JP5320029B2 - 制振装置の取付け構造 - Google Patents

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Description

本発明は、枠組壁工法によって構築される躯体に制振装置を取り付けてなる制振装置の取付け構造に関する。
制振装置の取付け構造の一例として特許文献1に記載のものが知られている。
この特許文献1に記載されている制振装置は、矩形枠状の矩形フレームと、この矩形フレームの左右の縦フレームに左右に対向して設けられた一対の支持部と、この一対の支持部に支持され、該一対の支持部材の略中央部を中心として揺動可能な上下に長尺な振り子部材と、前記振り子部材の端部と、前記矩形フレームとの間に設けられた制振部材とを備えている。そして、前記振り子部材は、前記支持部に、該振り子部材に形成された2つの穴に、前記支持部材に設けられた2つの軸をそれぞれ摺動可能に挿入するとによって揺動可能に支持されており、前記2つの穴のうち少なくともいずれか一方が横方向に長い長穴となっている。
上記のような構成の制振装置は、上下の構造材(梁と土台)と左右の構造材(柱)とで囲まれた部位に配置されたうえで、帯板状の構造用合板で形成された接合材によって、制振装置の左右の縦フレームと、左右の構造材(柱)が接合されている。
特開2007−9595号公報
ところが、上記ような従来の制振装置の取付け構造では、制振装置を、左右の柱と、上下の梁と土台によって囲まれた部位に配置しているが、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)によって構築される建物躯体では、左右の柱、上の梁が存在しないので、制振装置を該建物躯体に容易に取り付けることができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、枠組壁工法によって構築される躯体に容易に制振装置を取り付けることができる制振装置の取付け構造を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、矩形枠状の矩形フレーム7と、
この矩形フレーム7の左右の縦フレーム11,11に左右に対向して設けられた一対の支持部8,8と、
この一対の支持部8,8に支持され、該一対の支持部8,8の略中央部を中心として揺動可能な上下に長尺な振り子部材15と、
前記振り子部材15の端部と、前記矩形フレーム7との間に設けられた制振部材21とを備え、
前記振り子部材15が前記支持部8,8に、これらのうちのいずれか一方に形成された2つの穴に他方に設けられた2つの軸17,17をそれぞれ摺動可能に挿入するとによって揺動可能に支持されており、前記2つの穴のうち少なくともいずれか一方が横方向に長い長穴となっている制振装置1を、枠組壁工法によって構築される躯体に取り付けてなる制振装置の取付け構造において、
左右に離間して設けられた柱部材25,25の間に、前記制振装置1が配置されるとともに、この制振装置1の左右の縦フレーム11,11が前記左右の柱部材25,25にそれぞれ取り付けられることによって、制振装置組込体5が構成されており、
枠組壁工法によって構築される躯体を構成する壁体2,2間に前記制振装置組込体5が配置され、
前記壁体2,2の上端部と前記制振装置組込体5の上端部が、これら壁体2,2の上端面および前記制振装置組込体5の上端面に水平に設置された頭繋ぎ部材30によって連結されており、
前記柱部材25,25の下端部が基礎4または土台3に連結されており、
前記制振装置組込体5は、前記左右の柱部材25,25の上端部間に、前記制振装置1の矩形フレーム7の上の横フレーム12に当接して設けられた矩形板状の上構造材26と、前記左右の柱部材25,25の下端部間に、前記制振装置1の矩形フレーム7の下の横フレーム12に当接して設けられた矩形板状の下構造材27と有しており、
前記柱部材25,25の上端部および前記上構造材26の上端部は、前記頭繋ぎ部材30にガセットプレート31によって連結されており、
前記下構造材27の下端面が床28に当接しており、
前記制振装置組込体5は、前記柱部材25とその隣の前記壁体2との間に所定の隙間をもって配置されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、制振装置組込体5が、左右に離間して設けられた柱部材25,25の間に、制振装置1を配置するとともに、この制振装置1の左右の縦フレーム11,11を左右の柱部材25,25にそれぞれ取り付けることによって構成されており、
枠組壁工法によって構築される躯体を構成する壁体2,2間に前記制振装置組込体5が配置され、前記壁体2,2の上端部と前記制振装置組込体5の上端部が、これら壁体2,2の上端面および前記制振装置組込体5の上端面に水平に設置された頭繋ぎ部材30によって連結されており、前記柱部材25,25の下端部が基礎4または土台3に連結されているので、枠組壁工法によって構築される躯体に容易に制振装置1を取り付けることができる。
また、左右の柱部材25,25間と、上下の構造材26,27とで囲まれた矩形状の空間に制振装置1を容易かつ確実に組み込むことができる。また、左右の柱部材25,25の上下の長さや、上下の構造材26,27の上下左右の長さを調整することによって、制振装置1の上下、左右の長さや、枠組壁工法によって構築される壁体2,2の高さ、壁体2,2間の距離に応じて、制振装置1を枠組壁工法によって構築される躯体に取り付けることができる。
また、下構造材27の下端面が床28に当接しているので、制振装置組込体5を床によって下方から支持できる。
また、柱部材25,25の上端部および上構造材26の上端部を、頭繋ぎ部材30にガセットプレート31によって強固に連結することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の制振装置の取付け構造において、
前記柱部材25,25の下端部には、連結金具35が取り付けられており、この連結金具36に、基礎4から延出して床を貫通するアンカー36が連結されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、制振装置組込体5の柱部材25の下端部が、基礎4に連結金具35、アンカー36を介して連結されているので、地震の際に、地盤の振動が基礎4からアンカー36、連結金具35、柱部材25を介して制振装置1に確実に伝達されるので、制振装置1の制振機能を確実に働かせることができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の制振装置の取付け構造において、
前記連結金具35と前記床28との間に隙間が設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、連結金具35と床28との間に隙間が設けられているので、地震の際の地盤の振動が基礎4からアンカー36、連結金具35、柱部材25を介して制振装置1に確実に伝達することができる。
本発明によれば、枠組壁工法によって構築される躯体を構成する壁体間に制振装置組込体が配置され、前記壁体の上端部と前記制振装置組込体の上端部が、これら壁体の上端面および前記制振装置組込体の上端面に水平に設置された頭繋ぎ部材によって連結されており、前記柱部材の下端部が基礎または土台に連結されているので、枠組壁工法によって構築される躯体に容易に制振装置を取り付けることができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明に係る制振装置の取付け構造における制振装置1について説明する。
この制振装置1は、図2に示すように、矩形枠状の矩形フレーム7と、この矩形フレーム7に対向して設けられた一対の支持部8,8と、この一対の支持部8,8間に配置され、かつ該一対の支持部8,8によって支持された上下に長尺な振り子部材15と、矩形フレーム7の上下部に設けられた制振ボックス16,16とを備えている。
矩形フレーム7は、左右一対の縦フレーム11,11と、上下一対の横フレーム12,12とを矩形枠状に組み立てて形成されたものであり、縦フレーム11の端部と横フレーム12の端部はピン結合されている。したがって、矩形フレーム7は左右方向に力が作用すると平行四辺形を形成するようにして変形可能となっている。なお、縦フレーム11、横フレーム12は鉄やアルミニウム等の金属で形成されている。
また、縦フレーム11は、矩形フレーム7の外周面を構成する帯板状の外周板部11aと、この外周板部11aの内面に直角に形成されて、前記支持部8が取り付けられる帯板状の内側板部11bとから構成され、断面T字状に形成されている。
横フレーム12は、矩形フレーム7の外周面を構成する帯板状の外周板部12aと、この外周板部12aの両端部の内面にそれぞれ直角に形成されて、前記縦フレーム11の内側板部11bの端部にピン結合される内側板部12b,12bとを備えており、内側板部12b,12bには制振ボックス16が取り付けられるようになっている。
前記縦フレーム11,11の内側板部11b,11bには、前記支持部8,8が対向して固定されている。
支持部8は長方形板状の2枚の支持板によって構成されており、支持板の一方の側部は、前記内側板部11bを挟むようにして該内側板部11bに固定されている。支持板間には所定の間隔が設けられており、該2枚の支持板間には上下に長尺な振り子部材15の中央部が挿入されて支持されるようになっている。
前記振り子部材15は板状でかつ、縦長の八角形状に形成されており、長手方向を上下に向けて配置されている。振り子部材15の中央部の左半分は、一方の支持部8の支持板間に挟まれており、右半分は他方の支持部8の支持板間に挟まれている。なお、振り子部材15は鉄やアルミニウム等の金属によって形成されている。
前記一対の支持部8,8の先端部によって振り子部材15の長手方向中央部が支持されており、この振り子部材15は、地震等の振動によって矩形フレーム7が変形して一対の支持部8,8が変位した場合に、該一対の支持部8,8間の略中央部を中心として振れるように構成されている。
すなわち、一方の支持部8の支持板の先端中央部には穴が対向して形成されており、他方の支持部8の支持板の先端中央部にも穴が対向して形成されている。一方、振り子部材15の中央部には、左右に離間して穴が形成されており、これら穴のうち左側の穴は左右に長い長穴となっている。
そして、一方の支持部8の支持板に形成された穴と、振り子部材の中央部に形成された一方の長穴とには、軸17が振り子部材15を回転可能とするように、かつ、長穴の長さ方向に摺動可能となるように挿通されている。この軸17は例えば先端部にねじ部を有するボルト17で形成されており、このボルト17は前記穴に挿通され、これら穴に挿通されたボルト17にはナットが螺合されている。
また、他方の支持部8の支持板に形成された穴と、振り子部材15の中央部に形成された他方の穴とには、軸17が振り子部材15を回転可能とするように挿通されている。この軸17も先端部にねじ部を有するボルト17で形成されており、このボルト17は前記穴に挿通され、これら穴に挿通されたボルト17にはナットが螺合されている。
これによって、振り子部材15は、一対の支持部8,8によって軸17,17を介して支持されており、この振り子部材15は、地震等の振動によって一対の支持部8,8が変位した場合に、該一対の支持部8,8間の略中央部、言い換えれば、軸17,17間の中央部を中心として振れるように構成されている。
前記制振ボックス16は、上下面が開口した箱状のボックス20と、このボックス20内に取り付けられた一対の制振部材21,21と、これら制振部材21,21間に挿入されかつ該一対の制振部材21,21に固着されたプレート22とを備えている。制振部材21としては、例えば高減衰ゴムによって形成された粘弾性体21を使用している。
ボックス20の対向する内面にはそれぞれ前記粘弾性体(制振部材)21,21が接着剤等によって固着されている。これら粘弾性体21,21間には、プレート22が挿入されており、該プレート22の表面は前記粘弾性体21,21に固着されている。プレート22の一端部は、ボックス20より突出しており、この突出している一端部は、振り子部材15の端部に連結されている。
そして、制振ボックス16は、ボックス20を横フレーム12の外周板部12aに設置したうえで、ボックス20に形成された取付プレートを内側板部12b,12bにボルトによって連結することによって横フレーム12の略中央部に取り付けられている。なお、制振ボックス16のボックス20、プレート22等は鉄やアルミニウム等の金属で形成されている。
上記のような構成の制振装置1は以下のようにして建物の躯体に取り付けられている。
すなわちまず、この躯体は枠組壁工法によって構築されるものである。躯体を構成する壁体2は、矩形枠状の枠体2a内に、上下に配置された複数の桟材2bを左右に所定間隔で配置するとともに、該桟材2bの上下端部を枠体2aに固定し、さらに、枠体2aの表裏両面に合板等の面材2cを取り付けて構成されている。
このような壁体2は、土台3上に設置され、この土台3は基礎4上に設置されている。また、床体も前記壁体2と同様に、枠体と桟材と面材とから構成されており、土台3の内側に固定されている。
そして、左右に離間して隣り合う壁体2,2間に、前記制振装置1を含む制振装置組込体5が配置されている。
制振装置組込体5は、図2に示すように、左右に離間して設けられた一対の柱部材25,25と、該柱部材25,25間に配置された前記制振装置1と、前記柱部材25,25の上端部間に配置された上構造材26と、前記柱部材25,25の下端部間に配置された下構造材27とを備えており、柱部材25とその隣の壁体2との間に所定の隙間をもって配置されている。
柱部材25,25は、木製の四角柱状のものであり、その内側を向く側面に、前記制振装置1の左右の縦フレーム11が取り付けられている。この取付けは、縦フレーム11の外周板部11aから柱部材25にビスや木ねじ等の止着材をねじ込むとともに、外周板部11aを柱部材25の側面に接着剤によって接着することによって行われている。
前記上構造材26は、LVL(単板積層材)や合板で形成されてなる矩形板状のものであり、その上端面は前記柱部材25の上端面と面一となっており、さらに、上構造材26の上端面、柱部材25の上端面は、前記壁体2の上端面と面一となっている。
また、上構造材26の左右の長さは、制振装置1の左右の長さと等しくなっており、上構造材26の両側端面は柱部材25の側面に接着剤によって接着固定されている。さらに、上構造材26の下端面は制振装置1の上の横フレーム12に当接、固定されている。この固定は、横フレーム12の外周板部12aから上構造材26にビスや木ねじ等の止着材をねじ込むとともに、上構造材26の下端面を外周板部12aに接着剤によって接着することによって行われている。
前記下構造材27は、上構造材26と同様に、LVL(単板積層材)や合板で形成されてなる矩形板状のものであり、その下端面は前記柱部材25の下端面より下方に位置しているとともに、床28に当接されている。
また、下構造材27の左右の長さは、制振装置1の左右の長さと等しくなっており、下構造材27の両側端面は柱部材25の側面に接着剤によって接着固定されている。さらに、下構造材27の上端面は制振装置1の下の横フレーム12に当接、固定されている。この固定は、横フレーム12の外周板部12aから下構造材27にビスや木ねじ等の止着材をねじ込むとともに、下構造材27の上端面を外周板部12aに接着剤によって接着することによって行われている。
また、前記壁体2,2の上端部と制振装置組込体5の上端部が、これら壁体2,2の上端面および制振装置組込体5の上端面に水平に設置された頭繋ぎ部材30によって連結されている。
すなわちまず、頭繋ぎ部材30は左右に長尺な木製の角材で形成されたものであり、壁体2,2の上端面および制振装置組込体5の上端面に設置されている。なお、制振装置組込体5の上端面は柱部材25,25の上端面と上構造材26の上端面とによって構成されている。また、頭繋ぎ部材30は一方の壁体2の外側の端部から制振装置組込体5を越えて他方の壁体2の外側の端部まで延在する長尺なものであり、その正面と背面は、制振装置組込体5の正面と背面にそれぞれ面一となっている。
頭繋ぎ部材30の左右両側部は、壁体2,2の上端面に設置されたうえで、接着剤によって接着されるとともに、釘等の止着材を頭繋ぎ部材30から壁体2の枠体2に打ち込むことによって、壁体2,2の上端部に固定されている。
また、頭繋ぎ部材30の中央部は、柱部材25,25の上端面と上構造材26の上端面に設置されたうえで、接着剤によって接着されるとともに、釘等の止着材を頭繋ぎ部材30から柱部材25と上構造材26に打ち込み、さらに、ガセットプレート31,31を正面と背面側から固定することによって、制振装置組込体5の上端部に固定されている。
ガセットプレート31は鉄板等の金属板で形成された矩形板状のものであり、正面側のガセットプレート31は、柱部材25の上端部の正面、上構造材26の上端部の正面、頭繋ぎ部材30の中央部の正面に跨るようにして当接され、釘等の止着材によって固定されている。同様に、背面側のガセットプレート31は、柱部材25の上端部の背面、上構造材26の上端部の背面、頭繋ぎ部材30の中央部の背面に跨るようにして当接され、釘等の止着材によって固定されている。このようにして、柱部材25,25の上端部および上構造材26の上端部が、頭繋ぎ部材30にガセットプレート31によって連結されている。
また、前記柱部材25,25の下端部は、以下のようにして基礎4に連結されている。
すなわち、前記柱部材25,25の下端部には、連結金具35が取り付けられており、この連結金具35に、基礎4から延出して土台3と床28を貫通するアンカーボルト(アンカー)36が連結されている。
前記連結金具35は、図4に示すように、金具本体35a、アンカー挿通孔35b,貫通孔35c、開口部35d、ビス孔35e,35eを備えている。
金具本体35aは箱状に形成された鉄製のものであり、その一つの側面には開口部35dが形成されている。この開口部35dはほぼ側面全体に形成されたものであり、スパナやレンチ、ドライバー等の工具を金具本体35a内に挿入できるようになっている。
前記アンカー挿通孔35bは、金具本体35aの底壁の中央部に円形状に形成された孔である。前記貫通孔35cは、金具本体35aの上壁の中央部に円形状に形成された孔であり、前記アンカー挿通孔35bとほぼ同径に形成され、同軸に配置されている。
前記ビス孔35e,35eは、前記上壁に形成されたもので、前記貫通孔35cを挟んで、上壁の対角方向に対称的に配置されている。
図2および図3に示すように、基礎4の上面には土台3が設置されており、この土台3上に、床28が設けられている。
基礎4の内部には、アンカーボルト(アンカー)36が埋設されており、このアンカーボルト36の上端部は、土台3、を貫通して該床28の上面から突出している。
このアンカーボルト36の上端部は、ナット37に螺合されたうえで連結金具35のアンカー挿通孔35bに挿通されており、このアンカーボルト36の上端部にはナット38が螺合されて締め付けられている。これによって、連結金具35はその金具本体35aの底壁がナット37,38によって挟み付けられた状態で、アンカーボルト36の上端部に固定されている。この状態において、連結金具35と床28との間には所定の隙間Sが設けられている。なお、ナット38の締め付け作業は、連結金具35の開口部35dからスパナやレンチ等の工具を挿入することによって行う。
また、連結金具35の上面に、前記柱部材25の下端部が連結されている。すなわち、この柱部材25には、その下端面から上方に延びる柱孔25aが、柱部材25とほぼ同軸に形成されている。
一方、前記連結金具35の貫通孔35cには、柱連結ボルト40が挿通されており、その上端部は連結金具35の上面から突出して柱部材25の柱孔25aに挿入されている。柱連結ボルト40の直径は、柱孔25aの内径より小さくなっており、これによって、柱連結ボルト40と柱孔25aの内壁との間には隙間が形成されている。そして、この隙間に接着剤41が充填されている。この接着剤41としては、例えばエポキシ系接着剤やウレタン系接着剤が使用される。
また、前記連結金具35の貫通孔35cに挿通された柱連結ボルト40の下端部には、ナット42が螺合され、このナット42は締め付けられて連結金具35の上壁の下面に当接している。なお、ナット42の締め付け作業は、連結金具35の開口部35dからスパナやレンチ等の工具を挿入することによって行う。
ここで、前記隙間に接着剤41を充填する場合、柱部材25の柱孔25aに予め接着剤41を多めに充填しておき、貫通孔孔35cに挿通されて連結金具35の上面から突出している柱連結ボルト40を挿入することによって行う。
上記のようにして、連結金具35の上面に柱部材25を連結した後、連結金具35のビス孔35e,35eにビス43,43が挿通されて柱部材25の下端面にねじ込まれている。このようにビス43,43を柱部材25の下端面にねじ込むことによって、前記接着剤41が硬化するまで間、柱部材25を連結金具35に仮連結しておくことができる。また、接着剤41の硬化後は、柱部材25の回転を防止できる。
制振装置1が取り付けられた建物の躯体では、建物に地震等の横揺れ振動によって変形が生じると、基礎4および土台3と、壁体2の上端部とが互いに水平方向(左右方向)逆方向に変位し、これに伴って、頭繋ぎ部材30と床28とが互いに水平方向逆方向に変位する。これによって、制振装置1の矩形フレーム7の上下の横フレーム12,12が左右にずれるようにして変位するとともに、縦フレーム11,11が横方向に傾斜することによって矩形フレーム7が略平行四辺形状に変形する。
矩形フレーム7が略平行四辺形状に変形すると、一対の支持部8,8が斜め上下に互いに離間するようにして変位する。
一対の支持部8,8が変位することによって、振り子部材15が一対の支持部8,8間の略中央部を中心として振り子のように振れ、この振り子部材15の端部は振れが増幅され、これによって、前記一対の支持部8,8の変位が増幅される。
そして、振り子部材15の端部と制振ボックス16のプレート22とが連結されており、このプレート22は粘弾性体21,21間に挿入されかつ該一対の粘弾性体21,21に固着されているので、この粘弾性体21,21の変形を増幅できる。したがって、建物の小さな変形から制振機能を有効に働かせることができる。
また、粘弾性体21,21の変形速度も建物の変形速度より増幅することができるため、エネルギー吸収性能が変形速度に比例する粘弾性材料から形成された粘弾性体を用いる場合には、より効率的にエネルギーを吸収でき、大きな減衰力を発揮できる。
本実施の形態によれば、以下のような効果を奏する。
制振装置組込体5が、左右に離間して設けられた柱部材25,25の間に、制振装置1を配置するとともに、この制振装置1の左右の縦フレーム11,11を左右の柱部材25,25にそれぞれ取り付けることによって構成されており、枠組壁工法によって構築される壁体2,2間に制振装置組込体5が配置され、壁体2,2の上端部と制振装置組込体5の上端部が、これら壁体2,2の上端面および制振装置組込体5の上端面に水平に設置された頭繋ぎ部材30によって連結されており、柱部材25,25の下端部が基礎4に連結されているので、枠組壁工法によって構築される躯体に容易に制振装置1を取り付けることができる。
また、制振装置組込体5は、左右の柱部材25,25の上端部間に、制振装置1の矩形フレーム7の上の横フレーム12に当接して設けられた矩形板状の上構造材26と、左右の柱部材25,25の下端部間に、制振装置1の矩形フレーム7の下の横フレーム12に当接して設けられた矩形板状の下構造材27と有しており、柱部材25,25の上端部と上構造材26の上端部とが頭繋ぎ部材30に連結されており、下構造材27の下端面が床28に当接しているので、左右の柱部材25,25間と、上下の構造材26,27とで囲まれた矩形状の空間に制振装置1を容易かつ確実に組み込むことができる。また、左右の柱部材25,25の上下の長さや、上下の構造材26,27の上下左右の長さを調整することによって、制振装置1の上下、左右の長さや、枠組壁工法によって構築される壁体2の高さ、壁体2,2間の距離に応じて、制振装置1を枠組壁工法によって構築される躯体に取り付けることができる。また、下構造材27の下端面が床28に当接しているので、制振装置組込体5を床によって下方から支持できる。
さらに、柱部材25,25の上端部および上構造材26の上端部を、頭繋ぎ部材30にガセットプレートによって強固に連結することができる。
また、柱部材25の下端部には、連結金具35が取り付けられており、この連結金具35に、基礎4から延出して土台3と床28を貫通するアンカーボルト36が連結されているので、地震の際に、地盤の振動が基礎4からアンカーボルト36、連結金具35、柱部材25を介して制振装置1に確実に伝達されるので、制振装置1の制振機能を確実に働かせることができる。
加えて、連結金具35と床28との間に隙間が設けられているので、地震の際の地盤の振動が基礎4からアンカーボルト36、連結金具35、柱部材25を介して制振装置1に確実に伝達することができる。
本発明に係る制振装置の取付け構造の一例を示すもので、その正面図である。 同、制振装置の正面図である。 同、アンカーボルトに柱部材を連結した状態を示す断面図である。 同、連結金具の斜視図である。
符号の説明
1 制振装置
2 壁体
3 土台
4 基礎
5 制振装置組込体
7 矩形フレーム
8 支持部
11 縦フレーム
12 横フレーム
15 振り子部材
17 軸
21 制振部材
25 柱部材
26 上構造材
27 下構造材
28 床
30 頭繋ぎ部材
31 ガセットプレート
35 連結金具
36 アンカーボルト(アンカー)

Claims (3)

  1. 矩形枠状の矩形フレームと、
    この矩形フレームの左右の縦フレームに左右に対向して設けられた一対の支持部と、
    この一対の支持部に支持され、該一対の支持部の略中央部を中心として揺動可能な上下に長尺な振り子部材と、
    前記振り子部材の端部と、前記矩形フレームとの間に設けられた制振部材とを備え、
    前記振り子部材が前記支持部に、これらのうちのいずれか一方に形成された2つの穴に他方に設けられた2つの軸をそれぞれ摺動可能に挿入するとによって揺動可能に支持されており、前記2つの穴のうち少なくともいずれか一方が横方向に長い長穴となっている制振装置を、枠組壁工法によって構築される躯体に取り付けてなる制振装置の取付け構造において、
    左右に離間して設けられた柱部材の間に、前記制振装置が配置されるとともに、この制振装置の左右の縦フレームが前記左右の柱部材にそれぞれ取り付けられることによって、制振装置組込体が構成されており、
    枠組壁工法によって構築される躯体を構成する壁体間に前記制振装置組込体が配置され、
    前記壁体の上端部と前記制振装置組込体の上端部が、これら壁体の上端面および前記制振装置組込体の上端面に水平に設置された頭繋ぎ部材によって連結されており、
    前記柱部材の下端部が基礎または土台に連結されており、
    前記制振装置組込体は、前記左右の柱部材の上端部間に、前記制振装置の矩形フレームの上の横フレームに当接して設けられた矩形板状の上構造材と、前記左右の柱部材の下端部間に、前記制振装置の矩形フレームの下の横フレームに当接して設けられた矩形板状の下構造材と有しており、
    前記柱部材の上端部および前記上構造材の上端部は、前記頭繋ぎ部材にガセットプレートによって連結されており、
    前記下構造材の下端面が床に当接しており、
    前記制振装置組込体は、前記柱部材とその隣の前記壁体との間に所定の隙間をもって配置されていることを特徴とする制振装置の取付け構造。
  2. 請求項1に記載の制振装置の取付け構造において、
    前記柱部材の下端部には、連結金具が取り付けられており、この連結金具に、基礎から延出して床を貫通するアンカーが連結されていることを特徴とする制振装置の取付け構造。
  3. 請求項に記載の制振装置の取付け構造において、
    前記連結金具と前記床との間に隙間が設けられていることを特徴とする制振装置の取付け構造。
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