JP3128846B2 - 無段変速機の冷却油制御装置 - Google Patents

無段変速機の冷却油制御装置

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JP3128846B2
JP3128846B2 JP03058338A JP5833891A JP3128846B2 JP 3128846 B2 JP3128846 B2 JP 3128846B2 JP 03058338 A JP03058338 A JP 03058338A JP 5833891 A JP5833891 A JP 5833891A JP 3128846 B2 JP3128846 B2 JP 3128846B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は無段変速機の冷却油制
御装置に係り、特に無段変速機を搭載する車両の運転状
態に応じてクラッチとオイルクーラとに夫々冷却用圧油
と冷却すべき圧油とを適切に切換供給し得る無段変速機
の冷却油制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両においては、内燃機関の
発生する駆動力を運転状態に応じて適切に取出すため
に、変速機を搭載している。変速機には、歯車列により
変速比を段階的に変化させて取出す歯車変速機や、プー
リとベルトとにより変速比を無段階に変化させて取出す
無段変速機等がある。
【0003】無段変速機には、圧油により変速比を変化
させるものがある。この無段変速機は、駆動側プーリと
被動側プーリとの各溝幅を夫々プライマリ圧とライン圧
との圧油により相対的に増減させることにより、前記駆
動側プーリと被動側プーリとに巻掛けられたベルトの回
転半径を相対的に増減させ、変速比を連続的に変化させ
るものである。
【0004】このような無段変速機の冷却油制御装置と
しては、図6に示すものがある。図6において、202
は無段変速機、204は駆動側プーリ、206は被動側
プーリである。この無段変速機202は、クラッチ圧の
圧油により結合離脱されて駆動力を断続するクラッチ2
08を設けている。無段変速機202の変速比を変化さ
せる圧油は、オイルポンプ210により発生される。
【0005】オイルポンプ210は、図示しない内燃機
関により駆動され、吸込側をストレーナ212を介して
図示しないオイルパンに連絡されるとともに吐出側をラ
イン圧通路214に連絡されている。
【0006】ライン圧通路214は、ライン圧第1制御
弁216・ライン圧第2制御弁218、レシオ圧制御弁
220、ソレノイド圧制御弁222、リリーフ弁224
に連絡されている。
【0007】ライン圧第1制御弁216は、ライン圧通
路214の圧油をライン圧に制御する。このライン圧第
1制御弁216は、ライン圧第2弁218に連絡されて
いる。ライン圧通路214のライン圧は、被動側プーリ
206に作用される。ライン圧第2制御弁218は、ラ
イン圧通路214の圧油をルーブ圧に制御してルーブ圧
通路226に取出す。ルーブ圧通路226は、一側をベ
ルト(図示せず)等を潤滑する潤滑系に連絡されるとと
もに、他側をルーブ圧レギュレータ弁228を介してオ
イルポンプ210の吸込側に連絡されている。
【0008】前記レシオ圧制御弁220は、ライン圧通
路214の圧油をレシオ圧(プライマリ圧)に制御して
レシオ圧通路230に取出し、駆動側プーリ204に作
用させる。前記ソレノイド圧制御弁222は、ライン圧
通路214の圧油をソレノイド圧に制御して夫々レシオ
圧制御弁220とライン圧ソレノイド弁232及びレシ
オ圧ソレノイド弁234とに作用させる。ライン圧ソレ
ノイド弁232及びレシオ圧ソレノイド弁234は、ラ
イン圧第1制御弁216及びレシオ圧制御弁220に連
絡されている。
【0009】また、前記ライン圧通路214は、クラッ
チ圧制御弁236とマニュアルシフト弁238とに連絡
されている。クラッチ圧制御弁236は、ライン圧通路
214の圧油をクラッチ圧に制御して取出す。このクラ
ッチ圧制御弁236は、前記ルーブ圧通路226及びマ
ニュアルシフト弁238に連絡されるとともに、クラッ
チ圧ソレノイド弁240を介して前記ライン圧第1制御
弁216及びソレノイド圧制御弁222に連絡されてい
る。
【0010】前記マニュアルシフト弁238は、シフト
サーボ弁242に連絡されるとともに、このシフトサー
ボ弁242を介して前記クラッチ208に連絡されてい
る。また、シフトサーボ弁242は、図示しない前後進
切換機構に接続されている。
【0011】これにより、クラッチ208は、クラッチ
圧制御弁236のクラッチ圧をマニュアルシフト弁23
8、シフトサーボ弁242を介して作用される。
【0012】前記ルーブ圧通路226は、ルーブ圧導入
通路244により冷却用制御弁246に連絡されてい
る。この冷却用制御弁246は、クラッチ冷却用通路2
48により前記クラッチ208に連絡されるとともに圧
油冷却用通路250によりオイルクーラ252に連絡さ
れている。また、冷却用制御弁246は、冷却用クラッ
チ圧通路254により前記クラッチ圧制御弁236に連
絡されるとともに、冷却用レシオ圧通路256により前
記レシオ圧通路230を介してレシオ圧制御弁220に
連絡されている。
【0013】これにより、冷却油制御装置は、図8に示
す如く、クラッチ圧制御弁236に連絡する冷却用クラ
ッチ圧通路254からのクラッチ圧P2とレシオ圧制御
弁220に連絡する冷却用レシオ圧通路256からのレ
シオ圧(プライマリ圧)P3とによって、無段変速機2
02を搭載する車両(図示せず)の運転状態に応じて、
ルーブ圧通路226の圧油をルーブ圧導入通路244に
よりクラッチ冷却用通路248と圧油冷却用通路250
とに夫々冷却用圧油と冷却すべき圧油として切換導入す
るように、冷却用制御弁246を切換制御する。
【0014】このような無段変速機の冷却油制御装置と
しては、例えば特開昭62−151664号公報に開示
されている。この公報に記載のものは、クラッチ冷却用
およびオイル冷却用の通路を夫々設け、これら冷却用の
通路途中に運転状態に応じてクラッチ冷却用通路とオイ
ル冷却用通路とに切換動作する切換弁を設けることによ
り、運転条件に応じてクラッチ冷却とオイル冷却とを切
換させ、オイルポンプのポンプ損失を低減させるもので
ある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の冷却
油制御装置は、図8に示す如く、冷却用制御弁246を
冷却用クラッチ圧通路254からのクラッチ圧P2と冷
却用レシオ圧通路256からのレシオ圧P3とによって
切換制御している。このため、発進時等にクラッチ20
8のエンゲージ(結合)後にレシオ圧(プライマリ圧)
が増加することを前提とした変速制御であれば、前述の
冷却油制御が充分に機能する。
【0016】ところが、レシオ圧の制御の実行をクラッ
チ208のエンゲージに先行させる場合には、図7に示
す如く、レシオ圧(プライマリ圧)P3の増大する時期
が実線位置から破線位置に変化することにより、冷却用
制御弁246のクラッチ冷却用通路248から圧油冷却
用通路250に切換制御する時刻がt2からt1に早ま
る問題がある。
【0017】このため、冷却用制御弁246は、クラッ
チ208への冷却用圧油の流れが実線位置から破線位置
に変化することにより、オイルクーラ252への冷却す
べき圧油の流れに切換わる時間がt2からt1に早まっ
てずれLを生じ、エンゲージ前のクラッチ208に冷却
用圧油を供給したいにもかかわらず、オイルクーラ25
2に冷却すべき圧油として供給されてしまい、クラッチ
208の冷却を充分に果し得ず、クラッチ冷却範囲が狭
められる不都合がある。この結果、レシオ圧の制御を早
めることができないという不都合があった。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような不都合を解消
すべく、この発明は、駆動側プーリと被動側プーリとの
各溝幅を夫々プライマリ圧とライン圧との圧油により相
対的に増減させることにより前記駆動側プーリと被動側
プーリとに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増
減させて変速比を変化させる無段変速機において、クラ
ッチ圧の圧油の増大減少により結合離脱されて前記無段
変速機の出力する駆動力を断続するクラッチを設けると
ともに圧油を冷却するオイルクーラを設け、前記クラッ
チに冷却用圧油を供給するクラッチ冷却用通路を設ける
とともに前記オイルクーラに冷却すべき圧油を供給する
圧油冷却用通路を設け、前記無段変速機を搭載する車両
の運転状態に応じて圧油を前記クラッチ冷却用通路と前
記圧油冷却用通路とに夫々冷却用圧油と冷却すべき圧油
として切換導入すべく前記ライン圧と前記クラッチ圧と
の圧油により切換制御される冷却用制御弁を設け、この
冷却用制御弁は前記クラッチ冷却用通路と前記圧油冷却
用通路との連絡される本体の摺動孔内に前記ライン圧の
圧油により前記クラッチ冷却用通路を開放する方向に摺
動されるとともに前記クラッチ圧の圧油により前記圧油
冷却用通路を開放する方向に摺動されるスプール弁体を
摺動可能に内装して設け、前記圧油冷却用通路を開放す
る方向にスプール弁体を付勢するスプリングを設け、前
記冷却用制御弁は、クラッチ圧の圧油が供給されずにク
ラッチが離脱されている場合に、クラッチ圧及びスプリ
ングの付勢力よりもライン圧が大きくなって前記スプー
ル弁体がクラッチ冷却用通路を開放する方向に摺動され
ることにより前記クラッチに冷却用圧油を供給するとと
もに、クラッチ圧の圧油が供給されてクラッチが結合さ
れている場合に、クラッチ圧及びスプリングの付勢力が
ライン圧よりも大きくなって前記スプール弁体が圧油冷
却用通路を開放する方向に摺動されることにより前記オ
イルクーラに冷却すべき圧油を供給することを特徴とす
る。
【0019】
【作用】この発明の構成によれば、冷却用制御弁は、ラ
イン圧とクラッチ圧とにより切換制御され、無段変速機
を搭載する車両の運転状態に応じて圧油をクラッチ冷却
用通路と圧油冷却用通路とに夫々冷却用圧油と冷却すべ
き圧油として切換導入する。即ち、冷却用制御弁は、ク
ラッチ圧の圧油が供給されずにクラッチが離脱されてい
る場合に、クラッチ圧及びスプリングの付勢力よりもラ
イン圧が大きくなってスプール弁体がクラッチ冷却用通
路を開放する方向に摺動されることによりクラッチに冷
却用圧油を供給するとともに、クラッチ圧の圧油が供給
されてクラッチが結合されている場合に、クラッチ圧及
びスプリングの付勢力がライン圧よりも大きくなってス
プール弁体が圧油冷却用通路を開放する方向に摺動され
ることによりオイルクーラに冷却すべき圧油を供給す
る。これにより、クラッチのエンゲージに先行してレシ
オ圧の制御を実行した場合にも、クラッチへの冷却用圧
油の流れがオイルクーラへの冷却すべき圧油に徒に切換
わることがなく、クラッチとオイルクーラとに夫々冷却
用圧油と冷却すべき圧油とを適切に切換供給することが
できる。
【0020】
【実施例】次にこの発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。
【0021】図1〜図5はこの発明の実施例を示すもの
である。図5において、2は内燃機関、4は無段変速機
である。この無段変速機4は、内燃機関2により駆動さ
れる駆動側軸6に駆動側プーリ8を設けるとともに被動
側軸10に被動側プーリ12を設けている。駆動側プー
リ8は、駆動側固定プーリ部片14と駆動側可動プーリ
部片16とからなり、駆動側圧油室18を設けている。
前記被動側プーリ12は、被動側固定プーリ部片20と
被動側可動プーリ部片22とからなり、被動側圧油室2
4を設けている。駆動側プーリ8と被動側プーリ12と
には、ベルト26を巻掛けている。
【0022】前記駆動側軸6には、オイルポンプ28が
設けられている。無段変速機4は、オイルポンプ28の
発生する圧油を駆動側圧油室18及び被動側圧油室24
に供給され、駆動側プーリ8と被動側プーリ12との各
溝幅を夫々プライマリ圧とライン圧との圧油により相対
的に増減させることにより前記駆動側プーリ8と被動側
プーリ12とに巻掛けられたベルト26の回転半径を相
対的に増減させて変速比を変化させるものである。
【0023】また、この無段変速機4は、被動側軸10
の出力側端にクラッチ30を設けている。このクラッチ
30は、クラッチ圧油室32に供給されるクラッチ圧の
圧油の増大減少により結合離脱され、出力側への駆動力
を断続する。即ち、クラッチ30は、クラッチ圧油室3
2に供給されるクラッチ圧の圧油の増大により結合され
て出力側に駆動力を伝達するとともに、クラッチ圧油室
32に供給されるクラッチ圧の圧油の減少により離脱さ
れて出力側への駆動力の伝達を切断する。
【0024】この無段変速機4の冷却油制御装置は、図
1に示す如く構成されている。前記内燃機関2により駆
動されるオイルポンプ28は、吸入側をストレーナ34
を介してオイルパン(図示せず)に連絡されるとともに
吐出側をライン圧通路36に連絡されている。ライン圧
通路36は、被動側プーリ12の被動側圧油室24に連
絡されている。
【0025】ライン圧通路36は、第1通路38により
ライン圧第1制御弁40に連絡され、第2通路42によ
りライン圧第2制御弁44に連絡され、第3通路46に
よりレシオ圧制御弁48に連絡され、第4通路50によ
りソレノイド圧制御弁52に連絡され、第5通路54に
よりリリーフ弁56に連絡されている。
【0026】ライン圧第1制御弁40は、ライン圧通路
36の圧油をライン圧に制御する。このライン圧第1制
御弁40は、第6通路58によりライン圧第2制御弁4
4に連絡されている。ライン圧通路36のライン圧は、
被動側プーリ8の被動側圧油室24に作用される。ライ
ン圧第2制御弁44は、ライン圧通路36の圧油をルー
ブ圧に制御してルーブ圧通路60に取出す。ルーブ圧通
路60は、一側をベルト26等を潤滑する潤滑系に連絡
されるとともに、他側をルーブ圧レギュレータ弁62を
介してオイルポンプ28の吸込側に連絡されている。
【0027】前記レシオ圧制御弁48は、ライン圧通路
36の圧油をレシオ圧(プライマリ圧)に制御してレシ
オ圧通路64に取出し、駆動側プーリ12の駆動側圧油
室18に作用させる。前記ソレノイド圧制御弁52は、
ライン圧通路36の圧油をソレノイド圧に制御して第7
通路66に取出す。第7通路66は、3分岐して夫々レ
シオ圧制御弁48に直接的に連絡されるとともにライン
圧ソレノイド弁68及びレシオ圧ソレノイド弁70を介
して夫々ライン圧第1制御弁40及びレシオ圧制御弁4
8に連絡されている。
【0028】また、前記ライン圧通路36は、第8通路
72によりクラッチ圧制御弁74に連絡されるとともに
第9通路76によりマニュアルシフト弁78に連絡され
ている。クラッチ圧制御弁74は、ライン圧通路36の
圧油をクラッチ圧に制御して第10通路80に取出す。
このクラッチ圧制御弁74は、第10通路80によりマ
ニュアルシフト弁78に連絡され、第11通路82によ
りクラッチ圧ソレノイド弁84を介して前記ライン圧第
1制御弁40及びソレノイド圧制御弁52に連絡され、
第12通路86によりルーブ圧通路60に連絡されてい
る。
【0029】前記マニュアルシフト弁82は、第14通
路群88によりシフトサーボ弁90に連絡されるととも
に、このシフトサーボ弁90を介して第15通路94に
より前記クラッチ30のクラッチ圧油室32に連絡され
ている。また、シフトサーボ弁90は、接続部材92に
より図示しない前後進切換機構に接続されている。
【0030】これにより、クラッチ30は、クラッチ圧
制御弁74のクラッチ圧をマニュアルシフト弁78、シ
フトサーボ弁90を介してクラッチ圧油室32に作用さ
れる。
【0031】前記ルーブ圧通路60は、ルーブ圧導入通
路96により冷却用制御弁98に連絡されている。この
冷却用制御弁98は、クラッチ冷却用通路100により
前記クラッチ30に連絡されるとともに圧油冷却用通路
102によりオイルクーラ104に連絡されている。ま
た、冷却用制御弁98は、冷却用クラッチ圧通路106
により前記クラッチ圧制御弁74の第8通路80に連絡
されるとともに、冷却用ライン圧通路108により前記
ライン圧通路36に連絡されている。
【0032】前記冷却用制御弁98は、図2に示す如
く、本体110の摺動孔112内にスプール弁体114
を摺動可能に内装している。本体110の摺動孔112
には、第1溝部116〜第5溝部124を設けている。
第1溝部116は、冷却用クラッチ圧通路106に連絡
されている。第2溝部118は、クラッチ冷却用通路1
00に連絡されている。第3溝部120は、ルーブ圧導
入通路96に連絡されている。第4溝部122は、圧油
冷却用通路102に連通されている。第5溝部124
は、冷却用ライン圧通路108に連通されている。
【0033】前記スプール弁体114には、摺動孔11
2に摺接する第1大径部126及び第2大径部128を
設けるとともにこれら第1大径部126及び第2大径部
128間に小径部130を設け、スプリング132によ
り圧油冷却用通路102を開放する方向の第5溝部12
4側に付勢されている。このスプール弁体114は、第
1大径部126に作用する冷却用クラッチ圧通路106
からのクラッチ圧及びスプリング132の付勢力により
圧油冷却用通路102の連絡される第4溝部122を開
放する方向に摺動され、また、第2大径部128に作用
する冷却用ライン圧通路108からのライン圧によりク
ラッチ冷却用通路100の連絡される第2溝部118を
開放する方向に摺動される。即ち、スプール弁体114
は、クラッチ圧油室32にクラッチ圧の圧油が供給され
ずにクラッチ30が離脱されている場合に、第1大径部
126にクラッチ圧の圧油が作用せずにスプリング13
2の付勢力のみが作用するとともに第2大径部128に
スプリング132の付勢力よりも大きいライン圧の圧油
が作用することにより、クラッチ冷却用通路100を開
放する方向に摺動され、クラッチ冷却用通路100をル
ーブ圧導入通路96に連通させる。また、スプール弁体
114は、クラッチ圧油室32にクラッチ圧の圧油が供
給されてクラッチ30が結合されている場合に、第1大
径部126にライン圧と等しいクラッチ圧及びスプリン
グ132の付勢力が作用するとともに第2大径部128
にライン圧の圧油が作用することにより、圧油冷却用通
路102を開放する方向に摺動され、圧油冷却用通路1
02をルーブ圧導入通路96に連通させる。
【0034】なお、この冷却油制御装置は、シフト位置
や車速、スロットル開度等の信号を入力する図示しない
制御部により、車両の運転状態に応じてライン圧ソレノ
イド弁68、レシオ圧ソレノイド弁70、クラッチ圧ソ
レノイド弁84を制御して第1ライン圧制御弁40やレ
シオ圧制御弁48、クラッチ圧制御弁74を制御し、ラ
イン圧やレシオ圧、クラッチ圧を制御して変速比やクラ
ッチ30の結合離脱状態を制御する。
【0035】これにより、冷却油制御装置は、制御部が
車両の運転状態に応じてライン圧やレシオ圧、クラッチ
圧を制御すると、図3に示す如く、クラッチ圧制御弁7
4に連絡する冷却用クラッチ圧通路106からのクラッ
チ圧P2とライン圧通路36に連絡する冷却用ライン圧
通路108からのライン圧P1とによって、無段変速機
4を搭載する車両(図示せず)の運転状態に応じて、ル
ーブ圧通路60からの圧油をルーブ圧導入通路96によ
りクラッチ冷却用通路100と圧油冷却用通路102と
に夫々冷却用圧油と冷却すべき圧油として切換導入する
ように、冷却用制御弁98を切換制御する。即ち、冷却
用制御弁98は、クラッチ圧油室32にクラッチ圧の圧
油が供給されずにクラッチ30が離脱されている場合
に、クラッチ圧P2及びスプリング132の付勢力より
もライン圧P1が大きくなって、スプール弁体114が
クラッチ冷却用通路100を開放する方向に摺動される
ことにより、クラッチ冷却用通路100をルーブ圧導入
通路96に連通させてルーブ圧導入通路60からの圧油
をクラッチ冷却用通路100に冷却用圧油として切換導
入するように切換制御され、クラッチ30に冷却用圧油
を供給する。また、冷却用制御弁98は、クラッチ圧油
室32にクラッチ圧の圧油が供給されてクラッチ30が
結合されている場合に、クラッチ圧P2及びスプリング
132の付勢力がライン圧P1よりも大きくなって、ス
プール弁体114が圧油冷却用通路102を開放する方
向に摺動され、圧油冷却用通路102をルーブ圧導入通
路96に連通させてルーブ圧導入通路60からの圧油を
圧油冷却用通路102に冷却すべき圧油として切換導入
するように切換制御され、オイルクーラ104に冷却す
べき圧油を供給する。
【0036】次に作用を説明する。無段変速機4は、オ
イルポンプ28の発生する圧油をライン圧第1制御弁4
0及びレシオ圧制御弁48により夫々ライン圧及びレシ
オ圧に制御されて駆動側圧油室18及び被動側圧油室2
4に供給され、駆動側プーリ8と被動側プーリ12との
各溝幅を夫々プライマリ圧とライン圧との圧油により相
対的に増減させることにより、前記駆動側プーリ8と被
動側プーリ12とに巻掛けられたベルト26の回転半径
を相対的に増減させて変速比を変化させる。また、この
無段変速機4は、オイルポンプ28の発生する圧油をク
ラッチ圧制御弁74によりクラッチ圧に制御されてクラ
ッチ30のクラッチ圧油室32に供給され、クラッチ圧
の圧油によりクラッチ30を結合離脱され、出力側への
駆動力を断続する。
【0037】この無段変速機2の冷却油制御装置の冷却
用制御弁98は、図4に示す如く、レシオ圧により切換
制御されず、ライン圧P1及びスプリング132の付勢
力とクラッチ圧P2とにより切換制御される。ライン圧
P1は、クラッチ圧P2に対してP1≧P2となってい
る。冷却用制御弁98は、クラッチ30が離脱されてい
る場合に、クラッチ圧P2及びスプリング132の付勢
力よりもライン圧P1が大きいことから、スプール弁体
114がクラッチ冷却用通路100を開放する方向に摺
動され、ルーブ圧通路60からの圧油をクラッチ冷却用
通路100を介してクラッチ30に冷却用圧油として供
給する。また、冷却用制御弁98は、クラッチ30が結
合されている場合に、クラッチ圧P2及びスプリング1
32の付勢力がライン圧P1よりも大いことから、スプ
ール弁体114が圧油冷却用通路102を開放する方向
に摺動され、ルーブ圧通路60からの圧油を圧油冷却用
通路102を介してオイルクーラ104に冷却すべき圧
油として供給する。
【0038】このように、冷却油制御装置は、冷却用制
御弁98をレシオ圧により切換制御していないので、図
4に示す如く、発進時等にレシオ比iをフルローF/L
からオーバドライブO/Dまで変化させて車速をVkm
/hにまで高める際に、たとえレシオ圧の制御の実行を
クラッチ30のエンゲージに先行させても、冷却用制御
弁98を切換制御するライン圧P1とクラッチ圧P2と
が実線位置と破線位置とで変化することにより、冷却用
制御弁98のクラッチ冷却用通路100から圧油冷却用
通路102に切換制御する時刻が早まることもない。
【0039】これにより、クラッチ30のエンゲージに
先行してレシオ圧の制御を実行した場合にも、エンゲー
ジ前のクラッチ30への冷却用圧油の流れが、オイルク
ーラ104への冷却すべき圧油に徒に切換わることがな
く、クラッチ30とオイルクーラ104とに夫々冷却用
油と冷却すべき圧油とを適切に切換供給することができ
る。
【0040】このため、クラッチエンゲージまでのクラ
ッチ30を充分に冷却し得て、クラッチ冷却範囲を拡張
することができるとともに、レシオ圧の制御の実行を早
めることができる。
【0041】
【発明の効果】このように、この発明によれば、冷却用
制御弁は、レシオ圧により切換制御していないので、ク
ラッチのエンゲージに先行してレシオ圧の制御を実行し
た場合にも、エンゲージ前のクラッチへの冷却用圧油の
流れがオイルクーラへの冷却すべき圧油に徒に切換わる
ことがなく、クラッチとオイルクーラとに夫々冷却用圧
油と冷却すべき圧油とを適切に切換供給することができ
る。
【0042】このため、クラッチエンゲージまでのクラ
ッチを充分に冷却し得て、クラッチ冷却範囲を拡張する
ことができるとともに、レシオ圧の制御の実行を早める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す無段変速機の冷却油制
御装置の回路図である。
【図2】冷却用制御弁の拡大断面図である。
【図3】ライン圧とクラッチ圧とによる切換状態を示す
グラフである。
【図4】レシオ比とライン圧及びクラッチと圧油の流れ
との関係を示すタイミングチャートである。
【図5】無段変速機の要部断面図である。
【図6】従来例を示す無段変速機の冷却油制御装置の回
路図である。
【図7】レシオ比とレシオ圧と圧油の流れとの関係を示
すタイミングチャートである。
【図8】レシオ比とライン圧とによる切換状態を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
2 内燃機関 4 無段変速機 8 駆動側プーリ 12 被動側プーリ 28 オイルポンプ 30 クラッチ 36 ライン圧通路 40 ライン圧第1制御弁 42 ライン圧第2制御弁 48 レシオ圧制御弁 60 ルーブ圧通路 74 クラッチ圧制御弁 96 ルーブ圧導入通路 100 クラッチ冷却用通路 102 圧油冷却用通路 104 オイルクーラ 106 冷却用クラッチ圧通路 108 冷却用ライン圧通路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側プーリと被動側プーリとの各溝幅
    を夫々プライマリ圧とライン圧との圧油により相対的に
    増減させることにより前記駆動側プーリと被動側プーリ
    とに巻掛けられたベルトの回転半径を相対的に増減させ
    て変速比を変化させる無段変速機において、クラッチ圧
    の圧油の増大減少により結合離脱されて前記無段変速機
    の出力する駆動力を断続するクラッチを設けるとともに
    圧油を冷却するオイルクーラを設け、前記クラッチに冷
    却用圧油を供給するクラッチ冷却用通路を設けるととも
    に前記オイルクーラに冷却すべき圧油を供給する圧油冷
    却用通路を設け、前記無段変速機を搭載する車両の運転
    状態に応じて圧油を前記クラッチ冷却用通路と前記圧油
    冷却用通路とに夫々冷却用圧油と冷却すべき圧油として
    切換導入すべく前記ライン圧と前記クラッチ圧との圧油
    により切換制御される冷却用制御弁を設け、この冷却用
    制御弁は前記クラッチ冷却用通路と前記圧油冷却用通路
    との連絡される本体の摺動孔内に前記ライン圧の圧油に
    より前記クラッチ冷却用通路を開放する方向に摺動され
    るとともに前記クラッチ圧の圧油により前記圧油冷却用
    通路を開放する方向に摺動されるスプール弁体を摺動可
    能に内装して設け、前記圧油冷却用通路を開放する方向
    に前記スプール弁体を付勢するスプリングを設け、前記
    冷却用制御弁は、クラッチ圧の圧油が供給されずにクラ
    ッチが離脱されている場合に、クラッチ圧及びスプリン
    グの付勢力よりもライン圧が大きくなって前記スプール
    弁体がクラッチ冷却用通路を開放する方向に摺動される
    ことにより前記クラッチに冷却用圧油を供給するととも
    に、クラッチ圧の圧油が供給されてクラッチが結合され
    ている場合に、クラッチ圧及びスプリングの付勢力がラ
    イン圧よりも大きくなって前記スプール弁体が圧油冷却
    用通路を開放する方向に摺動されることにより前記オイ
    ルクーラに冷却すべき圧油を供給することを特徴とする
    無段変速機の冷却油制御装置。
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