレーム枠。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載したフレーム枠において、4本の柱材の山形鋼の2枚の板部に挟まれた概略四角柱形状の空間部(以下単に「欠落部」という。)に木材の柱角材を、4本の長枠材の欠落部に木材の長枠角材を、4本の短枠材の欠落部に木材の短枠角材を、レール材の少なくとも半分以上に木材の短渡角材を、さらに渡し材の少なくとも半分以上に木材の長渡角材をそれぞれ取り付けたことを特徴とする箪笥枠。
  5. 請求項4に記載した箪笥枠の上面に天井板を、背面に背面板を、右側面に右側板を、左側面に左側板を、下面に床面板をそれぞれ取り付け、複数組の引出レールの上に抽斗の両端部を載せて正面側から複数の抽斗を挿入し、前記複数の抽斗の回りの正面に正面板を取り付けたことを特徴とする箪笥。
  6. 請求項5に記載した箪笥であって、右側板と左側板の外側において上部及び下部にそれぞれ上段梁と下段梁を取り付け、前記上段梁と下段梁はいずれも背面板から正面板までの距離に対して1.5〜2倍の長さを有するものとし、箪笥本体から突き出た上段梁と下段梁の端部を連結する支柱梁を取り付けたことを特徴とする梁付き箪笥。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114264086A (zh) * 2021-12-28 2022-04-01 北京华源泰盟节能设备有限公司 一种多分体框架式吸收式热泵换热机组

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