JP3128015B2 - 2−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸の製造方法 - Google Patents

2−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸の製造方法

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JP3128015B2 JP04081436A JP8143692A JP3128015B2 JP 3128015 B2 JP3128015 B2 JP 3128015B2 JP 04081436 A JP04081436 A JP 04081436A JP 8143692 A JP8143692 A JP 8143692A JP 3128015 B2 JP3128015 B2 JP 3128015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−ヒドロキシカルボ
ニルエチルアルキルホスフィン酸の製造方法に関し、更
に詳しくは次亜リン酸または次亜リン酸塩を原料とした
高純度2−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフ
ィン酸の製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、次の一般式(3)
【0003】
【化3】
【0004】(式中、R1 ′は炭素原子数1〜6のアル
キル基、R2 は水素原子またはメチル基、R3 は水素原
子または低級アルキル基を示す)で表わされるホスフィ
ン酸誘導体は、医薬,農薬の中間体、難燃剤として有用
な有機リン化合物である。
【0005】特に、このホスフィン酸誘導体は、安定な
P−C結合をもつ二官能基含有有機リン化合物であると
ころから、ポリエステルやポリアミドの合成の際のモノ
マー成分として、これを用いて該高分子物質、例えば繊
維に半永久的に難燃性を付与することができる、いわゆ
る反応性難燃剤として有望なものである。(例えば、特
公昭53−13479号公報) その製造方法については、例えば、特公昭53−134
79号公報には、不飽和カルボン酸、特にアクリル酸に
アルキルジクロルホスフィンを添加して反応させ、次い
で加水分解することによりホスフィン酸誘導体を製造す
る方法が開示されている。
【0006】また、特開昭52−33628号公報に
は、メチルホスフィンとアクリル酸を塩酸水溶液中で反
応させ、生成したホスホニウムクロリドに酸化剤を加え
ることによりホスフィン酸誘導体を製造する方法が開示
されている。
【0007】しかしながら、これらアルキルホスフィン
又はアルキルジクロロホスフィンと不飽和カルボン酸と
の反応は、高温高圧反応であるため取扱が困難であり、
且つ塩素ガス等の副生物が発生し、作業を困難にする。
しかも、生成するホスフィン酸誘導体は、実質的には、
メチルやエチルの低級アルキルホスフィン酸に実質的に
限定されることから、生成するホスフィン酸誘導体は、
熱安定性に劣るものである。
【0008】従って、これを反応性難燃剤等に使用する
場合、反応の際に熱分解し易いことや不純物の影響が支
障となって、これまで期待されている程には、実用性が
難しいものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記事
実に鑑み、高純度で且つ熱安定性のよいホスフィン酸誘
導体の研究を鋭意行った結果、次亜リン酸又はその塩と
アルケンとを反応させ、生成した有機酸にアクリル酸エ
ステルまたはメタアクリル酸エステルを反応させた後、
加水分解させることにより、高収率、高純度で2−ヒド
ロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸を得るこ
とができることを知見し、本発明を完成させた。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、次亜リ
ン酸または次亜リン酸塩と炭素原子数4〜12のアルケ
ンとをアルコール溶媒中でラジカル開始剤の存在下で反
応させて、下記一般式(1)
【0011】
【化4】 (式中、R1 は炭素原子数4〜12のアルキル基を示
す)
【0012】で表されるアルキルホスフィン酸を生成さ
せる第一工程、次いで該アルキルホスフィン酸(a)
アクリル酸エステルまたはメタアクリル酸エステル
(b)とを、(a):(b)のモル比が1:1乃至1:
5の割合で、ラジカル開始剤がアルキルホスフィン酸1
モルに対して0.001〜0.1モルの存在下で反応さ
せて2−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィ
ン酸エステルを生成させる第二工程、次いで該エステル
を加水分解する第三工程よりなることを特徴とする下記
一般式(2)
【0013】
【化5】 (式中、R1 は前記と同義、R2 水素原子又はメチル基
を示す)で表される2−ヒドロキシカルボニルエチルア
ルキルホスフィン酸の製造方法に関するものである。
【0014】
【0015】以下、本発明を詳細に説明をする。本発明
に係る一般式(2)で表される2−ヒドロキシカルボニ
ルエチルアルキルホスフィン酸の製造方法は、上記のよ
うに基本的には、三つの工程からなる。
【0016】まず、第一工程は、次亜リン酸(塩)とア
ルケンとの反応により前記一般式(1)で示されるアル
キルホスフィン酸を生成させる工程である。
【0017】従来のように、アルキルホスフィンをリン
の出発原料とする代わりに、本発明では、次亜リン酸ま
たはその塩を出発原料とすることが、その特徴の1つと
なっている。
【0018】次亜リン酸またはその塩としては、次亜リ
ン酸,次亜リン酸ナトリウム,次亜リン酸カリウム又は
次亜リン酸アンモニウム等が挙げられるが、工業的には
最も安価な次亜リン酸ナトリウムが用いられる。
【0019】他の原料として使用するアルケンは、炭素
原子数4〜12のものが用いられ、例えば1−ブテン,
2−ブテン,1−ペンテン,2−ペンテン,2−メチル
−1−ブテン,1−ヘキセン,1−ヘプテン,1−オク
テン,1−ノナン,1−デセン,シクロヘキセン,シク
ロオクテン等が挙げられる。
【0020】なお、炭素原子数3以下のアルケン、例え
ばエチレン,プロピレン等は、次亜リン酸またはその塩
とエチレンガス,プロピレンガスとの高圧反応であるた
めに、操作性が困難であるばかりでなく、生成物中の不
純物が多く、精製が必要となるため工業的に不利であ
る。また、炭素原子数が12を越えるアルケンの場合
は、極端に収率が低くなるために経済性が悪くなること
によるものである。
【0021】上記二つの原料をアルコール溶媒中でラジ
カル開始剤の存在下で反応させる。反応条件は、原料の
物性、溶媒の種類及び選択されるラジカル開始剤によっ
て異なるが、反応温度は通常50〜120℃、好ましく
は50〜100℃であり、反応時間は通常1〜24時
間、好ましくは2〜10時間である。反応は常圧又は加
圧下のいずれで行ってもよいが、好ましくは常圧下で行
うのがよい。
【0022】アルケンと次亜リン酸またはその塩とのモ
ル比は、1:1乃至1:5モル、好ましくは1:1乃至
1:3モルが適当である。次亜リン酸またはその塩はア
ルケンに対して1〜5倍モルを添加するが、これは不純
物であるジアルキルホスフィン酸の生成を少なくするた
めであり、過剰の次亜リン酸またはその塩は、回収して
反応に繰り返して使用すことができる。
【0023】反応溶媒は、メタノール,エタノール,イ
ソプロピルアルコール,n−プロピルアルコール等のア
ルキルアルコールを使用するのが好ましい。
【0024】また使用するラジカル開始剤は、半減期が
上記反応温度に適したものを使用するのが好ましく、例
えば、アセチルパーオキサイド,イソブチルパーオキサ
イド,オクタノイルパーオキサイド,デカノイルパーオ
キサイド等のジアシルパーオキサイド類、ジイソプロピ
ルパーオキシジカルボネート,ジ−2−エチルヘキシル
パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネー
ト類、t−ブチルパーオキシイソブチレート,t−ブチ
ルパーピバレート等のパーオキシエステル類、2,2′
−アゾビス(2−メチルプロピルニトリル),2,2′
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル),ジメ
チル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネイ
ト)等のアゾビス類等が挙げられる。
【0025】反応終了後は、過剰の次亜リン酸またはそ
の塩、及び溶媒のアルコールを分離回収し、生成したア
ルキルホスフィン酸を回収する。
【0026】次に、次亜リン酸ナトリウムを出発原料と
する場合の反応終了後の工程について説明する。すなわ
ち、反応終了後、冷却することにより過剰の次亜リン酸
ナトリウムを晶折せしめ、これを固液分離する。次い
で、溶媒のアルコールを減圧下により分離回収し、残っ
た反応生成物を塩酸又は硫酸の如き鉱酸と反応させて脱
アルカリ後、ジクロルメタンの如き所望な抽出溶媒を用
いて反応生成物を抽出し、次いで両者を分離して、一般
式(1)で表わされるアルキルホスフィン酸を回収す
る。
【0027】次に、第二工程は、上記で得られたアルキ
ルホスフィン酸とアクリル酸エステルまたはメタアクリ
ル酸エステル(以下、(メタ)アクリル酸エステルと記
す)とを無溶媒で、ラジカル開始剤を添加して反応させ
2−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸
エステルを生成させる工程である。
【0028】使用する(メタ)アクリル酸エステルとし
ては、例えばアクリル酸メチル,アクリル酸エチル,ア
クリル酸ブチル,アクリル酸ヘキシル,アクリル酸オク
チルなどのアクリル酸エステル、メタアクリル酸メチ
ル,メタアクリル酸エチル,メタアクリル酸ブチル,メ
タアクリル酸ヘキシル,メタアクリル酸オクチル等のメ
タアクリル酸エステルが代表的に挙げられるが、特にこ
れらに限定されるものではない。
【0029】なお、元来、ここでは、(メタ)アクリル
酸エステルではなく、アクリル酸またはメタアクリル酸
(以下、(メタ)アクリル酸と記す)の方が、次の加水
分解工程を省略でき、直接的で好ましいのであるが、こ
の工程における反応においては、(メタ)アクリル酸は
自己重合し易く、アルキルホスフィン酸との反応がうま
くいかないことから、(メタ)アクリル酸は上記のよう
にエステル体でなければならない。
【0030】反応条件は、反応剤の物性、選択されるラ
ジカル開始剤によって異なるが、一般的に反応温度は、
通常50〜150℃、好ましくは100〜150℃であ
り、反応時間は通常1〜24時間、2〜10時間であ
る。
【0031】アルキルホスフィン酸と(メタ)アクリル
酸エステルとのモル比は、1:1乃至1:5モルが適当
で、多くの場合(メタ)アクリル酸エステルを過剰に用
いる。ラジカル開始剤の使用量は、アルキルホスフィン
酸1モルに対して0.001〜0.1モル、好ましくは
0.01〜0.1モルが適当である。なお、この工程で
の反応において、溶媒は必ずしも必須ではなく無溶媒で
よいが、反応等を制御する場合、溶媒を使用しても構わ
ない。
【0032】その場合、例えばキシレン,クロルベンゼ
ン,クロルトルエン,ジクロルベンゼン,テトラリン,
デカリン,ドデシルベンゼン,高沸点のベンゼン留分、
メチルホルムアミド,ヘキサメチルリン酸トリアミド等
の酸アミド、エチレングリコール,ポリエチレングリコ
ールエーテル,プロピレングリコール,ポリプロピレン
グリコールエーテル等のジアルキルエーテル、ジメチル
スルフォキシド等の溶媒を挙げることができる。
【0033】また使用するラジカル開始剤としては、半
減期が前記反応温度範囲に適したものを使用すればよ
く、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド,シク
ロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド
類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン,1,1−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケター
ル類、ジ−t−ブチルパーオキサイド,t−ブチルクミ
ルパーオキサイド,ジクミルパーオキサイド等のジアル
キルパーオキサイド類、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド,クミルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイ
ド類、t−ブチルパーオキシアウレイト,t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類等を挙
げることができる。
【0034】反応終了後、冷却すると無色油状液体の2
−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸エ
ステルを得ることができる。
【0035】次いで、第三工程は、前工程で得られた2
−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸エ
ステルを加水分解させて、本発明に係る目的物である2
−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸を
得る工程である。カルボン酸エステルの加水分解は、公
知であり、例えば酸の存在下で加熱し、副生するアルキ
ルアルコールを水と共沸で系外に除去しながら加水分解
させる。
【0036】酸水溶液は、10〜20wt%の塩酸、硫
酸、過塩素酸等でよく、反応温度は通常70〜120
℃、好ましくは100〜110℃である。反応時間は、
通常1〜24時間、好ましくは1〜10時間である。反
応は、常圧又は減圧下のいずれでも行えるが、好ましく
は常圧で行うのがよい。
【0037】反応終了後、生成した有機層と水層を分離
し、分離した有機層を冷却すると目的物であるホスフィ
ン誘導体が結晶化するので、これを分離回収する。更
に、常法によりn−ヘキサン等で洗浄・乾燥して製品と
する。
【0038】上記本発明に係る製造方法で得られる、一
般式(2)で表わされるホスフィン酸誘導体、即ち2−
ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸は、
例えば2−ヒドロキシカルボニルエチルヘプチルホスフ
ィン酸,2−ヒドロキシカルボニルエチルオクチルホス
フィン酸,2−ヒドロキシカルボニルエチルデシルホス
フィン酸,2−ヒドロキシカルボニルエチルノニルホス
フィン酸,2−ヒドロキシカルボニルエチルシクロヘキ
シルホスフィン酸,2−ヒドロキシカルボニルエチルシ
クロオクチルホスフィン酸,2−ヒドロキシカルボニル
−2−メチルエチルヘプチルホスフィン酸,2−ヒドロ
キシカルボニル−2−メチルエチルオクチルホスフィン
酸,2−ヒドロキシカルボニル−2−メチルエチルデシ
ルホスフィン酸,2−ヒドロキシカルボニル−2−メチ
ルエチルドデシルホスフィン酸等が挙げられる。
【0039】また、本発明に係る上記高純度ホスフィニ
ル化合物は、反応性難燃剤として優れており、特に一般
式(2)のR1 が炭素原子数が7〜12、好ましくは7
〜10のアルキル基である場合は、熱安定性に優れ、例
えばポリエステルやポリアミド等のポリマー製造時に共
重合させる場合、成形時に熱分解を起こして成形物に好
ましくない着色を与えたり、重合度を低下させる等の欠
点を防止することができる。
【0040】更に、R1が炭素原子数が7〜12のアル
キル基の場合は、上記の製法上において特にポリマーと
共重合する時に、重合を阻害する不純物、たとえば第一
工程で生成する一般式(1)で表わされる未反応のアル
キルホスフィン酸や、下記の一般式(4)
【0041】
【化6】
【0042】(式中、R1 は前記と同じものを示す)で
表されるジアルキルホスフィン酸、第三工程で未加水分
解物の第二工程の生成物のホスフィニル系エステル体等
が少なく、これらの不純物が10wt%以下、好ましく
は5wt%以下の高純度品として得られるため、反応性
難燃剤として優れた特徴をもつている。
【0043】本来、ポリマーの難燃性は、含リン量に比
例することから、一般式(2)で表される化合物におい
て、R1 がメチルやエチルなどのアルキル基が小さいほ
うが有利であるが、それらは熱安定性が悪くかつ、不純
物含有量も多いことから共重合の際に熱分解を起こし、
ポリマーの色調および物性も悪化する。従って、本発明
に係る反応性難燃剤は、上記のように含リン量は低いに
も拘らず、上記二つの理由から、優れたポリエステルや
ポリアミド系の反応性難燃剤として利用することができ
る。
【0044】本発明に係る反応性難燃剤は、上記ホスフ
ィン酸誘導体をポリマー中のリン原子含有量が500p
pm以上となるように添加するのが好ましい。500p
pm未満では難燃性が不十分であり、また含有量をあま
り多くするとポリマーとして必要な重合度に達する前
に、ゲル化が生じたり、ポリマー本来の良好な物理的性
質が損なわれる等、操業上、ポリマーの物性上問題が生
じることがある。
【0045】ホスフィン酸誘導体は、常法によってポリ
マー、例えばポリエステルを製造する際に添加すればよ
い。すなわち、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステル
とジオールとからエステル化又はエステル交換反応及び
重縮合反応によりポリエステルを製造する際に、エステ
ル化又はエステル交換反応から重縮合反応の初期までの
任意の段階で添加することができる。
【0046】
【実施例】以下に実施例によって更に詳細に説明する。
【0047】実施例1 (第一工程) 撹拌機、温度計、滴下ロート、還流コンデンサーを付け
た500mlの四つ口丸底フラスコに次亜リン酸ナトリ
ウム・1水塩79.5g(0.75モル)と水20.0
g、メタノール175.0gを仕込み、よく撹拌し、滴
下ロートに仕込んだラジカル開始剤1,1,3,3−テ
トラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート
2.05gを1−オクテン56.1g(0.5モル)に
溶解させた溶液を、約3時間かけてメタノール還流下
に、滴下した。滴下終了後、同温度で2時間熟成させ、
その後20mmHgの減圧で60℃まで昇温させてメタ
ノールを留去させた。
【0048】この残液に、水300mlを加えて溶解
し、50%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9〜10に
調製した後、トルエン50mlで未反応の1−オクテン
や不純物等を抽出除去した。
【0049】分離した水層に50%硫酸水溶液でpHを
1に調整して2液に分離した。その分離した液に、塩化
メチレン200mlを加え抽出分離し、塩化メチレンを
回収すると無色透明油状物質であるn−オクチルホスフ
ィン酸87.6g(1−オクテン基準で収率98.3
%)を得た。
【0050】(第二工程)得られたn−オクチルホスフ
ィン酸53.5g(0.30モル)をフラスコに仕込
み、窒素下130℃に昇温した。次いで、滴下ロートに
仕込んだラジカル開始剤ジ−t−ブチルパーオキサイド
0.88gをアクリル酸2−エチルヘキシル55.3g
(0.30モル)に溶解させた溶液を、約90分で滴下
した。滴下終了後、同温度にて2時間熟成を行い、冷却
後無色透明油状液体109.1gを得た。
【0051】(第三工程)この油状物に、15%塩酸水
溶液240mlを加え、フラスコにディーン・スターン
の装置を取り付けて、100〜105℃で還流下加熱反
応を行った。加水分解反応により副生する2−エチルヘ
キサノールを水と共沸(共沸点99℃)にて、反応の系
外に除去した。この加水分解反応を8時間行い、2−エ
チルヘキサノール40.2gを留出し、反応を終了し
た。反応物は有機層と水層とにわかれており、それを約
70℃にて分離し、有機層を室温まで冷却すると結晶化
し沈殿した。その生成物をn−ヘキサン300mlで2
回洗浄を行ない、更に乾燥を行なった結果、白色結晶の
2−ヒドロキシカルボニルエチルオクチルホスフィン酸
が61.0g(n−オクチルホスフィン酸基準で収率8
1.3%)得られた。(試料Aとする)結晶をメチル化
してガスクロマトグラフィーで分析をしたところ純度9
8.3%であった。
【0052】結晶の融点:104.5〜105.5℃ 質量分析(FAB):(M+H)+ 251,(2M+
H)+ 501 元素分析(P%):測定値 12.29%(理論値 1
2.38%)
【0053】実施例2 (第一工程)実施例1と同様に、次亜リン酸ナトリウム
・1水塩159.0g(1.50モル)と水30.0
g、エタノール175.0gを丸底フラスコに仕込み、
滴下ロートに仕込んだラジカル開始剤t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサネート1.62gを1−ヘキセ
ン42.1g(0.50モル)に溶解した溶液を、80
℃で約3時間かけて滴下した。滴下終了後、熟成を2時
間行った。その後、1晩放置し析出した次亜リン酸ソー
ダを瀘過し、瀘液を実施例1と同様の処理を行ない無色
透明油状物であるn−ヘキシルホスフィン酸74.4g
(1−ヘキセン基準で収率99.1%)を得た。
【0054】(第二工程)得られたn−ヘキシルホスフ
ィン酸60.1g(0.40モル)をフラスコに仕込
み、滴下ロートに仕込んだラジカル開始剤ジーt−ブチ
ルパーオキサイド1.17gをアクリル酸2−エチルヘ
キシル73.7g(0.40モル)に溶解させた溶液
を、実施例1と同様の操作を行なった結果、無色透明油
状物134.8gを得た。
【0055】(第三工程)更に、この油状物に10%硫
酸水溶液360mlを加え、実施例1と同様に加水分解
反応を10時間行ない、副生2−エチルヘキサノール5
2.1gを留去し、反応を終了した。後処理も実施例1
と同様に行なった結果、白色結晶の2−ヒドロキシカル
ボニルエチルヘキシルホスフィン酸を71.4g(n−
ヘキシルホスフィン酸基準で収率80.3%)が得られ
た。(試料Bとする)結晶をメチル化してガスクロマト
グラフィーで分析をしたところ純度97.9%であっ
た。
【0056】結晶の融点:96.0〜97.5℃ 質量分析(FAB):(M+H)+ 223,(2M+
H)+ 445 元素分析(P%):測定値 13.79%(理論値 1
3.94%)
【0057】実施例3 (第一工程)実施例1と同様に、次亜リン酸ナトリウム
・1水塩79.5g(0.75モル)と水15.0g、
エタノール105.0gを丸底フラスコに仕込み、滴下
ロートに仕込んだラジカル開始剤t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサネート1.97gを1−ドデセン5
0.5g(0.30モル)に溶解した溶液を、80℃で
約3時間かけて滴下した。滴下終了後、熟成を2時間行
った。その後、実施例2と同様の処理を行ない無色透明
油状物であるn−ドデシルホスフィン酸56.2g(1
−ドデセン基準で収率98.6%)を得た。
【0058】(第二工程)得られたn−ドデシルホスフ
ィン酸56.2g(0.24モル)をフラスコに仕込
み、滴下ロートに仕込んだラジカル開始剤ジーt−ブチ
ルパーオキサイド0.70gをアクリル酸−2−エチル
ヘキシル44.2g(0.24モル)に溶解させた溶液
を滴下し、実施例1と同様の操作を行なった結果、無色
透明油状物101.0gを得た。
【0059】(第三工程)更に、この油状物に10%硫
酸水溶液240mlを加え、実施例1と同様に加水分解
反応を10時間行ない、副生2−エチルヘキサノール3
1.3gを留去し、反応を終了した。後処理も実施例1
と同様に行なった結果、白色結晶の2−ヒドロキシカル
ボニルエチルドデシルホスフィン酸を59.6g(n−
ドデシルホスフィン酸基準で収率81.0%)が得られ
た。(試料Cとする)結晶をメチル化してガスクロマト
グラフィーで分析をしたところ純度97.4%であっ
た。
【0060】結晶の融点:117.0〜119.0℃ 質量分析(FAB):(M+H)+ 307,(2M+
H)+ 613 元素分析(P%):測定値 9.94%(理論値 1
0.11%)
【0061】実施例4 (第一工程)実施例1と同様に、次亜リン酸ナトリウム
・1水塩159.0g(1.50モル)と水25.0g
をオートクレーブに仕込み、ラジカル開始剤t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサネート2.05gをエタ
ノール50mlに溶解させた溶液を高圧用マイクロポン
プで、また1−ブテン28.1g(0.50モル)をガ
ス仕込みにより80℃で約3時間かけて同時に注入し
た。注入終了後、熟成を2時間行なった。その後、実施
例2と同様の処理を行ない無色透明油状物であるn−ブ
チルホスフィン酸53.2g(1−ブテン基準で収率8
7.1%)を得た。
【0062】(第二工程)得られたn−ブチルホスフィ
ン酸48.4g(0.24モル)をフラスコに仕込み、
滴下ロートに仕込んだラジカル開始剤ジーt−ブチルパ
ーオキサイド1.17gをアクリル酸−2−エチルヘキ
シル73.7g(0.40モル)に溶解させた溶液を滴
下し、実施例1と同様の操作を行なった結果、無色透明
油状物123.1gを得た。
【0063】(第三工程)更に、この油状物に10%塩
酸水溶液320mlを加え、実施例1と同様に加水分解
反応を10時間行ない、副生2−エチルヘキサノール3
1.7gを留去し、反応を終了した。後処理も実施例1
と同様に行なった結果、粗結晶70.4gを得た。それ
をアセトン−ヘキサン溶媒により再結晶を行ない白色結
晶の2−ヒドロキシカルボニルエチルブチルホスフィン
酸を60.2g(n−ブチルホスフィン酸基準で収率7
7.5%)が得られた。(試料Dとする)結晶をメチル
化してガスクロマトグラフィーで分析をしたところ純度
96.8%であった。
【0064】結晶の融点:87.0〜88.5℃ 質量分析(FAB):(M+H)+ 195,(2M+
H)+ 389 元素分析(P%):測定値 15.77%(理論値 1
5.95%)
【0065】実施例5 (第二工程)実施例1で得られたn−オクチルホスフィ
ン酸53.5g(0.30モル)をフラスコに仕込み、
窒素下130℃に昇温した。次いで、仕込んだラジカル
開始剤ジーt−ブチルパーオキサイド0.88gをメタ
クリル酸−2−エチルヘキシル59.5g(0.30モ
ル)に溶解させた溶液を、約90分で滴下した。滴下終
了後、同温度で2時間熟成を行ない、冷却後無色透明油
状物113.5gを得た。
【0066】(第三工程)この油状物に15%塩酸水溶
液240mlを加え、実施例1と同様に加水分解反応を
10時間行ない、副生2−エチルヘキサノール40.7
gを留去し、反応を終了した。後処理も実施例1と同様
に行なった結果、白色結晶の2−ヒドロキシカルボニル
−2−メチルエチルオクチルホスフィン酸を65.3g
(n−オクチルホスフィン酸基準で収率82.3%)が
得られた。(試料Eとする)結晶をメチル化してガスク
ロマトグラフィーで分析をしたところ純度96.2%で
あった。
【0067】結晶の融点:97.0〜99.0℃ 質量分析(FAB):(M+H)+ 265,(2M+
H)+ 529 元素分析(P%):測定値 11.5%(理論値 1
1.72%)
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の製造方法に
よれば、2−ヒドロキシカルボニルエチルアルキルホス
フィン酸を高収率、高純度で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船橋 康子 東京都江東区亀戸9丁目15番1号 日本 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−87293(JP,A) 特開 昭59−110698(JP,A) 特開 平1−268695(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 9/30 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次亜リン酸または次亜リン酸塩と炭素原
    子数4〜12のアルケンとをアルコール溶媒中でラジカ
    ル開始剤の存在下で反応させて、下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数4〜12のアルキル基を示
    す)で表されるアルキルホスフィン酸を生成させる第一
    工程、次いで該アルキルホスフィン酸(a)とアクリル
    酸エステルまたはメタアクリル酸エステル(b)とを、
    (a):(b)のモル比が1:1乃至1:5の割合で
    ラジカル開始剤がアルキルホスフィン酸1モルに対して
    0.001〜0.1モルの存在下で反応させて2−ヒド
    ロキシカルボニルエチルアルキルホスフィン酸エステル
    を生成させる第二工程、次いで該エステルを加水分解す
    る第三工程よりなることを特徴とする下記一般式(2) 【化2】 (式中、R1は前記と同義、R2水素原子又はメチル基を
    示す)で表される2−ヒドロキシカルボニルエチルアル
    キルホスフィン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第二工程は、アルキルホスフィン酸
    とアクリル酸エステルまたはメタアクリル酸エステルと
    を無溶媒でラジカル開始剤の存在下で、反応温度50〜
    150℃で反応させる請求項1記載の2−ヒドロキシカ
    ルボニルエチ ルアルキルホスフィン酸の製造方法。
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