JP7084028B2 - 制震構造体および制震構造体の施工方法 - Google Patents

制震構造体および制震構造体の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、木造建築物に取り付けることで地震による振動を抑えることができる制震構造体およびその施工方法に関する。
木造建築物において、地震に対する耐力を高めるための種々の工夫がなされている。たとえば、特許文献1に示すのは、木製の柱および間柱に対して、取付金具を介して金属製の角パイプからなる筋交いを取り付けたものである。
特開2012-229592号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、筋交いと取付金具の連結部分において、角パイプを取付金具の支持部で前後から挟み、さらにその前後からボルトおよびナットで締め付けていたので、当該部分の見込幅が厚くなっていた(特許文献1の図3(b))。そのため、たとえばこの筋交いを大壁構造の柱間に取り付ける場合において、柱間に断熱パネルなどが設けてあって残りの空間の見込幅が薄い場合、当該部分が柱の見込幅内に納まらないおそれがあった。
本発明は、このような事情を鑑みたものであり、筋交材を備えるものであって、見込幅を薄くできる制震構造体を提供することを目的とする。
本発明のうち請求項1の発明は、左右の縦枠材と上下の横枠材を四周枠組みした枠体と、前記枠体の左右方向中心に設けた間柱と、前記枠体および前記間柱の後側面に取り付けた面材と、前記の左右の縦枠材の上部および下部から上下方向中央側へ向けて前記間柱まで延びる4本の筋交材と、取付具を備え、前記枠体は、木造建築物の構造材である左右の柱材および上下の横材の内周面に当接して固定されるものであって、前記面材が、前記柱材および前記横材の前後方向の略中心に位置しかつ前記枠体および前記間柱の屋外側に位置するものであり、前記筋交材は、断面コ字形の前側材と後側材を前後に重ね合わせて断面略H字形に形成したものであり、前記取付具は、前記筋交材に連結する連結部と、前記縦枠材または前記間柱に固定する固定部を備えており、前記筋交材の両端部において、前記前側材と前記後側材で前記連結部を前後から挟み、ボルトおよびナットで前記筋交材と前記取付具を連結してあって、前記ボルトの頭部と前記ナットは断面コ字形の前記前側材および前記後側材の内側に納まっており、前記の各筋交材の両端部に連結した一方の前記取付具の固定部を、前記間柱の左右面に固定してあり、他方の前記取付具の固定部を、前記縦枠材の内周面に固定してあることを特徴とする。
本発明のうち請求項2の発明は、左右の縦枠材と上下の横枠材を四周枠組みした枠体と、前記枠体の左右方向中心に設けた間柱と、前記の左右の縦枠材の上部および下部から上下方向中央側へ向けて前記間柱まで延びる4本の筋交材と、取付具を備え、前記枠体は、木造建築物の構造材である左右の柱材および上下の横材の内周面に当接して固定されるものであり、前記筋交材は、断面コ字形の前側材と後側材を前後に重ね合わせて断面略H字形に形成したものであり、前記取付具は、前記筋交材に連結する連結部と、前記縦枠材または前記間柱に固定する固定部を備えており、前記筋交材の両端部において、前記前側材と前記後側材で前記連結部を前後から挟み、ボルトおよびナットで前記筋交材と前記取付具を連結してあって、前記ボルトの頭部と前記ナットは断面コ字形の前記前側材および前記後側材の内側に納まっており、前記の各筋交材の両端部に連結した一方の前記取付具の固定部を、前記間柱の左右面に固定してあり、他方の前記取付具の固定部を、前記縦枠材の内周面にビスによって固定してあり、前記ビスは前記縦枠材を貫通して前記柱材に打ち込まれていることを特徴とする。
本発明のうち請求項の発明は、左右の縦枠材と上下の横枠材を四周枠組みした枠体と、前記枠体の左右方向中心に設けた間柱と、断面コ字形の前側材と後側材を前後に重ね合わせて断面略H字形に形成した4本の筋交材と、前記筋交材に連結する連結部と前記縦枠材または前記間柱に固定する固定部を有する取付具を備え、前記筋交材の両端部において、前記前側材と前記後側材で前記連結部を前後から挟み、ボルトおよびナットで前記筋交材と前記取付具を連結してあって、前記ボルトの頭部と前記ナットは断面コ字形の前記前側材および前記後側材の内側に納まっている制震構造体の施工方法であって、前記の各筋交材を前記間柱の左右面の上部および下部にそれぞれ沿わせて、各筋交材の上下方向中央側の一端に連結した前記取付具の固定部を、前記間柱の左右面に固定する間柱側取付工程と、前記枠体を、木造建築物の構造材である左右の柱材および上下の横材の内周面に当接させて固定する枠体固定工程と、前記の各筋交材の他端を、前記間柱から離隔させて、他端に連結した前記取付具の固定部を、前記の左右の縦枠材の上部または下部に固定する縦枠材側取付工程を備えることを特徴とする。
本発明のうち請求項1~3の発明によれば、筋交材と取付具の連結部分において、筋交材を構成する前側材と後側材により取付具の連結部を挟んでおり、両者を連結するボルトの頭部とナットが断面コ字形の前側材および後側材の内側に納まっているので、連結部分の見込幅が筋交材の見込幅よりも厚くなることはなく、全体の見込幅を薄くできる。よって、たとえばこの制震構造体を大壁構造の柱間に取り付ける場合において、柱間に断熱パネルなどが設けてあって残りの空間の見込幅が薄い場合であっても、柱の見込幅内に納めることができる。
また、特に本発明のうち請求項の発明によれば、筋交材を間柱に取り付ける間柱側取付工程は、予め工場で行うことが可能であり、間柱側取付工程によって間柱に4本の筋交材を取り付けた状態においては、筋交材が枠体の左右方向中心に位置する間柱に沿っており、重量が制震構造体の左右方向中心に集中しているので、搬送が容易である。
木造建築物に取り付けた制震構造体を示し、(a)は正面図、(b)は横断面図(A-A線断面図)である。 筋交材および取付具の拡大図であり、(a)は正面図、(b)は横断面図(B-B線断面図)である。 筋交材の短手方向断面図である。 取付具を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 筋交材と間柱の固定部分の拡大図であり、(a)は正面図、(b)は横断面図(C-C線断面図)である。 筋交材と縦枠材の固定部分の拡大図であり、(a)は正面図、(b)は横断面図(D-D線断面図)である。 (a)~(d)は、制震構造体の施工方法の説明図である。
以下、本発明の制震構造体の具体的な内容について説明する。この制震構造体は、木造建築物に設置されるものであり、より詳しくは、大壁構造の木造建築物の構造材である、左右の柱材101および上下の横材102の内周側に納めて取り付けられるものである。なお、図1(a)における手前側を前側、奥側を後側とする。図1(b)に示すように、柱材101および横材102の内周側には、後側(屋外側)寄りの部分に断熱パネル103を取り付けてあり、前側(屋内側)寄りの残りの空間の見込幅が、柱材101および横材102の見込幅の略1/2となっており、この残りの空間部分に制震構造体が納められる。また、1棟の建築物に対する設置箇所や設置数量は、定まったものではなく、建築物の構造や大きさに応じて、適宜決定される。なお、建築物の1階に設置される場合には、上側の横材102が梁となり、下側の横材102が土台となる。
まず、制震構造体の全体構成について説明する。図1に示すように、この制震構造体は、左右の縦枠材11と上下の横枠材12を四周枠組みした枠体1と、間柱2と、面材3と、筋交材4と、取付具5を備える。間柱2は、枠体1の左右方向中心に設けてあり、枠体1および間柱2の後側面に、面材3を取り付けてある。そして、4本の筋交材4が、それぞれ左右の縦枠材11の上部および下部から、上下方向中央側へ向けて間柱2まで延びており、各端部が、取付具5を介して、縦枠材11または間柱2に固定されている。
続いて、制震構造体の各構成部材について説明する。枠体1は、図1に示すように、左右の縦枠材11と上下の横枠材12を四周枠組みしたものであって、縦枠材11の上端面に上側の横枠材12の下面を当接させてあり、縦枠材11の下端面に下側の横枠材12の上面を当接させてある。縦枠材11と横枠材12は、何れも木製の角材からなり、断面形状は同じであって、その見込幅は、この制震構造体を取り付ける柱材101の見込幅の略1/2であり、見付幅は、見込幅よりも短いものである。そして、枠体1の大きさは、この制震構造体を取り付ける左右の柱材101および上下の横材102の内周側に丁度納まるものである。すなわち、縦枠材11の外周面が、柱材101の内周面に当接し、横枠材12の外周面が、横材102の内周面に当接するものであり、その状態で、内周側から釘打ちして固定してある(釘は図示省略)。また、枠体1の左右方向中心に、上側の横枠材12から下枠の横枠材12まで延びる間柱2を設けてある。間柱2も、木製の角材からなり、その見込幅は、縦枠材11の見込幅と同じであり、見付幅は、縦枠材11の見付幅よりも長いが、見込幅よりは短いものである。さらに、枠体1および間柱2の後側面には、矩形の面材3を取り付けてある。面材3は、木製の合板からなり、前側から見て枠体1の外形と同じ大きさのものであり、縦枠材11、横枠材12および間柱2に対して、後側から釘打ちして固定してある(釘は図示省略)。
筋交材4は、図1~図3に示すように、前側材41と後側材42を組み合わせたものであり、前側材41と後側材42は、何れも鋼製で断面コ字形の形材からなる。前側材41は、底面部411と、底面部411の短手方向両端から前側に向けて延びる側面部412を有し、底面部411と側面部412に囲まれた空間が、前側に向けて開口し長手方向に延びる溝部413となっている。また、後側材42は、底面部421と、底面部421の短手方向両端から後側に向けて延びる側面部422を有し、底面部421と側面部422に囲まれた空間が、後側に向けて開口し長手方向に延びる溝部423となっている。前側材41と後側材42の底面部411,421には、長手方向両端部と中間部2箇所の計4箇所に、等間隔でボルト孔を形成してある。そして、前側材41の底面部411と後側材42の底面部421を対向させ、スペーサ43を挟んで前側材41と後側材42を前後に重ね合わせて断面略H字形に形成してある。スペーサ43は、円板状で中心にボルト孔を有するものであり、前側材41と後側材42の中間部2箇所のボルト孔の位置に設けてあって、前側材41および後側材42のボルト孔と、スペーサ43のボルト孔が連通している。よって、筋交材4の両端部においては、前側材41と後側材42の間に隙間が形成される。そして、この2箇所のボルト孔に、前側から固定ボルト44を挿入し、後側から固定ナット45を螺合してあり、前側材41と後側材42がスペーサ43を挟んで一体となっている。この際、固定ボルト44の頭部は、前側材41の溝部413の内側に納まり、固定ナット45は、後側材42の溝部423の内側に納まっている。また、固定ナット45は、固定ボルト44に螺合した状態で、後側材42に溶接してある。なお、前側材41と後側材42を、スペーサ43を挟んで重ね合わせた筋交材4の見込幅は、縦枠材11および横枠材12の見込幅よりも短く、見付幅は、縦枠材11および横枠材12の見込幅と略同じである。
取付具5は、図1、図2および図4に示すように、見付面に平行な平板状の連結部51と、見込面に平行な平板状の当接部53を備える。なお、本段落の説明は、図4に示す姿勢に基づく。当接部53は、矩形であって、その略下側半分の領域に、ビス孔521を形成してあり、この領域が固定部52となっている。ビス孔521は、上下に等間隔で3つ設けてあり、これが前後に2列並んでいる。ただし、前後においてビス孔521は上下にずれている。また、連結部51は、当接部53の上部の前後方向中央から、当接部53に対して垂直向きに突出しており、先端部が半円形になっていて、1つのボルト孔511を形成してある。よって、連結部51と固定部52とは、上下にずれている。そして、連結部51の厚さは、筋交材4のスペーサ43の厚さ、すなわち、前側材41と後側材42の間の隙間の幅と同じである。なお、この取付具5は、2枚の略P字形の鋼板からなるもので、鋼板を折り曲げて連結部相当部を形成し、2枚の鋼板の連結部相当部を重ね合わせて溶接し、連結部51を形成したものである。
そして、このように構成した取付具5の連結部51を、筋交材4の両端部に連結してある。図2、図5および図6に示すように、筋交材4の両端部においては、前側材41と後側材42の間に隙間が形成されており、この隙間に取付具5の連結部51を挿入することで、前側材41と後側材42で連結部51を前後から挟む。そして、前側材41および後側材42の長手方向端部のボルト孔と、連結部51のボルト孔511を連通させ、前側からボルト54を挿入し、後側からナット55を螺合して、筋交材4と取付具5を連結してある。この際、ボルト54の頭部は、前側材41の溝部413の内側に納まり、ナット55は、後側材42の溝部423の内側に納まっている。なお、筋交材4の両端に取り付けられる取付具5は、筋交材4の短手方向に対して相互の当接部53(固定部52)の位置が逆になる。
また、図1に示すように、4本の筋交材4は、それぞれ左右の縦枠材11の上部および下部から、上下方向中央側へ向けて間柱2まで延びていて、略X字状になっており、各筋交材4の両端部に連結した取付具5のうち、一方の取付具5の当接部53を、間柱2の左右面に当接させて、固定部52を間柱2に固定してあり、他方の取付具5の当接部53を、縦枠材11の内周面に当接させて、固定部52を縦枠材11に固定してある。より詳しくは、図1および図5に示すように、筋交材4と間柱2との固定部分において、上側の2本の筋交材4の取付具5と、下側の2本の筋交材4の取付具5は、間柱2の上下方向中心から同じだけ離れて位置しており、両者の間隔は、間柱2の全長の略1/4であって、各取付具5の固定部52が、連結部51よりも上下方向中心側に位置している。また、図1および図6に示すように、筋交材4と縦枠材11との固定部分において、上側の2本の筋交材4の取付具5は、縦枠材11の上端よりやや下側の位置に固定してあり、下側の2本の筋交材4の取付具5は、縦枠材11の下端よりやや上側の位置に固定してあって、各取付具5の固定部52が、連結部51よりも上下方向端部側に位置している。そして、各取付具5の固定部52は、間柱2または縦枠材11に対して、ビス孔521を通してビス522を打って固定してある。なお、間柱2において、左右の取付具5が同じ高さ位置に固定されるが、固定部52の前後のビス孔521が上下にずれているので、左右の取付具5を固定するビス522の高さもずれ、相互に干渉することはない。
このように構成した制震構造体は、断面略H字形で剛性が高い筋交材4を、枠体1に対して略X字形に配置してあるので、枠体1(建築物)が地震動を受けた場合でも、初期変形を起こしにくい構造となっている。そして、枠体1が変形するほどの大きな荷重を受けた際には、取付具5において、固定部52は間柱2または縦枠材11に固定された状態のまま、連結部51が間柱2または縦枠材11から離隔するように当接部53が変形することで、地震のエネルギーを吸収する。このようにして、地震による振動を抑え、建築物の損傷を防ぐことができる。
次に、図7に基づき、本発明の制震構造体の施工方法について説明する。この制震構造体は、間柱2、面材3、筋交材4および取付具5を取り付けた1つの枠体1を、1つのユニットとして、建築物に取り付けられるものである。ここでは、1つのユニットについて、縦枠材11と横枠材12を四周枠組みした枠体1に、間柱2と面材3が取り付けられており、また各筋交材4の両端に、取付具5がボルト54とナット55で連結されていることを前提として、それ以後の手順について説明する。
第1の工程は、間柱側取付工程である。間柱側取付工程は、工場にて行われる。図7(a)、(b)に示すように、各筋交材4を間柱2の左右面の上部および下部にそれぞれ沿わせて、各筋交材4の上下方向中央側の一端に連結した取付具5の固定部52を、間柱2の左右面に当接させる。そして、各固定部52のビス孔521にビス522を打って間柱2に固定する。各筋交材4は、一端のみが取付具5を介して間柱2に固定され、他端はどこにも固定されない状態であって、間柱2に平行な向きとなっている。一端側の取付具5の連結部51のボルト54およびナット55は、仮締めして筋交材4が不意に動かないようにしておく。
第2の工程は、枠体固定工程である。枠体固定工程以降は、現場にて行われる。図7(b)、(c)に示すように、前工程で間柱2に筋交材4が固定されたユニットを現場に搬送し、枠体1を、木造建築物の構造材である左右の柱材101および上下の横材102の内周面に当接させて固定する。枠体1の大きさは、左右の柱材101および上下の横材102の内周側に丁度納まるものであり、内周側から釘打ちして固定する(釘は図示省略)。
第3の工程は、縦枠材側取付工程である。図7(c)、(d)に示すように、各筋交材4の他端を、間柱2から離隔させて、他端に連結した取付具5の固定部52を、左右の縦枠材11の上部または下部に固定する。この際、仮締めしてあった一端側の取付具5の連結部51のボルト54およびナット55を緩めることで、筋交材4を、その一端を中心として回動させることが可能となる。上側および下側それぞれにおいて、左右の筋交材4を開くようにして回動させ、各筋交材4の他端側の取付具5の固定部52を、縦枠材11の内周面に当接させる。そして、各固定部52のビス孔521にビス522を打って縦枠材11に固定する。その後、各筋交材4の両端部の計8箇所において、筋交材4と取付具5を連結しているボルト54とナット55を本締めして、筋交材4と、間柱2および縦枠材11が、取付具5を介して完全に固定される。以上で施工が完了する。
このような本発明の制震構造体によれば、筋交材4と取付具5の連結部分において、筋交材4を構成する前側材41と後側材42により取付具5の連結部51を挟んでおり、両者を連結するボルト54の頭部とナット55が断面コ字形の前側材41および後側材42の溝部413,423の内側に納まっているので、連結部分の見込幅が筋交材4の見込幅よりも厚くなることはなく、全体の見込幅を薄くできる。よって、この制震構造体を大壁構造の柱材101と横材102の内周側に取り付ける場合において、そこに断熱パネル103などが設けてあって残りの空間の見込幅が薄い場合であっても、柱材101および横材102の見込幅内に納めることができる。
また、本発明の制震構造体の施工方法によれば、前記のとおり、見込幅の薄い制震構造体を施工できるものである。そして、筋交材4を間柱2に取り付ける間柱側取付工程は、予め工場で行うことが可能であり、間柱側取付工程によって間柱2に4本の筋交材4を取り付けた状態においては、筋交材4が枠体1の左右方向中心に位置する間柱2に沿っており、重量が制震構造体の左右方向中心に集中しているので、搬送が容易である。さらに、このようにして、間柱側取付工程まで完了した状態の制震構造体を建築現場に搬送し、現場で残りの工程を行えば、改めて現場で筋交材4の取付位置などを計測する必要がないので、施工が容易である。
本発明は、前記の実施形態に限定されない。たとえば、各部材の長さや太さなどは、設置対象の建築物の構造や大きさなどに応じて、適宜設定できる。また、この制震構造体は、真壁構造の建築物に取り付けることもできる。なお、本発明の制震構造体の施工方法における前記の第1~第3の工程は、前記の構成以外の制震構造体にも適用し得るものである。
1 枠体
2 間柱
4 筋交材
5 取付具
11 縦枠材
12 横枠材
41 前側材
42 後側材
51 連結部
52 固定部
54 ボルト
55 ナット
101 柱材
102 横材

Claims (3)

  1. 左右の縦枠材と上下の横枠材を四周枠組みした枠体と、前記枠体の左右方向中心に設けた間柱と、前記枠体および前記間柱の後側面に取り付けた面材と、前記の左右の縦枠材の上部および下部から上下方向中央側へ向けて前記間柱まで延びる4本の筋交材と、取付具を備え、
    前記枠体は、木造建築物の構造材である左右の柱材および上下の横材の内周面に当接して固定されるものであって、前記面材が、前記柱材および前記横材の前後方向の略中心に位置しかつ前記枠体および前記間柱の屋外側に位置するものであり、
    前記筋交材は、断面コ字形の前側材と後側材を前後に重ね合わせて断面略H字形に形成したものであり、
    前記取付具は、前記筋交材に連結する連結部と、前記縦枠材または前記間柱に固定する固定部を備えており、
    前記筋交材の両端部において、前記前側材と前記後側材で前記連結部を前後から挟み、ボルトおよびナットで前記筋交材と前記取付具を連結してあって、前記ボルトの頭部と前記ナットは断面コ字形の前記前側材および前記後側材の内側に納まっており、
    前記の各筋交材の両端部に連結した一方の前記取付具の固定部を、前記間柱の左右面に固定してあり、他方の前記取付具の固定部を、前記縦枠材の内周面に固定してあることを特徴とする制震構造体。
  2. 左右の縦枠材と上下の横枠材を四周枠組みした枠体と、前記枠体の左右方向中心に設けた間柱と、前記の左右の縦枠材の上部および下部から上下方向中央側へ向けて前記間柱まで延びる4本の筋交材と、取付具を備え、
    前記枠体は、木造建築物の構造材である左右の柱材および上下の横材の内周面に当接して固定されるものであり、
    前記筋交材は、断面コ字形の前側材と後側材を前後に重ね合わせて断面略H字形に形成したものであり、
    前記取付具は、前記筋交材に連結する連結部と、前記縦枠材または前記間柱に固定する固定部を備えており、
    前記筋交材の両端部において、前記前側材と前記後側材で前記連結部を前後から挟み、ボルトおよびナットで前記筋交材と前記取付具を連結してあって、前記ボルトの頭部と前記ナットは断面コ字形の前記前側材および前記後側材の内側に納まっており、
    前記の各筋交材の両端部に連結した一方の前記取付具の固定部を、前記間柱の左右面に固定してあり、他方の前記取付具の固定部を、前記縦枠材の内周面にビスによって固定してあり、前記ビスは前記縦枠材を貫通して前記柱材に打ち込まれていることを特徴とする制震構造体。
  3. 左右の縦枠材と上下の横枠材を四周枠組みした枠体と、前記枠体の左右方向中心に設けた間柱と、断面コ字形の前側材と後側材を前後に重ね合わせて断面略H字形に形成した4本の筋交材と、前記筋交材に連結する連結部と前記縦枠材または前記間柱に固定する固定部を有する取付具を備え、前記筋交材の両端部において、前記前側材と前記後側材で前記連結部を前後から挟み、ボルトおよびナットで前記筋交材と前記取付具を連結してあって、前記ボルトの頭部と前記ナットは断面コ字形の前記前側材および前記後側材の内側に納まっている制震構造体の施工方法であって、
    前記の各筋交材を前記間柱の左右面の上部および下部にそれぞれ沿わせて、各筋交材の上下方向中央側の一端に連結した前記取付具の固定部を、前記間柱の左右面に固定する間柱側取付工程と、
    前記枠体を、木造建築物の構造材である左右の柱材および上下の横材の内周面に当接させて固定する枠体固定工程と、
    前記の各筋交材の他端を、前記間柱から離隔させて、他端に連結した前記取付具の固定部を、前記の左右の縦枠材の上部または下部に固定する縦枠材側取付工程を備えることを特徴とする制震構造体の施工方法。
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