JP3127385B2 - エンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置 - Google Patents
エンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置Info
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- JP3127385B2 JP3127385B2 JP06268535A JP26853594A JP3127385B2 JP 3127385 B2 JP3127385 B2 JP 3127385B2 JP 06268535 A JP06268535 A JP 06268535A JP 26853594 A JP26853594 A JP 26853594A JP 3127385 B2 JP3127385 B2 JP 3127385B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの燃料制限ボル
トの改竄防止装置に関し、燃料制限ボルトの不正操作を
簡略な構造で確実に防止できるものを提供する。
トの改竄防止装置に関し、燃料制限ボルトの不正操作を
簡略な構造で確実に防止できるものを提供する。
【0002】
【発明の背景】例えば、ディーゼルエンジンでは、通
常、燃料噴射ポンプを燃料制限ボルトで所定の最大噴射
量に燃料制限しているが、この最大噴射量はエンジンの
出力だけでなく、NOxやパーティキュレイトなどの排
気中に含まれる大気汚染物質の排出量にも影響を与え
る。従って、排気の規制要件を厳密に満たそうとする
と、燃料制限ボルトを適正位置に調整した後には、改変
操作を不能にする必要がある。
常、燃料噴射ポンプを燃料制限ボルトで所定の最大噴射
量に燃料制限しているが、この最大噴射量はエンジンの
出力だけでなく、NOxやパーティキュレイトなどの排
気中に含まれる大気汚染物質の排出量にも影響を与え
る。従って、排気の規制要件を厳密に満たそうとする
と、燃料制限ボルトを適正位置に調整した後には、改変
操作を不能にする必要がある。
【0003】即ち、上記ディーゼルエンジンの燃料制限
ボルトを始め、ガスエンジンの燃料調整ボルト、或は、
各種エンジンの調速レバーの高速・低速調整ボルトなど
では、これらの燃料制限ボルトをエンジンに対して最適
なポジションに設定して出荷するため、当該制限ボルト
に改竄防止措置を施して、出荷後に作業者によって不正
操作されないようにしてある。
ボルトを始め、ガスエンジンの燃料調整ボルト、或は、
各種エンジンの調速レバーの高速・低速調整ボルトなど
では、これらの燃料制限ボルトをエンジンに対して最適
なポジションに設定して出荷するため、当該制限ボルト
に改竄防止措置を施して、出荷後に作業者によって不正
操作されないようにしてある。
【0004】本発明はこのエンジンの燃料制限ボルトの
改竄防止装置を対象とし、その基本構造は、図1、図4
又は図6とに示すように、エンジンEの外部に臨む支持
壁4で燃料制限ボルト1を支持し、燃料制限ボルト1の
調整操作部2にロックナット3をネジ嵌合し、ロックナ
ット3により燃料制限ボルト1を支持壁4に回動方向に
位置決め固定し、上記調整操作部2とロックナット3に
筒状の防護キャップ5を抜け外れ不能に套嵌して、燃料
制限ボルト1を改竄防止可能に構成した形式のものであ
る。
改竄防止装置を対象とし、その基本構造は、図1、図4
又は図6とに示すように、エンジンEの外部に臨む支持
壁4で燃料制限ボルト1を支持し、燃料制限ボルト1の
調整操作部2にロックナット3をネジ嵌合し、ロックナ
ット3により燃料制限ボルト1を支持壁4に回動方向に
位置決め固定し、上記調整操作部2とロックナット3に
筒状の防護キャップ5を抜け外れ不能に套嵌して、燃料
制限ボルト1を改竄防止可能に構成した形式のものであ
る。
【0005】
【従来の技術】この形式の従来技術としては、図6及び
図7に示すように、ディーゼルエンジンEのポンプ室1
6の上壁4から燃料制限ボルト1を下向きに貫通支持
し、調量ラックピン17に係合するフォークレバー18
aに燃料制限ボルト1の押し当て部15を上から接当可
能に臨ませ、燃料制限ボルト1の上寄りの調整操作部2
にロックナット3及び袋ナット20をネジ嵌合し、これ
らに有底円筒状の防護キャップ5を套嵌し、ロックナッ
ト3と袋ナット20の間隙部50に向けて防護キャップ
5をかしめ付けたものがある。
図7に示すように、ディーゼルエンジンEのポンプ室1
6の上壁4から燃料制限ボルト1を下向きに貫通支持
し、調量ラックピン17に係合するフォークレバー18
aに燃料制限ボルト1の押し当て部15を上から接当可
能に臨ませ、燃料制限ボルト1の上寄りの調整操作部2
にロックナット3及び袋ナット20をネジ嵌合し、これ
らに有底円筒状の防護キャップ5を套嵌し、ロックナッ
ト3と袋ナット20の間隙部50に向けて防護キャップ
5をかしめ付けたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、防
護キャップ5をロックナット3や袋ナット20に向けて
かしめ付けているだけなので、ペンチなどの日常工具を
使用すると、このかしめ部51が変形してロックナット
3などとの係合が解除され易く、強制的に防護キャップ
5を取り外すことも困難ではなく、燃料制限ボルト1が
改変操作される危険がある。本発明は、簡略な構造で、
燃料制限ボルトの改変操作を確実に排除することを技術
的課題とする。
護キャップ5をロックナット3や袋ナット20に向けて
かしめ付けているだけなので、ペンチなどの日常工具を
使用すると、このかしめ部51が変形してロックナット
3などとの係合が解除され易く、強制的に防護キャップ
5を取り外すことも困難ではなく、燃料制限ボルト1が
改変操作される危険がある。本発明は、簡略な構造で、
燃料制限ボルトの改変操作を確実に排除することを技術
的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の手段を、実施例を示す図1〜図5により以下に説明す
る。即ち、本発明1は前記基本構造のエンジンの燃料制
限ボルトの改竄防止装置において、上記防護キャップ5
の外周壁6に封入口7を開口し、ロックナット3の周方
向に受け止め凹部8を形成し、防護キャップ5の封入口
7から封印用ボール10をロックナット3に向けて圧入
固定し、封印用ボール10をロックナット3の受け止め
凹部8に係合したことを特徴とするものである。
の手段を、実施例を示す図1〜図5により以下に説明す
る。即ち、本発明1は前記基本構造のエンジンの燃料制
限ボルトの改竄防止装置において、上記防護キャップ5
の外周壁6に封入口7を開口し、ロックナット3の周方
向に受け止め凹部8を形成し、防護キャップ5の封入口
7から封印用ボール10をロックナット3に向けて圧入
固定し、封印用ボール10をロックナット3の受け止め
凹部8に係合したことを特徴とするものである。
【0008】本発明2は、前記基本構造のエンジンの燃
料制限ボルトの改竄防止装置において、上記防護キャッ
プ5の外周壁6の周方向に支持溝11を凹設し、支持溝
11に嵌入孔13を防護キャップ5の径方向に開け、ロ
ックナット3の周方向に受け止め凹部8を形成して、防
護キャップ5の支持溝11に封印用クリップ12を凹入
し、上記封印用クリップ12は円弧状で、その両端の鉤
部14同士の開き角度は180度以上に設定され、当該
封印用クリップ12の各鉤部14を支持溝11の嵌入孔
13からロックナット3に向けて嵌入し、封印用クリッ
プ12の鉤部14をロックナット3の受け止め凹部8に
係合したことを特徴とするものである。
料制限ボルトの改竄防止装置において、上記防護キャッ
プ5の外周壁6の周方向に支持溝11を凹設し、支持溝
11に嵌入孔13を防護キャップ5の径方向に開け、ロ
ックナット3の周方向に受け止め凹部8を形成して、防
護キャップ5の支持溝11に封印用クリップ12を凹入
し、上記封印用クリップ12は円弧状で、その両端の鉤
部14同士の開き角度は180度以上に設定され、当該
封印用クリップ12の各鉤部14を支持溝11の嵌入孔
13からロックナット3に向けて嵌入し、封印用クリッ
プ12の鉤部14をロックナット3の受け止め凹部8に
係合したことを特徴とするものである。
【0009】上記燃料制限ボルト1とは、具体的には、
ディーゼルエンジンの燃料制限ボルト、ガスエンジンの
燃料調整ボルト、調速レバーの高速・低速調整ボルト、
或は、ハイアイドル調整ボルトなどをいう。
ディーゼルエンジンの燃料制限ボルト、ガスエンジンの
燃料調整ボルト、調速レバーの高速・低速調整ボルト、
或は、ハイアイドル調整ボルトなどをいう。
【0010】
(1)本発明1では、防護キャップ5の封入口7から封印
用ボール10をロックナット3に向けて圧入固定する
と、封印用ボール10がロックナット3の受け止め凹部
8に係合するので、上記従来技術とは異なり、ペンチな
どの日常工具を使用しても、圧入固定した封印用ボール
10が抵抗となって、防護キャップ5を解除することは
困難である。即ち、一旦、防護キャップ5に封印用ボー
ル10をセットすると、この封印用ボール10が防護キ
ャップ5とロックナット3の間に楔状に打ち込まれるの
で、防護キャップ5を燃料制限ボルト1の調整操作部2
に抜け外れ不能に確実に套嵌できる。
用ボール10をロックナット3に向けて圧入固定する
と、封印用ボール10がロックナット3の受け止め凹部
8に係合するので、上記従来技術とは異なり、ペンチな
どの日常工具を使用しても、圧入固定した封印用ボール
10が抵抗となって、防護キャップ5を解除することは
困難である。即ち、一旦、防護キャップ5に封印用ボー
ル10をセットすると、この封印用ボール10が防護キ
ャップ5とロックナット3の間に楔状に打ち込まれるの
で、防護キャップ5を燃料制限ボルト1の調整操作部2
に抜け外れ不能に確実に套嵌できる。
【0011】また、防護キャップ5とロックナット3の
間に封印用ボール10を圧入するだけなので、改竄防止
構造を簡略にできる。しかも、封印用ボール10は製造
コストが安く、防護キャップ5に封入口7を開ける操作
やボール10の圧入操作なども簡単なので、安価に実施
できる。
間に封印用ボール10を圧入するだけなので、改竄防止
構造を簡略にできる。しかも、封印用ボール10は製造
コストが安く、防護キャップ5に封入口7を開ける操作
やボール10の圧入操作なども簡単なので、安価に実施
できる。
【0012】(2)本発明2では、防護キャップ5とロッ
クナット3の間に、封印用ボール10に代えて、円弧状
の封印用クリップ12を楔状にセットするので、上記
(1)と同様に、ペンチなどの日常工具を使用しても、防
護キャップ5を解除することは困難である。また、封印
用クリップ12の開き角度は180度以上なので、封印
用クリップ12の楔力は大きく、防護キャップ5を燃料
制限ボルト1に抜け外れ不能に確実に套嵌できる。しか
も、楔手段を封印用ボール10から封印用クリップ12
に代替するだけなので、上記(1)と同様に、改竄防止構
造を簡略にできる。
クナット3の間に、封印用ボール10に代えて、円弧状
の封印用クリップ12を楔状にセットするので、上記
(1)と同様に、ペンチなどの日常工具を使用しても、防
護キャップ5を解除することは困難である。また、封印
用クリップ12の開き角度は180度以上なので、封印
用クリップ12の楔力は大きく、防護キャップ5を燃料
制限ボルト1に抜け外れ不能に確実に套嵌できる。しか
も、楔手段を封印用ボール10から封印用クリップ12
に代替するだけなので、上記(1)と同様に、改竄防止構
造を簡略にできる。
【0013】
(1)本発明1では、封印用ボールを楔状に打ち込んで、
防護キャップを燃料制限ボルトに抜け外れ不能に確実に
套嵌できるので、エンジンの出荷後の燃料制限ボルトの
改竄操作を確実に防止できる。また、防護キャップとロ
ックナットの間に封印用ボールを圧入するだけなので、
改竄防止構造を簡略にできる。
防護キャップを燃料制限ボルトに抜け外れ不能に確実に
套嵌できるので、エンジンの出荷後の燃料制限ボルトの
改竄操作を確実に防止できる。また、防護キャップとロ
ックナットの間に封印用ボールを圧入するだけなので、
改竄防止構造を簡略にできる。
【0014】(2)本発明2では、基本的に、上記本発明
1の封印用ボールを封印用クリップに代えるだけなの
で、上記(1)と同様に、燃料制限ボルトの改竄操作を確
実に防止できるうえ、改竄防止構造を簡略にできる。
1の封印用ボールを封印用クリップに代えるだけなの
で、上記(1)と同様に、燃料制限ボルトの改竄操作を確
実に防止できるうえ、改竄防止構造を簡略にできる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて述べ
る。図1は縦型ディーゼルエンジンの燃料制限ボルトの
改竄防止装置の要部縦断面図、図2は同防護キャップの
横断底面図、図3は同縦型ディーゼルエンジンの要部縦
断側面図である。
る。図1は縦型ディーゼルエンジンの燃料制限ボルトの
改竄防止装置の要部縦断面図、図2は同防護キャップの
横断底面図、図3は同縦型ディーゼルエンジンの要部縦
断側面図である。
【0016】図3に示すように、縦型ディーゼルエンジ
ンEのポンプ室16に2本レバー式のガバナレバー18
を支点19を中心に支持し、ガバナレバー18をフォー
クレバー18aとセカンドレバー18bとから構成す
る。図3に示すように、ガバナウエイト22を上記フォ
ークレバー18aの入力部21にガバナスリーブ23を
介して連動し、フォークレバー18aの出力部24を燃
料噴射ポンプ25の調量ラックピン17に係合するとと
もに、上記セカンドレバー18bをガバナスプリング2
6を介して調速レバー27に連結して、ガバナレバー1
8をガバナウエイト22のガバナフォースGFとガバナ
スプリング26のスプリングフォースSFとの不釣合い
力で揺動可能に構成する。
ンEのポンプ室16に2本レバー式のガバナレバー18
を支点19を中心に支持し、ガバナレバー18をフォー
クレバー18aとセカンドレバー18bとから構成す
る。図3に示すように、ガバナウエイト22を上記フォ
ークレバー18aの入力部21にガバナスリーブ23を
介して連動し、フォークレバー18aの出力部24を燃
料噴射ポンプ25の調量ラックピン17に係合するとと
もに、上記セカンドレバー18bをガバナスプリング2
6を介して調速レバー27に連結して、ガバナレバー1
8をガバナウエイト22のガバナフォースGFとガバナ
スプリング26のスプリングフォースSFとの不釣合い
力で揺動可能に構成する。
【0017】図3に示すように、セカンドレバー18b
の上部に受け止め部28を形成し、ポンプ室16の上壁
4から下向きに燃料制限ボルト1を貫通状にネジ嵌合
し、燃料制限ボルト1の下端の押し当てピン15をセカ
ンドレバー18bの受け止め部28に上から接当可能に
臨ませて、燃料増量側(上記スプリングフォースSFと
同じ方向)に揺動するガバナレバー18を当該燃料制限
ボルト1で受け止めて、燃料噴射ポンプ25の最大噴射
量を燃料制限可能に構成する。
の上部に受け止め部28を形成し、ポンプ室16の上壁
4から下向きに燃料制限ボルト1を貫通状にネジ嵌合
し、燃料制限ボルト1の下端の押し当てピン15をセカ
ンドレバー18bの受け止め部28に上から接当可能に
臨ませて、燃料増量側(上記スプリングフォースSFと
同じ方向)に揺動するガバナレバー18を当該燃料制限
ボルト1で受け止めて、燃料噴射ポンプ25の最大噴射
量を燃料制限可能に構成する。
【0018】図1〜図2に示すように、上記燃料制限ボ
ルト1のうちの、ポンプ室上壁4から上に突出した調整
操作部2にロックナット3及び袋ナット20をネジ嵌合
し、ロックナット3で燃料制限ボルト1をこの上壁4に
対して回動方向に位置決め固定するとともに、袋ナット
20で調整操作部2の上端部を保護する。上記燃料制限
ボルト1の調整操作部2、ロックナット3及び袋ナット
20に円筒状の防護キャップ5を套嵌する。
ルト1のうちの、ポンプ室上壁4から上に突出した調整
操作部2にロックナット3及び袋ナット20をネジ嵌合
し、ロックナット3で燃料制限ボルト1をこの上壁4に
対して回動方向に位置決め固定するとともに、袋ナット
20で調整操作部2の上端部を保護する。上記燃料制限
ボルト1の調整操作部2、ロックナット3及び袋ナット
20に円筒状の防護キャップ5を套嵌する。
【0019】上記防護キャップ5は1mm以上の肉厚
で、鉄又は鋼などのような強度のある硬質部材(具体的
には、SPCC製)から成る。また、図1及び図2に示す
ように、上記防護キャップ5の外周壁6の下寄りの1箇
所に円形の封入口7をキリ加工により開口し、ロックナ
ット3の6角状の工具受け止め部30の下側の凹部を受
け止め凹部8として構成する。
で、鉄又は鋼などのような強度のある硬質部材(具体的
には、SPCC製)から成る。また、図1及び図2に示す
ように、上記防護キャップ5の外周壁6の下寄りの1箇
所に円形の封入口7をキリ加工により開口し、ロックナ
ット3の6角状の工具受け止め部30の下側の凹部を受
け止め凹部8として構成する。
【0020】図2に示すように、上記防護キャップ5の
封入口7から鋼球製の封印用ボール10をロックナット
3に向けて圧入固定し、封印用ボール10をロックナッ
ト3の受け止め凹部8に楔状に係合して、防護キャップ
5を上方に引き抜こうとすると、封印用ボール10がロ
ックナット3の出っ張り状の工具受け止め部30に引っ
掛かるようにして、防護キャップ5を抜き外し不能に構
成する。
封入口7から鋼球製の封印用ボール10をロックナット
3に向けて圧入固定し、封印用ボール10をロックナッ
ト3の受け止め凹部8に楔状に係合して、防護キャップ
5を上方に引き抜こうとすると、封印用ボール10がロ
ックナット3の出っ張り状の工具受け止め部30に引っ
掛かるようにして、防護キャップ5を抜き外し不能に構
成する。
【0021】そこで、上記実施例1の縦型ディーゼルエ
ンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置の機能を述べる
と、一旦、防護キャップ5に封印用ボール10をセット
すると、この封印用ボール10が防護キャップ5とロッ
クナット3の間に楔状に打ち込まれるので、前記従来技
術とは異なり、ペンチなどの日常工具を使用しても、圧
入固定した封印用ボール10が抵抗となって、防護キャ
ップ5の套嵌姿勢を解除することは困難になる。このた
め、エンジンEの出荷後の燃料制限ボルト1の改竄操作
を確実に防止できる。
ンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置の機能を述べる
と、一旦、防護キャップ5に封印用ボール10をセット
すると、この封印用ボール10が防護キャップ5とロッ
クナット3の間に楔状に打ち込まれるので、前記従来技
術とは異なり、ペンチなどの日常工具を使用しても、圧
入固定した封印用ボール10が抵抗となって、防護キャ
ップ5の套嵌姿勢を解除することは困難になる。このた
め、エンジンEの出荷後の燃料制限ボルト1の改竄操作
を確実に防止できる。
【0022】また、上記防護キャップ5の外周面は円筒
面であり、通常の操作工具は掛かからないうえ、防護キ
ャップ5は硬質部材のために変形が困難なので、燃料制
限ボルト1の改竄操作をより確実に防止できる。しか
も、防護キャップ5とロックナット3の間に封印用ボー
ル10を圧入するだけなので、改竄防止構造を簡略にで
きる。
面であり、通常の操作工具は掛かからないうえ、防護キ
ャップ5は硬質部材のために変形が困難なので、燃料制
限ボルト1の改竄操作をより確実に防止できる。しか
も、防護キャップ5とロックナット3の間に封印用ボー
ル10を圧入するだけなので、改竄防止構造を簡略にで
きる。
【0023】図4及び図5は本発明の実施例2を示し、
防護キャップ5とロックナット3の間に、封印用ボール
10に代えて、円弧状の封印用サークリップ12を楔状
にセットしたものである。
防護キャップ5とロックナット3の間に、封印用ボール
10に代えて、円弧状の封印用サークリップ12を楔状
にセットしたものである。
【0024】即ち、図4及び図5に示すように、防護キ
ャップ5の外周壁6の下寄りの全周に亘り支持溝11を
凹設し、支持溝11に2個の嵌入孔13を防護キャップ
5の径方向に開け、ロックナット3の6角状の工具受け
止め部30の下側の凹部を受け止め凹部8として構成
し、防護キャップ5の支持溝11に封印用サークリップ
12を凹入する。
ャップ5の外周壁6の下寄りの全周に亘り支持溝11を
凹設し、支持溝11に2個の嵌入孔13を防護キャップ
5の径方向に開け、ロックナット3の6角状の工具受け
止め部30の下側の凹部を受け止め凹部8として構成
し、防護キャップ5の支持溝11に封印用サークリップ
12を凹入する。
【0025】即ち、図5に示すように、上記封印用サー
クリップ12は円弧状で、その両端の鉤部14同士の開
き角度は180度以上に設定される。そして、当該封印
用サークリップ12を防護キャップ5の深めに形成した
支持溝11に沿わせながら、封印用サークリップ12の
両端部を開いて、サークリップ12の各鉤部14を支持
溝11の嵌入孔13からロックナット3に向けて嵌入
し、封印用クリップ12の鉤部14をロックナット3の
受け止め凹部8に係合する。
クリップ12は円弧状で、その両端の鉤部14同士の開
き角度は180度以上に設定される。そして、当該封印
用サークリップ12を防護キャップ5の深めに形成した
支持溝11に沿わせながら、封印用サークリップ12の
両端部を開いて、サークリップ12の各鉤部14を支持
溝11の嵌入孔13からロックナット3に向けて嵌入
し、封印用クリップ12の鉤部14をロックナット3の
受け止め凹部8に係合する。
【0026】本実施例2では、一旦、防護キャップ5に
封印用サークリップ12をセットすると、この封印用サ
ークリップ12が防護キャップ5の支持溝11に半分以
上埋もれる。そしてサークリップ12の各鉤部14が防
護キャップ5とロックナット3の間に楔状に打ち込まれ
るので、上記実施例1と同様に、ペンチなどの日常工具
を使用しても、防護キャップ5を解除することは困難に
なる。しかも、封印用サークリップ12の開き角度は1
80度以上なので、封印用サークリップ12のロックナ
ット3に対するセット力は大きく、防護キャップ5を燃
料制限ボルト1に抜け外れ不能に確実に套嵌できる。
封印用サークリップ12をセットすると、この封印用サ
ークリップ12が防護キャップ5の支持溝11に半分以
上埋もれる。そしてサークリップ12の各鉤部14が防
護キャップ5とロックナット3の間に楔状に打ち込まれ
るので、上記実施例1と同様に、ペンチなどの日常工具
を使用しても、防護キャップ5を解除することは困難に
なる。しかも、封印用サークリップ12の開き角度は1
80度以上なので、封印用サークリップ12のロックナ
ット3に対するセット力は大きく、防護キャップ5を燃
料制限ボルト1に抜け外れ不能に確実に套嵌できる。
【0027】尚、本発明の改竄防止装置は、上記実施例
のようなディーゼルエンジンの燃料制限ボルトに限ら
ず、例えば、ガスエンジンのミキサーの燃料調整ボル
ト、調速レバーの高速・低速調整ボルト、或は、ハイア
イドル調整ボルトなどにも適用できる。
のようなディーゼルエンジンの燃料制限ボルトに限ら
ず、例えば、ガスエンジンのミキサーの燃料調整ボル
ト、調速レバーの高速・低速調整ボルト、或は、ハイア
イドル調整ボルトなどにも適用できる。
【図1】本発明の実施例1を示す縦型ディーゼルエンジ
ンの燃料制限ボルトの改竄防止装置の要部縦断面図であ
る。
ンの燃料制限ボルトの改竄防止装置の要部縦断面図であ
る。
【図2】同防護キャップの横断底面図である。
【図3】同縦型ディーゼルエンジンの要部縦断側面図で
ある。
ある。
【図4】本発明の実施例2を示す図1の相当図である。
【図5】同実施例2を示す図2の相当図である。
【図6】従来技術を示す燃料制限ボルトの改竄防止装置
の斜視図である。
の斜視図である。
【図7】従来技術を示す図3の相当図である。
1…燃料制限ボルト、2…燃料制限ボルトの調整操作
部、3…ロックナット、4…支持壁、5…防護キャッ
プ、6…防護キャップの外周壁、7…封入口、8…ロッ
クナットの受け取め凹部、10…封印用ボール、11…
防護キャップの支持溝、12…封印用クリップ、13…
支持溝の嵌入孔、14…封印用クリップの鉤部、E…エ
ンジン。
部、3…ロックナット、4…支持壁、5…防護キャッ
プ、6…防護キャップの外周壁、7…封入口、8…ロッ
クナットの受け取め凹部、10…封印用ボール、11…
防護キャップの支持溝、12…封印用クリップ、13…
支持溝の嵌入孔、14…封印用クリップの鉤部、E…エ
ンジン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 1/02 - 1/04 F16B 37/14 F16B 41/00
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジン(E)の外部に臨む支持壁(4)で
燃料制限ボルト(1)を支持し、燃料制限ボルト(1)の調
整操作部(2)にロックナット(3)をネジ嵌合し、ロック
ナット(3)により燃料制限ボルト(1)を支持壁(4)に回
動方向に位置決め固定し、 上記調整操作部(2)とロックナット(3)に筒状の防護キ
ャップ(5)を抜け外れ不能に套嵌して、燃料制限ボルト
(1)を改竄防止可能に構成したエンジンの燃料制限ボル
トの改竄防止装置において、 上記防護キャップ(5)の外周壁(6)に封入口(7)を開口
し、ロックナット(3)の周方向に受け止め凹部(8)を形
成し、防護キャップ(5)の封入口(7)から封印用ボール
(10)をロックナット(3)に向けて圧入固定し、封印用
ボール(10)をロックナット(3)の受け止め凹部(8)に
係合したことを特徴とするエンジンの燃料制限ボルトの
改竄防止装置。 - 【請求項2】 エンジン(E)の外部に臨む支持壁(4)で
燃料制限ボルト(1)を支持し、燃料制限ボルト(1)の調
整操作部(2)にロックナット(3)をネジ嵌合し、ロック
ナット(3)により燃料制限ボルト(1)を支持壁(4)に回
動方向に位置決め固定し、 上記調整操作部(2)とロックナット(3)に筒状の防護キ
ャップ(5)を抜け外れ不能に套嵌して、燃料制限ボルト
(1)を改竄防止可能に構成したエンジンの燃料制限ボル
トの改竄防止装置において、 上記防護キャップ(5)の外周壁(6)の周方向に支持溝
(11)を凹設し、支持溝(11)に嵌入孔(13)を防護キ
ャップ(5)の径方向に開け、ロックナット(3)の周方向
に受け止め凹部(8)を形成し、防護キャップ(5)の支持
溝(11)に封印用クリップ(12)を凹入し、 上記封印用クリップ(12)は円弧状で、その両端の鉤部
(14)同士の開き角度は180度以上に設定され、 当該封印用クリップ(12)の各鉤部(14)を支持溝(1
1)の嵌入孔(13)からロックナット(3)に向けて嵌入
し、封印用クリップ(12)の鉤部(14)をロックナット
(3)の受け止め凹部(8)に係合したことを特徴とするエ
ンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06268535A JP3127385B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | エンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06268535A JP3127385B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | エンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08128339A JPH08128339A (ja) | 1996-05-21 |
JP3127385B2 true JP3127385B2 (ja) | 2001-01-22 |
Family
ID=17459875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06268535A Expired - Fee Related JP3127385B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | エンジンの燃料制限ボルトの改竄防止装置 |
Country Status (1)
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JP6605403B2 (ja) * | 2016-06-24 | 2019-11-13 | 株式会社クボタ | 調節ボルト付き機器 |
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-
1994
- 1994-11-01 JP JP06268535A patent/JP3127385B2/ja not_active Expired - Fee Related
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