JP6397457B2 - 制振ダンパー装置及び耐力壁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、制振ダンパー装置及びこの制振ダンパー装置を備えた耐力壁構造に関する。
例えば、特許文献1には、壁枠組の内部に制振ダンパー装置を設置する発明が開示されている。
特許文献1の壁枠組は、下枠と上枠との間に3本の縦枠を等間隔に立設して構築されている。特許文献1の制振ダンパー装置は、中央に位置する縦枠(以下「中央縦枠」と称する。)を挟んで配置された一対の粘弾性ダンパーと、粘弾性ダンパーを下方から支持する一対の下側ブレースと、粘弾性ダンパーを上方から支持する一対の上側ブレースと、中央縦枠を壁幅方向に貫通して一対の粘弾性ダンパーを繋ぐ繋ぎ材とを備えている。
下側ブレースは、下枠から粘弾性ダンパーへ向かうほど中央縦枠に近付くように斜設している。上側ブレースは、上枠から粘弾性ダンパーへ向かうほど中央縦枠に近付くように斜設している。各ブレースは、全長に亘って一定の断面寸法である。
特許文献1の発明によれば、地震の振動が建物に伝わって壁枠組が平行四辺形状に歪むと、壁枠組に作用する地震力(振動エネルギー)が上下のブレースを介して粘弾性ダンパーに伝達される。このとき、粘弾性ダンパーが水平方向に剪断変形することで、壁枠組に作用する振動エネルギーを熱エネルギーに変えて吸収することができる。
特許第5830477号公報
ところで、中央縦枠に対するブレースの傾斜角度が大きいほど、すなわちブレースの中央縦枠側の端部を中央縦枠に近付けるほど、ブレースの安定性が増し、壁枠組に作用する地震力を粘弾性ダンパーに伝達しやすくなる。しかし、粘弾性ダンパーの配置スペースは狭小であるため、特許文献1の発明においてブレースの中央縦枠側の端部を中央縦枠に近付けるように傾けていくと、比較的小さい角度で中央縦枠に干渉し、所望の角度までブレースを傾斜させるのが困難であった。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、従来よりもブレースが中央縦枠に対して大きい角度で傾斜できる制振ダンパー装置及びこの制振ダンパー装置を備えた耐力壁構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、下枠と、前記下枠の端部に立設された一対の端部縦枠と、一対の前記端部縦枠の上端間に架設された上枠と、一対の前記端部縦枠の間に配置され前記下枠から前記上枠に至る中央縦枠とを備えた壁枠組に設置される制振ダンパー装置であって、前記中央縦枠を挟んで配置される一対の粘弾性ダンパーと、前記粘弾性ダンパーを下方から支持し、前記粘弾性ダンパーへ向かうほど前記中央縦枠に近付くように斜設する一対の下側ブレースと、前記粘弾性ダンパーを上方から支持し、前記粘弾性ダンパーへ向かうほど前記中央縦枠に近付くように斜設する一対の上側ブレースと、前記粘弾性ダンパーと前記下側ブレース、及び、前記粘弾性ダンパーと前記上側ブレースとを接続する複数の接続部材と、前記中央縦枠を壁幅方向に貫通する貫通孔に挿通され、一対の前記粘弾性ダンパーを繋ぐ繋ぎ材と、を備えており、前記下側ブレース及び前記上側ブレースは、前記中央縦枠側の端部に切り欠いて形成され前記中央縦枠との干渉を回避する逃げ部と、前記接続部材が挿入されるスリットと、を有しており、前記逃げ部と前記中央縦枠は、互いに離間していることを特徴とする。
本発明によれば、下側ブレース及び上側ブレースは、中央縦枠側の端部に切り欠いて形成され中央縦枠との干渉を回避する逃げ部を有するため、全長に亘って一定の断面寸法である特許文献1のブレースよりも、各ブレースの中央縦枠側の端部を中央縦枠に近付けることが可能となる。これにより、各ブレースが中央縦枠に対して大きい角度で傾斜できるため、各ブレースの安定性が増し、壁枠組に作用する地震力を粘弾性ダンパーに伝達しやすくなる。
また、本発明によれば、下側ブレース及び上側ブレースは、接続部材が挿入されるスリットを有するため、各ブレースと接続部材との連結力が高まる。これにより、逃げ部を設けた場合でも壁枠組に作用する地震力を各ブレースから粘弾性ダンパーに円滑に伝達することができる。
また、前記下側ブレース及び前記上側ブレースは、壁幅方向に対向する一対の側壁を備える中空形状に形成されており、前記スリットは、前記各側壁に形成され、前記接続部材の壁幅方向の両側を保持することが好ましい。
このようにすると、接続部材の壁幅方向の両側がスリットに保持されるため、各ブレースと接続部材との連結力がより一層高まる。これにより、各ブレースから粘弾性ダンパーに地震力を円滑に伝達することができる。
また、前記下側ブレース及び前記上側ブレースは、壁厚方向よりも壁幅方向に長い中空扁平形状に形成されていることが好ましい。
このようにすると、各ブレースは壁厚方向よりも壁幅方向に長い中空扁平形状に形成されているため、地震力の作用方向である壁幅方向に対する各ブレースの強度・剛性が高まる。これにより、各ブレースから粘弾性ダンパーに地震力を円滑に伝達することができる。
また、前記下枠と前記下側ブレースとの間、及び、前記上枠と前記上側ブレースとの間に介設されるベースプレートと、前記ベースプレートから上方又は下方に延設され、前記下側ブレース又は前記上側ブレースの前記中央縦枠側に連結する連結部材と、を備えており、前記連結部材は、前記下側ブレース又は前記上側ブレースに対して壁幅方向の前記中央縦枠側から当接していることが好ましい。
このようにすると、連結部材によってベースプレートとブレースの角度変化を抑制することが可能となり、粘弾性ダンパーに地震力を伝達しやすくなる。これにより、粘弾性ダンパーの剪断変形量が増えるため、地震力の吸収量を増大させることができる。
また、前記接続部材における前記逃げ部と上下方向で対応する部位の壁幅方向に沿った幅は、前記接続部材における他の部位よりも幅広に形成されていることが好ましい。
このようにすると、逃げ部を設けたことによる各ブレースの強度・剛性の低下を軽減し、各ブレースから粘弾性ダンパーに地震力を円滑に伝達することができる。
また、前記課題を解決するため、本発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の制振ダンパー装置と、基礎立上り部を具備する基礎と、前記基礎立上り部の上面に設置された下部構造材と、前記下部構造材に上方から被せられ、前記基礎立上り部の両側方に跨って延在する板プレートと、前記下部構造材及び前記板プレートの上方に設置された前記下枠と、を備えた耐力壁構造であって、前記基礎立上り部と前記板プレートは、前記基礎立上り部の側方から打設される固定部材によって相互に連結されており、前記固定部材は、前記基礎立上り部の上下方向の中心よりも下側のみに打設されており、前記板プレートの上壁には、前記下枠を上下方向に貫通するアンカー部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、基礎立上り部の上面から比較的浅い位置に配筋される主筋との干渉を避けて固定部材を打設することが可能となり、引抜力に対しては固定部材のせん断耐力で抵抗することができると共に、固定部材の本数を増やしてせん断耐力を増加させることもできる。また、本発明によれば、アンカー部を具備する門形状の板プレートを下部構造材の上方から被せるだけでよいため、下部構造材の切断が抑制され、施工作業が容易となる。
本発明に係る制振ダンパー装置及び耐力壁構造によれば、従来よりもブレースが中央縦枠に対して大きい角度で傾斜できる。
本発明の実施形態に係る耐力壁構造を示す正面図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1のIV−IV断面図である。 図1のV−V断面図である。 図1のVI−VI断面図である。 図1のVII−VII断面図である。 耐力壁構造の下部構造を示す部分拡大正面図である。 図8のIX−IX断面図である。 実施形態の板プレートを示す斜視図である。 耐力壁構造の上部構造を示す部分拡大断面図である。 上階における耐力壁構造の下部構造を示す部分拡大断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る耐力壁構造Wは、基礎5と、基礎5の上面に設置された土台6と、土台6の上面に設置された床根太7と、床根太7の上面に設置された床用構造用合板8とを備えている。また、耐力壁構造Wは、床用構造用合板8の上面に設置された壁枠組4と、壁枠組4の内部に設置された制振ダンパー装置1と、壁枠組4の上面に設置された頭繋ぎ9と、頭繋ぎ9の上面に設置された床梁10とを備えている。なお、本実施形態では、本発明の耐力壁構造を枠組壁工法で構築される木造建物に適用した場合を例示するが、本発明の使用目的を限定する趣旨ではない。以下の説明においては、耐力壁構造の高さ方向を上下方向、耐力壁構造の壁幅方向を左右方向と称する場合もある。
壁枠組4は、左右方向に延設された下枠4aと、下枠4aの左右の端部に立設された一対の端部縦枠4b,4bと、一対の端部縦枠4b,4bの上端間に架設された上枠4cと、一対の端部縦枠4b,4bの間に配置され下枠4aから上枠4cに至る中央縦枠4dとを備えている。壁枠組4は、中央縦枠4dを挟んで左右に2つの縦長矩形状の空間を備えている。各枠4a〜4dは、角材からなる。
下枠4aは、床用構造用合板8の上面に設置されている。下枠4aは、本実施形態では204材(38mm×89mm)が用いられている。
一対の端部縦枠4b,4bは、中央縦枠4dに対して等しい間隔をあけて対峙している。この間隔は、例えば枠組壁工法の一般的な柱間隔である455mmに設定されている。一対の端部縦枠4b,4bは、相互に平行に延設されている。端部縦枠4bは、本実施形態では204材が用いられている。
上枠4cは、頭繋ぎ9の下面に設置されている。上枠4cは、本実施形態では204材が用いられている。
中央縦枠4dは、端部縦枠4bに対して平行に延設されている。中央縦枠4dは、本実施形態では204材が用いられている。中央縦枠4dの上下方向の中央部には、左右方向に貫通する第1貫通孔41と第2貫通孔42が形成されている。第1貫通孔41と第2貫通孔42は、図2に示すように、上下方向に間隔をあけて並んでいる。下側に位置する第1貫通孔41は、壁厚方向に間隔をあけて複数(本実施形態では2つ)形成されている。上側に位置する第2貫通孔42は、単一の貫通孔からなる。なお、第1貫通孔41と第2貫通孔42を上下逆に配置してもよい。
図1に示すように、制振ダンパー装置1は、一対の粘弾性ダンパー1a,1aと、一対の下側ブレース1b,1bと、一対の下側接続部材1c,1cと、一対の上側ブレース1d,1dと、一対の上側接続部材1e,1eと、第1繋ぎ材1fと、第2繋ぎ材1gと、複数のベースプレート1h,1hと、複数のリブプレート1i,1iとを備えている。
下側ブレース1bは、粘弾性ダンパー1aを下方から支持する部材である。下側ブレース1bは、下枠4aの左右方向の端部側から粘弾性ダンパー1aへ向かうほど中央縦枠4dに近付くように斜設している。一対の下側ブレース1bは、中央縦枠4dを挟んで逆V字状に配置されている。
下側ブレース1bの中央縦枠4dに近接する端部側(上端側)には、中央縦枠4dとの干渉を回避するための下側逃げ部21が切り欠いて形成されている。下側逃げ部21は、中央縦枠4dに沿って直線状に切り欠かれている。すなわち、実施形態の下側逃げ部21は、中央縦枠4dと平行に上下方向に延在している。なお、下側逃げ部21の形状は特段限定されるものではなく、例えば中央縦枠4dから離間する方向に窪む円弧状に切り欠いて形成されてもよい。
下側ブレース1bは、図3に示すように、四角筒状の鋼管からなる。下側ブレース1bは、壁厚方向よりも壁幅方向(左右方向)に長い中空扁平形状に形成されている。下側ブレース1bは、壁幅方向に対向する一対の幅狭側壁23,23と、壁厚方向に対向する一対の幅広側壁24,24とを有している。
図3及び図4に示すように、下側ブレース1bの上端側には、下側接続部材1cが挿入(保持)される下側スリット22が形成されている。下側スリット22は、幅狭側壁23を左右方向に貫通しており、下側ブレース1bの内部と外部とを連通している。なお、下側逃げ部21は、中央縦枠4dに最も近接する幅狭側壁23の全部と幅広側壁24,24の一部を切り欠いて形成されている。
図1に示すように、下側接続部材1cは、粘弾性ダンパー1aと下側ブレース1bとを接続する部材である。下側接続部材1cは、金属板からなる。下側接続部材1cは、粘弾性ダンパー1aから下方へ延設された基端板部25と、基端板部25の下端から外向きに傾斜する先端板部26とを備えている。
基端板部25は、下側ブレース1bの内部の下側逃げ部21側に挿入されている。基端板部25の壁幅方向の中央は、図4に示すように、中央縦枠4dから最も遠い幅狭側壁23の下側スリット22に挿入(保持)されている。基端板部25の壁幅方向外側は、下側スリット22を通じて下側ブレース1bの外部に露出している。
先端板部26は、図1に示すように、下側ブレース1bの内部の下側逃げ部21よりも下方部位に挿入されている。先端板部26と下側ブレース1bとの傾斜角度は同等である。先端板部26の壁幅方向の両側は、図3に示すように、2つの幅狭側壁23,23の下側スリット22,22に挿入(保持)されている。図示は省略するが、下側スリット22と下側ブレース1bとの境界部位には溶接が施されており、下側ブレース1bと下側接続部材1cとが相互に固定されている。
図1に示すように、上側ブレース1dは、粘弾性ダンパー1aを上方から支持する部材である。上側ブレース1dは、上枠4cの左右方向の端部側から粘弾性ダンパー1aへ向かうほど中央縦枠4dに近付くように斜設している。一対の上側ブレース1dは、中央縦枠4dを挟んでV字状に配置されている。なお、上側ブレース1dと下側ブレース1bは上下対称形状であるため、下側ブレース1bの断面図である図3及び図4を適宜参照して上側ブレース1dを説明する。
上側ブレース1dの中央縦枠4dに近接する端部側(下端側)には、中央縦枠4dとの干渉を回避するための上側逃げ部31が切り欠いて形成されている。上側逃げ部31は、中央縦枠4dに沿って直線状に切り欠かれている。すなわち、実施形態の上側逃げ部31は、中央縦枠4dと平行に上下方向に延在している。なお、上側逃げ部31の形状は特段限定されるものではなく、例えば中央縦枠4dから離間する方向に窪む円弧状に切り欠いて形成されてもよい。
上側ブレース1dは、図3に示すように、四角筒状の鋼管からなる。上側ブレース1dは、壁厚方向よりも壁幅方向に長い中空扁平形状に形成されている。上側ブレース1dは、壁幅方向に対向する一対の幅狭側壁33,33と、壁厚方向に対向する一対の幅広側壁34,34とを有している。
図3及び図4に示すように、上側ブレース1dの下端側には、上側接続部材1eが挿入(保持)される上側スリット32が形成されている。上側スリット32は、幅狭側壁33を左右方向に貫通しており、上側ブレース1dの内部と外部とを連通している。なお、上側逃げ部31は、中央縦枠4dに最も近接する幅狭側壁33の全部と幅広側壁34,34の一部を切り欠いて形成されている。
図1に示すように、上側接続部材1eは、粘弾性ダンパー1aと上側ブレース1dとを接続する部材である。上側接続部材1eは、金属板からなる。上側接続部材1eは、粘弾性ダンパー1aから上方へ延設された基端板部35と、基端板部35の上端から外向きに傾斜する先端板部36とを備えている。なお、上側接続部材1eと下側接続部材1cは上下対称形状であるため、下側接続部材1cの断面図である図3及び図4を適宜参照して上側接続部材1eを説明する。
基端板部35は、上側ブレース1dの内部の上側逃げ部31側に挿入されている。基端板部35の壁幅方向の中央は、図4に示すように、中央縦枠4dから最も遠い幅狭側壁33の上側スリット32に挿入(保持)されている。基端板部35の壁幅方向外側は、上側スリット32を通じて上側ブレース1dの外部に露出している。
先端板部36は、図1に示すように、上側ブレース1dの内部の上側逃げ部31よりも上方部位に挿入されている。先端板部36と上側ブレース1dとの傾斜角度は同等である。先端板部36の壁幅方向の両側は、図3に示すように、2つの幅狭側壁33,33の上側スリット32,32に挿入(保持)されている。図示は省略するが、上側スリット32と上側接続部材1eとの境界部位には溶接が施されており、上側ブレース1dと上側接続部材1eとが相互に固定されている。
図1に示すように、粘弾性ダンパー1aは、地震の振動によって壁枠組4が平行四辺形状に歪むことで、壁枠組4に作用する振動エネルギーを吸収する部材である。一対の粘弾性ダンパー1a,1aは、中央縦枠4dを挟んで配置されており、壁枠組4の上下方向の中央部付近に位置している。粘弾性ダンパー1aは、図5に示すように、センタープレート11と、センタープレート11を挟んで対向する一対のアウタープレート12,12と、センタープレート11と各アウタープレート12,12との間にそれぞれ介設された一対の粘弾性体13,13とを備えている。
センタープレート11は、矩形状の金属板からなる。センタープレート11の下端は、上側接続部材1eの下端よりも下方に位置している。センタープレート11の上端は、一対の第2繋ぎ材1g,1gと共に上側接続部材1eの下端にボルトB及びナットNで固定されている。
アウタープレート12は、矩形状の金属板からなる。アウタープレート12の下端は、センタープレート11の下端よりも下方に位置している。一対のアウタープレート12,12の下端は、一対の第1繋ぎ材1f,1fと2つのフィラープレート1j,1jを挟んで下側接続部材1cの上端にボルトB及びナットNで固定されている。
粘弾性体13は、左右方向(水平方向)に剪断変形することで、壁枠組4に作用する振動エネルギーを熱エネルギーに変えて吸収するものである。粘弾性体13は、センタープレート11の下端側とアウタープレート12の上端側とにそれぞれ面接着されている。なお、粘弾性ダンパー1aを上下逆向きにして、センタープレート11を下側接続部材1cに固定し、アウタープレート12を上側接続部材1eに固定してもよい。
図1に示すように、第1繋ぎ材1fは、一対の粘弾性ダンパー1a,1aの下端間を繋ぐ部材である。第1繋ぎ材1fは、金属板からなる。第1繋ぎ材1fは、壁幅方向に長尺な矩形状を呈する。第1繋ぎ材1fは、図6に示すように、第1貫通孔41に挿通されると共に、第1貫通孔41を通じて中央縦枠4dの左右の空間に突出している。第1繋ぎ材1fは、2つのフィラープレート1j,1jと下側接続部材1cとを挟んで2つ配置されている。各第1繋ぎ材1f,1fの壁厚方向外側には、アウタープレート12,12が配置されている。
第1繋ぎ材1fにおいて中央縦枠4dの右側空間に位置する部位は、2つのアウタープレート12,12と2つのフィラープレート1j,1jと下側接続部材1cとに複数(本実施形態では3つ)のボルトB及びナットNで一体的に固定されている。ボルトB及びナットNは、壁幅方向に間隔をあけて配置されている。同様に、第1繋ぎ材1fにおいて中央縦枠4dの左側空間に位置する部位も、2つのアウタープレート12,12と2つのフィラープレート1j,1jと下側接続部材1cとに複数(本実施形態では3つ)のボルトB及びナットNで一体的に固定されている。ボルトB及びナットNは、壁幅方向に間隔をあけて配置されている。
図1に示すように、第2繋ぎ材1gは、一対の粘弾性ダンパー1a,1aの上端間を繋ぐ部材である。第2繋ぎ材1gは、金属板からなる。第2繋ぎ材1gは、壁幅方向に長尺な矩形状を呈する。第2繋ぎ材1gは、図7に示すように、第2貫通孔42に挿通されると共に、第2貫通孔42を通じて中央縦枠4dの左右の空間に突出している。第2繋ぎ材1gは、センタープレート11と上側接続部材1eとを挟んで2つ配置されている。
第2繋ぎ材1gにおいて中央縦枠4dの右側空間に位置する部位は、センタープレート11と上側接続部材1eとに複数(本実施形態では3つ)のボルトB及びナットNで一体的に固定されている。ボルトB及びナットNは、壁幅方向に間隔をあけて配置されている。同様に、第2繋ぎ材1gにおいて中央縦枠4dの左側空間に位置する部位も、センタープレート11と上側接続部材1eとに複数(本実施形態では3つ)のボルトB及びナットNで一体的に固定されている。ボルトB及びナットNは、壁幅方向に間隔をあけて配置されている。
図1に示すように、ベースプレート1hは、下枠4aと下側ブレース1bとの間、及び、上枠4cと上側ブレース1dとの間にそれぞれ介設された部材である。ベースプレート1hは、金属板からなる。下側のベースプレート1hは、下側ブレース1bの下端に溶接で固定されると共に、下枠4aの上面にネジやボルト等で固定されている。上側のベースプレート1hは、上側ブレース1dの上端に溶接で固定されると共に、上枠4cの下面にネジやボルト等で固定されている。
下側のリブプレート1iは、下側のベースプレート1hから下側ブレース1bへ向けて上方に延設された部材であり、上側のリブプレート1iは、上側のベースプレート1hから上側ブレース1dへ向けて下方に延設された部材である。実施形態のリブプレート1iは、ベースプレート1hとは別体の金属板からなる。リブプレート1iは、ベースプレート1h上に溶接で固定されている。なお、上下のリブプレート1iは、ベースプレート1hからの延設方向以外の構成は同様であるため、図8を参照して、下側のリブプレート1iを中心に以下説明する。
リブプレート1iは、下側ブレース1bの中央縦枠4d(図1参照)側に連結する連結部材である。リブプレート1iは、ベースプレート1hと下側ブレース1bの角度変化を抑制する役割を果たす。リブプレート1iは、下側ブレース1bに当接する当接面1kを有している。当接面1kは、下側ブレース1bと平行に延在(傾斜)している。当接面1kは、下側ブレース1bに溶接等で接合されている。
ここで、図9及び図10を参照して、下側のベースプレート1hを含む耐力壁構造Wの下部構造について詳しく説明する。なお、図10は、板プレートPを斜め下方から見た状態を示している。
耐力壁構造Wの下部構造は、図9に示すように、下方から順番に、基礎5、土台6、床根太7、板プレートP、床用構造用合板8、下枠4a、ベースプレート1h及び座金1nが設置されて構成されている。基礎5は、基礎立上り部51を具備している。実施形態の床根太7は、土台6上において水平方向に2つ並設されている。各床根太7,7の上面の一部には、下方に凹設された凹部71,71がそれぞれ形成されている。土台6及び床根太7は、特許請求の範囲の下部構造材に相当する。なお、床根太7を省略して、土台6の上面の一部に凹部を形成してもよい。
板プレートPは、門形状の金属板からなる。板プレートPは、床根太7に上方から被せられており、基礎立上り部51の両側方に跨って延在している。板プレートPは、図10に示すように、上板Paと、上板Paの壁幅方向の端部に垂設された一対の短側板Pb,Pbと、上板Paの壁厚方向の端部に垂設された一対の長側板Pc,Pcとを備えている。
上板Paは、図9に示すように、床根太7の凹部71内に配置される部位である。上板Paの上面は、床根太7の上面と面一になっている。上板Paには、アンカー部Dが上下方向に貫通して設けられている。実施形態のアンカー部Dは、ボルトで構成されている。アンカー部Dは、上板Paの上下両側からナットN,Nを螺合することで、上板Paに固定されている。上板Paの下方には、短側板Pbと長側板Pcとに囲まれたスペースPdが形成されている。スペースPdには、下側のナットNが収容されている。上側のナットNは、床用構造用合板8に上下方向に穿設された貫通孔81内に収容されている。
アンカー部Dは、床用構造用合板8、下枠4a、ベースプレート1h及び座金1nを上下方向に貫通している。アンカー部Dは、ベースプレート1hの貫通孔を通じて壁枠組4の内部に突出している(図8参照)。ベースプレート1hは、アンカー部Dの突出部に対して上方からナットNを螺合することで、下枠4a、床用構造用合板8及び板プレートPに緊結されている。これにより、下側ブレース1bは、ベースプレート1hを介して、下枠4a、床用構造用合板8及び板プレートPに緊結されている。
短側板Pbは、床根太7の凹部71内に配置される部位である。短側板Pbの下面は、凹部71の底面に当接している。
長側板Pcは、床根太7、土台6及び基礎立上り部51の側方に配置される部位である。長側板Pcは、短側板Pbよりも下方に延在している。長側板Pcの側面は、基礎立上り部51の側面に当接している。
各長側板Pc,Pcと基礎立上り部51は、基礎立上り部51の側方から打設される複数本の固定部材A,Aによって相互に連結されている。実施形態の板プレートP、固定部材A及びアンカー部Dは、あと施工アンカーを構成している。長側板Pc,Pcには、水平に貫通する挿通孔Pe,Peがそれぞれ形成されている。実施形態の挿通孔Pe,Peは、上下方向及び左右方向に間隔をあけて各長側板Pc,Pcに2つずつ(合計4つ)配置されている。一方の長側板Pcの挿通孔Peと他方の長側板Pcの挿通孔Peは、長側板Pcの中心を通る鉛直軸に対して線対称に配置されている(図10参照)。基礎立上り部51には、挿通孔Peに対応する位置に挿通孔52が形成されている。実施形態の固定部材Aは、挿通孔Pe,Pe,52に対して各長側板Pc,Pcの側方から2本ずつ(合計4本)挿入されている。実施形態の固定部材Aは、ケミカルアンカーで構成されている。なお、固定部材Aの本数は、適宜増減してよい。
次に、図11を参照して、上側のベースプレート1hを含む耐力壁構造Wの上部構造について詳しく説明する。
上枠4cの上面には、下方から順番に、頭繋ぎ9と床梁10が設置されている。上枠4cの下面には、ベースプレート1hが設置されている。ベースプレート1hには、コーチスクリューボルトCが挿入される挿入孔1mが形成されている。ベースプレート1h、上枠4c、頭繋ぎ9及び床梁10には、外周面にネジ山を具備するコーチスクリューボルトCが下方から挿入されている。すなわち、ベースプレート1hは、コーチスクリューボルトCによって上枠4cと頭繋ぎ9と床梁10とに固定されている。これにより、上側ブレース1dは、ベースプレート1hを介して、上枠4cと頭繋ぎ9と床梁10とに固定されている。頭繋ぎ9及び床梁10は、特許請求の範囲の構造材に相当する。
次に、図12を参照して、上階(例えば2階)における耐力壁構造Wの下部構造について詳しく説明する。
下枠4aの下面には、上方から順番に、床用構造用合板8と床梁10が設置されている。下枠4aの上面には、ベースプレート1hが設置されている。ベースプレート1hには、コーチスクリューボルトCが挿入される挿入孔1mが形成されている。ベースプレート1h、下枠4a、床用構造用合板8及び床梁10には、外周面にネジ山を具備するコーチスクリューボルトCが上方から挿入されている。すなわち、ベースプレート1hは、コーチスクリューボルトCによって下枠4aと床用構造用合板8と床梁10とに固定されている。これにより、下側ブレース1bは、ベースプレート1hを介して、下枠4aと床用構造用合板8と床梁10とに固定されている。床用構造用合板8及び床梁10は、特許請求の範囲の構造材に相当する。
本発明の実施形態に係る耐力壁構造Wは、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について説明する。
本実施形態に係る耐力壁構造Wによれば、下側ブレース1bの中央縦枠4d側の端部には下側逃げ部21が切り欠いて形成され、上側ブレース1dの中央縦枠4d側の端部には上側逃げ部31が切り欠いて形成されているため、全長に亘って一定の断面寸法である特許文献1のブレースよりも、各ブレース1b,1dの中央縦枠4d側の端部を中央縦枠4dに近付けることが可能となる。これにより、各ブレース1b,1dが中央縦枠4dに対して大きい角度で傾斜できるため、各ブレース1b,1dの安定性が増し、壁枠組4に作用する地震力を粘弾性ダンパー1aに伝達しやすくなる。
本実施形態によれば、下側ブレース1bの下側スリット22には下側接続部材1cが挿入されているため、下側ブレース1bと下側接続部材1cとの連結力が高まり、上側ブレース1dの上側スリット32には上側接続部材1eが挿入されているため、上側ブレース1dと上側接続部材1eとの連結力が高まる。これにより、下側逃げ部21及び上側逃げ部31を設けた場合でも壁枠組4に作用する地震力を各ブレース1b,1dから粘弾性ダンパー1aに円滑に伝達することができる。
本実施形態によれば、下側接続部材1cの壁幅方向の両側が下側スリット22に保持されるため、下側ブレース1bと下側接続部材1cとの連結力がより一層高まり、上側接続部材1eの壁幅方向の両側が上側スリット32に保持されるため、上側ブレース1dと上側接続部材1eとの連結力がより一層高まる。これにより、各ブレース1b,1dから粘弾性ダンパー1aに地震力を円滑に伝達することができる。
本実施形態によれば、各ブレース1b,1dは壁厚方向よりも壁幅方向に長い中空扁平形状に形成されているため、地震力の作用方向である壁幅方向に対する各ブレース1b,1dの強度・剛性が高まる。これにより、各ブレース1b,1dから粘弾性ダンパー1aに地震力を円滑に伝達することができる。
本実施形態によれば、下側ブレース1bの中央縦枠4d側に連結するリブプレート1iを備えるため、リブプレート1iによってベースプレート1hとブレース1b,1dの角度変化を抑制することが可能となり、粘弾性ダンパー1aに地震力を伝達しやすくなる。これにより、粘弾性ダンパー1aの剪断変形量が増えるため、地震力の吸収量を増大させることができる。
本実施形態によれば、上側のベースプレート1hは下方から挿入されるコーチスクリューボルトCによって上枠4cと頭繋ぎ9と床梁10とに固定されるため、下階(例えば1階)の壁に制振ダンパー装置1を取り付ける際には、上枠4c等に対するベースプレート1hの取付作業を下階の壁で行うことが可能となる。これにより、上階(例えば2階)側を壊すことなく施工作業を行えるため、施工性が向上する。
本実施形態によれば、上階において下側のベースプレート1hは上方から挿入されるコーチスクリューボルトCによって下枠4aと床用構造用合板8と床梁10とに固定されるため、上階(例えば2階)の壁に制振ダンパー装置1を取り付ける際には、下枠4a等に対するベースプレート1hの取付作業を上階の壁で行うことが可能となる。これにより、下階(例えば1階)側を壊すことなく施工作業を行えるため、施工性が向上する。
従来の施工方法として、下端側が基礎立上り部に埋設され上端側が土台等の構造材を貫通して下枠から突出するアンカーボルトによって、構造材やベースプレートを基礎に固定する技術が知られている。しかし、基礎立上り部の上面から比較的浅い位置に主筋が配筋されているため、従来技術ではリフォーム時においてアンカーボルトを基礎立上り部に深く埋め込むことができず、アンカーボルトの引抜耐力を十分に確保できない。
これに対して、本実施形態では、アンカー部Dを具備する門形状の板プレートPが構造材の上方から被せられて基礎立上り部51の両側方に跨って延在しており、板プレートPと基礎立上り部51が基礎立上り部51の側方から打設される複数本の固定部材A,Aによって相互に連結されている。このため、リフォーム時において主筋との干渉を避けて固定部材Aを打設することが可能となり、引抜力に対しては固定部材Aのせん断耐力で抵抗することができると共に、固定部材Aの本数を増やしてせん断耐力を増加させることもできる。
また、リフォーム時において従来技術のアンカーボルトを設置する際には、基礎立上り部51の上面が露出するように土台等の構造材を部分的に切断する作業が必要であるため、施工作業が煩雑となる。
これに対して、本実施形態では、アンカー部Dを具備する門形状の板プレートPを構造材の上方から被せるだけでよいため、構造材の切断が抑制され、施工作業が容易となる。
以上、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。実施形態では、本発明の耐力壁構造Wを、枠組壁工法で建築される木造建物の場合に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、木造軸組工法や鉄骨造等で建築される建物の場合に適用してもよいし、建物の階数も特に限定されるものではない。
実施形態では、各ブレース1b,1dは、壁厚方向よりも壁幅方向に長い中空扁平形状に形成されているが、壁幅方向よりも壁厚方向に長い中空扁平形状に形成されてもよいし、正四角形状に形成されてもよい。
実施形態では、リブプレート1iをベースプレート1hと別体にしたが、リブプレート1iをベースプレート1hに一体的に形成してもよい。
実施形態では、構造材やベースプレート1hを基礎5に固定する手段として、アンカー部Dを具備する門形状の板プレートPを用いたが、下端側が基礎立上り部51に埋設され上端側が構造材を貫通して下枠5aから突出する従来公知のアンカーボルトを用いてもよい。
W 耐力壁構造
1 制振ダンパー装置
1a 粘弾性ダンパー
1b 下側ブレース
21 下側逃げ部
22 下側スリット
23 幅狭側壁
1c 下側接続部材
1d 上側ブレース
31 上側逃げ部
32 上側スリット
33 幅狭側壁
1e 上側接続部材
1f 第1繋ぎ材
1g 第2繋ぎ材
1h ベースプレート
1i リブプレート(連結部材)
4 壁枠組
4a 下枠
4b 端部縦枠
4c 上枠
4d 中央縦枠
41 第1貫通孔
42 第2貫通孔
5 基礎
51 基礎立上り部
6 土台(下部構造材)
7 床根太(下部構造材)
8 床用構造用合板(下部構造材、構造材)
9 頭繋ぎ(構造材)
10 床梁(構造材)
A 固定部材
B ボルト
C コーチスクリューボルト
D アンカー部
P 板プレート

Claims (6)

  1. 下枠と、前記下枠の端部に立設された一対の端部縦枠と、一対の前記端部縦枠の上端間に架設された上枠と、一対の前記端部縦枠の間に配置され前記下枠から前記上枠に至る中央縦枠とを備えた壁枠組に設置される制振ダンパー装置であって、
    前記中央縦枠を挟んで配置される一対の粘弾性ダンパーと、
    前記粘弾性ダンパーを下方から支持し、前記粘弾性ダンパーへ向かうほど前記中央縦枠に近付くように斜設する一対の下側ブレースと、
    前記粘弾性ダンパーを上方から支持し、前記粘弾性ダンパーへ向かうほど前記中央縦枠に近付くように斜設する一対の上側ブレースと、
    前記粘弾性ダンパーと前記下側ブレース、及び、前記粘弾性ダンパーと前記上側ブレースとを接続する複数の接続部材と、
    前記中央縦枠を壁幅方向に貫通する貫通孔に挿通され、一対の前記粘弾性ダンパーを繋ぐ繋ぎ材と、を備えており、
    前記下側ブレース及び前記上側ブレースは、前記中央縦枠側の端部に切り欠いて形成され前記中央縦枠との干渉を回避する逃げ部と、前記接続部材が挿入されるスリットと、を有しており、
    前記逃げ部と前記中央縦枠は、互いに離間していることを特徴とする制振ダンパー装置。
  2. 前記下側ブレース及び前記上側ブレースは、壁幅方向に対向する一対の側壁を備える中空形状に形成されており、
    前記スリットは、前記各側壁に形成され、前記接続部材の壁幅方向の両側を保持することを特徴とする請求項1に記載の制振ダンパー装置。
  3. 前記下側ブレース及び前記上側ブレースは、壁厚方向よりも壁幅方向に長い中空扁平形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー装置。
  4. 前記下枠と前記下側ブレースとの間、及び、前記上枠と前記上側ブレースとの間に介設されるベースプレートと、
    前記ベースプレートから上方又は下方に延設され、前記下側ブレース又は前記上側ブレースの前記中央縦枠側に連結する連結部材と、を備えており、
    前記連結部材は、前記下側ブレース又は前記上側ブレースに対して壁幅方向の前記中央縦枠側から当接していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の制振ダンパー装置。
  5. 前記接続部材における前記逃げ部と上下方向で対応する部位の壁幅方向に沿った幅は、前記接続部材における他の部位よりも幅広に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の制振ダンパー装置。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の制振ダンパー装置と、
    基礎立上り部を具備する基礎と、
    前記基礎立上り部の上面に設置された下部構造材と、
    前記下部構造材に上方から被せられ、前記基礎立上り部の両側方に跨って延在する板プレートと、
    前記下部構造材及び前記板プレートの上方に設置された前記下枠と、
    を備えた耐力壁構造であって、
    前記基礎立上り部と前記板プレートは、前記基礎立上り部の側方から打設される固定部材によって相互に連結されており、
    前記固定部材は、前記基礎立上り部の上下方向の中心よりも下側のみに打設されており、
    前記板プレートの上壁には、前記下枠を上下方向に貫通するアンカー部が設けられていることを特徴とする耐力壁構造。
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