JP3129067B2 - 締結部構造 - Google Patents

締結部構造

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JP3129067B2
JP3129067B2 JP05320115A JP32011593A JP3129067B2 JP 3129067 B2 JP3129067 B2 JP 3129067B2 JP 05320115 A JP05320115 A JP 05320115A JP 32011593 A JP32011593 A JP 32011593A JP 3129067 B2 JP3129067 B2 JP 3129067B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用部品などの締
結部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用部品などの締結部構造として
は、例えば図9(実公昭50−42949号公報参照)
に示すように、所定のベース部100に立設され且つ頂
部102にタッピングスクリュウ104の受け穴106
を有するボス108と、該ボス108の頂部102上に
載置され前記タッピングスクリュウ104により前記ボ
ス108に螺合されることで支持される被締結物110
とよりなる。112は被締結物110に形成された貫通
穴である。また、例えば図10(実公昭41−2178
3号公報参照)に示すように、所定のベース部100に
立設され且つ頂部102にタッピングスクリュウ104
の受け穴106を有するボス108と、該ボス108の
周囲に該ボス108の頂部102の位置より高位にピン
114を有するロケート部116と、該ロケート部11
6のピン114が嵌合され且つ前記タッピングスクリュ
ウ104により前記ボス108に螺合されることで支持
される被締結物110とよりなる。112及び118は
被締結物110に夫々形成された前記タッピングスクリ
ュウ104及びピン114挿入用の貫通穴である。12
0は、前記ボス108とロケート部116との間に架設
されたリブである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、前記従来
の締結部構造では、図9に示す実施例においては、図1
0に示す実施例のようなロケート部116がないので、
被締結物110の取り付け作業がしずらく、改善が望ま
れている。また、図10に示す実施例においては、ロケ
ート部116のピン114が貫通穴118に挿入される
ことで一旦は保持されるものの、タッピングスクリュウ
104を締結しようとすると、その締結力により被締結
物110が回転してしまい、被締結物110の取り付け
作業がしずらく、改善が望まれている。更に、図9及び
図10に示す何れの従来例でも、共にタッピングスクリ
ュウ104によるボス108への締結の繰り返しにより
受け穴106に形成された雌ネジがタッピングスクリュ
ウ104により潰れてしまい、所謂ネジ馬鹿が生じてし
まった場合など補修が出来ず、ボス108へ被締結物1
10を締結することができず、改善が望まれている。そ
こで、本発明は、以上のような点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、締結時に仮保持機能を有
すると共にボス破損時の補修性を可能なるようにした締
結部構造を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の締結部構造とし
ては、所定のベース部に立設され且つ頂部にスクリュウ
の受け穴を有するボスと、該ボスの周囲に該ボスの頂部
の位置より高位にピンを有し且つ該ボスの周囲に複数形
成されたロケート部と、該ロケート部のピンが没入可能
な凹部が裏面側に形成されてなり且つ前記スクリュウに
より前記ボスに螺合されることで支持される被締結物と
よりなり、前記ボスの頂部及び該ボスに螺合された被締
結物の裏面との間に前記スクリュウによって締結可能と
され且つ前記ロケート部のピンに固持可能とされた補修
用プレートが介在可能なる間隙が形成されるように構成
されたことを特徴とするものである。
【0005】
【作 用】本発明の締結部構造によれば、被締結物の凹
部内にロケート部のピンを没入させるようにしてスクリ
ュウにより締結作業をすると、該締結力が被締結物の凹
部を介してロケート部に加わっても、該凹部内にピンが
没入されているから被締結物はその位置を保持され片手
での作業が可能になる。即ち、取り付け作業性の向上が
図れる。また、ボス破損時には、前記ロケート部のピン
に補修用プレートが固持可能とされているから、被締結
物を補修用プレートに締結すれば、結果としてベース部
に被締結物が固設されることになり、ボス破損時の補修
性が可能なるようにした。
【0006】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1乃至図5を用いて、本発明の第1実施例に係る
締結部構造を説明する。図中、1はボス、2はロケート
部、3は被締結物、4は補修用プレートである。前記ボ
ス1は、所定の板厚に形成された合成樹脂材よりなるベ
ース部10の任意の位置に立設され且つ頂部11にタッ
ピングスクリュウ5の螺合し得る受け穴12を有する。
前記ロケート部2は、該ボス1の周囲面13にリブ20
を介して前記ベース部10の任意の位置に複数(この実
施例では四箇所)に立設された円柱状の本体21と、該
本体21上の位置、換言すると前記ボス1の頂部11の
位置より高位で該本体21とほぼ同一の径寸法に一体形
成されたピン22とを有する。前記被締結物3は、平板
状に形成され、その裏面32側に前記ロケート部2のピ
ン22が没入可能なるように夫々対向した位置に形成さ
れた凹部30と、前記ボス1の受け穴12に螺合される
前記タッピングスクリュウ5の貫通される貫通穴31と
よりなる。前記補修用プレート4は、前記ボス1の頂部
11及び被締結物3の裏面32間の間隙40に前記タッ
ピングスクリュウ5によって締結可能とされる受け穴4
1と、前記ロケート部2のピン22が貫通されて該ピン
22を熱カシメすることで固持可能な挿入穴42を有す
るプレート一般部43とよりなる。
【0007】本第1実施例の締結部構造によれば、ロケ
ート部2のピン22に被締結物3の凹部30、30・・
を没入させるように載置して前記タッピングスクリュウ
5により締結作業をすると、前記タッピングスクリュウ
5による締結力が被締結物3の凹部30、30・・を介
してロケート部2のピン22に加わっても、該凹部30
内にピン22が没入されているから、被締結物3はその
位置を保持され片手での作業が可能になる。即ち、取り
付け作業性の向上が図れる。また、ボス1の破損時に
は、前記ロケート部2のピン22に補修用プレート4が
固持可能とされているから、まず、図4に示すように補
修用プレート4の挿入穴42を前記ロケート部2のピン
22に挿入させる。次に、図5に示すように補修用プレ
ート4の挿入穴42の上から突出した前記ロケート部2
のピン22を熱カシメすることで、前記ロケート部2に
補修用プレート4を固持する。次に、この熱カシメされ
たピン22を凹部30内に挿入されるように被締結物3
を補修用プレート4の上に載置して、図3に示すように
前記タッピングスクリュウ5により締結作業をすると、
前記タッピングスクリュウ5が補修用プレート4の受け
穴41に螺合されて被締結物3を挟み込むようになるか
ら、結果としてベース部10に被締結物3が固設される
ことになり、ボス1の破損時の補修性が可能になる。
【0008】図6乃至図8を用いて、本発明の第2実施
例に係る締結部構造を説明する。この実施例の前記第1
実施例と主に異なる点は、ロケート部の上端部がピンで
なくリブである点にある。即ち、ロケート部6は、前記
ボス1の周囲面13より側方に放射状に複数(この実施
例では四箇所)突出したリブよりなる本体61と、前記
ボス1の頂部11の位置より高位まで該本体61より延
在して一体形成されたピンとしての上端部62とを有す
る。被締結物3の凹部30、30、、及び補修用プレー
ト4の挿入穴42の形状は、この実施例の場合は当然前
記上端部62に合わせた長穴(図示省略)状に形成され
てなることは勿論である。本第2実施例の締結部構造に
よれば、ロケート部6のピンとしての上端部62に被締
結物3の凹部30、30・・を没入させるように載置し
て前記タッピングスクリュウ5により締結作業をする
と、前記タッピングスクリュウ5による締結力が被締結
物3の凹部30、30・・を介してロケート部6のピン
としての上端部62に加わっても、該凹部30内にピン
としての上端部62が没入されているから、被締結物3
はその位置を保持され片手での作業が可能になる。即
ち、取り付け作業性の向上が図れる。
【0009】また、ボス1の破損時には、前記ロケート
部6のピンとしての上端部62に補修用プレート4が固
持可能とされているから、前記したように、まず、補修
用プレート4の挿入穴42を前記ロケート部6のピンと
しての上端部62に挿入させる。次に、補修用プレート
4の挿入穴42の上から突出した前記ロケート部6のピ
ンとしての上端部62を熱カシメすることで、前記ロケ
ート部6に補修用プレート4を固持する。次に、この熱
カシメされたピン62を凹部30内に挿入されるように
被締結物3を補修用プレート4の上に載置して、図8に
示すように前記タッピングスクリュウ5により締結作業
をすると、前記タッピングスクリュウ5が補修用プレー
ト4の受け穴41に螺合されて被締結物3を挟み込むよ
うになるから、結果としてベース部10に被締結物3が
固設されることになり、ボス1の破損時の補修性が可能
になる。
【0010】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、所定のベ
ース部に立設され且つ頂部にスクリュウの受け穴を有す
るボスと、該ボスの周囲に該ボスの頂部の位置より高位
にピンを有し且つ該ボスの周囲に複数形成されたロケー
ト部と、該ロケート部のピンが没入可能な凹部が裏面側
に形成されてなり且つ前記スクリュウにより前記ボスに
螺合されることで支持される被締結物とよりなり、前記
ボスの頂部及び該ボスに螺合された被締結物の裏面との
間に前記スクリュウによって締結可能とされ且つ前記ロ
ケート部のピンに固持可能とされた補修用プレートが介
在可能なる間隙が形成されるように構成されたものであ
るから、被締結物の凹部内にロケート部のピンを没入さ
せるようにしてスクリュウにより締結作業をすると、該
締結力が被締結物の凹部を介してロケート部に加わって
も、該凹部内にピンが没入されているから被締結物はそ
の位置を保持され片手での作業が可能になり、取り付け
作業性の向上が図れる。また、ボスの頂部及び該ボスに
螺合された被締結物の裏面との間に補修用プレートが介
在可能なる間隙が形成されているので、ボス破損時に
は、前記ロケート部のピンに補修用プレート固持する
ことができ、被締結物を補修用プレートに締結すれば、
結果としてベース部に被締結物が固設されることにな
り、ボス破損時の補修ができるという実益的効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる締結部構造の被締
結物取付け前の断面図である。
【図2】図1の被締結物取付け前のボス周りの斜視説明
図である。
【図3】図1に補修用プレートを装設してなる断面図で
ある。
【図4】図3に対し補修用プレートを装設する前の斜視
説明図である。
【図5】図3に対し補修用プレートを装設した後の斜視
説明図である。
【図6】本発明の第2実施例にかかる締結部構造の被締
結物取付け前の断面図である。
【図7】図6の被締結物取付け前のボス周りの斜視説明
図である。
【図8】図6に補修用プレートを装設してなる断面図で
ある。
【図9】第1の従来例の被締結物取付け前のボス周りの
斜視説明図である。
【図10】第2の従来例の被締結物取付け前のボス周り
の斜視説明図である。
【符号の説明】
1 ボス 2 ロケート部 3 被締結物 4 補修用プレート 5 タッピングスクリュウ 10 ベース部 11 ボスの頂部 12 受け穴 22 ピン 30 凹部 40 ボスの頂部及び被締結物の裏面間の間隙

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のベース部に立設され且つ頂部にス
    クリュウの受け穴を有するボスと、該ボスの周囲に該ボ
    スの頂部の位置より高位にピンを有し且つ該ボスの周囲
    に複数形成されたロケート部と、該ロケート部のピンが
    没入可能な凹部が裏面側に形成されてなり且つ前記スク
    リュウにより前記ボスに螺合されることで支持される被
    締結物とよりなり、前記ボスの頂部及び該ボスに螺合さ
    れた被締結物の裏面との間に前記スクリュウによって締
    結可能とされ且つ前記ロケート部のピンに固持可能とさ
    れた補修用プレートが介在可能なる間隙が形成される
    うに構成された締結部構造。
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